JPS6361091A - ギヤ油組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 皮呈上ｑ札几分１ 本発明は自動車の変速機歯車装置の潤滑及びシンクロナ
イザ−リングとギヤコーンの摩擦摩耗特性を従来の硫黄
−燐系ギヤ油に比べ、著しく改善し、同時に極圧性を保
持し得る駆動系の潤滑油組成物に関するものである。

皿米侠街 −Ｉ’ｌＱに変速機油とハイポイドギヤ油の違いは硫黄
−燐系極圧剤の添加量を極圧レヘルによって変えており
、変速機油の場合は活性の低い硫黄−燐系極圧剤を使用
するなどの適用が行われる。従って、変速機油をハイポ
イドギヤに適用する、或は逆にハイポイドギヤ油を変速
機に適用することは問題を生ずることがあった。また、
一方では変速機油としてギヤ油に変えてエンジン油を使
用する場合があるが、潤滑特性としてギヤ油に比べ低く
、シンクロナイザ−リングとギヤコーンの摩擦係数は比
較的高いが、耐久性能に問題があったり、耐摩耗性、耐
焼き付き性、耐フレノチング性能が劣る傾向がある。

Ｕの７′　しようとする。　占 自動車の変速機は歯数の異なる歯車の噛み合わせをなめ
らかに変えるもので、選択摺動式からドッグクラッチを
設けた常時噛み合い式へ進み、現在では同期噛み合い機
構をつけた常時噛み合い式に発展してきた。すなわちシ
ンクロナイザ−リングとギヤコーンを押し付けることに
よって摩擦を起こし、ブレーキ作用によって回転数を合
わせ歯車の噛み合わせを行うものである。ここで変速機
油として潤滑性能に優れたギヤ油を使用すると滑り摩擦
係数が低いために所定のブレーキ効果が得られないため
に、同期時間が長くなりなめらかに歯車の噛み合わせが
出来なくなくなる。逆に潤滑性能が貧弱なギヤ油を使用
すると初期には摩擦係数が高いために、同期特性は良好
であるが耐摩耗性能が劣るために短時間のうちにシンク
ロナイザ−リングの摩耗が進み、シンクロナイザ−リン
グとギヤコーンの隙間が広がり所定のブレーキ効果が得
られず同期不良を起こしたり、他の潤滑部分に焼き付き
や摩耗を起こす恐れがある。

。　占を”′するための 本発明は、基油１００重量部に対して硫化オレフィンを
硫黄分として０．５から４重量部、及びアルキル燐酸化
合物、アルキルチオ燐酸系化合物及びアルキルジチオ燐
酸系化合物からなる群から選択されるものの１種または
２種以上を燐分として０．０２から０．２重量部、およ
び（ａ）金属系清浄剤を金属量として０．０１から０．
５重量部、（ｂ）ジアルキルジチオ燐酸の金属塩を金属
量として０．０４から０．６重量部、（Ｃ）ジアルキル
ジチオカーバメートの金属塩を金属量として０．０４か
ら０．６重量部、（ｄ）ナフテン酸亜鉛あるいはナフテ
ン酸鉛を金属分として０．０２から０．５重量部の範囲
でいずれか１種以上を配合したことを特徴とするギヤ油
組成物に関するものである。

本発明はシンクロナイザ−リングとギヤコーン部分で高
い摩擦係数を実現し、更にその摩擦係数を維持する耐久
性能を有し、同時に優れた耐摩耗性能と高い極圧性能を
保持するギヤ油組成物である。ここでは活性の比較的高
い硫黄燐系極圧剤を基本とするが、新たに金属系清浄剤
、ジアルキルジチオリン酸亜鉛、ジアルキルジチオカー
バメートやナフテン酸亜鉛等を配合することによってシ
ンクロナイザ−リングとギヤコーン部分の摩擦係数を高
く維持し、同時に極圧レベルをＧＬ−５に保つことが特
徴である。

本発明において使用される基油は溶剤精製あるいは水素
化処理を受けた鉱油ないしは合成油であって、適当な粘
度を有するものでよい。例えば、合成油としてはポリア
ルファオレフィン類、ポリブテン類、ジエステル類、ポ
リエチレンプロピレン類、ポリグライコール類、ヒンダ
ードエステル類が上げられるが、添加剤の溶解性等を考
慮すると好ましくは鉱油に類似したポリアルファオレフ
ィン類、ポリブテン類、ポリエチレンプロピレン類が良
い。一般に自動車用変速機ギヤ油は低温時の流動性を考
慮して７５Ｗ、８０Ｗ、９０番、１４０番などのシング
ルグレードタイプ及び７５Ｗ／９０．７５Ｗ／８５．８
０Ｗ／８５．８０Ｗ／９０，８０Ｗ／１４０および８５
Ｗ／１４０などのマルチグレードタイプに調合されるが
、通常４から４０センチストークス（＠１００摂氏）の
基油が使用され、必要に応じて増粘効果と流動点効果を
得るためにポリメタクリレート系の高分子化合物、ある
いはポリブテン類、ポリエチレンプロピレンの高分子化
合物とポリメタクリレートが組み合わせて使用される。

ＧＬ−５レベルの極圧性能を保持するには硫黄−燐系化
合物を使用するが、その内容は硫化オレフィンと燐酸エ
ステル類が主成分である。

本発明で用いる硫黄化合物はイソブチレンの重合体を硫
化処理して得られる硫黄分含量が４０から５０重景気の
硫化オレフィンや、硫化処理された硫化油脂や硫化エス
テルであり、従来ギヤ油の極圧剤として単独あるいは組
み合わせて用いられてきた。ここでは基油１００部に対
して自動車ギヤ油として硫黄分が０．５から４重量部で
使用される。場合によっては特に高い極圧性能を必要と
しない時があるが、この様な場合には硫黄化合物と燐酸
エステル類の添加量を減らして調整すれば良い。

次に本発明で用いられる燐酸エステル化合物としては、
亜燐酸エステル、亜燐酸トリエステル、ホスホン酸エス
テル、正燐酸エステル、ピロリン酸エステル、酸性燐酸
エステル、酸性燐酸エステルのアミン塩等のアルキルま
たはアリール燐酸エステル化合物、炭素数３から１８の
アルキル基を有するアルキルチオフォスフェート、酸性
チオリン酸エステルの燐酸エステル化合物、或はこれら
のアルキルアミン完全中和塩、または部分中和塩等のア
ルキルチオリン酸エステル類、炭素数１から１８のアル
キル基を有するアルキルジチオホスフェート、酸性ジチ
オリン酸エステルの燐酸エステル化合物またはチオリン
酸エステル化合物、或はこれらのアルキルアミン完全中
和塩または部分中和塩などのアルキルジチオリン酸エス
テル類、炭素数１から１８のアルキル基２個を有する酸
性ジチオリン酸エステルの燐酸エステル化合物またはチ
オリン酸エステル化合物、或はこれらのアルキルアミン
完全中和塩または部分中和塩などのジアルキルジチオリ
ン酸エステル類などを上げることが出来る。これらの燐
化合物は単独で使用してもよく、また、２種以上を組み
合わせて使用してもよい。上記の燐酸エステル系化合物
を１種ないしは２種以上組合せ、燐分として基油１００
重量部に対して０．０５から０．２重量部が適当である
。これらの燐化合物は数種の組合せ及び硫黄化合物と組
み合わせることによって単独の耐摩耗性、耐焼き付き性
が向上する。なおこれらの燐化合物は従来ギヤ油の極圧
剤として公用の物であり、例えばＡＮＧＬＡＭＯＬ　９
９．９８Ａ（以上ループリシール社商品）　、ＨＩＴＥ
ＣＥ　−３３３、Ｍ６３１１（以上クーパー社商品）と
して市販され、先に述べた硫黄化合物が組み合わされた
商品となっている。

次に本発明で用いられる（ａ）金属系清浄剤は一般にエ
ンジンなどの高温運転時に発生する沈積物及びこれらの
出発物質などを取り除きエンジン内部を清浄にする機能
がある。化合物としてはスルホネート、フェネート、サ
リテレート、ホスホネートなどがあり、金属としてカル
シューム、マグネシューム、バリウム等の金属塩の形に
なっている。また、更にこれらの金属の水酸化物ないし
は炭酸塩を過剰に含有させた超塩量部配合し、これらの
従来の基本的機能である清浄性、酸中和性以外に、新た
にシンクロナイザ−リングとギヤコーンの摩擦摩耗特性
を大幅に改善できることが特徴である。なお金属の種類
や有機部分（例えばスルホネートやフェネート）の違い
はシンクロナイザ−リングとギヤコーンの摩擦摩耗特性
に若干の影響を与えるが、何れも摩擦係数を上げる効果
があり、特に高い摩擦係数を必要とするならば金属清浄
剤の添加量を増量すればよい。しかし、０．５重量部以
上配合すると摩擦係数が過大になりすぎるので自動車用
ギヤー油としては好ましくない。また、０、Ｏ１重量部
以下配合する場合目的とする高い摩擦係数を得られない
ばかりか上記の清浄、酸中和効果などの諸効果が得られ
ない。

また、本発明で用いられている（ｂ）ジチオリン酸の金
属塩は、例えば亜鉛はエンジン油あるいは油圧作動油な
どで酸化防止剤、耐摩耗剤として使用されており、化学
構造は以下の式で表現され、 Ｒ＋、Ｒｔ、　Ｒ３，Ｒａは炭素数が３から１０のアル
キル基 Ｍは金属元素 この分子中のＲなる炭化水素基や金属の種類を変えるこ
とによってもその効果は若干変わってくるが本発明では
式中のＲはＣ１からＣＩＯで表される化合物が該当し、
ジチオリン酸の金属塩としては亜鉛以外に鉛、錫、カド
ミウム、ニッケル、コバルト、アンチモン、モリブデン
等の化合物があげられる。金属の種類が異なっても耐摩
耗性、極圧性能は有しており、ここではジチオリン酸の
金属塩の配合量は基油１００重量部に対して、金属分と
して０．０１から０．６重量部であって、この範囲以外
では耐摩耗性、極圧性の向上は期待できない。また（ｃ
）ジアルキルジチオカーバメイトの金属塩や（ｄ）ナフ
テン酸金属塩のうち亜鉛塩や鉛塩もジチオリン酸亜鉛と
同様に酸化防止剤や耐摩耗剤として使用されているが、
通常基油１００重量部に対して金属分として０．０１か
ら０．４重量部、好ましくは０．０１から０．２重量部
添加すると、ジチオリン酸亜鉛と類似の耐摩耗性および
摩擦係数を高める効果を有する。

また、上記の諸成分（ａｌ、（ｂｌ、（Ｃ１および（ｄ
）をそれぞれ組合せて使用する場合も上記の配合量の範
囲内であればそれぞれ諸成分（ａ　−ｄ　）の性能を発
揮することができる。

上記したごとく、本発明に於て基油に対して配合される
物質は潤滑油の添加剤としては知られたものであるが、
自動車用ギヤ油の極圧性能と銅合金を主成分とした同期
噛合機構装置の高い摩擦係数の維持といった性能を両立
出来たことによって自動車用ギヤ油として最適な性能を
提供することが可能である。従来のギヤ油組成物では極
圧性能とシンクロナイザ−リングとギヤコーンの摩擦特
性を両立することは不可能であった。従来の硫黄燐系ギ
ヤ油ではＧＬ−５の極圧性能があっても後述する同期装
置特性の耐久性能が短時間に低下したり、逆に同期装置
の耐久性能があっても、極圧性能がＧＬ−５に達しない
ように、両性能を合わせ持つことは出来なかった。例え
ば、本組成物から金属清浄剤、ジチオリン酸の金属塩、
ジチオカーバメートの金属塩あるいはナフテン酸の亜鉛
塩や鉛塩を取り除いたりすると上記の目的を達すること
は出来ない。

ス」１舛 以下に実施例を掲げて本発明を説明するが、これに限定
されるものではない。

実施例１ 基油１００部に対して硫化オレフィンを硫黄分として２
．５重量部、ジヘキシルチオリン酸基の１ないしは２個
で置換した燐酸エステルの炭素数１８のアルキルアミン
塩およびジヘキシルプロピルジチオリン酸基の１ないし
は２個で置換した燐酸エステルの上記アルキルアミン塩
の混合物を燐量として０．１５重量部、カルシウムスル
ホネートを１．０重量部配合してギヤ油１を得た。

実施例２ 実施例１の燐分をＫＭのジ及びモノアルキルエステルの
長鎖（８〜１２）アルキルアミン塩を燐量として０．０
５重量部、燐酸エステルのアルキルアミン塩を主成分と
する燐化合物を燐量として０．１０重量部に変更する以
外は実施例１の添加剤を配合してギヤ油２を得た。

実施例３ 実施例１に於てカルシウムスルホネートニ変えてマグネ
シウムスルホネートを１．０重量部添加する以外は実施
例１の添加剤を配合してギヤ油３を得た。

実施例４ 実施例１に於てカルシウムスルホネートに変えて過塩基
性カルシウムスルホネートを１、０重量部添加する以外
は実施例１の添加剤を配合してギヤ油４を得た。

実施例５ 実施例１に於てカルシウムスルホネートに変えてカルシ
ウムサリチレートを１．０重量部添加する以外は実施例
１の添加剤を配合してギヤ油５を得た。

実施例６ 実施例１に於てカルシウムスルホネートに変えてバリウ
ムスルホネートを１．０重量部添加する以外は実施例１
の添加剤を配合してギヤ油６を得た。

実施例７ 実施例１においてカルシウムスルホネートに変えてシア
ミルジチオリン酸亜鉛を３．０重量部添加する以外は実
施例１の添加剤を配合してギヤ油７を得た。

実施例８ 実施例７においてシアミルジチオリン酸亜鉛に変えてジ
イソオクチルジチオリン酸亜鉛を３．０重量部添加する
以外は実施例７の添加剤を配合してギヤ油８を得た。

実施例９ 実施例８においてジイソオクチルジチオリン酸亜鉛に変
えてシアミルジチオ亜鉛カーバメートを３．０重量部添
加する以外は実施例８の添加剤を配合してギヤ油９を得
た。

実施例１０ 実施例８においてジイソオクチルジチオリン酸亜鉛に変
えてナフテン酸亜鉛１．０重量部添加する以外は実施例
８の添加剤を配合してギヤ油１０を得た。

実施例１１ 実施例１に新たにシアミルジチオリン酸亜鉛を３．０重
量部添加する以外は実施例１の添加剤を配合してギヤ油
１１を得た。

実施例１２ 実施例１に新たにシアミルジチオ亜鉛カーバメート３．
０重量部添加する以外は実施例１の添加剤を配合してギ
ヤ油１２を得た。

実施例１３ 実施例１に新たにナフテン酸亜鉛を１．０重量部添加す
る以外は実施例１の添加剤を配合してギヤ油１３を得た
。

実施例１４ 実施例７に新たにシアミルジチオ亜鉛カーバメートを１
．０重量部配合する以外は実施例７の添加剤を配合して
ギヤ油１４を得た。

実施例１５ 実施例７に新たにナフテン酸亜鉛を１．０重量部配合す
る以外は実施例７の添加剤を配合してギヤ油１５を得た
。

比較例１ ギヤ油１６　　ＧＬ−３市版変速機ギヤ油（７５Ｗ／９
０）。代表性状を表１に示す。

比較例２ ギヤ油１７　　ＧＬ−５市版ハイポイドギヤ油（９０番
）。代表性状を表１に示す。

比較例３ 実施例１の硫化オレフィンを硫黄分として２重量部、燐
分０．１重量部のみを配合したギヤ油１８ 上記の各実施例のギヤ油１〜１５並びに比較例１〜３の
ギヤ油について自動車の変速機からシンクロナイザ−リ
ングとギヤコーンを取り出して、ギヤコーンを一定回転
させシンクロナイザ−リングを一定の荷重で押し付け、
例えば０．５秒押し付け、０．５秒間切り放す試験パタ
ーンを数千回繰り返すと、比較例のギヤ油１７及び１８
では摩擦係数は急激に低下して同期時間が長くなり同時
にシンクロナイザ−リングの摩耗く、シンクロナイザ−
リングの摩耗が少なく、変速機の同期装置の潤滑に適し
ていることは明白である。本発明におけるジチオリン酸
亜鉛の効果は例えば実施例のギヤ油７と比較例のギヤ油
１８の結果を見れば明らかなとおり、シンクロナイザ−
リングの摩耗を大幅に減少させる効果がある。またジア
ルキルジチオ亜鉛カーバメートおよびナフテン酸金属塩
も実施例ギヤ油１４およびギヤ油１５を比較例３のギヤ
油１８と比較すると摩擦係数を高めると同時にシンクロ
ナイザ−リングの摩耗を低減させる効果がある。

同様に金属清浄剤の効果は例えば実施例のギヤ油１と比
較例３のギヤ油１８を比較すると、摩擦係数が高く維持
できることが分かる。更に金属清浄剤、ジアルキルジチ
オリン酸亜鉛、ジアルキルジチオ亜鉛カーバーメート、
ナフテン酸亜鉛を組み合わせることによっておのおのの
単独の効果を上回る性能が実施例１１から１５の（１１
重版硫黄燐系ギヤ油に比較して摩擦係数が高く、シンク
ロナイザ−リングの摩耗が少ない、変速機の同期装置の
潤滑に適したギヤ油が得られる。

（２）極圧性能も兼ね備えたリヤアクスルデファレンシ
ャルの共通潤滑油としても使用できる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 基油１００重量部に対して硫化オレフィンを硫黄分とし
   て０．５ないし４重量部、と、アルキル燐酸化合物、ア
   ルキルチオ燐酸系化合物、およびアルキルジチオ燐酸系
   化合物からなる群から選れたものの少なくとも１種を燐
   分として０．０２ないし０．２重量部とを、含む配合物
   にさらに、 （ａ）金属系清浄剤を金属量として０．０１ないし０．
   ５重量部、 （ｂ）ジアルキルジチオ燐酸の金属塩を金属量として０
   ．０４ないし０．６重量部、 （ｃ）ジアルキルジチオカーバメートの金属塩を金属量
   として０．０４ないし０．６重量部、 （ｄ）ナフテン酸亜鉛あるいはナフテン酸鉛を金属分と
   して０．０２ないし０．５重量部、 の中の少なくとも１種を含むことを特徴とするギヤ油組
   成物。