JPS6362504B2 - - Google Patents

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JPS6362504B2
JPS6362504B2 JP3117484A JP3117484A JPS6362504B2 JP S6362504 B2 JPS6362504 B2 JP S6362504B2 JP 3117484 A JP3117484 A JP 3117484A JP 3117484 A JP3117484 A JP 3117484A JP S6362504 B2 JPS6362504 B2 JP S6362504B2
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JP
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acetic acid
stage
cotton
extractant
extraction
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JP3117484A
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は酢酸の抽出回収法に関する。更に詳し
くは本発明は酢酸綿を含有する酢酸水溶液を酢酸
綿に対する非溶剤系抽出剤を用いて多段向流抽出
処理して酢酸を回収する方法の改良に関する。
酢酸繊維素(以下酢酸綿という)の製造に当つ
て酢酸を溶媒とする所謂酢酸法が現在広く採用さ
れているが、この方法では沈澱工程より若干量の
酢酸綿を溶解した酢酸濃度20〜50重量%の希酢酸
水溶液(以下単に廃酸とよぶ)が排出される。こ
の廃酸から酢酸を回収するには抽出によるのが一
般的で各種の抽剤が提案され、使用されている。
近年酢酸綿に対する非溶剤であるアミンを抽剤と
する方法が提案されたが(特開昭56−10131号公
報参照)、この方法はそれまでの抽剤が溶解度に
基づく酢酸の水及び抽剤への分配を主機構とする
のに対し、アミンと酢酸との反応を利用した反応
抽出とも言えるもので、抽出効率等種々の面で際
立つた差異がみられる。この方法は酢酸の抽出回
収法として優れた方法であるが、抽出の進行と共
に廃酸中に溶解していた酢酸綿が水相(重液)中
に析出して来て、時間の経過と共に凝集成長し
て、系内での閉塞等のトラブルの原因となること
が判明して来た。それまでの方法は酢酸の水と抽
剤とに対する溶解による分配を利用したもので、
酢酸綿は仮に抽剤が酢酸綿の非溶剤であつてもこ
れに酢酸が溶解するために酢酸綿は酢酸を介して
抽剤相へ溶け込み、従つてたとえ酢酸綿の析出が
起つても極めて僅かで大きなトラブルにはならな
いのに対し、アミンを抽剤とする場合は抽剤相へ
移つた酢酸はアミンと結合するために、酢酸綿に
対する溶剤として働かず、全体として酢酸綿に対
する溶解度が減少するために、酢酸綿の析出が発
生するものと考えられる。この様な酢酸綿の析出
はアミンを抽剤として用いる場合は本質的なもの
であるが、本発明者等は析出した酢酸綿の凝集成
長による系内での閉塞等のトラブルを解決するた
め種々検討の結果、本発明に到達したものであ
る。
即ち本発明は、酢酸綿を含有する酢酸水溶液を
酢酸綿に対する非溶剤系抽出剤を用いて多段向流
抽出処理して酢酸を回収する方法に於いて、酢酸
綿の析出する段に於ける水相の酢酸濃度を15重量
%以下に低下させることを特徴とする酢酸の抽出
回収法に係わるものであり、本発明によれば析出
した酢酸綿が凝固し、成長することを回避するこ
とが出来る。更に具体的には酢酸綿を含む酢酸水
溶液と酢酸綿に対する非溶剤系抽出剤を向流多段
に接触させる場合に、酢酸綿の析出する途中段、
特に第一段にも抽剤を仕込むことによつて発生析
出酢酸綿量とその時の系の酢酸濃度をコントロー
ルして酢酸綿の凝集を防止するものである。
本発明の方法を添付図面について具体的に説明
すると、第1図にはミキサーセトラーを5基(第
1図では酢酸水溶液の仕込側より第1段、第2
段、第3段、第4段、第5段とし夫々1〜5の番
号を付してある。)使用する向流多段ミキサーセ
トラー型抽出装置のフロー図が示してあるが、本
装置に於て抽剤6と廃酸7とを向流接触させる。
この場合のフローは抽剤6について6−5,6−
4,6−3,6−2,6−1,6−0と示され、
一方、廃酸7については7−1,7−2,7−
3,7−4,7−5,7−6と示されているが、
本発明では抽剤6′の流れを例えば第1段にも仕
込むのである。尚、第1〜5の各抽出段は例えば
第2図に示す如きミキサー8とセトラー9との組
合せからなり、第n段の場合を示している。第1
図に示された例ではn=1、即ち第1段に点線の
矢印6′が付加され、抽剤6−1と6′の合計が廃
酸7−1と向流的に接触し第一段のセトラー9中
の水相の酢酸濃度は15重量%以下に低下せしめら
れる。廃酸7−1の仕込量と抽剤6−5の仕込量
との比は通常の知識に基づいて決めればよいが、
5段のミキサーセトラー抽出装置を用いた場合、
廃酸7−1の酢酸濃度が約30重量%の時、略々
1:1(重量比)で抽出廃液7−6の酸濃度を0.1
重量%以下にすることができる。途中段への抽剤
6′の仕込量はその仕込段の位置及び廃酸中の酢
酸濃度によつても異なるが、本発明者等の検討に
よれば、析出酢酸綿によるトラブルには酢酸綿の
析出が起る重液中の酢酸濃度が支配的で、酢酸濃
度を15重量%以下に低下させることが必要であ
る。従つて最も酢酸濃度が高い第1段に抽剤を追
加添加して一気に酢酸濃度を低くしておけばその
後の各段の重液中の酢酸濃度はそれを超えること
はない。例えば第2段に抽剤を追加添加しても悪
くはないが、この場合は第1段、第2段共大容量
の装置を必要とし、且つ第1段目に仕込む場合よ
りも第1段の酢酸濃度の低下が少く、これを補う
ためには更に抽剤量を増加する必要がある。目標
とする酢酸濃度は15重量%である。あまり低くし
ようとすると抽剤量が著しく大きくなるため、実
際には予じめ試験をして10〜13重量%程度の濃度
になる様決めるとよい。又抽剤を仕込む途中段の
抽出温度も低くすることが望ましく、50℃以下が
適当である。抽剤としてアミンを使用すると、ア
ミンと酢酸が接触すると反応熱が発生するので、
抽出温度が50℃以下になる様に予め廃酸及びアミ
ンを冷却して仕込めばよい。抽出温度が50℃以上
になると析出酢酸綿が更に凝集しやすくなるの
で、重液中の酢酸濃度を更に下げる為、追加アミ
ン量を増加させる必要があるので好ましくない。
本発明に於ては上記の如く酢酸綿に対する非溶
剤系抽出剤が用いられ、かかる抽剤としてはアミ
ン、特に第3アミンが好ましく用いられる。第3
アミンとしては、酢酸よりも沸点が高く、非水相
を形成するものを用いる。水相中への低溶解性と
蒸留による酢酸との分離性を考慮すると12〜40個
程度の炭素数をもつものが好ましい。また大きな
みかけの分配係数を得るためには、窒素原子の近
くに大きな分枝のない第3アミンを用いるのが望
ましい。窒素原子の隣接位はもちろん窒素原子と
CH21個をへだてた炭素原子上にもエチル基以上
の大きな置換基があるのは悪影響があり、ベンジ
ル基のように窒素原子に近い環式構造があるのも
よくない。即ち第3アミンの部分構造を>N−
CH2−CR1R2−で表わすとR1は水素原子、R2
水素原子又はメチル基であるものを選ぶべきであ
る。これら好ましい第3アミンの具体例を挙げる
とトリヘキシアミン、トリオクチルアミン、トリ
イソオクチルアミン(トリス−2,4,4−トリ
メチルペンチルアミン)、トリラウリルアミン、
ジメチルラウリルアミン、ジメチルヘキサデシル
アミン、メチルジ(トリデシルアミン)、ジメチ
ルデシルアミンの如きC6以上のアルキル基をも
つトリアルキルアミン、ジメチルオレイルアミ
ン、ブチルビス(5,5,7,7−テトラメチル
−オクト−2−エン−1−イル)アミン(XE−
204)の如きアルケニル基をもつ第3アミン、ジ
メチルココアミン、ジメチルC8〜C12アルキルア
ミン、ジメチル水添牛脂アミンなどの第3アミン
混合物などである。第3アミンは上記のように
種々のものが使えるがトリオクチルアミンは入手
が容易であり、含酸素有機溶媒と併用して抽出剤
としたときのみかけの分配係数が優れている。
アミンと併用する稀釈剤としては、酢酸より沸
点の高いケトン、アルコール、カルボン酸エステ
ル、リン酸エステルなど含酸素有機溶媒、例えば
3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンを前記
の第3アミンと併用することにより、特に大きな
みかけの分配係数をもつて水溶液中の酢酸を抽出
できる。
以下に本発明の実施例を示す。
実施例 1 第1図に示したフローに於いて、廃酸7−1が
酢酸濃度29.8重量%、流量143Kg/Hの場合、ア
ミン6−5を流量148Kg/H(トリオクチルアミ
ン/トリメチルシクロヘキサノン=50/50
(vol.))で仕込み、途中段への仕込6′を流量60
Kg/Hで仕込んだ。第1段の温度を43℃に保ち
1400時間連続実験した処、析出綿の凝集現象は全
くみられなかつた。この場合の第1段の水相の酢
酸濃度は10〜11.5重量%であつた。
比較例 実施例1に於いて途中段への仕込み6′を止め
て、その他は同じにして実験した処、200時間で
閉塞が起り運転不能となつた。この場合の第1段
の水相の酢酸濃度は15.5〜17重量%であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法に用いる抽出装置のフロ
ー図、第2図はその任意の一段の略示図である。 1,2,3,4,5……抽出段、6′……抽剤、
8……ミキサー、9……セトラー。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酢酸綿を含有する酢酸水溶液を酢酸綿に対す
    る非溶剤系抽出剤を用いて多段向流抽出処理して
    酢酸を回収する方法に於いて、酢酸綿の析出する
    段に於ける水相の酢酸濃度を15重量%以下に低下
    させることを特徴とする酢酸の抽出回収法。 2 酢酸綿の析出する段へ抽出剤を追加して仕込
    むことにより水相の酢酸濃度を低下させる特許請
    求の範囲第1項記載の酢酸の抽出回収法。 3 酢酸綿の析出する段の温度が50℃以下に保持
    されている特許請求の範囲第1項又は第2項記載
    の酢酸の抽出回収法。 4 抽出剤がアミンと稀釈剤との混合物である特
    許請求の範囲第1項〜第3項の何れか1項に記載
    の酢酸の抽出回収法。
JP3117484A 1984-02-21 1984-02-21 酢酸の抽出回収法 Granted JPS60174743A (ja)

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JP3117484A JPS60174743A (ja) 1984-02-21 1984-02-21 酢酸の抽出回収法

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EP2254677A1 (en) * 2008-03-20 2010-12-01 Tate & Lyle Technology Limited Removal of acids from tertiary amide solvents
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CN104672468B (zh) 2012-05-03 2019-09-10 威尔迪亚公司 用于处理木质纤维素材料的方法
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