JPS636507Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案はボールのころがり摩擦を利用すること
によつて外筒又はシヤフトの摺動抵抗を小さく
し、軸方向の直線運動を極めて軽快に行なえる軸
方向運動用ベアリングに関する。

本考案におけるベアリングとは軸方向に往復動
自在にしてトルク伝達可能なボールスプラインベ
アリング及び軸方向に往復動自在であるが非トル
ク伝達のリアモーシヨンベアリングを総称する。

「従来の技術」 従来の軸方向運動用ベアリングにあつては、外
筒を構成する円筒内壁には、軸方向へ延びる断面
Ｕ字形の負荷ボール案内溝と無負荷ボール案内溝
が円周方向へ交互に複数形成され、しかも上記負
荷ボール案内溝と無負荷ボール案内溝の両端の軸
方向外方には、両案内溝相互間を連絡する円周方
向溝が形成されている。而して上記構成の外筒内
には、ボールを介して、その外周に複数の無端軌
道溝を備えた保持器が嵌挿されるとともに、該外
筒の両端にはストツプリングが嵌着されていて、
外筒に保持器を一体的に固定し保持している（特
公昭53−22210号公報及び特公昭53−33702号公報
参照）。

ところが、このボールスプラインベアリングに
おいては、負荷ボール列と無負荷ボール列を案内
する両ボール案内溝の他に、ボールを負荷から無
負荷へ、あるいは無負荷から負荷へ案内する円周
方向溝とストツプリング係止溝がベアリングの外
筒内に形成されるため、該ベアリングの外筒の全
長が必然的に長くなつてコスト高となり、かつ全
体の重量も重くなるため、各種機械器具に組込む
上での問題点の１つになつている。

また、円筒体の内面に軸方向溝と直角な周方向
溝の研削を行なう作業は時間と手間を要し、多量
生産の障害になつているとともに、外筒内に嵌挿
される保持器を固定するために、ストツプリング
を必要とするばかりか、この場合ストツプリング
からベアリング内部にダストが侵入するのを防止
するため防塵用ゴムシールを余分に装着しなけれ
ばならない等組立工程が面倒になるといつた他の
問題点を生じていた。

そこで、この対策として、外筒の軸方向長さを
短縮して外筒の円周方向溝を省略し、その代りに
外筒の両端に左右一対の側蓋を取付けて、保持器
の無端軌道溝と側蓋の平坦な内面との間でボール
の方向転換を行なうようにしたものがある（特開
昭55−155922号公報、特開昭55−159320号、特開
昭55−159321号公報、特公昭57−50969号公報参
照）。

ところが、このベアリングの側蓋はダイキヤス
ト合金にて製作され、ビスの如き締結部材を介し
て外筒に一体的に固定し、さらに上記ベアリング
の保持器も該外筒の内周面の形状と略同一に成形
された金属材料から構成されているため、側蓋の
金型と併せて保持器の成形工程も難しく、コスト
高となるといつた他の欠点を生じていた。

そこでこれらの欠陥を補うべく、保持器と側蓋
をプラスチツク材料で製作するとともに、保持器
の外周に側蓋を溶着することによつて両者を一体
化せしめることも知られている（特開昭52−
76547号公報、特開昭53−54638号公報、特開昭55
−115622号公報参照）。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、斯かる従来例の構成によると、
側蓋の円周面は平坦な表面によつて構成されてお
り、側蓋側には方向転換時のボールを一定の軌道
で案内する機能がないため、ベアリングの高速回
転、高速直線運動時にボールはラジアル方向へ押
付けられる結果、保持器側から浮上り勝手とな
り、保持器と側蓋のいずれの側の拘束も受けない
状態になる。従つて、上記した従来例の構造で
は、方向転換時のボールは軸方向及びラジアル方
向のいずれの方向にもフリーの状態となつて、一
定した軌道で方向転換できなくなる。このため、
特にベアリングが高速で回転運動や直線運動を行
なう場合には、ボール同士が干渉し合つて、スム
ーズな方向転換を行なえないばかりか騒音の弊害
も生じる等の問題を生じていた。

そこで、本考案は従来例の上記した問題点を解
決するためになされたもので、その目的とする処
は、ベアリング全体を軽量可能ならしめると同時
に、製作と組立てを容易にしてコストの低減に役
立つベアリングを提供することにある。その他の
目的とする処は、一体化された側蓋と保持器のボ
ール方向転換部にボールを一定の軌道で案内する
円形輪郭通路を形成して、ボールをスムーズに方
向転換させられるベアリングを提供することにあ
る。

（問題点を解決するための手段） 上記の目的を達成するために、この考案は、円
筒内周面にその全長にわたつて軸方向へ延びる負
荷ボール案内溝と無負荷ボール案内溝を円周方向
へ交互に複数形成した略円筒状の外筒と、当該外
筒の軸方向長さより大きい軸方向長さを有すると
共に外周面に外筒の前記負荷ボール案内溝と無負
荷ボール案内溝に対応してボールの循環移動を可
能にする複数の無端軌道溝を備えた、前記外筒の
中空内部に挿入される略円筒状の保持器と、当該
保持器の無端軌道溝のボール方向転換溝とラジア
ル方向で対応して円形輪郭通路を形成するボール
方向転換溝をその内周面に備えた、前記保持器の
外筒より露出する両端部に一体的に溶着される左
右一対の円環状側蓋から構成されている。

「作 用」 ボール有効軌道溝を内面に形成したベアリング
の外筒にボールを介して保持器が嵌挿され、該保
持器の外筒からの突出部に側蓋が一体的に溶着さ
れることによつて、該側蓋と保持器間に方向転換
時のボールの軌道を構成する円形輪郭通路が形成
されるので、軸方向運動用ベアリングをシヤフト
に嵌合して軸方向へ移動せしむると、外筒とシヤ
フト間に挟まれて転動する負荷ボールは、保持器
と側蓋のボール方向転換溝との衝合せにより形成
される円形輪郭通路により全周にわたつて包み込
まれるため、ボールは一定の軌道に沿つて整列し
ながら方向転換し、外筒と保持器との間の無負荷
領域へスムーズに案内される。

「実施例」 以下に、本考案を図示の実施例に基づいて説明
する。第１図乃至第１３図には本考案に係る軸方
向運動用ベアリングを構成するボールスプライン
の一実施例が示されており、図において符号１０
で全体的に示してあるのは、第７図及び第８図の
ように厚肉円筒パイプ材を所要寸法に切断した円
筒状の外筒、若しくは棒材より中央をくり抜いて
内穴を形成した円筒状の外筒である。該外筒１０
の内周には、ブローチ加工又はスロツター加工に
よつて、ボール有効軌道溝すなわち多数条の負荷
ボール列１１，１１…と無負荷ボール列１２，１
２…を案内する断面Ｕ字状の負荷ボール案内溝１
３と断面Ｕ字状の無負荷ボール案内溝１４が外筒
の全長にわたつて軸方向へ延びるように且つ円周
方向へ交互に形成されており、しかも各負荷ボー
ル案内溝１３の両側にはボールの曲率半径よりや
や大きい曲率半径を有する負荷ボール用転走面１
５，１５がボールバニシユまたは溝研削にて形成
される。なお、外筒の中心から両ボール案内溝１
３，１４までの距離、すなわち両ボール案内溝の
深さは相互に等しいか或いは負荷ボール案内溝１
３より無負荷ボール案内溝１４の方が若干深くな
つている。

１６は負荷ボール案内溝１３と無負荷ボール案
内溝１４とを区分形成する半径方向内方へ突出す
る複数の突堤で、この突堤１６は外筒１０の全長
にわたつて軸方向へ延びているのと同時に、円周
方向へ等間隔で配置されている。

２０は、第９図および第１０図に示すように、
プラスチツク材料を用いて一体成形された略円筒
状の保持器で、該保持器２０の外周面には前記外
筒１０の負荷ボール案内溝１３と無負荷ボール案
内溝１４と対応してボールの循環を案内する無端
軌道溝２１が形成される。

無端軌道溝２１をさらに詳述すると、円筒体の
外周面には平面形状長円形の凹所が円周方向へ所
定間隔毎に形成されていて、各長円形凹所の中央
にはボールの循環を案内する溝が形成されるよう
に軸方向の突堤２２が設けられており、このボー
ルの循環を案内するトラツク形状の溝が前記無端
軌道溝２１となる。而して、この無端軌道溝２１
はその全長にわたつてボールの曲率より若干大き
い曲率の湾曲面に形成されていて、しかもその深
さはボール径の約1/2に相当する深さになつてい
る。またそのＵ字屈曲部にはボール方向転換部な
いしはボール方向転換溝２３が形成されると共
に、外筒の負荷ボール案内溝１３内に設けられた
負荷ボール転走面１５，１５と対応する部分すな
わち負荷ボール列側２１Ａに、ボール径より小さ
な開口幅を有する軸方向のスリツト２４を備えて
いる。而して、該スリツト２４の両端には、負荷
ボールをボール方向転換溝２３側へすくい上げる
ための舌片２５，２５が形成されている。なお無
端軌道の無負荷ボール列側２１Ｂはスリツトのな
い有底となつている。而して上記無端軌道溝２１
の両端のＵ字屈曲部に形成されるボール方向転換
溝２３は、負荷ボール列側２１Ａに連続する負荷
ボール列溝２３Ａと、無負荷ボール列側２１Ｂに
連続する無負荷ボール列溝２３Ｂと、さらに両ボ
ール列溝２３Ａ，２３Ｂ間を連続的に接続する連
絡溝２３Ｃとから構成されている。

さらに、無端軌道溝２１内の上記突堤２２の負
荷ボール列側２１Ａにはその全長にわたつて段部
２６が形成され、該段部２６と前記外筒１０の突
堤１６とを係合せしめることによつて保持器の回
転を防止し、外筒１０に対する保持器２０の位置
決めを行なうものである。これによつて、無端軌
道溝２１の負荷ボール列側２１Ａは外筒の負荷ボ
ール案内溝１３とラジアル方向で対応し、他方無
負荷ボール列側２１Ｂは外筒の無負荷ボール案内
溝１４と対応する関係になる（第２図参照）。さ
らに保持器２０の外周両端には半径方向内方へ窪
む嵌合用の凹所２７が円周方向へ所定の間隔を設
けて複数形成されており、この凹所２７は後記側
蓋３０のガイド突起と係合するようになつている
（第４図参照）。

２８は保持器２０の無端軌道溝２１内のスリツ
ト２４と次隣無端軌道溝２１のスリツト２４間に
形成されている負荷ボール区分用隔壁で、該負荷
ボール区分用隔壁２８は外筒の負荷ボール案内溝
１３内に嵌合するようになつている。

２９は保持器２０の無端軌道溝２１の無負荷ボ
ール列側２１Ｂと次隣無端軌道溝２１の無負荷ボ
ール列側２１Ｂの間に形成されている無負荷ボー
ル区分用隔壁で、該無負荷ボール区分用隔壁２９
は外筒１０の無負荷ボール案内溝１４内に嵌合す
るようになつている。

３０，３０は外筒１０の中空内部に嵌挿された
保持器２０の外筒より露出する両端外周に一体的
に溶着される左右一対の断面円環状の側蓋で、保
持器２０と同じくプラスチツク材料によつて構成
されており、保持器２０の外筒１０からの突出距
離W₁より大きい厚さ幅を有している。而して、
この側蓋３０，３０はその内周面にボール方向転
換溝３１を複数有している。更に詳述すると、側
蓋３０の内周面の軸方向外端付近には、円周方向
に所定の間隔を設けて半径方向内方へ突出するガ
イド突起３２，…が複数設けられていると共に、
該各ガイド突３２，…と同一軸をなす延長線上に
は、該ガイド突起３２との間にボールの通過を許
容するに十分な間隔をあけて、湾曲状の両側面を
有する軸方向の突堤３３，…が円周方向に交互に
且つ上記各ガイド突起３２と同一の数（図示の実
施例では６ケ所）だけ複数突設されている。而し
て各突堤３３の間には、断面Ｕ字形の負荷ボール
列溝３１Ａと、断面Ｕ字形の溝の中央にボールが
通過できるのに十分な間隔を設けて軸方向の隔壁
３４を介在させることにより、該隔壁３４の両側
に左右一対づつ形成される断面半円形の無負荷ボ
ール列溝３１Ｂとが、円周方向へ交互に配置され
ている。さらに、上記各隔壁３４はその両側面を
湾曲面に形成されており、しかも側蓋の軸方向外
端まで延びることによつて、該隔壁３４両側の湾
曲面は前記ガイド突起３２の軸方向内方側の湾曲
面と同一の平面で連続している。前記ガイド突起
３２と同一軸線上に位置する突堤３３は、そのガ
イド突起３２と対応する対向面を、両側面の湾曲
面と同一の平面で連続する湾曲面に形成されてお
り、これによつてガイド突起側の湾曲面との間
に、負荷ボール列溝３１Ａと無負荷ボール列溝３
１Ｂとを一連に接続する連絡溝３１Ｃを形成して
いる。

このようにして、側蓋３０の内周面には、方向
転換するボールを一定の軌道で案内する一連のボ
ール方向転換溝３１が円周方向へ所定の間隔を設
けて複数（図示の実施例では６条）形成されるこ
とになる。而して、これ等のボール方向変換溝３
１は保持器２０のボール方向転換溝２３とラジア
ル方向において完全に一致あるいは対応するよう
になつている。さらに、このボール方向転換溝３
１はその全長にわたつてボールの曲率より若干大
きい曲率の湾曲面によつて構成され、しかもその
溝の深さは保持器側のボール方向転換溝２３と同
じくボール径のほぼ1/2に相当する深さになつて
いる。

従つて、保持器の無端軌道溝をなす負荷ボール
列側２３Ａと側蓋の負荷ボール列溝３１Ａ、保持
器の無負荷ボール列側２３Ｂと側蓋の無負荷ボー
ル列溝３１Ｂを、相互に対応させて突合わせれ
ば、保持器２０と側蓋３０との間にはボール径よ
り若干大きい円形輪隔通路Ａが半円曲線状に形成
されることになる（第５図参照）。

なお前記ガイド突起３２は保持器外周の嵌合用
凹所２７と係合して保持器２０と側蓋３０相互間
の位置決め作用をなすと共に、連絡溝３１Ｃの軸
方向外方に位置してボール方向転換溝３１の補強
を兼ね備えている（第４図及び第６図参照）。

３５は側蓋３０，３０の反外筒側内周に形成さ
れた防塵カバーで、スプラインシヤフト４０の挿
入を可能とするため該シヤフトの外形に略一致す
る挿入用凹所３６を備えている。

以上の構成よりなる本考案の軸方向用運動ベア
リングにおいては、保持器２０の外周面と側蓋３
０の内周面にはそれぞれラジアル方向へ対応する
ボール径の約1/2の深さのボール方向転換溝２３，
３１が形成されているので、外筒１０に多数のボ
ールを介して保持器２０を嵌挿し、次いで、該外
筒より突出した保持器の左右露出部を側蓋３０，
３０をそれぞれ嵌合してから、プラスチツクウエ
ルダの如き溶接機にて保持器２０の外周に左右一
対の側蓋３０，３０を溶着せしめると、該保持器
と側蓋のボール方向転換溝２３，３１によつてボ
ール径とほぼ等しい円形輪郭通路Ａ，…がボール
の方向転換部に形成されることになる（第５図及
び第６図参照）。

「考案の効果」 本考案の軸方向ベアリングは本考案の外筒の内
周面には軸方向にボール案内溝が形成されること
によつて半径方向内方へ突出する突堤が形成され
るので、該突堤に保持器の段部が係合することに
よつて保持器の回転が防止されると共に外筒に対
する保持器の位置決めが容易に行うことができ、
また、保持器の外周両端には半径方向内方に窪む
凹所が円周方向に所定間隔をおいて形成されてい
るので、該凹所に両側蓋のガイド突起が係合する
ことによつて側蓋の回転防止に役立ち、また両側
蓋の突堤が前記保持器の段部に係合することによ
つて両側蓋の位置決めが容易に行うことができ
る。また、ベアリングをスプラインシヤフト４０
に嵌合して軸方向に移動せしめると、外筒１０と
スプラインシヤフト４０間に挟まれて転動する負
荷ボールは、保持器２０と側蓋３０の各ボール方
向転換溝２３，３１によつて形成される略円形断
面の円形輪郭通路Ａによつて全周的に覆われるた
め、方向転換時のボールは全て遠心力の作用等に
よつて円形輪郭通路Ａ内における側蓋側のボール
方向転換溝３１の溝中心Ｐ側と点接触せしめら
れ、常に該溝中心Ｐよりなる一定の軌道に沿つて
これから外れることなく方向転換するので、無負
荷ボール側へスムーズに移動できるばかりか、騒
音の発生を生じることもない。また本考案の軸方
向運動用ベアリングにおいては、軽量の側蓋３０
によつてボールの方向転換を行なわせるものであ
るから、重量の大きい外筒１０側には有効軌道溝
１３，１４だけを形成すればよく、従来例のよう
な円周方向溝を製作する必要がないために軸方向
長さを短縮できる。

また、外筒１０の両端に配置して取付ける側蓋
３０は保持器２０の突出部に嵌合させて溶着すれ
ば直ちに取付作業を終了できるので、組立工程が
きわめて簡単になり、コスト低減に役立つ。

さらに、該側蓋３０は保持器２０とともに合成
樹脂材料を用いて射出成形が可能になつたので、
重量軽減と相まつて量産に適し製造単価を下げる
ことができる。特に側蓋３０に一体的に設けた防
塵カバー３５はスプラインシヤフト４０の外形に
ほぼ一致するように形成されているので、ベアリ
ングユニツト内にほこりや、ごみの侵入を防ぐダ
ストキーパーの役割を果たすことができる。

なお、断面略正三角形のスプラインシヤフト４
０の外周には半径方向外方へ突出する３個の凸部
４１，…が設けられており、しかも該各凸部４１
は外筒１０の負荷ボール案内溝１３の両側に位置
する負荷ボール列１１，１１の間の空所内に圧入
されることによつて、負荷ボールがスプラインシ
ヤフトの凸部４１の両側で円周方向へ挟み込まれ
るアンギユラコンタクト構造が構成され、外筒１
０とスプラインシヤフト４０相互間でトルクの伝
達を確実に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る軸方向運動用ベアリング
の一実施例をなすボールスプラインの一部破断正
面図、第２図は第１図−線縦断側面図、第３
図はボールスプラインシヤフトを抜き取つた状態
の一部破断正面図、第４図は第３図−線縦断
側面図、第５図Ａは第１図−線縦断側面図、
第５図Ｂは保持器と側蓋のボール方向転換溝によ
つて形成される円形輪郭通路の説明図、第５図Ｃ
は同円形輪郭通路の負荷側を示す要部断面図、第
５図Ｄは同円形輪郭通路の無負荷側を示す要部断
面図、第５図Ｅは同円形輪郭通路の負荷側と無負
荷側を連絡する部分を示す要部断面図、第６図は
保持器の露出部に嵌合する側蓋の要部破断分解斜
視図、第７図は第１図の外筒を示す一部破断正面
図、第８図は第７図−線縦断側面図、第９図
は第１図の保持器の正面図、第１０図は第９図
−線縦断側面図、第１１図は第１図の側蓋の右
側面図、第１２図は第１１図XII−XII線縦断正面
図、第１３図は第１図の側蓋の左側面図である。 符号の説明、１０：外筒、２０：保持器、２
３：保持器のボール方向転換溝、３０，３０：側
蓋、３１：側蓋のボール方向転換溝、Ａ：円形輪
郭通路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 円筒内周面にその全長にわたつて軸方向へ延
   びる負荷ボール案内溝１３と無負荷ボール案内
   溝１４を円周方向へ交互に複数形成することに
   より半径方向内方へ突出した複数の突堤１６を
   有する略円筒状の外筒１０と、当該外筒１０の
   軸方向長さより大きい軸方向長さを有すると共
   に外周面に外筒１０の前記負荷ボール案内溝１
   ３と無負荷ボール案内溝１４に対応してボール
   の循環移動を可能にする複数の無端軌道溝２１
   を備えると共に前記外筒１０の突堤１６に係合
   せしむる段部２６が保持器２０の突堤２２に形
   成され、さらに外周両端には半径方向内方に窪
   む凹所２７を有し、前記外筒の中空内部に挿入
   される略円筒状の前記保持器２０と、当該保持
   器２０の無端軌道溝２１のボール方向転換溝２
   ３とラジアル方向で対応して円形輪郭通路を形
   成するボール方向転換溝３１をその内周面に備
   えると共に前記保持器２０の凹所２７に係合す
   る円周方向に所定間隔をおいて形成されたガイ
   ド突起３２を有し、さらに該ガイド突起３２と
   同一軸線上に位置する突堤３３を有した前記保
   持器の外筒１０より露出する両端部に一体的に
   溶着される左右一対の円環状側蓋３０・３０と
   から成ることを特徴とする軸方向運動用ベアリ
   ング。 (2) 左右一対の側蓋は、反外筒側の内周面に半径
   方向内方へ突出する防塵カバーを一体的に備え
   ていることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の軸方向運動用ベアリング。