JPS6360653B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はジヤー炊飯器など一般家庭において使
用する電気調理器に関し、特にこれらの器具のプ
ログラム制御装置の各善にかかるものである。

従来例の構成とその問題点 最近、家庭用の調理器においても制御部にマイ
クロコンピユーターや、タイマーなどを組込んで
調理に最も適した火加減を自動的に制御するなど
プログラム制御付のものが多く現われている。そ
してこのプログラムの中に一定時間の経過により
初めて次の段階に移る要素を備えたものにあつて
は、製造時に検査工程経過に非常に時間がかかる
などの欠点を備えていた。

発明の目的 本発明はこのような従来の問題点を解消し、時
間経過要素を含んだ複雑なプログラム制御装置を
備えたものにあつても、必要により容易に時間経
過要素を短縮して制御過程を確認することができ
る電気調理器を提供するものである。

発明の構成 本発明の電気調理器は調理に適した時間経過要
素を含むプログラム装置を備えると同時に、必要
により前記した時間経過要素を短縮してプログラ
ムを進行させうる電気的装置を備えたものであ
る。また、さらには前記の電気的装置の作動を持
続したままでは、他の組立要素の進行を阻害し
て、誤つたプログラムによる製品の提供を禁止す
るよう構成したものである。

実施例の説明 以上の本発明を家庭用ジヤー炊飯器に実施した
例について図面を参照して説明する。

第１図〜第３図において、１は円筒状の外か
く、２は外かく内に固定した有底筒状の保護枠で
あり、内底部には下部発熱体３を備えている。

また、保護枠２の外周にはコード状ヒータより
なる側部発熱体４、制御用の感熱部５が設けら
れ、外かく１の正面には、制御用電子回路６をも
つ基板７を内装した状態で表示板８を備えてい
る。

９は前記保護枠２内に挿脱自在に設けた炊飯用
の鍋であり、この上方開口部は一側を本体に枢支
した外蓋１０、内蓋１１により覆われるとともに
外蓋１０には上部ヒータ１２が設けられている。

実施例の回路図を示す第２図において、１３は
鍋底温度を感知するサーモスタツト１４の動作に
より働らく自動スイツチであり、１５は炊飯時電
力制御用のリレーである。

また、１６は電源スイツチであり、トライアツ
ク１７は保温時の電力を制御するものである。

１９は制御用電子回路の時間制御部の一部に設
けたコネクター１８を必要により短絡する調整具
である。

上記の調整具１９は構造上は第３図に示すよう
に基板７の一部に設けたコネクター１８に対し、
表示板８の対応した箇所に設けた透孔２０より突
出して着脱自在に装着できるとともに、装着時に
は表示板８の前面を覆うはめ込み式の化粧板２１
の装着が不可能となるよう構成している。

上記構成のジヤー炊飯器の動作について説明す
る。洗米し、水量設定した鍋９を本体にセツト
し、電源スイツチ１６を閉路すると炊飯前段の米
への浸水をねらいとした浸水加熱の工程が開始さ
れる。すなわち、自動スイツチ１３は１３ａ側に
接続されるが鍋温度がまだ低くこれを感知した感
熱部５が電圧比較器２５により設定温度以下を判
定し、トランジスタ２６，２７により、リレーコ
イル２８の通電とトライアツク１７のゲート信号
の供給を行い、リレー１５は接点１５ｂを閉路す
るので、下部発熱体３と側部発熱体４による加熱
が進行する。

設定温度に到達すると電圧比較器１５の出力が
反転し、前記のリレー１５およびトライアツタ１
７への信号はなくなるので両発熱体による加熱は
中止される。温度が下がれば再び通電され、鍋内
が米の糊化温度以下の浸水最適温度に保たれる。
この間、電圧比較器２９、抵抗３０、大容量コン
デンサー３１などより構成されたCRタイマーが
動作しており、コンデンサー３１が抵抗３０によ
り充電されて端子電圧がしだいに上り、所定の値
に達すると電圧比較器２９が反転して再びリレー
コイル２８とトライアツク１７を駆動することと
なる。前記のCRタイマーによる時間設定は実施
例では浸水実験より約17分に定めている。

浸水工程度の再通電は以後鍋底温度を感知する
サーマスタツト１４の動作まで続き、この動作に
より、自動スイツチ１３の接点１３ｂ側へ切換わ
り、保温制御に移行する。保温時にはトランジス
ター３２，３３によりタイマー回路は禁止され
る。またトランジスター３４によりリレー駆動回
路も禁止され、かつ、トランジスター３５により
温度制御回路の制御温度を保温時の温度まで上昇
させる。リレー１５は接点１５ａ側に切換わり、
上部、側部、下部の各発熱体とトライアツク１７
の直列回路と、感熱部５、電圧比較器２５で構成
された温度制御回路により保温制御が行われる。

以上の動作において、CRタイマー回路のコネ
クター１８に、必要により調整具１９を接続する
と、あらかじめ選定して設けてあつた抵抗３６が
付加され、前記の浸水工程時間17分を30秒に短縮
するものであり、製造ラインの検査工程などで、
調整具１９を用いて全過程を検査、確認するもの
である。

第４図、第５図は本発明の他の実施例を示すも
ので、第４図ａ，ｂ，ｃ，ｄはか前記実施例でタ
イマー回路が抵抗３６は付加により操作されたの
に対し、他の回路構成と操作スイツチ１９′を用
いたときの部分的な回路図を示す。

また、第５図は、コネクターに調整具を接続す
るのではなく、ブツシユスイツチを調整具１９′
として基板７′に設けた場合の例を示す。

発明の効果 上記の実施例からあきらかなように、本発明の
電気調理器は正規のプログラム制御装置の中に、
一定の時間経過を要する工程を含むものであつて
も、あらかじめ設けた調整部に調整具を作用さす
ことにより上記時間を短縮して容易に動作させる
ことができるから、量産時の製造ラインにあつて
も、全体の制御過程を確実に検査することができ
る。

また、上記の調整具を用いたとき、その装着に
より、他部品の装着を阻害するよう構成すること
により、不正常な制御プログラムでの出荷を防止
することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明をジヤー炊飯器に実施した一部
断面図、第２図は同回路図、第３図は同要部の拡
大分解斜視図、第４図ａ，ｂ，ｃ，ｄは本発明の
他の実施例を示す要部回路図、第５図ａ，ｂは本
発明の他の実施例を示す要部断面図である。 ３……下部発熱体、４……側部発熱体、６……
制御用電子回路、１９……調整具。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電気発熱体と、この電気発熱体への通電制御
   とともにタイマーによる調理ステツプの時間設定
   を含むプログラム制御部を備え、このプログラム
   制御部には時間設定値を必要により短縮する調整
   具を着脱自在に装着可能とした電気調理器。 ２ 着脱自在の調整具を装着した状態では他部品
   の組立てが阻害される構成とした特許請求の範囲
   第１項記載の電気調理器。