JPS636185B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は遠方監視装置に関し、情報表示器を具
えた中央処理ユニツトと多数の端末ユニツトとを
単一伝送路にて接続し中央処理ユニツトと端末ユ
ニツトとは常に同期してパルス列の歩進を行な
い、端末ユニツトにおいて情報のない時は応答せ
ず、情報のある時には自己に割当てられた単位パ
ルス発生時に応答して所定時間情報を伝送する上
記方法及び装置である。

従来より火災報知器のような火災発生情報を逸
早く中央に報知するために各種の設備が開発され
ている。例えば高層建築物には各室廊下等に夫々
火災発生の検知器を具え、検知器が検出した情報
が中央に伝わるよう設備されている。検知器と中
央とを連絡する線路は、電話線のように個々の検
知器と中央とを独立した線路で結ぶのは情報発生
時に直ちに中央との連絡がとれるので最も好まし
い。併しこのように設備することは検知器の数が
少ない時には問題はないが、検知器の数が多くな
ると各検知器と中央との間の独立回線数が多く且
つ複雑になる。又多数の端末ユニツトを一対の線
路、即ち共通の伝送路に接続した検知器動作時発
報の方式では火災発生時に多数の検知器が同時に
中央に情報を送つた場合に失報することがあり情
報が表示されぬ。それで検知器のある複数の端末
ユニツトと中央処理ユニツトとを共通の伝送路で
結び、中央処理ユニツトから順次端末ユニツトを
呼出して情報の有無を応答させる方法をとつてい
る。この方法は常に中央ユニツトから全端末ユニ
ツトをくり返し呼出しているので端末ユニツトの
情報がたとえ失報しても次の呼出に情報の提供が
できる。その一方法としてポーリング方式があ
る。これは中央処理ユニツトから常時多数の端末
ユニツトに対して、端末ユニツトの配列順序に従
つて応答要求の信号を繰返し発信して応答を受け
るという方法である。先ず第一の端末ユニツトに
対し応答要求信号を発信し、第一端末ユニツトか
らの応答を所定時間待つ。所定時間内に応答がな
い時は第二端末ユニツトに同じく応答要求信号を
送り、第二端末ユニツトから同じく所定時間応答
を待つ。応答の情報がある時、当該端末ユニツト
に当てられた所定時間に応答を中央に送る。この
ように各端末ユニツトに対し情報の有無に拘ら
ず、所定時間を費すので、中央よりの発信時間と
前記所定時間の和に端末ユニツトの数を乗じた時
間が端末ユニツト一順の時間になる。従つて端末
ユニツトを一順する時間が相当に長い。これに対
して中央ユニツトからトリガーによる順次応答す
る方式がある。これは中央ユニツトからトリガー
信号を共通伝送路に発信し、共通伝送路に並列接
続せる端末ユニツトは先ず第一端末ユニツトが第
一端末ユニツトに割当てられた時間帯に所定時間
の間応答をする。応答が済み、続いて第二の端末
ユニツトに割当てられた時間帯に第二端末ユニツ
トが応答を行い、順次端末ユニツトから中央処理
ユニツトに応答信号が送られて来る。併し各端末
ユニツトも情報の有無に拘らず所定時間の間応答
に時間を費す。そのためトリガー信号の一順時間
は前記所定時間に端末ユニツト数を乗した時間と
トリガー信号時間の和となる。それでトリガー信
号一順時間はポーリング方式よりは短縮されると
は云え未だ相当の時間が掛る。

上記の各遠方監視において中央処理ユニツトか
ら各端末ユニツトを繰返し順次呼出すに当り、各
端末ユニツトにおいては情報の有無に拘らず所定
時間が費された後次の端末ユニツトが呼出され
る。そのため端末ユニツトで送出すべき情報がな
い時にもその端末ユニツトの応答時間が割当ら
れ、次の端末ユニツトが呼出される迄の所定時間
は完全に情報なしの遊び時間となる。従つて情報
を送出しなければならない後続の端末ユニツトが
呼出される迄には前段ユニツトにおける遊びの無
駄時間を経過した後でなければ応答しうる時間帯
が廻つて来ない。それ故火災発生時から例えば５
秒以内に中央処理ユニツトに火災発生情報が送ら
れるようにするためには一伝送路に多数の端末ユ
ニツトを並設するのには自ら制限がある。

本発明は上記欠点を解除して迅速に伝達すべき
情報を端末ユニツトから中央ユニツトに伝送する
ことを目的としたものであつて、複数の端末ユニ
ツトより単一の共通伝送路により個別に中央処理
ユニツトに情報を伝送し、中央処理ユニツトにお
いて前記情報を表示する遠方監視のものであつ
て、前記各ユニツトは異なるパルス群からなる単
位パルスを少くとも端末ユニツトの数だけ所定順
序に従つて並べられたパルス列を同期して繰返し
歩進し、各端末ユニツトは夫々伝送すべき情報が
あるとき当該ユニツトに対応する自己の発する単
位パルス発生時に前記伝送路に前記パルスとは識
別しうる伝送すべき情報信号を出力して中央処理
ユニツトに情報を伝送し、中央処理ユニツトは前
記信号の受信により表示回路を動作せしめると共
に端末ユニツトと共に情報信号の受信に要する所
定時間の間前記パルス列の歩進を停止するように
なつている。これによつて各端末ユニツトは中央
ユニツトと同期して夫々自己が歩進する同じパル
ス列の信号中自己を表わす単位パルスの発生時に
情報があれば、前記のように情報を中央ユニツト
に送り、情報がないときは瞬時に次段の端末ユニ
ツトが自己の発生する同じパルス列の次の単位パ
ルスによつて次の端末ユニツトには情報信号発信
可能な時間が割当てられる。中央処理ユニツトは
端末ユニツトから情報を受ければ所定時間の間情
報を受けると共に、中央処理ユニツトを含め各端
末ユニツトのパルス列発生カウンターの歩進を停
止し、情報信号受信完了後、中央及び端末ユニツ
トのパルス列発生カウンターを前回停止したパル
ス列中から一段歩進させて再開するというもので
ある。従つて各端末ユニツトを表わす単位パルス
からなるパルス列が一順する時間は情報がない時
は極めて短かく、情報がある場合には情報を受け
る所定時間に情報数を乗じた時間と前記情報がな
い時の一順時間を加えた時間に過ぎない。従つて
各端末ユニツトが繰返し呼出される一サイクルを
大いに短縮することができる。

本発明は上記方法を実施するための装置であつ
て、その装置は中央処理ユニツトと、並設の複数
の端末ユニツトと、前記両方のユニツトを接続し
相互に情報を伝送する単一の共通伝送路からなる
遠方監視装置において、前記一方及び他方の各ユ
ニツトには端末ユニツトに夫々対応する単位のパ
ルスを少くとも端末ユニツトの数だけ所定の順序
に並べたパルス列を互に同期して繰返し歩進さす
パルスカウンタと、該パルスカウンタを歩進させ
る駆動回路とを夫々具え、前記中央処理ユニツト
は前記両方のパルスカウンタの出力繰返し始めに
該ユニツトのパルスカウンタを直接クリヤーする
ためと復旧のための同期信号₀を所定時間前記伝
送路に出力して端末ユニツトのパルスカウンタを
クリヤーするための変換回路と、該伝送路を介し
て端末ユニツトよりの情報を入力し復調表示する
表示回路を具えており、前記各端末ユニツトは前
記同期信号を検知しパルスカウンタをクリヤーす
る手段と、情報検出回路と、該検出回路の出力を
前記伝送路に出力するため前記のパルスとは異な
つて前記同期信号とは識別可能な信号に変換する
回路と、当該端末ユニツトに対応する単位パルス
発生時に比較の対象となる記憶回路と、該パルス
発生時検出回路に情報入力があつたとき前記比較
にもとずき前記変換回路を駆動せしめる回路を具
え、前記両方のユニツトには端末ユニツトより前
記伝送路に情報が入力されている間前記パルスカ
ウンタのパルスカウントを停止さすためパルスカ
ウンタの駆動を停止する回路と、情報の出力完了
によりパルスカウントの再開のとき前回停止した
パルス列から１パルス歩進させる回路とを夫々具
えているものである。以下図面によつて本発明の
実施例を詳記する。

中央処理ユニツトは第１図に示すようにクロツ
クパルス発振回路１からのタイミングパルスがカ
ウンタ２を駆動し、該カウンタの出力は負論理
OR回路３を経てパルスカウンタ４に入力するよ
うになつている。パルスカウンタ４はカウンタ２
よりのタイミングパルスによつて少くとも端末ユ
ニツトの数だけパルス群を所定順序で発生してパ
ルス列を形成させ、このパルス列を変換回路５に
送る。パルスカウンタ４は後記するように端末ユ
ニツトからの応答時間割当用の役も司つている。
変換回路５は後記する端末ユニツトに夫々ある前
記カウンタ２とパルスカウンタ４に相当するカウ
ンタへの復旧信号用発振回路６の出力を伝送路３
０に送出すスイツチr₁をメークするためのリレー
R₁を動作させる出力と、パルス列中の最終端末
ユニツト用の単位パルス発生時の次にパルスカウ
ンタ４を復旧させる信号を出力する。中央処理ユ
ニツトには端末ユニツトから伝送路を経て送られ
て来た信号を復調する復調回路７と復調された信
号により情報を表示する表示回路８と、この信号
の有無を検知する検知回路９と検知回路の出力に
よつて前記負論理OR回路３の一方への入力パル
ス発生回路１０が設けられている。

端末ユニツトは第２図に示す様に前記発振回路
１に対応するパルス発振回路１１を具え、この発
振回路からのタイミングパルスがカウンタ１２を
駆動し、カウンタ１２の出力は負論理OR回路１
３と負論理AND回路１５を経てパルスカウンタ
１４に入力するようになつている。発振回路１
１、カウンタ１２、パルスカウンタ１４は何れも
中央処理ユニツトの発振回路１、カウンタ２、パ
ルスカウンタ４と同期して歩進するようになつて
いる。更に端末ユニツトの番号が設定された記憶
回路１６があつて前記パルスカウンタ１４とコン
パレータ１７を介して連絡されている。情報検出
回路１８は火災情報の有無を検出するもので、検
出された情報はタイミングパルス発生器２０のパ
ルスによつて並直変換される変換回路１９によつ
て直列変換され、その出力が変調回路２１によつ
てパルスとは異なる_H、_Lという高い周波数と低
い周波数に変換されるようになつている。又検出
回路１８の情報とコンパレータ１７による比較値
はタイミングパルス発生回路の制御回路２２に入
力され、制御回路２２の出力によつて前記タイミ
ングパルス発生回路２０が制御され、その出力が
前記変換回路１９に送られると共にリレーR₂を
作動させてスイツチr₂をメークし、変調回路２１
の出力を伝送路３０に送るようにしている。１６
ａは各端末ユニツトに設けられている最終端末ユ
ニツトの番号設定の記録回路で最終端末ユニツト
のコンパレータ１７ａを介して前段の負論理
AND回路１５に接続されている。２３は中央処
理ユニツトの復旧信号発振回路よりパルス列信号
の繰返し毎にカウンタ１２、パルスカウンタ１４
をクリヤーするために所定時間送出される復旧信
号₀の検出回路で、その出力はフリツプフロツプ
２４に“１”を出力させて、上記両カウンタをク
リヤーさせる。又、検出回路２３に並列に_H、_L
検出の検出回路２５があつて検出中は“１”を出
力しカウンタ１２とパルス発生回路２６に加える
ようにしている。２７はコンパレータ１７ａを経
た最終パルス列のパルスに続く次のパルスと中央
処理ユニツトよりの₀信号を受けるAND回路で、
₀検出信号と前記パルスで出力し₀信号の終了に
よりカウンタ１２とパルスカウンタ１４のクリヤ
ーを解き、パルスカウンタ１４を再度歩進させる
ものである。

本発明装置の動作について述べる。前記のよう
に中央、端末の各ユニツトを通じて発振回路１，
１１、カウンタ２，１２、カウンタ４，１４は同
期して少くとも端末ユニツトの数からなるパルス
の列を所定順序で繰返し歩進し、繰返し毎に中央
ユニツトの変換回路５はリレーR₁によりスイツ
チr₁を発振回路６側にメークして伝送路３０に復
旧のため周波数₀の同期信号を所定時間送り、そ
れによつて端末ユニツトのカウンタ１２とパルス
カウンタ１４をクリヤーすると共に、中央ユニツ
トのパルスカウンタ４をもクリヤーする。

端末ユニツトに情報がある場合には当該端末ユ
ニツトに該当した単位パルスが到来したとき検出
回路１８が動作しその出力は変換回路１９に送ら
れると共に、タイミングパルス発生回路の制御回
路２２に出力される。一方パルスカウンタ１４は
コンパレータ１７に出力し記録回路１６の出力と
比較される。当該端末ユニツトの単位パルス到来
時にコンパレータ１７は制御回路２２に出力し、
該回路はOPで示すようにタイミングパルス発生
回路２０を作動せしめてそれにより変換回路１９
から“１”“０”の直列信号を変調回路２１に送
らしめると共に、リレーR₂によりスイツチr₂をメ
ークする。変調回路２１は同期信号の周波数₀と
異なる周波数例えば_H、_Lの周波数変調信号を伝
送路３０を通して中央処理ユニツトに送る。中央
処理ユニツトは送られた_H、_L信号を検知回路９
により検知し、検知回路９が作動すればカウンタ
２をクリヤーし、併せてパルスカウンタ４の歩進
を停止する。同時に_H、_L信号は復調回路７を経
て表示回路８に表示される。復調回路と表示回路
の構成は本発明の主要点ではなく周知技術で実行
しうるものであるので詳細は述べない。一方端末
ユニツトにおいては変調回路よりの_H、_L信号の
発信は検出回路２５により検出されて、その出力
はカウンタ１２に加えられカウンタをクリヤー
し、パルスカウンタ１４のパルスカウントを停止
させる。端末ユニツトよりの情報は中央処理ユニ
ツトの検知回路９で情報信号受信完了後パルス発
生回路１０の出力“０”により負のOR回路３を
経てパルスカウンタ４の運転を前回停止したパル
ス列から１パルス歩進させる。この動作は端末ユ
ニツトにおいても、検出回路２５の“０”出力に
より入力パルス発生回路２６の“０”パルスによ
つて回路１３と１５を通してパルスカウンタ１４
を前回停止したパルス列から１パルス歩進させて
再開させる。

本発明は以上の如く中央処理ユニツトと各端末
ユニツトは多数の単位パルスからなるパルス列を
所定順序で同期して歩進し、端末ユニツトは自己
の番号に相当する単位パルス時間帯の時に中央処
理ユニツトと連絡がとれるようになつている。そ
れで連絡がとれる時に伝えるべき情報がなけれ
ば、パルス列は通過して次の端末ユニツトとの連
絡をとるようになる。従つて連絡すべき情報がな
いときはパルス列の一順時間は極めて短かい。情
報がある時には自己の番号の単位パルスでパルス
列の歩進が停止し、所定の時間の間情報を中央処
理ユニツトに伝え、中央処理ユニツトではその情
報を表示する。それ故に端末ユニツト中複数のユ
ニツトで伝えるべき情報があつたとしても情報の
ない時の一順時間に各情報提供時間の合計を加え
ただけの時間で一順が終る。そのため前記ポーリ
ング方式又はトリガーによる方法のように伝える
べき情報の有無に拘らず応答のため各端末ユニツ
ト毎に所定時間情報を待つというものに比して一
順時間に融通性をもたして時間を短縮することが
できる。又端末ユニツトの情報の失報においても
一順時間が短かいために次のパルス列が廻つて来
た時に情報を伝えることができるので極めて効率
的に遠方監視ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の中央処理ユニツトのブロツク
図、第２図は同端末ユニツトのブロツク図であ
る。 １，１１：発振回路、２，１２：カウンタ、
４，１４：パルスカウンタ、５：変換回路、６：
発振回路、７：復調回路、８：表示回路、９：検
知回路、１６：記憶回路、１８，２３：検知回
路、１９：並直列変換回路、２０：タイミングパ
ルス発生回路、２１：変調回路、２２：タイミン
グパルス発生器制御回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 中央処理ユニツトと、並設の複数の端末ユニ
   ツトと、前記両方のユニツトを接続し相互に情報
   を伝送する単一の共通伝送路３０からなる遠方監
   視装置において、前記一方及び他方の各ユニツト
   には端末ユニツトに夫々対応する単位のパルスを
   少くとも端末ユニツトの数だけ所定の順序に並べ
   たパルス列を互に同期して繰返し歩進さすパルス
   カウンタ４；１４と、該パルスカウンタを歩進さ
   せる駆動回路１，２；１１，１２とを夫々具え、
   前記中央処理ユニツトは前記両方のパルスカウン
   タの出力繰返し始めに該ユニツトのパルスカウン
   タ４を直接クリヤーするためと復旧のための同期
   信号₀を所定時間前記伝送路に出力して端末ユニ
   ツトのパルスカウンタ１４をクリヤーするための
   変換回路５と、該伝送路を介して端末ユニツトよ
   りの情報を入力し復調表示する表示回路７，８を
   具え、 前記各端末ユニツトは前記同期信号を検知しパ
   ルスカウンタをクリヤーする手段２３，２７と、
   情報検出回路１８と、該検出回路の出力を前記伝
   送路に出力するため前記のパルスとは異なつて前
   記同期信号とは識別可能な信号に変換する回路１
   ９，２１と、当該端末ユニツトに対応する単位パ
   ルス発生時に比較の対象となる記憶回路１６及び
   １６ａと、該パルス発生時検出回路に情報入力が
   あつたとき前記比較にもとずき前記変換回路を駆
   動せしめる回路２２，２０を具え、 更に前記両方のユニツトには端末ユニツトより
   前記伝送路に情報が入力されている間前記パルス
   カウンタのパルスカウントを停止さすためパルス
   カウンタの駆動を停止する回路１０；２６と、情
   報の出力完了によりパルスカウントの再開のとき
   前回停止したパルス列から１パルス歩進させる回
   路３，１３を夫々具えていることを特徴とした遠
   方監視装置。