JPH10506782A - 組換え型シチメンチョウヘルペスウイルス、及びその使用 - Google Patents

組換え型シチメンチョウヘルペスウイルス、及びその使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、サイトカインをコードする外来性DNA配列を具備し、該配列がシチメンチョウ・ヘルペスウイルスのゲノムのEcoRI#9断片中のXhoI部位を具備した挿入領域へ挿入された組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、サイトカインをコードした前記の外来性DNA配列が、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスに感染した宿主細胞内で発現されることが可能な、上記の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供する。本発明は、シチメンチヨウ・ヘルペスウイルスのユニークな長いウイルスゲノム領域とマレック病ウイルスのユニークな短い領域とを具備した、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスとマレック病ウイルスとの組換え体キメラを提供する。最後に、本発明は、組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスを産生させるための相同性ベクタ、宿主細胞、ワクチン、及び免疫方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 組換え型シチメンチョウヘルペスウイルス、及びその使用 本願は、1994年8月9日に出願のU.S.シリアル番号08/288,06 5の一部継続出願である、1994年12月22日出願の継続出願であり、その 内容を本願で参照することにより本願に組み込む。 本願全体を通じて、種々の文献は括弧中のアラビア数字で引用する。参考文献 の詳しい内容は、請求項のすぐ後にアルファベット順で記載してある。これらの 参考文献を、本願で参照することにより本願に組み込み、本願発明が属する技術 分野での最新技術について詳細に記載する。 発明の背景 DNAを単離して、その単離されたDNAを細菌プラスミドへクローニングす ることが可能であることから、ウイルスワクチン調製の手法が発展した。本願発 明で使用した方法では、動物の種々のウイルス性病原体からクローン化したDN A配列を、挿入、欠失、1またはそれ以上の塩基の変異、により修飾し、それに 続いて、この修飾済み配列をウイルスゲノムへ挿入することを行った。外来性配 列を付加することの一つの有用性は、外来性配列が、動物のウイルス感染時に発 現される外来性タンパク質をコードする時に成し遂げられる。得られる生ウイル スを次いでワクチンに使用して、宿主動物での免疫反応を惹起して、該動物を疾 患より保護する。このような特徴を有するウイルスはウイルスベクタと呼ばれる が、それは外来性タンパク質を運び、宿主動物内で外来性タンパク質を発現する からである。実際、それは外来性タンパク質の運搬用の精巧な系となる。 より特異的には本発明は、疾患に対してトリをワクチン接種するためのウイル スベクタとしてのシチメンチョウヘルペスウイルスを使用することに関する。ヘ ルペスウイルス群は、以下の数多くの標的種に感染して疫病を引き起こす病原体 からなる:ブタ、ウシ、ニワトリ、ウマ、イヌ、ネコ等。それぞれのヘルペスウ イルスはそれぞれの宿主に特異的であるが、そのゲノム構造、複製様式 に関してはすべて関連していて、宿主動物内での病原性、及びウイルス感染に対 する宿主免疫反応の機序に関しては、ある程度関連している。 組み換えDNA技術を動物ウイルスへ適用することは、比較的歴史が浅い。改 変されたウイルスの最初の例は、ゲノムが最も小さいウイルスであった。パポバ ウイルスの場合は、これらのウイルスが小さく、余分なDNAを保持できないた めに、遺伝子工学的に使用すると、複製に関して欠損していた。これらのウイル スを利用して、外来性遺伝子の発現を行うには、野生型のヘルパーウイルスが必 要であり、細胞培養系に限定されている。アデノウイルスの場合は、外来性DN Aで置換することが可能な、必須でないDNAの量は小さい。アデノウイルスで 発現されたと思われる唯一の外来性DNAは、パポバウイルスのT抗原遺伝子群 (Mansour et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1985;Thummel et al.,Cell ,1983; Scolnick,et al.,Cell,1981; Thummel et al.,Cell,1981)、及び 単純ヘルペスウイルス(HSV)のチミジンキナーゼ遺伝子(Haj-Amed and Graham ,J.of Virology,1986)がある。これらの文献では、外来性DNAが挿入され ている可能性のある、HVTの非必須領域を同定しておらず、またHVT内で如何に外 来性遺伝子を発現させるかについて、すなわちどのようなプロモータや終結配列 を使用するかも教示していない。 改変された別のウイルス群はポックスウイルスである。この群の一つの構成員 であるワクシニアは、外来性遺伝子発現に関しての多くの研究主題である。ポッ クスウイルスは、感染細胞の細胞質内で複製する、大型のDNA含有ウイルスで ある。このウイルスは、正二十面体やら旋の対称性に基づくカプシドを有さない という点において、ユニークな構造を有する。ポックスウイルスは、機能の喪失 と縮退により、細菌様の微生物から進化した可能性が高い。一部、このユニーク さのため、ポックスウイルスの遺伝子工学でなされた進歩は、他のウイルス系( ヘルペスウイルスやHVTを含む)へ直接適用することができない。ワクシニアウ イルスの組換え体構築物は、数多くの研究室で作成されており、以下のような外 来性の挿入遺伝子が発現されている:HSVチミジンキナーゼ(Mackett,et al., Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1982; Panicali and Paoletti,Proc.Natl.Aca d.Sci.USA,1982)、B型肝炎表面抗原(Paoletti et al.,Proc. Natl.Acad.Sci.USA,1984; Smith et al.,Nature,1983)、HSV糖タンパク質 D遺伝子、インフルエンザ血球凝集素遺伝子(Panicali et al.,Proc.Natl.Ac ad.Sci.USA,1983; Smith et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1983)、マ ラリア抗原遺伝子(Smith,et al.,Science,1984,and)、水痘性口内炎ウイ ルス糖タンパク質G遺伝子(Macket,et al.,Scinece,1986)。ワクシニアの組 み換えDNA技術の全体の一般的特徴は、全てのウイルスで使用するものと同様 であり、特に参考文献(Maniatis et al.,Molecular Cloning,1982)に関して はそうである。しかしながら詳細には、ワクシニアでの技術はヘルペスウイルス やHVTには適用できない。ワクチンベクタとしてのワクシニアの利用性には疑問 がもたれているが、それはワクシニアがヒトの天然痘ウイルスに近縁であって、 またヒトに対して病原性があることが知られているためである。故に、宿主特異 的なヘルペスウイルスHVTを使用することは、家禽のワクチン接種に対する、よ りよい解決策である。 霊長類のヘルペスウイルスの中では、ヒトのHSVのみが外来性DNA配列を含 有するように改変されていて、また、限られてはいるが、リスザルヘルペスウイ ルスも外来性DNA配列を含有するように改変されている。組み換えDNAを使 用してHSVを操作した最初の例は、HSVのL-SジャンクションのDNA断片を、HSV のDNAの長領域(long region)、特にチミジンキナーゼ遺伝子へクローニン グしていたものである(Mocarski et al.,Cell,1980)。この挿入物は外来性 DNA断片ではなくて、ゲノムの他の部位で増幅された、天然のヘルペスウイル スDNA断片である。このDNA断片は、タンパク質を発現するために特別に改 変したものではなく、よってこの実験にはヘルペスウイルスでのタンパク質発現 は行っていない。HSVの次の操作は、組み換えDNA技術とチミジンキナーゼ選 択との組み合わせにより、ウイルスゲノム中の欠失を作りだすことである。この 方法を使用して、HSVアルファ-22遺伝子が欠失されていて(Post,et al.,Cell ,1981)、また15,000塩基対のDNA配列がHSVの内部繰り返しより欠失されて いる(Poffenberger,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1981)。 以下の場合では、タンパク質をコードする遺伝子の、ヘルペスウイルスへの、 次のような挿入が行なわれている:HSVの糖タンパク質Cを、HSVのこの遺伝子に 関して天然に起こる欠失変異体への挿入(Gibson and Spear,J.of Virology,1 983);2型HSVの糖タンパク質Dの、1型HSVへの挿入(Lee et al.,Proc.Natl. Acad.Sci.USA,1982)(この遺伝子は外来性でないのでプロモータ配列の操作 は必要ない);B型肝炎の表面抗原を、HSVのICP4プロモータ制御下におくHSVへ の挿入(Shih et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1984);SV40プロモータ を伴ったウシ成長ホルモンの、リスザルヘルペスウイルスへの挿入(このプロモ ータは、この系では機能しないが、内在性の上流プロモータがこの遺伝子の転写 を行う)(Desrosiers et al.,1984)。二つの付加的外来遺伝子(ニワトリ・ オバルブミン遺伝子と、エプスタイン・バールウイルスの核抗原)がHSVに挿入 されていて(Arsenakis and Roizman,1984)、また仮性狂犬病ウイルスの糖タ ンパク質Xも、HSVへ挿入されている(Post et al.,1985)。 遺伝子の欠損、または挿入をヘルペスウイルスへ導入した、以上の例は、組み 換えDNA技術によりヘルペスウイルスを遺伝的に改変することが可能であるこ とを証明している。遺伝子を挿入するのに用いたこの方法では、プラスミドにク ローニングされたウイルスDNAと、同じ動物細胞へ形質移入された、精製済み ウイルスDNAとの間で相同性組み換えを行わせる。しかしながら、欠損を行わ せる位置と、外来性遺伝子の挿入を行わせる部位に関してどの程度一般化できる かは、先行技術からは分からない。 本発明の一つの目標は、マレック病に対するワクチンである。マレック病ウイ ルス(MDV)は、家禽の麻痺やニワトリの通常のリンパ球増殖性病が含まれるマ レック病の病原体である。この疾患は生後2から5ケ月の若いニワトリで最も頻 繁に起こる。顕著な臨床的症状は、一つ以上の四肢の進行性麻痺、脚の麻痺によ る不釣り合い、翼の関与による肢のしおれ、及び首の筋肉の関与により、頭の位 置が低くなることがあげられる。急性の場合、重度の抑圧が起きる。腫瘍性がこ とに高い株の場合は、特徴的な、ブルサ及び胸腺の萎縮がおきる。更に、生殖腺 、肺、肝臓、脾臓、腎臓、胸腺に影響するリンパ腫がある(Mohanty and Dutta ,1981)。多くのニワトリは、生涯MDVに対しての保護を与えるワクチン接種を 、生後1日で受ける。本発明がなされるよりも前は、MDVに対するワ クチン接種方法の原理は、シチメンチョウヘルペスウイルス(HVT)の天然株を 使用するものであった。この、生後1日目のワクチンに、他の抗原を取り込ませ ることは有益であるが、通常のワクチンを組み合わせることの効果は、現在まで のところ十分には証明されておらず、これは病原体間での競合と、免疫抑制によ るためである。本発明で作成された、多価のHVTベースのワクチンは、数多くの 病原体に対して、同時にワクチン接種する新規の方法となる。HVTのゲノムの非 必須領域に挿入された外来性遺伝子を有する、組み換えHVTが始めて開示さてい る。 これらのヘルペスウイルスに対して行なわれた遺伝子工学のタイプには、細菌 プラスミドへのウイルスDNAの一部のクローニング、クローン化した状態で前 記ウイルスDNAを再構築して該DNAが、ある配列を欠損するようにすること 、そして外来性DNA配列を、上記の欠損部分と置き換えるか、または欠損によ り取り除かれた部位へ加えること、がある。 HVTのゲノムに挿入する標的の外来性遺伝子は興味ある如何なる病原体から得 てもよい。典型的には、興味ある遺伝子とは家禽で疾患を引き起こす病原体で、 家禽産業に経済的インパクトのあるものである。この遺伝子はすでにワクチンが 存在している生物体から得てもよく、誘導(vectoring)技術の新規の利点のた め、HVT由来ワクチンはより優れているであろう。さらに、興味ある遺伝子は、 現在ワクチンが存在していないが、その疾患を制御する必要性のある病原体から 由来するものでもよい。典型的には、興味ある遺伝子は病原体の免疫原性ポリペ プチドをコードしていて、表面タンパク質、分泌型タンパク質、及び構造タンパ ク質であってもよい。 HVTの誘導の標的である、トリの関連した病原体は、伝染性喉頭気管炎ウイル ス(ILTV)である。ILTVはヘルペスウイルス科の構成員であり、この病原体は、 呼吸抑制、息切れ、及び血の滲出した痰で特徴付けられる、ニワトリの急性疾患 を引き起こす。ウイルスの複製は、呼吸路の細胞に限られ、ここでは気管での感 染が、組織の侵食と、出血を引き起こす。ニワトリでは病変の形成の程度を減少 させるか、または臨床的症状を減少させる効果的な薬剤はない。細胞の 継代、及び/または煩雑な投与方法で由来した、ILTの種々の修飾体でトリをワク チン接種すると、感受性のニワトリに、許容できる保護が生じる。現在のILTワ クチンの中和の度合いのために、正しいレベルのウイルスを維持するための注意 が必要である。すなわち保護与えるのには十分であるが、群れの中で疾患を引き 起こすのには不十分な程度である。 HVT誘導方の付加的標的としては、ニューカッスル病ウイルスによって引き起 こされる、感染性であって伝染性の高い、衰弱性のニューカッスル病がある。ND Vは、パラミクソウイルス科の一本鎖RNAウイルスである。NDVの種々の病原型 (ヴェロ原性株、亜病原性株、レント原性株)は、疾患の重症度、特異性、及び 症状におうじて異なるが、多くの型は呼吸器系、及び神経系に感染するようであ る。NDVは主に、ニワトリ、シチメンチョウ、及びその他のトリの種に感染する 。歴史的には、ワクチン接種が疾患予防のために使われてきたが、母性の抗体干 渉、当該トリの寿命、及び投与経路のため、生産者は免疫プロトコールを適応さ せて特異的な要求にフィットさせる必要がある。 本発明のウイルスベクタで運ばれる治療薬は、ブタポックスウイルス複製の副 産物である生物学的分子でなくてはならない。これは、第一分析の治療薬を、D NA、RNA、又はタンパク質の何れかに限定する。このようなクラスの化合物 で、次のような形態の治療薬の例がある:アンチセンスDNA、アンチセンスR NA(S.Joshi,et al.,J.of Virology,1991)、リボザイム(M.Wachsman,et al.,J.of General Virology,1989)、サプレッサーtRNA(R.A.Bhat,et al. ,Nucleic Acids Research,1989)、インターフェロン誘導性二本鎖RNA、及 びインシュリンのようなホルモンから、インターフェロンやインターロイキンの ようなリンホカイン、天然のアヘン剤までの種々のタンパク性治療薬の例。これ ら治療薬が発見され、またそれらの構造と機能が解明されたが、ウイルスベクタ によるデリバリーシステムでそのような治療薬を使用する能力については明らか ではない。 発明の要約 本発明は、サイトカインをコードする外来性DNA配列を具備し、該配列がシ チメンチョウ・ヘルペスウイルスのゲノムのEcoRI#9断片中のXhoI部位を具備 した挿入領域へ挿入された組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって 、サイトカインをコードした前記の外来性DNA配列が、シチメンチョウ・ヘル ペスウイルスに感染した宿主細胞内で発現されることが可能な、上記の組換え型 シチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供する。 最後に、本発明は、組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスを産生させる ための相同性ベクタ、宿主細胞、ワクチン、及び免疫方法を提供する。 図の簡単な説明 図1A−1C:HVT構築とマップデータの詳細。 図1Aは、HVTゲノムのBamHI消化断片のマップを示す図である。断片は、大き い順番に番号が付けられていて、文字は、比較上の大きさが決定されていない小 断片を示す。 図1Bは、HVTゲノムの、BamHIの#16断片を示し、これはS-HVT-001中のベー タガラクトシダーゼ遺伝子の挿入場所を示している。 図1Cは、HVTゲノムの、BamHIの#19断片を示し、これはベータガラクトシ ダーゼ遺伝子の挿入場所を示している。 凡例:B=BamHI、X=XhoI、H=HindIII、P=PstI、S=SalI、N=NdeI、R=EcoRI。 図2A−2D:プラスミド191-47中への挿入。 図2Aはプラスミド191-47中へ組み込まれたDNA断片の向きを示す図である 。 図2A−2Dは、プラスミド191-47中のDNA断片の間のそれぞれの結合部に位 置する配列を示す(配列認識番号:20、21、22、23、24、25、26、及び27)。 図3A-3B:S-HVT-003の構築の詳細。 図3Aは、HVT DNAの、BamHI#16断片の領域での制限酵素地図を示す。こ の断片は、HindIII大断片内に含まれる。図3Aは更に、リンカと標準的なクロー ニング手法によりEcoRI(R)部位へまず変換された、XhoI部位を示している。図 3Aは更に、相同性組み換えのためにBamHI断片に組み込まれたベータgal遺伝子 、及びIBVD遺伝子の構築の詳細を示している。両方の遺伝子はともに、PRV gX遺 伝子プロモータ(gX)の制御下にある。 図3Bは、S-HVT-003ゲノムを示し、これには二つの挿入外来遺伝子、ベータga l及びIBVDの位置が含まれている。 図3において:H=HindIII、B=BamHI、X=XhoI、R=EcoRI、Xb=XbaI、Hp=HpaI、S =SmaI、UL=ユニークな長領域(unique long region)、IR=内部繰り返し領域、T R=末端繰り返し領域。 図4: 変性済みIBDVウイルス粒子に向けられた過免疫のラット抗血清を使って行った 、ブロットのプロービングにより、S-HVT-003に感染した細胞(32kDが存在す る)、及びS-HVT-001に感染した細胞(32kDが存在しない)の細胞抽出液中のI BVDの32kDaの抗原の差動的発現を示すウェスターンブロット。この血清は、主 として免疫優勢な32kDの抗原(IBDV VP3)に反応する。ブロット中の各レーン は次のとおりである:1)タンパク分子量標準;2)非感染CEF細胞;3)S-HVT -001感染細胞;4、5、及び6)IBDVウイルス粒子のポリペプチド。 図5: S-HVT-003に感染した細胞(42kDが存在する)、及びS-HVT-001に感染し た細胞(42kDが存在しない)の細胞抽出液中のIBVDの42kDaの(VP2)抗原の 差動的発現を示すウェスターンブロット。VP2特異的ウサギ抗ペプチド抗血清を 使って、IBDV特異的ポリペプチドが同定された。各レーンは次のとおりである: 1)タンパク分子量標準;2)野生型HVTに感染したCEF細胞;3)S-HVT-001に 感染した細胞;4)S-HVT-003に感染したCEF細胞、5)S-HVT-003に感染したCEF 細胞、6)IBDVウイルス粒子のポリペプチド。 図6A-6C:S-HVT-004構築物の詳細 図6AはBamHI#16領域に関しての、HVT DNAの制限酵素地図である。この断 片は、Hind III大断片内に含まれている。また、XhoI部位(X)も示されている が、これは挿入が行なわれた部位である。挿入前に、リンカと標準的なクローニ ング方法により、XhoIをまずEcoRI(R)に変換した。 図6Bは相同組み換えで使用する、BamHI#16断片に挿入されたβ−gal遺伝 子及びMDV gA遺伝子の構築の詳細を提供している。β−galは、PRV gX遺伝子プ ロモータ(gX)の制御下におかれ、一方MDV gA遺伝子は自身のプロモータの制御 下におかれている。 図6Cは、S-HVT-004ゲノムを示し、二つの挿入外来遺伝子(β−gal、及びMDV gA)の位置を示している。 図6において:H:HindIII、B=BamHI、X=XhoI、R=EcoRI、Xb=XbaI 、UL:ユニークな長領域、US:ユニークな短領域、IR:内部繰り返し領域、TR:末 端繰り返し領域。 図7A-7B:相同性ベクタ467−22.A12内へのβ−ガラクトシダーゼ(lacZ )標識遺伝子の挿入に関しての詳細な記載。図7Aは、標識遺伝子内に組み込ま れたDNA断片の向きを示す図である。それぞれの断片の起源は、実験材料と実 験方法の項に記載されている。図7Aと図7Bは、DNA断片と標識遺伝子(配列 認識番号28,29,30,31,32,及び33)の末端との間の結合部分に 位置するDNA配列を示す。図7A及び図7Bは更に、適切な結合部におけるそれ ぞれのDNA断片を創製するのに使用した制限酵素部認識部位、及びlacZ遺伝子 のコード領域の位置を示す。括弧()内の番号は、アミノ酸を意味し、括弧[]内 の制限部位は、構築過程で破壊された部位の残遺物を示す。以下の略語を使用し た:仮性狂犬病ウイルス(PRV)、ラクトースオペロンZ遺伝子(lacZ)、大腸菌(E.c oli)、ポリアデニル化シグナル(pA)、及び糖タンパク質X(gpX)。 図8: HVTゲノムのBamHI、及びNotI制限酵素地図。ユニークな長領域(UL)、及びユ ニークな短領域(US)を示している。長及び短領域の繰り返しは四角でかこって 示している。BamHI断片はサイズの大きい順に番号を付しているプローブP1-P4の 位置を示してある。それぞれのプローブの起源は以下のとおりである:P1-BamHI #6、P2-BamHI#2、P3-BamHI#13、P4-HVTゲノムのXbaI断片#5(8.0kb )の、Bgl IIからStuIまでの4.0kbのサブ断片。 図9:プラスミドpSY229の構築手順を示す図。 図10A-10B: 相同性ベクタ456-18.18及び456-17.22内の、MDV遺伝子カセット挿入物の詳細 な記載。図10A及び10Bは、カセット内に組み込まれたDNA断片の向き、並 びにMDVgA、及びgB遺伝子の位置を示す概略図である。それぞれの断片の起源は 、実験材料及び実験方法の項に記載されている。それぞれの断片の間の結合部、 及び標識遺伝子の末端に位置する配列は、図10A及び10Bに示されていて、こ れにはジャンクションA(配列認識番号34)、ジャンクションB(配列認識番号 35)、及びジャンクションC(配列認識番号36)が含まれる。それぞれの断 片を創製するのに使用した制限酵素認識部位は、適切な結合部(ジャンクション )に示されている。括弧()内の番号は、アミノ酸を意味し、括弧[]内の制限酵 素認識部位は、構築過程中に破壊された部位の残遺物を示す。 図11A-11B: 相同性ベクタ556.-41.5内のHind III断片挿入物の詳細な記載。図11A及 び11Bの該略図は、カセット内に組み込まれたDNA断片の向きを示す。それ ぞれの断片の起源は、実験材料と実験方法の項に記載されている。図11Aと1 1Bは更に、プラスミドのそれぞれのDNA断片の間の結合部、及び標識遺伝子 の末端に位置するDNA配列を示していて、これらには、ジャンクションA(配 列認識番号37)、ジャンクションB(配列認識番号38)、及びジャンクショ ンC(配列認識番号39)が含まれる。それぞれの断片を創製するのに使用した 制限酵素部位は、適切な結合部(ジャンクション)に記載されている。MDV gD及 びgI遺伝子の一部の位置もまた、示されている。括弧()内の番号はアミノ酸を 意味し、括弧[]内の制限酵素部位は、構築過程で破壊された部位の残遺物を示す 。 図12A-12C: 相同性ベクタ255-18.B16内のSalI断片挿入物の詳細な記載。図12Aは、カセ ット内に組み込まれたDNA断片の向きを示す該略図を示す。それぞれの断片の 起源は実験材料と実験方法の項に記載されている。図12Aから12Cまでは更に 、それぞれの配列の間での結合部(ジャンクション)、及び標識遺伝子の末端に 位置する配列を示していて、これらには、ジャンクションA(配列認識番号40 )、ジャンクションB(配列認識番号41)、ジャンクションC(配列認識番号42 )、ジャンクションD(配列認識番号43)、ジャンクションE(配列認識番号4 4)、ジャンクションF(配列認識番号45)、ジャンクションG(配列認識番号 46)、及びジャンクションH(配列認識番号47)が含まれる。それぞれの断 片を創製するのに使用した制限酵素部位は、適切なジャンクションに示されてい る。NDV F及び1acZ-NDV HNハイブリッド遺伝子の位置が示されている。括弧() 内の番号は、アミノ酸を意味し、括弧[]内の制限酵素部位は、構築過程で破壊さ れた残遺物を示す。 図13A-13B: HVTゲノムのBamHI#10断片の、ユニークなXhoI部位が、XhoI部位(ヌクレオ チド#1333-1338;配列認識番号48)への合成DNAの挿入によってどのよう にPacI部位、及びNotI部位へ変換されたかを示している。図13Aは、プラスミ ド654-45.1(配列認識番号55)を創製するためにPacI部位へ変換された XhoI部位を示し、また図13Bはプラスミド686-63.A1(配列認識番号56)を創 製するためにNotIに変換されたXhoI部位を示す。 図14: HVTの長いユニーク部分(配列認識番号48)内の挿入部位を取り囲む配列の 制限酵素地図とタンパク質読み取り枠。この地図は、外来性遺伝子の挿入に使用 された、XhoI制限部位(配列認識番号48;ヌクレオチド1333-1338)を示す。 また、この配列内の4つのタンパク質読み取り枠も示されている。ORF Aは、Xho I部位へのDNAの挿入により分断されている。このORF Aのアミノ酸配列(配列 認識番号50;ヌクレオチド1402-602;267アミノ酸)は、タンパク質データベ ースの既知の如何なるアミノ酸配列とも顕著な配列相同性を示さない。UL54(配 列認識番号49;ヌクレオチド146-481;112アミノ酸)、及びUL55(配列認識番 号51;ヌクレオチド1599-2135;179アミノ酸)は、それぞれ、単純ヘルペスウイ ルス1型のUL54及びUL55タンパク質に顕著な配列相同性を示している。ORF B( 配列認識番号52;ヌクレオチド2634-2308;109アミノ酸)は、タンパク質データ ベースの既知の如何なるアミノ酸配列とも顕著な配列相同性を示さない。ブラス ト・ソフトウェア(Blast software)を使用してNCBIデータベースのサーチを行 った。 図15: コスミド407-32.1C1、672-01.A40、672-07.C40、及び654-45.1の制限酵素地 図。HVTゲノムDNA断片であるEcoRI#9とBamHI#10との重なり合う部分を 示している。EcoRI#9とBamHI#10断片内のユニークなXhoI部位は、プラスミ ド654-45.1内ではPacI部位に変換され、またプラスミド686-63.A1内ではNotI部 位に変換された。 発明の詳細な説明 本発明は、HVTゲノムの非必須部位へ挿入された外来性DNA配列を具備した 、組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供する。該外来性DNA配列 は、組み換えHVTに感染した宿主細胞内で発現することが可能であり、その発 現は、該外来性DNA配列の上流に位置するプロモータの制御下にある。 本願では、「HVTゲノムの非必須部位」とは、HVTウイルスゲノム中の領域であ ってウイルス感染、または複製に必要のないものを意味すると定義する。 本願では、「ウイルスゲノム」、または「ゲノムDNA」とは、天然のシチメ ンチョウ・ヘルペスウイルスが含む、DNA全体を意味すると定義する。本願で は、「外来性DNA配列」、または「遺伝子」とは、ゲノムDNAに対して外来 性である如何なるDNA、または遺伝子を意味すると定義する。 本願では、「タンパク質読み取り枠」とは、DNAの分節であって、終止コド ンを含まないアミノ酸配列に翻訳されるRNAに転写されるコドンを含むものを 意味すると定義する。 本発明は更に、本発明の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスを構築す るのに有益な、HVTゲノム内の、複数の適切な挿入部位を提供する。挿入部位に は、HVTゲノムのEcoRI#9断片とBamHI#10断片とが含まれ、この両方の断片 中の好ましい挿入部位はXhoI制限エンドヌクレアーゼ部位である。 このような部位のもう一つは、HVTゲノムのBamHI#16断片である。このBamH I#16断片中の好ましい挿入部位は、UL43タンパク質をコードするタンパク質 読み取り枠内にあり、このタンパク質読み取り枠内の好ましい挿入部位は、XhoI 制限エンドヌクレアーゼ部位である。 更に別の挿入部位としては、HVT US2遺伝子があり、この中の好ましい挿入部 位はStuI制限エンドヌクレアーゼ部位である。 本発明は、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、該シチメ ンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノムのEcoRI#9断片内に挿入された 外来性DNA配列を含むシチメンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノムを 具備し、上記の外来性DNA配列が、シチメンチョウ・ヘルペスウイルス に感染した宿主細胞内で発現することが可能な、上記のシチメンチョウ・ヘルペ スウイルスを提供する。 一つの態様において、上記の外来性DNA配列は、EcoRI#9断片のタンパク 質読み取り枠(ORF)A内に挿入されている。外来性DNA配列をEcoRI#9断片のX hoI部位へ挿入してORF Aを分断することは、ORF A領域全体が、組換え体の複製 にとって非必須であることを意味する。 本発明の目的に適した「組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス」は、当 業者らによく知られている技術(例えばDNA TRANSFECTION FOR GENERATING RECO MBINANT HERPESVIRUSの実験材料と実験方法の項に記載されている方法)によっ て創製された、生のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、このウイルス は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスの複製に必須の遺伝物質が欠失されてい ないものである。シチメンチョウ・ヘルペスウイルスを精製すると、EcoRI#9 断片、またはBamHI#10断片に外来性のDNA配列、または遺伝子が安定に挿入 されたものが得られる。 本発明は更に、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、上記 の外来性DNAが、該組み換え型ヘルペスウイルスが導入された動物内で抗原性 であるポリペプチドをコードする、上記のウイルスを提供する。 一つの態様において、該ポリペプチドは検出可能な標識である。本発明の目的 に適した「検出可能な標識であるポリペプチド」は、該ポリペプチドの二量体、 三量体、及び四量体である。大腸菌(E.coli)のβ−ガラクトシダーゼは4つの ポリペプチド、または単量体サブユニットからなる4量体である。一つの態様に おいて、前記のポリペプチドは大腸菌のβ−ガラクトシダーゼである。好ましく は、この組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスはS-HVT-001、S-HVT-014、 またはS-HVT-012と命名されている。 S-HVT-012は1992年10月15日に、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に 関するブタペスト条約に準じて、American Tissue Cluture Collection(ATCC),12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland20852U.S.A.に、A TCC受入れ番号、VR.2382の下に寄託された。 S-HVT-014は1993年12月7日に、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承 認に関するブタペスト条約に準じて、American Tissue Cluture Collection(ATC C),12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland20852U.S.A.に、ATCC受入れ番号 、VR.2440の下に寄託された。 別の態様において、外来性DNA配列はサイトカインをコードする。別の態様 においては、サイトカインはニワトリ骨髄単球性成長因子(cMGF)、またはニワ トリインターフェロン(cIFN)である。好ましい態様において、組換え型のシチ メンチョウ・ヘルペスウイルスは、S-HVT-144と、命名されている。 本発明は更に、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、その ウイルスゲノムが、マレック病ウイルス(MDV)、ニューカッスル病ウイルス(N DV)、伝染性喉頭気管炎ウイルス(ILTV)、伝染性気管支炎ウイルス(IBV)、 または伝染性粘液嚢病ウイルス(IBDV)由来の抗原性ポリペプチドをコードして いる外来性DNAを有する、上記のヘルペスウイルスを提供する。 本発明は、EcoRI#9断片に外来性DNA配列が挿入された、組換え型のシチ メンチョウ・ヘルペスウイルスであって、マレック病ウイルス、ニューカッスル 病ウイルス、伝染性喉頭気管炎ウイルス、伝染性気管支炎ウイルス、または伝染 性粘液嚢病ウイルスからなる群から選択した抗原性のポリペプチドをコードする 外来性DNA配列を更に具備した、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを 提供する。 一つの態様において、抗原性ポリペプチドをコードする外来性DNA配列は、 マレック病ウイルス由来であって、マレック病ウイルスの糖タンパク質gA、gB、 またはgDをコードしていている。別の態様において、マレック病ウイルスの糖タ ンパク質gA、gB、又はgDをコードした外来性DNA配列は、シチメンチョウ・ヘ ルペスウイルスのUS2遺伝子のコード領域のユニークなStuI部位へ挿入され ている。 本発明は更に、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、その ゲノムDNAが、マレック病ウイルスの抗原性ポリペプチドをコードしている外 来性DNAを有する、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供する。好 ましくは、抗原性ポリペプチドはマレック病ウイルスの糖タンパク質gB、gA、ま たはgDである。 一つの態様において、外来性のDNA配列を有する組換え型のHVTは、IBDV VP 2、MDV gA、及びMDV gBをコードする。好ましくは、このような組換え型ウイル スは、S-HVT-137、及びS-HVT−143と命名されているものである。 本発明は更に、組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、そのゲ ノムDNAが、マレック病ウイルスの糖タンパク質gAをコードする外来性DNA を有するものであり、更に検出可能な標識であるポリペプチドをコードする外来 性DNAを具備する、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供する。好 ましくは、この組み換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスは、S-HVT-004と 命名されているものである。 本発明は更に、ゲノムDNAが、マレック病ウイルスの糖タンパク質gBをコー ドする外来性DNAを有している、組換え型のはシチメンチョウ・ヘルペスウイ ルスを提供する。好ましくは、この組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス は、S-HVT-045と命名されているものである。 MDVのgBをコードする外来性DNA配列を有する組換え型HVTの、一つの態様も 提供され、また、この組換え型HVTは、S-HVT-045と命名されている。S-HVT-045 は、199 2年10月15日に、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に関す るブタペスト条約に準じて、American Tissue Cluture Collection(ATCC),12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland20852 U.S.A.に、ATCC受入れ番号、VR.23 83の下に寄託された。 本発明は更に、MDV抗原をコードする一つより多い数の外来性DNA配列を含 むように改変された組換え型のHVTを提供する。例えば、MDVのgA、及びgBをコー ドする外来性DNA配列はともにHVTゲノム内に運ばれることが可能である。更 に組換え型のHVTは、MDVのgA、gB、及びgDをコードする外来性DNA配列を含む ように構築することが可能である。 S-HVT-046、及びS-HVT-04 7と命名されている組換え型HVTは、MDVのgA及びgB をコードした外来性DNA配列を有する組換え型HVTの態様を提供し、S-HVT-04 8、及びS-HVT-062と命名されている組換え型HVTは、MDVのgA、gB、及びgDを コードした外来性DNA配列を有する組換え型HVTの態様を提供する。 S-HVT-062は、1993年2月23日に、特許手続き上の微生物の寄託の国際 的承認に関するブタペスト条約に準じて、American Tissue Cluture Collection (ATCC),12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland20852 U.S.A.に、ATCC受入 れ番号、VR.2401の下に寄託された。 本発明は、ニューカッスル病ウイルス(NDV)由来の抗原性ポリペプチドをコ ードする外来性DNA配列を有する組換え型のHVTを提供する。このような場合 、抗原性ポリペプチドは、ニューカッスル病ウイルスの融合タンパク質(F)、 ニューカッスル病ウイルスの血球凝集素・ノイラミニダーゼ(HN)、またはニ ューカッスル病ウイルスの血球凝集素・ノイラミニダーゼ(HN)に融合させた 大腸菌のβ−ガラクトシダーゼを具備した組換え型のタンパク質であることが好 ましい。このようなウイルスの一つの例は、S-HVT-007と命名されているもので ある。 本発明は更に、MDV由来の抗原性ポリペプチドをコードする一つ以上の外来性 DNA配列と同様に、NDV由来の抗原性ポリペプチドをコードする一つ以上の外 来性DNA配列を含むように改変された組換え型HVTを提供する。好ましくは、M DVの抗原性ポリペプチドは、MDVのgB、gD、またはgAであり、またNDVでは、Fま たはHNである。 本発明の一つの態様においては、組換え型の HVTは、MDVのgB、MDVのgA、及 びNDVのFをコードする外来性DNA配列を有する。好ましくは、このHVTはS-HV T-048と命名されているものである。 本発明の一つの態様においては、組換え型のHVTは、MDVのgB、MDVのgA、及びN DVのHNをコードする外来性DNA配列を有する。好ましくは、このHVTはS-HVT-0 49と命名されているものである。 例えば、MDV gA及びgBをコードする外来性DNA配列はともに、HVTゲノム内 へ運ばれる。更に、組換え型HVTは、MDV gA、gB、及びgDをコードする外来性D NA配列を有するように構築することができる。 更に、別の態様においては、抗原性ポリペプチドをコードする外来性DNA配 列は、ニューカッスル病ウイルス由来であって、ニューカッスル病ウイルスの融 合タンパク質、または血球凝集素・ノイラミニダーゼをコードするものである。 別の態様においては、ニューカッスル病ウイルスの融合タンパク質、または血球 凝集素・ノイラミニダーゼをコードする上記の外来性DNA配列は、シチメンチ ョウ・ヘルペスウイルスのユニークな長領域のEcoRI#9のXhoI部位へ挿入され る。好ましい態様においては、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスは S-HVT-136と命名されているものである。 本発明は更に、ゲノムDNAが、マレック病ウイルス由来の抗原性ポリペプチ ドをコードしている、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、 ニューカッスル病ウイルス由来の抗原性ポリペプチドをコードする外来性DNA を更に具備したものを提供する。 本発明は更に、マレック病ウイルスの糖タンパク質gB、及びマレック病ウイル スの糖タンパク質gD由来の抗原性ポリペプチドをコードした外来性DNA配列を 有する組換え型のHVTであって、ニューカッスル病ウイルスの融合タンパク質(F )をコードした外来性DNA配列を更に具備した、上記の組換え型HVT を提供する。好ましくは、この組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスはS- HVT-048と命名されているものである。 本発明は更に、ゲノムDNAが、マレック病ウイルスの糖タンパク質gB、及び マレック病ウイルスの糖タンパク質gAをコードした外来性DNAを有する組換え 型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、ニューカッスル病ウイルスの 血球凝集素・ノイラミニダーゼ(HN)をコードした外来性DNAを更に具備し た、上記の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供する。好ましくは 、この組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスは、S-HVT-049と命名されて いるものである。 本発明は、ゲノムDNAが、ゲノムDNAが、マレック病ウイルスの糖タンパ ク質gB、及びマレック病ウイルスの糖タンパク質gAをコードした外来性DNAを 有する組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、ニューカッスル 病ウイルスの融合タンパク質(F)、及び血球凝集素・ノイラミニダーゼ(HN )をコードした外来性DNAを更に具備した、上記の組換え型シチメンチョウ・ ヘルペスウイルスを提供する。好ましくは、この組換え型シチメンチョウ・ヘル ペスウイルスは、S-HVT-050と命名されているものである。 S-HVT-050は、1993年2月23日に、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認 に関するブタペスト条約に準じて、American Tissue Cluture Collection(ATCC) ,12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland20852 U.S.A.に、ATCC受入れ番号 、VR.2400の下に寄託された。 本発明の更に別の態様においては、上記の組換え型HVTは、MDV gB,MDV gA,M DV gD,NDV F,及びNDV HNをコードする外来性DNA配列を有する。好ましくは 、このような組換え型HVTは、S-HVT-106、またはS-HVT-128と命名されているも のである。 本発明は更に、組換え型のヘルペスウイルスを提供する。更に、一つの態様に おいては、外来性DNA配列は、伝染性喉頭気管炎ウイルス由来であって伝 染性喉頭気管炎ウイルスの糖タンパク質gBをコードするもの、伝染性喉頭気管炎 ウイルスの糖タンパク質gIをコードするもの、または伝染性喉頭気管炎ウイルス の糖タンパク質gDをコードする。 別の態様において、外来性DNA配列は、以下のものよりなる群より由来した か、または由来することが可能な抗原性ポリペプチドをコードする:MDV gA,MD V gB,MDV gD,NDV HN,NDV F,ILT gB,ILT gI,ILT gD,IBV,IBVD VP2,IBDV VP3,IBDV VP4,ニワトリ脳髄炎ウイルス、ニワトリレオウイルス、ニワトリパ ラミクソウイルス、ニワトリインフルエンザウイルス、ニワトリアデノウイルス 、ニワトリポックスウイルス、ニワトリコロナウイルス、ニワトリロタウイルス 、ニワトリ貧血ウイルス(agent)、サルモネラ.spp、大腸菌(E.coli)、パス テウレラ(Pasteurella).spp.、ボルデテラ(Bordetella)spp.、エイメリア(Ei meria).spp.、ヒストモナス(Histomonas)spp.、トリコモナス(Trochomoas) spp.、家禽線虫、条虫、吸虫類、家禽のダニ/シラミ、家禽の原虫。 本発明は更に、伝染性喉頭気管炎ウイルスの抗原性ポリペプチドをコードする 外来性DNA配列を有する、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提 供する。好ましくは、抗原性ポリペプチドは、ILTVの糖タンパク質gB、及びILTV gD、またはILTV gIである。 ILTV抗原をコードする、一より多い外来性DNA配列を有するように改変され た組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスもまた、提供される。例えば、 ILTV gB、及びgDは、一緒にHVTゲノム内へ運ばれることが可能であり、ILTV gD とgI、並びにILTV gB、gD、及びgIも同様である。S-HVT-051、S-HVT-052、S-HVT -138と命名されている組換え型HVTは、このような組換え型のウイルスの態様で ある。 本発明はまた、MDV由来の抗原性ポリペプチドをコードした一つより多い外来 性DNA配列と同様に、ILTV由来の抗原性ポリペプチドをコードした一つより多 い外来性DNA配列を有する、改変済み組換え型HVTを提供する。好ましく は、MDVの抗原性ポリペプチドはMDV gB,gD,またはgAであり、ILTVの抗原性ポ リペプチドは、ILTV gB,gD,またはgIである。 本発明の一つの態様において、組換え型のHVTは、MDV gB,MDV gA,MDV gD,I LTV gD,及びILTV gBをコードする外来性DNA配列を有している。好ましくは 、この組換え型HVTは、S-HVT-123と命名されているものである。 本発明の別の態様においては、組換え型HVTは、MDV gB,MDV gA,MDV gD,ILT V gI,及びILTV gDをコードする外来性DNA配列を有する。好ましくは、この組 換え型HVTは、S-HVT-139、またはS-HVT-140と命名されているものである。 本発明は更に、ゲノムDNAが、マレック病ウイルスの糖タンパク質gB,マレ ック病ウイルス糖タンパク質gA、及びマレック病ウイルス糖タンパク質gDをコー ドする外来性DNA配列を有している組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイ ルスであって、伝染性喉頭気管炎ウイルスの糖タンパク質gD,伝染性喉頭気管炎 ウイルスの糖タンパク質gB,及び大腸菌(E.coli)のβ−ガラクトシダーゼをコ ードする外来性DNA配列を更に具備した、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウ イルスを提供する。好ましくは、この組み換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイ ルスは、S-HVT-104と命名されているものである。 本発明は更に、ゲノムDNAが、伝染性気管支炎ウイルスのスパイクタンパク 質、または伝染性気管支炎ウイルスのマトリックスタンパク質をコードする外来 性DNA配列を有する、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供す る。 本発明は更に、伝染性気管支炎ウイルス(IBV)由来の抗原性ポリペプチドを コードする外来性DNA配列を有する、組換え型のHVTを提供する。好ましくは 、抗原性ポリペプチドは、IBVのスパイクタンパク質、またはIBVのマトリックス タンパク質である。 本発明はまた、IBV由来の抗原性ポリペプチドをコードした一つより多い外来 性DNA配列と同様に、MDV由来の抗原性ポリペプチドをコードした一つより多 い外来性DNA配列を有する、組換え型HVTを提供する。好ましくは、IBV抗原性 ポリペプチドは、IBVスパイクタンパク質、またはIBVマトリックスタンパク質で あり、またMDV抗原性ポリペプチドは、MDV gB,gD,又はgAである。このような 組換え型のウイルスの一つの態様は、S-HVT-066と命名されているものである。 本発明は更に、ゲノムDNAが、伝染性粘液嚢病ウイルス由来の抗原性ポリペ プチドをコードする外来性DNA配列を有している組換え型シチメンチョウ・ヘ ルペスウイルスであって、検出可能な標識であるポリペプチドをコードする外来 性DNA配列を更に具備した、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供 する。 更に、一つの態様において、抗原性ポリペプチドをコードする外来性DNA配 列は、伝染性粘液嚢病ウイルス由来である。別の態様において、外来性DNA配 列は、伝染性粘液嚢病ウイルスのVP2遺伝子をコードする。別の態様においては 外来性DNA配列は、伝染性粘液嚢病ウイルスのVP3遺伝子をコードする。別の 態様においては外来性DNA配列は、伝染性粘液嚢病ウイルスのVP4遺伝子をコ ードする。好ましくは、この組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスは、S- HVT-003、またはS-HVT-096と命名されているものである。 S-HVT-003、及びS-HVT-096と命名されている組換え型HVTはそれぞれ、IBDV由 来の抗原性ポリペプチド、及び検出可能な標識をコードした外来性DNA配列を 具備した組換え型HVTの態様である。S-HVT-003は、1987年7月21日に、特許手続 き上の微生物の寄託の国際的承認に関するブタペスト条約に準じて、American T issue Cluture Collection(ATCC),12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland20 852 U.S.A.に、ATCC受入れ番号、VR.2178の下に寄託された。 本発明は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノムのEcoRI#9断 片へ挿入された外来性DNA配列を有する組換え型のシチメンチョウ・ヘルペス ウイルスであって、前記の外来性DNA配列が伝染性喉頭気管炎ウイルス 由来であり、伝染性喉頭気管炎ウイルスの糖タンパク質gB、または伝染性喉頭気 管炎ウイルスの糖タンパク質gDをコードすることを特徴とする、上記のシチメン チョウ・ヘルペスウイルスを提供する。 一つの態様において、外来性DNA配列は伝染性喉頭気管炎ウイルス由来であ って、伝染性喉頭気管炎ウイルスの糖タンパク質gD、または喉頭気管炎ウイルス の糖タンパク質gIをコードする。 本発明は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノムのEcoRI#9断 片へ挿入された外来性DNA配列を有する組換え型のシチメンチョウ・ヘルペス ウイルスであって、前記の外来性DNA配列がニューカッスル病ウイルス由来で あり、ニューカッスル病ウイルスのHN、またはニューカッスル病ウイルスのF をコードすることを特徴とする、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提 供する。 本発明は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノムのEcoRI#9断 片へ挿入された外来性DNA配列を有する組換え型のシチメンチョウ・ヘルペス ウイルスであって、前記の外来性DNA配列が伝染性粘液嚢病ウイルス由来であ り、伝染性粘液嚢病ウイルスのVP2、VP3、またはVP4をコードすることを特徴 とする、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供する。 本発明は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノムのEcoRI#9断 片へ挿入された外来性DNA配列を有する組換え型のシチメンチョウ・ヘルペス ウイルスであって、前記の外来性DNA配列が伝染性気管支炎ウイルス由来であ り、伝染性気管支炎ウイルスのマトリックスタンパク質をコードすることを特徴 とする、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供する。 別の態様において、外来性DNA配列は以下のものよりなる群から由来したか 、または由来することが可能な、抗原性ポリペプチドをコードしている:MDV gA ,MDV gB,MDV gD,NDV HN,NDV F,ILT gB,ILT gI,ILT gD,IBV,IBDV VP2, IBDV VPD3,IBDV VP4,ニワトリ脳髄炎ウイルス、ニワトリレオウイルス、ニワ トリパラミクソウイルス、ニワトリインフルエンザウイルス、ニワトリアデノウ イルス、ニワトリポックスウイルス、ニワトリコロナウイルス、ニワトリロタウ イルス、ニワトリ貧血ウイルス(agent)、サルモネラ.spp、大腸菌(E.coli)、パ ステウレラ(Pasteurella).spp.、ボルデテラ(Bordetella)spp.、エイメリア( Eimeria).spp.、ヒストモナス(Histomonas)spp.、トリコモナス(Trochomoas )spp.、家禽線虫、条虫、吸虫類、家禽のダニ/シラミ、家禽の原虫。好ましい 態様においては、組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスは、S-HVT-136と 命名されているものである。 このような抗原性ポリペプチドは、以下のものより由来するか、または由来す ることが可能であるものであってもよい:ネコの病原体、イヌの病原体、ウマの 病原体、ウシの病原体、ニワトリの病原体、ブタの病原体、またはヒトの病原体 。 別の態様においてヒトの病原体の抗原性ポリペプチドは、ヒトヘルペスウイル ス、単純ヘルペスウイルス1型、単純ヘルペスウイルス2型、ヒトサイトメガロ ウイルス、エプスタイン・バールウイルス、水痘-帯状ヘルペスウイルスヒトヘ ルペスウイルス6型、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス由来である。更に、ヒ ト病原体の抗原性ポリペプチドは、以下のものからなる群から由来する、マラリ ア、または悪性腫瘍に関連していてもよい:プラスモジウム・ファルシパラム( Plasmodium falciparum)、ボルデテラ・ペルツシス(Bordetella pertusis)、 及び悪性腫瘍。 本発明は更に、ゲノムDNAが、ニューカッスル病ウイルスの融合タンパク質 (F)をコードする外来性DNA配列を有する組換え型のシチメンチョウ・ヘル ペスウイルスであって、大腸菌(E.coli)のβガラクトシダーゼがニューカッス ル病ウイルスの血球凝集素・ノイラミニダーゼ(HN)に融合している、組み換え 型のタンパク質を更に具備した、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提 供する。 本発明は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのユニークな長いウイルスゲ ノム領域と、マレック病ウイルスのユニークな短い領域とを具備した、シチメン チョウ・ヘルペスウイルスとマレック病ウイルスとの組換え体キメラを提供する 。一つの態様において、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスとマレック病 ウイルスとの組換え体キメラは、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルス ゲノムのEcoRI#9断片内に挿入された外来性DNA配列を有し、この外来性D NA配列は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスに感染した宿主細胞内で発現さ れうる。 一つの態様において、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスは、ポリ ペプチドをコードする外来性DNA配列を有する。このポリペプチドは、組換え 体ヘルペスウイルスが導入された動物内で抗原性となりえる。 別の態様において、ポリペプチドは大腸菌(E.coli)のβガラクトシダーゼで ある。別の態様において、外来性DNA配列は、サイトカインをコードする。別 の態様において、サイトカインはニワトリ骨髄単球性成長因子(cMGF)、または ニワトリインターフェロン(cINF)である。 本発明は更に、前記外来性DNA配列が、組換え体ヘルペスウイルスが導入さ れた動物内で抗原性となるポリペプチドをコードする、組換え体シチメンチョウ ・ヘルペスウイルスを提供する。 更に、組換え体シチメンチョウ・ヘルペスウイルスは、以下のものからなる群 より選択した抗原性ポリペプチドをコードする外来性DNAを更に具備している :マレック病ウイルス、ニューカッスル病ウイルス、伝染性喉頭気管炎ウイルス 、伝染性気管支炎ウイルス、及び伝染性粘液嚢病ウイルス。 本発明は前記の外来性DNA配列が内在性の上流のヘルペスウイルスプロモー タの制御下にあることを特徴とする組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイル スを提供する。一つの態様において、外来性DNA配列は異種の上流プロモータ の制御下にある。別の態様においては、がプロモータは以下のものより選択され る:PRV gX,HSV-1アルファ4,HCMV極初期,MDV gA,MDV gB,MDV gD, ILT gB,BHV-1.1 VP8,及びILT gD。 本発明は、以下のものを必須的に有する二本鎖DNA分子を具備したシチメン チョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノム内に、外来性DNAを挿入すること により、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを産生させる相同性ベク タを提供する:(a)シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノム内には 通常存在しない、二本鎖の外来性DNA;(b)前記外来性DNAの一方の末端に ある二本鎖のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスDNAであって、該DNAが、 シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのコード領域であるEcoRI#9部位の一方の 末端側に位置するウイルスゲノムに対して相同的であるもの;(c)前記外来性D NAのもう一方の末端にある二本鎖のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスDNA であって、該DNAが、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのコード領域である EcoRI#9部位のもう一方の末端側に位置するウイルスゲノムに対して相同的で あるもの。この相同性ベクタの例は、751-87.A8、及び761-7.A1と命名されてい るものである。 一つの態様において、ポリペプチドとは、上記の組換え型シチメンチョウ・ヘ ルペスウイルスが導入された動物内で抗原性である。別の態様においては、抗原 性ポリペプチドとは、サイトカイン、マレック病ウイルス、ニューカッスル病ウ イルス、伝染性喉頭気管炎ウイルス、または伝染性気管支炎ウイルス由来の抗原 性ポリペプチドである。好ましい態様においては、抗原性ポリペプチドとは、以 下のものである:ニワトリ骨髄単球性成長因子(cMGF)、またはニワトリインタ ーフェロン(cIFN)、伝染性粘液嚢病ウイルスポリタンパク質、伝染性粘液嚢病 ウイルスのVP2タンパク質、マレック病ウイルスの糖タンパク質gB、マレック病 ウイルスの糖タンパク質gD、ニューカッスル病ウイルスの融合タンパク質、ニュ ーカッスル病ウイルスの血球凝集素・ノイラミニダーゼ、伝染性喉頭気管炎ウイ ルスの糖タンパク質gB、伝染性喉頭気管炎ウイルスの糖タンパク質gD、伝染性気 管支炎ウイルスのスパイクタンパク質、または伝染性気管支炎ウイルスのマトリ ックスタンパク質。 別の態様においては、上記の相同性ベクタ内の上記の二本鎖外来性DNA配 列は、ウマの病原体由来の抗原性ポリペプチドをコードしている。ウマの病原体 の抗原性ポリペプチドは、ウマインフルエンザウイルス、またはウマヘルペスウ イルスから由来することが可能である。このような抗原性ポリペプチドは、この ような抗原性ポリペプチドの例には、次のようなものがある:ウマインフルエン ザウイルスA/アラスカ91ノイラミニダーゼ、ウマインフルエンザウイルスA/プラ ハ56ノイラミニダーゼ、ウマインフルエンザウイルスA/マイアミ63ノイラミニダ ーゼ、ウマインフルエンザウイルスA/ケンタッキー81ノイラミニダーゼ、ウマヘ ルペスウイルス1型糖タンパク質B、及びウマヘルペスウイルス1型糖タンパク 質D。 別の態様においては、上記の相同性ベクタ内の上記の二本鎖外来性DNA配列 は、ウシRSウイルス、またはウシパラインフルエンザウイルスから由来した抗原 性ポリペプチドをコードする。ウシRSウイルス、またはウシパラインフルエンザ ウイルスから由来する抗原性ポリペプチドには次のものがある:ウシRSウイル ス吸着タンパク質(BRSV G)、ウシRSウイルス融合タンパク質(BRSV F)、ウ シRSウイルスヌクレオカプシドタンパク質(BRSV N)、ウシパラインフルエンザ ウイルス3型融合タンパク質、及びウシパラインフルエンザウイルス3型血球凝 集素・ノイラミニダーゼ。 別の態様においては、上記の相同性ベクタ内の上記の二本鎖外来性DNAは、 ヒトの免疫反応を刺激することが可能なサイトカインをコードする。例えば、サ イトカインはインターロイキン-2、インターロイキン-6、インターロイキン-12 、インターフェロン、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子、及びインター ロイキン受容体であることが可能であるが、これらには限定されない。 本発明の一つの態様においては、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスの二本鎖 DNAは、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスゲノムのBamHI#16断片内に存 在するDNA配列に対して相同性である。好ましくは、シチメンチョウ・ヘルペ スウイルスの二本鎖DNAは、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスゲノムのUL43 タンパク質をコードするタンパク質読み取り枠内に存在するDNA配列に相同性 である。好ましくは、この相同性ベクタは172-29.31と命名されてい るものである。 本発明の目的に適した「相同性ベクタ」は、シチメンチョウ・ヘルペスウイル スのゲノムの特異的部位へ外来性DNAを挿入するように構築されたプラスミド である。 本発明の一つの態様において、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスの二本鎖D NA配列は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスゲノムのEcoRI#9断片内に存 在するDNA配列に相同発明の詳細な説明 本発明は、HVTゲノムの非必須部位へ挿入された外来性DNA配列を具備した 、組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供する。外来性DNA配列は 、組み換えHVTに感染した宿主細胞内で発現することが可能であり、その発現は 、該外来性DNA配列の上流に位置するプロモータの制御下にある。 本願では、「HVTゲノムの非必須部位」とは、HVTウイルスゲノム中の領域であ ってウイルス感染、または複製に必要のないものを意味すると定義する。 本願では、「ウイルスゲノム」、または「ゲノムDNA」とは、天然のシチメ ンチョウ・ヘルペスウイルスが含む、DNA全体を意味すると定義する。本願で は、「外来性DNA配列」、または「遺伝子」とは、ゲノムDNAに対して外来 性である如何なるDNA、または遺伝子を意味すると定義する。 本願では、「タンパク質読み取り枠」とは、DNAの分節であって、終止コド ンを含まないアミノ酸配列に翻訳されるRNAに転写されるコドンを含むものを 意味すると定義する。 本発明は更に、本発明の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスを構築す るのに有益な、HVTゲノム内の、複数の適切な挿入部位を提供する。挿入部位に は、HVTゲノムのEcoRI#9断片とBamHI#10断片とが含まれ、この両方の断片 中の好ましい挿入部位はXhoI制限酵素部位である。 このような部位のもう一つは、HVTゲノムのBamHI#16断片である。このBamH I#16断片中の好ましい挿入部位は、UL43タンパク質をコードするタンパク質 読み取り枠内にあり、このタンパク質読み取り枠内の好ましい挿入部位は、XhoI 部位である。 更に別の挿入部位としては、HVT US2遺伝子があり、この中の好ましい挿入部 位はStuIエンドヌクレアーゼ部位である。 本発明は、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、該シチメ ンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノムのEcoRI#9断片内に挿入された 外来性DNA配列を含むシチメンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノムを 具備し、上記の外来性DNA配列が、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスに感染 した宿主細胞内で発現することが可能な、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイ ルスを提供する。 一つの態様において、上記の外来性DNA配列は、EcoRI#9断片のタンパク 質読み取り枠(ORF)A内に挿入されている。外来性DNA配列をEcoRI#9断片のX hoI部位へ挿入してORF Aを分断することは、ORF A領域全体が、組換え体の複製 にとって非必須であることを意味する。 本発明の目的に適した「組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス」は、当 業者らによく知られている技術(例えばDNA TRANSFECTION FOR GENERATING RECO MBINANT HERPESVIRUSの実験材料と実験方法の項に記載されている方法)によっ て創製された、生のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、このウイルス は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスの複製に必須の遺伝物質が欠失されてい ないものである。シチメンチョウ・ヘルペスウイルスを精製すると、EcoRI#9 断片、またはBamHI#10断片に外来性のDNA配列、または遺伝子が安定に挿入 されたものが得られる。 本発明は更に、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、上 記の外来性DNAが、該組み換え型ヘルペスウイルスが導入された動物内で抗原 性であるポリペプチドをコードする、上記のウイルスを提供する。 一つの態様において、該ポリペプチドは検出可能な標識である。本発明の目的 に適した「検出可能な標識であるポリペプチド」は、該ポリペプチドの二量体、 三量体、及び四量体である。大腸菌(E.coli)のβ−ガラクトシダーゼは4つの ポリペプチド、または単量体サブユニットからなる4量体である。一つの態様に おいて、前記のポリペプチドは大腸菌のβ−ガラクトシダーゼである。好ましく は、この組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスはS-HVT-001、S-HVT-014、 またはS-HVT-012と命名されている。 S-HVT-012は1992年10月15日に、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に 関するブタペスト条約に準じて、American Tissue Cluture Collection(ATCC),1 2301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland20852U.S.A.に、ATCC受入れ番号、VR. 2382の下に寄託された。 S-HVT-01 4は199 3年12月7日に、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承 認に関するブタペスト条約に準じて、American Tissue Cluture Collection(ATC C),12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland20852U.S.A.に、ATCC受入れ番号 、VR.2440の下に寄託された。 別の態様において、外来性DNA配列はサイトカインをコードする。別の態様 においては、サイトカインはニワトリ骨髄単球性成長因子(cMGF)、またはニワ トリインターフェロン(cIFN)である。好ましい態様において、組換え型のシチ メンチョウ・ヘルペスウイルスは、S-HVT-144と、命名されている。 本発明は更に、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、その ウイルスゲノムが、マレック病ウイルス(MDV)、ニューカッスル病ウイルス(N DV)、伝染性喉頭気管炎ウイルス(ILTV)、伝染性気管支炎ウイルス(IBV)、 または伝染性粘液嚢病ウイルス(IBDV)由来の抗原性ポリペプチドをコードして いる外来性DNAを有する、上記のヘルペスウイルスを提供する。 本発明は、EcoRI#9断片に外来性DNA配列が挿入された、組換え型のシチ メンチョウ・ヘルペスウイルスであって、マレック病ウイルス、ニューカッスル 病ウイルス、伝染性喉頭気管炎ウイルス、伝染性気管支炎ウイルス、または伝染 性粘液嚢病ウイルスからなる群から選択した抗原性のポリペプチドをコードする 外来性DNA配列を更に具備した、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを 提供する。 一つの態様において、抗原性ポリペプチドをコードする外来性DNA配列は、 マレック病ウイルス由来であって、マレック病ウイルスの糖タンパク質gA、gB、 またはgDをコードしていている。別の態様において、マレック病ウイルスの糖タ ンパク質gA、gB、又はgDをコードした外来性DNA配列は、シチメンチョウ・ヘ ルペスウイルスのUS2遺伝子のコード領域のユニークなStuI部位へ挿入されてい る。 本発明は更に、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、その ゲノムDNAが、マレック病ウイルスの抗原性ポリペプチドをコードしている外 来性DNAを有する、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供する。好 ましくは、抗原性ポリペプチドはマレック病ウイルスの糖タンパク質gB、gA、ま たはgDである。 一つの態様において、外来性のDNA配列を有する組換え型のHVTは、IBDV VP 2、MDV gA、及びMDV gBをコードする。好ましくは、このような組換え型ウイル スは、S-HVT-137、及びS-HVT-143と命名されている。 本発明は更に、組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、そのゲ ノムDNAが、マレック病ウイルスの糖タンパク質gAをコードする外来性DNA を有するものであり、更に検出可能な標識であるポリペプチドをコードする外来 性DNAを具備する、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供する。好 ましくは、この組み換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスは、S-HVT-004と 命名されている。 本発明は更に、ゲノムDNAが、マレック病ウイルスの糖タンパク質gBをコー ドする外来性DNAを有している、組換え型のはシチメンチョウ・ヘルペスウイ ルスを提供する。好ましくは、この組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス は、S-HVT-045と命名されている。 MDVのgBをコードする外来性DNA配列を有する組換え型HVTの、一つの態様も 提供され、また、この組換え型HVTは、S-HVT-045と命名されている。S-HVT-045 は、199 2年10月15日に、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認に関す るブタペスト条約に準じて、American Tissue Cluture Collection(ATCC),12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland20852 U.S.A.に、ATCC受入れ番号、VR.23 83の下に寄託された。 本発明は更に、MDV抗原をコードする一つよりお多い数の外来性DNA配列を 含むように改変された組換え型のHVTを提供する。例えば、MDVのgA、及びgBをコ ードする外来性DNA配列はともにHVTゲノム内に運ばれることが可能である。 更に組換え型のHVTは、MDVのgA、gB、及びgDをコードする外来性DNA配列を含 むように構築することが可能である。 S-HVT-046、及びS-HVT-04 7と命名されている組換え型HVTは、MDVのgA及びgB をコードした外来性DNA配列を有する組換え型HVTの態様を提供し、S-HVT-04 8、及びS-HVT-062と命名されている組換え型HVTは、MDVのgA、gB、及びgDを コードした外来性DNA配列を有する組換え型HVTの態様を提供する。 S-HVT-062は、199 3年2月23日に、特許手続き上の微生物の寄託の国際的 承認に関するブタペスト条約に準じて、American Tissue Cluture Collection(A TCC),12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland20852 U.S.A.に、ATCC受入れ 番号、VR.2401の下に寄託された。 本発明は、ニューカッスル病ウイルス(NDV)由来の抗原性ポリペプチドをコ ードする外来性DNA配列を有する組換え型のHVTを提供する。このような場合 、抗原性ポリペプチドは、ニューカッスル病ウイルスの融合タンパク質(F)、 ニューカッスル病ウイルスの血球凝集素・ノイラミニダーゼ(HN)、またはニ ューカッスル病ウイルスの血球凝集素・ノイラミニダーゼ(HN)に融合させた 大腸菌のβ−ガラクトシダーゼを具備した組換え型のタンパク質であることが好 ましい。このようなウイルスの一つの例は、S-HVT-007と命名されているもので ある。 本発明は更に、MDV由来の抗原性ポリペプチドをコードする一つ以上の外来性 DNA配列と同様に、NDV由来の抗原性ポリペプチドをコードする一つ以上の外 来性DNA配列を含むように改変された組換え型HVTを提供する。好ましくは、M DVの抗原性ポリペプチドは、MDVのgB、gD、またはgAであり、またNDVでは、Fま たはHNである。 本発明の一つの態様においては、組換え型の HVTは、MDVのgB、MDVのgA、及 びNDVのFをコードする外来性DNA配列を有する。好ましくは、このHVTはS-HV T-048と命名されているものである。 本発明の一つの態様においては、組換え型のHVTは、MDVのgB、MDVのgA、及びN DVのHNをコードする外来性DNA配列を有する。好ましくは、このHVTはS-HVT-0 49と命名されているものである。 例えば、MDV gA及びgBをコードする外来性DNA配列はともに、HVTゲノム内 へ運ばれる。更に、組換え型HVTは、MDV gA、gB、及びgDをコードする外来性D NA配列を有するように構築することができる。 更に、別の態様においては、抗原性ポリペプチドをコードする外来性DNA配 列は、ニューカッスル病ウイルス由来であって、ニューカッスル病ウイルスの融 合タンパク質、または血球凝集素・ノイラミニダーゼをコードするものである。 別の態様においては、ニューカッスル病ウイルスの融合タンパク質、または血球 凝集素・ノイラミニダーゼをコードする上記の外来性DNA配列は、 シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのユニークな長領域のEcoRI#9のXhoI部位 へ挿入される。好ましい態様においては、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペス ウイルスはS-HVT-136と命名されているものである。 本発明は更に、ゲノムDNAが、マレック病ウイルス由来の抗原性ポリペプチ ドをコードしている、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、 ニューカッスル病ウイルス由来の抗原性ポリペプチドをコードする外来性DNA を更に具備したものを提供する。 本発明は更に、マレック病ウイルスの糖タンパク質gB、及びマレック病ウイル スの糖タンパク質gD由来の抗原性ポリペプチドをコードした外来性DNA配列を 有する組換え型のHVTであって、ニューカッスル病ウイルスの融合タンパク質(F )をコードした外来性DNA配列を更に具備した、上記の組換え型HVTを提供す る。好ましくは、この組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスはS-HVT-048 と命名されているものである。 本発明は更に、ゲノムDNAが、マレック病ウイルスの糖タンパク質gB、及び マレック病ウイルスの糖タンパク質gAをコードした外来性DNAを有する組換え 型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、ニューカッスル病ウイルスの 血球凝集素・ノイラミニダーゼ(HN)をコードした外来性DNAを更に具備し た、上記の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供する。好ましくは 、この組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスは、S-HVT-049と命名されて いるものである。 本発明は、ゲノムDNAが、ゲノムDNAが、マレック病ウイルスの糖タンパ ク質gB、及びマレック病ウイルスの糖タンパク質gAをコードした外来性DNAを 有する組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、ニューカッスル 病ウイルスの融合タンパク質(F)、及び血球凝集素・ノイラミニダーゼ(HN )をコードした外来性DNAを更に具備した、上記の組換え型シチメンチョウ・ ヘルペスウイルスを提供する。好ましくは、この組換え型シチメンチョウ・ヘル ペスウイルスは、S-HVT-050と命名されているものである。 S-HVT-050は、1993年2月23日に、特許手続き上の微生物の寄託の国際的承認 に関するブタペスト条約に準じて、American Tissue Cluture Collection(ATCC) ,12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland20852 U.S.A.に、ATCC受入れ番号 、VR.2400の下に寄託された。 本発明の更に別の態様においては、上記の組換え型HVTは、MDV gB,MDV gA,M DV gD,NDV F,及びNDV HNをコードする外来性DNA配列を有する。好ましくは 、このような組換え型HVTは、S-HVT-106、またはS-HVT-128と命名されているも のである。 本発明は更に、組換え型のヘルペスウイルスを提供する。更に、一つの態様に おいては、外来性DNA配列は、伝染性喉頭気管炎ウイルス由来であって伝染性 喉頭気管炎ウイルスの糖タンパク質gBをコードするもの、伝染性喉頭気管炎ウイ ルスの糖タンパク質gIをコードするもの、または伝染性喉頭気管炎ウイルスの糖 タンパク質gDをコードする。 別の態様において、外来性DNA配列は、以下埜も尾よりなる群より由来した か、または由来することが可能な抗原性ポリペプチドをコードする:MDV gA,MD V gB,MDV gD,NDV HN,NDV F,ILT gB,ILT gI,ILT gD,IBV,IBVD VP2,IBDV VP3,IBDV VP4,ニワトリ脳髄炎ウイルス、ニワトリレオウイルス、ニワトリパ ラミクソウイルス、ニワトリインフルエンザウイルス、ニワトリアデノウイルス 、ニワトリポックスウイルス、ニワトリコロナウイルス、ニワトリロタウイルス 、ニワトリ貧血ウイルス(agent)、サルモネラ.spp、大腸菌(E.coli)、パス テウレラ(Pasteurella).spp.、ボルデテラ(Bordetella)spp.、エイメリア(Ei meria).spp.、ヒストモナス(Histomonas)spp.、トリコモナス(Trochomoas) spp.、家禽線虫、条虫、吸虫類、家禽のダニ/シラミ、家禽の原虫。 本発明は更に、伝染性喉頭気管炎ウイルスの抗原性ポリペプチドをコードする 外来性DNA配列を有する、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルス を提供する。好ましくは、抗原性ポリペプチドは、ILTVの糖タンパク質gB、及び ILTV gD、またはILTV gIである。 ILTV抗原をコードする、一よりお追い外来性DNA配列を有するように改変さ れた組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスもまた、提供される。例えば 、ILTV gB、及びgDは、一緒にHVTゲノム内へ運ばれることが可能であり、ILTV g DとgI、並びにILTV gB、gD、及びgIも同様である。S-HVT-051、S-HVT-052、S-HV T-138と命名されている組換え型HVTは、このような組換え型のウイルスの態様で ある。 本発明はまた、MDV由来の抗原性ポリペプチドをコードした一つより多い外来 性DNA配列と同様に、比TV由来の抗原性ポリペプチドをコードした一つより多 い外来性DNA配列を有する、改変済み組換え型HVTを提供する。好ましくは、M DVの抗原性ポリペプチドはMDV gB,gD,またはgAであり、ILTVの抗原性ポリペプ チドは、ILTV gB,gD,またはgIである。 本発明の一つの態様において、組換え型のHVTは、MDV gB,MDV gA,MDV gD,I LTV gD,及びILTV gBをコードする外来性DNA配列を有している。好ましくは 、この組換え型HVTは、S-HVT-123と命名されているものである。 本発明の別の態様においては、組換え型HVTは、MDV gB,MDV gA,MDV gD,ILT V gI,及びILTV gDをコードする外来性DNA配列を有する。好ましくは、この組 換え型HVTは、S-HVT-139、またはS-HVT-140と命名されているものである。 本発明は更に、ゲノムDNAが、マレック病ウイルスの糖タンパク質gB,マレ ック病ウイルス糖タンパク質gA、及びマレック病ウイルス糖タンパク質gDをコー ドする外来性DNA配列を有している組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイ ルスであって、伝染性喉頭気管炎ウイルスの糖タンパク質gD,伝染性喉頭気管炎 ウイルスの糖タンパク質gB,及び大腸菌(E.coli)のβ−ガラクトシダーゼをコ ードする外来性DNA配列を更に具備した、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウ イルスを提供する。好ましくは、この組み換え型シチメンチョ ウ・ヘルペスウイルスは、S-HVT-104と命名されているものである。 本発明は更に、ゲノムDNAが、伝染性気管支炎ウイルスのスパイクタンパク 質、または伝染性気管支炎ウイルスのマトリックスタンパク質をコードする外来 性DNA配列を有する、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供す る。 本発明は更に、伝染性気管支炎ウイルス(IBV)由来の抗原性ポリペプチドを コードする外来性DNA配列を有する、組換え型のHVTを提供する。好ましくは 、抗原性ポリペプチドは、IBVのスパイクタンパク質、またはIBVのマトリックス タンパク質である。 本発明はまた、IBV由来の抗原性ポリペプチドをコードした一つより多い外来 性DNA配列と同様に、MDV由来の抗原性ポリペプチドをコードした一つより多 い外来性DNA配列を有する、組換え型HVTを提供する。好ましくは、IBV抗原性 ポリペプチドは、IBVスパイクタンパク質、またはIBVマトリックスタンパク質で あり、またMDV抗原性ポリペプチドは、MDV gB,gD,又はgAである。このような 組換え型のウイルスの一つの態様は、S-HVT-066と命名されているものである。 本発明は更に、ゲノムDNAが、伝染性粘液嚢病ウイルス由来の抗原性ポリペ プチドをコードする外来性DNA配列を有すしている組換え型シチメンチョウ・ ヘルペスウイルスであって、検出可能な標識であるポリペプチドをコードする外 来性DNA配列を更に具備した、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提 供する。 更に、一つの態様において、抗原性ポリペプチドをコードする外来性DNA配 列は、伝染性粘液嚢病ウイルス由来である。別の態様において、外来性DNA配 列は、伝染性粘液嚢病ウイルスのVP2遺伝子をコードする。別の態様においては 外来性DNA配列は、伝染性粘液嚢病ウイルスのVP3遺伝子をコードする。別の 態様においては外来性DNA配列は、伝染性粘液嚢病ウイルスのVP 4 遺伝子をコードする。好ましくは、この組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイ ルスは、S-HVT-003、またはS-HVT-096と命名されているものである。 S-HVT-003、及びS-HVT-096と命名されている組換え型HVTはそれぞれ、IBDV由 来の抗原性ポリペプチド、及び検出可能な標識をコードした外来性DNA配列を 具備した組換え型HVTの態様である。S-HVT-003は、1987年7月21日に、特許手続 き上の微生物の寄託の国際的承認に関するブタペスト条約に準じて、American T issue Cluture Collection(ATCC),12301 Parklawn Drive,Rockville,Maryland20 852 U.S.A.に、ATCC受入れ番号、VR.2178の下に寄託された。 本発明は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノムのEcoRI#9断 片へ挿入された外来性DNA配列を有する組換え型のシチメンチョウ・ヘルペス ウイルスであって、前記の外来性DNA配列が伝染性喉頭気管炎ウイルス由来で あり、伝染性喉頭気管炎ウイルスの糖タンパク質gB、または伝染性喉頭気管炎ウ イルスの糖タンパク質gDをコードすることを特徴とする、上記のシチメンチョウ ・ヘルペスウイルスを提供する。 一つの態様において、外来性DNA配列は伝染性喉頭気管炎ウイルス由来であ って、伝染性喉頭気管炎ウイルスの糖タンパク質gD、または喉頭気管炎ウイルス の糖タンパク質gIをコードする。 本発明は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノムのEcoRI#9断 片へ挿入された外来性DNA配列を有する組換え型のシチメンチョウ・ヘルペス ウイルスであって、前記の外来性DNA配列がニューカッスル病ウイルス由来で あり、ニューカッスル病ウイルスのHN、またはニューカッスル病ウイルスのF をコードすることを特徴とする、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提 供する。 本発明は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノムのEcoRI#9断 片へ挿入された外来性DNA配列を有する組換え型のシチメンチョウ・ヘルペス ウイルスであって、前記の外来性DNA配列が伝染性粘液嚢病ウイルス由 来であり、伝染性粘液嚢病ウイルスのVP2、VP3、またはVP4をコードすること を特徴とする、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供する。 本発明は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノムのEcoRI#9断 片へ挿入された外来性DNA配列を有する組換え型のシチメンチョウ・ヘルペス ウイルスであって、前記の外来性DNA配列が伝染性気管支炎ウイルス由来であ り、伝染性気管支炎ウイルスのマトリックスタンパク質をコードすることを特徴 とする、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提供する。 別の態様において、外来性DNA配列は以下のものよりなる群から由来したか 、または由来することが可能な、抗原性ポリペプチドをコードしている:MDV gA ,MDV gB,MDV gD,NDV HN,NDV F,ILT gB,ILT gI,ILT gD,IBV,IBDV VP2, IBDV VPD3,IBDV VP4,ニワトリ脳髄炎ウイルス、ニワトリレオウイルス、ニワ トリパラミクソウイルス、ニワトリインフルエンザウイルス、ニワトリアデノウ イルス、ニワトリポックスウイルス、ニワトリコロナウイルス、ニワトリロタウ イルス、ニワトリ貧血ウイルス(agent)、サルモネラ.spp、大腸菌(E.coli)、パ ステウレラ(Pasteurella).spp.、ボルデテラ(Bordetella)spp.、エイメリア( Eimeria).spp.、ヒストモナス(Histomonas)spp.、トリコモナス(Trochomoas )spp.、家禽線虫、条虫、吸虫類、家禽のダニ/シラミ、家禽の原虫。好ましい 態様においては、組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスは、S-HVT-136と 命名されているものである。 このような抗原性ポリペプチドは、以下のものより由来するか、または由来す ることが可能であるものであってもよい:ネコの病原体、イヌの病原体、ウマの 病原体、ウシの病原体、ニワトリの病原体、ブタの病原体、またはヒトの病原体 。 別の態様においてヒトの病原体の抗原性ポリペプチドは、ヒトヘルペスウイル ス、単純ヘルペスウイルス1型、単純ヘルペスウイルス2型、ヒトサイトメガロ ウイルス、エプスタイン・バールウイルス、水痘-帯状ヘルペスウイルスヒトヘ ルペスウイルス6型、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス由来である。更 に、ヒト病原体の抗原性ポリペプチドは、以下のものからなる群から由来する、 マラリア、または悪性腫瘍に関連していてもよい:プラスモジウム・ファルシパ ラム(Plasmodium falciparum)、ボルデテラ・ペルツシス(Bordetella pertus is)、及び悪性腫瘍。 本発明は更に、ゲノムDNAが、ニューカッスル病ウイルスの融合タンパク質 (F)をコードする外来性DNA配列を有する組換え型のシチメンチョウ・ヘル ペスウイルスであって、大腸菌(E.coli)のβガラクトシダーゼがニューカッス ル病ウイルスの血球凝集素・ノイラミニダーゼ(HN)に融合している、組み換え 型のタンパク質を更に具備した、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを提 供する。 本発明は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのユニークな長いウイルスゲノ ム領域と、マレック病ウイルスのユニークな短い領域とを具備した、シチメンチ ョウ・ヘルペスウイルスとマレック病ウイルスとの組換え体キメラを提供する。 一つの態様において、上記のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスとマレック病ウ イルスとの組換え体キメラは、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲ ノムのEcoRI#9断片内に挿入された外来性DNA配列を有し、この外来性DN A配列は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスに感染した宿主細胞内で発現され うる。 一つの態様において、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスは、ポリ ペプチドをコードする外来性DNA配列を有する。このポリペプチドは、組換え 体ヘルペスウイルスが導入された動物内で抗原性となりえる。 別の態様において、ポリペプチドは大腸菌(E.coli)のβガラクトシダーゼで ある。別の態様において、外来性DNA配列は、サイトカインをコードする。別 の態様において、サイトカインはニワトリ骨髄単球性成長因子(cMGF)、または ニワトリインターフェロン(cINF)である。 本発明は更に、前記外来性DNA配列が、組換え体ヘルペスウイルスが導入 された動物内で抗原性となるポリペプチドをコードする、組換え体シチメンチョ ウ・ヘルペスウイルスを提供する。 更に、組換え体シチメンチョウ・ヘルペスウイルスは、以下のものからなる群 より選択した抗原性ポリペプチドをコードする外来性DNAを更に具備している :マレック病ウイルス、ニューカッスル病ウイルス、伝染性喉頭気管炎ウイルス 、伝染性気管支炎ウイルス、及び伝染性粘液嚢病ウイルス。 本発明は前記の外来性DNA配列が内在性の上流のヘルペスウイルスプロモー タの制御下にあることを特徴とする組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイル スを提供する。一つの態様において、外来性DNA配列は異種の上流プロモータ の制御下にある。別の態様においては、がプロモータは以下のものより選択され る:PRV gX,HSV-1アルファ4,HCMV極初期,MDV gA,MDV gB,MDV gD,ILT gB, BHV-1.1 VP8,及びILT gD。 本発明は、以下のものを必須的に有する二本鎖DNA分子を具備したシチメン チョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノム内に、外来性DNAを挿入すること により、組換え型のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスを産生させる相同性ベク タを提供する:(a)シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのウイルスゲノム内には 通常存在しない、二本鎖の外来性DNA;(b)前記外来性DNAの一方の末端に ある二本鎖のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスDNAであって、該DNAが、 シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのコード領域であるEcoRI#9部位の一方の 末端側に位置するウイルスゲノムに対して相同的であるもの;(c)前記外来性D NAのもう一方の末端にある二本鎖のシチメンチョウ・ヘルペスウイルスDNA であって、該DNAが、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのコード領域である EcoRI#9部位のもう一方の末端側に位置するウイルスゲノムに対して相同的で あるもの。この相同性ベクタの例は、751-87.A8、及び761-7.A1と命名されてい るものである。 一つの態様において、ポリペプチドとは、上記の組換え型シチメンチョウ・ヘ ルペスウイルスが導入された動物内で抗原性である。別の態様においては、 抗原性ポリペプチドとは、サイトカイン、マレック病ウイルス、ニューカッスル 病ウイルス、伝染性喉頭気管炎ウイルス、または伝染性気管支炎ウイルス由来の 抗原性ポリペプチドである。好ましい態様においては、抗原性ポリペプチドとは 、以下のものである:ニワトリ骨髄単球性成長因子(cMGF)、またはニワトリイ ンターフェロン(cIFN)、伝染性粘液嚢病ウイルスポリタンパク質、伝染性粘液 嚢病ウイルスのVP2タンパク質、マレック病ウイルスの糖タンパク質gB、マレッ ク病ウイルスの糖タンパク質gD、ニューカッスル病ウイルスの融合タンパク質、 ニューカッスル病ウイルスの血球凝集素・ノイラミニダーゼ、伝染性喉頭気管炎 ウイルスの糖タンパク質gB、伝染性喉頭気管炎ウイルスの糖タンパク質gD、伝染 性気管支炎ウイルスのスパイクタンパク質、または伝染性気管支炎ウイルスのマ トリックスタンパク質。 別の態様においては、上記の相同性ベクタ内の上記の二本鎖外来性DNA配列 は、ウマの病原体由来の抗原性ポリペプチドをコードしている。ウマの病原体の 抗原性ポリペプチドは、ウマインフルエンザウイルス、またはウマヘルペスウイ ルスから由来することが可能である。このような抗原性ポリペプチドは、このよ うな抗原性ポリペプチドの例には、次のようなものがある:ウマインフルエンザ ウイルスA/アラスカ91ノイラミニダーゼ、ウマインフルエンザウイルスA/プラハ 56ノイラミニダーゼ、ウマインフルエンザウイルスA/マイアミ63ノイラミニダー ゼ、ウマインフルエンザウイルスA/ケンタッキー81ノイラミニダーゼ、ウマヘル ペスウイルス1型糖タンパク質B、及びウマヘルペスウイルス1型糖タンパク質D 。 別の態様においては、上記の相同性ベクタ内の上記の二本鎖外来性DNA配列 は、ウシRSウイルス、またはウシパラインフルエンザウイルスから由来した抗原 性ポリペプチドをコードする。この抗原性ポリペプチド¥¥¥¥¥ ウシRSウイルス吸着タンパク質(BRSV G)、ウシRSウイルス融合タンパク質 (BRSV F)、ウシRSウイルスヌクレオカプシドタンパク質(BRSV N)、ウシパラ インフルエンザウイルス3型融合タンパク質、及びウシパラインフルエンザウイ ルス3型血球凝集素・ノイラミニダーゼ。 別の態様においては、上記の相同性ベクタ内の上記の二本鎖外来性DNAは、 ヒトの免疫反応を刺激することが可能なサイトカインをコードする。例えば、サ イトカインはインターロイキン-2、インターロイキン-6、インターロイキン-12 、インターフェロン、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子、及びインター ロイキン受容体であることが可能であるが、これらには限定されない。 本発明の一つの態様においては、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスの二本鎖 DNAは、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスゲノムのBajnHI#16断片内に存 在するDNA配列に対して相同性である。好ましくは、シチメンチョウ・ヘルペ スウイルスの二本鎖DNAは、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスゲノムのUL43 タンパク質をコードするタンパク質読み取り枠内に存在するDNA配列に相同性 である。好ましくは、この相同性ベクタは172-29.31と命名されているものであ る。 本発明の目的に適した「相同性ベクタ」は、シチメンチョウ・ヘルペスウイル スのゲノムの特異的部位へ外来性DNAを挿入するように構築されたプラスミド である。 本発明の一つの態様において、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスの二本鎖D NA配列は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスゲノムのEcoRI#9断片内に存 在するDNA配列に相同性である。好ましくは、この相同性ベクタは172-63.1と 命名されているものである。 本発明の一つの態様において、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスの二本鎖D NAは、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスゲノムのUS2遺伝子コード領域内に 存在するDNA配列に相同性である。好ましくは、この相同性ベクタは、435-47 .1と命名されているものである。 別の態様において、外来性DNA配列は、スクリーニング可能な標識をコード するDNA配列である。スクリーニング可能な標識の例には大腸菌(E.coli)の βガラクトシダーゼ、または大腸菌(E.coli)のβ−グルクロニダーゼが含 まれるが、これらには限定されない。 本発明は更に、本発明の有効な免疫量の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウ イルス、及び適切な担体を具備したワクチンを提供する。 本発明は、マレック病ウイルスに対してトリを免疫するのに有益なワクチンで あって、有効な免疫量の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス、及び適切 な担体を具備したものを提供する。 本発明は、ニューカッスル病ウイルスに対してトリを免疫するのに有益なワク チンであって、有効な免疫量の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス、及 び適切な担体を具備したものを提供する。 本発明は、伝染性喉頭気管炎病ウイルスに対してトリを免疫するのに有益なワ クチンであって、有効な免疫量の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス、 及び適切な担体を具備したものを提供する。 本発明は、伝染性気管支炎病ウイルスに対してトリを免疫するのに有益なワク チンであって、有効な免疫量の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス、及 び適切な担体を具備したものを提供する。 本発明は、伝染性粘液嚢病ウイルスに対してトリを免疫するのに有益なワクチ ンであって、有効な免疫量の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス、及び 適切な担体を具備したものを提供する。 本発明は、マレック病ウイルス、及びニューカッスル病ウイルスに対してトリ を免疫するのに有益な多価のワクチンであって、有効な免疫量の組換え型シチメ ンチョウ・ヘルペスウイルス、及び適切な担体を具備したものを提供する。 本発明は、マレック病ウイルス、及び伝染性喉頭気管炎ウイルスに対してトリ を免疫するのに有益な多価のワクチンであって、有効な免疫量の組換え型シ チメンチョウ・ヘルペスウイルス、及び適切な担体を具備したものを提供する。 本発明は、マレック病ウイルス、及び伝染性気管支炎ウイルスに対してトリを 免疫するのに有益な多価のワクチンであって、有効な免疫量の組換え型シチメン チョウ・ヘルペスウイルス、及び適切な担体を具備したものを提供する。 本発明は、マレック病ウイルス、及び伝染性粘液嚢病ウイルスに対してトリを 免疫するのに有益な多価のワクチンであって、有効な免疫量の組換え型シチメン チョウ・ヘルペスウイルス、及び適切な担体を具備したものを提供する。 本発明は更に、家禽を免疫する方法を提供する。本発明の目的に適したこの方 法には、以下のものに対して家禽を免疫することが含まれる:伝染性粘液嚢病ウ イルス、マレック病ウイルス、ニューカッスル病ウイルス、伝染性喉頭気管炎ウ イルス、または伝染性気管支炎ウイルス。この方法は、家禽に対して、本発明の ワクチンを、免疫的に有効な量で投与することを具備している。このワクチンは 、当業者によく知られる方法の如何なるものを使用して投与されてもよく、例と しては、筋肉内、皮下、腹腔内、または静脈内接種がある。あるいは、ワクチン は、鼻腔内的、または経口的に投与することが可能である。 本発明は、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスに感染した宿主細胞を提供する 。一つの態様において、宿主細胞はトリの細胞である。 本発明の目的に適した「宿主細胞」は、ベクタとその挿入物を増殖させるのに 使用される細胞である。細胞感染は当業者らによく知られたもので行なわれたが 、例としては、実験材料と実験方法の項の「組み換えヘルペスウイルスを作成す るためのDNA形質移入」に記載されているものがある。組換え型のシチメンチ ョウ・ヘルペスウイルスを構築し、選択し、精製する方法は以下に詳しく記載さ れている。 本発明は、上記のワクチンを投与されたニワトリ、またはその他の家禽を、天 然のマレック病ウイルスに感染したものより識別する方法であって、ニワト リ、またはその他の家禽から得た体液を分析して、天然のマレック病ウイルスに 感染したニワトリ、若しくはその他の家禽で通常は発現している少なくとも一つ の抗原と、糖タンパク質gGとの存在を調べることを具備した方法であり、感染し たニワトリでは通常発現しているこのような抗原が存在するが糖タンパク質gGが 存在しないことは上記のワクチン接種を受けたことを示し、天然おマレック病ウ イルスに感染したのではないことを示す、上記の方法を提供する。 本発明は、以下のものを含むがこれらには限定されない、トリ、または哺乳類 種においてワクチンとして有益な、外来性DNAを発現する組換え型のシチメン チョウ・ヘルペスウイルスを提供する:ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ネ コ、イヌ、ウシ、ウマ、及びヒトを含む霊長類。 本ワクチンは、不活化、または生の組換え型ウイルスの何れかであってもよい 。 本発明の目的に適した、本発明の「免疫的に効果的な量」の組換え型ネコヘル ペスウイルスは、103から109PFU/投与量の範囲にある。好ましい態様においては 、免疫量は106PFU/投与量である。 本方法は、動物に対して本発明のワクチンを免疫的に有効な量で投与すること を具備している。ワクチンは当業者によく知られた如何なる方法で投与されても よく、例としては筋肉内、皮下、腹腔内、または静脈内注射がある。あるいは、 ワクチンは鼻腔内的、または経口的に投与されてもよい。 組換え型ウイルスのための適切な担体は、当業者にはよく知られており、タン パク質、糖等が含まれるが、これらには限定されない。このような適切な担体の 一つの例は、生理学的に均衡のとれた培養液であって、加水分解済タンパク質や ラクトース等の一つ以上の安定化剤を有するものがある。好ましくは、生のワク チンは組織培養液を採取して、安定化性のある加水分解済タンパク質を加えるこ とで作成される。好ましくは、不活化ワクチンはウイルスの不活化後すぐに組織 培養液を使用する。 本発明は更に、以下に続く実験の詳細な記載部で例示されている。この部分は 発明を理解する補助として書かれているが、その後に書かれている発明を、如何 なるようにしても限定することを意図しているものではなく、またそのように解 釈すべきものでもない。 実験の詳細 材料と方法 シチメンチョウのヘルペスウイルスストック試料の調製 2mMグルタミン、100単位/mlペニシリン、100単位/mlストレプトマイ シンを含有するダルベッコー改変イーグル培地(DMEM)(これらの成分は、 Irvine Scientificまたは同等の会社から得られ、以後完全DME培地と呼ぶ) に1%ウシ胎児血清を加えた培地中、0.01PFU/細胞の感染多重度で組織培養 細胞を感染させて、シチメンチョウのヘルペスウイルスストック試料を調製した 。細胞変性作用が完了後、培地と細胞を採取し、細胞を臨床用遠心分離機中で3 000rpmで5分遠心分離してペレットにした。感染した細胞を20%ウシ胎児 血清、10%DMSOを含有する完全培地中に再懸濁し、−70℃で保存した。 シチメンチョウのヘルペスウイルスDNAの調製 シチメンチョウのヘルペスウイルス(HVT)のすべての操作は、FC−1 26株(ATCC#584−C)を用いて行なった。感染細胞の細胞質からのH VTウイルスDNAの調製のために、初代ニワトリ胚線維芽細胞を、細胞の増殖 が始まる前に広範な細胞変性作用を引き起こすのに充分な感染多重度で感染させ た。インキュベートはすべて、空気中に5%炭酸ガスを有する加湿インキュベー ター中で行なった。最大に感染したが不完全な細胞溶解を示した単層(典型的に は5−7日目)を採取することにより最大のDNA収率が得られた。細胞掻き取 り器(Costarブランド)を用いて、培地中に感染した細胞を採取した。細胞懸濁 液をGS−3ロータ(Sorvall Instruments)中で3000rpmで5℃で10分遠心 分離した。得られたペレットを冷PBS(20ml/ローラービン(Roller Bottle ))に再懸濁し、冷却してさらに3000rpmで10分遠心分離した。PBSを デカント後、細胞ペレットを4ml/ローラービンのRSB 緩衝液(10mMトリス(pH7.5)、1mM EDTA、および1.5TmM MgC l2)に再懸濁した。NP−40(ノニデットP−40(登録商標)、Sigma)を 、0.5%になるように時々攪拌して試料に加えた。試料を3000rpmで10 分冷却遠心分離して、核をペレットにし、細胞破片を除去した。上清液を注意深 く、15mlのCorex遠心分離管に移した。EDTA(0.5M、pH8.0)と SDS(ドデシル硫酸ナトリウム、ストック20%)を、それぞれ最終濃度5mM と1%になるように試料へ加えた。試料4mlに対して100μlのプロテイナー ゼ−K(10mg/ml、Boehringer-Mannheim)を加え、混合し、45℃で1〜2時 間インキュベートした。インキュベート後、等量の水飽和フェノールを試料に加 え、手で静かに混合した。臨床用遠心分離機で試料を3000rpmで5分遠心分 離した。酢酸ナトリウムを最終濃度0.3M(ストック溶液3M、pH5.2) になるように水層に加え、2.5容量の冷無水エタノールを添加後−70℃で3 0分核酸を沈殿させた。HB−4ロータ中で5℃で8000rpmで20分遠心分 離して試料中のDNAをペレットにした。上清を注意深く除去し、DNAペレッ トを25mlの80%エタノールで洗浄した。真空下で短時間(2〜3分)乾燥し 、TE緩衝液(10mMトリス(pH7.5)、1mM EDTA)の50μl/ロー ラービンの感染細胞に再懸濁した。典型的にはウイルスDNAの収率は、5〜1 0μl/ローラービンの感染細胞の範囲であった。すべてのウイルスDNAを約 10℃で保存した。 ポリメラーゼ埋め込み(fill-in)反応 50mMトリス(pH7.4)、50mM KCl、5mM MgCl2、および4種 類のデオキシヌクレオチドを各400μMを含有する緩衝液中にDNAを再懸濁 した。10単位のクレノウDNAポリメラーゼ(BRL)を加え、室温で15分 反応を進行させた。次にDNAをフェノールで抽出し、前述のようにエタノール で沈殿させた。 DNA配列決定 USBシーケナーゼキット(Sequenase Kit)と35S−dATP(NEN) を用いて、配列決定を行なった。dGTP混合物とdITP混合物の両方を用い て、圧縮のある領域を解明した。あるいは、圧縮のある領域をホルムアミド ゲルで分離した。鋳型は2本鎖プラスミドサブクローンまたは1本鎖M13サブ クローンであり、プライマーは、配列決定される挿入体のすぐ外でベクターに、 またはあらかじめ得られた配列に作成した。得られた配列を集合させ、Dnastar ソフトウェアを用いて比較した。得られた配列の操作と比較は、Coral Software のSuperclone and Superseeプログラムを用いて行なった。 分子生物学的方法 制限エンドヌクレアーゼによる消化、ゲル電気泳動、ゲルからのDNAの抽 出、連結、キナーゼによるリン酸化、ホスファターゼによる処理、細菌培養物の 増殖、DNAによる細菌の形質転換、および他の分子生物学的方法を含む、細菌 やDNAの操作方法は、マニアティス(Maniatis)ら(1982)およびサンブルッ ク(Sambrook)ら(1989)により記載されている。種々のDNAの操作に便利な 制限部位を導入するために、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行なった。使用 した方法は、インニス(Innis)ら(1990)により記載されたものである。一般 に増幅された断片のサイズは500塩基対未満であり、増幅断片の決定的に重要 な領域は、DNA配列決定により確認された。特に明記していない限りこれらの 方法に若干変更を加えて使用した。 DNAのサザンブロッティング サザンブロッティングの一般的な方法は、マニアティス(Maniatis)ら(198 2)の方法を使用した。DNAを20×SSC(1×SSC=0.15M NaC l、0.015Mクエン酸ナトリウム、pH7.0)中でニトロセルロースフィ ルター(S&S BA85)にブロットし、30%ホルムアミド、1×デンハル ツ溶液(0.02%ポリビニルピロリドン(PVP)、0.02%ウシ血清アル ブミン(BSA)、0.02%フィコール)、6×SSC、50mM NaH2PO4 、pH6.8、200μg/mlサケ精子DNAよりなるハイブリダイゼーション 溶液中で、55℃で4〜24時間プレハイブリダイゼーションを行なった。Beth esda Research Laboratories(BRL)のキットと1つの32p−標識ヌクレオチ ドを用いてニックトランスレーションにより標識した標識プローブDNAを加え た。NACSカラム(BRL)またはセファデックスG50カラム(Pharmacia )により、取り込まれなかったDNAからプローブDNAを 分離した。55℃で一晩ハイブリダイゼーション後、フィルターを室温で2×S SCで1回洗浄し、次に0.1×SSC、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(S DS)で55℃で30分の洗浄を2回行なった。フィルターを乾燥しオートラジ オグラフィーを行なった。 cDNAクローニング操作 cDNAクローニングとは、現状の技術を用いてRNA分子をDNA分子に 変換するために使用する方法を意味する。本出願人の方法は、グブラーとホフマ ン(Gubler and Hoffman 1983)、に記載されている。Bethesda Research Labor atories(Gaithersburg、メリーランド州)は、本出願人の方法にきわめて類似 したcDNAクローニングキットを考案し、これは我々と同じような結果を得る ために使用できる試薬のセットと方法を含む。 ウイルスmRNAをクローニングするために、ウイルスによる感染に感受性 のの=宿主細胞株を5〜10プラーク形成単位/細胞で感染させた。細胞変性作 用が明らかになったが、完全に破壊される前に、培地を除去し、10mlの溶解緩 衝液(4Mグアニジンチオシアネート、0.1%消泡剤A、25mMクエン酸ナト リウム(pH7.0)、0.5%N−ラウリルサルコシン、0.1Mベーターメ ルカプトエタノール)中で細胞を溶解させた。細胞溶解液を、滅菌したダウンス ホモジナイザー中に注ぎ、溶液が均一になるまで氷の上で8〜10回ホモジネー トした。RNA精製のために、8mlの細胞溶解液をBeckman SW41遠心分離管 中の3.5mlのCsCl溶液(5.7MCsCl、25mMクエン酸ナトリウム( pH7.0))に静かに重層した。試料をBeckman SW41ロータ中で20℃で 36000rpmで18時間遠心分離した。遠心分離管を氷の上に置き、遠心分離 管の上清を注意深く除去してRNAペレットを乱さないように残した。ペレット を400μlのガラスで蒸留した水に再懸濁し、2.6mlのグアニジン溶液(7 .5Mグアニジン−塩酸、25mMクエン酸ナトリウム(pH7.0)、5mMジチ オスレイトール)を加えた。0.37容量の1M酢酸を加え、次に0.75容量 の冷エタノールを加え、試料を−20℃で18時間置いてRNAを沈殿させた。 SS34ロータ中で4℃で10000rpmで10分間遠心分離して沈殿物を集め た。ペレットを1.0mlの蒸留水に溶解し、13000rpmで再度遠心分離し、 上清を採取した。ペレットからさらに 2回上述のように0.5mlの蒸留水でRNAを抽出し、上清をプールした。0. 1容量の2M酢酸カリウム溶液を試料に加え、次に冷エタノールを2容量加えて 、試料を−20℃に18時間置いた。沈殿したRNAを、SS34ロータ中で4 ℃で10000rpmで10分遠心分離して集めた。ペレットを1mlの蒸留水に溶 解し、A260/280の吸光度から濃度を求めた。RNAを−70℃に保存し た。 オリゴ−dTセルロース(Pharmacia #27 5543-0)を用いて、ポリアデニル 酸テイル(ポリA)を含有するmRNAを選択した。3mgの全RNAをボイルし 、冷却して、結合緩衝液(0.1Mトリス(pH7.5)、0.5M LiCl 、5mM EDTA(pH8.0)、0.1%ドデシル硫酸リチウム)中で100m gのオリゴ-dTセルロースカラムにかけた。保持されたポリA RNAを、溶出 緩衝液(5mMトリス(pH7.5)、1mM EDTA(pH8.0)、0.1% ドデシル硫酸ナトリウム)でカラムから溶出した。このmRNAを結合緩衝液中 で再びオリゴーdTセルロースカラムにのせ、溶出緩衝液で再度溶出した。試料 を200mMの酢酸ナトリウムで沈殿させ、2容量の冷エタノールを加えて、−2 0℃で18時間置いた。RNAを50μlの蒸留水に再懸濁した。 10μgのポリARNAを20mMの水酸化メチル水銀中で22℃で6分間変 性させた。β−メルカプトエタノールを75mMになるように加え、試料を22℃ で5分インキュベートした。第1の鎖のcDNA合成のための反応混合物は0. 25ml中に、1μgオリゴ−dTプライマー(P-L Bio-chemiclas)または1μ g合成プライマー、28単位の胎盤リボヌクレアーゼインヒビター(Bethesda R esearch Laboratories#5518SA)、100mMトリス(pH8.3)、140mM K Cl、10mM MgCl2、0.8mM dATP、dCTP、dGTPおよびdT TP(Pahrmacia)、100μCiの32p−標識dCTP(New England Nuclear #NEG-013H)、および180単位のAMV逆転写酵素(Molecular Genetics Resour ces #MG 101)を含有した。反応物を42℃で90分インキュベートし、次に20 mM EDTA(pH8.0)で反応を停止させた。試料を等量のフェノール/ク ロロホルム(1:1)で抽出し、2mMの酢酸アンモニウムと2容量の冷エタノー ルで−20℃で3時間沈殿させた。沈殿と遠心分離後、ペレットを100μlの 蒸留水に溶解した。試料を緩衝液(100mMトリス(p H7.5)、1mM EDTA(pH8.0)、100mM NaCl)中で15mlの G−100セファデックスカラム(Pahrmacia)にかけた。溶出するDNA画分 の先端をプールし、容量が約100μlになるまでDNAを凍結乾燥して濃縮し 、次に酢酸アンモニウムとエタノールで前記したように沈殿させた。 第1の鎖の全試料を第2の鎖の反応に使用した。第2の鎖の反応は、全量5 0μl中の50μg/ml dNTP、5.4単位のDNAポリメラーゼI(Boehri nger-Mannheim #642-711)、および100単位/mlの大腸菌(E.coli)DNAリ ガーゼ(New England Biolabs #205)を用いた以外は、グブラーとホフマン(Gu bler and Hoffman(1983))の方法に従った。第2の鎖の合成後、cDNAをフ ェノール/クロロホルムで抽出し沈殿させた。このDNAを10μlの蒸留水に 再懸濁し、1μgのRNアーゼAで22℃で10分処理し、40mMトリス−酢酸 (pH6.85)中1%アガロースゲル(SigmaII型アガロース)で電気泳動し た。ゲルを臭化エチジウムで染色し、予想される範囲のサイズのDNAをゲルか ら切り出し、8mMトリス−酢酸(pH6.85)で電気泳動した。電気泳動した DNAを凍結乾燥して約100μlにし、前記したように酢酸アンモニウムとエ タノールで沈殿させた。DNAを20μlの水に再懸濁した。 クローニングを促進するためにDNAにオリゴ−dTを加えた。反応物は、 50μl中にDNA、100mMカコジル酸カリウム(pH7.2)、0.2mMジ チオスレイトール、2mM CaCl2、80μモルdCTP、および25単位のタ ーミナルデオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(Molecular Genetics Reso urces #1001)を含有した。37℃で30分後、10mM EDTAで反応を停止さ せ、試料をフェノール/クロロホルムで抽出し、前記したように沈殿させた。 dCテイルのあるDNA試料を、200μlの0.01Mトリス(pH7. 5)、0.1M NaCl、1mM EDTA(pH8.0)中の、オリゴ−dGテ イル(Bethesda Research Laboratories #5355 SA/SB)を含有する200ngのプ ラスミドベクターpBR322に、65℃で2分、次に57℃で2時間アニーリ ングさせた。新鮮なコンピタント大腸菌(E.coli)DH−1細胞を調製し、ハ ナハン(Hanahan(1983))が記載したように、200μlの一定分割量の細胞 20個中のアニーリングしたcDNA試料の半分を用いて形質転換した。 形質転換した細胞を10μg/mlテトラサイクリン含有するL−ブロス寒天プレ ートに広げた。Ampscreen(Bethesda Research Laboratories #5537 UA)を用い て、アンピシリン遺伝子中の挿入体の存在についてコロニーをスクリーニングし 、陽性のクローンを取り上げて解析した。 組換えヘルペスウイルス作製のためのDNA形質移入 本方法は、カワイとニシザワ(Kawai and Nishizawa(1984))のポリブレン −DMSO法に以下の変更を加えて行なった。組換えHVTウイルスの作製は、 HVTウイルスDNAと、適当なヘルペスウイルスクローン化配列が隣接する目 的の外来性DNAを含有するプラスミド相同性ベクターとの相同的組換えに依存 する。形質移入は、6cmのプレート(Corning plastic)の50%コンフルエン スの初代ニワトリ胚線維芽(CEF)細胞中で行なった。細胞を前日に、4μg/ mlのポリブレン(1×HBSS中ストック4mg/ml)を含有するCEF増殖培地 (1×F10/199、5%ウシ胎児血清、2%グルタミン、1%非必須アミノ 酸、および2%ペニシリン/ストレプトマイシン)中に広げた。CEF細胞への 共形質移入(コ・トランスフェクション)のために、5μgの完全なHVTDN Aを、30μg/mlポリブレン(1×HBSS中ストック4mg/ml)を含有するC EF培地1ml中に懸濁した。次にDNA−ポリブレン懸濁液(1ml)を6cmプレ ートのCEF細胞に加え、ここから培地を吸引し、39℃で30分インキュベー トした。接種物を再分散させるために、この間プレートを定期的に揺らせた。こ の時間の後、4mlのCEF増殖培地を洗浄プレートに直接加え、39℃でさらに 2.5時間インキュベートした。この時各プレートから培地を除去し、1×HB SS中の30%DMSO(ジメチルスルホキシド、J.T.Baker Chemical Co.) 2mlで室温で4分間細胞にショックを与えた。30%DMSOを注意深く除去し 、単層を室温で1×HBSSで1回洗浄した。次に5mlのCEF増殖培地を添加 後、細胞を39℃でインキュベートした。翌日、残存するDMSOを除去し細胞 増殖を刺激するために、培地を交換した。6日以内にウイルスの細胞変性作用が 明らかになる。この日から通常1週間以内に、より高力価(80%−90%CP E)の作成が可能になる。感染細胞を、20%ウシ胎児血清、10%DMSOを 含有するCEF増殖培地中に再懸濁してHVTストック試料を調製し、−70℃ に保存した。 サブゲノムDNA断片からの組換えヘルペスウイルスの作製方法 クローン化した重複サブゲノムDNA断片の共形質移入(コ・トランスフェ クション)によるヘルペスウイルスを作製する能力は、仮性狂犬病ウイルス(Zi j1ら、1988)について証明されている。欠失および/または挿入は、共形質移入 (コ・トランスフェクション)の前に直接サブゲノム断片に行われるなら、この 方法によりゲノム変更を含有する高頻度のウイルスが得られ、組換えウイルスの 精製に必要なスクリーニングの量を大幅に低下させる。この方法は組換えHVT の作製に使用される。 重複するHVTサブゲノム断片を含有するサブクローンのライブラリーを、 以下のように作製した。HVTDNAは、アメリカンタイプカルチャーコレクシ ョン(FC−126(″Calnek″))から得た。これを剪断し、vanZijlら(1988)が 記載したように、40〜50kbの断片を挿入体集団として選択して、グリセロー ル勾配によりサイズ選択した。プールした画分をTEで2倍希釈し、1/10容 量の3M酢酸ナトリウムと2.5容量のエタノールを加え、DNAをBeckman S W41ロータ中で30000rpmで1時間沈殿させた。3’オーバーハングの除 去を促進するために低濃度のDNTPを用いて、まずT4 DNAポリメラーゼ により剪断した断片を処理し、次にへこんだ3’末端をクレノウポリメラーゼで 充填して平滑末端にした。次にこれらの挿入体断片を、BamHIで消化しウシ 小腸ホスファターゼで処理しクレノウポリメラーゼで平滑末端としたpWE15 (Stratagene)コスミドベクターに連結した。連結した混合物を次に、Gigapack XLパッケージ抽出物(Stratagene)を用いてパッケージングした。連結とパッ ケージングは、製造業者の薦めるように行なった。 酵素BamHI、HindIII、およびXhoIの公表された制限酵素地図の ため、サブクローニングした断片を特異的プローブとして使用して、ゲノムをま たぐサブクローニングのコスミドライブラリーをスクリーニングすることができ た。サブクローニングした制限断片からプローブを作製した。次に非放射性シス テム(Genius,Boehringer-Mannheim)を用いて、断片を標識した。コロニーを 取り上げて培地に入れ次に一晩増殖させてスクリーニングを促進した。5個のフ ィルターとマスタープレートのセットを、マイクロタイタープレートからスタン プして、再び一晩増殖させた。グリセロールを15%になるように ウェルに入れ、プレートを−20℃で凍結して、各コロニーのストック培養物を 得た。フイルターは、BioRad Colony Lift Membranesであり、製造業者の薦める ように処理しハイブリダイズさせ、0.1×SSC、0.1%SDS中で65℃ で洗浄した。非放射性プローブとハイブリダイズしたコロニーを、Geniusキット の説明書に従って検出した。 2つまたはそれ以上の特異的プローブへのハイブリダイゼーションに基づき 、さらに解析してコロニーを選択した。次にこれらをBamHIで消化し、HV Tの公表されている地図(Buckmasterら、1988)と比較した。こうして3つのコ スミド(407−32.2C3、407−32.IG7、407−32.5G6 )を得た。各クローンの詳細な説明は後述する。これらのコロニーから妥当な収 率のDNAを得るには、クロラムフェニコール増幅(Maniatisら、1982)が必要 であることが見いだされた。さらに、1つのコスミドクローン(407−32. 5G6)は不安定であり、満足できるDNA調製物を得るには、本来の凍結スト ックから増殖する必要があった。 pWE15ベクターは、挿入体をNotIで切断することを可能にする。し かし、HVTゲノムには4つのNotI部位があり、これらの部位にまたがって いる挿入体はNotIで切断できない。HVTのBamHI#2断片にはNot I部位の2つがあり、この断片は直接pSP64中でクローン化された。他の2 つの部位は、BamHI#1断片内のユニークな短い領域中に存在した。この断 片は直接pWE15ベクター中でクローン化された。3つの剪断したコスミドと 2つのBamHI断片は、HVTゲノムの末端のすべてのしかし小さな部分をカ バーする。これらの領域はゲノムの内部で繰り返されていらため、ゲノム情報の すべてが利用できる。 HVTUS2遺伝子内のStuI部位は、「組換えヘルペスウイルスを作製 するための相同的組換え法」(実施例6)を用いて、外来性DNA挿入のための 有用な部位として確立されている。HVTUS2遺伝子は、5つのstuI部位 を含有するBamHI#1断片内に位置する。外来性DNAの挿入にこの部位の 使用を促進するために、US2遺伝子内のStuI部位をユニークなHindII I部位に変換した。このために、BamHI#1サブクローンをStuI部位で 部分的に消化し、次にHindIIIリンカーを用いてこの部位内にカノマイシン 耐性(NeoR)を与える10kbの断片を挿入した。カノマイシン 耐性遺伝子により、組換えクローンの陽性の選択が可能になった。このNeoR断片 はHindIIIで消化して除去し、次に再連結してクローン430−84.21 5を作製した。 HVT挿入部分の外または隣接するサブクローンを切断する酵素で制限消化 して、再作製実験のためにDNAを調製した。ある場合には、再作製中の1つの コスミドを消化しないで使用した。消化したDNAをフェノールで1回抽出し、 エタノールで沈殿させた。DNAを0.5〜1μg/mlの濃度で再懸濁した。形 質移入を仲介するためにウイルス再作製実験をリポフェクチン(BRL)を用い て行なった。各サブクローン2〜3μgを、1%非必須アミノ酸と2%ペニシリ ン/ストレプトマイシンを補足したMEM培地(アール塩溶液)(MEM+)0 .5mlに加えた。対照は、DNAを含ないMEM+であり、数μgのHVTDN Aを含むかまたは5つのサブクローンのうち4つを含むものである。別に、30 μlのリポフェクチンを0.5mlのMEM+に加えた。これらの2つの混合物を 次に一緒にし、室温で15分間インキュベートした。 ニワトリ胚線維芽(CEF)細胞を形質移入のために、以下のように作成し た。CEF(Spafas)を6つの6ウェルプレート中で、1%非必須アミノ酸、2 %ペニシリン/ストレプトマイシン、および5%ウシ胎児血清を含有するF10 /M199(1:1)培地(CEF+)中で39℃で増殖させた。細胞を90〜 95%のコンフルエンスで形質移入した。形質移入のために、ウェルを吸引し、 MEM+で3回洗浄し、次に前記の1mlリポフェクチン/DNA混合物とともに 39℃で4時間インキュベートした。次にさらに1mlのCEF+をウェルに加え 、細胞を一晩インキュベートし、CEF+を与えた。次にプラークの出現につい て毎日プレートを試験した。 対照HVT DNAを有するリポフェクチンでは、5日以内にプラークが出 現した。5クローンのうち4つのみを使用すると、プラークは得られなかった。 HVTの5つの重複するゲノムの断片を使用してウイルスを再作製すると、最初 のリポフェクション後5〜19日のどこかでプラークが出現した。遅く出現する プラークの場合は、感染した単層に最初プラークは見えず、単層を継代して大き な表面に再度広げるとプラークが現れた。継代後、一般に3日以内にプラークが 現れた。組換えウイルスを約3回プラーク精製し、外来性DNAの挿入について 解析した。 組換えヘルペスウイルスのBluogalスクリーニング 外来性DNAが酵素β−ガラクトシダーゼをコードする時、その遺伝子を含 有するプラークはより容易に目で見えた。プラーク測定の間化学物質Bluogal( 登録商標)(Bethesda Research Laboratories)は200〜300μg/mlのレ ベルでアガロース重層中に取り込まれ、活性なβ−ガラクトシダーゼを発現する プラークは青くなった。次に青いプラークを取り上げ、さらに青いプラークを単 離して精製した。他の外来性DNAを、β−ガラクトシダーゼ遺伝子を置換する ように相同的組換えにより挿入した。この場合組換えウイルスの精製のために青 くないプラークを取り上げた。 黒いプラーク測定法を用いる組換えHVTでの外来遺伝子発現のスクリーニン グ 組換えHVTウイルスにより発現される外来性抗原の発現を解析するために 、CEF細胞の単層を組換えHVTで感染させて、栄養アガロース培地を重層し 、39℃で4〜5日間インキュベートした。プラーク出現後、アガロース重層を プレートから除去し、単層をPBSで1回洗浄し、100%メタノールで室温で 10分間固定し、細胞を空気乾燥した。PBSでプレートを再び水和した後、一 次抗体をPBSで適当な希釈率で希釈し、室温で2時間から一晩細胞単層ととも にインキュベートした。次に室温でPBSで3回洗浄して、結合しなかった抗体 を細胞から除去した。アルカリ性ホスファターゼ結合2次抗体をPBSで希釈し 、細胞とともに室温で2時間インキュベートした。次に室温で細胞をPBSで3 回洗浄して、結合しなかった2次抗体を除去した。次に、発色緩衝液(100mM トリス(pH9.5)/100mM NaCl/5mM MgCl2)で単層を洗浄し 、次に新たに調製した基質溶液(発色緩衝液中0.3mg/mlニトロブルーテトラ ゾリウム+0.15mg/ml 5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルホスフェー ト)で室温で10分〜一晩インキュベートした。最後に、基質溶液をTE(10 mMトリス(pH7.5)/1mM EDTA)で置換して反応を停止させた。正し い抗原を発現するプラークは黒く染色される。 組換えHVTストックの純度を評価するためのプラークハイブリダイゼーシ ョン法 組換えHVTウイルス中の特定の抗原の存在を検出するための適当な免疫学 的試薬が存在しない場合、ストックの純度を評価するためにプラークハイブリダ イゼーション法が使用される。まずCEF細胞単層を種々の希釈率のウイルスス トックで感染させて、約50〜100プラーク/10cmプレートを得て、栄養ア ガロース培地を重層し、39℃で4〜5日間インキュベートする。いったんプラ ークが出現したら、各プラークの位置をプレートの底にマークする。次にアガロ ース重層を除去し、プレートをPBSで洗浄し、残存するCEF単層をPBSで あらかじめ浸潤させたNC膜またはBioRadナイロン膜に形質移入する(プレート に対して膜の位置を記録しておく)。次に膜を1.5mlの1.5M NaClお よび0.5M NaOHに5分間入れて、NC膜上の細胞を溶解する。膜を1. 5mlの3M酢酸ナトリウム(pH5.2)中に5分間入れて中和する。次に溶解 した細胞からのDNAを80℃で1時間ベークしてNC膜に結合させる。この時 間の後、膜を、6×SSC、3%スキムミルク、0.5%SDS、(±)サケ精 子DNA(50μg/ml)を含有する溶液中で65℃で1時間プレハイブリダイ ゼーションする。次に、放射標識プローブDNA(アルファ32P−dCTP)を 加え、膜を65℃で一晩(約12時間)インキュベートした。ハイブリダイゼー ション後NC膜を65℃で2×SSCで2回洗浄(各30分)し、次に65℃で 0.5×SSCでさらに2回洗浄する。次にNC膜を乾燥し、−70℃で12時 間X線フィルム(Kodak XOOMT,AR)に露光させる。陽性のシグナルをプレート 上のプラークの位置と合わせて、ストックの純度を、全体に対する陽性プラーク のパーセントとして記録する。 HVTUS2遺伝子へのベータガラクトシダーゼ遺伝子の挿入のための相同ベ クターの作製 ベータガラクトシダーゼ(lacZ)遺伝子を、HVT EcoRI#7断 片中のユニークなStuI部位に挿入した。マーカー遺伝子はUS2遺伝子と同 じ配向である。マーカー遺伝子の詳細な説明は、図7Aと7Bに記載されている 。これは標準的組換えDNA法(Maniatisら、1982およびSambrookら、1989)を 用いて、以下の供給源からの制限断片を図7Aと7Bに記載の合成DNA配列と 結合させて作製する。断片1は、PRVBamHI制限断片10 である。断片2は、プラスミドpJF751(Ferrariら、1985)の約3010 塩基対のBamHI〜Pvu II制限断片である。断片3は、PRV BamH 制限サブ断片である。 コンカナバリンAで刺激したニワトリ脾臓細胞から単離されたRNA SPAFAS,Incの3週令のヒヨコからニワトリ脾臓を切開し、洗浄し、そしてシ リンジ/針で破壊し細胞を放出させた。間質と破片を沈降させた後、細胞をペレ ットにし、PBSで2回洗浄した。細胞ペレットを低張溶解緩衝液で処理して赤 血球を溶解し、脾臓細胞を回収しPBSで2回洗浄した。脾臓細胞を、5%FB Sおよび5μg/mlコンカナバリンAを含有するRPMI中に5×106細胞/ml で再懸濁し、39℃で48時間インキュベートした。グアニジンイソシアネート 溶解試薬とPromega RNA単離キット(Promega Corporation、マジソン、ウィ スコンシン州)の試薬を用いて、細胞から全RNAを単離した。適当なアンチセ ンスプライマーとAMV逆転写酵素(Promega Corporation、マジソン、ウィス コンシン州)を含有する各第1の鎖反応物に、4μgの全RNAを使用した。c DNA合成は、逆転写酵素反応後の同じ試験管中で適当なセンスプライマーとVe tnt(登録商標)DNAポリメラーゼ(Life Technologies,Inc.、ベセスダ、メリ ーランド州)を用いて行なった。 サブゲノムクローン172−07.BA2 組換えHVTを作成するためにプラスミド172−07.BA2を作製した 。これはゲノムHVTDNAの約25,000塩基対領域を含有する。これは、 組換えHVT作製のための「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイル スを作成するための方法」に従って、他のサブゲノムクローンとともに使用する ことができる。このプラスミドは、標準的組換えDNA法(Maniatisら、1982お よびSambrookら、1989)により、以下の供給源からの2つの制限断片を結合する ことにより作製することができる。第1の断片はpSP64(Promega)の約2 999塩基対のBamHI〜BamHI制限断片である。第2の断片は、HVT (Buckmasterら、1988)の約25,000塩基対のBam HI#2断片である。 相同ベクター172−29.31 外来性DNAをHVTに挿入するためにプラスミド172−29.31を作 製した。これは、外来性DNAが挿入されるユニークなXhoI制限部位を含有 する。「組換えヘルペスウイルスを作成するためのDNA共形質移入(コ・トラ ンスフェクション)」または「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイ ルスを作成するための方法」に従って、XhoI部位に外来性DNA挿入体を含 有するプラスミドを使用すると、外来性DNAを含有するウイルスが得られる。 このプラスミドは、標準的組換えDNA法(Maniatisら、1982およびSambrookら 、1989)により、以下の供給源からの2つの制限断片を結合することにより作製 することができる。第1の断片はpSP64(Promega)の約2999塩基対の BamHI〜BamHI制限断片である。第2の断片は、HVT(Buckmasterら 、1988)の約3300塩基対のBamHI#16断片である。BamHI#16 の完全な配列は配列認識番号3に記載される。この断片は、UL43 ORFが pSP64β−ラクタマーゼ遺伝子とは反対の転写配向になるようにクローン化 されたことに注意すべきである。 相同ベクター172−63.1 外来性DNAをHVTに挿入するためにプラスミド172−63.1を作製 した。これは、外来性DNAが挿入されるユニークなXhoI制限部位を含有す る。「組換えヘルペスウイルスを作成するためのDNA共形質移入(コ・トラン スフェクション)」または「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイル スを作成するための方法」に従って、XhoI部位に外来性DNA挿入体を含有 するプラスミドを使用すると、外来性DNAを含有するウイルスが得られる。こ のプラスミドは、標準的組換えDNA法(Maniatisら、1982およびSambrookら、 1989)により、以下の供給源からの2つの制限断片を結合することにより作製す ることができる。第1の断片はpSP64(Promega)の約2999塩基対のE coRI〜EcoRI制限断片である。第2の断片は、HVTの約5500塩基 対のBamHI#9断片である。EcoRI断片は、ユニークなXhoI部位が pSP64ベクター中でユニークなHindIII部位に 最も近くなるようにクローン化されたことに注意すべきである。 相同ベクター255−18.B16 NDV HNとF遺伝子をHVTに挿入するために255−18.B16を 作製した。NDV HNとF遺伝子は、XhoI制限部位で相同ベクター172 標準的組換えDNA法(Maniatisら、1982およびSambrookら、1989)により、以 下の供給源からの制限断片を、図12A、12Bおよび12Cに記載の合成DN A配列と結合することにより作製することができる。断片1は、PRV B amHI制限サブ断片である。断片2は、プラスミドpJF751(Ferrariら 、1985)の約3009塩基対のBamHI〜Pvu II制限断片である。断片3 は、全長NDV HN cDNAの約1200塩基対のAvaII〜EcoRI制限 断片である。断片4は、プラスミドpSP64(Promega)の約179塩基対の EcoRI〜Pvu II制限断片である。断片5は、HSV−1 BamHI制限 断片Nの約357塩基対のSmaI〜BamHI制限サブ断片である。断片6 〜ScaI制限断片である。 サブゲノムクローン378−50.BA1 組換えHVTを作成するためにコスミド378−50.BA1を作製した。 これはゲノムHVT DNAの約29,500塩基対領域を含有する。これは、 組換えヘルペスウイルス作成のための「重複するサブゲノム断片から組換えへル ペスウイルスを作成するための方法」に従って、他のサブゲノムクローンととも に使用することができる。このコスミドは、以下の供給源からの2つの制限断片 を結合することにより作製することができる。第1の断片はpWE15(Strata gene)の約8164塩基対のBamHI〜BamHI制限断片である。第2の断 片は、HVT(Buckmasterら、1988)の約29,500塩基対のBa mHI#1断片である。 サブゲノムクローン407−32.1C1 組換えHVTを作成するためにコスミド407−32.1C1を作製した。 これはゲノムHVT DNAの約38,850塩基対領域を含有する(図8参照 )。この領域は、BamHI断片11、7、8、21、6、18、断片13の約 1250塩基対、および断片1の約6,700塩基対を含有する。これは、組換 えHVT作成のための「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイルスを 作成するための方法」に従って、他のサブゲノムクローンとともに使用すること ができる。このコスミドは、「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイ ルスを作成するための方法」に従って、前記したように作製することができる。 これは、プローブP1とP4(図8に記載)によりスクリーニングして、剪断し たDNAライブラリーから単離した。このコスミドを含有する細菌株は、特許手 続き上の微生物の国際寄託に関するブダペスト条約に従って、1993年3月3日に アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)(12301パークロー ン・ドライブ、ロックヴィル、メリーランド州20852、米国)の特許培養物 保管局に、ATCC受託番号75428で寄託されている。 サブゲノムクローン407−32.2C3 組換えHVTを作成するためにコスミド407−32.2C3を作製した。 これはゲノムHVTDNAの約40,170塩基対領域を含有する(図8参照) 。この領域は、BamHI断片10、14、19、17、5、および断片2の約 2,100塩基対を含有する。これは、組換えHVT作成のための「重複するサ ブゲノム断片から組換えヘルペスウイルスを作成するための方法」に従って、他 のサブゲノムクローンとともに使用することができる。このコスミドは、「重複 するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイルスを作成するための方法」に従っ て、前記したように作製することができる。これは、プローブP1とP2(図8 に記載)によりスクリーニングして、剪断したDNAライブラリーから単離した 。このコスミドを含有する細菌株は、特許手続き上の微生物の国際寄託に関する ブダペスト条約に従って、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC )(12301パークローン・ドライブ、ロックヴィ ル、メリーランド州20852、米国)の特許培養物保管局に、ATCC受託番 号75430で寄託されている。 サブゲノムクローン407−32.5G6 組換えHVTを作成するためにコスミド407−32.5G6を作製した。 これはゲノムHVT DNAの約40,000塩基対領域を含有する(図8参照 )。この領域は、BamHI断片9、3、20、12、16、13、断片2の約 1,650塩基対、および断片11の約4,000塩基対を含有する。これは、 組換えHVT作成のための「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイル スを作成するための方法」に従って、他のサブゲノムクローンとともに使用する ことができる。このコスミドは、「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペス ウイルスを作成するための方法」に従って、前記したように作製することができ る。これは、プローブP2とP3(図8に記載)によりスクリーニングして、剪 断したDNAライブラリーから単離した。このコスミドを含有する細菌株は、特 許手続き上の微生物の国際寄託に関するブダペスト条約に従って、1993年3月3 日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)(12301パーク ローン・ドライブ、ロックヴィル、メリーランド州20852、米国)の特許培 養物保管局に、ATCC受託番号75427で寄託されている。 相同ベクター435−47.1 外来性DNAをHVTに挿入するためにプラスミド435−47.1を作製 した。これは、外来性DNAが挿入されるユニークなHindIII制限酵素部位 を含有する。「組換えヘルペスウイルスを作成するためのDNA共形質移入(コ ・トランスフェクション)」または「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペ スウイルスを作成するための方法」に従って、HindIII部位に外来性DNA 挿入体を含有するプラスミドを使用すると、外来性DNAを含有するウイルスが 得られる。このプラスミドは、標準的組換えDNA法(Maniatisら、1982および Sambrookら、1989)により、以下の供給源からの2つの制限断片を結合すること により作製することができる。第1の断片はpSP64(Promega)の約299 9塩基対のEcoRI〜EcoRI制限断片である。第 2の断片は、HVTの約7300塩基対のEcoRI#7断片である。pSP6 4ベクターのHindIII部位は、サブクローンをHindIIIで消化し、次にク レノウ充填反応と再連結により除去したことに注意すべきである。次に、合成H indIIIリンカー(CAAGCTTG)を、EcoRI#7断片のユニークな StuI部位に挿入した。 サブゲノムクローン437−26.24 組換えHVTを作成するためにプラスミド437−26.24を作製した。 これはゲノムHVT DNAの約13,600塩基対領域を含有する。これは、 組換えHVT作成のための「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイル スを作成するための方法」に従って、他のサブゲノムクローンとともに使用する ことができる。このプラスミドは、標準的組換えDNA法(Maniatisら、1982お よびSambrookら、1989)により、以下の供給源からの2つの制限断片を結合する ことにより作製することができる。第1の断片はpSP64(Promega)の約2 970塩基対のHindIII〜BamHI制限断片である。第2の断片は、HV TのBamHI#2断片の約13,600塩基対のBamHI〜StuIサブ断 片である(Buckmasterら、1988)。BamHI#2断片は5つのStuI部位を 含有し、このサブクローニングに使用される部位は、「重複するサブゲノム断片 から組換えヘルペスウイルスを作成するための方法」に記載のようにHindII I部位に変換したことに注意すべきである。 サブゲノムクローン437−26.26 組換えHVTを作成するためにプラスミド437−26.26を作製した。 これはゲノムHVTDNAの約15,300塩基対領域を含有する。これは、組 換えHVT作成のための「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイルス を作成するための方法」に従って、他のサブゲノムクローンとともに使用するこ とができる。このプラスミドは、標準的組換えDNA法(Maniatisら、1982およ びSambrookら、1989)により、以下の供給源からの2つの制限断片を結合するこ とにより作製することができる。第1の断片はpSP64(Promega)の約29 70塩基対のHindIII〜BamHI制限断片である。第2の断片は、HVT のBamHI#2断片の約15,300塩基対のBam HI〜StuIサブ断片である(Buckmasterら、1988)。BamHI#2断片は 5つのStuI部位を含有し、このサブクローニングに使用される部位は、「重 複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイルスを作成するための方法」に記 載のようにHindIII部位に変換したことに注意すべきである。 相同ベクター456−18.18および456−17.22 HVTにMDVgAおよびgB遺伝子を挿入するためにプラスミド456− 18.18および456−17.22を作製した。MDV遺伝子は、ユニークな HindIII部位で相同ベクター435−47.1にカセットとして挿 EcoRI断片として挿入した(図10Aと10Bを参照)。HindIIIと 4 DNAポリメラーゼ反応により平滑化した。MDVカセットは両方の配向で 挿入されたことに注意すべきである。プラスミド456−18.18は、親相同 ベクター中のUS2遺伝子と反対の転写配向で挿入されたMDV遺伝子を含有す る。プラスミド456−17.22は、親相同ベクター中のUS2遺伝子と同じ 転写配向で挿入されたMDV遺伝子を含有する。MDVカセットの詳細な説明は 、図10Aと10Bに記載される。これは、標準的組換えDNA法(Maniatisら 、1982およびSambrookら、1989)により、以下の供給源からの制限断片を図10 Aと10Bに記載の合成DNA配列と結合することにより作製することができる 。断片1は、MDV EcoRIの6.9KBゲノム制限断片の約2178塩基対 のPvuII〜EcoRV制限サブ断片である(Iharaら、 片である(Rossら、1989)。 相同ベクター528−03.37 HVTに伝染性咽頭気管炎(ILT)ウイルスgD遺伝子を挿入するために プラスミド528−03.37を作製した。PRV gXポリアデニル化シグナ ルが後に続くgD遺伝子は、ユニークなHindIII部位で相同ベクター435 −47.1にカセットとして挿入した。このカセットは、標準的組換えDNA法 (Maniatisら、1982およびSambrookら、1989)により、以下の供給源 からの制限断片を結合することにより作製することができる。第1の断片は、I LT KpnIゲノム制限断片#8の約2060塩基対のEcoRI〜BclI 制限サブ断片である(10.6KB)。第2の断片は、PRV BamHI制 (Lomnicziら、1984)。これらの断片はBclIとNdeIが隣接するように配 置されていることに注意すべきである。 相同ベクター528−11.43 HVTに伝染性咽頭気管炎(ILT)ウイルスgB遺伝子(A.M.Grifin、1 991)を挿入するためにプラスミド528−11.43を作製した。gB遺伝子 は、ユニークなHindIII部位で相同ベクター435−47.1にEcoRI 断片として挿入した。gB遺伝子は、平滑末端HindIII部位で平滑末端Ec oRI断片として挿入した。HindIIIとEcoRI部位は、クレノウ充填反 応により平滑化した。gB遺伝子は、親相同ベクター中にUS2遺伝子と同じ転 写配向で挿入された。EcoRI断片は、3.0KBのILTウイルスゲノム断片 として得られる。 相同ベクター528−46.B3 外来性DNAをHVTに挿入するためにプラスミド528−46.B3を作 製した。これは、外来性DNAが挿入されるユニークなHindIII制限酵素部 位を含有する。「組換えヘルペスウイルスを作成するためのDNA共形質移入( コ・トランスフェクション)」または「重複するサブゲノム断片から組換えヘル ペスウイルスを作成するための方法」に従って、HindIII部位に外来性DN A挿入体を含有するプラスミドを使用すると、外来性DNAを含有するウイルス が得られる。このプラスミドは、標準的組換えDNA法(Maniatisら、1982およ びSambrookら、1989)により、以下の供給源からの3つの制限断片を結合するこ とにより作製することができる。第1の断片はpSP64 断片である。第3の断片は、プラスミド437−47.1の約3400塩基対の XhoI〜XhoI断片である。 相同ベクター535−70.3 HVTにMDV gBとgA遺伝子およびNDV F遺伝子を挿入するために プラスミド535−70.3を作製した。F遺伝子は、MDV gBとgA遺伝 子(Junction B、図10Aを参照)の間に位置するHindIII部位で相同ベク ター456−17.22にカセットとして挿入した。F遺伝子は、HCMV極初 期プロモーターの制御下にあり、後ろにHSV−1 TKポリアデニル化シグナ ルが続く。F遺伝子は親相同ベクター中のUS2遺伝子と同じ転写配向で挿入し た。このカセットは、標準的組換えDNA法(Maniatisら、1982およびSambrook ら、1989)により、以下の供給源からの制限断片を結合することに 断片である。第2の断片は、全長NDV F cDNAクローン(B1株)の約 V−1BamHI制限断片Q(McGeochら、1985)の約784塩基対のSmaI 〜SmaI制限サブ断片である。 相同ベクター549−24.15 HVTにMDV gBとgA遺伝子およびNDV HNとF遺伝子を挿入する ためにプラスミド549−24.15を作製した。HNとF遺伝子は、MDV gAとgB遺伝子(Junction B、図10Aを参照)の間に位置するHindIII 部位で相同ベクター456−17.22にカセットとして挿入した。HNとF遺 伝子は、それぞれPRV gpXおよびHCMV極初期プロモーターの制御下に ある。HNとF遺伝子は、後ろにそれぞれPRV gXポリおよびHSV−1 T Kアデニル化シグナルが続く。このカセットは、標準的組換えDNA法(Maniat isら、1982およびSambrookら、1989)により、以下の供給源からの制限断片を結 合することにより作製することができる。第1の断片は、PRV amHI制限サブ断片である。第2の断片は、全長NDV HN cDNAクロー ン(B1株)の約1811塩基対のAvaII〜NaeI制限断片である。第3の 断片は、PRV BamHI断片#7(Lomnicziら、1984)の約754塩基 vaII制限サブ断片である。第5の断片は、全長NDV F cDNAクローン の断片は、HSV−1 BamHI制限断片Q(McGeochら、1985)の約784塩 基対のSmaI〜SmaI制限サブ断片である。 相同ベクター549−62.10 HVTにMDV gBとgA遺伝子およびNDV HNを挿入するためにプラ スミド549−62.10を作製した。HN遺伝子は、MDV gAとgB遺伝 子(Junction B、図10Aを参照)の間に位置するHindIII部位で相同ベク ター456−17.22にカセットとして挿入した。HN遺伝子は、PRV g pXプロモーターの制御下にあり、後ろにPRV gXポリアデニル化シグナル が続く。HN遺伝子は親相同ベクター中のUS2遺伝子と同じ転写配向で挿入し た。このカセットは、標準的組換えDNA法(Maniatisら、1982およびSambrook ら、1989)により、以下の供給源からの制限断片を結合することにより作製する ことができる。第1の断片は、PRV BamHI断片#10 である。第2の断片は、全長NDV HN cDNAクローン(B1株)の約18 11塩基対のAvaII〜NaeI制限断片である。最後の断片は、PRV Ba mHI断片#7(Lomnicziら、1984)の約754塩基対のNdeI〜Sal サブゲノムクローン550−60.6 組換えHVTを作成するためにプラスミド550−60.6を作製した。こ れは、ゲノムHVT DNAの約12,300塩基対領域を含有する。これは、 組換えHVTを作製するための「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウ イルスを作成するための方法」に従って、他のサブゲノムクローンとともに使用 することができる。このプラスミドは、標準的組換えDNA法(Maniatisら、19 82およびSambrookら、1989)により、以下の供給源からの2つの制限断片を結合 することにより作製することができる。第1の断片は、pBR322 の約4176塩基対のEcoRV〜BamHI制限断片である。第2の断片は、 HVT(Buckmasterら、1988)の約12,300塩基対のBamHI#2断片で ある。この断片は、以下の方法で作成した。プラスミド437−26.26をH indIIIで線状化し、次にExoIII Mung Bean Deletion Kit(Stratagene)で切 除した。3および4分反応の試料を一緒にし、BamHIで消化して目的の12 ,300塩基対サブ断片を含有する断片の集団を得た。この集団をpBR322 断片にクローン化し、得られるクローンを適当なサイズと制限地図についてスク リーニングした。偶然にもクローン550−60.6を作成した切除されたサブ 断片は、pBR322のEcoRV部位(ATCC)に連結する時第2のBam HIを生成するヌクレオチドGGで終わった。このプラスミドを含有する細菌株 は、特許手続き上の微生物の国際寄託に関するブダペスト条約に従って、1993年 3月3日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)(12301 パークローン・ドライブ、ロックヴィル、メリーランド州20852、米国)の 特許培養物保管局に、ATCC受託番号75429で寄託されている。 相同ベクター566−41.5 HVTにMDV gA、gBおよびgD遺伝子を挿入するためにプラスミド 566−41.5を作製した。MDV gD遺伝子は、MDV gAとgB(図1 0Aと10Bを参照)の間に位置するHindIII部位で相同ベクター456− 17.22にHindIII断片として挿入した。MDV遺伝子は親相同ベクター 中のgAおよびgBと同じ転写配向で挿入した。MDV gD遺伝子を含有する HindIII断片の詳細な説明は、図11Aおよび11Bに記載される。ヘルペ スウイルスポリアデニル化シグナルは、gD遺伝子カセットに加えた。この挿入 HindIII断片は、標準的組換えDNA法(Maniatisら、1982およびSambrook ら、1989)により、以下の供給源からの制限断片を図11Aと11Bに記載の合 成DNA配列に結合することにより作製することができる。第1の断片は、HS V−1 BamHI制限断片Q(McGeochら、1988)の約7 ニル化配列(AATAAA)が結合部Bに最も近く位置するように配向している ことに注意すべきである。断片2は、MDV BglII4.2KBのゲノム制 ある。 相同ベクター567−72.ID HVTにMDV gB、gAおよびgD遺伝子および伝染性気管支炎ウイル ス(IBV)マトリックスおよびスパイク遺伝子を挿入するためにプラスミド5 67−72.IDを作製した。IBV遺伝子は、MDV gD遺伝子(JunctionC 、図11Bを参照)の上流に位置するユニークなNotI部位で相同ベクター5 66−41.5にカセットとして挿入した。IBVスパイクおよびマトリックス 遺伝子は、それぞれHCMV極初期プロモーターおよびPRV gpXプロモー ターの制御下にある。IBVスパイクおよびマトリックス遺伝子の後ろに、それ ぞれHSV−1 TKおよびPVR gXポリアデニル化シグナルが続く。IBV 遺伝子は親相同ベクター中のUS2遺伝子と同じ転写配向で挿入した。このカセ ットは、標準的組換えDNA法(Maniatisら、1982およびSambrookら、1989)によ り、以下の供給源からの制限断片を結合することにより作製することができる。 第1の断片は、PRV BamHI断片#10(Omnicziら、 断片は、IBVマトリックス遺伝子のアミノ酸1〜223を含有する。コード領 域は、IBVのArkansas株のcDNAクローンから得られた。第3の断片は、P RV BamHI制限断片#7(Omnicziら、1984)の約754塩基対のNd サブ断片である。第5の断片は、IBVスパイク遺伝子のアミノ酸4〜1162 を含有する。コード領域は、IBVのArkansas株のcDNAクローンから得られ た。最後の断片は、HSV−1 BamHI制限断片Q(McGeochら、1985)の約 784塩基対のSmaI〜SmaI制限サブ断片である。 相同ベクター603−57.F1 HVTにIBDVVP2遺伝子を挿入するためにプラスミド603−57. F1を作製した。IBDV VP2遺伝子は、ユニークなHindIII部位で相同 ベクター435−47.1にカセットとして挿入した。VP2遺伝子は、 HCMV極初期プロモーターの制御下にあり、後ろにHSV−1 TKポリアデ ニル化シグナルが続く。VP2遺伝子は親相同ベクター中のUS2と同じ転写配 向で挿入した。このカセットは、標準的組換えDNA法(Maniatisら、1982およ びSambrookら、1989)により、以下の供給源からの制限断片を結合することによ り作製することができる。第1の断片は、HCMVゲノムXbaI E断 ブ断片である。第2の断片は、全長IBDV cDNAクローン(配列認識番号 1を参照)の約1081塩基対のBclI〜BamHI制限サブ断片である。B clI部位は、配列CGCAGCをTGATCAに変換することにより、VP2 開始メチオニンのすぐ上流でcDNAクローンに導入されることに注意すべきで ある。第1と第2の断片は、AvaII部位とBclI部位が隣接するように配置 される。第3の断片は、HSV−1 BamHI制限断片Q(McGeochら、1985) の約784塩基対のSmaI〜SmaI制限サブ断片である。 相同ベクター633−13.27 HVTにMDV gB、gAおよびgD遺伝子およびNDV HNとf遺伝子 を挿入するためにプラスミド633−13.27を作製した。HN遺伝子とF遺 伝子は、それぞれPRV gpXとHCMV極初期プロモーターの制御下にある 。HN遺伝子とF遺伝子の後ろに、それぞれPRV gXポリおよびHSV−1 TKアデニル化シグナルが続く。5つのすべての遺伝子は親相同ベクター中のU S2遺伝子と同じ転写配向で挿入した。遺伝子は、MDV gA、NDVHN、 NDV F、MDV gDおよびMDV gBの順序で挿入した。 相同ベクター634−29.16 HVTにILTウイルスgBとgD遺伝子を挿入するためにプラスミド63 4−29.16を作製した。ILT gBとgD遺伝子が後に続くlacZマー カー遺伝子は、ユニークなXhoI部位で相同ベクター172−29.31にカ セットとして挿入した。このカセットは、標準的組換えDNA法(Maniatisら、 1982およびSambrookら、1989)により、以下の供給源からの制限断片を結合する ことにより作製することができる。第1の断片は、前記のおよび図7Aと7Bに 記載のlacZマーカー遺伝子から得られる約4229塩基対のSa #8(10.6KB)の約2060塩基対のEcoRI〜BclI制限サブ断片で ある。第3の断片は、PRV BamHI制限断片#7(Lomnicziら、1984) 片は、BclIとNdeI部位が隣接するように配置されることに注意すべきで ある。第4の断片は、gB遺伝子を含有する3.0KBのILTウイルスゲノムE coRI断片である。3つのすべての遺伝子は、UL43遺伝子と同じ転写配向 である。 サブゲノムクローン415−09.BA1 組換えHVTを作成するためにコスミド415−09.BA1を作製した。 これは、ゲノムHVT DNAの約29,500塩基対のBamHI#1断片を 含有する。これは、組換えHVTを作成するための「重複するサブゲノム断片か ら組換えヘルペスウイルスを作成するための方法」に従って、他のサブゲノムク ローンとともに使用した。このコスミドは、以下の供給源からの2つの制限断片 (Sambrookら、1989)を結合することにより作製した。このベクターは、pHC 79(Bethesda Research Laboratories,Inc.)とpWE15(Stratagene)か ら得られるpSY1005の約4430塩基対のBamHI〜BamHI制限断 片である。第1の断片は、HVTゲノム(Buckmasterら、1988)の約29,50 0塩基対のBamHI#1断片である。 サブゲノムクローン672−01.A40 組換えHVTを作成するためにコスミド672−01.A40を作製した。 これは、コスミド407−32.1C1(図8と15を参照)のサブクローンと して単離した。コスミド672−01.A40は、コスミド407−32.1C 1の約14,000塩基対のNotI〜AscIサブ断片と約1300塩基対の AscI〜BamHIサブ断片を含有する。このコスミドは、以下の供給源から の制限断片(Sambrookら、1989)を結合することにより作製した。このベクター は、SmaI部位に挿入されたNotIリンカーを含有するpNEB193(Ne w England Biolabs,Inc.)から作製した約2700塩基対のNotI〜Bam HI断片である。断片1は、ゲノムHVT DNAの約15,30 0塩基対領域である。この領域はBamHI断片11と7、および断片13の約 1250塩基対を含有する。これは、組換えHVTを作成するための「重複する サブゲノム断片から組換えヘルペスウイルスを作成するための方法」に従って、 他のサブゲノムクローンとともに使用した。 サブゲノムクローン654−45.1 組換えHVTを作成するためにプラスミド654−45.1を作製した。こ れは、コスミド407−32.1C1(図8と15を参照)のAscIサブクロ ーンとして単離した。このコスミドは、以下の供給源からの制限断片(Sambrook ら、1989)を結合することにより作製した。このベクターは、クレノウDNAポ リメラーゼで平滑末端にしAscIリンカーを挿入したpNEB193(New En gland Biolabs,Inc.)の2000塩基対のAatII〜PvuII断片から作製し た約2000塩基対のAscI断片である。断片1は、ゲノムHVT DNAの 約8,600塩基対のAscI〜AscI断片である。この領域はBamHI断 片10と21、および断片6の約1100塩基対、および断片7の約1300塩 基対を含有する。XhoI部位(ヌクレオチド#1339−1344;配列認識 番号48)は、合成DNAリンカーを用いてユニークなPacI部位に変換され た。PacI部位は、HVT中のの外来性DNAの挿入と発現に使用した。(図 13Aを参照)。これは、組換えHVTを作製するための「重複するサブゲノム 断片から組換えヘルペスウイルスを作成するための方法」に従って、他のサブゲ ノムクローンとともに使用した。 サブゲノムクローン686−63.A1 組換えHVTを作成するためにプラスミド686−63.A1を作製した。 これは、コスミド407−32.1C1(図8、15を参照)のAscIサブク ローンとして単離した。このコスミドは、以下の供給源からの制限断片(Sambro okら、1989)を結合することにより作製した。このベクターは、クレノウDNA ポリメラーゼで平滑末端にしAscIリンカーを挿入したpNEB193(New England Biolabs,Inc.)の2000塩基対のAatII〜PvuII断片から作製 した約2000塩基対のAscI断片である。断片1は、ゲノムHVT DNA の約8,600塩基対のAscI〜AscI断片である。この領 域はBamHI断片10と21、および断片6の約1100塩基対、および断片 7の約1300塩基対を含有する。XhoI部位(ヌクレオチド#1339−1 344;配列認識番号48)は、合成DNAリンカーを用いてユニークなNot I部位に変換された。NotI部位は、HVT中の外来性DNAの挿入と発現に 使用した。(図13Bを参照)。これは、組換えHVTを作製するための「重複 するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイルスを作成するための方法」に従っ て、他のサブゲノムクローンとともに使用した。 サブゲノムクローン672−07.C40 組換えHVTを作成するためにコスミド672−07.C40を作製した。 これは、コスミド407−32.1C1(図8と15を参照)のサブクローンと して単離した。コスミド672−07.C40は、は、コスミド407−32. 1C1の約1100塩基対のBamHI〜AscIサブ断片および約13,00 0塩基対のAscI〜NotIサブ断片を含有する。このコスミドは、以下の供 給源からの制限断片(Sambrookら、1989)を結合することにより作製した。この ベクターは、SmaI部位に挿入されたNotIリンカー含有するpNEB19 3(New England Biolabs,Inc.)の約2700塩基対のNotI〜BamHI 断片である。断片1は、ゲノムHVT DNAの約14,000塩基対領域であ る。この領域は、BamHI断片6と18、およびBamHI断片#1内の約2 600塩基対のBamHI〜NotIを含有する。これは、組換えHVTを作製 するための「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイルスを作成するた めの方法」に従って、他のサブゲノムクローンとともに使用した。 サブゲノムクローン706−57.A3 組換えHVTを作成するためにプラスミド706−57.A3を作製した。 プラスミド706−57.A3は、プラスミド654−45.1のPacI部位 に挿入されたIBDV VP2遺伝子を含有する。IBDV VP2遺伝子は、I BRV VP8プロモーターとILTV US3ポリアデニル化シグナルを使用す る。このコスミドは、標準的組換えDNA法(Sambrookら、1989)により作製し た。第1の断片は、IBRV VP8プロモーター(Carpenterら、1991) をコードする208塩基対のHindIII〜BamHI断片である。第2の断片 は、IBRV標準的感染(challenge)株(USDA)ゲノムRNA(Kibengeら 、1990)の逆転写およびポリメラーゼ連鎖反応(Sambrookら、1989)により得ら れるIBRV VP2遺伝子をコードする約1626塩基対断片である。逆転写 とPCRに使用したアンチセンスプライマーは、5’−CTGGTTCGGCC CATGATCAGATGACAAACCTGCAAGATC−3’(配列認識 番号53)である。PCRに使用したセンスプライマーは、5’−CTGGTT CGGCCCATGATCAGATGACAAACCTGCAAGATC−3’ (配列認識番号54)である。PCRにより作成したDNA断片を、PCR−D irect(登録商標)ベクター(Clontech Laboratories,Inc.、パロアルト (Palo Alto)、カリホルニア州)内にクローン化した。次にIBRV VP2断 片を、PCRプライマーにより作成したBclI部位を用いて、VP8プロモー ターにサブクローニングした。この結合部のDNA配列は、VP2活性開始メチ オニンの前にアミノ酸メチオニン、アスパラギン酸およびグルタミン酸が添加さ れている。このDNA断片は、VP2タンパク質の全コード配列を含有するIB DVポリタンパク質(配列認識番号2)のアミノ酸1〜アミノ酸536のコード 配列を含有する。第3の断片は、ILTV US3ポリアデニル化シグナルをコ ードする約494塩基対断片である。 サブゲノムクローン711−92.1A 組換えHVTを作成するためにプラスミド711−92.1Aを作製した。 プラスミド711−92.1Aは、プラスミド654−45.1のPacI部位 に挿入されたILTV gDおよびgI遺伝子を含有する。ILTV gDおよび gI遺伝子は、それぞれの内因性ILTVプロモーターと1つの共通の内因性ポ リアデニル化シグナルを使用する。このプラスミドは、標準的組換えDNA法( Sambrookら、1989)により作製した。第1の断片は、ILTV Asp ndIII制限断片である。 サブゲノムクローン717−38.12 組換えHVTを作成するためにプラスミド717−38.12を作製した。 プラスミド717−38.12は、プラスミド654−45.1のPacI部位 に挿入されたNDV HN遺伝子とF遺伝子を含有する。NDV HN遺伝子は、 PRV gXプロモーターとPRV gXポリアデニル化シグナルを使用する。N DV F遺伝子は、HCMV極初期プロモーターとHSV TKポリアデニル化シ グナルを使用する。このプラスミドは、標準的組換えDNA法(Sambrookら、19 89)を用いて作製した。第1の断片は、PRV BamHI断 サブ断片である。第2の断片は、全長NDV HN cDNAクローン(B1株) の約1811塩基対のAvaII〜NaeI制限断片である。第3の断片は、PR V BamHI制限断片#7(Lomnicziら、1984)の約754塩基対のNde サブ断片である。第5の断片は、全長NDV F cDNAクローン(B1株: る。第6の断片は、HSV−1 BamHI制限断片Q(McGeochら、1985)の約 784塩基対のSmaI〜SmaI制限サブ断片である。 サブゲノムクローン721−38.1J HVTのユニークなショートにMDV gA、gD、およびgB遺伝子を挿 入するため、および組換えHVTを作成するために、コスミド721−38.1 Jを作製した。コスミド721−38.1Jは、HVTのユニークな短い領域の BamHI#1断片内のユニークなHindIIIに変換したHVT US2遺伝子 内のStuI部位に挿入したMDV gA、gDおよびgB遺伝子を含有する。 MDV遺伝子を含有するHVT BamHI#1断片のこの領域は、S−HVT −062から得られた。コスミド721−38.1Jは、S−HVT−062 DNAのBamHIによる部分制限消化および約39,300塩基対断片の単離 により作製した。このコスミドは、標準的組換えDNA法(Sambrookら、1989) を用いて、以下の供給源からの制限断片を結合することにより作製した。このベ クターは、コスミドベクターpWE15からの約8200塩基対のBamHI断 片である。第1の断片は、HVTゲノムの繰り返し領域からの約900塩基対の BamHI断片である。第2の断片は、HVTのBamHI #1の約15,500塩基対のBamHI〜StuIサブ断片である。第3の断 片は、MDV gA、gDおよびgB遺伝子(図10と11を参照)を含有する 約8400塩基対カセットである。第4の断片は、HVTのBamHI#1の約 14,500塩基対のHindIII〜BamHIサブ断片である。 サブゲノムクローン722−60.E2 HVTのユニークな短い領域にMDV gA、gD、gB遺伝子ならびにN DV HN遺伝子およびF遺伝子を挿入するため、ならびに組換えHVTを作成 するために、コスミド722−60.E2を作製した。コスミド722−60. E2は、HVTのユニークな短い領域のBamHI#1断片内のユニークなHi ndIIIに変換したHVT US2遺伝子内のStuI部位に挿入したMDV g A、gDおよびgB遺伝子およびNDV HN遺伝子およびF遺伝子を含有する 。すべての5つの遺伝子を、HVTUS2遺伝子と同じ転写配向で導入した。M DVとNDV遺伝子を含有するHVT BamHI#1断片のこの領域は、S− HVT−106から得られた。コスミド722−60.E2は、S−HVT−1 06のBamHIによる部分制限消化および約46,300塩基対断片の単離に より作製した。このコスミドは、標準的組換えDNA法(Sambrookら、1989)を 用いて、以下の供給源からの制限断片を結合することにより作製した。このベク ターは、pHC79(Bethesda Research Laboratories,Inc.)およびpWE1 5(Stratagene,Inc.)から得られたコスミドベクターpSY1626からの約 6100塩基対のBamHI断片である。第1の断片は、HVTゲノムの繰り返 し領域からの約900塩基対のBamHI断片である。第2の断片は、HVTの BamHI#1の約15,500塩基対のBamHI〜StuIサブ断片である 。第3の断片は、MDV gA遺伝子(図10A10b、配列認識番号8を参照 )、PRV gXプロモーター(Lomnicziら、1984)、NDV HN遺伝子(配列 認識番号10)、PRV gXポリアデニル化部位(Lomnicziら、1984)、HCMV 極初期プロモーター(D.R.Thomsenら、1981)、NDV F遺伝子(配列認識番号 12)、HCV TKポリアデニル化部位(McGeochら、1985)、MDV gD遺 伝子(図11Aおよび11B)、約450塩基対のILTV US3ポリアデニ ル化部位、およびMDV gB遺伝子(図10Aと10B)を含有する約15, 400塩基対カセットである。第4の断片は、HVT のBamHI#1の約14,500塩基対のStuI〜BamHIサブ断片であ る。 サブゲノムクローン729−37.1 組換えHVTを作成するために、プラスミド729−37.1を作製した。 プラスミド729−37.1は、プラスミド686−63.AのNotI部位に 挿入されたILTV gDおよびgA遺伝子を含有する。ILTV gDおよびg B遺伝子は、それぞれの内因性ILTVプロモーターを使用し、ILTV gD およびgB遺伝子は、それぞれPRV gXポリアデニル化シグナルが後に続く 。ILTV gDおよびgB遺伝子は、標準的組換えDNA法(Sambrookら、198 9)を用いて作製した。第1の断片は、ILTV Asp7181ゲノム断片 ある。第2の断片は、PRV BamHI制限断片#7(Lomnicziら、1984)の は、ILTVゲノムDNAの約3059塩基対のEcoRI〜EcoRI制限断 片である。第4の断片は、PRV BamHI制限断片#7(Lomnicziら、 サブゲノムクローン739−27.16 ユニークな長い領域のHVT遺伝子とユニークな短い領域のMDV 1型遺 伝子を含有する非キメラHVT/MDVウイルスを作製するために、コスミド7 39−27.16を作製した。コスミド739−27.16は、MDV 1型の 完全なユニークな短い領域を含有する。この領域は、全SmaI B断片と2つ のSmaI K断片を含有する。コスミド739−27.16は、MDV DNA のSmaIによる部分的制限消化と約29,000〜33,000塩基対断片の 単離により作製した。このコスミドは、標準的組換えDNA法(Sambrookら、198 9)を用いて、以下の供給源からの制限断片を結合することにより作製した。この ベクターは、コスミドベクターpWE15からの約8200塩基対のBamHI 断片(クレノウDNAポリメラーゼにより平滑末端にされた)である。第1の断 片は、MDVゲノムの短い内部繰り返し領域からの約4050塩基対のSmaI K断片である。第2の断片は、MDVの約21,000塩基 対断片SmaIである。第3の断片は、MDVゲノム(Fukuchiら、1984、1985 )の短い末端繰り返し領域からの約3,650塩基対のSmaI K断片である 。 サブゲノムクローン751−87.A8 組換えHVTを作成するために、プラスミド751−87.A8を作製した 。プラスミド751−87.A8は、プラスミド654−45.1のPacI部 位に挿入されたニワトリ骨髄単球性増殖因子(cGMF)遺伝子を含有する。c MGF遺伝子は、HCMV極初期プロモーターおよびHIV−1 TKポリアデ ニル化シグナルを使用する。このコスミドは標準的組換えDNA法(Sambrookら 、1989)を用いて作製した。以下の断片を、HVTサブゲノムクローン654− 45.1のPacI部位に挿入した。第1の断片は、HCMV したニワトリ脾臓細胞から単離されたRNA」の逆転写とポリメラーゼ連鎖反応 (PCR)(Sambrookら、1989)により得られたcMGF遺伝子(58)をコー ドする、約640塩基対の断片である。逆転写とPCRに使用したアンチセンス プライマーは、5’−CGCAGGATCCGGGGCGTCAGAGGCGG GCGAGGTG−3’(配列認識番号57)である。PCRに使用したセンス プライマーは、5’−GAGCGGATCCTGCAGGAGGAGACACA GAGCTG−3’(配列認識番号58)である。cMGF断片は、PCRプラ イマーにより作成したBamHI部位を用いて、HCMV IEプロモーターの 隣でサブクローニングした。このDNA断片は、成熟cMGFタンパク質のアミ ノ末端の23個のアミノ酸のリーダー配列と178アミノ酸を含有するcMGF タンパク質(58)の、アミノ酸1からアミノ酸201のコード配列を含有する 。第3の断片は、HSV−1 BamHI制限断片Q(McGeochら、1985)の約7 84塩基対のSmaI〜SmaI制限サブ断片である。 サブゲノムクローン761−07.A1 組換えHVTを作成するために、プラスミド761−07.A1を作製した 。プラスミド761−07.A1は、プラスミド654−45.1のPac I部位に挿入されたニワトリインターフェロン遺伝子を含有する。ニワトリイン ターフェロン遺伝子は、HCMV極初期プロモーターおよびHIV−1 TKポ リアデニル化シグナルを使用する。このコスミドは標準的組換えDNA法(Samb rookら、1989)を用いて作製した。以下の断片を、HVTサブゲノムクローン6 54−45.1のPacI部位に挿入した。第1の断片は、HCMV したニワトリ脾臓細胞から単離されたRNA」の逆転写とポリメラーゼ連鎖反応 (PCR)(Sambrookら、1989)により得られたニワトリインターフェロン遺伝 子(58)をコードする、約577塩基対の断片である。逆転写とPCRに使用 したアンチセンスプライマーは、5’−TGTAGAGATCTGGCTAAG TGCGCGTGTTGCCTG−3’(配列認識番号59)である。PCRに 使用したセンスプライマーは、5’−TGTACAGATCTCACCATGG CTGTGCCTGCAAGC−3’(配列認識番号60)である。ニワトリイ ンターフェロン遺伝子断片は、PCRプライマーにより作成したBglII部位を 用いて、HCMV IEプロモーターの隣でサブクローニングした。このDNA 断片は、ニワトリインターフェロンをコードする成熟タンパク質のアミノ末端の 31個のアミノ酸のシグナル配列と162アミノ酸を含有するニワトリインター フェロンタンパク質(59)の、アミノ酸1からアミノ酸193のコード配列を 含有する。第3の断片は、HSV−1 BamHI制限断片Q(McGeochら、1985 )の約784塩基対のSmaI〜SmaI制限サブ断片である。 実施例1 S−HVT−001 S−HVT−001は、HVTゲノムのユニークな長い領域内に挿入された 大腸菌(E.coli)β−ガラクトシダーゼ遺伝子を含有するシチメンチョウのヘ ルペスウイルス(HVT)である。HVTの制限酵素地図は公表されている(T .Igarashiら、1985)。この情報は、HVTに外来性DNAを挿入するための出 発点として使用した。HVTのBamHI制限酵素地図は、図1Aに示す。この データから、外来遺伝子が挿入されるHVTDNAのいくつかの異なる領 域がターゲティングされる。挿入のために選択された外来遺伝子は、PRVで使 用した大腸菌(E.coli)β−ガラクトシダーゼ(lacZ)遺伝子である。プ ロモーターはPRVgpXプロモーターである。lacZ遺伝子をHVTのユニ ークな長い領域内、特にBamHI#16(3329塩基対)断片のXhoI部 位内に挿入し、基質Bluogal(登録商標)(Bethesda Research Laboratories) を用いると青いプラークを形成してHVT組換え体中で発現されることが証明さ れた。同様に、lacZ遺伝子は、BamHI#19(90 これらの実験は、ヘルペスウイルスでの外来遺伝子の挿入と発現のための本 出願で記載した方法がHVTに応用できることを示している。特に、外来性DN Aの挿入のための2つの部位が同定されている(図1Bと1C)。 実施例2 S−HVT−003 S−HVT−003は、HVTゲノムのユニークな長い領域内に挿入された 大腸菌(E.coli)β−ガラクトシダーゼ(lacZ)遺伝子と伝染性粘液嚢病 ウイルス(IBDV)S40747のRNAの大きい断片(cDNAコピーとし て)(配列認識番号1)を含有するシチメンチョウのヘルペスウイルス(HVT )である。このIBDV DNAは、3つのタンパク質をコードする1つの読み とり枠(5’VP2−VP4−VP3 3’)(配列認識番号2)を含有する( このうち2つは、ニワトリのIBDV感染を防御する抗原である)。β−ガラク トシダーゼとIBDVポリタンパク質は、仮性狂犬病ウイルス(PRV)gpX 遺伝子プロモーターに支配されている。S−HVT−003は相同的組換えによ り作成した。S−HVT−003は、特許手続き上の微生物の国際寄託に関する ブダペスト条約に従って、1987年7月21日にアメリカンタイプカルチャーコレク ション(ATCC)(12301パークローン・ドライブ、ロックヴィル、メリ ーランド州20852、米国)の特許培養物保管局に、ATCC受託番号217 8で寄託されている。 IBDV遺伝子は、cDNA「クローン化法」によりクローン化した。IB DVのゲノムであるクローンは、真のIBDV RNAを含有するブロットに対 して、「DNAのサザンブロッティング法」によりスクリーニングした。次 に、陽性のクローンを群を同定するための制限マッピング法により性状解析した 。このようなクローンの2つを同定し、この2つが一緒になってIBDVの大き な断片のRNA(3.3kbのdsRNA)の全コード領域となることを見いだした 。1つのcDNAクローン(2〜84)は、IBDV遺伝子の前半である約25 00塩基対の断片を含有した。第2のクローン(2〜40)は、IBDV遺伝子 の後半である約2000塩基対の断片を含有した。全IBDV遺伝子であるプラ スミド2−84/2−40は、重複配列中に存在するユニークなPvuII部位で クローン2−84と2−40を結合させて作製した。IBDVゲノムは、約34 00塩基対のSmaI〜HpaI断片としてプラスミド2−84/2−40から 得ることができる。IBDV遺伝子によりコードされるタンパク質の性質は、ク ローン(2−84/2−40)を大腸菌(E.coli)中で発現し、精製したIB DVカプシドタンパク質に対して作成した抗血清を用いるウェスタンブロット上 で検出して確認した。IBDV抗原をコードするRNAのIBDVの大きな断片 のcDNAは、以後IBDV遺伝子と呼ぶ1つの読みとり枠を示す。オーストラ リアンIBDV株の配列は、出願人の配列に密接な相同性を有するとして公表さ れている(Hudsonら、1986)。2つのウイルスのアミノ酸の差を比較して、10 12アミノ酸コード領域内に29のアミノ酸の変化があることが明らかになった 。VP4については3つのみのアミノ酸の差が、VP3については8つのみのア ミノ酸の差があった。これに対して、VP2は18のアミノ酸の変化があり、そ のうち14はアミノ酸139〜332の間にかたまっていた。 HVTのゲノムへの挿入のために、IBDV遺伝子のコード領域をPRV gpXプロモーターとHSV TKポリAシグナル配列の間でクローン化して、 プラスミド191−23を作成した。IBDV遺伝子を含有する相同的組換えで 作成したHVT組み換え体の同定を助けるため、プラスミド101−23からの gpXでプロモートしたIBDV断片を、gpXプロモーターにより制御される lacZ遺伝子の後ろに(縦列で)挿入した。得られたプラスミド(191−4 7)は、各PRVgpXプロモーターの制御下で大腸菌(E.coli)lacZ遺 伝子とIBDV遺伝子を含有する。プラスミド191−47の作製において、種 々のDNA断片を、天然に存在する制限部位または合成リンカーDNAを用いて 組換えDNA法により結合させた。プラスミド191−47中 に含有されるこれらの遺伝子の作製の詳細は、図2A、2B、2Cおよび2Dに 記載する。 DNAの第1のセグメント(セグメント1、図2A)は、gpX遺伝子の最 初の7つのアミノ酸をコードする残基を含むgpXプロモーターを含有し、 10のサブクローンから得られた。DNAの第2のセグメント(セグメント2、 図2A)は、アミノ酸10〜アミノ酸1024の大腸菌(E.coli)β−ガラク トシダーゼコード領域を含有し、後に約40塩基対のAvaI〜SmaI断片が 続く、約3300塩基対のBamHI〜BalI断片として、プラスミドpJF 751(Jim Hoch,Scripps Clinic and Research Foundationから得た)から得 られた。DNAの第3のセグメント(セグメント3、図2A)は、gpXポリA シグナル配列を含有し、約700塩基対のNdeI〜StuI断片としてPRV BamHI#7断片のサブクローンから得られた。「ポリメラーゼ充填反応」 に従って充填したNdeIをSmaI部位に連結して、セグメント3をセグメン ト2に結合させた。DNAの第4のセグメント(セグメント4、図2A)はgp Xプロモーター(TATAボックスとcap部位)を含有し、約330塩基対の NaeI〜AluI断片としてPRV BamHI#10断片のサブクローンか ら得られた。さらに、セグメント4は、合成DNAリンカ 非翻訳リーダー配列を含有する。DNAセグメント4〜6は、gpXポリAシ トとして挿入した。DNAの第5セグメント(セグメント5、図2A)は、IB DVの大きな断片のRNAの全コード領域(cDNAクローン)を約3400塩 基対のSmaI〜HpaI断片として含有する。セグメント5のSmaI部位は 、「ポリメラーゼ充填反応」に従って充填したセグメント4のBglII部位に融 合した。IBDV遺伝子(5’VP2−VP4−VP3 3’)は、gpXプロ モーター(セグメント4)の制御下にあるが、その自然の開始コドンと停止コド ンを利用する。DNAの第6のセグメント(セグメント6、図2A)は、HSV TKポリAシグナル配列を約800塩基対のSmaI断片(シカゴ大学のBerna rd Roizmenから得た)として含有する。セグメント5のHpaI 部位は、合成DNAリンカーを使用してセグメント6のSmaI部に融合させた 。 要約すると、S−HVT−003(プラスミド1919−47)を作製する ために使用する構築物は、(5’から3’へ)PRVプロモーター、gpXTA TAボックス、gpXキャップ部位、gpXの最初の7アミノ酸、大腸菌(E.c oli)β−ガラクトシダーゼ(lacZ)遺伝子、PRVポリAシグナル配列、 PRV gpXプロモーター、gpXTATAボックス、gpXキャップ部位、 gpX非翻訳5’リーダー内のIBDV遺伝子への融合、IBDV開始コドン、 IBDV非翻訳3’末端内のHSV TK非翻訳3’末端への融合、およびTK ポリAシグナル配列を含有する。これらの遺伝子を含有するカセットは、2つの EcoRI制限エンドヌクレアーゼ部位に隣接されるように作成した。その結果 、lacZ遺伝子とIBDV遺伝子の両方を含有する約9100塩基対断片が、 EcoRIによる消化により得られる。以後、9161塩基対EcoRI断片を 、IBDV/lacZカセットと呼ぶ。以下の方法を用いて、相同的組換えによ りS−HVT−003を作成した。IBDV/lacZカセットを、HVT B amHI#16断片のサブクローン内に存在するユニークなXhoI部位に挿入 した。これをおこなうために、まずEcoRIリンカーを用いてXhoI部位を EcoRI部位に変換した。この部位は、あらかじめlacZ(S−HVT−0 01)の挿入によりHVTには必須ではないことが証明されている。また、Ba mHI#16断片中の隣接する相同性領域は、相同的組換えに効率的であること が証明されている。図3Aと3Bには、HVTのユニークな長い領域内のBam HI#16断片地図のゲノムの位置を示す。BamHI#16断片の長さは、約 3329塩基対である(配列認識番号3、4、5、6、および7)。HVT D NAは、「ヘルペスウイルスDNAの調製」法に従って調製した。HVT DN AとプラスミドDNAの初代ニワトリ胚線維芽(CEF)細胞への共形質移入( コ・トランスフェクション)は、「組換えヘルペスウイルスを作成するためのD NA形質移入」に従って行なった。共形質移入(コ・トランスフェクション)ス トックから生ずる組換えウイルスは、「組換えヘルペスウイルスのBluegalスク リーニング」法を用いて、3回連続してプラーク精製を行って精製した。100 %のプラークが青くなった時、「DNAのサザンブロッティング」法によりIB DV遺伝子の存在についてDNAを 解析した。EcoRI消化したS−HVT−003DNAをIBDVに特異的な ニックトランスレーションしたプローブ(プラスミド2−84/2−40)とプ ローブ結合させるサザンブロットにより、9100塩基対のEcoRI断片の存 在が確認された。この結果は、S−HVT−003がそのゲノム内にlacZ遺 伝子とIBDV遺伝子を取り込んで含有していることを確認している。BamH I#16に特異的なプローブを用いるさらなるサザンブロットにより、BamH I#16中の適当な位置で配列が起きること、および欠失は発生しないことが確 認された。野生型ウイルス(S−HVT−000)に比較してS−HVT−00 3の増殖には、インビトロで差が観察されなかった。 S−HVT−003からのIBDV特異的タンパク質の発現は、「ウェスタ ンブロッティング法」を用いてインビトロで測定した。細胞溶解物は、「ヘルペ スウイルス細胞溶解物の調製」に記載したように調製した。簡単に説明すると、 S−HVT−003の細胞溶解物中に含有されるタンパク質を、ポリアクリルア ミドゲル電気泳動により分離し、ニトロセルロースに移し、そして変性させた精 製IBDVカプシドタンパク質に対して作成した抗血清、またはIBDV40kd (VP2)カプシドタンパク質の予測される免疫優性領域に対応する合成ペプチ ドに対して作成した抗血清のいずれかとプローブ結合させた。フィルターを洗浄 し、[125I]プロテインAで処理して、結合抗体の位置を検出した。図4は、 変性させた精製IBDVカプシドタンパク質に対して作成した抗血清を用いて得 られた結果を示し、これは本出願人により主にVP3(32kdタンパク質)と反 応することが証明されている。図から明らかなように、S−HVT−003は、 完全なIBDVウイルス粒子の真正のVP3タンパク質とは免疫学的に区別でき ないタンパク質を産生する。さらに、ポリタンパク質は正しく処理されて、真正 のVP3タンパク質と同時に移動するVP3種を産生するようである。オースト ラリアンIBDV株を用いた最近の証拠は、成熟したVP2およびVP3タンパ ク質種への前駆体ポリタンパク質の処理にVP4が関与していることを示唆して いる(Jagadishら、1988)。図5は、IBDV VP2(40kd)カプシドタン パク質の14アミノ酸領域と相同である合成ペプチドに対して作成したウサギ抗 血清を用いて得られた結果を示す。図から明らかなように、S−HVT−003 は、真正のウイルスVP2タンパク質とは免疫学的に区別できないタンパク質を 産生する。さらに、S−HVT−0 03から産生されるVP2タンパク質は、完全なIBDVウイルス粒子から単離 されたVP2の40kd種と同時に移動する。この分子種は、感染性(完全)ウイ ルス粒子の主要な成分である。 要約すると、S−HVT−003からのIBDV特異的タンパク質の発現の 解析は、ポリタンパク質はCEF細胞培養物中で処理され、ウェスタンブロット 上のVP2またはVP3タンパク質のいずれかに特異的な免疫学的試薬と反応す る適当なサイズのタンパク質を産生することを証明した。 以下のセットの実験は、血清転換(seroconversion)データ、血清中和結果 、およびIBDV抗原刺激からの防御により測定した、S−HVT−003内に 含有されるIBDV遺伝子のインビボの発現を解析するために、ニワトリ中で行 なった。 第1の実験は、S−HVT−003でワクチン化するとニワトリのIBDV への血清転換が起きることを証明するように計画した。HVTとIBDVに対し て血清陰性の11羽の11週令のニワトリを、SPAFAS Inc.から得た。6羽のニ ワトリを、S−HVT−003(40,000PFU/ml)を含有するCEF細胞の 細胞懸濁液0.5mlを腹部に皮下投与してワクチン化した。この実験ですべての ニワトリから、7日毎に8週間血清試料を採取した。28日目(第4週)に、こ れらのニワトリの3羽にS−HVT−003を追加免疫し、他の3羽には不活性 化IBDVワクチン0.5mlを首の皮下に接種した。さらに3羽のニワトリには 、28日目に不活性化ワクチンのみを投与した。2羽のニワトリは接触対照とし て、ワクチン接種をしなかった。56日目にすべてのニワトリを屠殺し剖検を行 なった。表1は、IBDVに対する血清中和測定法の結果を示す。S−HVT− 003のみを投与したニワトリには、SN活性は検出されなかった。さらに、不 活性化ワクチンのみを投与された3羽のニワトリのうちの1羽のみが、低いが検 出可能なSN活性を示した。S−HVT−003を投与された後不活性化IBD Vワクチンの追加免疫をされた3羽のニワトリのうちの1羽でも、SN力価が検 出された。これらの力価は、不活性化IBDVワクチンのみの場合よりはるかに 高レベルであった。これらの結果は、S−HVT−003は、IBDVに対する 2次的応答についてニワトリをプライミングすることを示唆している。「ウェス タンブロッティング」による血清試料のインビトロ解析は、28日目に投与した 追加免疫の前でも後でも、S−HVT −003によるワクチン接種によりIBDVに対してニワトリが血清転換された ことを確認している。 第2の実験で、25羽の1週令のSPFヒヨコをS−HVT−003(20 羽は0.2mlを皮下に、5羽は両目に点眼)でワクチン接種した。20羽のヒヨ コを対照とした。感染後4日目と7日目に、5羽のワクチン接種ヒヨコと2羽の 対照ヒヨコを出血させ、屠殺し、脾臓を取り出してウイルスを単離した。脾臓細 胞懸濁液を標準的方法で作成し、3mlのニワトリ胚線維芽(CEF)細胞増殖培 地中の約1×106細胞を、直接2次細胞に接種した。培養物を6〜7 日間インキュベートし、次に細胞の形態を観察して測定して細胞変性作用(CP E)を採点した。培養物を再度継代し、CPEについて再度採点した。ワクチン 接種していないすべての対照ヒヨコは、4日目と7日目の脾臓細胞単離物につい てHVTは陰性であった。S−HVT−003をワクチン接種した5羽のヒヨコ のうち4羽は、第1と第2の継代について4日目にHVTは陽性であった。1羽 はウイルスを産生せず、これはワクチン化が成功しなかったせいかも知れない。 5羽のヒヨコのうち5羽は継代1と2の両方でHVTは陽性であった。全体的に 、ベクター回収実験はS−HVT−003がインビボで野生型HVTウイルスと 同様に複製し、BamHI#16のXhoI部位へのIBDV/lacZカセッ トの挿入は、ウイルスの検出可能な弱毒化を引き起こさないことを示している。 「組換えヘルペスウイルスのBluegalスクリーニング」法を用いて回収されたウ イルスを調べる以後の実験は、100%のウイルスでβ−ガラクトシダーゼ発現 を証明することにより、S−HVT−003のインビボの安定性を確認した。 感染後0、4、7、14、21、および27日目に、残りのニワトリから血 液試料を得て、IBDVおよびHVT抗原に対する血清ELISA力価測定、お よびIBDVに対するウイルス中和試験を行なった。さらに、感染後21日目に 、5羽の対照と14羽のワクチン接種ヒヨコに両目の点眼により病原性IBDV で抗原刺激した(103−8EID50)。すべてのヒヨコを抗原投与6日後に 屠殺し、体重に対する嚢の重量比を計算した。結果の要約をそれぞれ 表3と4に示す。表3に示すように、ワクチン接種後21〜27日目より前では 、ELISAによりHVT抗原に対する抗体は検出されなかった。ヒヨコでは、 軒化後最初の2週間は免疫応答は未成熟で抑制されており、従ってこれらの結果 は全く予想外ではない。これに対して、IBDVのELISAではワクチン接種 後21日目まで陰性であり、27日目に抗原刺激後にわずかに検出されたのみで あった。ワクチン接種後27日目に見られるELISAレベルは、IBDVに対 する一次応答を示している。抗原刺激した対照とワクチン接種/抗原刺激した群 についての嚢対体重比を比較する表4は、有意差を示していない。これらの条件 下でのS−HVT−003のワクチン接種は、抗原刺激後4羽のワクチン接種し たヒヨコが死亡したことから明らかなように、IBDV抗原刺激によるワクチン 接種ヒヨコの感染を防止しなかった。 ELISA力価はGMTであり、0〜9の範囲である。 値は平均値である。抗原刺激したヒヨコはあまり餌を食べなかったため、体 重は対照群で異なる。4羽の抗原刺激−処理ヒヨコは死亡した。 第3の実験は、免疫応答性ヒヨコ(3週令)を用いて、実験2を繰り返した 。6羽の3週令のSPFレッグホーンニワトリに、0.2mlのS−HVT−00 3を腹腔内投与して種々のワクチン接種した(各目に1滴)。血清試料を7日毎 に6週間得て、ワクチン接種後43日目にニワトリを病原性USDA標準的抗原 刺激IBDVウイルスで刺激した。抗原刺激後6日目に、対照、ワクチン接種− 抗原刺激、および抗原刺激群を屠殺し、嚢を取り出して抗−IBDVモノクロー ナル抗体(MAB)(Virginia-Maryland Regional College of Veterinary Med icineのDavid Snyder博士から提供された)でプローブ結合させた。嚢ホモジネ ートを1mlの0.5%NP40と混合して調製した。次に嚢を摩砕し、短時間超 音波処理した。ホモジネートの上清を、プロテインA結合を介して96ウェルE LISAプレートに結合したR63MABと反応させた。インキュベート後、R 63MABのビオチン標識調製物を加えた。洗浄後、アビジン−ホースラディッ シュペルオキシダーゼ結合体を加えてインキュベートした。試験体をトリス−マ ルケート(Tris-malcate)緩衝液(TMB)+H22基質で発色させた。試験結 果を表5に示す。データは、ワクチン接種−抗原刺激群と抗原刺激群のすべての 嚢で高レベルのIBDV抗原が存在することを 示している。対照群にはIBDV抗原は検出されなかった。IBDV特異的抗原 は、1/1000を越える希釈率でも検出され、ワクチン接種と非ワクチン接種 抗原刺激群の間に差はないようである。ELISAで測定したHVT力価は、ワ クチン接種した6羽のうち4羽で7日目に検出可能になった。14日目までに、 ワクチン接種した6羽のうち6羽でHVT力価が証明された。6羽のニワトリは すべての、実験の間中HVT力価を示し続けた。抗原刺激の前にはIBDV S N力価は見られなかった。これに対して、これらの同じ血清試料のウェスタンブ ロットによる解析は、ウイルスの刺激の投与前にS−HVT−003によるIB DVへの血清転換を示した。しかし抗原刺激で追加免疫をしない場合は応答のレ ベルは小さい。ワクチン接種/抗原刺激群と刺激のみの群の比較では、ウェスタ ンブロットによる反応性のレベルは、ワクチン接種/抗原刺激群ではるかに高か った。これらの結果は、S−HVT−003はワクチン接種したニワトリをIB DVに血清転換しており、IBDV特異的発現のレベルは、ニワトリで中和応答 を誘発するのに充分なほど高くはないことを示唆する。 S−HVT−003は、本出願人が発明したワクチン接種アプローチの利点 を示す。HVTは、これらのタンパク質に対する免疫応答により宿主中で認識さ れる外来性抗原(β−ガラクトシダーゼとIBDV抗原)を同時に発現するよう に作成された。 実施例3 S−HVT−004 S−HVT−004は、ユニークな長い領域内に挿入されたマレック病ウイ ルス(MDV)糖タンパク質A(gA)遺伝子と、ユニークな長い領域内に挿入 されたβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)遺伝子を含有するシチメンチョウの組 換えヘルペスウイルスである。MDV抗原は、HVTの同等抗原より正 しい抗原応答を誘発し易い。 MDV gA(配列認識番号8と9)遺伝子は、標準的DNAクローニング gA法によりクローン化された。EcoRI制限断片は、MDV gA遺伝子(I sfortら、1984)を含有することは報告されており、この断片はDNAクローン 中でサイズにより同定された。gA遺伝子を含有すると報告されたDNAの領域 は本出願人により配列決定され、予想されるように糖タンパク質遺伝子を含有す ることが見いだされた。この遺伝子からのDNAを用いて、「DNAのサザンブ ロッティング」法によりHVT中で対応する遺伝子を見いだし、非常によく似た 配列を含有するHVT中の遺伝子が同定された。この遺伝子は従来gAと呼ばれ ていたものと同じ遺伝子である(Isfortら、1984)。 MDV gA遺伝子はすでに良好なヘルペスウイルスシグナル配列を有する であろうから、HVTのゲノムへの挿入のために、MDV gA遺伝子をそのま ま用いた。lacZ遺伝子をBamHI断片#16中のXhoI部位断片内に挿 入し、MDV gA遣伝子を、図6Aと6bに示すようにlacZの後ろに挿入 した。BamHI#16中の隣接領域を、相同的組換えのために使用した。HV T DNAとプラスミドDNAを、「組換えヘルペスウイルスを作成するための DNA形質移入」法に従って、初代ニワトリ胚線維芽細胞(CEF)中に共形質 移入(コ・トランスフェクション)した。形質移入ストックからのウイルスを、 「組換えヘルペスウイルスのBluegalスクリーニング」法を用いて連続的プラー ク精製により精製した。この操作の最後に、100%のプラークが青くなった時 、DNAをMDV gA遺伝子の存在について解析した。S−HVT−004は 、β−ガラクトシダーゼ遺伝子とMDV gA遺伝子の両方をゲノム内に取り込 んだ組換えウイルスである。 図6Cは、S−HVT−004の構造を示す。 実施例4 ニューキャッスル病ウイルス ニューキャッスル病ウイルス(NDV)は、全体の構造がPI−3に密接に 関連している。PI−3の血球凝集(HN)遺伝子と融合(F)遺伝子を、IB R(ref)中で発現するために作成した。同様に血球凝集(HN)遺伝子と融 合(F)遺伝子を、ヘルペスウイルスデリバリーシステム(シチメンチ ョウのヘルペスウイルス、HVT)で使用するためにNDVからクローン化した 。 発現のためのヘルペスウイルス制御配列の作製に使用した方法をNDVに応 用した。 伝染性気管支炎ウイルス 伝染性気管支炎ウイルス(IBV)は、全体の構造がTGEに密接に関連し たニワトリのウイルスである。TGEの主要な中和抗原を、PRV(ref)中 で発現するために作成した。同様に主要な中和抗原を、IBVの3つの株(Mass achusetts(配列認識番号14と15)、Connecticut(配列認識番号18と19 )、およびArkansas-99(配列認識番号16と17))から、ヘルペスウイルス デリバリーシステム(シチメンチョウのヘルペスウイルス、HVT)で使用する ためにクローン化した。 発現のためのヘルペスウイルス制御配列の作製に使用した方法をIBVに応 用した。 実施例5 S−HVT−045 S−HVT−045は、ユニークな短い領域内に挿入されたマレック病ウイ ルス(MDV)糖タンパク質B(gB)遺伝子を含有するシチメンチョウの組換 えヘルペスウイルス(HVT)である。このMDV抗原は、HVTの同等の抗原 より正しい抗原応答を誘発し易い。S−HVT−045は、特許手続き上の微生 物の国際寄託に関するブダペスト条約に従って、1992年10月15日にアメリカ ンタイプカルチャーコレクション(ATCC)(12301パークローン・ドラ イブ、ロックヴィル、メリーランド州20852、米国)の特許培養物保管局に 、ATCC受託番号2383で寄託されている。 MDV gB遺伝子は、cDNAクローン化法によりクローン化した。MD V gB遺伝子は、既知のヘルペスウイルスgB遺伝子の間で保存されているこ とがわかっている領域中のHSV gB配列に基づいて、オリゴヌクレオチドプ (Rossら、1989)。 gB遺伝子はすでに良好なヘルペスウイルスシグナル配列を有するであろう から、HVTのゲノムへの挿入のために、MDV gB遺伝子をそのまま用いた 。MDV gB遺伝子を、HVT BamHI#1断片から得られたクローン化し た17.15kbのBamHI−EcoRI断片内に挿入した。挿入に使用した部 位は、S−HVT−012の作製にすでに使用したHVT US2内のStuI 部位である。この部位は最初ユニークなHindIIIリンカーの挿入により改変 し、標準的DNAクローニング法によりMDV gB遺伝子を挿入した。17. 15kbのBamHI−EcoRI断片中の隣接領域を、「重複するサブゲノム断 片から組換えヘルペスウイルスを作成するための方法」に従って、残りのクロー ン化HVT断片とともに使用した。形質移入ストックから得られたウイルスをプ ラーク精製し、DNAをMDV gB遺伝子の存在について解析した。S−HV T−045は、HVT US2遺伝子のStuI部位でゲノム内に挿入されたM DV gB遺伝子を含有する組換えウイルスである。 組換えS−HVT−045の試験 病原性マレック病ウイルスによる抗原刺激に対するこれらの組換えHVT/ MDVウイルスの有効性を証明するために、2つに実験を行なった。実験Aでは 、1日令の特異的病原体を含まない(SPF)ヒヨコに、S−HVT−045ま たはS−HVT−046をワクチン接種した。ワクチン接種7日後、ワクチン接 種したヒヨコ、および対照ヒヨコである非ワクチン接種ヒヨコを、マレック病ウ イルスの病原性の強いMD−5株で抗原刺激した。刺激後6週間マレック病に典 型的な臨床症状を観察してから、すべてのヒヨコを剖検し、マレック病の診断が できる病変を調べた。表6に示す結果は、いずれの組換えウイルスも、非ワクチ ン接種対照ヒヨコの90%でマレック病を引き起こした抗原刺激に対して完全な 防御を与えたことを示している。 第2の実験で1日令のヒヨコを、S−HVT−045またはS−HVT−0 47のいずれかをワクチン接種した。第3の群のヒヨコを、HVTとSB−1よ りなるUSDAで認可された従来のワクチンを接種した。ワクチン接種5日後に 、ワクチン接種したヒヨコと対照の非ワクチン接種ヒヨコに病原性のマレック病 ウイルスRB1B株で抗原刺激した。8週間マレック病に典型的な臨床症状を観 察してから、剖検し、マレック病の病変を調べた。実験は、HVT −045とHVT−047の抗原刺激に対する完全な防御を与えたことを示した 。市販のワクチンは96%の防御を与え、非ワクチン接種ヒヨコの79%はマレ ック病を発病した。 実施例6 S−HVT−012 S−HVT−012は、ユニークな短い領域中に大腸菌(E.coli)β−ガ ラクトシダーゼ(lacZ)遺伝子を含有するシチメンチョウの組換え型ヘルペ スウイルスである。lacZ遺伝子は、HVT[ATCCF−126(”Calnek ”)]中のこの挿入部位の活性を試験するために使用した。S−HVT−012 は、特許手続き上の微生物の国際寄託に関するブダペスト条約に従って、1992年 107月15日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)(12 301パークローン・ドライブ、ロックヴィル、メリーランド州20852、米 国)の特許培養物保管局に、ATCC受託番号2382で寄託されている。 HVTのゲノムへの挿入のために、β−ガラクトシダーゼ遺伝子を、HVT のクローン化したEcoRI断片#7(すなわち、HVTのUS2遺伝子内 にStuI部位を含有する断片)のユニークなStuI部位に導入した(方法と 材料中に記載されている)。EcoRI断片#7の隣接領域を、相同的組換えの ために使用した。HVT DNAとプラスミドDNAは、初代ニワトリ胚線維芽 細胞(CEF)中に「組換えウイルスを作成するためのDNA形質移入」法に従 って共形質移入(コ・トランスフェクション)した。形質移入ストックから得ら れた青いウイルスを、「組換えヘルペスウイルスのBluegalスクリーニング」法 を用いて、連続してプラーク精製を行って精製した。この操作の最後に、100 %のプラークが青くなった時、lacZ遺伝子の有無についてDNAを解析した 。S−HVT−012は、HVTのUS2遺伝子内にStuI部位でゲノムに導 入されたlacZ遺伝子を含有する組換えウイルスである。 S−HVT−012は、S−HVT−045と同様にワクチンとして処方す ることができる。ヒヨコに投与すると、このようなワクチンはマレック病ウイル スに対して防御を与える。 実施例7 HVTへの外来性DNAの挿入部位 適当な挿入部位を規定するために、HVT BamHIとEcoRI制限断 片のライブラリーを作成した。これらの制限断片のいくつか(BamHI断片# 16と#13、EcoRI断片#6、#7、および#9(図1を参照))に対し て、制限マッピング解析を行なった。各断片で1つのユニークな制限部位を、挿 入部位候補として同定した。これらの部位は、BamHI断片#13と#16と EcoRI断片#9中のXhoI部位、およびEcoRI断片#6中 位のそれぞれにβ−ガラクトシダーゼ(lacZ)マーカー遺伝子を挿入した。 このような外来性DNA挿入体を含有するプラスミドを、外来性DNAを含有す るHVTを「作製」するための「組換えヘルペスウイルスを作成するためのDN A共形質移入(コ・トランスフェクション)」に従って使用した。この方法が成 功するためには、挿入部位が、HVTの複製にとって必須ではなく、その部位は 、ウイルスとプラスミドDNAの間の相同的組換えを仲介するのに適したHVT DNAが隣接していることが重要である。lacZマーカー遺伝子を含有する プラスミドを、「組換えヘルペスウイルスを作成するためのDNA 共形質移入(コ・トランスフェクション)」に従って使用した。組換えウイルス の作成は、「組換えヘルペスウイルスのBluegalスクリーニング」により測定し た。5つの部位のうちの3つは、組換えウイルスを作成するのに使用して成功し た。各場合で、得られたウイルスは容易に100%に精製でき、外来性DNAの 挿入のために適当な部位であることを明らかに証明している。これらの部位を規 定するために使用した3つの相同ベクターは、後述する。 実施例7A 相同ベクター172−29.31 相同ベクター172−29.31は、HVT BamHI#16断片を含有 し、HVTへの外来性DNAの挿入に有用である。プラスミド172−29.3 1は、ユニークなXhoI部位を含有し、ここに外来性DNAがクローン化され る。相同ベクター172−29.31中のXhoI部位は、少なくとも3つの組 換えHVT(実施例1〜3を参照)を作製して、HVTに外来性DNAを挿入す るのに使用することができる。 相同ベクター172−29.31を、DNA配列解析によりさらに性状解析 した。BamHI#16断片の完全な配列を決定した。隣接BamHI#13断 片の約2092塩基対の配列も決定した(配列認識番号3を参照)。この配列は 、HVT糖タンパク質A(gA)をコードする読みとり枠は、BamHI#16 〜BamHI#13結合部にまたがることを示す。HVT gA遺伝子は、HS V−1糖タンパク質C(gC)に相同である。XhoI部位は、HVT gA遺 伝子のすぐ上流にあるORFを妨害する。このORFは、PRV p43とVZ V遺伝子15に対してアミノ酸配列の相同性を示す。PRVとVZV遺伝子は、 HSV−1 UL43の同族体である。従って、このORFをHVT UL43と 名付けた(配列認識番号5を参照)。HVT UL43はHVT gC同族体の上流 に位置するが、HVT gAと同じDNA鎖上にコードされ、HVT−1 UL4 3はHSV−1 gCに対して反対の鎖の上にある。XhoI部位は大体アミノ 酸6でUL43を妨害し、UL43遺伝子はHVT複製に必須ではないことを示 唆している。 実施例7B 相同ベクター435−47.R17 相同ベクター435−47.R17は、HVT EcoRI#7断片を含有 し、HVTへの外来性DNAの挿入に有用である。プラスミド435−47.R 17は、ユニークなHindIII制限部位を含有し、ここに外来性DNAがクロ ーン化される。プラスミド中のHindIII部位は、EcoRI断片#7の天然 に存在するStuI部位にHindIIIリンカーを挿入することにより得られる 。相同ベクター435−47.R17中のHindIII部位は、少なくとも25 の組換えHVTの作製により、HVTに外来性DNAを挿入するために使用する ことができる。 StuIでのDNA配列解析は、この断片が、US10、US2、およびU S3をコードする読みとり枠を含有することを示した。StuI部位は大体アミ ノ酸124でUS2を妨害し、US2遺伝子はHVT複製に必須ではないことを 示唆している。 実施例7C 相同ベクター172.63.1 相同ベクター172.63.1は、HVT EcoRI#9断片を含有し、 HVTへの外来性DNAの挿入に有用である。プラスミド172.63.1は、 ユニークなXhoI制限部位を含有し、ここに外来性DNAがクローン化される 。相同ベクター172.63.1中のXhoI部位は、S−HVT−014の作 製により、HVTに外来性DNAを挿入するために使用することができる(実施 例8を参照)。 実施例8 S−HVT−014 S−HVT−014は、ユニークな長い領域内に挿入された大腸菌(E.col i)β−ガラクトシダーゼ(lacZ)遺伝子を含有するシチメンチョウの組換 えヘルペスウイルスである。lacZ遺伝子は、HVT[ATCCF−126( ”Calnek”)]中のこの挿入部位の活性を試験するために使用した。 HVTのゲノムへの挿入のために、β−ガラクトシダーゼ遺伝子を、クロー ン化したEcoRI断片#9のユニークなXhoI部位に導入した(方法と 材料中に記載されている)。HVTゲノムのEcoRI断片#9内のXhoI部 位は、実施例16〜19に記載のシチメンチョウの組換えヘルペスウイルスの作 製のために使用したBamHI#10断片内のXhoI部位と同じである。Ec oRI断片#9の隣接領域を相同的組換えのために使用した。HVT DNAと プラスミドDNAは、初代ニワトリ胚線維芽細胞(CEF)中に「組換えウイル スを作成するためのDNA形質移入」法に従って共形質移入(コ・トランスフェ クション)した。形質移入ストックから得られた青いウイルスを、「組換えヘル ペスウイルスのBluegalスクリーニング」法を用いて、連続してプラーク精製を 行って精製した。この操作の最後に、100%のプラークが青くなった。S−H VT−014は、HVTのEcoRI#9断片内にXhoI部位でゲノムに導入 されたlacZ遺伝子を含有する組換えウイルスである。 S−HVT−014は、S−HVT−045と同様にワクチンとして処方す ることができる。ニワトリに投与すると、このようなワクチンはマレック病ウイ ルスに対して防御を与える。 実施例9 S−HVT−005 S−HVT−005は、ユニークな長い領域内に挿入された大腸菌(E.col i)β−ガラクトシダーゼ(lacZ)遺伝子を含有するシチメンチョウの組換 えヘルペスウイルスである。lacZ遺伝子は、HVT[ATCCF−126( ”Calnek”)]中のこの挿入部位の活性を試験するために使用した。 HVTのゲノムへの挿入のために、β−ガラクトシダーゼ遺伝子を、HVT のXhoI#9断片の約1300塩基対欠失内に導入した。ユニークなMluI 部位とEcoRV部位の間に位置する欠失は、HVT gA遺伝子の完全なコー ド領域を除去している(配列認識番号3を参照)。XhoI断片#9の隣接領域 を相同的組換えのために使用した。HVT DNAとプラスミドDNAは、初代 ニワトリ胚線維芽細胞(CEF)中に「組換えウイルスを作成するためのDNA 形質移入」法に従って共形質移入(コ・トランスフェクション)した。形質移入 ストックから得られた青いウイルスを、「組換えヘルペスウイルスのBluegalス クリーニング」法を用いて、連続してプラーク精製を行って精製した。この操作 の最後に、100%のプラークが青くなり、DNAをlacZ遺伝子 の存在について解析した。S−HVT−005は、HVTの欠失したgA遺伝子 の代わりにゲノムに導入されたlacZ遺伝子を含有する組換えウイルスである 。 S−HVT−005は、S−HVT−045と同様にワクチンとして処方す ることができる。ニワトリに投与すると、このようなワクチンはマレック病ウイ ルスに対して防御を与える。 実施例10 マレック病ワクチン マレック病ウイルスからの糖タンパク質を発現する組換えHVTは、マレッ ク病のために優れたワクチンとなる。我々は、MDV糖タンパク質を発現するい くつかの組換えHVTを作製した:S−HVT−004(実施例3)、S−HV T−045(実施例5)、S−HVT−046(実施例10A)、S−HVT− 047(実施例10B)、S−HVT−062(実施例10C)。 実施例10A S−HVT−046 S−HVT−046は、短いユニークな領域に挿入されたマレック病ウイル ス(MDV)糖タンパク質B(gB)および糖タンパク質A(gA)遺伝子を含 有するシチメンチョウの組換えヘルペスウイルスである。MDV遺伝子は、US 2遺伝子と同じ転写配向で挿入される。MDV抗原は、HVTの同等の抗原より 正しい抗原性応答を誘発し易い。 S−HVT−046は、「サブゲノムDNA断片から組換えヘルペスウイル スを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以下 の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA2 とBamHI、407−32.5G6とNotI、407−32.1C1とNo tI、437−26.24とBamHIおよびHindIII、437−26.2 6とBamHIおよびHindIII、および切断しない456−17.22。適 当なDNAの挿入は、サザンブロット解析で確認した。 実施例10B S−HVT−047 S−HVT−047は、短いユニークな領域に挿入されたMDV gBおよ びgA遺伝子を含有するシチメンチョウの組換えヘルペスウイルスである。MD V遺伝子は、US2遺伝子と反対の転写配向で挿入される。MDV抗原は、HV Tの同等の抗原より正しい抗原性応答を誘発し易い。 S−HVT−047は、「サブゲノムDNA断片から組換えヘルペスウイル スを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以下 の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA2 とBamHI、407−32.5G6とNotI、407−32.1C1とNo tI、437−26.24とBamHIおよびHindIII、437−26.2 6とBamHIおよびHindIII、および切断しない456−17.18。適 当なDNAの挿入は、サザンブロット解析で確認した。 実施例10C S−HVT−062 S−HVT−062は、短いユニークな領域に挿入されたMDV gB、糖 タンパク質D(gD)およびgA遺伝子を含有するシチメンチヨウの組換えヘル ペスウイルスである。MDV遺伝子は、US2遺伝子と同じ転写配向で挿入され る。MDV抗原は、HVTの同等の抗原より正しい抗原性応答を誘発し易い。S −HVT−062は、特許手続き上の微生物の国際寄託に関するブダペスト条約 に従って、1993年2月23日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(ATC C)(12301パークローン・ドライブ、ロックヴィル、メリーランド州20 852、米国)の特許培養物保管局に、ATCC受託番号2401で寄託されて いる。 S−HVT−062は、「サブゲノムDNA断片から組換えヘルペスウイル スを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以下 の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA2 とBamHI、407−32.5G6とNotI、407−32.1C1とNo tI、437−26.24とBamHIおよびHindIII、556−60.6 とBamHIおよびHindIII、および切断しない456−17.22。適当 なDNAの挿入は、サザンブロット解析で確認した。 MDV抗原を発現する組換えHVTの試験 病原性マレック病ウイルスによる抗原刺激に対する防御におけるこれらの組 換えHVT/MDVウイルスの有効性を証明するために、2つに実験を行な った。実験1では、1日令の特異的病原体を含まない(SPF)ヒヨコに、S− HVT−045、S−HVT−046、またはS−HVT−047をワクチン接 種した。ワクチン接種5日後、ワクチン接種したヒヨコ、および対照ヒヨコであ る非ワクチン接種ヒヨコを、MDVで抗原刺激した。刺激後6週間マレック病に 典型的な臨床症状を観察してから、すべてのヒヨコを剖検し、マレック病の診断 ができる病変を調べた。表7に示す結果は、いずれの組換えウイルスも、非ワク チン接種対照ヒヨコの84%でマレック病を引き起こした抗原刺激に対して完全 な防御を与えたことを示している。 第2の実験で1日令のヒヨコを、S−HVT−062でワクチン接種した。 さらに2群のヒヨコを、HVT、およびHVTとSB−1の組合せよりなるUS DAで認可された従来のワクチンを接種した。ワクチン接種5日後に、ワクチン 接種したヒヨコと対照の非ワクチン接種ヒヨコに病原性のMDVを抗原刺激した 。8週間マレック病に典型的な臨床症状を観察してから、剖検し、マレック病の 病変を調べた。実験は、S−HVT−062の、抗原刺激に対する100%の防 御を与える能力を示した(表7)。市販のワクチンはそれぞれ81%と95%の 防御を与え、非ワクチン接種ヒヨコの100%はマレック病を発病した。 実施例11 ニューキャッスル病とマレック病に対する2価ワクチン NDVからタンパク質を発現する組換えHVTは、マレック病とニューキャ ッスル病の両方に対して防御する2価のワクチンとなる。NDVタンパク質を発 現するいくつかの組換えHVTを作成した:S−HVT−007(実施例11A )、S−HVT−048(実施例11B)、S−HVT−049(実施例11C )、S−HVT−050(実施例11D)、およびS−HVT−106(実施例 11E)。 実施例11A S−HVT−007 S−HVT−007は、ユニークな長い領域に挿入されたPRV gXプロ モーターに制御される大腸菌(E.coli)lacZ NDV HNハイブリッドタ ンパク質遺伝子と、HSV−1 α4プロモーターに制御されるNDV F質遺伝 子を含有するシチメンチョウの組換えヘルペスウイルスである。NDV遺伝子は 、UL43遺伝子と同じ転写配向で挿入される。 S−HVT−007を作製するために、HVT DNAとプラスミド255 −18.B16を、「組換えウイルスを作成するためのDNA形質移入」法に従 って、初代ニワトリ胚線維芽細胞(CEF)に共形質移入(コ・トランスフェク ション)した。形質移入ストックから得られる青いウイルスを、「組換えヘルペ スウイルスのBluegalスクリーニング」法を用いて、連続してプラーク精製を行 って精製した。この操作の最後に、100%のプラークが青くなった。 実施例11B S−HVT−048 S−HVT−048は、ユニークな短い領域に挿入されたHCMV極初期プ ロモーターに制御されるMDV gBとgA、およびNDV F遺伝子を含有する シチメンチョウの組換えヘルペスウイルスである。MDVとNDV遺伝子は、U L43遺伝子と同じ転写配向で挿入される。 S−HVT−048は、「サブゲノムDNA断片から組換えヘルペスウイル スを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以下 の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA2 とBamHI、407−32.5G6とNotI、407−32.1C1とNo tI、437−26.24とBamHIおよびHindIII、437−26.2 6とBamHIおよびHindIII、および切断しない535−70.3。適当 なDNAの挿入は、サザンブロット解析で確認した。 実施例11C S−HVT−049 S−HVT−049は、短いユニークな領域に挿入されたPRV gXプロ モーターに制御されるMDV gBとgA、およびNDV HN遺伝子を含有する シチメンチョウの組換えヘルペスウイルスである。MDVとNDV遺伝子は、U S2遺伝子と同じ転写配向で挿入される。 S−HVT−049は、「サブゲノムDNA断片から組換えヘルペスウイル スを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の 以下の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.B A2とBamHI、407−32.5G6とNotI、407−32.1C1と NotI、437−26.24とBamHIおよびHindIII、437−26 .26とBamHIおよびHindIII、および切断しない549−62.10 。適当なDNAの挿入は、サザンブロット解析で確認した。 実施例11D S−HVT−050 S−HVT−050は、MDV gBとgA遺伝子、ならびにNDV HN遺 伝子(配列認識番号10と11)およびF(配列認識番号12と13)遺伝子を 含有するシチメンチョウの組換えヘルペスウイルスである。NDV遺伝子はそれ ぞれPRV gXとHCMV極初期プロモーターに制御される。すべての4つの 遺伝子は、US2遺伝子と同じ転写配向でユニークな短い領域に挿入される。 S−HVT−050は、「サブゲノムDNA断片から組換えヘルペスウイル スを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以下 の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA2 とBamHI、407−32.5G6とNotI、407−32.1C1とNo tI、437−26.24とBamHIおよびHindIII、437−26.2 6とBamHIおよびHindIII、および切断しない549−24.15。適 当なDNAの挿入は、サザンブロット解析で確認した。S−HVT−050は、 特許手続き上の微生物の国際寄託に関するブダペスト条約に従って、1993年2月 23日にアメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)(12301パー クローン・ドライブ、ロックヴィル、メリーランド州20852、米国)の特許 培養物保管局に、ATCC受託番号2400で寄託されている。 実施例11E S−HVT−106 S−HVT−106は、MDV gA、gB、gD遺伝子、およびNDV H NとF遺伝子を含有するシチメンチョウの組換えヘルペスウイルスである。ND V遺伝子はそれぞれPRV gXとHCMV極初期プロモーターに制御される。 すべての5つの遺伝子は、ユニークな短い領域内にUS2遺伝子と同じ転写配向 で挿入される。 S−HVT−106は、「サブゲノムDNA断片から組換えヘルペスウイル スを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以下 の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA2 とBamHI、407−32.5G6とNotI、407−32.1C1とNo tI、437−26.24とBamHIおよびHindIII、437−26.2 6とBamHIおよびHindIII、および切断しない633−1.27。 NDV抗原を発現する組換えHVTの試験 病原性ニューキャッスル病ウイルスおよびマレック病ウイルスによる抗原刺 激に対するこれらの組換えHVT/MDV/NDVウイルスの有効性を証明する ために、2つに実験を行なった。実験1では、1日令の特異的病原体を含まない (SPF)ヒヨコに、S−HVT−048、S−HVT−049、S−HVT− 050またはNDV B1/B2ウイルスよりなるUSDAに認可された従来の ワクチンをワクチン接種した。ワクチン接種後3週間、ワクチン接種したヒヨコ 、および対照ヒヨコである非ワクチン接種ヒヨコを、NDVで抗原刺激した。次 に疾患に典型的な臨床症状を観察した。表8に示す結果は、これらの組換えウイ ルス(S−HVT−048とS−HVT−050)は、非ワクチン接種対照ヒヨ コの100%でニューキャッスル病を引き起こした抗原刺激に対して完全な防御 を与えたことを示している。組換えウイルスS−HVT−049は、ニューキャ ッスル病に対して部分的な防御を与えた。 第2の実験で1日令のヒヨコを、1日令のヒヨコをS−HVT−050でワ クチン接種した。さらに2群のヒヨコに、HVT、およびHVTとSB−1ウイ ルスの組合せよりなるUSDAで認可された従来のワクチンを接種した。ワクチ ン接種5日後に、ワクチン接種したヒヨコと対照の非ワクチン接種ヒヨコに病原 性のMDVを抗原刺激した。8週間マレック病に典型的な臨床症状についてヒヨ コを観察してから、剖検し、マレック病の病変を調べた。この実験は、市販のマ レック病ワクチンより強い防御を与えるS−HVT−050の能力を示した。 実施例12 伝染性咽頭気管炎およびマレック病に対する2価ワクチン ILTウイルスから糖タンパク質を発現する組換えHVTは、マレック病と 伝染性咽頭気管炎の両方に対して防御する2価のワクチンとなる。ILTウイル ス糖タンパク質を発現するいくつかの組換えHVT、S−HVT−051(実施 例12A)、S−HVT−052(実施例12B)、およびS−HVT−104 (実施例11C)を作成した。 実施例12A S−HVT−051 S−HVT−051は、ユニークな短い領域に挿入されたILTウイルスg B遺伝子を含有するシチメンチョウの組換えヘルペスウイルスである。ILT遺 伝子は、US2遺伝子と同じ転写配向で挿入される。 S−HVT−051は、「サブゲノムDNA断片から組換えヘルペスウイル スを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以下 の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA2 とBamHI、407−32.5G6とNotI、407−32.1C1とNo tI、437−26.24とBamHIおよびHindIII、437−26.2 6とBamHIおよびHindIII、および切断しない528−11.34。適 当なDNAの挿入は、サザンブロット解析で確認した。 実施例12B S−HVT−052 S−HVT−052は、短いユニークな領域に挿入されたILTウイルスg D遺伝子を含有するシチメンチョウの組換えヘルペスウイルスである。ILT遺 伝子は、US2遺伝子と反対の転写配向で挿入される。 S−HVT−052は、「サブゲノムDNA断片から組換えヘルペスウイル スを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以下 の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA2 とBamHI、407−32.5G6とNotI、407−32.1C1とNo tI、437−26.24とBamHIおよびHindIII、437−26.2 6とBamHIおよびHindIII、および切断しない528−03.37。適 当なDNAの挿入は、サザンブロット解析で確認した。 実施例12C S−HVT−104 S−HVT−104は、6つの外来遺伝子を含有するシチメンチョウの組換 えヘルペスウイルスである。MDV gA、gB、およびgD遺伝子は、US2 遺伝子と同じ転写配向でユニークな短い領域に挿入される。大腸菌(E.coli)l acZマーカー遺伝子とILT gBおよびgD遺伝子は、UL43遺伝子と同 じ転写配向でBamHI#16領域に挿入される。 S−HVT−104を作製するために、S−HVT−062のDNAとプ ラスミド634−29.16を、「組換えウイルスを作成するためのDNA形質 移入」法に従って、初代ニワトリ胚線維芽細胞(CEF)に共形質移入(コ・ト ランスフェクション)した。 ILT抗原を発現する組換えHVTの試験 病原性伝染性咽頭気管炎ウイルスによる抗原刺激に対する防御におけるこれ らの組換えHVT/ILTウイルスの有効性を証明するために、以下の実験を行 なった。1日令の特異的病原体を含まない(SPF)ヒヨコに、S−HVT−0 51、S−HVT−052、S−HVT−051とS−HVT−052の組合せ 、またはILTウイルスよりなるUSDAに認可された従来のワクチンをワクチ ン接種した。ワクチン接種後2〜3週間、ワクチン接種したヒヨコ、および対照 ヒヨコである非ワクチン接種ヒヨコを、ILTで抗原刺激した。次に疾患の臨床 症状を観察した。表9に示す結果は、これらの組換えウイルス(S−HVT−0 51とS−HVT−052)は、ILTウイルスによる抗原刺激に対して、市販 のILTワクチンに匹敵する防御を与えたことを示している。 ここに記載したワクチンでワクチン接種したヒヨコは、病原性のILTに感 染したヒヨコから容易に区別できる。これは、gBまたはgD以外の任意のIL T抗原に対する抗体について、疑わしいヒヨコを試験することにより行われる。 そのような抗原の例は、ILT糖タンパク質C、E、およびGである。ワクチン 接種した感染していないトリは、これらの抗原が陰性であり、感染したトリは陽 性である。 実施例13 伝染性粘液嚢病およびマレック病に対する2価ワクチン IBDVからタンパク質を発現する組換えHVTは、マレック病と伝染性粘 液嚢病の両方に対して防御する2価のワクチンとなる。IBDVタンパク質を発 現するいくつかの組換えHVTを作製した。これらのウイルスは、S−HVT− 003(実施例2)とS−HVT−096である。 S−HVT−096は、ユニークな短い領域に挿入された、HCMV極初期 プロモーターに制御されるIBDV VP2遺伝子を含有するシチメンチョウの 組換えヘルペスウイルスである。IBDV遺伝子は、US2遺伝子と同じ転写配 向で挿入される。 S−HVT−096は、「サブゲノムDNA断片から組換えヘルペスウイル スを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以下 の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07. BA2とBamHI、407−32.5G6とNotI、407−32.1C1 とNotI、437−26.24とBamHIおよびHindIII、556−6 0.6とBamHI、および切断しない602−57.F1。適当なDNAの挿 入は、サザンブロット解析で確認した。 S−HVT−096を、黒プラークとウェスタンブロット解析によりVP2 の発現について測定した。両方の測定法は、このウイルスが、IBDV中和性モ ノクローナル抗体と特異的に反応する高レベルのタンパク質を発現することを示 した。このウイルスは、伝染性粘液嚢病に対するワクチンとして有用であろう。 実施例14 伝染性気管支炎およびマレック病に対する2価ワクチン S−HVT−066は、MDV gB、gDおよびgA遺伝子、ならびにI BVスパイク遺伝子およびマトリックス遺伝子を含有するシチメンチョウの組換 えヘルペスウイルスである。IBVスパイク遺伝子およびマトリックス遺伝子は 、それぞれHCMV極初期プロモーターとPRV gXプロモーターに制御され る。すべての5つの遺伝子は、短いユニークな領域に挿入された。MDV遺伝子 とIBV遺伝子は、US2遺伝子と同じ転写配向で挿入される。 S−HVT−066は、「サブゲノムDNA断片から組換えヘルペスウイル スを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以下 の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA2 とBamHI、407−32.5G6とNotI、407−32.1C1とNo tI、437−26.24とBamHIおよびHindIII、556−60.6 とBamHI、および切断しない567−72.1D。適当なDNAの挿入は、 サザンブロット解析で確認した。 S−HVT−066を、黒プラークとウェスタンブロット解析によりIBV スパイクタンパク質の発現について測定した。両方の測定法は、このウイルスが 、IBV中和性モノクローナル抗体と特異的に反応する高レベルのタンパク質を 発現することを示した。このウイルスは、伝染性気管支炎に対するワクチンとし て有用であろう。 実施例15 種々の病原体からの抗原を発現するためにHVTを利用するワクチン 以下の病原体からの抗原は、家禽のワクチンを開発するのに利用できるかも 知れないと予想する:ヒヨコ貧血ウイルス(物質)、トリ脳脊髄炎ウイルス、ト リレオウイルス、トリパラミクソウイルス、トリインフルエンザウイルス、トリ アデノウイルス、鶏痘ウイルス、トリコロナウイルス、トリロタウイルス、サル モネラ種大腸菌(Salmonella spp E.coli)、パスツレラ(Pasterrella)種、 ヘモフィルス(Haemophilus)種、クラミジア種、マイコプラズマ種、キャンピ ロバクター種、ボルデテラ種、家禽線虫、条虫、吸虫、家禽ダニ/シラミ、家禽 原虫(エイメリア(Eimeria)種、ヒストモナス(Histomonas)種、トリコモナ ス(Trichomonas)種)。 実施例16 伝染性咽頭気管炎、マレック病およびニューカッスル病に対する3価のワク チン、および伝染性咽頭気管炎およびマレック病に対する2価のワクチンを記載 する。伝染性咽頭気管炎に対する優れた防御は、S−HVT−123(ILTV gBとgDを発現する)をS−HVT−138、−139、または−140( ILTV gDとgIを発現する)と組合せたワクチンで得られる。 実施例16A S−HVT−123 S−HVT−123は、HVTゲノムのEcoRI#9(BamHI#10 )断片中のNotI部位に変換したXhoI部位に挿入されたILTウイルスg BとgD遺伝子を含有するシチメンチョウの組換えヘルペスウイルスである(図 13Bと15;配列認識番号48)。S−HVT−123はさらに、HVT U S2遺伝子のHindIII部位に変換したユニークなStuI部位に挿入したM DV gA、gDとgB遺伝子を含有する。ILTV遺伝子とMDV遺伝子は、 それぞれのプロモーターを使用する。S−HVT−123は、伝染性咽頭気管炎 およびマレック病に対する家禽のワクチンとして有用である。 S−HVT−123は、「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイ ルスを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以 下の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07. BA2とBamHI、407−32.5G6とNotI、672−07.C40 とNotI、672−01.A40とNotI、切断しない721−38.1J 、729−37.1とAscI。 実施例16B S−HVT−138 S−HVT−138は、HVTゲノムのEcoRI#9(BamHI#10 )断片中のPacI部位に変換したXhoI部位に挿入されたILTウイルスg DとgI遺伝子を含有するシチメンチョウの組換えヘルペスウイルスである(図 13Bと15;配列認識番号48)。ILTV gDとgI遺伝子は、HVTゲ ノムのEcoRI#9(BamHI#10)断片内の読みとり枠(ORF A) と反対の転写配向である(図14;配列認識番号48、50)。ILTV gD とgI遺伝子は、内在性ILTVプロモーターから重複する転写体として発現さ れ、それら自身の内在性ポリアデニル化シグナルを共有する。 S−HVT−138は、伝染性咽頭気管炎およびマレック病に対する家禽の ワクチンとして有用である。 S−HVT−138は、「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイ ルスを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以 下の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA 2とBamHI、407−32.5G6とNotI、672−07.C40とN otI、672−01.A40とNotI、切断しない711−92.1A、4 15−09.BA1とBamHI。 S−HVT−138をワクチン接種したヒヨコの血清は、ウェスタンブロッ トでILTV gIタンパク質と反応し、S−HVT−138ワクチンはILT Vタンパク質を発現し、トリで免疫応答を誘発しないことを示している。S−H VT−138をワクチン接種したヒヨコは、病原性の伝染性咽頭気管炎ウイルス による抗原刺激から防御された。 実施例16C S−HVT−139 S−HVT−139は、HVTゲノムのEcoRI#9(BamHI#10 )断片中のPacI部位に変換したユニークなXhoI部位に挿入されたILT ウイルスgDとgI遺伝子を含有するシチメンチョウの組換えヘルペスウ イルスである。ILTV gDとgI遺伝子は、HVTゲノムのEcoRI#9 (BamHI#10)断片内の読みとり枠(ORFA)と反対の転写配向である (図13Aと15;配列認識番号48、50)。S−HVT−139はさらに、 HVT US2遺伝子内のHindIII部位に変換したユニークなStuI部位に 挿入されたMDV gA、gD、およびgB遺伝子を含有する。ILTV gDと gI遺伝子は、それら自身の内因性ILTVプロモーターから重複する転写体と して発現され、MDV遺伝子もまた、それ自身の内因性プロモーターから発現さ れる。S−HVT−139は、伝染性咽頭気管炎およびマレック病に対する家禽 のワクチンとして有用である。 S−HVT−139は、「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイ ルスを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以 下の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA 2とBamHI、407−32.5G6とNotI、672−07.C40とN otI、672−01.A40とNotI、切断しない711−92.1A、切 断しない721−38.1J。 実施例16D S−HVT−140 S−HVT−140は、HVTゲノムのEcoRI#9(BamHI#10 )断片中のPacI部位に変換したユニークなXhoI部位に挿入されたILT ウイルスgDとgI遺伝子を含有するシチメンチョウの組換えヘルペスウイルス である(図13Aと15)。ILTV gDとgI遺伝子は、HVTゲノムのE coRI#9(BamHI#10)断片内の読みとり枠(ORF A)と反対の 転写配向である(図14;配列認識番号48、50)。S−HVT−140はさ らに、HVT US2遺伝子内のHindIII部位に変換したユニークなStuI 部位に挿入されたMDV gA、gD、およびgB遺伝子ならびにNDV Fおよ びHN遺伝子を含有する。ILT VgDとgI遺伝子は、それら自身の内因性 ILTVプロモーターから重複する転写体として発現され、MDV遺伝子もまた 、それ自身の内因性プロモーターから発現される。NDV F遺伝子は、HCM V極初期プロモーターから転写され、NDV HN遺伝子はPRV gXプロモー ターから転写される。S−HVT−140は、伝染性咽頭気管炎、マレック病、 およびニューキャッスル病に対する家禽のワクチンとして有 用である。 S−HVT−140は、「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイ ルスを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以 下の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA 2とBamHI、407−32.5G6とNotI、672−07.C40とN otI、672−01.A40とNotI、切断しない711−92.1A、切 断しない722−60.E2。 実施例17 伝染性粘液嚢病、マレック病およびニューキャッスル病に対する3価のワク チン、ならびに伝染性粘液嚢病およびマレック病に対する2価のワクチンが記載 される。 実施例17A HVT−126 S−HVT−126は、HVTゲノムのEcoRI#9(BamHI#10 )断片中のPacI部位に変換したユニークなXhoI部位に挿入されたIBD V VP2遺伝子を含有するシチメンチョウの組換えヘルペスウイルスである( 図13Aと15)。IBDV遺伝子は、HVTゲノムのEcoRI#9(Bam HI#10)断片内の読みとり枠(ORF A)と同じ転写配向である(図14 ;配列認識番号48、50)。IBDV VP2遺伝子は、IBRV VP8プロ モーターから発現される。S−HVT−126は、伝染性粘液嚢病およびマレッ ク病に対する家禽のワクチンとして有用である。 S−HVT−126は、「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイ ルスを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以 下の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA 2とBamHI、407−32.5G6とNotI、672−07.C40とN otI、672−01.A40とNotI、切断しない706−57.A3、4 15−09.BA1とBamHI。 実施例17B HVT−137 S−HVT−137は、HVTゲノムのEcoRI#9(BamHI#1 0)断片中のPacI部位に変換したユニークなXhoI部位に挿入されたIB DV VP2遺伝子を含有するシチメンチョウの組換えヘルペスウイルスである (図13Aと15)。IBDV遺伝子は、HVTゲノムのEcoRI#9(Ba mHI#10)断片内の読みとり枠(ORF A)と同じ転写配向である(図1 4;配列認識番号48、50)。S−HVT−137はさらに、HVT US2 遺伝子内のHindIII部位に変換したユニークなStuI部位に挿入されたM DV gA、gD、およびgB遺伝子を含有する。IBDV VP2遺伝子は、I BRV VP8プロモーターから発現される。MDV遺伝子は、それら自身の各 内因性MDVプロモーターから発現される。S−HVT−137は、伝染性粘液 嚢病およびマレック病に対する家禽のワクチンとして有用である。 S−HVT−137は、「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイ ルスを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以 下の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA 2とBamHI、407−32.5G6とNotI、672−07.C40とN otI、672−01.A40とNotI、切断しない706−57.A3、切 断しない721−38.1J。 実施例17C HVT−143 S−HVT−143は、HVTゲノムのEcoRI#9(BamHI#10 )断片中のPacI部位に変換したユニークなXhoI部位に挿入されたIBD V VP2遺伝子を含有するシチメンチョウの組換えヘルペスウイルスである( 図13Aと15)。IBDV遺伝子は、HVTゲノムのEcoRI#9(Bam HI#10)断片内の読みとり枠(ORF A)と同じ転写配向である(図14 ;配列認識番号48、50)。S−HVT−143はさらに、HVT US2遺 伝子内のHindIII部位に変換したユニークなStuI部位に挿入されたMD V gA、gD、およびgB遺伝子、ならびにNDV FおよびHN遺伝子を含有 する。IBDV VP2遺伝子は、IBRV VP8プロモーターから発現される 。MDV遺伝子は、それぞれの内因性MDVプロモーターから発現される。ND V F遺伝子は、HCMV極初期プロモーターから転写され、NDV HN遺伝子 はPRV gXプロモーターから転写される。S−HVT−143は、伝染性粘 液嚢病、マレック病、およびニューキャッスル病に対する家 禽のワクチンとして有用である。 S−HVT−143は、「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイ ルスを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以 下の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA 2とBamHI、407−32.5G6とNotI、672−07.C40とN otI、672−01.A40とNotI、切断しない706−57.A3、切 断しない722−60.E2。 実施例18 HVT−128 S−HVT−128は、HVTゲノムのEcoRI#9(BamHI#10 )断片中のPacI部位に変換したユニークなXhoI部位に挿入されたNDV HNとF遺伝子を含有するシチメンチョウの組換えヘルペスウイルスである( 図13Aと15)。S−HVT−128はさらに、HVT US2遺伝子内のH indIII部位に変換したユニークなStuI部位に挿入されたMDV gA、g D、およびgB遺伝子を含有する。NDV HN遺伝子は、PRV gXプロモー ターから発現され、NDV F遺伝子は、HCMV極初期プロモーターから転写 される。MDV遺伝子は内因性MDVプロモーターから発現される。S−HVT −128は、ニューキャッスル病、およびマレック病に対する家禽のワクチンと して有用である。 S−HVT−128は、「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイ ルスを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以 下の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA 2とBamHI、407−32.5G6とNotI、672−07.C40とN otI、672−01.A40とNotI、切断しない717−38.12。こ れらの6つのコスミドの混合物に、ユニークな短い領域に挿入されたMDV g A、gD、およびgB遺伝子(HVT−062を参照)と、HVTのユニークな 長い領域内のEcoRI#9(BamHI#10)断片中のNotI部位に変換 したXhoI部位内に挿入したPRV gXプロモーター−lacZ遺伝子を含 有する、組換えHVTウイルスの限界希釈物を加えた。lacZ陰性である組換 えウイルスS−HVT−128を選択した。 実施例18B HVT−136 S−HVT−136は、HVTのユニークな長い領域内のEcoRI#9( BamHI#10)断片中のPacI部位に変換したユニークなXhoI部位に 挿入されたNDV HNとF遺伝子を含有するシチメンチョウの組換えヘルペス ウイルスである(図14;配列認識番号48と50)。NDV HN遺伝子は、 PRV gXプロモーターから発現され、NDV F遺伝子は、HCMV極初期プ ロモーターから転写される。S−HVT−136は、ニューキャッスル病、およ びマレック病に対する家禽のワクチンとして有用である。 S−HVT−136は、「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイ ルスを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の以 下の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.BA 2とBamHI、407−32.5G6とNotI、672−07.C40とN otI、672−01.A40とNotI、切断しない717−38.12、お よび415−09.BA1とBamHI。 実施例19 S−HVT−145 HVT/MDV組換えウイルスワクチン S−HVT−145は、マレック病に対して防御するMDVとHVTゲノム 配列を含有する組換えウイルスワクチンであり、病原性の作成した血清型2の関 連する防御性抗原をコードする遺伝子を含有するMDVゲノムDNAのコスミド と、HVTゲノムDNAのコスミドを、「重複するサブゲノム断片から組換えヘ ルペスウイルスを作成するための方法」に従って組合せて産生される。得られる ウイルスは、病原性のMDV血清型2に対する防御性免疫応答およびHVTの弱 毒化増殖特性も有するワクチンである。1つの態様において、ユニークな短い領 域のMDV遺伝子とユニークな長い領域のHVT遺伝子を含有するキメラウイル スワクチンは、ニワトリのマレック病に対するワクチンとして有用である。ユニ ークな短い領域内のMDV防御性抗原(gD、gEおよびgI)はMDVに対す る防御性免疫応答を誘発し、MDVのユニークな長い領域内に存在する病原性の 成分(55、56、57)は、HVTの弱毒性のユニークな長い配列により置換 される。その結果、マレック病に対して防御性の弱毒化ウイルスワクチンが得ら れる。マレック病、伝染性咽頭気管炎、伝染性粘液 嚢病、ニューキャッスル病、または他の家禽病原体に対する多価防御性は、IL TV gB、gD、およびgI遺伝子、IBDV VP2遺伝子、NDV HNお よびF遺伝子、または家禽病原体からの抗原遺伝子を、HVT/MDV組換えウ イルス(図13と15)のユニークな長い領域内のEcoRI#9(BamHI #10)断片中のPacI部位またはNotI部位に変換したXhoI部位に挿 入することにより得られる。 全てのMDVのユニークな短い領域を含有するコスミドを作製した。MDV ゲノムDNAは、ウイルスのユニークな長い領域、および内部と末端繰り返し部 分にいくつかのSmaI部位を含有するが、ウイルスのユニークな短い領域には SmaI部位はない。MDVの全てのユニークな短い領域は、MDVゲノムDN AをSmaIで部分的制限分解することにより単離された。約29,000〜3 3,000塩基対のDNA断片を単離し、コスミドベクターpWE15の平滑末 端部位にクローン化した。HVY−145を作製するために、MDVのユニーク な短い領域を含有するコスミドであるHTV/MDVキメラウイルスを、「重複 するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイルスを作成するための方法」に従っ て、HVTのユニークな長い領域を含有するコスミドと一緒にした。サブゲノム クローンと酵素の以下の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、 172−07.BA2とBamHI、407−32.5G6とNotI、407 .32.1C1とNotI、および739−27.16とNotI。 得られるウイルスは、マレック病に対する優れた防御性、またはマレック病 、伝染性咽頭気管炎、伝染性粘液嚢病、ニューキャッスル病、または他の家禽病 原体に対する多価防御性ワクチンとして優れた防御性を与える。HVT/MDV キメラワクチン中のMDV遺伝子の発現が安全であり、HVTとMDV1型(S B−1)またはHVTのみを含有する現在入手可能なワクチンよりマレック病に 対する防御性が優れているため、このワクチンは優れている。第2に、診断と制 御の両方の目的のために、相同性のHVT遺伝子の非存在下でMDV糖タンパク 質遺伝子を発現することができる。MDV糖タンパク質に対する抗体は相同性の HVT糖タンパク質と交差反応するため、これは有用である。最後に、各糖タン パク質遺伝子の単一のコピーを含有する組換えHVT/MDVウイルスは、相同 的組換えにより欠失するかも知れないHVTとMDVから の相同性糖タンパク質遺伝子の2つのコピーを含有する組換えウイルスより安定 である。 別の態様において、ユニークな長い/内部繰り返し結合部とユニークな長い /末端繰り返し結合部のMDV病原性の遺伝子を有効に避けて、ユニークな長い 領域(MDV gBおよびgC)からのMDV防御性抗原遺伝子を含有するコス ミドと、ユニークな短い領域とユニークな長い領域からのHVT遺伝子配列を含 有するコスミドを一緒にした(55、56、57)。 SB−1株は、病原性が弱毒化されたMDV血清型1である。HVTとSB −1の生きたウイルスの組合せでワクチン接種をすると、病原性のMDV抗原刺 激に対して、いずれか単独でワクチン接種するよりも良好な防御性を与える。本 発明の別の態様において、組換えウイルスワクチンは、非病原性のMDV血清型 1と3の弱毒化遺伝子と組合せた病原性のMDV血清型2の防御性抗原を含む( 例えば、SB−1とHVT)。ユニークな長い領域に対応するゲノムDNAは、 SB−1血清型の寄与である。ユニークな短い領域に対応するゲノムDNAは、 HVT血清型の寄与である。MDV血清型2からの3つの主要な糖タンパク質抗 原(gB、gAおよびgD)が、ウイルスのユニークな短い領域に挿入される。 ユニークな短い領域を再作製するためにHVTのサブゲノムクローン672 −01.A40、672−07.C40および721−38.1Jを用いて、組 換えウイルスが作製される。サブゲノムクローン721−38.1Jは、MDV gB、gA、およびgD遺伝子の挿入を含有する。これらのクローンのモル大 過剰量を、サブ感染性量のSb−1ゲノムDNAと共形質移入(コ・トランスフ ェクション)する。適当なサブ感染性用量を決定するために、SB−1の形質移 入を、細胞培養物中でウイルスプラークが出なくなる用量まで力価測定をする。 このような用量は、HVTのユニークな短いサブゲノムクローンと再結合するS B−1のユニークな長い領域をまたぐサブゲノム断片を含有する。従って、SB −1とHVTサブゲノム断片の重複する相同性領域の間の組換えにより得られる ウイルスは非常に好ましい。あるいは、ユニークな長い領域からのSB−1ゲノ ム断片をコスミドベクターにサブクローニングする。MDV gB、gA、およ びgD遺伝子とともにSb−1ユニークな長い領域とHVTユニークな短い領域 を含有する組換えウイルスは、「重複するサブゲノム断片 から組換えヘルペスウイルスを作成するための方法」に従って産生した。この方 法はまた、HVTサブゲノムクローンとともに使用して、伝染性咽頭気管炎ウイ ルス、ニューキャッスル病ウイルスおよび伝染性粘液嚢病ウイルスを含む(ただ し、これらに限定されない)他の鳥類病原体からの抗原遺伝子を挿入した。 実施例20 ニワトリ骨髄単球性増殖因子(cMGF)またはニワトリインターフェロン (cIFN)を発現する組換えHVTは、マレック病ウイルスに対するワクチン として、および家禽の他の疾患に対する免疫応答を増強するために有用である。 ニワトリ骨髄単球性増殖因子(cMGF)は哺乳動物G−CSFやインターロイ キン−6タンパク質(58)と関係があり、ニワトリインターフェロン(cIF N)は哺乳動物1型インターフェロン(59)と相同性がある。前記実施例で記 載したワクチンと組合せて使用すると、S−HVT−144またはcIFNを発 現するHVTは、鳥に疾患を引き起こすウイルス(例えば、マレック病ウイルス 、ニューキャッスル病ウイルス、伝染性咽頭気管炎ウイルス、伝染性気管支炎ウ イルス、伝染性粘液嚢病ウイルスがあるが、これらに限定されない)に対する粘 液性、体液性または細胞性免疫を与えるのに有用である。cMGFまたはcIF Nを発現する組換えHVTは、実施例15に記載の鳥類の疾患を引き起こす生物 に対して増強された免疫を与えるのに有用である。 実施例20A S−HVT−144 S−HVT−144は、HVTのユニークな長い領域内のEcoRI#9断 片中のPacI部位に変換したユニークなXhoI部位に挿入されたニワトリ骨 髄単球性増殖因子(cMGF)遺伝子を含有するシチメンチョウの組換えヘルペ スウイルスである。cMGF遺伝子は、HVTゲノムのEcoRI#9断片内の 読みとり枠(ORFA)と反対の転写配向である(図14;配列認識番号48と 50)。cMGF遺伝子は、ヒトサイトメガロウイルス極初期プロモーターから 転写される。S−HVT−144は、マレック病に対する家禽のワクチンとして 有用である。 S−HVT−144は、「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウ イルスを作成するための方法」に従って作製した。サブゲノムクローンと酵素の 以下の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172−07.B A2とBamHI、407−32.5G6とNotI、672−07.C40と NotI、672−01.A40とNotI、751−87.A8とAscI、 および415−09.BA1とBamHI。 実施例20B ニワトリインターフェロンを発現する組換えHVT シチメンチョウの組換えHVTは、HVTのユニークな長い領域内のEco RI#9断片中のPacI部位に変換したXhoI部位に挿入されたニワトリイ ンターフェロン(cIFN)遺伝子を含有する。cIFN遺伝子は、ヒトサイト メガロウイルス極初期プロモーターから転写される。cIFNを発現する組換え HVTは、マレック病に対する家禽のワクチンとして有用である。 cIFNを発現する組換えHVTは、「重複するサブゲノム断片から組換え ヘルペスウイルスを作成するための方法」に従って作製する。サブゲノムクロー ンと酵素の以下の組合せを使用した:407−32.2C3とNotI、172 −07.BA2とBamHI、407−32.5G6とNotI、672−07 .C40とNotI、672−01.A40とNotI、761−07.A1と AscI、および415−09.BA1とBamHI。 鳥類サイトカインを発現する組換えHVTは、免疫応答を増強するために鳥 類の疾患抗原の遺伝子を発現するHVTと組合される。HVT中で発現され、免 疫刺激作用を有する追加のサイトカインには、トランスフォーミング増殖因子ベ ータ、上皮増殖因子ファミリー、線維芽細胞増殖因子、肝細胞増殖因子、インス リン様増殖因子、B−神経増殖因子、血小板由来増殖因子、血管内皮増殖因子、 インターロイキン1、IL−1受容体アンタゴニスト、インターロイキン2、イ ンターロイキン3、インターロイキン4、インターロイキン5、インターロイキ ン6、IL−6可溶性受容体、インターロイキン7、インターロイキン8、イン ターロイキン9、インターロイキン10、インターロイキン11、インターロイ キン12、インターロイキン13、アンギオゲニン、ケモカイン、コロニー刺激 因子、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子、エリスロポエチン、インター フェロン、インターフェロンガンマ、白血病阻害因子、オンコスタチンM、プレ イオトロフィン、分泌性白血球プロテアーゼインヒビ ター、幹細胞因子、腫瘍壊死因子、および可溶性TNF受容体があるが、これら に限定されない。これらのサイトカインは、トリの種またはヒト、ウシ、ウマ、 ネコ、イヌもしくはブタを含む他の動物由来である。 実施例20C マレック病ウイルス遺伝子およびニワトリインターフェロン遺 伝子を発現する組換えHVT シチメンチョウの組換えヘルペスウイルスは、HVTのユニークな長い領域 内のEcoRI#9断片中のPacI部位に変換したXhoI部位に挿入された ニワトリインターフェロン(cIFN)遺伝子を含有し、さらにHVT US2 遺伝子のHindIII部位に変換したユニークなStuI部位に挿入されたMD V gA、gD、およびgB遺伝子を含有する。cIFN遺伝子は、ヒトサイト メガロウイルス極初期プロモーターから転写される。MDV遺伝子は、内因性M DVプロモーターから発現される。cIFNおよびMDV gA、gB、および gDを発現する組換えHVTは、マレック病に対する家禽の免疫応答が増強した ワクチンとして有用である。 MDV遺伝子とcIFN遺伝子を発現する組換えHVTは、「重複するサブ ゲノム断片から組換えヘルペスウイルスを作成するための方法」に従って作製す る。サブゲノムクローンと酵素の以下の組合せを使用する:407−32.2C 3とNotI、172−07.BA2とBamHI、407−32.5G6とN otI、672−07.C40とNotI、672−01.A40とNotI、 761−07.A1とAscI、および切断しない717−38.1J。 実施例20D マレック病ウイルス遺伝子、ニューキャッスル病ウイルス遺伝 子およびニワトリインターフェロン遺伝子を発現する組換えHVT シチメンチョウの組換えヘルペスウイルスは、HVTのユニークな長い領域 内のEcoRI#9断片中のPacI部位に変換したXhoI部位に挿入された ニワトリインターフェロン(cIFN)遺伝子を含有し、さらにHVT US2 遺伝子のHindIII部位に変換したユニークなStuI部位に挿入されたMD V gA、gD、およびgB遺伝子ならびにNDV HNおよびF遺伝子を含有す る。cIFN遺伝子は、ヒトサイトメガロウイルス極初期プロモータ ーから転写される。MDV遺伝子は、内因性MDVプロモーターから発現される 。NDV HN遺伝子はPRV gXプロモーターに制御され、NDV F遺伝子 はHCMV極初期プロモーターに制御される。cIFNおよびMDV gA、g B、およびgDを発現する組換えHVTは、マレック病およびニューキャッスル 病に対するに対する家禽の免疫応答が増強したワクチンとして有用である。 MDV遺伝子、NDV遺伝子およびcIFNを発現する組換えHVTは、「 重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイルスを作成するための方法」に 従って作製する。サブゲノムクローンと酵素の以下の組合せを使用する:407 −32.2C3とNotI、172−07.BA2とBamHI、407−32 .5G6とNotI、672−07.C40とNotI、672−01.A40 とNotI、761−07.A1とAscI、および切断しない722−60. E2。 実施例20E マレック病ウイルス遺伝子およびニワトリ骨髄単球性増殖因子 遺伝子を発現する組換えHVT シチメンチョウの組換えヘルペスウイルスは、HVTのユニークな長い領域 内のEcoRI#9断片中のPacI部位に変換したXhoI部位に挿入された ニワトリ骨髄単球性増殖因子(cMGF)遺伝子を含有し、さらにHVT US2 遺伝子のHindIII部位に変換したユニークなStuI部位に挿入されたMD V gA、gD、およびgB遺伝子を含有する。cMGF遺伝子は、ヒトサイト メガロウイルス極初期プロモーターから転写される。MDV遺伝子は、内因性M DVプロモーターから発現される。cMGFおよびMDV gA、gB、および gDを発現する組換えHVTは、マレック病に対するに対する家禽の免疫応答が 増強したワクチンとして有用である。 cMGF遺伝子およびMDV遺伝子を発現する組換えHVTは、「重複する サブゲノム断片から組換えヘルペスウイルスを作成するための方法」に従って作 製する。サブゲノムクローンと酵素の以下の組合せを使用する:407−32. 2C3とNotI、172−07.BA2とBamHI、407−32.5G6 とNotI、672−07.C40とNotI、672−01.A40とNot I、751−87.A8とAscI、および切断しない721−38.1J。 実施例20F マレック病ウイルス遺伝子、ニューキャッスル病ウイルス遺伝 子、およびニワトリ骨髄単球性増殖因子遺伝子を発現する組換えHVT シチメンチョウの組換えヘルペスウイルスは、HVTのユニークな長い領域 内のEcoRI#9断片中のPacI部位に変換したXhoI部位に挿入された ニワトリ骨髄単球性増殖因子(cGMF)遺伝子を含有し、さらにHVT US2 遺伝子のHindIII部位に変換したユニークなStuI部位に挿入されたMD V gA、gD、およびgB遺伝子ならびにNDV HNおよびF遺伝子を含有す る。cGMF遺伝子は、ヒトサイトメガロウイルス極初期プロモーターから転写 される。MDV遺伝子は、内因性MDVプロモーターから発現される。NDV HN遺伝子はPRV gXプロモーターに制御され、NDV F遺伝子はHCMV 極初期プロモーターに制御される。cIFNおよびMDV gA、gB、および gDを発現する組換えHVTは、マレック病およびニューキャッスル病に対する に対する家禽の免疫応答が増強したワクチンとして有用である。 MDV遺伝子、NDV遺伝子およびcGMF遺伝子を発現する組換えHVT は、「重複するサブゲノム断片から組換えヘルペスウイルスを作成するための方 法」に従って作製する。サブゲノムクローンと酵素の以下の組合せを使用する: 407−32.2C3とNotI、172−07.BA2とBamHI、407 −32.5G6とNotI、672−07.C40とNotI、672−01. A40とNotI、切断しない751−87.A8、および切断しない722− 60.E2。 実施例21 疾患を引き起こす微生物からの抗原を発現するシチメンチョウの 組換えヘルペスウイルス シチメンチョウの組換えヘルペスウイルス(HVT)は、鳥類の種とともに 動物からの疾患を引き起こす微生物の抗原を発現するのに有用である。組換えH VTは、ヒト、ウマ、ウシ、ブタ、イヌ、およびネコを含む(しかし、これらに 限定されない)動物のワクチンとして有用である。 組換えHVTは、疾患または疾患生物からの外来性抗原がHVTベクター中 で発現される時、ウマの疾患に対するワクチンとして有用である。これらには、 ウマインフルエンザウイルス、ウマヘルペスウイルス−1およびウマヘル ペスウイルス−4があるが、これらに限定されない。組換えHVTは、以下の疾 患または疾患生物からの外来性抗原がHVTベクター中で発現される時、ウシの 疾患に対するワクチンとして有用である。これらには、ウシヘルペスウイルス− 1、ウシウイルス性下痢ウイルス、ウシRSウイルス、ウシパラインフルエンザウ イルスがあるが、これらに限定されない。組換えHVTは、以下の疾患または疾 患生物からの外来性抗原がHVTベクター中で発現される時、ブタの疾患に対す るワクチンとして有用である。これらには、仮性狂犬病ウイルス、ブタ生殖器お よび呼吸器症候群(PRRS/SIRS)、ブタコレラウイルス、ブタインフル エンザウイルス、ブタパルボウイルス、ブタロタウイルスがあるが、これらに限 定されない。組換えHVTは、以下の疾患または疾患生物からの外来性抗原がH VTベクター中で発現される時、ネコまたはイヌの疾患に対するワクチンとして 有用である。これらには、ネコヘルペスウイルス、ネコ白血病ウイルス、ネコ免 疫不全症ウイルス、および糸状虫(Dirofilaria imitis)(心糸状虫症)がある が、これらに限定されない。イヌの疾患を引き起こす微生物には、イヌヘルペス ウイルス、イヌジステンパー、イヌアデノウイルス1型(肝炎)、アデノウイル ス2型(呼吸系疾患)、パラインフルエンザウイルス、レプトスピラカニコーラ (Leptospira canicola)、黄痘性出血病、パルボウイルス、コロナウイルス、 ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)、イヌヘルペスウイルス 、ボルデテラ・ブロンキセプチカ(Bordetella bronchiseptica)、イヌ糸状虫 (Dirofilaria imitis)(心糸状虫症)および狂犬病があるが、これらに限定さ れない。 実施例22 シチメンチョウの組換えヘルペスウイルスをベクターとして用い るヒトワクチン シチメンチョウの組換えヘルペスウイルス(HVT)は、ヒトの疾患に対す るワクチンとして有用である。例えば、ヒトのインフルエンザウイルスは、中和 性ウイルスエピトープが急速に変化する急速に進化するウイルスである。有用な 組換えHVTワクチンはインフルエンザウイルス中和性エピトープがインフルエ ンザウイルスの新しい株に対して防御するように急速に変化するものである。ヒ トのインフルエンザHAとNA遺伝子は、ポリメラーゼ連鎖反応を利用して組換 えHVTにクローン化される。組換えHVTは、以下の疾患また は疾患生物からの外来性抗原がHVTベクター中で発現される時、他のヒトの疾 患に対するワクチンとして有用である。これらには、B型肝炎ウイルス表面抗原 およびコア抗原、C型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全症ウイルス、単純ヘルペスウ イルス−1、単純ヘルペスウイルス−2、ヒトサイトメガロウイルス、エプスタ インバーウイルス、水痘−帯状庖疹ウイルス、ヒトヘルペスウイルス−6、ヒト ヘルペスウイルス−7、ヒトインフルエンザウイルス、麻疹ウイルス、ハンター ンウイルス(hantaan virus)、肺炎ウイルス、ライノウイルス、ポリオウイル ス、ヒト呼吸系発疹ウイルス、レトロウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス、狂 犬病ウイルス、おたふくかぜウイルス、マラリア(Plasmodium falciparum)、 百日咳菌(Bordetella pertussis)、ジフテリア、リケッチア・プロワゼキイ( Richetsia prowazekii)、ボレリア・ベルグドルフェリ(Borrelia bergdorferi )、破傷風毒素、悪性腫瘍抗原があるが、これらに限定されない。 ヒトサイトカインを発現する組換えHVTは、免疫応答を増強するためにヒ トの疾患抗原の遺伝子を発現するHVTと組合される。追加のサイトカイン(ヒ トおよび他の動物のトランスフォーミング増殖因子ベータ、上皮増殖因子ファミ リー、線維芽細胞増殖因子、肝細胞増殖因子、インスリン様増殖因子、B−神経 増殖因子、血小板由来増殖因子、血管内皮増殖因子、インターロイキン1、IL −1受容体アンタゴニスト、インターロイキン2、インターロイキン3、インタ ーロイキン4、インターロイキン5、インターロイキン6、IL−6可溶性受容 体、インターロイキン7、インターロイキン8、インターロイキン9、インター ロイキン10、インターロイキン11、インターロイキン12、インターロイキ ン13、アンギオゲニン、ケモカイン、コロニー刺激因子、顆粒球−マクロファ ージコロニー刺激因子、エリスロポエチン、インターフェロン、インターフェロ ンガンマ、白血病阻害因子、オンコスタチンM、プレイオトロフィン、分泌性白 血球プロテアーゼインヒビター、幹細胞因子、腫瘍壊死因子、および可溶性腫瘍 壊死因子受容体があるが、これらに限定されない)は、HVT中で発現され、免 疫刺激作用を有する。 実施例23 シチメンチョウの組換えヘルペスウイルスワクチンの改良製造法 インターフェロンやインターロイキンのようなサイトカインは、培養細胞 や動物のウイルスの複製を阻害する。細胞性インターフェロンまたはインターロ イキンの産生の阻害は、細胞培養による組換えHVTの増殖を改良する。組換え 豚痘ベクターから発現されるニワトリインターフェロン(cIFN)を、ニワト リ胚線維芽(CEF)細胞培養物に加え、β−ガラクトシダーゼを発現するS− HVT−012で感染させた。細胞培養培地に加えたcIFNは、β−ガラクト シダーゼの発現とS−HVT−012力価の両方を用量依存的に低下させた。こ の結果は、HVTの増殖は、ニワトリインターフェロンの外因性添加により制限 されることを示す。CEF細胞中でニワトリインターフェロン活性を除去または 不活性化することにより、CEF細胞中のHVTの増殖を改良するためにいくつ かの方策が利用可能である。 1つの態様において、ニワトリインターフェロン中和性抗体は、ニワトリイ ンターフェロン活性を阻害し、CEF細胞培養物中の組換えHVTの増殖を改良 するために、培地に加えられる。抗−cIFN抗体は、ニワトリインターフェロ ンタンパク質を注射したマウスまたはウサギの血清から得られ、好ましくはcI FNは、ニワトリインターフェロンを発現する組換え豚痘ウイルス由来である。 ポックスウイルスは、免疫逃避方法としてサイトカイン阻害性タンパク質を 分泌する。ある型のポックスウイルス免疫逃避機序では、サイトカインを不活性 化しウイルスの複製を可能にするインターロイキン、インターフェロン、または 腫瘍壊死因子のポックスウイルス可溶性受容体が関与する(60)。本発明の1 つの態様において、鶏痘ウイルスは、ニワトリインターフェロン阻害性タンパク 質および他の免疫逃避タンパク質の供給源として有用である。インターフェロン 活性を阻害しHVT力価を増加させるために、FPV感染CEF細胞培養物から の調整培地をHVT感染CEF細胞に加える。さらなる態様において、組換えニ ワトリインターフェロン阻害性タンパク質または他のポックスウイルス免疫逃避 タンパク質は、HVT力価を増加させるためにHVTワクチン組成物とともにベ クター中で発現される。 外来遺伝子を発現するために、ニワトリ胚線維芽(CEF)細胞が作成され た(61)。さらなる態様において、ニワトリインターフェロンのアンチセンス RNAをコードする遺伝子を発現するベクターをCEF細胞株に導入して、イン ターフェロン陰性CEF細胞株を作製する。インターフェロン陰性CEF 細胞株中で増殖させた組換えHVTは、インターフェロン産生性CEF細胞株中 で増殖させたHVTに比較して、改良されたウイルス力価を示す。さらなる態様 において、ニワトリ骨髄単球性増殖因子(cMGF)遺伝子を発現するベクター をCEF細胞に導入して、cMGF陽性CEF細胞株を作製する。cMGF陽性 CEF細胞株中で増殖させた組換えHVTは、cMGF陰性CEF細胞株中で増 殖させたHVTに比較して、改良されたウイルス力価を示す。 前記実施例で概説したように、本発明の組換えHVTは、マレック病および 他の疾患に対するワクチンとして有用である。CEF細胞での組換えHVTの増 殖効率が上昇すれば、ワクチンの生産に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 39/17 C12N 7/00 39/245 5/00 B 39/255 A61K 37/66 48/00 37/02 C12N 5/10 37/24 7/00 37/54 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,CA,JP,MX (72)発明者 ウイルド、 マーサ・エー アメリカ合衆国、 カリフォルニア州 92104、 サン・ディエゴ、サン・マルコ ス・アベニュー 2414 (72)発明者 シンガー、 フィリップ・エー アメリカ合衆国、 カリフォルニア州 92117、 サン・ディエゴ、ジェニファ ー・ストリート 3616

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.サイトカインをコードする外来性DNA配列を具備し、該配列がシチメン チョウ・ヘルペスウイルスのゲノムのEcoRI#9断片中のXhoI部位を具備した挿 入領域へ挿入された組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスであって、サイ トカインをコードした前記の外来性DNA配列が、シチメンチョウ・ヘルペスウ イルスに感染した宿主細胞内で発現されることが可能な、上記の組換え型シチメ ンチョウ・ヘルペスウイルス。 2.前記のサイトカインが、ニワトリの骨髄単球性成長因子(cMGF)、ニワト リのインターフェロン(cIFN)、インターロイキン-2、インターロイキン-6、イ ンターロイキン-12、インターフェロン群、顆粒球−マクロファージコロニー刺 激性因子、またはインターロイキン受容体であることを特徴とする、請求項1に 記載の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス。 3.第二の外来性DNA配列を更に具備した、請求項1に記載の組換え型シチ メンチョウ・ヘルペスウイルス。 4.前記の外来性DNA配列が、ポリペプチドをコードしていることを特徴と する、請求項3に記載の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス。 5.前記のポリペプチドが、抗原性であることを特徴とする、請求項4に記載 の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス。 6.前記のポリペプチドが大腸菌(E.coli)のベータガラクトシダーゼである ことを特徴とする、請求項4に記載の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイル ス。 7.S-HVT-144と命名されている、請求項2に記載の組換え型シチメンチョウ ・ヘルペスウイルス。 8.抗原性ポリペプチドをコードする、前記の外来性DNA配列が、US2遺伝 子内のユニークなStuI部位を具備するシチメンチョウ・ヘルペスウイルスの挿入 領域へ挿入されていることを特徴とする、請求項5に記載の組換え型シチメンチ ョウ・ヘルペスウイルス。 9.前記のDNA配列が、以下のものよりなる群から選択される抗原性ポリペ プチドを具備することを特徴とする、請求項8に記載の組換え型シチメンチョウ ・ヘルペスウイルス:マレック病ウイルス、ニューカッスル病ウイルス、伝染性 喉頭気管炎ウイルス、伝染性気管支炎ウイルス、伝染性粘液嚢病ウイルス。 10.前記の外来性DNA配列が、マレック病ウイルスの糖タンパク質A、マ レック病ウイルスの糖タンパク質B、またはマレック病ウイルスの糖タンパク質D をコードすることを特徴とする、請求項9に記載の組換え型シチメンチョウ・ヘ ルペスウイルス。 11.前記の外来性DNA配列が、ニューカッスル病ウイルスの融合タンパク 質、またはニューカッスル病ウイルスの血球凝集素・ノイラミニダーゼをコード することを特徴とする、請求項9に記載の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウ イルス。 12.前記の外来性DNA配列が、伝染性喉頭気管炎ウイルスの糖タンパク質 B、伝染性喉頭気管炎ウイルスの糖タンパク質I、または伝染性喉頭気管炎ウイル スの糖タンパク質Dをコードすることを特徴とする、請求項9に記載の組換え型 シチメンチョウ・ヘルペスウイルス。 13.前記の外来性DNA配列が、伝染性気管支炎ウイルスのスパイクタンパ ク質、または伝染性気管支炎ウイルスのマトリックスタンパク質をコードするこ とを特徴とする、請求項9に記載の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス 。 14.前記の外来性DNA配列が、伝染性粘液嚢病ウイルスのVP2、伝染性粘 液嚢病ウイルスのVP3、または伝染性粘液嚢病ウイルスのVP4をコードすること を特徴とする、請求項9に記載の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス。 15.前記のサイトカインが、内在性の上流ヘルペスウイルスプロモータの制 御下にあることを特徴とする、請求項1に記載の組換え型シチメンチョウ・ヘル ペスウイルス。 16.前記のサイトカインが、異種の上流プロモータ制御下にあることを特徴 とする、請求項15に記載の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス。 17.前記のプロモータが、PRV gX、HSV-1アルファ4、HCMV極初期、MDV gA 、MDV gB、MDV gD、ILT gB、BHV-1.1 VP8、及びILT gDの中から選択されること を特徴とする、請求項15に記載の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス 。 18.以下の(a)〜(c)を必須的に有する二本鎖DNA分子を具備した、シチメ ンチョウ・ヘルペスウイルスのゲノムの中に、サイトカインをコードする外来性 DNA配列を挿入することによって、組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイル スを産生させるための相同性ベクタ: (a)通常はシチメンチョウ・ヘルペスウイルスのゲノム内には存在しない外来 性の二本鎖DNA; (b)シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのゲノムのコード領域の、EcoRI#9断 片の一方の末端に位置する、ウイルスゲノムに対して相同性があって、前記外来 性DNAの一方の末端に存在するシチメンチョウ・ヘルペスウイルス2本鎖DN A; (c)シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのゲノムのコード領域の、EcoRI#9断 片のもう一方の末端に位置する、ウイルスゲノムに対して相同性があって、前記 外来性DNAのもう一方の末端に存在する、シチメンチョウ・ヘルペスウイルス 2本鎖DNA。 19.前記のサイトカインが、ニワトリの骨髄単球性成長因子(cMGF)、ニワ トリのインターフェロン(cIFN)、インターロイキン-2、インターロイキン-6、 インターロイキン-12、インターフェロン群、顆粒球・マクロファージコロニー 刺激性因子、またはインターロイキン受容体であることを特徴とする、請求項1 8に記載の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルス。 20.抗原性ポリペプチドをコードする第二の外来性DNA配列を更に具備し た、請求項18に記載の相同性ベクタ。 21.前記の抗原性ポリペプチドが、必須的に以下のものよりなる群から選択 されることを特徴とする、請求項20に記載の相同性ベクタ:マレック病ウイル ス、ニューカッスル病ウイルス、伝染性喉頭気管炎ウイルス、伝染性気管支炎ウ イルス、伝染性粘液嚢病ウイルス。 22.前記の抗原性ポリペプチドが、必須的に以下のものよりなる群から選択 されることを特徴とする、請求項20に記載の相同性ベクタ:マレック病ウイル スの糖タンパク質A、マレック病ウイルスの糖タンパク質B、マレック病ウイルス の糖タンパク質D、ニューカッスル病ウイルスの融合タンパク質、ニュー カッスル病ウイルスの血球凝集素・ノイラミニダーゼ、伝染性喉頭気管炎ウイル スの糖タンパク質B、伝染性喉頭気管炎ウイルスの糖タンパク質I、伝染性喉頭気 管炎ウイルスの糖タンパク質D、伝染性気管支炎ウイルスのスパイクタンパク質 、伝染性気管支炎ウイルスのマトリックスタンパク質、伝染性粘液嚢病ウイルス のVP2、伝染性粘液嚢病ウイルスのVP3、及び伝染性粘液嚢病ウイルスのVP4。 23.前記の外来性DNA配列が、スクリーニング可能な標識をコードするこ とを特徴とする、請求項20に記載の相同性ベクタ。 24.前記のスクリーニング可能な標識が、大腸菌(E.coli)のベータガラク トシダーゼ、または大腸菌(E.coli)のベータグルクロニダーゼであることを特 徴とする、請求項23に記載の相同性ベクタ。 25.751−87.A8と命名されている、請求項18に記載の相同性ベクタ 。 26.761−07.A1と命名されている、請求項18に記載の相同性ベクタ 。 27.トリをマレック病ウイルスに対して免疫にするのに有益なワクチンであ って、請求項10に記載の効果的な免疫量の組換え型シチメンチョウ・ヘルペス ウイルス、及び適切な担体を具備したワクチン。 28.トリをニューカッスル病ウイルスに対して免疫にするのに有益なワクチ ンであって、請求項11に記載の効果的な免疫量の組換え型シチメンチョウ・ヘ ルペスウイルス、及び適切な担体を具備したワクチン。 29.トリを伝染性喉頭気管炎ウイルスに対して免疫にするのに有益なワクチ ンであって、請求項12に記載の効果的な免疫量の組換え型シチメンチョウ・ヘ ルペスウイルス、及び適切な担体を具備したワクチン。 30.トリをマレック病ウイルス、及びニューカッスル病ウイルスに対して免 疫にするのに有益な多価ワクチンであって、請求項11に記載の効果的な免疫量 の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスを具備したワクチン。 31.トリをマレック病ウイルスに対して免疫するための方法であって、請求 項27に記載の、効果的な投薬量のワクチンをトリに投与することを具備した方 法。 32.請求項1に記載の組換え型シチメンチョウ・ヘルペスウイルスに感染し た宿主細胞。 33.前記の宿主細胞がトリの細胞であることを特徴とする、請求項32に記 載の宿主細胞。 34.シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのユニークな長いウイルスゲノム領 域とマレック病ウイルスのユニークな短い領域とを具備した、シチメンチョウ・ ヘルペスウイルスとマレック病ウイルスとの組換え体キメラ。 35.前記の外来性DNA配列が、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスのゲノ ムのEcoRI#9断片中へ挿入されていて、またシチメンチョウ・ヘルペスウイル スに感染した宿主細胞内で発現することが可能であることを特徴とする、請求項 34に記載の、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスとマレック病ウイルスとの組 換え体キメラ。 36.前記の外来性DNA配列が、ポリペプチドをコードすることを特徴とす る、請求項35に記載の、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスとマレック病ウイ ルスとの組換え体キメラ。 37.前記の外来性DNA配列がサイトカインをコードすることを特徴とする 、請求項36に記載の、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスとマレック病ウイル スとの組換え体キメラ。 38.前記のサイトカインがニワトリ骨髄単球性成長因子(cMGF)、またはニ ワトリのインターフェロン(cIFN)であることを特徴とする、請求項37に記載 の、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスとマレック病ウイルスとの組換え体キメ ラ。 39.抗原性ポリペプチドをコードする外来性DNAを更に具備した、請求項 38に記載の、シチメンチョウ・ヘルペスウイルスとマレック病ウイルスとの組 換え体キメラであって、該抗原性ポリペプチドが、マレック病ウイルス、ニュー カッスル病ウイルス、伝染性喉頭気管炎ウイルス、伝染性気管支炎ウイルス、及 び伝染性粘液嚢病ウイルスからなる群より選択される、上記のキメラ。 40.S-HVT-145と命名されている、請求項39に記載の組換え型シチメンチ ョウ・ヘルペスウイルス。
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