JPS6355610B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は室内に設置した一個の暖房装置によつ
て得られた赤外線輻射熱を有効的に使用して、室
内を赤外線輻射熱により発生した赤外線放射熱に
より直接無臭状態のもとに暖房させながら温水暖
房用の高温湯を連続的に発生させて広面積の暖房
を効果的に行うことができる温水暖房装置に関す
る。

近年、暖房装置においては、温水を使用して床
暖房させたり或は室内の暖房を行うことが多く用
いられて来た。

そして、上記暖房に用いられる高温の温水を効
率的に得る温水装置の一例として実公昭41−
22696号公報に記載された如く、一側に送風筒を
備えたガス室にセラミツクス等よりなる燃焼面を
付設し、該ガス室の前面には内部に吸熱材を充填
し、かつ燃焼面の対向側に火焔流通多孔板を設け
た温水器を位置せしめると共に、温水器の上部に
は散水管を設けた構成のものが使用されていた。

しかしながら、従前のこの種温水装置において
は、燃焼面より放射される赤外線輻射熱は単に冷
水を直加熱作用により高温化させるためのみに使
用され、これが赤外線輻射熱をさらに室内暖房用
の熱源として使用することができなかつた。

その結果、得られた赤外線輻射熱の有効使用が
充分に行われないことで大きな熱損失が生ずる許
りでなく、燃料の消費量に対する暖房面積も多く
できない欠点が生じた。

そこで本発明は、室内に設置した一個の暖房装
置により得られた赤外線輻射熱で発生した赤外線
放射熱により室内を直接無臭状態のもとに暖房を
行わせる一方、該赤外線輻射熱を使用して高温の
温水および無臭温風を連続的に得さしめ、発生し
た高温湯により床暖房は勿論のこと、他の室内暖
房も効率的に行わせることができると同時に暖房
装置を設置した室内をさらに温風暖房せしめ、も
つて少ない燃費のもとに広面積の暖房を効果的に
達成することができる温水暖房装置を得ることを
目的としたものである。

本発明は前記に鑑み、上記目的を達成させるた
め特にその構成を、赤外線放射面を前面側に配設
した燃焼室の背部側にガス室に付設した赤外線燃
焼面を焼面を赤外線放射面と対向するように設
け、前記赤外線燃焼面前方位置の燃焼室内には温
水管を配管した温水暖房装置および赤外線放射面
を前面側に配設した燃焼室の背部側にガス室に付
設した赤外線燃焼面を赤外線放射面と対向するよ
うに設け、該赤外線燃焼面前方位置の燃焼室内に
は温水管を配管すると共に前記燃焼室内の上方位
置には温水管の基端側を連結した温水槽を配設し
た温水暖房装置さらに、赤外線放射面を前面側に
配設した燃焼室の背部側にガス室に付設した赤外
線燃焼面を臨ませ、該赤外線燃焼面前方位置の燃
焼室内には温水管を配管し、該温水管の基端側は
燃焼室内の上方位置に配設した温水槽へ連結せし
めると共に、前記赤外線放射面を除いた燃焼室を
囲むように配設した本体ケースの内部には、燃焼
室の背部側下方より吸気され、しかも燃焼室の背
部側および側方側を通つて上方に流通した後、赤
外線放射面上方位置の吹き出し窓より前方へ噴風
する温風風路を形成した温水暖房装置としたもの
であつて、かかる温水暖房装置によれば、室内に
設置した一個の暖房装置により得られた赤外線輻
射熱発生した赤外線放射熱により室内を直接無臭
状態のもとに暖房させながら高温湯を発生させ、
この高温湯により床暖房は勿論のこと他の室の暖
房も効率的に行わせ、少ない燃費で広面積の暖房
を簡単に行うことができる許りか、温水槽全体を
赤外線輻射熱により予熱し、温水管内を流通する
湯を同一量の燃料でさらに高温化し、温水暖房効
果の促進を向上させることができると共に、一端
の暖房装置で、赤外線輻射熱による無臭暖房、温
水による暖房および無臭温風による暖房の３作用
を簡単な構成により容易に達成されることができ
る効果を奏する。

以下に本発明に係る温水暖房装置を添附図面に
示された好適な実施例について説明する。

第１図および第２図に示されたものは室内に設
置した一個の暖房装置により得られた赤外線輻射
熱により発生した赤外線放射熱で室内を直接無臭
暖房させながら高温湯を発生させて床暖房や他の
室内暖房を効果的に行うようにした温水暖房装置
であつて、１は正面が長方形を呈する扁平状の燃
焼室であつて、該燃焼室１の前面側には、赤外線
輻射熱を容易に前方に放射させることができる耐
熱ガラスその他の同効資料によつて形成された赤
外線放射面２を配設すると共に燃焼室１の背面側
には、下部側に給気筒４を装着した正面が長方形
を呈する扁平状のガス室３の正面側に付設した赤
外線燃焼面５を臨ませてある。そして赤外線燃焼
面５はガス室３内に圧入したガス状の気体燃料を
赤外線燃焼が容易に得られる材料、例えばセラミ
ツク製燃焼盤に多数の微細噴気孔６を穿孔したも
の或は多数の微細噴気孔６を穿孔した金網製の燃
焼盤を単数若しくは複数枚重合して形成したもの
からなり立つており、要は気体燃料を赤外線燃焼
ができる構成のものであればよい。７は赤外線燃
焼面５前方位置の燃焼室１内に迂余曲折状に配管
した温水管であつて、該温水管７内には矢印方向
に沿い冷水を流通せしめて、赤外線燃焼面５より
放射される赤外線輻射熱により加熱して高温湯と
なし、この高温湯を熱源として床暖房或は他の室
内暖房を行わせる。８は給気筒４内に先端開口部
を臨ませた気体燃料供給管である。９は燃焼室１
の上部側に設けた排気筒であり、１０は赤外線放
射面２を除いた燃焼室１の周囲を囲むように設け
た本体ケース、１１は本体ケース１０の背面側下
方部に開口した給気窓である。

第３図および第４図に示されたものは、給水管
７内を流通する冷水を第１図および第２図に示さ
れた構成の温水暖房器を使用して赤外線燃焼面５
より噴気燃焼される赤外線燃焼量が例え略同一で
あつても、より高温の湯を得さしめ、温水暖房の
効率をさらに同上させることができるようにした
温水暖房装置であつて、該温水暖房装置において
は、温水管７を配管した燃焼室１内の上方位置に
適当量の冷水を貯溜せしめておくための温水槽１
２を周囲に燃焼焔流通間隔１３が形成されるよう
に配設して焔上する燃焼焔により予熱し、貯溜さ
れた冷水を予熱昇温させたものである。

したがつて、この実施例においては、赤外線燃
焼面５前方位置の燃焼室１内に配管された温水管
７は冷水が上方より下方に向け流通させるよう竪
方向に沿い配管せしめると共に温水管７の基端側
を温水槽１２の下部へ連結し、その吐出側は適宜
の放熱器１４およびポンプ１５を経て温水槽１２
の上部へ接続して温水を環流し、より一層の能率
促進を図るようにしてある。

又、第５図および第６図に示されたものは、第
３図および第４図の実施例の温水暖房装置であつ
ても、無臭温風を簡単に発生させ、この発生した
無臭温風を赤外線放射面２上方位置より前方へ向
け噴風させて、室内を無臭の赤外線輻射熱と無臭
温風との相乗効果により効率的に暖房させると同
時に得られた温水により床暖房やその他の室の温
水暖房を容易に行わせようとした温水暖房装置で
あつて、かかる温水暖房装置においては、赤外線
放射面２を除いた燃焼室１の周囲を囲むように配
設した本体ケース１０の内部には、燃焼室１の背
部側下方の給気窓１１より吸気され、しかも燃焼
室１の背部側および側方側と本体ケース１０との
間に夫々形成した予熱通路１６および１７を通つ
て燃焼室１上方の本体ケース１０内に設けられた
集合室１８に流通された後、赤外線放射面２上方
位置の本体ケース１０側に設けられた吹き出し窓
１９より前方に噴風する温風風路２０を形成せし
めると共に前記集合室１８内には前記温風風路２
０に沿い無臭温風が連続に流通できるためのフア
ン２１が回転自在に収蔵軸架され暖房効果をより
向上できるよう構成されている。

次にその作用について説明する。

今、第１図および第２図に示された温水暖房装
置について説明する。先ず温水暖房装置を室内に
設置し、次いで気体燃料供給管８より気体燃料
を、又給気筒４より燃焼用空気を混合状態のもと
にガス室３内に圧入し、これを赤外線燃焼面５に
多数穿孔した微細噴気孔６より赤外線燃焼させ
る。さすれば赤外線燃焼面５において発生した赤
外線輻射熱は燃焼室１より赤外線放射面２を通つ
て無臭熱気となりながら前方に放射され、室内を
放射された無臭の赤外線放射熱により良好に暖房
する。ところで赤外線燃焼面５前方位置の燃焼室
１内に冷水が矢印方向に向け流通している温水管
７が配管されているので、前記温水管７は赤外線
燃焼と同時に赤外線輻射熱により強烈に加熱され
速かに高温の湯となるものである。

したがつて、発生した高温湯を加熱源として床
その他の室内に配設した放熱器（図示せず）に供
給し、その放熱作用で床暖房域はその他の室内暖
房を良好に行うことができ、その結果、一個の温
水暖房装置により、該装置を設置した室内を赤外
線輻射熱で無臭状態のもとに暖房させながら同時
に得られた高温湯により床暖房域はその他の室を
温水暖房することができるものである。

又、赤外線燃焼面６よりの赤外線燃焼量が略同
一であつても、より高温の温水を得さしめ、より
効率的な温水暖房を行う時には、第３図および第
４図に示された構成の温水暖房装置によりガス室
３内に供給された混気燃料を赤外線燃焼面５より
赤外線燃焼せしめれば、赤外線輻射熱を赤外線放
射面２より無臭状態のもとに前方に向け放射して
室内を有効的に無臭暖房せしめると共に燃焼室１
内を焔上する燃焼焔により温水槽１２を周囲より
効果的に予熱せしめると同時に、温水管７を赤外
線輻射熱で直接加熱せしめる。したがつて、温水
槽１２内の冷水は予熱作用で昇温され、さらに温
水管７内を流通する間に加熱されて高温湯となつ
て放熱器１４に送られ、ここで放熱されて床暖房
或はその他の室を温水暖房せしめた後、ポンプ１
５で再び温水槽１２へ環流され、再び予熱される
ものである。それ故、前記のような温水暖房装置
によれば、より高温の湯が容易に得られ、温水暖
房の能率を向上させることができる。

その上、温水暖房装置を設置した室内を赤外線
輻射熱の他に無臭の温風により能率的に暖房させ
たい時には、第５図および第６図に示された如き
温水暖房装置を室内に設置し、赤外線燃焼を発生
させると同時にフアン２１を運転させれば、赤外
線燃焼面５より燃焼室１内に噴気された赤外線輻
射熱は先ず赤外線放射面２を通して前方に放射さ
れて室内を無臭暖房させると同時に焔上する燃焼
焔および赤外線輻射熱により温水槽１２および温
水管７を加熱して、より高温の湯を発生させ、こ
れが高温湯により床暖房或はその他の室内暖房を
行わせる。一方赤外線燃焼の始動と同時にフアン
２１も運転されているので室内空気は吸気窓１１
より本体ケース１０内に吸気された後、温風風路
２０に沿い上方の集合室１８に至る間に高温化さ
れた燃焼室１の熱を吸熱し、無臭の温風となつて
吸き出し窓１９より前方に向け噴出される。そし
てこの無臭温風は赤外線放射面２より放射される
無臭の赤外線輻射熱により、加熱されその温度が
昇温されるので室内の暖房効果はより向上される
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る温水暖房装置の各実施例を
示すものであつて、第１図および第２図のものは
基本的な温水暖房装置で、第１図はその縦断側面
図、第２図は第１図Ａ−Ａ線矢視方向の断面図、
第３図および第４図のものは基本的な温水暖房装
置に温水槽を付加した場合の温水暖房装置であつ
て、第３図はその縦断側面図、第４図は第３図Ｂ
−Ｂ線矢視方向の断面図、第５図および第６図の
ものは温水槽を付加した温水暖房装置に、さらに
温風発生装置を装備した温水暖房装置であつて、
第５図はその縦断側面図、第６図は第５図Ｃ−Ｃ
線矢視方向の断面図である。 １……燃焼室、２……赤外線放射面、３……ガ
ス室、５……赤外線燃焼面、７……温水管、１０
……本体ケース、１１……吸気窓、１２……温水
槽、１６，１７……予熱通路、１９……吹き出し
窓、２０……温風風路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 赤外線放射面を前面側に配設した燃焼室の背
   部側にガス室に付設した赤外線燃焼面を赤外線放
   射面と対向するように設けると共に、前記赤外線
   燃焼面前方位置の燃焼室内には温水管を配管した
   ことを特徴とする温水暖房装置。 ２ 赤外線放射面を前面側に配設した燃焼室の背
   部側にガス室に付設した赤外線燃焼面を赤外線放
   射面と対向するように設け、該赤外線燃焼面前方
   位置の燃焼室内には温水管を配管すると共に前記
   燃焼室内の上方位置には温水管の基端側を連結し
   た温水槽を配設したことを特徴とする温水暖房装
   置。 ３ 赤外線放射面を前面側に配設した燃焼室の背
   部側にガス室に付設した赤外線燃焼面を赤外線放
   射面と対向するように設け、該赤外線燃焼面前方
   位置の燃焼室内には温水管を配管し、該温水管の
   基端側は燃焼室内の上方位置に配設した温水槽へ
   連結せしめると共に、前記赤外線放射面を除いた
   燃焼室を囲むように配設した本体ケースの内部に
   は、燃焼室の背部側下方より吸気され、しかも燃
   焼室の背部側および側方側を通つて上方に流通し
   た後、赤外線放射面上方位置の吹き出し窓より前
   方に噴風する温風風路を形成したことを特徴とす
   る温水暖房装置。