JPS6367309B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、インライン−シヤドウマスク型カラ
ー受像管に関し特にシヤドウマスクの構造に関す
るものである。

周知の如く、シヤドウマスク型カラー受像管
は、第１図に示すように、外囲器１のパネル１ａ
の内面に各々異る色を発光する３種の螢光体２
Ｒ，２Ｇ，２Ｂが形成され、これらの螢光体に、
電子銃３から射出した電子ビーム３Ｒ，３Ｇ，３
Ｂを射突させて、カラー映像を再現する装置であ
る。ここで電子ビーム３Ｒ，３Ｇ，３Ｂが、対応
する螢光体のみに射突する様に色選択電極として
シヤドウマスク４が内面に螢光体膜を形成した前
記パネル１ａに対向して配されており、シヤドウ
マスク４とパネル１ａの内面との距離（以下Ｑ値
と称す）により、ビームと螢光体の対応関係が一
定に保たれている。シヤドウマスク４とパネル１
ａの内面の距離の関係を一定に保つために必要な
条件としていくつかの提案がなされている。例え
ばUSP.3435268には第２図に示す如きマスクが提
案されている。即ち水平軸方向のマスク曲率を
R_H、垂直軸方向のマスク曲率をR_Vとするとｘ軸
座標でx₁の点での垂直方向のマスク曲率 R_V（x₁）＝R_V（R_H−√_H ²−₁ ²） で定義されるマスク曲率が提案されている。

あるいは特開昭49−52523では、管軸を原点と
し点（ｘ、ｙ）を通り管軸を含むラジアル方向の
曲率半径が Ｒ＝R_XR_Y（x²−y²）／Rxy²＋R_Yx²） で表わされる曲率をもつマスクが提案されてい
る。又、実開昭48−73227では管軸を含むラジア
ル方向の断面が中央から周辺に向け互いに滑らか
に連なる２つまたはそれ以上の曲率半径の互いに
異なる管軸を中心とする回転対称の部分の複合体
としたことを特徴とするマスクが提案されてい
る。

しかしながらUSP3435268、及び特開昭49−
52523では各軸に異なるマスクの曲率Ｒを有する
にもかかわらず、各軸のラジアル方向には単一の
Ｒを有する為に、画面中間部と画面周辺部に於い
てともに所望のＱ値を得ることはできない欠点が
あり、又実開昭48−73227は、回転対称であるた
めに、各軸方向の所望のマスク曲率を得ることが
できない欠点があつた。更に近年のインライン形
シヤドウマスク型カラー受像管は、コンバージエ
ンスフリー設計となり更に画面歪についても回路
補正なしで良い様な偏向ヨークが開発され、磁界
の不均一性が激しくなつている。この様な偏向ヨ
ークを組み合わせた場合には、各座標毎に所望な
Ｑ値が複雑になり単純なＲでは得られない。本発
明はかかる情況に鑑みなされたものである。以下
に図面に従つて詳細に説明する。

第３図に本発明によるシヤドウマスク３２及び
パネル３１の関係を示す。一般にインライン−シ
ヤドウマスク形ブラウン管は垂直軸方向、水平軸
方向及び任意の角度の方向に対する曲率Ｒは各々
異なる。又、各軸方向に単一のＲを有するマスク
曲率のカラー受像管を作製し測定した所、第４図
に示す如く、単一のＲを有するｑ値を示す実線Ａ
に対し必要とされるｑ値は、第４図破線Ｂに示す
如くなつた。この様なマスク曲率を得る為には連
続的に曲率の変化するマスク形状が必要であるこ
とがわかつた。これは、述した如くインライン形
電子銃を内蔵したカラー受像管に特徴的なもので
ある。第４図破線Ｂの様なｑ値は次式で近似する
ことが出来る。（第３図参照） Ｑ（α）＝√１＋²×〔１／１＋tan²θ｛tanθ
（Ｌ−Rp）＋√（１＋²）_M ²−（＝）²
｝ −１／β²＋tan²θ｛tanθ（Ｌ−R_M−Q₀）＋√（²
＋²）_M ²−（−_M−₀）²〕 但し Rp：パネル内面Ｒ R_M：マスク管軸近傍の曲率半径 Ｌ：マスク内面−偏向中心間距離 α：偏向角 θ＝90゜−α Q₀：センターＱ値 β＝R_M／R_M′ 但し、R_M′はマスクの第２の曲率 第３図に示す如く、マスクの曲率半径は連続的
に変化しβを変化させることにより、マスク中央
部とマスク周辺部での任意の組合わせの曲率がえ
られる長所を有する。

ここでRp、R_M、R_M′、及びβを定数として記
述しているが、第５図に示す如く画面上での軸方
向をγとおくとRp、R_M、R_M′及びβはそれぞれ
γの関数であつて Rp（γ）、R_M（γ）、R_M′（γ）、β（γ） とすることができる。

ここで上式をｘ、ｙ座標に変換してマスク形式
を求める式に書き直すと次式を得ることができ
る。

（ｙ−R_M−Q₀）²／R_M ²＋x²／R_M ²′＝１ これはもしR_M＞R_M′であれば離心率ｅが ｅ＝√_M ²−_M′²／R_M もしR_M′＞R_Mであれば同じく離心率ｅが ｅ＝√_M′²−_M ²／R_M′ で表わされる。ｘ・ｙ座標系の原点を中心とする
横座標標示に書きなおすと R_M（θ）²＝R_M ²／（１−e²cos²θ） で示される。

この様に本発明によるマスク曲面を有するシヤ
ドウマスクは、スクリーン有効部全面に渡つて最
適なＱ値を得ることができる。

更には、マスクの透孔のピツチを変化させる様
なカラー受像管に適用することも出来る長所をも
つ。

以上述べたように本発明によれば、任意のカラ
ー受像管に適用できるマスク成形曲面を与えるこ
とができ、高品位のカラー受像管を実現すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はシヤドウマスク型カラー受像管を示す
概略図、第２図は従来のシヤドウマスク曲率を説
明するための概略図、第３図は本発明のカラー受
像管のシヤドウマスクとパネルの関係を説明する
ための概略図、第４図はシヤドウマスク曲率を示
す曲線図、第５図は画面に対する方向を説明する
ための概略図である。 ３……電子銃、４，３２……シヤドウマスク。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ インライン型複数ビーム電子銃と、シヤドウ
   マスクと螢光面を有する外囲器よりなるシヤドウ
   マスク型カラー受像管に於て、前記シヤドウマス
   クの曲率が、少くとも管軸を含む平面で切断した
   場合の断面形状が、 RM（γ）²＝RM₀（γ）²／（１−ｅ（γ）²cos²θ） 但し、 RM₀：中心近傍でのマスクの曲率Ｒ ｅ：離心率 で表わされることを特徴とするカラー受像管。