JPS6362188B2 - - Google Patents

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JPS6362188B2
JPS6362188B2 JP8339486A JP8339486A JPS6362188B2 JP S6362188 B2 JPS6362188 B2 JP S6362188B2 JP 8339486 A JP8339486 A JP 8339486A JP 8339486 A JP8339486 A JP 8339486A JP S6362188 B2 JPS6362188 B2 JP S6362188B2
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chestnut
honey
fermentation
fruits
sugar
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JP8339486A
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この発明は栗蜜由来の風味を有し、飲み易く美
味な栗蜜酒の製造方法に関するものであり、栗菓
子製造業等において多量に副成しながらその用途
が極めて狭く、廃棄されることの多い栗蜜を有効
に利用することのできる栗蜜酒の製造方法に関す
る。 (技術背景) 栗菓子製造業においては栗は一般に剥皮、水煮
の後50%程度の濃度の糖液に浸漬し加熱してから
放置するという工程によつて栗に充分に糖をしみ
込ませ、糖液と分離して利用されている。この糖
液は数回にわたり再使用がされている。栗剥皮、
水煮後の栗果実に対する糖液浸漬、加熱工程にお
いては栗果実に対する糖の浸透と同時に栗果実か
らの成分溶出が起こり、このことが浸漬に使用す
る糖液と栗果実の褐変の原因となるため潤沢に糖
液を使用することが望まれている。すなわち、高
温、高糖濃度時においては栗果実中のアミノ酸あ
るいは蛋白質と糖液中のブドウ糖等との反応によ
つて着色物質が生成する。 上述のように、栗果実浸漬用の糖液は栗果実由
来のアミノ酸、蛋白質および澱粉等の成分を中に
多量に溶かし込むための栗菓子製造時においては
製品としての栗果実の褐変を引き起こすこととな
るため糖液の着色の程度が著しくなると糖液を更
新しなければならないという無駄がある。更に、
このような着色糖液の再生は遠心分離、活性炭使
用によるロ過などの複雑な操作を必要とするた
め、大半は再生利用を経ることなく廃棄されてお
り、その一部が栗菓子製造の副原料として、又、
養蜂家の冬期間用養蜂飼料として廉価で売却され
ている。 (問題点を解決するための手段) 発明者はこのような栗蜜について有効な利用方
法を見出すべく、更には高付加価値化を計るべく
検討した結果、本発明に到達した。 すなわち、本発明に係る栗蜜酒の製造方法は以
上の問題点を解決するため、栗菓子の製造工程で
栗の果実を剥皮、水煮し、その後に糖液に浸漬、
加熱し放置してから栗の果実を分離して得られる
液体部分である栗蜜に酒類用の酵母を添加して醗
酵・醸造させることおよび栗菓子の製造工程で栗
の果実を剥皮、水煮し、その後に糖液に浸漬し、
加熱し放置してから栗の果実を分離して得られる
液体部分である栗蜜に更にリンゴ果汁を加えて混
合し、酒類用の酵母を添加して醗酵・醸造させる
という構成を備えている。 本発明は栗蜜中に存在する豊富な炭水化物に着
目し、これらを資化する酵母菌によるアルコール
醗酵過程を栗蜜と栗蜜およびリンゴ果汁の混合物
に施すことによつて醸造させ、原料に由来する豊
かな風味、芳香を有する醸造酒とすることができ
ることを見出すことによつて成立したものであ
る。 (作用) これらの醸造酒中には、栗蜜の着色機構の説明
からも判明する通り、栗果実の糖液への浸漬、加
熱の際に栗蜜の中に栗中のアミノ酸であるアルキ
ニン等の不可欠アミノ酸を含む18種類ものアミノ
酸が多量に浸出してくる。そこで、醸造過程を経
て得られる醸造酒中の滴定酸度を測定して有機酸
量を調べると、約4〜11mlと、一般の酒類に比べ
て高い値が得られており、これが嗜好飲料として
の製品の爽快さの原因となつている他、健康飲料
としても注目することができる。すなわち同様に
健康飲料として注目されている各種飲料や天然醸
造酢と同様に考えられるとき、本発明に係る製造
方法による栗蜜酒の健康飲料としての有効性は一
層増大し、極めて高いものと考えられる。 すなわち、醸造酢においては最大10%程度含ま
れる有機酸、主成分は酢酸であるが、によつて酸
味を有する風味を与えて食欲を増進させ、酢酸に
よるPH低下を利用した食品の防腐菌作用を与える
ことが知られている他に、醸造酢中の微量成分と
して含まれているリンゴ酸、コハク酸、クエン酸
等がクレブスのTCA回路構成物質であることか
ら、疲労回復作用や栄養素の体内での燃焼促進に
よるエネルギー利用効率の向上が知られているの
であるが、実施例によつて得られる栗蜜酒の高い
滴定酸度、又、中に含まれている種々の有機酸
(第1から第3表)によつても、栗蜜に酵母を作
用させる栗蜜酒の製造方法によるときは、酵母に
よつて生産される様々の酵素の作用の醗酵過程を
通して施すこととなるため、栗蜜酒に上記の如き
健康食品・飲料的な価値・特性を与えることがで
きるのであると推測できる。 すなわち、栗果実を浸漬、加熱することによつ
て栗果実中の成分が十分に溶出した糖液である栗
蜜に酒類用酵母を添加し、醗酵を行わせることに
よつて栗蜜の中に含まれる炭水化物としての糖を
アルコールに変えて有効に利用し、しかも栗果実
から溶出した各種、多量の有効成分を含む爽快美
味で飲み易い健康的な醸造酒の製造方法を見出し
得たものである。 更に、リンゴ酸を豊富に含有するリンゴ果汁を
栗蜜と混合して醗酵させることによつて容易に製
成酒にリンゴ由来の風味、リンゴ酸等による味の
爽快さの付与、醗酵促進または有機酸量の増加に
よる健康食品としての価値の増大をなし得たもの
である。 (実施例) 以下には本発明を具体化した好適な実施例を挙
げて詳述する。 実施例 1 栗蜜を希釈し、これに酒類用酵母を添加し醗酵
させて醸造酒を得た例を示す。 (ア) 醗酵液の調製 栗菓子工場から得られたブリツクス56の濃度
の栗蜜を水で希釈し、糖濃度27%の醗酵液を調
製し、これをAとした。 (イ) 醗酵 上記(ア)で調製した醗酵液A3に、あらかじ
め30℃で2日間静置液体培養した日本醸造協会
清酒用酵母7号(K7)および11号(K11)を
添加後の醗酵液1ml中にK7では約107個、K11
を使用した例では約108個の酵母菌体数が含ま
れるよう添加し、24℃で静置液体醗酵を行つ
た。 (ウ) 製成 K7については10日間、K11については5日
間の醗酵期間の後、醗酵液を冷蔵庫に移し、滓
下げ後、ロ過を行い生成酒を得た。 (エ) 分析結果 醗酵液Aおよび夫々の製成酒についての分析
値を第1表に、また製成酒Dの有機酸組成を第
3表に示す。 製成酒の分析結果から、酵母菌の糖耐性の上限
値域を超えた27%という高い初発糖濃度にもかか
わらず、順調に醗酵が進行し、糖濃度の減少に見
合うアルコールの生成が認められた。製成酒Cで
醗酵期間10日間で、糖が殆んどアルコールに変化
した。これらは栗から溶出した栄養分の存在が、
酵母菌の生理活性を助長したことを示唆してい
る。
【表】 K7を利用して得られた製成酒では、その糖濃
度からわかるように、辛口タイプで、栗様の香り
は若干弱まつてはいるが、淡麗な形のものであ
る。 また、K11を利用した製成酒Dは、糖を残した
ことから甘口タイプで栗様の香りを持つ飲み易い
形のものである。また、これらのことから、初発
濃度の調製、醗酵期間等の醗酵条件の操作によつ
て、栗蜜から栗様の香りを持つ種々のタイプの醸
造酒の製成が可能となる。 実施例 2 栗蜜およびリンゴ果汁の混合物に酒類用酵母を
添加し醗酵させて醸造酒を得た例を示す。 (ア) 醗酵液の調製 実施例1のブリツクス56の栗蜜4.1容とブリ
ツクス12.6のリンゴ果汁3.8容を混合し水1.6容
で希釈して、糖濃度28%の醗酵液Bを得た。 (イ) 醗酵 あらかじめ30℃で2日間静置液体培養した清
酒用酵母K7、K11および日本醸造協会ワイン
用W3を上記(ア)で調製した醗酵液3に、夫々
添加後の醗酵液1mlに約108個の酵母菌体数が
含まれるよう調製して添加し、24℃で醗酵を行
つた。 (ウ) 製成 醗酵期間5日間の後実施例1と同様に製成を
行い、K7を利用した製成酒をE、K11を利用
した製成酒をF、W3を利用した製成酒をGと
した。 (エ) 分析結果 醗酵液Bおよび夫々の製成酒についての分析
結果を第2及び第3表に示す。 実施例2でも実施例1と同様に、糖濃度の減少
に見合うアルコールが生成し、良好にアルコール
醗酵を進行させることができた。また滴定酸度は
醗酵液に比べて増加し、特にEでは11mlと著しく
高い値を示した。
【表】 有機酸分析により、リンゴ酸、クエン酸、コハ
ク酸の存在が確認され、清酒ではリンゴ酸0.7〜
39、クエン酸0〜13、コハク酸12〜92mg/dl含ま
れるとされているが、これに比べて高い分析値を
示した。 リンゴ果汁を混合して醗酵させることによつ
て、製成酒にリンゴ由来の香りが付与され、また
糖を残して醗酵を終了させたことにより、栗およ
びリンゴ由来の香りを持つた甘口の飲み易い形の
美味な醸造酒がえられた。製成酒Fは淡麗、ソフ
トタイプであり、EおよGは有機酸による爽快な
味が共通した特徴である。また、Gでは特に、ワ
イン用酵母の使用によりリンゴ由来の香りは若干
減少したが、製成酒にワインに似たエステル様の
香りが付与されている。
【表】 (発明の効果) このように本発明によるときは、栗果実自体を
直接の原料として使用しても栗からとれるアルコ
ールは非常に少ないこと、又、栗の香りが残らな
いためあるいは極端に少ないために栗ワインなど
としての製成酒を得ることができないという欠点
を、数回の栗果実抽出後の抽出糖液を使用するこ
とによつて初めて栗の香りのする醸造酒を得るこ
とができたものであり、抽出液中の多量のデキス
トリンがフレーバーのもととなつて香り高い栗蜜
酒を製造することができ、リンゴ果汁の加えるこ
とによつて飲み易く美味とすることができるとい
う著効を奏する。 以上本発明につき好適な実施例を挙げて種々説
明したが、本発明はこの実施例に限定されるもの
ではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多く
の改変を施し得るのはもちろんのことである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 栗菓子の製造工程で栗の果実を剥皮、水煮
    し、その後に糖液に浸漬し、加熱し放置してから
    栗の果実を分離して得られる液体部分である栗蜜
    に酒類用の酵母を添加して醗酵・醸造させること
    を特徴とする栗蜜酒の製造方法。 2 栗菓子の製造工程で栗の果実を剥皮、水煮
    し、その後に糖液に浸漬し、加熱し放置してから
    栗の果実を分離して得られる液体部分である栗蜜
    に更にリンゴ果汁を加えて混合し、酒類用の酵母
    を添加して醗酵・醸造させることを特徴とする栗
    蜜酒の製造方法。
JP61083394A 1986-04-10 1986-04-10 栗蜜酒の製造方法 Granted JPS62239978A (ja)

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