JPS6363381A - 組換えワクチニアウイルス - Google Patents

組換えワクチニアウイルス

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JPS6363381A
JPS6363381A JP61208772A JP20877286A JPS6363381A JP S6363381 A JPS6363381 A JP S6363381A JP 61208772 A JP61208772 A JP 61208772A JP 20877286 A JP20877286 A JP 20877286A JP S6363381 A JPS6363381 A JP S6363381A
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JP
Japan
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dna
vaccinia virus
strain
temperature
promoter
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JP61208772A
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Asato Kojima
朝人 小島
Kanji Yasuda
安田 斡司
Hiroyuki Goto
浩之 後藤
Sakiko Nakazato
中里 早木子
Koichi Kamogawa
鴨川 幸市
Michio Morita
森田 迪夫
Kuniko Watanabe
渡辺 邦子
Hiroshige Kobayashi
小林 廣茂
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KOKURITSU YOBOU EISEI KENKYUSHO
Chiba Prefectural Government
Zeon Corp
National Institutes of Health NIH
Original Assignee
KOKURITSU YOBOU EISEI KENKYUSHO
Chiba Prefectural Government
Nippon Zeon Co Ltd
National Institutes of Health NIH
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Publication date
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    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は組換えワクチニアウィルスに関し、さらに詳し
くは、ウサギ腎細胞において高温増殖性を示さずq化鶏
卵漿尿膜上でのボックサイズが小さい弱毒性リスター温
度感受性変異ワクチニアウィルス株をベクターとする組
換えワクチニアウィルスに関する。
(従来の技術) 近年、ワクチニアウィルスに外来性DNAを組み込んだ
組み換えワクチニアウィルスの構築法が考案され、外来
性DNAとして、例えば感染症病原体抗原コードDNA
を用いた組み換えワクチニアウィルスを生ワクチンとし
て利用する方法が提案されるようになった(例えば特開
昭58−129971号、特公表昭60−500518
号など)。
この方法は、例えば次のような手順に従って行われる(
第1図参照)。すなわち、まず初めにワクチニアウィル
スの増殖に必須でないDNA9J[Mから制限酵素を用
いて適当なりNAを切り出し、これをプラスミドに組み
込んで第1のハイブリッドプラスミドを調製する0次い
で、このハイブリッドプラスミドのワクチニアウィルス
DNA部分に外来性DNAを組み込み、第2のハイブリ
ッドプラスミドを調製する。
一方、予めワクチニアウィルスに感染させた動物細胞を
準備しておき、これに第2のハイブリッドプラスミドを
導入すると、感染動物細胞内でワクチニアウィルスと第
2のハイブリッドプラスミドとの間の相同組換えが起こ
り、外来性DNAを取り込んだ組換えワクチニアウィル
スが形成される(例えば前記公報、細胞工学VOL、 
2. m9、第84〜87頁、1983年など)。
この方法によれば、目的に応じて種々の外来性DNAを
組み込むことが可能であり、新しい生ワクチンの製法と
して有望視されている。
しかし、従来法において用いられているワクチニアウィ
ルスはWR株が殆どであり (前記公報、ジャーナル・
オブ・ヴアイロロジー、VOL、 49 。
P857〜864.1984年など)、これらは種痘後
の副作用が強(種痘後脳炎・脳症の発生が多く見られる
ことから、安全性の面でその実用化は困難な状況にあっ
た。
そこで本発明者らはより安全性の高い生ワクチンを開発
すべく研究を行った結果、WR株に代えて弱毒性リスタ
ー温度感受性変異株(すなわちウサギ腎細胞において高
温増殖性を示さず苛化鶏卵禁尿膜上でのボックスサイズ
が小さい弱毒性のリスター温度感受性変異ワクチニアウ
ィルス株)をベクターとして用いることが有効なことを
見い出し、先に特許出願を行った(特願昭60−185
90号)。
しかし、この方法で得られた組換え体は安全性の点では
優れているが、ワクチニアウィルスゲノムに組み込まれ
た外来性DNAがワクチニアウィルスの非必須D N 
A 領域に内在しているプロモーターによって支配され
ているため発現効率が充分でなく、とくに哺乳動物に接
種した場合、外来性DNA由来蛋白による免疫が得にく
いという問題があった。
(発明が解決しようとする問題点) そこで本発明者らは、かかる従来技術の欠点を克服すべ
く鋭意検討を進めた結果、弱毒性リスター温度感受性変
異株にプロモーター機能を有するDNAと外来性DNA
とを近接して組み込むことが有効なことを見い出し、本
発明を完成するに到った・ (問題点を解決するための手段) か(して本発明によれば、ウサギ腎細胞において高温増
殖性を示さず孵化鶏卵漿尿膜上でのボックスサイズが小
さい弱毒性リスター温度感受性変異ワクチニアウィルス
株の非必須D N A領域に、プロモーター機能を有す
るDNA及びその支配下で発現可能な外来性DNAが近
接して組み込まれた組換えワクチニアウィルスが提供さ
れる。
本発明において外来性DNAを組み込むために供される
ワクチニアウィルスは、リスター株ウィルスの弱毒性温
度感受性変異株であって、孵化鶏卵漿尿膜上でのボック
サイズが3重1以下、好ましくは111以下とりスター
親株に比較して小さく、ウサギ腎臓細胞での増殖不能温
度が41℃、好ましくは40.5℃のものである。
ここで弱毒性とは、ウサギやサルの中枢神経系病原性が
リスター親株に比較して著しく弱く、かつマウスの末梢
感染による中枢神経系への侵聾性が実質的に認められな
いことをいい(特願昭60−184590号の実施例4
参照)、と(に2.0〜2.5 kgの日本内色種ウサ
ギに対して5.8 (log+。
TCIDSO/ dose)を接種し、6日間経過後、
10%脳乳剤から回収されるウィルス量(log+ @
TCIDS。/ll1)が2以下、さらには1以下のも
のが好ましい。
かかる弱毒性温度感受性変異株は、例えば、リスター株
を30℃においてウサギ腎細胞で継代培養し、プラーク
純化を行ったのち、40’Cにおけ゛るベロ(Vero
)細胞での増殖性の極めて悪いものを選択することで得
ることができ、さらに、こうして得た株を孵化鶏卵漿尿
膜上でポックを形成させ、ポックの比較的小さいクロー
ンを選択することにより得ることができる。
本発明で用いられる弱毒性温度感受性変異株の具体例と
しては、以下の方法に従って作出されるLA株やLB株
(CNTM−1−423)などが例示される。
1)LA株の作出 原株のりスター株を30℃においてウサギ腎細胞で36
代継代後、プラーク純化を3回行い、5゜クロンを分離
した。その5oクロンのうち40’Cにおいてミドリザ
ル腎細胞から樹立されたベロ細胞に最も増殖の悪い温度
感受性変異株を選択した。
この温度感受性変異株を原株と比較したところ、ウサギ
皮層増殖性は原株よりよいが、ウサギ中枢神経系増殖性
は悪く、サルの中枢神経系病原性はDls株(大連1株
から作出された微小ポック弱毒変異株)と同程度で原株
と比べて著しく弱いことが確認されたので、少数例の接
種試験を実施した。
その結果、発熱率は14%で全身反応は軽いが、施皮形
成が遅れる傾向がみられたので、支店増殖性の悪いクロ
ンを分離することを試みた。クロン分離のマーカーとし
て孵化鶏卵漿尿膜上のポックの大きさを用いた。すなわ
ち上述の温度感受性変異株をウサギ腎細胞で6代納代後
プラーク純化を2回行い、孵化鶏卵漿尿膜上のポックの
比較的小さく (2〜3鶴)均一なりロンを分離し、こ
れをLA株と命名した。この株の増殖不能温度は41℃
であり、親株に比較してはるかに弱毒性であった。
2)LB株の作出 LA株をさらに30℃においてウサギ腎細胞で3伏縫代
後、孵化鶏卵漿尿膜上のポックの極めて小さい(1鶴以
下)クローンを分離し、これをLB株と命名した。この
株の増殖不能温度は40.5℃であり、LA株よりもさ
らに弱毒性であった。
なお、親株として用いたりスター株とLB株の性質の比
較は表1に示すとうりである。
表1 リスター株とLB株の比較 リスター株 LB株 ボックサイズ      大(4,0in)  小(0
,9鶴)卿化鶏卵景尿膜での増殖性  +1+    
÷ベロ細胞での増殖性     惜    十(注1)
ヒト         セ   + 注1:両者の間に2fOg+o程の差がある。
注27106″’TCIDsoのウィルスを脳内接種後
、6日目におけるウィルス回収量による。
注3 : 10’−5TCID、。のウィルスを視床内
接種による。
これらワクチニアウィルス温度感受性変異株にプロモー
ター機能を有するDNAを連結した外来性DNAを組み
込む方法に関しては常法に従えばよく、例えば、ワクチ
ニアウィルスD N A 領域のうち欠失してもなんら
ウィルスとしての増殖性に根本的な影響を及ぼさない非
必須D N A H域を利用することにより達成できる
すなわち前記の非必須D N A jI域の一部あるい
は全てを含む第1の組換えベクターを構築し、さらに第
1の組換えベクターに組み込まれた非必須DNA領域に
、プロモーター機能を有するDNAを連結した外来性D
NAが挿入された第2の組み換えベクターを構築し、あ
らかじめ前述の温度感受性ワクチニア変異株を感染させ
た動物細胞に第2の組換えベクターをリン酸カルシウム
法などの常法で導入させれば、感染動物細胞内で該DN
A領域を介しての相同組換えが起こり、プロモーター機
能を有するDNA及び外来性DNAが組み込まれた組み
換えワクチニアウィルスが得られる(例えば特公表昭6
0−500518号、 Nature。
VOL 302.7. Aprill 9 B 3年、
P490〜495 、 Proc、 Natl、 Ac
ad、 Sci、 USA VOLT 9 。
P7415〜7419.1982年など)。
本発明で用いられる前記の非必須D N A ’DB域
は増殖性に本質的な影響を及ぼさない部分であればいず
れでもよ(、その具体例として、例えばチミジンキナー
ゼ(TK)をコードするD N A SI域、赤血球凝
集素(HA)をコードするDNA領域、特開昭58−1
29971号に見られるようなりNA領領域どが例示さ
れる。
一方、第1の組換えベクターを構築するために用いられ
るベクターは、非必須DNAを挿入しうるちのであれば
とくに制限されるものではなく、その具体例として、例
えばpBR322,pBR325゜pBR327、pB
R32B 、pUc7 、pUc8 、plJc9など
のごときプラスミド、λファージ、M13ファージなど
のごときファージ、pHc79(ジーン、土工。
291.1980年)などのごときコスミドが例示され
る。
第1の組換えベクターの構築は常法に従って実施すれば
よく、例えば、ワクチニアウィルスDNAを適当な制限
酵素で完全分解した後、非必須領域に相当するDNA断
片を分離精製し、該制限酵素切断末端と同じ接着末端を
DNAに生じさせることのできる制限酵素で切断したベ
クターと酵素的に結合させれば良い。
目的のベクターが首尾良く得られたかどうかは、切断ベ
クターと酵素的に結合させた組換えベクターを含むDN
A混合物で、例えば大腸菌のごとき細菌を形質転換(ま
たは形質導入)し、得られる形質転換株(または形質導
入株)の中から目的の非必須領域DNAが挿入されたベ
クターを保持する株を選択する等の方法で確認すればよ
い。
本発明においては、かくして得られた第1の組換えベク
ターとプロモーター機能を有するDNAを連結した外来
性DNAとから、第2の組換えベクターが構築される。
本発明で言うプロモーター機能を有するDNAとは、合
成・天然を問わずワクチニアウィルスが保有する転写の
系でプロモーターとして有効に機能し得るものなら如何
なる塩基配列のものでも良く、例えばJournal 
of Virology、 5ept、 1984 。
P2S5−669に例示されるようなワタチニアウィル
スゲノム中に認められるプロモーターDNA配列、具体
的には7.5Kポリペプチドをコードするワクチニアウ
ィルス遺伝子のプロモーター、19にポリペプチドをコ
ードするワクチニアウィルス遺伝子のプロモーター、4
2にポリペプチドをコードするワクチニアウィルス遺伝
子のプロモーター、チミジンキナーゼをコードするワク
チニアウィルス遺伝子のプロモーター、28にポリペプ
チドをコードするワクチニアウィルス遺伝子のプロモー
ターなどが例示される。
また、用いられる外来性DNAはとくに制限されないが
、生ワクチンの開発が期待されている感染症病原体(例
えばウィルス、細菌、寄生虫、原虫など)の抗原タンパ
クをコードするDNAであることが好ましく、その具体
例として、例えばヘルペスウィルス、水庖性口内炎ウィ
ルス、B型肝炎ウィルス、A型肝炎ウィルス、非A非B
型肝炎ウィルス、口蹄疫ウィルス、ポリオウィルス、狂
犬病ウィルス、日本脳炎ウィルス、コレラ菌、サルモネ
ラ菌、破傷風菌、マラリア原虫、住血吸虫などの抗原タ
ンパクをコードするD N A 9M域などが例示され
る。
本発明においては、第2の組換えベクターの構築に先立
ち、プロモーター機能を有するDNAと外来性DNAを
予め連結することが必要となる。
そのための方法は第1の組み換えベクターの構築法に準
ずればよ(、例えばプロモーター機能を有するDNAを
ベクターに組み入れた後、プロモータ一部位の下流にD
NAを読み取り方向をそろえて外来性DNAを挿入し、
その後、改めて適当な制限酵素で必要なり N A t
J(域だけを該ベクターから切り出せば良い。
この際、プロモーター機能を有するDNAと外来性DN
Aを近接して結合することが重要であり、通常はプロモ
ータ一部位中に存在する転写開始部位から外来性DNA
中に存在する最初の翻訳開始部位までの距離を200塩
基対以内、好ましくは100塩基対以内に調整する。
かくして得られたプロモーター機能を有するDNAに直
結した外来性DNAと第1の組み換えベクターから第2
の組み換えベクターが作成されるが、その場合にも常法
によって処理すれば良く、例えば第1の組換えベクター
に挿入されたワクチニアウィルス非必須D N A 領
域に切断部位を持つ制限酵素で該ベクターを切断し、D
NAポリメラーゼにより平滑末端とした後、同じ<DN
Aポリメラーゼ処理により平滑末端としたプロモーター
機能を有するDNAと直結した外来性DNA断片を酵素
的に結合させればよい。
目的とする第2の組換えベクターの取得は、第1の組換
えベクターの場合と同様にして行うことができる。
本発明においては、次いで予めワクチニアウィルスを感
染させた動物細胞に第2の組換えベクターを導入するこ
とによって、組換えワクチニアウィルスが形成される。
ここで用いられる動物細胞はワクチニアウィルスが増殖
可能なものであればよく、その具体例として、例えばT
K−143(ヒト骨肉腫由来)、FL(ヒト羊膜由来)
 、He1a (ヒト子宮頚部癌由来)、KB(ヒト鼻
咽喉癌由来)、CJ−1(サル腎由来)、B5C−1(
サル腎由来)、RK13(ウサギ腎由来)、L929(
マウス結合組織由来)、CE(鶏胚)細胞、CEF (
鶏胎児繊維芽細胞)などが例示される。
また組換えベクターを動物細胞中に4人する手法は常法
に従えばよ(、例えばリン酸カルシウム法、リポソーム
法、マイクロインジェクション法などによって行うこと
ができる。
構築された組換えワクチニアウィルスの選択も常法に従
って行えばよく、例えば非必須D N A 領域がチミ
ジンキナーゼをコードするD N A 9i域である場
合には、感染動物細胞にチミジンキナーゼ欠損株を用い
、相同組換えを起した組換えワクチニアウィルスのプラ
ーク形成用培地として25μg/糟βの5−)゛ロモデ
オキシウリジン(BUdR)を含む細胞培養培地を用い
て3日間培養し、組み換えワクチニアウィルスの形成す
るプラークを選択することにより得ることができる。
しかし、リスター温度感受性変異ワクチニアウィルス株
として増殖不能温度が40.5℃の株を用いる場合には
、組換えワクチニアウィルスの取得が著しく困難であり
、BUdRの濃度を低くした培地を用いて5日以上培養
することによって初めて組換えワクチニアウィルスのプ
ラークを選択することができる。
(発明の効果) このようにして得られた組換えワクチニアウィルスは、
本発明者らが先に構築したプロモーター機能を有するD
NAを組み込んでいない組換え体に比較してin Vi
troにおいて数百倍又はそれ以上もの高い発現活性を
有する(後記実施例3参照)。
このような発現活性の改良効果は、WR株を親株とする
場合の改良効果に比較してはるかに顕著なものである(
特公昭60−500518号参照)。また本発明の組換
え体は、WR株を親株とする場合に比較してウィルス感
染価が低いにも拘らず、感染細胞当りの外来性タンパク
産生量はきわめて大である。
また本発明の組換え体は、プロモーター機能を有するD
NAを組み込んでいない組換え体とほぼ同等の増殖性を
有し、さらにウサギの中枢神経病原性の面ではより優れ
た性能を有している。
かくして本発明によれば、ウサギ腎細胞において高温増
殖性を示さず孵化鶏卵漿尿膜上でのボックサイズが小さ
いリスター温度感受性変異ワクチニアウィルス株の非必
須D N A 領域にプロモーター機能を有するDNA
に直結゛した外来性DNAを組み込むことにより、哺乳
動物に接種した場合においても増殖性を失なわず、かつ
、十分な外来性DNAの発現が確保でき、その抗体産生
が可能で、しかも安全性に優れた組み換えワタチニアウ
ィルスを得ることができる。また感染細胞当りの外来性
タンパク産生量が増大することから、試験等において使
用する細胞の量を減少できるという利点を有する。
(実施例) 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する
比較例1 (1)  ワクチェアウィルスTK遺伝子を含む第1の
の組換えベクター(プラスミドpcZO2)の作製(第
2図参照) 5ggのpBR328をEcoRIで消化したのち、フ
ェノール・クロロホルム(1: 1)で抽出し、エタノ
ール沈殿により開裂したpBR328を回収し、次いで
S1酵素で処理することにより両端を平滑末端とした。
このDNA断片をライゲーションし、EcoRI切断部
位を持たないプラスミド(pcZOl)を得た。pcZ
Olの選択はコンピテントな大腸菌C600株を連結さ
れたDNAで形質転換し、クロラムフェニコール感受性
の形質転換株を選択することによって実施した。
次いでプラスミドpcZ015μgを旧ndlで処理し
、フェノール・クロロホルムで抽出し、エタノール沈殿
後、DNAを回収した。5′末端リン酸をアルカリフォ
スターゼ処理によって除去し、DNAを再びフェノール
・クロロホルム抽出後エタノール沈殿によって回収した
。開裂した0、5μgのpcZOIDNAを、ワクチニ
アウィルスチミジンキナーゼ(TK)遺伝子を含む0.
IIIgの精製ワクチニアウィルス(WR株) Bin
dn[J断片に連結し、得られたハイブリッドプラスミ
ドをpcZO2と命名した。
pcZOZ中にワクチニアウィルスTK遺伝子が存在す
ることの確認は、以下の手順によって行った。すなわち
、連結されたDNAでコンピテントな大腸菌H8101
株を形質転換し、アンピシリン耐性、テトラサイクリン
感受性の菌を選択し、次いでビルンボイム(Birnb
oim)とドーリ−(Doly)の方法〔ヌクレイツク
・アシッド・リサーチ、1゜1513〜.  (197
9年)〕でププラストを抽出し、旧ndlI[で消化し
たのち電気泳動によってもとのワクチニアウィルス旧n
dmJ断片と同じ長さの断片が存在するかどうかを調べ
ることによって確認した。
(21HB s A g遺伝子を含む第2の組換えベク
ター(プラスミドpcZO3)の作製(第2図参照)B
型肝炎表面抗原(HBsAg)をコードする遺伝子を含
むプラスミドpBRHBadr72  (ヌクレイツク
・アシ−)ド・リサーチ、VOLI 1. 隘l 3.
4601〜4610.1983年)10μgをBamH
IとXho 1で消化したのち低融点アガロース電気泳
動(40ボルト、16時間)で約1.27kbのDNA
断片を分離した。次いでエチジウムブロマイド染色でD
NA断片を確認後、ゲルを切り出し、フェノール抽出し
たのち、エタノール沈殿によりHBsAg遺伝子を含む
約1.27kbのDNA断片を回収した。
回収したDNA断片は10 mM Tris−HCl 
(pH8,0)1 mM EDTAを含む緩衝液10t
tlに溶解し、DNAポリメラーゼで処理して平滑末端
にしたのちフェノール・クロロホルムで抽出しエタノー
ル沈殿により回収した。
一方、EcoRIリンカ−1ggを、カイネーションバ
ンファー中、10ユニツトのキナーゼで5′末端をリン
酸化し、(37℃、30分)、これに先のHBsAg 
D N A断片を加えライゲーションした(12℃、1
6時間)。反応物をフェノール・クロロホルム処理し、
エタノール沈殿でDNAを回収した後、さらに20ユニ
ツトのEcoRIを加えて消化した後、フェノール・ク
ロロホルム処理し、エタノール沈殿を行った。
一方、プラスミドpcZO2を緩衝液中で2単位Eco
RI/μg DNAで37℃、2時間処理することによ
り直線化した。直線化されたプラスミドを5 On+M
 Tris−HC1!(pH9,0) 、1wM PL
g(1g、0.1mM ZnCl ff1t 1 mM
スパミジンを含む緩衝液中で0.1単位ウシ小腸アルカ
リフォスターゼで37℃、30、分装置することによっ
てプラスミド5′端末を脱リン酸化した。等容量のフェ
ノール・クロロホルムで抽出しエタノール沈殿によって
DNAを回収した。この直鎖状プラスミド0.1ggを
66mMTris−HCj! (pH7,5)  、6
.6mM MgC!lz、10mM口TT、 0.5 
taMATP中で12℃、15時間処理したのち、lB
sAg遺伝子を含む1.27kbのEcoRI断片0、
2μgと結合した。このプラスミドを大腸菌)1810
1株を形質転換するのに用い、形質転換された大腸菌を
1.5%寒天、50.c!g/mI!アンピシリン加L
B培地で37℃、15時間培養した。寒天上に生育した
形質転換大腸菌を50pg 7cm 1アンピシリン加
LB液体培地で37℃、15時間培養し、前記Birn
boim & Dolyの方法で精製した。
それぞれDNA試料10%を緩衝液中で、5単位のEc
oR1で37℃で1時間消化し、アガロース電気泳動に
よってプラスミドDNAの1.27 kbEcoRI断
片をスクリーニングした−1.27 kb EcoRI
 B型肝炎ウィルスDNA断片は、それぞれのプラスミ
ド内で正又はその逆の方向に挿入されうるので、挿入遺
伝子の方向性をスクリーニングした。スクリーニングは
プラスミドpcZO2から誘導されたプラスミドを緩衝
液中でXho Iで1時間消化し、生成したDNA断片
をアガロース電気泳動で分析し、その長さを比較するこ
とによって行った* lBsAg遺伝子がワクチニアウ
ィルスTK遺伝子プロモーターに対し正方向に挿入され
ているプラスミドをpcZO3、逆の方向に挿入されて
いるプラスミドをpcZO4と命名した。
(3)  Mi換えワクチニアウィルスの作出6ctm
のペトリ皿に培養されたRK−13細胞を弱毒症そうウ
ィルス株(弱毒症そう株LA、ウサギ腎細胞における増
殖不能温度41℃、孵化鶏卵漿尿膜上でのホックサイズ
2〜3+u、親株からの取得法は前述のとうり) 0.
1 pfu/I!tl胞で接種45分後、ワクチニアウ
ィルスTK遺転子中に)lBsAg遺伝子を挿入された
プラスミドpcZ0312μgを2.2mJの滅菌水で
溶かし、樋高ら(蛋白、核酸、酵素、27,340.1
985)の方法によってDNA−リン酸カルシューム共
沈物をつくり、その0.5mfを感染RK−13細胞上
に滴下した。
30分間、37℃、5%COtインキュベーターに静置
し、10%牛脂児血清を含むイーグル(Eagle)M
EM 4.5 allを加えた。その3時間後培養液を
交換し、48時間培養後、培養細胞ごと3度凍結融解し
、超音波処理(1分)した。
組換え体のlBsAg遺伝子挿入を確認するため、6c
ffiのペトリ皿に培養されたTK陰性(TK−)14
3細胞に上記プラーク形成ウィルスを接種し、45分後
1%寒天、12%牛脂児血清、25pg/ mj!BU
dRmEagle MEMを積層し、3日間培養後感染
細胞を0.01%中性紅で染色した。ブラック形成率は
約o、 o o s%であった。ペトリ皿より寒天培地
を除去し4℃に保存しペトリ皿の底に残った細胞表面に
滅菌したナイロンメンブレンを押えつけてウィルスを移
し、0.5 N NaOHで10分、LM)リス塩酸緩
衝液で5分の処理を3回繰返した後、1.5 M Na
Cj’ 0.5 M )リス塩酸緩衝液で5分処理した
。2倍5SC(1倍SSC,0,15M NaCj! 
0、015 M CJ4(OH)(COONa)+)で
会包和させ、80℃、2時間焼きつけた。4倍5ET(
0,6M NaCl 。
0.08M Tris HCj!、  4mM EDT
A pH7,8)  10倍Denhardt −0,
1%SDSで68℃、2時間処理し7 た。4倍5ET
−10倍Denhardt −0,1%SDS −0,
1%Na*PzOt−509g / ml変性サケ精子
DNAとニソクトランスレーシッンによって22pで標
識したB型肝炎DNAを入れて68℃、14時間ハイプ
リダイジェイションした。洗浄後、ナイロンメンプラン
とX線フィルムを重ね、オートラジオグラフィを行い、
スポットの存在を確認し、4℃に保存してあった寒天に
X線フィルムを重ねスポットと合致するプラークがlB
sAg遺伝子を含む組換え体(rLA株)と同定しMf
flパスツールピペットで単離した。
比較例2 リスター温度感受性変異ワクチニアウィルスとして弱毒
症そう株LB株(ウサギ腎細胞における増殖不能温度4
0.5℃、卿化鶏卵漿尿股上でのボックサイズ約0.9
fl、CNCM−1−423)を用いること、及び組換
えワクチニアウィルスの選択法を以下のごとく変更する
こと以外は比較例1に準じて実験を行い、lBsAg遺
伝子を含む組換え体(rLB株)を得た。
組換え体の選択法: 6■のペトリ皿に培養されたTK陰性(TK−)143
細胞に上記プラーク形成ウィルスを接種し、45分抜機
%寒天、12%牛脂児血清、15μg/mI!BUdR
加Eagle MEMを積層し、3日間培養後、同じ組
成のMEMを積層し、さらに3日間培養した。
その後、感染細胞を0.01%中性紅で染色し、以下、
比較例1と同様に処理した。
実施例1 <11  ワクチニアウィルスTK遺伝子を含む第1の
組換えベクター(プラスミドpuNZ34)の作製(第
3図参照) 5μgのpuc 9を旧ndlI[で消化したのち、フ
ェノール・クロロホルム(1: 1)で抽出し、エタノ
ール沈殿により開裂したpuc 9を回収した。5′末
端リン酸をアルカリフォスターゼ処理によって除去し、
DNAを再びフェノール・クロロホルム抽出後、エタノ
ール沈殿により回収した。開裂した0、5μgのp[I
c9DNAを、0.1μgの精製ワクチニアウィルス(
前記LB株) Hindl[[K断片(約5.0 kb
p)に連結し、得られたハイブリッドプラスミドをpU
NZ34と命名した。なお、リスター株の旧ndlI[
K断片はWR株の旧ndl[IJ断片に相当することが
知られており (J、 Gen、 Vivol、↓i。
P、683.1979年)、この断片中にTK遺伝子が
存在すると信じられる。
pLINZ34中にHindIl[K断片が存在するこ
との確認は、コンピテントな大腸菌JM103株を形質
転換し、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β
−D−ガラクトピラノシド(0,003%)、イソプロ
ピル−β−D−ガラクトピラノシド(0,03mM)4
0μg/1IIlアンピシリン加のLB寒天培地でコロ
ニーを出させ、白コロニーについて比較例1と同様にD
NAを抽出し確認した。
(217,5Kポリペプチドをコードする初期ワクチニ
アウィルス遺伝子のプロモーターを含むプラスミド(p
LIWP−1)の作製(第4図参照)ワクチニアウィル
ス(WR株)のDNA (約18 okbp) 5 μ
gを制限酵素BindIIIで消化したのち、低融点ア
ガロースゲル電気泳動(40ポルト、16時間)で約2
1kbpのHLndIl[C断片を分離した0次いでエ
チジウムブロマイド染色でDNA断片を確認後、ゲルを
切り出し、フェノール処理したのち、エタノール沈殿に
より旧ndlllc断片を回収した。次にこの)lin
dlI[c断片を制限酵素EcoRIで消化し同様の条
件で約9.7kbpのEcoRI A断片を分離し、上
記の方法でゲルより抽出、エタノール沈殿によりEco
RI A断片を回収した。さらにこのEcoRI A断
片を制限酵素5allで消化した。一方5μgのpUc
 9で5aItlで消化したのちフェノール・クロロホ
ルム(1:1)抽出しエタノール沈殿により回収した。
この開裂したpuc 9に先に調製した5ailによる
消化断片をライゲーションし、得られた7、5Kポリペ
プチドをコードするワクチニアウィルスのプロモーター
領域を含むハイブリッドプラスミドをpUWHEs−1
と命名した。
先のEcoRI A断片中には4ケ所の5aIll認識
部位が存在し、5a11で消化した場合、プロモーター
領域を含む断片と含まない断片とがほぼ同じ長さで生成
する(Mossら、Ce11. VOL、 125 、
P805〜813.1981年参照)。そのため、プロ
モーター領域を含まない断片が挿入されたプラスミド(
ptlWHES−2)も同時に生成するが、この断片中
には旧ncI[の認識部位が存在するので、この点を利
用することによって両者の区別が可能となる。
すなわち得られたプラスミドでコンピテントな大腸菌J
M103株を形質転換し、比較例2の+11と同様にし
てプラスミドを抽出したのち、制限酵素HincI[で
消化し、アガロース電気泳動で約0.9kbの断片が得
られるものを選択することによってputIi)IEs
−1をスクリーニングした。
次いでプラスミドpUWHEs−15μgを制限酵素S
ai!Iで消化したのち、低融点アガロースゲル電気泳
動により約0.9 kbpの7.5Kプロモーター領域
を含むDNA断片を1μg回収した。このDNA断片l
IJgを制限酵素Rsa Iで消化したのち低融点アガ
ロースゲル電気泳動により約0.3 kbpの7.5K
プロモーター領域を含むDNA断片(第4図中の黒い部
分)を0.2μC回収した。
一方0.5μgのpuc 9をSal!lとSma I
で消化したのちフェノールクロロホルム(1: 1)で
抽出し、エタノール沈殿により回収した0次いで、この
DNA断片と7.5Kプロモーター領域を含むDNA断
片と連結し、得られたハイブリッドプラスミドをpUW
P−1と命名した。pUWP−1中にワクチニアウィル
ス7.5Kプロモーター遺伝子が存在することは、この
プラスミドでコンピテントな大腸菌JM103株を形質
転換し、以下比較例2の(1)と同様に操作しプラスミ
ドを抽出、制限酵素5ailとEcoRIで消化しアガ
ロース電気泳動で約0.3 kbpの断片が得られるこ
とにより確認した。
(317,5Kポリペプチドをコードする初期ワクチニ
アウィルス遺伝子のプロモーターと直結したHBsAg
遺伝子を含む(プラスミドplJWPHBs−1)の作
製(第5図参照) プラスミドpUWP−11,3ugをt!coRIで処
理し、フェノール・クロロホルムで抽出してエタノール
沈殿後、DNAを回収した。5′末端リン酸をアルカリ
フォスターゼ処理によって除去し、DNAを再びフェノ
ール・クロロホルム抽出後、エタノール沈殿によって回
収した。開裂した1、3μgのpUWP−I D N 
Aを、B型肝炎表面抗原(HBsAg)をコードする遺
伝子を含む約1.27kbpのEcoRI  DNA断
片(比較例1で用いたものと同じ)に連結した。
EcoRI B型肝炎ウィルスDNA断片(第5図中の
斜線部分)はそれぞれのプラスミド内で組み込まれたプ
ロモーターに対して正又はその逆の方向に挿入されうる
ので、挿入遺伝子の方向性をスクリーニングした。スク
リーニングはプラスミドpuwp−1から誘導されたプ
ラスミドを緩衝液中でHinclIで消化し、生成した
DNA断片をアガロース電気泳動で分析し、その長さを
比較することによって行った。HBsAg遺伝子がワク
チニアウィルス75Kプロモーター遺伝子に対し正方向
に挿入されているプラスミドをpUWPHBs−1、逆
の方向に挿入されているプラスミドをpUWPHBs−
2と命名した。プラスミドpLIWPIIBs−1に組
み込まれたプロモータ一部位中の転写開始部位とEco
RI  HBsAg DNA断片中の翻訳開始部位との
距離は約60bpであった。
+41 7.5 Kポリペプチドをコードする初期ワク
チニアウィルス遺伝子のプロモーターと連結したHBs
Ag遺伝子を含む第2の組み換えベクター(プラスミド
pUNZEn)の作製(第6図参照)(1)で得たプラ
スミドpUNZ34 5 pgをEcoRIで消化した
のち、フェノール・クロロホルム(1:1)で抽出し、
エタノール沈殿により開裂したpUNZ34を回収した
次いで(3)で調製したプラスミドpUWPHBs−1
10μgをHpa nで消化したのち、低融点アガロー
ス電気泳動(40ポルト、16時間)で約1.2 kb
pのDNA断片を分離した。次いでエチジウムブロマイ
ド染色でDNA断片を確認後、ゲルを切り出し、フェノ
ール抽出したのち、エタノール沈殿によりワクチニア7
.5Kプロモーター遺伝子、及びHBsAg遺伝子を含
む約1.2kbのDNA断片を回収した。これに先の開
裂したpUNZ34を加えDNAポリメラーゼで処理し
て平滑末端にしたのちフェノール・クロロホルムで抽出
しエタノール沈殿により回収した。このDNA断片をラ
イゲーションし、得られた7、5Kプロモーターと直結
したHBsAg遺伝子を含むハイブリッドプラスミドを
pUNZEnと命名した。
pUNZEnが目的のプラスミドであることの確認はプ
ラスミドを、Xho Iで消化したのち、生成したDN
A断片をアガロース電気泳動で分析し、その長さを比較
することによって行った。
(5)組換えワクチニアウィルスの作出比較例1で用い
たプラスミドpcZO3に代えて(4)で調製したプラ
スミドpUNZEnを用いること以外は比較例1の(3
)に記載した方法と同様にして実験を行い、7.5Kプ
ロモーター遺伝子とHBsAg遺伝子を含む組換え体(
rLA −P株)を得た。
実施例2 比較例2で用いたプラスミドpcZO3に代えて実施例
1の(4)で調製たプラスミドpUNZEnを用いるこ
と以外は比較例2に記載した方法と同様にして実験を行
い、7.5Kプロモーター遺伝子とHBsAg遺伝子を
含む組換え体(rLB −P株)を得た。
実施例3 組換え体の細胞での発現 短試験管に培養したRK−13細胞(約5×10’個)
に、m、o、i 28.2〜32.3の本発明ウィルス
株(rLA −P、 rLB −P)及び対照として7
.5Kプロモーターの挿入されていないウィルス株(r
LA、 rLB)を同時に接種し、37℃、1時間吸着
後ウィルス液を抜き取り、細胞をイーグルMEMで洗H
1)シ、2%子牛血清を含むイーグルMEMを加えた。
HBsAg及びHBsAg産生時のワクチニアウィルス
感染価を測定するため、培養後24時間及び48時間目
の培養上清及び細胞抽出液を採取した。細胞抽出液は短
試験管の培養上清を採取後、等量の2%子牛血清を含む
イーグルMEMを加え、2回凍結融解したものである。
HBsAgの測定はそれぞれの培養上清及び細胞抽出液
について酵素抗体法(EIA法、Dynapot社;オ
ースザイム)で実施し、波長492nmの吸光度(OD
4qz)の数値で示した。
ワクチニアウィルス力価の測定は以下の方法で実施した
。各採取時の培養上清及び細胞抽出液をイーグルMEM
を用いて10進法で希釈し、各希釈0.1mjiずつを
4本の短試験管に培養したRK−13細胞に接種し、3
7℃、1時間吸着させた。
吸着後接種ウィルス液を抜きとり、0.5n+Aの2%
子牛血清を含むイーグルMEMを加え、37℃で7日間
回転培養し、CPHの出現を認めたものを感染とみなし
、l aal中のTCIDs。を算出した。
その結果、本発明の組換え体であるrLA −P又はr
LB −Pウィルスは、7.5Kプロモーターの挿入さ
れていないrLAまたはrLBウィルスに較べて、培養
時間24時間及び48時間のいずれの時点においてもH
BsAg産生量は、培養上清及び細胞抽出液とも数百信
条(%’ in vitroでのHBsAg発現率が格
段に改良されていた。なお両持間のHBsAg測定時の
ウィルス感染価は、それぞれのウィルス株とも105・
’ ”8・’TCIDSO/ aalであり、いずれの
場合にも差は認められなかった。
実施例4 ウサギに対するワクチニアウィルス組換え体の接種 前記実施例もしくは比較例で調製したワクチニアウィル
ス組換え体又はその親株5 XIO” TCID、。
を日本内色種ウサギの耳部静脈内(iv)又は7ケ所の
背部皮肉(id)に分割し接種することによって感染さ
せた。接種後、2日こ゛とに14日までウサギの耳静脈
から採血し、その血清を分離して一20℃で凍結保存し
た。
接種されたウサギは14日間の観察期間中いずれも異常
を示さなかった。
凍結した血清は室温で放置することによって融解し、エ
ンザイム・イムノ・アッセイ(AUSAB EIA。
アボットラボラトリーズ、サンプル量0.2n+4りに
よってHBsAgに対する抗体価を測定した。結果を表
3に示す。
なお表3中の抗体価は、血清を順次希釈して試験に供し
、陽性を示す希釈倍率で表示されている。
表3m換えワクチニアウィルスを接種されたウサギによ
る抗HBsAg抗体価 この結果から、親株(LB株)や比較例2で得た組換え
体(rLB株)に比較して本発明のU換え体はin v
ivoにおける抗体産生誘導能が飛躍的に増加している
ことがわかる。
実施例5 ワクチニアウィルス組換え体のウサギ体内士の増殖 実施例4で得た血清を赤血球凝集抑制(Hl)試験(ウ
ィルス実験学総論改訂二版P217〜国立予防衛生研究
所学友会編、丸善、昭和48年6月発行)に供し、ワク
チニアウィルスに対する抗体価を調べた。試験は血清の
2倍希釈系列を作成する(すなわち2″倍に希釈)こと
によって実施し、赤血球凝集抑制作用を示す血清の最終
希釈濃度をnの値で表示した。結果を表4に示す。
表4 この結果から、本発明の組換え体はウサギ体内で親株と
ほぼ同等の増殖性を有することがわかる。
実施例6 ウサギ中枢神経系病原性試験 本発明の組換え体(rLA −P、 rLB −P)の
中枢神経系病原性と7.5Kプロモーターが挿入されて
いない組換え体(rLA、 rLB)またはWR株のそ
れとを比較するためウサギの脳内接種試験を実施した。
2.0〜2.5 kgの健康な日本内色種ウサギに、各
に侵入し、そこで増殖し、髄膜・脈絡叢に炎症変化を起
すことによってその発生機序が説明されてきた。上記動
物実験はウィルスの中枢神経病原性を知るための一つの
モデル系と考えられ、中枢神経系病原性の弱い本発明組
換え体は安全性の高いウィルスと考えられ、生ワクチン
として利用することも可能であろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は組換えワクチニアウィルスを作成する手順の概
略を示し、第2図は比較例1における操イ乍手順を示し
、第3〜6図は実施例1における操作手順を示す。 代理人 弁理士  和 1)端 部 第1図 ワクチニアウ4ルス団株DNA 第3図 第5図 第6図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、ウサギ腎細胞において高温増殖性を示さず孵化鶏卵
    漿尿膜上でのボックスサイズが小さい弱毒性リスター温
    度感受性変異ワクチニアウィルス株の非必須DNA領域
    に、プロモーター機能を有するDNA及びその支配下で
    発現可能な外来性DNAが近接して組み込まれた組換え
    ワクチニアウィルス。 2、リスター温度感受性変異ワクチニアウィルス株のウ
    サギ腎細胞における増殖不能温度が41℃である特許請
    求の範囲第1項記載の組換えワクチニアウィルス。 3、リスター温度感受性変異ワクチニアウィルスの孵化
    鶏卵漿尿膜上でのボックサイズが、3mm以下である特
    許請求の範囲第2項記載の組換えワクチニアウィルス。 4、リスター温度感受性変異ワクチニアウィルス株の非
    必須DNA領域がチミジンキナーゼをコードするDNA
    領域である特許請求の範囲第1項記載の組換えワクチニ
    アウィルス。 5、プロモーター機能を有するDNAが7.5Kポリペ
    プチドをコードする初期ワクチニアウィルス遺伝子のプ
    ロモーターである特許請求の範囲第1項記載の組換えワ
    クチニアウィルス。 6、外来性DNAが感染症病原体のタンパクをコードす
    るDNAである特許請求の範囲第1項記載の組換えワク
    チニアウィルス。 7、タンパクがB型肝炎表面抗原である特許請求の範囲
    第6項記載の組換えワクチニアウィルス。
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