JPS6360781A - 紙、板紙の塗被層または繊維層の文字、模様などの発現剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、紙、板紙の塗被層または繊維層の文字、模様
などの発現剤に関するもので、更に詳しくは紙、板紙の
塗被層または繊維層に浸透含有せしめることにより、含
有部の光の反射率ならびに屈折率を変化させ、色相を変
化せしめることＫより文字、模様などを発現せしめる物
質に関するものである。

（従来の技術） こ−でいう舐、板紙の塗被層とは、製紙用パルプを原料
として抄造した繊維層よりなる紙および板紙の表面にク
レー、カオリン、プラスチックピクメントなどの顔料を
配合した塗料を塗布した、所謂コート紙、コート板伝な
どのコート層をいい、プラスチックフィルムに塗被１を
設けた合成紙も含み、繊維層にはコート紙、コート板紙
などの製紙用パルプよりなる紙、板紙の紙層をいい、塗
被層を有しない普通のパルプよりなる紙、板紙をも含む
。

従来、文字や模様を紙に形成させるには、抄紙工程の湿
紙状態においてダンディロールによりマークを付したり
、型付ロールにより凹凸を付して所謂透かし文字や模様
を付したり、染料の液を湿紙に滴下したり、紙料の凝集
作用を利用して地合を崩し、模様とするなどの方法をと
ってきたが、抄紙工程において文字、模様を何する方法
はコストが高く、抄紙機の高速化に伴ない小ロツト多品
種の市場要求を満足することができず、このような市場
要求に対応するため、二次加工すなわち印刷などによる
方法が採用されるようになり、特に近時紙層内に浸透す
るツ品を印刷機などで塗布し浸透せしめて文字、模様を
形成せしめる方法が行なわれるようになってきた。また
、近時印刷包装材料として紙、板紙の外にプラスチック
フィルムも用いられるようになり、さらにこれら印刷包
装材料の美粧化が要求され、各種顔料をこれら材料の表
面に接着剤を用いて塗布すると共に、この塗被層を着色
したり、強光沢を付した美粧な塗被シートが供給される
ようになり、本願出願人は実願昭６１−８００８７号模
様シートとして塗被層内に浸透する物質を保有せしめ、
文字、模様を発現せしめたシートを提案した。

（発明が解決しようとする問題点） 以上述べた如く、二次加工において紙の紙層内に浸透す
る物質を、塗布し浸透保有せしめ、文字、模様を発現せ
しめる方法が採られるようになってきたが、特に紙、板
紙、プラスチックフィルムなどの表面に、クレー、チタ
ン白、プラスチックピグメントなどの顔料を接着剤によ
り塗布した塗被層、または塗被層を有しない紙層に、油
脂系の物質を使用し浸透保有すると時間の経過と共に拡
散して文字、模様がぼやけてしまったり、樹脂系の物質
を用いると表面に物質が残留して光沢を損し外観が悪ろ
くなるなどの欠点があり、さらに塗被層や紙層に配合し
た着色料を溶解し、裏うつりゃ他の製品を汚す恐れのあ
るものもあり、後印刷をした場合文字や模様の部分が印
刷できなかったり変色したりする物質もあり、文字、模
様を鮮明に発現し、かつ前記紙類の特性を損しない物質
は少なく、特に紙、板紙、プラスチックフィルムの塗被
層に最適である物質は殆んど見当らなかった。

本発明は、市販されている工業原料の化学物質より選択
し、紙、板紙、プラスチックフィルムなどの塗被層や繊
維層に塗布浸透せしめ文字、模様を発現せしめるに際し
、文字、模様が時間が経過してもぼやけず、塗被層の表
面光沢を損せず、かつ表面に残留して被膜を形成せず、
さらには次の印刷工程など二次加工工程においてトラブ
ルを与えない物質を選択するを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 前記目的を達成するため、青色の塗被層を有するキャス
トコート紙を用い、各種溶剤、アルコール、水などで市
販化学物質を溶解または稀釈した溶液を、グラビア印刷
機を用いて塗被層表面に塗布浸透せしめ、模様の発現性
、にじみの有無、表面光沢の変化の三点が、まづ合格す
る物質を選択せる結果、液状ポリイソプレン、脱水ヒマ
シ油、ボイル油（大豆油）、ポリアミドユリア樹脂、１
号フェス、ソルビタンラウレート、ポリオキシエチレン
オクチルフェニールエーテルが良好であった。さらにこ
れらの物質について、塗被後表面に物質が残り被膜を形
成して外観を損なうことがないか、塗被部に粘着性を生
じないか、乾燥時または湿紙時の耐摩耗性はどうか、後
からの印刷に影響を与えないか、出したものである。そ
の選択試験結果を表−１に示す。

表−１ 注１０表の評価は次のとうり。○：良好、Δ：やや不良
、×：不良 ２、各物質は、グラビア印刷適性を持つ程度の粘度に、
溶剤、アルコール、水等で稀釈して用いた。

３、発現性とは、文字、模様が鮮明に発現したかどうか
肉眼により比較判定した結果で示す。

４．にじみとは、浸透保有せしめた物質が塗被層内に拡
散して、点、線等の模様がぼける状態を言う。

５、表面光沢とは、浸透保有せしめた物質により、キャ
ストコート紙の光沢が低下したかどうかで示す。

６、被膜形成とは、浸透保有せしめた物質が表面に残り
被膜を形成すると、異物感があり好ましくないので、そ
の形成状況を示した。

７、非粘着性とは、塗布後２４時間経過したサンプルの
塗布面と非塗布面を重ね合わせて、４０℃、９０％ＲＨ
（相対湿度）の環境下で、５００　ｆ／ａＡの加重をか
げ、５時間放五後のブロッキング状況を見て判定した。

８、　耐摩性とは、学振式試験機により、カナキン４号
で、乾時５００Ｆ５０回、湿時２００？１０回の摩擦試
験を行い、カナキンの着色状態で評価した。

９、後印刷適性とは、塗布後２４時間経過したサンプル
に、通常のグラビヤ、またはオフセット印刷を行い、２
４時間経過後学振式試験機により、２００　Ｆ２０回の
耐摩試験を行い、カナキンへのインキ付着とインキ脱落
状況により比較判定した。

１０、　　臭気とは、臭気の有無を官能テストにより判
定した。

こ−で、液状ポリイソプレンとは、イソプレンの低量重
合法により、または天然ゴムの熱的解重合法により得ら
れ、株式会社クランがクラプレンＬＩＲ、ハードマン社
がアイソレンとして市販しており、本発明にはクラプレ
ンＬＩＲ−３０およびクラプレンＬＩＲ−５０を使用し
た。一般の に、液状ポリイソプレンは、ゴム財但成形時の八 流氷制御剤、軟質ゴム目止剤、シーリング材、粘・接着
剤などに使用されている。

なお、液状ポリイソプレンはグラビア印刷機を用いて復
波、浸透せしめる場合、酢酸エチル、トルエン、イング
ロビルアルコール等の低沸点溶剤を用いて稀釈し、必要
に応じてワックス、フェス等の補助剤を加えるとよく、
オフセット印刷機を用いて塗被、浸透せしめる場合は、
乾性油、ワックス、高沸点石油溶剤等支適宜配合するこ
とにより使用できることが判かり、本発明を完成するに
至ったものである。

（作用） 液状ポリインプレンは、紙、板紙、プラスチックフィル
ムのクレーなどの顔料を含む塗被層の表面に塗布される
と、塗被層内に浸透して保有され、クレーなどの顔料の
表面を覆ってこれらの光の反射率、屈折率などを変化せ
しめて、液状ポリインプレンを塗布保有しない部分との
差異を生じ、文字、模様を発現せしめ、特に着色塗被磨
においては塗布浸透させた保有部の色相が濃色となり、
美しい文字、模様を発現する作用を有するものである。

同様、バルブｆｆｌ　ｆａ　層のみの紙廖においても、
液状ポリインプレンを浸透保有せしめると、保有部にお
いてパルプ繊維の表面を液状ポリインプレンが覆い、光
の反射率、屈折率を変化せしめて、文字、模様などを発
現する作用を有するものである。

（実施例） 実施例１ 液状ポリイノプレンを下記混合溶剤で２０重量係溶液と
なるよう溶解しグラビア印刷機で、青色キャスト塗被紙
に模様状に塗布した結果、塗布含有部の青色は濃色とな
り、模様には４８時間以上経過するも、にじみが見られ
ずシャープであった。なお、青色キャスト塗被紙は坪云
１２５９／ｒｒ？、塗料の塗布脩２５２２臂で塗料配合
は次の通りである。

混合溶剤 酢酸エチル　　　　　　５０％ トルエン　　　　　　　　　４０妬 イソフロビルアルコ一ル１０％ 注、百分率は容量百分率で示した。

塗料配合割合 顔料　　　クレー　　　　　　９０係 チタン白　　　　　１ｏ％ 接】剤料　ＳＢＲ１３％ カゼイン　　　　　　　７幅 ステアリン酸アンモン　　１幅 アンモニア　　　　　１係 トリブチルサルフェート　　０．５％ グリーン顔料　　　　２幅 ブルー顔料　　　　　０．５％ 注１．百分率はＭＨｔ百分率で示す。

２、接着剤外は、顔料に対する重量百分率で示す。

３、　８Ｉ３Ｒｌｄ　、スチレンブタジェンラバーの略
号。

実施例２ 芙舐用木材バルブを主原料として抄造した坪ｉ　２５０
　ｔ／ｎｌの赤色着色板紙を用い、液状ポリイソプレン
を、実施例１同様、混合溶剤で３０重を係になるよう啓
解し、グラビア印刷機で模様状に塗布、浸透せしめた結
果、液状ポリインプレン保有部は極めて鮮明な模様を形
成し、赤色ファンシー紙を得ることができた。

なお、針葉樹晒クラフトパルプのみで抄造した緑色ロー
ル紙６５２２鷹を用い、光沢のある面に、前記同様赤色
着色板紙に用いた液状ポリイソプレンの混合溶剤３０重
！＝％溶液をグラビヤ印刷機を用いて模様状に塗布浸透
せしめた結果、表面光沢を損せず、鮮明な模様を有する
緑色ロール紙が得られた。

実施例３ 実施例１で用いた青色キャスト塗被紙１２５ｆ／ｒｒｌ
を用い、オフセット印刷機を用いて、液状ポリイソプレ
ンを塗布、含有せしめた結果、実施例１同様、鮮明な模
様を有する青色キャスト塗被紙が得られた。

なお、塗布液組成は次の如くであった。

液状ポリインプレン　　　７０係 乾性油（アマニ泊）　　　２０φ 高沸点石油系溶剤 （沸点２５０’、　〜３００℃）８妬 ワツクス　　　　　　　　　２４ 注１．百分率は重量百分率で示す。

２、　ワックスは、ここではマイクロワックスを使用し
たが、ポリエチレンワッ クス、パラフィンワックスなども使用 できろ− また、実施例２で用いた緑色ロールＨ１６５ｆ／−を用
い、同じ配合の液状ポリイソプレンを塗布、保有せしめ
た結果、実施例２同様、塗布面の光沢を損せず鮮明な模
様を有する緑色ロール紙が得られた。

（発明の効果） 本発明にか〜る液状ポリイソプレンを主材料とし、紙、
板紙、プラスチックフィルムなどを蓋材とした着色塗被
層を有する塗被シー）Ｋ、グラビヤまたはオフセット印
刷機を用いて、文字または模様を印刷することにより塗
布、保有せしめた結果、液状ポリイソプレン保有部の色
相は塗布しない部分よりも濃色となり、文字または模様
を鮮明に発現し、美粧なる着色塗被紙を提供できるもの
である。また、実施例２．３において示した如く、製紙
用パルプのみよりなる一般の紙、板紙および片面塗工紙
の非塗工面にも、液状ポリイソプレンを塗布、含有せし
めることにより、文字、模様を付した包装、印刷用の美
粧な紙、板紙を提供できるものであり、これら文字、模
様は需要家の要求により自由に変更でき、印刷機などで
二次加工できるので安価に小ロットの製品を提供できる
ものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 液状ポリイソプレンを主成分とする紙、板紙の塗被層お
   よび繊維層の文字、模様などの発現剤。