JPS6351174B2 - - Google Patents
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- JPS6351174B2 JPS6351174B2 JP11306379A JP11306379A JPS6351174B2 JP S6351174 B2 JPS6351174 B2 JP S6351174B2 JP 11306379 A JP11306379 A JP 11306379A JP 11306379 A JP11306379 A JP 11306379A JP S6351174 B2 JPS6351174 B2 JP S6351174B2
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Landscapes
- Polyethers (AREA)
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Description
本発明はスルホン化ポリアリールエーテルケト
ンポリマーに関する。 式 (式中Xは―SO2―か又は―CO―である)で
表わされる反復単位を含む、ポリアリールエーテ
ルは濃硫酸(98%W/W)中で興味深くかつ有用
なスルホン化反応をおこすことを見出した。反復
単位A(式中Xは―SO2―である)のみを含むポ
リアリールエーテルスルホンは上記濃硫酸に溶解
し、そして急速にスルホン化されて完全な水溶性
物質となる。これはポリマーのサブユニツト におけるすべてか又はほとんどの芳香族環中の―
SO2OHがモノ置換されるからである(例4参
照)。 Xが―CO―である反復単位Aのみを含むポリ
アリールエーテルケトンの場合には、濃硫酸(98
%W/W)中でポリマーは溶解するけれどもサブ
ユニツト のモノスルホン化は非常に緩やかである。 従つて、Xが―CO―である反復単位Aから成
るポリマーのスルホン化度を、濃硫酸中でスルホ
ン化度に影響する慣用の要因、詳しくはスルホン
化時間をコントロールすることにより容易に制御
することができる。このようにして、生成するス
ルホン化ポリマーの親水性を容易に制御すること
ができる。 また、Xが―CO―である場合とは異なり、X
が―SO2―である反復単位Aのみを含むポリマー
のスルホン化はほとんど即座に生じ、そして制御
不可能であるが、式 で表わされる反復単位のみを含むポリアリールエ
ーテルスルホンは濃硫酸(98%W/W)中で事実
上スルホン化されない。即ち、たとえ発煙硫酸及
びクロルスルホン酸のようなその他のスルホン化
剤や濃硫酸(98%W/W)と少量の発煙硫酸との
混合物さえもがポリマーを完全にスルホン化及
び/又は減成しても(例6及び7参照)、硫酸は
ポリマーを溶解するが変化させることはない(例
5参照)。従つてまた、Xが―CO―である反復単
位A及び反復単位Bを含むポリアリールエーテル
ケトン/スルホンコポリマーを濃硫酸(98%W/
W)中で制御スルホン化して、親水性スルホン化
コポリマーを生成させることもできる。 本発明に従えば、式 (式中、YはH、アルカリ金属又はNR4であ
り、Rはアルキル基であり、nは0又は1で90%
までが1である) で表わされる反復単位()を有する皮膜形成性
親水性スルホン化アリールエーテルケトンポリマ
ーであつて、この皮膜形成性ポリマーが対応す
る、固有粘度(I.V.)が少なくとも0.7の非スルホ
ン化ポリマーを制御下にスルホン化することによ
つて得られたものであり、水中で少なくとも2重
層%から完全溶解までの吸水能を有する皮膜形成
性スルホン化アリールエーテルケトンポリマーが
提供される。 前記反覆単位()の非スルホン化状態の単位
の濃硫酸(98%W/W)中でのスルホン化度は時
間の経過と共に遅くなり、そしてこれら単位が90
%以上スルホン化された本発明のポリアリールエ
ーテルケトンを得るには非常に長いスルホン化時
間が必要である。 生成するポリマーが好ましくは室温において2
重量%の水を吸収する吸水度から水中完全溶解ま
でに相当する親水性を有するようにスルホン化反
応を制御することが必要である。 本発明の親水性ポリマー(室温で好ましくは5
―75重量%の水を吸収する)は、親水性であるば
かりでなく、かなりの量の水(たとえば20重量%
もの水)を含んだ場合でさえもかなりの強度を保
有するので、たとえば脱塩や微生物の除去のよう
な限界過工程における膜物質として潜在的に有
用である。 ―SO2OH基でスルホン化される前記ポリマー
のアイオノマーはたとえば―SO2OH基をSC3―
M+(式中Mはアルカリ金属か又はNR4であり、
Rはアルキル基である)のような塩へ転化するこ
とにより容易に製造することができる。これらの
アイオノマーも親水性ポリマーとして有用であ
る。従つて、本発明のポリマー上のスルホニル基
は好ましくは式―SO2OY(式中YはH、アルカリ
金属か又はNR4であり、Rはアルキル基である)
で表わされる。 本発明のスルホン化ポリアリールエーテルケト
ンポリマーは、更に次のような有用を有すること
も可能である。即ち、本発明のスルホン化ポリア
リールエーテルケトンポリマーを、前記反覆単位
(1)の非スルホン化ポリマーと混合して用いる場
合、適切な温度で加熱するならばこのポリマー混
合物は架橋し、それによつて、転化点及び応力下
の溶媒耐性のような非スルホン化ポリマーのいく
つかの性質が改善される。かような架橋方法は、
少なくとも0.7の固有粘度(I.V.)(密度1.84の
H2SO4の0.1溶液として25℃で測定)を有する、
Xが―CO―の反復単位Aから成る非スルホン化
ポリマーから製造した成形物品へ有用に適用可能
である。前記物品は傑出した熱及び燃焼特性と共
にすぐれた機械的性質及び電気的性質をもち、そ
して導電体用絶縁材として用いる場合に特に有利
であり(特に電線及びケーブルの絶縁被覆とし
て)、その場合前記物品は高い溶剤耐性及び高い
熱応力脆化耐性を示す。かような成形物品の架橋
は、たとえば、次のようにして行うことが出来
る。即ち、前記物品を濃硫酸に浸し、濃硫酸浴か
ら物品を取り出し、吸収されていない硫酸を洗浄
除去し、次いで物品を加熱してポリマー鎖の一部
をスルホン化し、そして同時に架橋させる。この
方法により一層改善された性質(特に溶媒応力亀
裂耐性に関して)を有する架橋されたスルホン化
物品が得られる。 少なくとも0.7のI.V.を有し、前記反覆単位
()の非スルホン化状態の単位のみから成るポ
リアリールエーテルケトンポリマーは、次のよう
にして製造することが好都合である。即ちヒドロ
キノンと4,4′―ジフルオロベンゾフエノンと、
そしてアルカリ金属の炭酸塩又は重炭酸塩を、芳
香族スルホンの存在下、150―400℃において、
我々のヨーロツパ特許公開第0001879号に記載の
如くして縮合させることにより製造する。 本発明を以下の例により更に詳細に説明する。 例 1 前記反覆単位()の非スルホン化状態の単位
から成るホモポリマー(20g)、(I.V.1.0)を濃硫
酸(98%W/W)(100ml)と共に18時間振盪し非
常に粘稠な溶液を得た。翌朝、更に濃硫酸(100
ml)を添加し、そして更に6時間振盪を継続した
(即ち合計22時間)。得られた溶液の一部(50ml)
を次いでワーリングブレンダー中の蒸留水(500
ml)に注ぎ、白色沈澱を生成し、これを去し次
いで去物をブレンダー中で更に水で3回洗浄し
た。各回の洗浄ごとに過を行つた。生成物を湿
つた状態で一晩放置した。翌朝、この水含有生成
物は沸騰ジメチルホルムアミド及び沸騰ジメチル
スルホキシドに溶解しかつ冷却によつて沈澱しな
いことを見出した。ジメチルホキシド溶液の
220MHzにおける核磁気共鳴(NMR)分光分析
により前記反復単位の35%が―SO2OH基を有す
ることが示された。 前記反覆単位()の非スルホン化状態の単位
から成るホモポリマーの一部をいくつか更にと
り、それぞれ3時間、46時間、10週間及び11週間
濃硫酸中で振盪することにより同様にスルホン化
した。 3時間 ジメチルスルホキシドに不溶(それ故
NMRにより分析せず) 46時間 56%の反復単位が―SO2OH基を有して
いた。実際には、スルホン化溶液を水酸
化ナトリウム水溶液(5重量%)10容へ
添加することにより沈澱させたナトリウ
ム塩(ジメチルスルホキシドに可溶)に
関し測定した。 10週間 89%の反復単位が―SO2OH基を有して
いた。生成物は水に可溶であつたが、5
%の硫酸水溶液により沈澱した。 11週間 90%の反復単位が―SO2OH基を有して
いた。 例 2 前記反復単位()の非スルホン化状態の単位
から成るホモポリマー(20g)、(I.V.1.0)を撹拌
しながら濃硫酸(98%W/W)(500ml)中へ滴下
し、そして得られた混合物を2〜3時間時々振盪
してポリマーの溶解を助けた。試料溶液(50ml)
を種々な時間に採取し、そしてその都度、試料溶
液をワーリングブレンダー中の蒸留水(500ml)
へ注ぐことにより沈澱させ、そしてそれを去
し、次いで去物を再びブレンダー中の蒸留水で
スラリー化し、過により分離し、そして水で2
回洗浄した。時間を異にしたスルホン化により得
られた試料サンプルをジメチルスルホキシド溶液
として220MHz NMR分光分析し、次の性質を
有することを認めた。 1時間 ジメチルスルホキシドに不溶であるので
測定せず。 2時間 ジメチルスルホキシドに不溶であるので
測定せず。 3.5時間 ジメチルスルホキシドに不溶であるの
で測定せず。 7時間 43%の反復単位が―SO2OH基を有して
いた。 23時間 62%の反復単位が―SO2OH基を有して
いた。 31時間 75%の反復単位が―SO2OH基を有して
いた。 48時間 83%の反復単位が―SO2OH基を有して
いた。 すべてのスルホン化反復単位はサブ反復単位
ンポリマーに関する。 式 (式中Xは―SO2―か又は―CO―である)で
表わされる反復単位を含む、ポリアリールエーテ
ルは濃硫酸(98%W/W)中で興味深くかつ有用
なスルホン化反応をおこすことを見出した。反復
単位A(式中Xは―SO2―である)のみを含むポ
リアリールエーテルスルホンは上記濃硫酸に溶解
し、そして急速にスルホン化されて完全な水溶性
物質となる。これはポリマーのサブユニツト におけるすべてか又はほとんどの芳香族環中の―
SO2OHがモノ置換されるからである(例4参
照)。 Xが―CO―である反復単位Aのみを含むポリ
アリールエーテルケトンの場合には、濃硫酸(98
%W/W)中でポリマーは溶解するけれどもサブ
ユニツト のモノスルホン化は非常に緩やかである。 従つて、Xが―CO―である反復単位Aから成
るポリマーのスルホン化度を、濃硫酸中でスルホ
ン化度に影響する慣用の要因、詳しくはスルホン
化時間をコントロールすることにより容易に制御
することができる。このようにして、生成するス
ルホン化ポリマーの親水性を容易に制御すること
ができる。 また、Xが―CO―である場合とは異なり、X
が―SO2―である反復単位Aのみを含むポリマー
のスルホン化はほとんど即座に生じ、そして制御
不可能であるが、式 で表わされる反復単位のみを含むポリアリールエ
ーテルスルホンは濃硫酸(98%W/W)中で事実
上スルホン化されない。即ち、たとえ発煙硫酸及
びクロルスルホン酸のようなその他のスルホン化
剤や濃硫酸(98%W/W)と少量の発煙硫酸との
混合物さえもがポリマーを完全にスルホン化及
び/又は減成しても(例6及び7参照)、硫酸は
ポリマーを溶解するが変化させることはない(例
5参照)。従つてまた、Xが―CO―である反復単
位A及び反復単位Bを含むポリアリールエーテル
ケトン/スルホンコポリマーを濃硫酸(98%W/
W)中で制御スルホン化して、親水性スルホン化
コポリマーを生成させることもできる。 本発明に従えば、式 (式中、YはH、アルカリ金属又はNR4であ
り、Rはアルキル基であり、nは0又は1で90%
までが1である) で表わされる反復単位()を有する皮膜形成性
親水性スルホン化アリールエーテルケトンポリマ
ーであつて、この皮膜形成性ポリマーが対応す
る、固有粘度(I.V.)が少なくとも0.7の非スルホ
ン化ポリマーを制御下にスルホン化することによ
つて得られたものであり、水中で少なくとも2重
層%から完全溶解までの吸水能を有する皮膜形成
性スルホン化アリールエーテルケトンポリマーが
提供される。 前記反覆単位()の非スルホン化状態の単位
の濃硫酸(98%W/W)中でのスルホン化度は時
間の経過と共に遅くなり、そしてこれら単位が90
%以上スルホン化された本発明のポリアリールエ
ーテルケトンを得るには非常に長いスルホン化時
間が必要である。 生成するポリマーが好ましくは室温において2
重量%の水を吸収する吸水度から水中完全溶解ま
でに相当する親水性を有するようにスルホン化反
応を制御することが必要である。 本発明の親水性ポリマー(室温で好ましくは5
―75重量%の水を吸収する)は、親水性であるば
かりでなく、かなりの量の水(たとえば20重量%
もの水)を含んだ場合でさえもかなりの強度を保
有するので、たとえば脱塩や微生物の除去のよう
な限界過工程における膜物質として潜在的に有
用である。 ―SO2OH基でスルホン化される前記ポリマー
のアイオノマーはたとえば―SO2OH基をSC3―
M+(式中Mはアルカリ金属か又はNR4であり、
Rはアルキル基である)のような塩へ転化するこ
とにより容易に製造することができる。これらの
アイオノマーも親水性ポリマーとして有用であ
る。従つて、本発明のポリマー上のスルホニル基
は好ましくは式―SO2OY(式中YはH、アルカリ
金属か又はNR4であり、Rはアルキル基である)
で表わされる。 本発明のスルホン化ポリアリールエーテルケト
ンポリマーは、更に次のような有用を有すること
も可能である。即ち、本発明のスルホン化ポリア
リールエーテルケトンポリマーを、前記反覆単位
(1)の非スルホン化ポリマーと混合して用いる場
合、適切な温度で加熱するならばこのポリマー混
合物は架橋し、それによつて、転化点及び応力下
の溶媒耐性のような非スルホン化ポリマーのいく
つかの性質が改善される。かような架橋方法は、
少なくとも0.7の固有粘度(I.V.)(密度1.84の
H2SO4の0.1溶液として25℃で測定)を有する、
Xが―CO―の反復単位Aから成る非スルホン化
ポリマーから製造した成形物品へ有用に適用可能
である。前記物品は傑出した熱及び燃焼特性と共
にすぐれた機械的性質及び電気的性質をもち、そ
して導電体用絶縁材として用いる場合に特に有利
であり(特に電線及びケーブルの絶縁被覆とし
て)、その場合前記物品は高い溶剤耐性及び高い
熱応力脆化耐性を示す。かような成形物品の架橋
は、たとえば、次のようにして行うことが出来
る。即ち、前記物品を濃硫酸に浸し、濃硫酸浴か
ら物品を取り出し、吸収されていない硫酸を洗浄
除去し、次いで物品を加熱してポリマー鎖の一部
をスルホン化し、そして同時に架橋させる。この
方法により一層改善された性質(特に溶媒応力亀
裂耐性に関して)を有する架橋されたスルホン化
物品が得られる。 少なくとも0.7のI.V.を有し、前記反覆単位
()の非スルホン化状態の単位のみから成るポ
リアリールエーテルケトンポリマーは、次のよう
にして製造することが好都合である。即ちヒドロ
キノンと4,4′―ジフルオロベンゾフエノンと、
そしてアルカリ金属の炭酸塩又は重炭酸塩を、芳
香族スルホンの存在下、150―400℃において、
我々のヨーロツパ特許公開第0001879号に記載の
如くして縮合させることにより製造する。 本発明を以下の例により更に詳細に説明する。 例 1 前記反覆単位()の非スルホン化状態の単位
から成るホモポリマー(20g)、(I.V.1.0)を濃硫
酸(98%W/W)(100ml)と共に18時間振盪し非
常に粘稠な溶液を得た。翌朝、更に濃硫酸(100
ml)を添加し、そして更に6時間振盪を継続した
(即ち合計22時間)。得られた溶液の一部(50ml)
を次いでワーリングブレンダー中の蒸留水(500
ml)に注ぎ、白色沈澱を生成し、これを去し次
いで去物をブレンダー中で更に水で3回洗浄し
た。各回の洗浄ごとに過を行つた。生成物を湿
つた状態で一晩放置した。翌朝、この水含有生成
物は沸騰ジメチルホルムアミド及び沸騰ジメチル
スルホキシドに溶解しかつ冷却によつて沈澱しな
いことを見出した。ジメチルホキシド溶液の
220MHzにおける核磁気共鳴(NMR)分光分析
により前記反復単位の35%が―SO2OH基を有す
ることが示された。 前記反覆単位()の非スルホン化状態の単位
から成るホモポリマーの一部をいくつか更にと
り、それぞれ3時間、46時間、10週間及び11週間
濃硫酸中で振盪することにより同様にスルホン化
した。 3時間 ジメチルスルホキシドに不溶(それ故
NMRにより分析せず) 46時間 56%の反復単位が―SO2OH基を有して
いた。実際には、スルホン化溶液を水酸
化ナトリウム水溶液(5重量%)10容へ
添加することにより沈澱させたナトリウ
ム塩(ジメチルスルホキシドに可溶)に
関し測定した。 10週間 89%の反復単位が―SO2OH基を有して
いた。生成物は水に可溶であつたが、5
%の硫酸水溶液により沈澱した。 11週間 90%の反復単位が―SO2OH基を有して
いた。 例 2 前記反復単位()の非スルホン化状態の単位
から成るホモポリマー(20g)、(I.V.1.0)を撹拌
しながら濃硫酸(98%W/W)(500ml)中へ滴下
し、そして得られた混合物を2〜3時間時々振盪
してポリマーの溶解を助けた。試料溶液(50ml)
を種々な時間に採取し、そしてその都度、試料溶
液をワーリングブレンダー中の蒸留水(500ml)
へ注ぐことにより沈澱させ、そしてそれを去
し、次いで去物を再びブレンダー中の蒸留水で
スラリー化し、過により分離し、そして水で2
回洗浄した。時間を異にしたスルホン化により得
られた試料サンプルをジメチルスルホキシド溶液
として220MHz NMR分光分析し、次の性質を
有することを認めた。 1時間 ジメチルスルホキシドに不溶であるので
測定せず。 2時間 ジメチルスルホキシドに不溶であるので
測定せず。 3.5時間 ジメチルスルホキシドに不溶であるの
で測定せず。 7時間 43%の反復単位が―SO2OH基を有して
いた。 23時間 62%の反復単位が―SO2OH基を有して
いた。 31時間 75%の反復単位が―SO2OH基を有して
いた。 48時間 83%の反復単位が―SO2OH基を有して
いた。 すべてのスルホン化反復単位はサブ反復単位
【式】上でモノスルホン化されてい
るようであつた。
例 3
それぞれ、23時間、31時間及び48時間スルホン
化した例2のポリマーの水吸収を、ポリマーの最
初乾燥状態のフイルム(ジメチルホルムアミド溶
液から流延)を室温で24時間水につけた後測定し
た。得られた値はそれぞれ24重量%、59重量%及
び70重量%であつた。 例 4 反復単位Bを含むホモポリマー(50g)を濃硫
酸(98%W/W)(200ml)に溶解し、72時間放置
し、希硫酸中で沈澱させ、洗浄し、細断し、そし
て乾燥した。生成物の赤外及びNMR分光分析を
行つた所、生成物は出発物質と同一物質であるこ
とがわかつた。 例 5 反復単位Bを含むホモポリマー(20g)をクロ
ルスルホン酸(100ml)へ添加した。わずかに泡
立ちが見られそして白色蒸気が発生した。一晩放
置した後(ポリマーの酸中での合計滞留時間20時
間)溶液を濃硫酸(98%W/W)300ml注ぎ、次
いでこの溶液を氷上に注いだ。非常に微細な沈澱
が生成し、そしてそれを非常に緩つくり過し、
そして一度水で洗浄し、次いで乾燥した。生成物
はほとんど完全に水溶性であり、高度のスルホン
化度を示した。 例 6 反復単位Bからなるホモポリマー(20g)を発
煙硫酸(150ml)と混合し、そして一晩放置した。
得られた黒色溶液には以然として未溶解ポリマー
が含まれており、それ故この混合物を更に5時間
放置し、次いで水中に注いだ。沈澱は生じなかつ
たが、かわりに褐色/オレンジ色の溶液が得られ
た。生成物を捨てた。生成物はスルホン化度が非
常に高いものであつたか又は完全に減成されたも
ののように思われた。 別の実験では、反復単位Bから成るホモポリマ
ー(15g)を濃硫酸(98%W/W)に溶解し、次
いで発煙硫酸(50ml)を30分間撹拌しながら溶液
へ添加し、氷上へ注ぎ一晩放置した。ゴム状の白
色固体が沈澱し、そしてこれを洗浄し、乾燥し
た。この生成物はスルホン化度が非常に高いこと
がわかつた。
化した例2のポリマーの水吸収を、ポリマーの最
初乾燥状態のフイルム(ジメチルホルムアミド溶
液から流延)を室温で24時間水につけた後測定し
た。得られた値はそれぞれ24重量%、59重量%及
び70重量%であつた。 例 4 反復単位Bを含むホモポリマー(50g)を濃硫
酸(98%W/W)(200ml)に溶解し、72時間放置
し、希硫酸中で沈澱させ、洗浄し、細断し、そし
て乾燥した。生成物の赤外及びNMR分光分析を
行つた所、生成物は出発物質と同一物質であるこ
とがわかつた。 例 5 反復単位Bを含むホモポリマー(20g)をクロ
ルスルホン酸(100ml)へ添加した。わずかに泡
立ちが見られそして白色蒸気が発生した。一晩放
置した後(ポリマーの酸中での合計滞留時間20時
間)溶液を濃硫酸(98%W/W)300ml注ぎ、次
いでこの溶液を氷上に注いだ。非常に微細な沈澱
が生成し、そしてそれを非常に緩つくり過し、
そして一度水で洗浄し、次いで乾燥した。生成物
はほとんど完全に水溶性であり、高度のスルホン
化度を示した。 例 6 反復単位Bからなるホモポリマー(20g)を発
煙硫酸(150ml)と混合し、そして一晩放置した。
得られた黒色溶液には以然として未溶解ポリマー
が含まれており、それ故この混合物を更に5時間
放置し、次いで水中に注いだ。沈澱は生じなかつ
たが、かわりに褐色/オレンジ色の溶液が得られ
た。生成物を捨てた。生成物はスルホン化度が非
常に高いものであつたか又は完全に減成されたも
ののように思われた。 別の実験では、反復単位Bから成るホモポリマ
ー(15g)を濃硫酸(98%W/W)に溶解し、次
いで発煙硫酸(50ml)を30分間撹拌しながら溶液
へ添加し、氷上へ注ぎ一晩放置した。ゴム状の白
色固体が沈澱し、そしてこれを洗浄し、乾燥し
た。この生成物はスルホン化度が非常に高いこと
がわかつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 式 (式中、YはH、アルカリ金属又はNR4であ
り、Rはアルキル基であり、nは0又は1で90%
までが1である) で表わされる反復単位()を有する皮膜形成性
親水性スルホン化アリールエーテルケトンポリマ
ーであつて、この皮膜形成性ポリマーが対応す
る、固有粘度(I.V.)が少なくとも0.7の非スルホ
ン化ポリマーを制御下にスルホン化することによ
つて得られたものであり、水中で少なくとも2重
量%から完全溶解までの吸水能を有する皮膜形成
性スルホン化アリールエーテルケトンポリマー。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB7835589 | 1978-09-05 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8853859A Division JPH0321333A (ja) | 1978-09-05 | 1988-03-09 | 限外濾過、脱塩及び微生物除去などのプロセス用の膜 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5536296A JPS5536296A (en) | 1980-03-13 |
JPS6351174B2 true JPS6351174B2 (ja) | 1988-10-13 |
Family
ID=10499438
Family Applications (3)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11306379A Granted JPS5536296A (en) | 1978-09-05 | 1979-09-05 | Sulfonated polyaryletherketone |
JP13791883A Granted JPS5974128A (ja) | 1978-09-05 | 1983-07-29 | ポリアリ−ルエ−テルスルホン共重合体の製法 |
JP12136886A Granted JPS6289730A (ja) | 1978-09-05 | 1986-05-28 | ポリアリ−ルエ−テルスルホン共重合体 |
Family Applications After (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13791883A Granted JPS5974128A (ja) | 1978-09-05 | 1983-07-29 | ポリアリ−ルエ−テルスルホン共重合体の製法 |
JP12136886A Granted JPS6289730A (ja) | 1978-09-05 | 1986-05-28 | ポリアリ−ルエ−テルスルホン共重合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (3) | JPS5536296A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0413425Y2 (ja) * | 1988-04-28 | 1992-03-27 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5641450A (en) * | 1991-03-28 | 1997-06-24 | Toray Industries, Inc. | Process of making a module including a polysulphonic hollow fiber membrane |
AU764333B2 (en) * | 1998-09-11 | 2003-08-14 | Victrex Manufacturing Limited | Ion-exchange polymers |
GB0123109D0 (en) * | 2001-09-26 | 2001-11-14 | Victrex Mfg Ltd | Cells |
ATE490568T1 (de) | 2001-11-29 | 2010-12-15 | Ube Industries | Polymerelektrolytzusammensetzung |
GB0400626D0 (en) * | 2004-01-13 | 2004-02-11 | Johnson Matthey Plc | Polymer |
JP2006328430A (ja) * | 2006-09-19 | 2006-12-07 | Jsr Corp | スルホン酸基含有重合体の製造方法 |
WO2019157377A1 (en) * | 2018-02-09 | 2019-08-15 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Sulfonated poly(arylene ether) membranes with high monovalent salt rejection even in the presence of mixed salt feeds that contain multivalent salts |
-
1979
- 1979-09-05 JP JP11306379A patent/JPS5536296A/ja active Granted
-
1983
- 1983-07-29 JP JP13791883A patent/JPS5974128A/ja active Granted
-
1986
- 1986-05-28 JP JP12136886A patent/JPS6289730A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0413425Y2 (ja) * | 1988-04-28 | 1992-03-27 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5536296A (en) | 1980-03-13 |
JPS6289730A (ja) | 1987-04-24 |
JPS6228169B2 (ja) | 1987-06-18 |
JPH0312094B2 (ja) | 1991-02-19 |
JPS5974128A (ja) | 1984-04-26 |
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