JPS6355561A - 正帯電型電子写真感光体 - Google Patents

正帯電型電子写真感光体

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JPS6355561A
JPS6355561A JP19935886A JP19935886A JPS6355561A JP S6355561 A JPS6355561 A JP S6355561A JP 19935886 A JP19935886 A JP 19935886A JP 19935886 A JP19935886 A JP 19935886A JP S6355561 A JPS6355561 A JP S6355561A
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JP
Japan
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charge
acid
layer
electrophotographic photoreceptor
protective layer
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JP19935886A
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English (en)
Inventor
Shigeo Tachiki
立木 繁雄
Yasushi Sugimoto
靖 杉本
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Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、耐久性に優れた正帯電型電子写真感光体に関
する。
(従来の技術) 光導電性物質を感光材料として利用する電子写真感光体
において、光導電性物質としては、従来。
セレン、酸化亜鉛、酸化チタン、硫化カドミウム等の無
機系光導電性物質が主に用いられてきた。
しかしこれらの多くは一般に毒性が強く廃棄する方法に
も問題がある。
一方、有機光導電性化合物を使用すれば、無機系光導電
性物質を利用する場合に比べて、一般に毒性が弱く、更
に透明性、可とう性、軽量性9価格等の点において有利
であるので近年広く研究され、実用化されつつある。
その中で電荷の発生と輸送という機能を分離した複合型
感光体は、従来、有機光導電性化合物を使用した感光体
の大きな欠点であった感度を大幅に向上させることがで
きるため、近年急速な進歩を遂げつつある。
これらの複合型感光体をカールソン法による電子写真装
置て適用した場合だけ、まず感光体表面に静電潜像を形
成し9次に異符号に帯電した一般にトナーと称する現像
剤により現像し、トナー画像を他の基体9例えば紙等に
転写、定着し、コピーを得ることができる。
従来の有機光導電性化合物を使用した電子写真感光体は
、一般に導電層の上に電荷発生層及び正孔移動型電荷輸
送層を順次積層しているため、感光体表面を負に帯電し
て使用する。コロナ放電により負帯電を行うと、正帯電
の場合に比べてオゾンの発生量が多く、帯電も不均一に
なりやすい。
その点で、できれば正帯電で機能しつる感光体。
即ち正帯電型電子写真感光体が望ましい。
また、前記の電子写真装置では、感光体表面に残存して
いるトナーをブラシやブレード等ヲ用いて除去(クリー
ニング)する工程が必要で、現像。
転写、クリーニングの工程を繰り返すことによシ感光体
の表面は摩耗し損傷を受け、その結果、転写画像が不鮮
明になり、感光体の寿命は著しく短くなるという問題が
ある。したがって感光体には強固な耐久性が必要になる
このように、正帯電で使用でき、かつ耐久性の高い電子
写真感光体への要求が近年急速に高まっている。
正帯を型電子写真感光体には(1)導電層の上に電荷発
生層及び電子受容性電荷輸送性物質を含む電荷輸送層を
順次積層した感光体、(2)導電層の上に電子供与性電
荷輸送性物質を含む電荷輸送層及び電荷発生層を順次積
層した感光体、(3)導電層の上に電荷発生材料単独又
は成荷発生材料と電荷輸送材料等を混合した一層のみの
感光層を設けた感光体(この場合には正負両帯電性を示
す)などがあるが、これら感光体の耐久性は現在のとこ
ろまだ十分ではない。そこで耐久性を向上させるために
表面に保護層を設けることが考えられる。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、従来の保護層のように熱可塑性樹脂を用いた場
合には耐摩耗性向上の効果が十分でなく。
また熱硬化性樹脂を用いると保護層形成時に高温。
長時間の硬化反応が必要なため、その間に下層の感光層
が熱劣化し、電子写真特性が低下してしまうこと、更に
耐摩耗性を向上するため保護層の膜厚をわずかでも厚く
すると、電子写真特性の低下。
特に残留電位の増加や感度の低下を招きやすい。
従って、電子写真特性を損わずに耐摩耗性が高く。
かつ耐湿性の良好な正帯電型電子写真感光体用の保護層
の開発が望まれている。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、正帯電で機能しうる電子写真感光体において
、その表面に (a)  数平均分子量1.500以下で、メラミン核
1個当りに結合ホルムアルデヒド数が2〜4個及びメチ
ロール基数が1〜2個であるブチルエーテル化メラミン
・ホルムアルデヒド樹脂 (b)  水酸基価が5〜100でポリマー側鎖にフッ
素原子を有するフッ素含有樹脂 並びK (c)  電子受容性カルボン酸化合物及び/又は電子
受容性ポリカルボン酸無水物 を成分として含む硬化皮膜を含有する保護層を有してな
る正帯IFE!電子写真感光体に関する。
本発明だ係る正帯電型電子写真感光体は、導電層の上に
、光導電層及び上記保護層を順次積層してなるものであ
る。
本発明の導電層としては、導電処理した紙又はプラスチ
ックフィルム、アルミニウムのような金属箔を積層した
プラスチックフィルム、アルミニウム等の導電性金属か
らなる金属板又は金属ドラム等の導電体がある。
本発明の光導電層は、それ自体、正帯電で機能しつるも
のであって、−層でその機能をはたすものでも、主に電
荷発生機能を有する層と主に電荷輸送機能を有する層か
らなる機能分離型の複合型光導電層でもよい。以下に9
本発明の光導電層の態様について説明する。
(1)本発明の光導電層の一例は、電荷を発生する有機
顔料を含有する″に荷発生層及び電子受容性電荷輸送性
物質を含有する電荷輸送層を順次、導電層の上に積層し
たものである。
電荷発生層て含まれる電荷を発生する有機顔料としては
、アゾキシベンゼン系、ジスアゾ系、トリスアゾ系、ベ
ンズイミダゾール系、多環式キノリン系、インジゴイド
系、キナクリドン系、フタロシアニン系、ペリレン系、
メチン系等の電荷を発生することが知られている顔料を
使用できる。
これらの顔料は1例えば、特開昭47−37453号、
特開昭47−37544号、特開昭47−18543号
、特開昭47−18544号、特開昭48−43942
号、特開昭48−70538号、特開昭49−1231
号、特開昭49−105536号、特開昭50−752
14号、特開昭50−92738号公報等に開示されて
いる。
特に特開昭58−182640号公報及びヨーロッパ特
許出願公開92,255号公報に記載されているτ、τ
′、η及びη′型歴然属ツタロシアニンは長波長にまで
高感度を有し、ダイオードレーザ−を搭載したプリンタ
ー用の電子写真感光体としても有効である。このような
もののほか光照射によシミ荷担体を発生する任意の有機
顔料を使用することができる。
また電荷発生層に、電子写真感光体に通常使用される結
合剤、可塑剤、流動性付与剤、ピンホール抑制剤等の添
加剤を必要に応じて用いることができる。結合剤として
は、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂
、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメタ
クリル酸メチル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂等が挙げ
られる。また、熱及び/又は光硬化性樹脂も使用できる
。いずれにしても電気絶縁性で通常の状態で皮膜を形成
しうる樹脂であれば特に制限はない。
電荷発生層中、結合剤は、前記有機顔料に対して300
重量%以下の量で使用する。300重量係を越えると、
電子写真特性が低下する。
可塑剤としてはノ・ロダン化ノくラフイン、ジメチルナ
フタリン、ジブチル7タレート等が挙げられる。流動性
付与剤としては、モダフロー(モンサンドケミカル社製
): アクロナール4F(−<スフ社製)等が挙げられ
、ピンホール抑制剤としては。
ベンゾイン、ジメチルフタレート等が挙げられる。
これらは、各々、前記有機顔料に対して5重量悌以下で
使用するのが好ましい。
前記電荷輸送層に用いる電子受容性電荷輸送性物質は、
電子輸送の機能を有するもので、具体的にハ、フルオレ
/、フルオレノン、 2.7−シニトロー9−フルオレ
ノン、λ4.7− トリニトロ−9−フルオレノン、4
H−インデノ(1,2,6)チオフェン−4−オン、 
 3.7−シニトローシヘンソチオフエンー5−オキシ
ド、テトラクロルフタル酸無水物、2.5−ジクロル−
1,4−ベンゾキノン。
λ6−ジクロルー1,4−ベンゾキノン、2.λ5,6
−チトラクロルー1.4−ベンゾキノン、アントラキノ
ン、2−クロルアントラキノン、1.8−ジクロルアン
トラキノン、1.5−ジクロルアントラキノン、1,2
,5.8−テトラヒドロキシアントラキノン、2−メチ
ルアントラキノン、1.4−ナフトキノン、ス3−ジク
ロルー1.4−ナフトキノン、213.5−)サクロル
ー1.4−ナフトキノン、2.3=ジクロル−5−ブロ
ム−1,4−ナフトキノン、2−ニトロ−3−メチル−
1,4−ナフトキノン、λ3−ジブロムー5−メチルー
1.4−ナフトキノン。
ス3−ジブロムー5−エチル−1,4−ナフトキノン、
テトラシアノエチレン、トリニトロベンゼン。
テトラシアノキノジメタン等並びにこれらの誘導体など
の電子受容性化合物である。
電荷輸送層ても電荷発生層と同様な結合剤、可塑剤、流
動性付与剤、ピンホール抑制剤等を必要に応じて用いる
ことができる。この中で結合剤は電荷輸送性物質に対し
、電子写真特性が低下しないように400重量%以下が
好ましく、低分子電荷輸送性物質に対しては皮膜特性の
関係上50重量係以上が好ましい。その他の添加剤は、
各々。
電荷輸送性物質に対して5重量係以下が好ましい。
光導電層のこの態[において、電子供与性電荷輸送性物
質を含有する電荷輸送層を前記電荷発生層のすぐ下に積
層してもよい。
ここで、電子供与性電荷輸送性物質は、正孔輸送の機能
を有するもので、具体的には、ポIJ−N−ビニルカル
バゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルピラゾリン等
の高分子化合物、カルバゾール、3−フェニルカルバゾ
ール、2−フェニルインドール、オキサジアゾール、1
−7二二ルー3−(4−ジエチルアミノスチリル”)−
5−(4−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、ヒド
ラゾン、2−フェニル−4−(4−ジエチルアミノフェ
ニル)−5−フェニルオキサゾール、lJフェニルアミ
ン、イミダゾール等の低分子化合物及びこれらの誘導体
等の電子供与性化合物である。この電荷輸送層には、前
記した結合剤及び可塑剤。
流動性付与剤、ピンホール抑制剤等の添加剤を前記した
電子受容性電荷輸送性物質を含有する電荷輸送層の場合
と同様に使用することができる。ただし、電子供与性電
荷輸送性物質が高分子化合物の場合は、結合剤は使用し
なくてもよい。
(2)本発明の光導電層の他の例は、1!子供与性電荷
輸送性物質を含有する電荷輸送層及び電荷を発生する有
機顔料を含有する電荷発生層を順次。
導電層の上に積層したものである。
ここで、電子供与性電荷輸送性物質、これを含有する電
荷輸送層、電荷を発生する有機顔料及びこれを含有する
電荷発生層については、前記(1)項と同じである。
(3)本発明の光導電層について、さらに他の例は、電
荷を発生する有機顔料を含有する層の一層又はこれの積
層体からなる。また、該層は、電荷輸送性物質を含んで
いてもよい。
ここで、電荷を発生する有機顔料及びこれを含む層に含
有させてもよい結合剤及び可塑剤、流動性付与剤、ピン
ホール抑制剤等の添加剤は、前記(1)の電荷発生層に
使用できるものと同様のものが使用できる。また、電荷
輸送性物質としては、前記(1)項に記載した電子供与
性電荷輸送性物質及び/又は電子受容性電荷輸送性物質
が使用できる。
この例において、光導電層は、電荷を発生する有機顔料
に対して、該有機顔料を電荷輸送性物質と共に使用しな
いときは、結合剤を100〜900重量%使用するのが
好ましく、特に200〜400重量%使用するのが好ま
しい。このとき、結合剤が多すぎると感光体の感度が低
下しやすくなり。
少なすぎると帯電性が低下しやすくなる。
また、この例において、光導電層中に、電荷を発生する
有機顔料と電荷輸送性物質を共に含有させる場合、結合
剤の使用量は、電荷輸送性物質に対して450重量%以
下が好ましく、特に300重量%以下が好ましい。結合
剤が多すぎると感光体の感度が低下しやすくなる。また
、結合剤の使用量は、電荷輸送性物質が低分子化合物の
ときは。
該化合物に対して、80重量%以上が好ましく。
特に100重量重量上が好ましい。仁のとき、結合剤が
少なすぎると光導電層が十分に強度を保持できず、−!
た。帯電性が低下する傾向がある。電荷輸送性物質が高
分子化合物のときも、帯電性の点から、結合剤を該化合
物忙対して80重量%以上使用するのが好ましく、特に
100重量%以上使用するのが好ましい。電荷を発生す
る有機顔料は、電荷輸送性物質及び結合剤の総量に対し
て。
0.1〜20重量係使用するのが好ましく、特KO,5
〜5重量係使用するのが好ましい。これが少なすぎると
感光体の感度が低下しやすくなり、多すぎると帯電性が
低下する傾向がある。さらに。
他の添加剤は、光導電層中VcO〜5重量係の範囲で使
用されるのが好ましい。
これらの各層の膜厚は(1)及び(2)の光導電層の場
合、電荷発生層が0.001〜10μmが好ましく。
特KO12〜5μmが好ましい。電荷輸送層は、いずれ
のものも5〜50μmが好ましく、特VC8〜20μm
が好ましい。電荷発生層の膜厚が0.001μm未満で
は感度が劣る傾向があり、10μmを越えると残留電位
が増加する傾向がある。また電荷輸送層の膜厚が5μm
未満では帯電性が劣る傾向がある。50μmを越えると
感度が低下する傾向がある。(3)の感光体の光導電層
の膜厚け5〜50μmが好ましく、特に8〜20μmが
好ましい。5μm未満では帯電性が劣りやすくなり、5
0μmを越えると感度が低下する傾向がある。
次だ各層の形成法について述べる。
(1)及び(2)の光導電層の場合、電荷発生層を形成
する方法として、有機顔料のみを用いる場合には。
真空蒸着で行うこともできるが、有機顔料、結合剤及び
場合により添加剤をアセトン、メチルエチルケトン、テ
トラヒドロ7ラン、トルエン、キシレン、塩化メチレン
、トリクロルエタン等の溶剤に均一に溶解又は分散させ
た後、塗布し乾燥して形成することもできる。
電荷輸送層を形成する場合には、いずれのものも電荷輸
送性物質、結合剤及び添加剤等を前記の電荷発生層の場
合と同様な溶剤に均一に溶解した後、塗布し乾燥して形
成することができる。
また、(3)の光導電層の場合には、電荷発生材料並び
に場合により電荷輸送性物質、結合剤及び添加剤等を前
記の電荷発生層の場合と同様な溶剤に均一に溶解又は分
散させた後、塗布し乾燥して形成することができる。
本発明の感光体は導電層のすぐ上に薄い接着層又はバリ
ヤ層を有していてもよい。
次に、保護層について説明する。
本発明の保護層は、特定のブチルエーテル化メラミン・
ホルムアルデヒド樹脂、水酸基価が5〜100でポリマ
ー側鎖にフッ素原子を有するフッ素含有樹脂並びに電子
受容性カルボン酸化合物及び/又は電子受容性ポリカル
ボン酸無水物の硬化皮膜によって主に形成されるが、こ
の硬化皮膜はこれらを含む塗膜を加熱により硬化させて
得ることができる。
本発明において用いられるブチルエーテル化メラミン・
ホルムアルデヒド樹脂の数平均分子量は1500以下で
あり、数平均分子量が1500を越えると反応性が低下
する。また該樹脂はメラミン核1個当り結合ホルムアル
デヒドを2〜4個有する。4個を越えると反応性が低下
し、2個未満では該樹脂の貯蔵安定性が悪くなり、硬化
塗膜がもろくなる。更(該樹脂はメラミン核1個あたり
メチロール基を1〜2個有するものである。メチロール
基の数が2個を越えると該樹脂の貯蔵安定性が劣り、硬
化塗膜がもろくなる。ま九、1個未満では反応性が劣る
このようなブチルエーテル化メラミン・ホルムアルデヒ
ド樹脂は、メラミンをブタノールに溶解し、これにホル
ムアルデヒドを滴下することによって付加反応及びブチ
ルエーテル化反応を行う方法、或いはメラミン及びホル
ムアルデヒドをブタノールに溶解させ、この溶液を加熱
して付加反応及びブチルエーテル化反応を行う方法によ
って製造できる。これらの方法において反応は硝酸、塩
酸、硫酸、燐酸、p−)ルエンスルホン酸等の酸性触媒
を添加し、酸性下、好ましくはpH3〜6で行うのが好
ましく9反応源度はブタノールの速流温度、好ましくは
約90〜100℃であるのが好ましい。また、配合とし
ては、メラミン1モルに対してブタノール4〜5モル及
びホルムアルデヒド3〜7モルを使用するのが好ましい
本発明の保護層に用いられるブチルエーテル化メラミン
・ホルムアルデヒド樹脂は、従来のメラミン樹脂に比べ
て低温硬化が可能になるため保護層形成前に電子写真感
光体を熱劣化させることなく、かつ、耐摩耗性の高い保
護層が形成できる。
次に水酸基価が5〜100でポリマー側鎖にフッ素原子
を有するフッ素含有樹脂(B)について説明する。
従来、フッ素含有樹脂はポリフッ化ビニル、ポリフッ化
ビニリデン、ポリ塩化3フツ化エチレン。
ポリ4フツ化エチレン、4フツ化エチレントロ7ツ化プ
ロピレン共重合体、フルオロオレフィンと炭化水素系ビ
ニルエ、−チルモノマーとの共重合体等で代表されるよ
うにポリマー主鎖VC7ツ素i子が直接結合した構造の
樹脂が知られでいた。これらの7ツ素含有樹脂を電子写
真感光体の保護層に適用しようとすると■塗布法で行う
場合、下層の感光層を侵さないために用いるアルコール
系や炭化水素系の溶媒に難溶なため塗工できない。■フ
ッ素含有樹脂単独での保護層は密着性が悪く機械強度も
弱いため9通常他の樹脂と併用し架橋硬化するが、その
併用する樹脂との相溶性が悪い。そのため、7ツ素含有
樹脂又は併用する樹脂のどちらかの比率を多くシ、一方
の樹脂をわずかに用いるという方法がとられるが、この
場合、フッ素含有樹脂が多いとすべり性は良好になるが
、架橋密度が低いため機械強度が弱く、逆にフッ素樹脂
がわずかしか加えられない場合はフッ素樹脂固有の耐摩
耗性の向上が十分発揮でき々いという問題がある。この
ように電子写真感光体の保護層に従来のようなポリマー
主鎖にフッ素原子が直接結合した構造のフッ素含有樹脂
を用いても1fIt摩耗性の向上はあまり期待できなか
った。しかるに本発明になる保護層の一成分である水酸
基価が5〜1oOでポリマー側鎖にフッ素原子を有する
フッ素含有樹脂はアルコールにも可溶なため、下層の感
光層を侵すことがなく塗工でき、かつ各種の樹脂との相
溶性も高く広・範囲の比率で混合することができる。特
に本発明における保護層の一成分である従来になく熱硬
化性が高く、耐摩耗性の高い皮膜が得られる特定のブチ
ルエーテル化メラミン・ホルti) ムアルデヒド樹脂岐とはよ〈相溶するため、目的に応じ
任意の比率で混合することができる。このように特定の
ブチルエーテル化メラミン・ポルム(1+ アルデヒド樹脂−′と水酸基価が5〜100で、ポリマ
ー側鎖にフッ素原子を有するフッ素含有樹脂■ 賭を組み合わせることにより、メラミン樹脂とフッ素含
有樹脂の両方の特長が発現でき、硬い上にすべり性が加
味され9強じんで耐摩耗性の高い皮膜を得ることができ
る。なお、水酸基価が5〜100でポリマー側鎖にフッ
素原子を有するフッ素含有樹脂は、主鎖にフッ素原子が
直接結合しているフッ素含有樹脂に比べて少量の併用で
も耐摩耗性の向上に効果がある。
二つの方法によって得ることができる。
(1)通常のラジカル共重合体 ■ 炭素−炭素二重結合を形成する炭素原子にフッ素原
子が結合しておらず、側鎖にフッ素原子を有している単
量体2例えばCH*=CHC00CH*CFs、 CH
x=CHCOOCHsCHICF2CFs、 CHs=
C(cHs)coocルCHxOCFmCFzOCH暑
CFa、 CHs=C(c比)OCOCHxCHz (
cFり4 CFs、 CH2=C(c&F ) C00
CHsCFs、   CHz=CHOCOC)ム (c
IHs)NCOC意Fs 、CHs=CHOCOCH*
CHmN (cHs) Box (cFz)? CFs
及び ■ 水酸基含有ビニル型単量体9例えばアクリル酸ヒド
ロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリ
ル酸ヒドロキシグロビル、アリルアルコール 場合によシ ■ 他の共重合可能なビニル型単量体9例えばアクリル
酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸n−プロピ
ル、メタクリル酸イソプロピル。
アクリル酸2−エチルヘキシル、酢酸ビニル、カプロン
酸ビニル、スチレン、ビニルトルエン、アクリルアミド
、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、ブタジェン、塩
化ビニル、塩化ビニリデン。
アクリロニトリル、更には主鎖にフッ素原子を有する2
例えばテトラフルオロエチレン、ジクロルジフルオロエ
チレン、クロロトリフルオロエチレンフルオロプロピレ
ンナトのフルオロオレフィンを共重合して得ることがで
きる。共重合の方法としては2通常の溶液重合や非水分
散重合等の方法でできる。重合温度は60〜140℃2
重合時間は2〜15時間程度である。重合時にはトルエ
ン。
キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、イソプロパ
ツール等の有機溶媒が使用でき、また、過酸化ヘンゾイ
ル、アゾビスイソブチロニトリル等の重合開始剤を単量
体に対して0.01〜10重量%程度用いることができ
る。
共重合体中の■の側鎖にフッ素原子を有している単量体
の比率は5〜95重量%で、5重量−未満ではフッ素含
有樹脂の特長である耐摩耗性向上の効果の発現が少なく
、95重量%を越えると。
本発明になる保護層の一成分である特定のブチルエーテ
ル化メラミン・ホルムアルデヒド樹脂囚との相溶性が低
下する。。
共重合体中の■の水酸基含有ビニル凰単量体の比率は、
共重合体の水酸基価が5〜100の範囲内になるよう決
定される。水酸基価が5未満では特定のブチルエーテル
化メラミン争ホルムアルデ(V ヒト樹脂−との架橋密度が小さく、保護層の耐摩耗性向
上に効果が少なく、水酸基価が100を越(幻 すと−との相溶性が低下する。
また共重合体中の■の他の共重合可能なビニル型単量体
は前記■及び■の単量体以外に適量用いることができる
。ただし、前記した主鎖にフッ素原子を有する単量体を
用いる場合には、多く使用すると特定のブチルエーテル
化メラミン・ホルムアルデヒド樹脂(A)と相溶性が低
下するため、共重合体中に10重量%以下で使用した方
が好ましい。
(2)ブロック共重合体 分子内に熱分解によシ重合開始可能なラジカル(番 を発生するペルオキシ結合又φアゾ結合を2つ以上含有
した化合物を用いて、その中の一部のペルオキシ結合又
はアゾ結合を熱分解して発生したラジカルを利用して(
:覆量体を重合し9次に熱分解せずに残存しているペル
オキシ結合又はアゾ結合を熱分解し1発生したラジカル
を利用して、(1)の単量体とは異なる(1))の単量
体を重合させることにより、(11の単量体と(II)
の単量体のブロック共重合体を得ることができる。
分子内に2つ以上のペルオキシ結合又はアゾ結合を含有
する化合物は1例えば(イ)エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジエチレンクリコール等の二価アル
コール、(ロ)コハク酸、アジピン酸、セパチン酸、シ
クロヘキサンジカルボン酸等の二塩基酸又はそれらの酸
無水物、)→グリコール酸、αα−オキシイソ酪酸上ヒ
ドロキシアクリル酸のオキシ酸、(ニ)ペルオキシコハ
ク酸、ペルオキシアジピン酸、ペルオキシフタル酸等の
ペルオキシ酸を用いて縮合反応によシポリエステルの形
で分子内にペルオキシ結合を導入したり、iた上記の(
−1−)のペルオキシ酸の替わシに、(ホ)アゾジメチ
ル酢酸、アゾ酪酸、アゾカプロジ酸を用いて、やはり縮
合反応によりポリエステルの形で分子内にアゾ結合を含
有した化合物を得ることができる。−例として 金物がある。なお、nは2〜約29の整数である。
次にこのような分子内にペルオキシ結合又はアゾ結合を
有する化合物と反応させる(:)又は(11)の単とき
は(11)の単量体には■の単量体、逆に(1)の単量
体に■の単量体を用いた場合には、 (II)の単量体
には■の単量体を用いることができる。これらの場合、
前記■の単量体は、(1)及び/又は(11)の単量体
に含有させることができる。
いずれにしても、始めに加熱により分解して重合開始可
能なラジカルを発生するペルオキシ結合又はアゾ結合を
分子内に2個以上有する化合物と(1)の単量体を反応
させて(1)の単量体の重合体を得たのち9次に残存す
るペルオキシ結合又はアゾ結合と(It)の単量体を反
応させて、(1)の重合体と(11)の重合体のブロッ
ク共重合体を得ることができる。
このようなブロック共重合の方法としては9通常の溶液
重合や非水分散重合等の方法でできる。
重合温度及び重合時間は(1)の重合体を得る場合及び
(II)の重合体を得る場合、ともに60〜140℃。
2〜15時間で行われるが、(1)の重合体を得るとき
は9次の(11)の重合体を得るときに比べて、ペルオ
キシ結合又はアゾ結合を一部残存させるために。
低温、短時間が好ましい。重合時にはトルエン。
キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、インプロパ
ツール等の有機溶媒が使用できる。
プマツク共重合体中の■、■及び■の単量体の比率は前
記した(])のラジカル共重合体の場合と同様であシ、
その理由も同様である。
次に特定のブチルエーテル化メラミン・ホルムCζ) アルデヒド樹脂頭と水酸基価が5〜100で、ボ15/
85である。この重量比が大きすぎると保護層の耐摩耗
性向上の効果が少なく、小さすぎると保護層の機械強度
が劣る。
ポリマー側鎖にフッ素原子を有するフッ素含有樹脂から
なる硬化皮膜でも、従来知られている保護層と比較して
、硬化性がよく、硬化皮膜は耐摩耗性に優れる。
しかし1本発明は、さらに、電子受容性カルボン酸化合
物及び/又は電子受容性ポリカルボン酸無水物を使用す
ることにより、下記の特長を付加するものである。
(1)  電子受答性カルボン酸化合物及び/又は電子
受容性ポリカルボン酸無水物が硬化反応を促進するので
、よシ低温、短時間で硬化反応を完了させることができ
る。この結果、硬化反応中の加熱による光導電層の熱劣
化に伴う感光体の電子写真特性の低下を著しく小さくで
きる。
(2)上記のように硬化反応が促進されるため。
保護層の耐摩耗性がさらに向上し、感光体を長寿命にで
きる。
(3)  上記カルボン酸及び酸無水物は電子受容性で
あるため、この性質が保護層に導入される。この結果と
して保護層への電子の注入が効率よく行われ、感度の低
下及び光照射後の残留電位の増加を極めて小さくできる
。従って、保護層を厚くすることかでき、感光体の寿命
をより長くすることができる。
前記電子受容性カルボン酸化合物としては、カルボキシ
ル基を1個以上有する化合物で、電子受容性を示す化合
物でめり1該化合物中に、ニトロ基、ニトリル基、カル
ボニル基等の電子吸引基を有していてもよい。具体的に
は、酪酸、吉草酸。
ヘプタン酸、アクリル酸、メタクリル酸、チグリン酸、
コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、七ノ(シン酸、ウ
ンデカン二酸、マレイン酸、グルタコン酸、プロパン−
1,λ3−トリカルボン酸、ブタンー1.1.4− )
リカルポン酸、ペンタン−1,2,λ5−テトラカルボ
ン酸、キノバ酸、フェニルプロピオン酸、フェニル酢酸
、安息香酸、フタル酸。
イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸。
ヘミメリット酸、トリメシン酸、メロファン酸。
ピロメリット酸、ケイ皮酸、シンナミリデン酸。
ベンジルアクリル酸、α−フェニルクロトン酸。
ベンザルプロピオン酸、ビフェニル−2−カルボン酸、
ジフェン酸、α−す7トエ酸、β−ナットエ酸、ナフタ
リンー1.2−ジカルボン酸、ナフタル酸、ナフタリン
−1,4,5−)リカルボ/酸、ナフタリン−1,4,
5,8−テトラカルボン酸、アントラセン−1−カルボ
ン酸、アントラセン−1,9−ジカルボン酸、アントラ
セン−2,3−ジカルボン酸、フェナントレン−1−カ
ルボン酸、7エナントレンー9−カルボン酸、ジペンゾ
チオフェン−1−カルボン酸、チアナフテン−2,3−
ジカルボン酸、ペリレン−3,4,9,10−テトラカ
ルボン酸。
3−ニトロへブタン酸、2−ニトロアシヒン酸。
4−ニトロ安息香酸、ス3−ジニトロ安息香酸。
λ4.6− )リニトロ安息香酸、3−ニトロフタル酸
、4.6−シニトロイソフタル酸、2.6−シニト四テ
レフタル酸、4−シアノ安息香酸、4.6−ジシアツイ
ソフタル酸、ベンゾフェノン−2,2′−ジカルボン酸
、ベンゾフェノン−2,4,2: 4’−テトラカルボ
ン酸、4−ニトロ−2−ナフトエ酸、8−二トロー1−
ナフトエ酸、アントロン−9−カルボンL 2−ニトロ
−アントラセン−1−カルボン酸、2−カルボキシ−1
,4−ベンゾキノン、p−ベンゾキノイル酢酸、5−カ
ルボキシ−1,4−ナフトキノン、2−ニドq−5−カ
ルボキシ−1゜4−ナフトキノン、1−カルボキシ−ア
ントラキノン、2−カルボ中シー4.7−シニトロフル
オレノンなどがある。
前記電子受容性ポリカルボン酸無水物とは、上記電子受
容性カルボン酸化合物のうち、カルボキシル基を2個以
上有するものの酸無水物であシ。
具体的には、コハク酸無水物、グルタル酸無水物。
マレイン酸無水物、フタル酸無水物、トリメリド酸無水
物、ビロメIJ )酸無水物、ナフタル酸無水物、ナフ
タリン−1,4,5−)ジカルボン酸無水物。
ナフタリン−1,4,5,8−テトラカルボン酸無水物
アントラセン−2,3−ジカルボン酸無水物、3−二ト
ロフタル酸無水物などがある。
前記電子受容性カルボン酸化合物及び電子供与性ポリカ
ルボン酸無水物は、これらのうち1種以上が使用され、
その使用量は、前記ブチルエーテル化メラミン+1ホル
ムアルデヒド樹脂及びアルキルエーテル化ベンゾグアナ
ミン書ホルムアルデヒド樹脂の総量に対して0.1〜4
0重量%が好ましく、特に1〜20重量%が好ましい。
この使用量が少なすぎると前記特長を発揮しがたくなり
、多すぎると保護層の耐湿性が低下する傾向がある。
本発明の保護層には、前記光導電層の説明の(1)項に
記載した添加剤を適宜含有させてもよい。
本発明の保護層の厚さは0.01〜10μmが好ましく
、特に0.1〜5μmが好ましい。0.01μm未満で
は保護層としての効果が小さくなシやすく。
10μmを越えると感度の低下及び残留電位の増大の傾
向がある。
保護層を形成するには、前記のブチルエーテル化メラミ
ン・ホルムアルデヒド樹脂、水酸基価が5〜100でポ
リマー側鎖にフッ素原子を有するフッ素含有樹脂並びに
電子受容性カルボン酸化合物及び/又は電子受容性ポリ
カルボン酸無水物。
さらに場合により添加剤をアセトン、テトラヒドロフラ
ン、メタノール、イソプロパツール等の溶剤に均一に溶
解した後、光導電層の上に塗布し。
加熱乾燥して行うことができる。加熱は90〜140℃
になるようにされるのが好ましい。
本発明に係る電子写真感光体を用いて複写又は印刷を行
う場合には、従来と同様に表面に正帯電。
露光を施した後、現像を行い、普通紙等の被転写物上に
画像を転写し、定着すればよい。
(実施例) 次に実施例に基づいて本発明を詳述するが9本発明はこ
れに限定されるものではない。
以下の例中に用いる各材料を次に列記する。括弧内には
略号を示す。
(1)電荷を発生する有機顔料 τ歴然金属フタロヅアニン(τ−H5Pc )(2)電
荷輸送性物質 0電子受容性化合物 2.3.5− トリクロル−1,4−ナフトキノンO電
子供与性化合物 2−(])−ジメチルアミノ)フェニル−4−<p−ジ
メチルアミノ)フェニル−5−(。
−クロロフェニル) −1,3−オキf”/−ル(OX
Z) (3)結合剤 Oシリコーンワニス:KR−255 〔信越化学工業■商品名〕 Oシリコーンワニス:トスガードT510〔東芝シリコ
ーン■商品名〕 Oポリエステル樹脂:バイロン200 〔東洋紡績■商品名〕 (4)保護層用材料 (A)ブチルエーテル化メラミン・ホルムアルデヒド樹
脂(BMF) (BMF−1の合成) 攪拌機、還流冷却器、温度計を装着したフラスコ中にメ
ラミン1269.n−ブタノール4449及び61%硝
酸水溶液0.29を入れ、100’Cに昇温し念後、バ
ラホルムアルデヒ)”169gを30分間に6回に分け
て等間隔で添加し、その後還流温度で30分間反応させ
、水分を除去し、加熱残分が50%になるように脱溶剤
を行った。得られた樹脂溶液の粘度は、ガードナー(2
5℃)でBであった。
(BMF−2の合成) BMF−1の合成と同様の装置を用い、メラミン126
9e ”−ブタノール4449.61チ硝酸水溶液0.
2g及びバラホルムアルデヒド1699を混合して仕込
み、100℃に昇温後、30分間反応させた。その後、
還流脱水を30分行い。
水分を除去すると共に、加熱残分が50優になるように
脱溶剤を行った。得られた樹脂溶液の粘度は、ガードナ
ー(25℃)でCであった。
(BMF−3の合成) BMF−1の合成と同様の装置を用い、/クラホルムア
ルデヒド217.59s ”−ブタノール4449及び
メラミン126gを秤り取り、90〜100℃で30分
間付加反応を行った。その後40〜45℃に冷却しフタ
ル酸0.19を加え、酸性条件下で還流脱水及び脱溶を
行った。この後、加熱残分が50%になるよう調整した
。このときの粘度は(ガードナー725℃)Bであった
BMF−1,BMP−2及びBMF−3のメラミy核1
個轟りの結合ホルムアルデヒド数、ブチルエーテル基数
及びメチロール基数並びに数平均分子量を下記の表1に
示す。
但し、結合ホルムアルデヒド数は、仕込み量と亜硫酸ソ
ーダ法による未反応ホルムアルデヒド量の測定によシ求
め、ブチルエーテル基数はブタノールの仕込み量と内部
標準液として5ec−ブチルアルコールを使用したガス
クロマトグラフィーによる未反応のブタノールの測定に
より求め、メチロール基は、上記ブチルエーテル基数と
NMRスペクトルから求めた。また、数平均分子量はゲ
ル透過クロマトグラフィーによシ標準ポリスチレンの検
量線を利用して行った。
表1  ブチルエーテル化メラミン・ ホルムアルデヒド樹脂の特性 1B)  水酸基価が5〜100で”、ポリマー側鎖に
フッ素原子を有するフッ素含有樹脂 O含フッ素ビニル型単量体がCH3−CHC00CHs
C&CnFmn+s (n = 8〜14 )でフッ素
含有樹脂中に約50重ttII配合され、水酸基価が3
6のフッ素含有樹脂; モデイパーF100(日本油脂■商品名〕O含フッ素ビ
ニル型単量体がCHs= eHcO0CHsCHsCn
Fmn+t  (n = 8〜14 )でフッ素含有樹
脂中に約25重量%配合され、水酸基価が55のフッ素
含有樹脂; モデイパーF200(日本油脂■商品名〕Ic)  カ
ルボン酸及び酸無水物 Oピロメリト酸無水物 03−ニトロフタル酸 Oナフタリン−1,4,& 8−テトラカルボン酸比較
例1 τ−H5Pc 2. Og 、シリコーンフェス(KR
−255)4.09及びテトラヒドロフラン949をボ
ールミル(日本化学陶業製3寸ポットミル)を用いて8
時間混練した。得られた顔料分散液をアプリケーターに
よりアルミニウム板(厚さ0.1 mm )上に塗工し
、90℃で1時間乾燥して厚さ約1.0μmの電荷発生
層を形成した。
次にスス5−トリクロル−1,4−ナフトキノン4g、
yj?lJエステル樹脂(バイロン200)89及びジ
クロルメタン/ジクロルエタン=1/1(質量比]の混
合溶媒88gを完全に溶解させた。
得られ九溶液をアプリケーターによシ前記の電荷発生層
の上に塗工し、90℃で1時間乾燥して。
膜厚15μmの電荷輸送層を形成した。
比較例2 0XZ 109とポリエステル樹脂(バイロン200)
109をテトラヒドロフラン80gに混合し完全に溶解
させた。得られた溶液をアプリケーターによシアルミニ
ウム板上に塗工し、90℃で1時間乾燥して15μmの
電荷輸送層を形成した。
次にτ−H5Pc 2.、 Oa 、シリコーンフェス
(トスガード’rs1o)g、7g及びトルエン/イソ
プロバノール=4/6 (質量比)の混合溶媒929を
ボールミルを用いて15時間混練して得られた顔料分散
液を前記の電荷輸送層の上にアプリケーターによシ塗工
し、100℃で15分間乾燥して膜厚的1.0μmの電
荷発生層を形成した。
比較例3 τ−H5Pc  O,6g、 OXZ 5.Og、ポリ
エステル樹脂(バイロン200314.49及びテトラ
ヒドロフラン80gをボールミルを用いて10時間混練
した。得られた分散液をアプリクーターによシアルミニ
ウム板上に塗工し、100℃で15分間乾燥して膜厚1
5μmの一層型電子写真感光体を作製した。
比較例4〜5 比較例1と同様な方法で作製した感光体の上にBMF−
3,409(固形分で20g)及びインプロパツール6
09からなる溶液をアプリケーターによシ塗工した。保
護層の硬化条件及び膜厚を表2に示す。
比較例6 比較例2と同様な方法で作製した感光体の上にBMF−
3,309(固形分で159)lモデイパーFIO0,
179(固形分で5.19)及びインブタノール539
からなる溶液をアプリケーターにより塗工した。保護層
の硬化条件及び膜厚を表2に示す。
比較例7〜8 比較例2と同様な方法で作製した感光体の上にBMF−
3,309(固形分で159)、モデイパーF’100
,17g(固形分で5.1gン、ピロメリト酸無水物4
g及びイソブタノール499からなる溶液をアプリケー
ターにより塗工した。保護層の硬化条件及び膜厚を表2
に示す。
比較例9 比較例2と同様な方法で作製した感光体の上にBMF−
1,409(固形分で20g〕及びイソプロパツール6
0gからなる溶液をアプリケーターによシ塗工し九。保
護層の硬化条件及び膜厚を表2に示す。
比較例10 比較例2と同様な方法で作製した感光体の上にBMF−
1,309(固形分で15g)、%ディパーFIO0,
179(固形分でs、1g)及びイソブタノール53g
からなる溶液をアプリケーターによシ塗工した。保護層
の硬化条件及び膜厚を表2に示す。
比較例11〜12 比較例2と同様な方法で作製し念感光体の上にBMF−
1,309(固形分で159)、  ピロメリト酸無水
物5g及びイソブタノール65gからなる溶液をアプリ
ケーターによシ塗工した。保護層の硬化条件及び膜厚を
表2に示す。
比較例13 比較例3と同様な方法で作製した感光体の上にBMF−
1,309(固形分で15g)s モデイパーFIO0
,179(固形分で5.19)及びイソブタノール53
9からなる溶液をアプリケーターによシ塗工した。保護
層の硬化条件及び膜厚を表2に示す。
実施例1〜7 比較例1〜3と同様な方法で作製した感光体の上に表2
に示す組成比率の保護層溶液(テトラヒドロフラン/イ
ソブタノール〒1/1(重量比)の混合溶媒を使用)を
アプリケーターによυ塗工した。保護層の硬化条件及び
膜厚を表2に示す。
実施例及び比較例で得られた電子写真感光体の電子写真
特性を静電記録紙試験装置(川口電機製5P−428)
を用いて測定し、結果を表3に示す。
なお表中の初期電位Vo (V) はダイナミック測定
で正5KVのコロナを10秒間放電したときの帯電電位
を示し、暗減衰Vにはその後暗所において30秒間放置
したときの電位保持率を示しv Ell。。
Eelは10 luxの白色光を照射し電位がそれぞれ
5(1,75%低下するに要した光量値(lx−s)を
示す。残留電位Vm (V)は10 luxの白色光を
30秒間照射したのちの表面電位を示す。
また摩擦試験機(スガ試験機製)を用いて電子写真感光
体の表面をガーゼで摺動し9表面の摩耗傷が保護層を通
ってその下の層に達するまでの摺動画数で耐摩耗性を評
価した。結果を表3に示す。
更に比較例1〜13及び実施例1〜7の電子写真感光板
を画像肝価機を用いて連続印字テストを行い9画質が低
下するオでの耐刷寿命を評価した。
その結果も表3に示す。
以下余白 比較例1〜3の感光体、4?に比較例2及び3の感光体
は、正帯電で機能し電子写真特性も良好であるが、保護
層が設けられていないために耐摩耗性が200回以下と
極めて低い。比較例1の感光体の表面に本発明の範囲外
のメラミン樹脂(BMF−3)を単独で保護層材料とし
て用いた場合(比較例4.5)、低温(110℃]、短
時間(1時間ンの硬化条件では硬化不足のため、耐摩耗
性向上の効果はなく(比較例4)、硬化温度を高温(1
60℃)にし、硬化時間を3時間と長くシ。
また保護層の膜厚を3μmに厚くすると、耐摩耗性はや
や向上した(比較例5)。しかし材料の熱劣化と思われ
る電子写真特性の低下、すなわちE5G 。
Eys及びVaの増大が著しく、この感光体を画像評価
機を用いて評すると地肌汚れが著しいことが分かった。
また比較例2の感光体の上に本発明の範囲外にあるメラ
ミン樹脂(BMF−3)と本発明の範囲内の(B)成分
のフッ素含有樹脂からなる保護層を形成した場合(比較
例6)、耐摩耗性向上の効果は見られるが、高温、長時
間の硬化が必要なため。
保護層を設けない場合(比較例2)と比べ電子写真特性
の低下が大きい。比較例6に用いた保護層に更K (c
)成分を加えると硬化温度を160℃から140℃に、
硬化時間を3時間から2時間に短縮しても、耐摩耗性は
大きく増加し、電子写真特性の低下も比較例6の場合に
比べればやや抑えることができる(比較例7)。しかし
、硬化条件を更に低温、短時間にすると、硬化不十分と
′なシ、耐摩耗性も低下し、電子写真特性も悪くなる(
比較例8)。比較例2の感光体の上に本発明の範囲内の
メラミン樹脂(BMF−1)を単独で保護層として形成
し九場合(比較例9ン、低温(110’C)。
短時間(1時間)でも十分忙硬化し耐摩耗性は向上した
。この点で本発明になる保護層に用いる(A)成分の特
定のメラミン樹脂は、その範囲外のメラミン樹脂と比べ
(比較例4.5)、熱硬化性が高いため低温、短時間の
硬化が可能で、また耐摩耗性も優ることが分かる。しか
し比較例9では膜厚が3μmと厚い九め、電子写真特性
の低下がある。
比較例10は、比較例9の保護層に更に(B)成分を加
えた場合であるが、耐摩耗性は大きく向上した。
しかし、比較例9の場合と同様に比較例2の保護層を形
成しない場合に比べて電子写真特性は劣る。
また比較例11及び12は、保護層に(5)成分と(c
)成分を組み合わせて用いた場合であるが、(c)成分
を用いることによシ、更に低温、短時間の硬化が可能に
なつ九。また保護層を設けたことによる電子写真特性の
低下も比較例6〜10と比べて明らかに少なく、膜厚を
3μmと厚くしても(比較例12)、保護層を設けてい
ない比較例2の場合と比べて殆んど遜色ない特性を有し
ている。しかし耐摩耗性は比較例10に比べてやや劣る
比較例13は比較例3の感光体の上に、(A)成分及び
(B)成分からなる保護層を設けた場合であるが比較例
10の場合と同様に耐摩耗性は高いが電子写真特性は保
護層を形成しない比較例3に比べて劣る。
しかるに9本発明になる(3)、(B)及び(c)成分
を組み合わせた保護層を形成した実施例1〜7の感光体
は、(A)及び(c)成分を組み合わせた効果から低温
短時間の硬化が可能となシ、そのため硬化過程における
材料の熱劣化による電子写真特性の著しい低下を抑え、
特に(c)成分の添加効果によシ、保護層の膜厚を厚く
しても電子写真特性の低下が少ない感光体を得ることが
できた。また、 (A)、 (B)及び(c)成分の組
み合わせにより、従来にない著しい耐摩耗性の向上が見
られ、その耐刷寿命は20万枚以上と長寿命であること
が分かった。
このように本発明になる電子写真感光体は、保護層を設
ける前の良好な電子写真特性を維持しつつ、耐刷寿命の
著しく長い正帯電型電子写真感光体であることが確認さ
れた。
(発明の効果) 本発明に係る電子写真感光体は、電子写真特性と耐久性
に優れた正帯電型電子写真感光体である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、正帯電で機能しうる電子写真感光体において、その
    表面に (a)数平均分子量1,500以下で、メラミン核1個
    当りに結合ホルムアルデヒド数が2〜4個及びメチロー
    ル基数が1〜2個であるブチルエーテル化メラミン・ホ
    ルムアルデヒド樹脂 (b)水酸基価が5〜100でポリマー側鎖にフッ素原
    子を有するフッ素含有樹脂 並びに (c)電子受容性カルボン酸化合物及び/又は電子受容
    性ポリカルボン酸無水物 を成分として含む硬化皮膜を含有する保護層を有してな
    る正帯電型電子写真感光体。 2、正帯電で機能しうる電子写真感光体が、導電層の上
    に、電子供与性電荷輸送性物質を含有する電荷輸送層、
    電荷を発生する有機顔料を含有する電荷発生層及び保護
    層を順次積層したものである特許請求の範囲第1項記載
    の正帯電型電子写真感光体。 3、正帯電で機能しうる電子写真感光体が、導電層の上
    に電荷を発生する有機顔料を含有する電荷発生層、電子
    受容性電荷輸送性物質を含有する電荷輸送層及び保護層
    を順次積層したものである特許請求の範囲第1項記載の
    正帯電型電子写真感光体。 4、正帯電で機能しうる電子写真感光体が、導電層の上
    に、電荷を発生する有機顔料を含有する光導電層及び保
    護層を順次積層したものである特許請求の範囲第1項記
    載の正帯電型電子写真感光体。 5、光導電層が、電荷を発生する有機顔料及び電荷輸送
    性物質を含有するものである特許請求の範囲第4項記載
    の正帯電型電子写真感光体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006184527A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体、画像形成装置、プロセスカートリッジ

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