JPS6357596A - モノクロ−ナル抗体、その製法およびそれからなる肝疾患診断剤 - Google Patents

モノクロ−ナル抗体、その製法およびそれからなる肝疾患診断剤

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JPS6357596A
JPS6357596A JP61201496A JP20149686A JPS6357596A JP S6357596 A JPS6357596 A JP S6357596A JP 61201496 A JP61201496 A JP 61201496A JP 20149686 A JP20149686 A JP 20149686A JP S6357596 A JPS6357596 A JP S6357596A
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antigen
human
hcc
cells
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JP61201496A
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Masaharu Tsuchiya
土屋 雅春
Toshio Morisane
森實 敏夫
Yasutaka Inagaki
稲垣 恭孝
Itsuro Sato
佐藤 逸朗
Teruto Yamaguchi
照人 山口
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Nisshin Seifun Group Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はモノクローナル抗体、その製法およびモノクロ
ーナル抗体からなる肝疾患診断剤に関する。
さらに本発明は新規なモノクローナル抗体を用いた血清
中の肝細胞抗原の量を測定するための方法に関する。
さらにまた本発明は上記した新規なモノクローナル抗体
を用いる肝疾患診断法に関する。
多くの肝疾患においては肝細胞膜成分が血液中に存在し
、さらに病態によってはこれらの細胞膜成分が抗京とな
って体内に抗体が産生されることがある。
従って肝組織由来の抗原や、この抗原に対する抗体のレ
ベルは種々の肝疾患のマーカーとなりうろ。本発明のモ
ノクローナル抗体はヒト肝組織由来の抗原(l(uma
n Liber 5pecific AnLi−ge、
n 、 HLSA)のレベルの測定、さらに特徴的には
ヒト肝癌細胞(HCC−11)由来の抗原のレベルの測
定、ひいては肝疾患とりわけ肝癌の診断に利用される。
〔従来の技術〕
従来肝疾患の診断にはALT(アラニンアミノ転移酵素
)、AST(アスパラギン酸アミノ転移酵素)等肝臓に
存在する酵素の活性を測定する方法等が用いられていた
また従来臨床適用されている肝癌の診断方法としてAF
P(α−フェトプロティン)の定量による方法かある。
しかしながら上記したALT活性測定法、およびAST
活性測定法は肝疾患について種々の情報を得ることがで
きるものの必ずしも肝機能に特有のものではなく正確な
診断のためにはさらに他の情報を得る手段が求められて
いた。
本発明者らは特願昭60−26532号で、ヒト肝細胞
抗原に対して特異的に作用する新規なモノクローナル抗
体(H−2)およびその製法およびそれからなる診断剤
を提案した。
このヒト肝細胞抗体に対して特異的に作用するモノクロ
ーナル抗体(I(−2)は、マウスをヒト肝細胞(正常
肝)抗原で免疫して得られるマウスの肝細胞と、マウス
のミエローマ細胞膜を細胞融合し、得られたヒト肝細胞
抗原に対するモノクローナル抗体を産生ずる能力を有す
る融合細胞を培地で培養するか、またはマウスの腹腔内
に移植して、培養液中にかまたは腹水中にこのモノクロ
ーナル抗体を生成させることによって得られたものであ
る。
さらに本発明者らはさきに上記したモノクローナル抗体
(H−2)を用いて血清中の抗ヒト肝特異抗原抗体量を
測定する方法を提案している(特1頭昭60−0826
64号)。
この測定方法は、ヒト肝細胞(正常肝)抗原に対するモ
ノクローナル抗体を固定化し、これに被検査血清とこの
モノクローナル抗体に対する抗血清を加え、上記の固定
化したモノクローナル抗体と抗血清とを結合さけ、固定
化したモノクローナル抗体に結合した抗血清に更に酵素
で標識した抗血清免疫グロブリンを加えて結合させ、こ
の結合した抗血清免疫グロブリンの量を測定することよ
りなる。
〔本発明の背景〕
我国は肝細胞膜成分の高危険地域の一つであるアジアに
あり、欧米諸国と比べ肝細胞癌の発生率は高い。肝細胞
癌は肝硬変症からの移行が極めて大きくその診断が重要
な課題となっている。
上記したAFPの定量による肝癌の診断方法は現在臨床
通用されているものであるが、1970年代にAFPの
ラジオイムノアッセイ法が開発されるに及んで、従来の
寒天ゲル内沈降法ではAFPの証明されなかった疾患(
たとえば肝炎・肝硬変など)にもAFPが認められるよ
うになり、正常成人血清中にもわずか(20ng/m(
!以下)ではあるがその存在が知られ初期の肝細胞層の
特異的診断法としての信頼性には若干欠けるところがあ
る。
また上記した本発明者らによるモノクローナル抗体(H
−2)を用いた方法は肝疾患全般の有効な診断方法であ
るが、肝硬変と肝癌を区別するのに有効なものとは言い
得ない。従って肝硬変と肝癌の臨床診断における抗原量
の差異を顕著に示すことのできる診断方法が望まれてい
fこ。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは鋭意研究の結果、ヒト肝細胞抗原とりイつ
けヒト肝癌細胞抗原に対する新規なモノクローナル抗体
を得ることに成功し、これをfq用することによる肝疾
患とりわけ肝癌の診断剤を発明したのである。
すなわち本発明によればヒト肝細胞抗原に対するモノク
ローナル抗体が提供される。
本発明によれば、特にIgMに属する免疫グロブリンで
あるヒト肝細胞抗原に対するモノクローナル抗体が提供
される。
さらに本発明によればマウスをヒト肝癌細胞(HCC−
M)で癌化して得られる肝細胞とマウスミエローマ細胞
とを通常の方法で融合し、ヒト肝癌細胞抽出物である抗
原に対して陽性かつヒト正常肝細胞抽出物に対して陰性
である融合細胞をクローニングし、クローニングされた
細胞を培地で培養するかまたはマウス腹腔内に移植して
腹水癌化することにより培養液中または腹水中に該モノ
クローナル抗体を生産蓄積させ、該培養液または腹水中
からモノクローナル抗体を採取することを特徴とするヒ
ト肝癌細胞抗原(二対するモノクローナル抗体の製法が
提供される。
本発明によればさらにヒト肝細胞抗原に対するモノクロ
ーナル抗体からなる肝疾患診断剤が提供される。
さらに本発明によればヒト肝細胞抗原に対するモノクロ
ーナル抗体を用いて、免疫化学的方法によって被検者の
血清中のヒト肝細胞由来の抗原量を測定する方法および
該方法を用いた診断方法が提供される。
本発明の方法によればヒト肝細胞抗原に対するモノクロ
ーナル抗体は、次の如くして製造される。
(1)ヒト肝細胞抗原の調製 ヒトの肝細胞癌組織から樹立されて継代培養されている
ヒト肝癌細胞味HCC−MよりHCC−M細胞をヌード
ラットに移植し、得られた腫瘍からブタノールを用いて
抗原を抽出する。
(2)免疫化動物細胞の調製 マウスをヒト肝癌細胞HCC−Mで免疫し、その動物か
ら脾細胞を採取する。免疫化はそれ自体公知の方法によ
って実施される。
(3)融合細胞の作成 上記免疫化脛細胞とマウスミエローマ細胞とを常法に従
って融合させる。クローニングは(1)の抗原に対して
陽性でヒト正常肝ブタノール抽出抗原に対して陰性のウ
ェルから細胞をクローニングすることにより行う。これ
により二種の融合細胞10B−21,1011−23が
確立される。
(4)モノクローナル抗体の調製 融合細胞10B−21およびl0H−23株を培地で培
養するかまたはマウス腹腔内に移植して腹水癌化するこ
とにより培養液中または腹水中にモノクローナル抗体を
生成蓄積させ、培養液または腹水中から・常法によりモ
ノクローナル抗体を採取する。
本発明において得られる融合細胞10B−21および1
011−23株は次の特性を有する。
(由来) マウスミエローマ細胞(P3−NSI)とマウス牌臓細
胞との融合細胞である。
(形態) マウスミエローマ細胞とほぼ同様の形態を示す。
(機能) 免疫グロブリンIgMを定常的に産生ずる。
(増殖性) ミエローマ細胞とほぼ同様の増殖性を示す。
たとえば72時間で約10倍に増殖する。
(保存性) =80℃以下で長時間保存可能である。
(最適増殖条件) pi(7,2、温度37℃ (培 地) RPMI−1640(米国、ギブコ社製)に10%の牛
胎児血清を含ませたもの。
上記融合細胞10B−21および1011−23株は昭
和61年8月21日に工業技術院微生物工業技術研究所
に寄託申請されたが、その寄託の受託は拒否された。
本発明のヒト肝細胞抗原に対するモノクローナル抗体は
ヒト肝臓に存在する抗原とのみ反応し、ヒトの他の臓器
や他の動物の肝臓に存在する抗原とは反応しない。従っ
て各種ヒト肝疾患の病態診断剤として使用される。また
、本発明の診断剤は従来の肝機能検査の一つであるAL
Tの検査結果とは相互関係を有しないので、全く異なっ
た面から、肝疾患の診断をすることができる。
本発明のl0B−21およびl0H−23モノクロ一ナ
ル抗体を用いて肝疾患を診断する場合には、常法により
、好ましくはコンペティティブ(Compet it 
1ve)ELISA法により患者血清中のヒト肝細胞抗
原を測定する。例えばヒト肝癌細胞(以下、HCC−M
と略記する)ブタノール抽出抗原を固相化し、これに濃
度が既知の[(CC−Mブタノール抽出抗原の一定量を
加え、次にこのHCC−Mて動物、例えばマウスを免疫
化して得られるl0H−23モノクロ一ナル抗体を加え
、上記の固相化したH CC−Mブタノール抽出抗原お
よび添加したHCC−Mブタノール抽出抗原と結合させ
、洗浄して固相化したHCC−Mブタノール抽出抗原と
 これに結合したl0H−23モノクロ一ナル抗体は残
留させるが添加したHCC−Mブタノール抽出物と結合
したl0H−23モノクロ一ナル抗体は除去し、酵素、
ラジオアイソトープ、蛍光体等で標識した対応抗原例え
ば抗マウス免疫グロブリンM(以下抗マウス[gMと略
記する)を加えて固相化したHCC−Mブタノール抽出
抗原に結合している101(−23モノクロ一ナル抗体
に結合させ、この結合した標識抗マウスIgMの量を測
定する。この標識抗マウスIgMの量は例えば標識酵素
がペルオキシダーゼである場合には0−フェニレンジア
ミンと過酸化水素とで呈色させ490nmの吸光度を測
定する。これらの測定方法の他に、ラテックス凝集反応
のような反応を用いる方法も利用可能である。このよう
に既知量の添加されたHCC−Mブタノール抽出抗原と
固相化されたIIce−Mブタノール抽出抗原との間で
競合的にl0H−23モノクロ一ナル抗体と反応するの
で、108−23モノクロ一ナル抗体は両方に分配され
るが、洗浄によって固相化されたHCC−Mブタノール
抽出抗原と結合したI O11−23モノクロ一ナル抗
体のみが残ることになる。
かくして添加されるHCC−Mブタノール抽出抗原量に
応じて固相化されたHCC−Mブタノール抽出抗原と結
合した1 0 H−23モノクロ一ナル抗体の量が決ま
ることになる。従ってこの結合したl0H−23モノク
ロ一ナル抗体の量を例えば酵素で標識した抗マウス1g
)1を結合させて測定すれば既知量の添加されたIIC
C−Mブタノール抽出抗原に対応する固相化されたHC
C−Mブタノール抽出抗原と結合したl0H−23モノ
クロ一ナル抗体の量がわかることになる。この操作を添
加されるHCC−Mブタノール抽出抗原の量を変動させ
て繰り返し行なうことにより検量線が得られる。次いで
肝細胞抗原の濃度が不明である被検査血清を固相化した
HCC−Mブタノール抽出抗原に加え、さらにこれにl
0H−23モノクロ一ナル抗体を加え、同様にして固相
化したHCC−Mブタノール抽出抗原に結合した10)
1−23モノクロ一ナル抗体の量を標識した抗マウスI
gMを用いて測定し、これをさきに得られた検量線に当
てはめて被検査血清中の肝細胞抗原量を求めるのである
上記した)ICC−Mブタノール抽出抗原の固相化は通
常プラスチックウェル(Plastic well)で
行なわれこのプラスチックウェルにHCC−Mブタノー
ル抽出抗原が固相化されていない部分がある場合には次
に添加するHCC−Mブタノール抽出抗原または血清中
の肝細胞抗原が更に固相化されることになって測定エラ
ーを生ずるので上記部分の目づめのために蛋白質たとえ
ばウソ胎児血清で保護することか行なわれる。
実施例1 モノクローナル抗体の調製 ■ ヒト肝癌細胞株HCC−Mの樹立 1980年血清+iBsAg+、HBeAg+、HBs
Ab−1HBeAb−1HBcAb+、アルファフェト
プロティン陽性の34才男性患者の手術時摘出された肝
細胞癌組織より下記のごとくして樹立された。
肝細胞癌組織を10%ウシ胎児血清、100IU/m(
lペニシリン、100μ97m(lストレプトマイシン
添加RPMI−1640培地中で1mmm息角に細切し
、プラスチックの培養管に移し2〜3mQの同培地中で
培養した。培養開始後70目に線維芽細胞に混じて上皮
性の細胞が増殖した。上皮性の細胞をラバーポリスマン
で剥離し別の培養管に移し更に培養を続けた。4週間後
に0.25%トリプシンで細胞を剥離し、別の培養管に
移し更に培養を続けた。その後この細胞は現在(198
6年)に至るまで継代培養されている。
(HCC−M細胞の特徴) HCC”Mに適した培養液はRPMI−1640であり
10%のウシ胎児血清の添加が必要である。第1図に示
すとおり、この条件下では24時間の集合倍加時間で増
殖し、軟寒天中では30%のクローン効率(C1ona
l efficiency)である。ヌードマウス(B
ALB/c 、 nu/nu)に再移植性であり、皮下
移植では5X 10”の細胞数で100%の生着率であ
る。
in vitroで培養された場合第2図に示すとおり
各細胞は多角形で敷石状に配列し単層で増殖する。第3
図で示すとおり電子顕微鏡観察によると核および核小体
が認められ豊富なりポゾームとポリゾームが認められろ
染色体数は60から122に分布しており、平均は63
であった。第4図に示すとおり五つのマーカー染色体が
認められた。
HCC−Mは前記したH−2モノクロ一ナル抗体に反応
性を有しHLSA l(ヒト肝特異抗原)を保有してい
る。
酵素抗体法で肝細胞癌25例、肝硬変25例、正常肝5
例の組織および表1に示す培養細胞株を検討した結果H
22モノクロ一ナル抗によって規定されるHLSA 1
は肝硬変細胞肝細胞癌の金側に見出された。従ってHL
SA lはHCC−M細胞を含めて肝細胞由来の細胞の
マーカーとして有用と考えられる(表1参照)。
肝細胞癌(組織)  20    5    0肝硬変
(組織)    25    0    0正常肝(組
織)   5   0   0培養細胞株”    H
CC−M Chang 1iver cell PLC/PRF15 COLO−205 KN−23 中培養細胞株:Hcc−M(ヒト肝細胞癌妹)Chan
g(正常成人肝由来) COLO205(ヒト大腸癌株) MKN28(ヒト胃癌細胞株) PLC/PRF15(ヒト肝細胞癌株)++:強陽性 
 十:陽性  −:、陰性数字は例数を表わす。
■ l0B−21および101(−23モノクロ一ナル
抗体の作成 i )  HCC−Mブタノール抽出物(抗原)の作成
10%ウシ胎児血清加RPM[培地に継代培養されてい
るHCC−M細胞を1匹あたりIX 107個を0.1
mQの培地中に希釈して数匹のヌードラット皮下に移植
した。約4週間後腫瘍径が1〜2cI11となったとこ
ろで腫瘍を切除した。
壊死部分、結合織を除去した後、腫瘍をハサミでできる
だけ細切し、リン酸緩衝食塩水(PBS)、pH7,2
にて4回遠沈洗浄後、得られた細胞懸濁液を4倍量(V
/V)のPBS中2.5% I−ブタノール中5分間室
温でゆっくり撹拌しながら抗原の抽出を行なった。次に
4℃で500X9.10分間遠沈し、上清を採取し、さ
らに4℃で2,0OOX 9.20分間遠沈した。得ら
れた上清を4℃にて100倍量のPBSで24時間透析
し1−ブタノールを除去した。つぎに4°Cで100,
0009.1時間超遠沈し、その上清を分離し、−80
℃で保存し以下の実験に粗製ブタノール抽出物 (Cr
ude ButanolExtract、CBE)とし
て用いた。
HCC−Mブタノール抽出物は5DS−PAGEで31
個のバンドが認められた。また高速液体クロマトグラフ
ィーによる分画を同様に抽出した正常ヒト肝組織と比較
したものを第5Aおよび5B図に示す。
ii )細胞融合 BALB/c雌性マウスに背部数箇所の皮下と腹腔内に
一匹当り2X10′1個のHCC−M細胞を注射した。
4週後と8週後に同様の注射を行ないブースターとし最
後の注射後4日後に膵臓を無菌的に摘出した。
細胞融合はに6hler and Milsteinの
方法に準じマウスミエローマ細胞のP3−NSI細胞と
上記した脾細胞を融合させることにより行なった。クロ
ーニングはHCC−Mブタノール抽出物に対して陽性で
ヒト正常肝ブタノール抽出物に対して陰性のウェルから
細胞をクローニングした。クローニングは2回繰り返し
融合細胞を選択した。
その結果2種の融合細胞が確立され、それぞれ10B−
21,101(−23と命名した。
融合細胞7B−8および101(−23から常法に従っ
てそれぞれモノクローナル抗体10B−21およびモノ
クローナル抗体10H−23を得た。
(モノクローナル抗体10B−21およびl0H−23
の特徴) 融合細胞10B−21および1011−23の培養液に
ついて、マウス免疫グロブリンIgG1、G2a、 G
2b、 G3、IgMおよびIgAに対する家兎抗血清
を第2抗体として用いて検討したところモノクローナル
抗体10B−21およびモノクローナル抗体10H−2
3ともにIgMに属する免疫グロブリンであることが明
らかとなった。
次に肝癌、正常肝、胃癌、胃、腎の組織標本および培養
細胞株としてHCC−M細胞、Changの肝細胞(正
常成人肝由来)、C0LO205(ヒト大腸癌株)およ
びHe1aについて、モノクローナル抗体10B−21
とl0H−23の反応性を酵素抗体法により検索したと
ころ表2に示すとおりとなった。即ち、組織では肝癌が
強陽性、正常肝が陽性、そして培養細胞株ではHCC−
M細胞が強陽性、Changの肝細胞が陽性であった。
表  2 jl 正常肝 旺 !−〒− 10B−21+++      +       −−
−10H−23+++        十      
  −−−HCC−M  Chang”  C0LO−
205”  HeLa”1(IB−21+++    
  十+         −’        −1
0H−23+↑+    +−− 傘Chang(正常成人肝由来) COLO−205(ヒト大腸癌法) 上表からもわかるようにモノクローナル抗体10B−2
1およびl0H−23はともに認識する対応抗原はHC
C−Mを含めて肝細胞由来の抗原であることが明らかと
なった。
実施例2 モノクローナル抗体を用いた抗原の測定方法
および肝癌の診断 ■ モノクローナル抗体10B−21についてI)検量
線の作成 II CC−Mブタノール抽出物(10μ9/ilυを
96穴のプレートの各ウェルに50μρずつ加え、37
°Cで1時間インキュベートし、PBSで2回洗浄した
20%ウシ胎児血清加PBS 200μ(1/ wel
lを加えて37℃、1時間インキュベートし、PBSで
3回洗浄した。
次に0.2%ウシ血清アルブミン、0.05%ツイーン
20加PBS(洗浄液)で0から100μ’j/mQに
希釈したHCC−Mブタノール抽出抗原をスタンダード
として各ウェルに50μρずつ加え、更にモノクローナ
ル抗体10B−21(8倍希釈)を50μρずつ加えて
、37℃で1時間インキュベートした。2回洗浄後、2
,000倍希釈したペルオキシダーゼ標識抗マウスIg
Mを50μβずつ加えて37℃で1時間インキュベート
した。次に洗浄液で3回洗浄後基質として0−フェニレ
ンジアミン20+ngと30%過酸化水素20μgを5
0mCの0.05Mリン酸クエン酸緩衝液(pH5,0
,)に溶解したものを150μσずつ加えて室温で30
分呈色反応を行ない、2.5M硫酸を50μρずつ加え
て反応を停止後490nmの吸光度を測定した。実験は
2連で行ない平均値を求めた。得られた検量線を第6図
に示す。
第6図に示すとおり、0から10011g/mρの範囲
でHCC−Mブタノール抽出抗原濃度の自然対数と吸光
度との間には直線関係が認められ、検量線として優れた
ものであった。
11)被検血清中のモノクローナル抗体10B−21対
応抗原量の測定 上記した■−1)の操作のスタンダードのかわりに肝疾
患患者から得た被検血清を200倍希釈して用いて同様
の操作を行なった。対象とする肝疾患には肝癌、肝硬変
、慢性肝炎が含まれる。測定された吸光度から■−1)
で得られた検量線を使って被検血清中の抗原量を求めた
。結果を表3に示す。
表  3 肝疾患患者血清中に検出される 10B−21対応抗原量 対  象       症例数  抗原量(unit/
mの肝   癌         25    266
6.3肝硬変   13 663.79 慢性肝炎     8  2019.8健常コントロー
ル 17  448.26■ モノクローナル抗体10
H−23についてi)検量線の作成 モノクローナル抗体10B−21(8倍希釈)のかイっ
りにl0H−23(16倍希釈)を用いて■−1)と同
様の操作を行ない良好な検量線を得た。結果を第7図に
示す。
ii )被検血清中のモノクローナル抗体r OH−2
3対応抗原量の測定 モノクローナル抗体10B−21(8倍希釈)のかわり
にl0H−23(16倍希釈)を用いて■−ii )と
同様の操作を行ない吸光度を測定した。■−1)で得ら
れた検量線を使って被検血清中の抗原量を求めた。結果
を表4に示す。
表  4 肝疾患患者血清中に検出されろ 10 H−23対応抗原量 対  象     症例数   8量(unit/mの
肝    癌      12      12637
.3肝硬変  5  6080.8 慢性肝炎    4    8067.0〔発明の効果
〕 表3かられかるとおり、本発明のモノクローナル抗体1
0B−21では肝硬変(13例)に比して肝癌(25例
)では約4.0倍高値であり、また表4かられかるとお
り、本発明のモノクローナル抗体10ト23では肝硬変
(5例)に比して肝癌(12例)では約3.8倍高値で
あった。従って本発明の診断方法は現在重大な課題とな
っている肝硬変から肝癌への移行の臨床診断に極めて有
色層な判定材料を与えるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はHCC−M細胞の生長を示すグラフである。 第2図はHCC−M細胞の増殖した状聾を示す図(写真
)である。 第3図はHCC−M細胞の電子顕微鏡写真である。 第4図はHCC−M細胞の抜型とマーカーの染色体を示
す。 第5A図は+1 P L CによるHCC−Mブタノー
ル抽出物の分析結果、第5B図はHPLCによるヒト正
常肝細胞ブタノール抽出物の分析結果を示す。 第6図はコンペティティブELISAにおいてモノクロ
ーナル抗体10B−21を用いた場合のI(CC−Mブ
タノール抽出抗原(標準物質)a度と吸光度の関係を示
す検量線グラフである。 第7図はコンペティティブE L I S Aにおいて
モノクローナル抗体10■−23を用いた場合のHCC
−菫ブタノール抽出抗原濃度と吸光度の関係を示す検量
線グラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)ヒト肝細胞抗原に対するモノクローナル抗体。 2)IgMに属する免疫グロブリンである特許請求の範
    囲第1項記載のモノクローナル抗体。 3)マウスをヒト肝癌細胞(HCC−M)で癌化して得
    られる脾細胞とマウスミエローマ細胞とを通常の方法で
    融合し、ヒト肝癌細胞抽出物である抗原に対して陽性か
    つヒト正常肝細胞抽出物に対して陰性である融合細胞を
    クローニングし、クローニングされた細胞を培地で培養
    するかまたはマウス腹腔内に移植して腹水癌化すること
    により培養液中または腹水中に該モノクローナル抗体を
    生産蓄積させ、該培養液または腹水中からモノクローナ
    ル抗体を採取することを特徴とするヒト肝細胞抗原に対
    するモノクローナル抗体の製法。 4)ヒト肝細胞抗原に対するモノクローナル抗体からな
    る肝疾患診断剤。 5)ヒト肝癌細胞抗原に対するモノクローナル抗体を用
    いて免疫化学的方法によって被検査血清中のヒト肝癌細
    胞抗原を測定する方法。 6)ヒト肝癌細胞HCC−Mブタノール抽出抗原を固定
    化し、これに被検査血清とこのヒト肝癌細胞抗原に対す
    るモノクローナル抗体を加え、上記の固定化したヒト肝
    癌細胞HCC−Mブタノール抽出抗原とモノクローナル
    抗体とを結合させ、固定化したヒト肝癌細胞HCC−M
    ブタノール抽出抗原に結合したモノクローナル抗体に更
    に酵素で標識した抗マウス免疫グロブリンを加えて結合
    させ、この結合した抗マウス免疫グロブリンの量を測定
    することからなる特許請求の範囲第5項に記載の方法。
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