JPS6350754A - カルシウム分析用一体型多層分析要素 - Google Patents

カルシウム分析用一体型多層分析要素

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JPS6350754A
JPS6350754A JP19493786A JP19493786A JPS6350754A JP S6350754 A JPS6350754 A JP S6350754A JP 19493786 A JP19493786 A JP 19493786A JP 19493786 A JP19493786 A JP 19493786A JP S6350754 A JPS6350754 A JP S6350754A
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JP
Japan
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layer
polyhydric alcohol
calcium
analytical element
multilayer analytical
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Application number
JP19493786A
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English (en)
Inventor
Mitsutoshi Tanaka
光利 田中
Mitsuru Sugihara
充 杉原
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は水性液体試料中のカルシウム分析用−体型多層
分析要素に関し、さらに詳しくは生物体液、例えば血液
(全血、血崇、血゛清)、髄液、リンパ液、唾液、尿等
の水性液体試料中の全カルシウム定量分析用の乾式操作
可能でp=床診断に特に有用な一体型多層分析要素に関
するものである。
〔従来の技術〕
カルシウムの分析法のひとつに指示薬を用いた比色定量
法があり、臨床分析などで広く利用されている。指示薬
には一般にpH10以上に呈色層a pHを有する0−
クレゾールフタレインコンプレクソン(o−CPC)な
どが使用されている。
ところが、カルシウムは水溶液中でアルブミン等の蛋白
質に結合する性質を有している。この性質はpHに依存
し、pH7以下例えばpH4〜5では弱く逆にpH8以
上例えばpH10〜11では強い。用手法(溶液法)に
おいては試料が高倍率に希釈されていることからカルシ
ウムのアルブミン等の蛋白への結合はさほど問題にはな
らない。
一方、試料の無希釈を原則とする乾式分析においては蛋
白への結合に基づく誤差が大きな問題となる。
この誤差を防止する手段として、特開昭54−2970
0号公報にはクロロホスホナシ■、アルセナゾ■等の指
示薬を用いてpH5〜6で呈色反応させる方法が開示さ
れている。また、特開昭61−35346号公報にはカ
ルシウム電極を用いてpH4〜5.5で全カルシウムを
測定する方法が開示されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前者のクロロホスホナシ■等を用いた一体型多層分析要
素は吸光度のブランク値が高く、測定精度に問題があっ
た。また、後者の方法は電極を用いることによる種々の
問題があり、筒便さを大きな利点とする一体型多層分析
要素としては好ましいものではなかった。
本発明はこれらの問題点を解決して簡単な手段でアルブ
ミン等の蛋白質の影響を軽減することを目的としている
〔問題点を解決するための手段〕
本発明はこのような目的を達成するべくなされたもので
あり、光透過性水不透過性支持体の上に、カルシウムイ
オンと結合して光学的に検出可能な変化をしうる指示薬
を少なくとも1種含有する試薬層および多孔性展開層を
この順に有するカルシウム分析用一体型多層分析要素に
おいて、前記試薬層より上の少なくとも一層に多価アル
コ・−ル又は多価アルコール脂肪酸エステルを含有せし
めたことを特徴とするカルシウム分析用一体型多層分析
要素によってこの目的を達成したものである。
本発明の多層分析要素の光透過性水不透過性支持体とし
ては従来公知の多層分析要素に用いられている光透過性
(透明な)水不透過性支持体を用いることができる。そ
の具体例として、ポリエチレンテレフタレート、ビスフ
ェノールへのポリカルボネート、ポリスチレン、セルロ
ースエステル(例、セルロースジアセテート、セルロー
ストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネー
ト等)等のポリマーからなる厚さ約50μmから約IB
、好ましくは約80μmから約300μmの範囲の透明
な、すなわち波長約200nmから約900nmの範囲
内の少なくとも一部の波長範囲の電磁輻射線を透過させ
る平滑な表面を有するフィルム状(シート状)または平
板状の支持体を用いることができる。支持体中には必要
に応じて二酸化チタン微粒子、硫酸バリウム微粒子、カ
ーボンブラック等を分散含有させて光学的性能を調節す
ることができる。支持体の表面には必要に応じて公知の
下塗層または接着層を設けて支持体の上に設けられる吸
水層または試薬層等と支持体との接着を強固にすること
ができる。
試薬層はカルシウムイオンと反応して検出可能な色(好
ましくは可視光領域の色)変化を生じさせる少なくとも
1種の指示薬を含む試薬組成物がポリマーバインダーと
しての親水性ポリマー中に実質的に一様に分散されてい
る吸水性で水浸透性の層である。
試薬層に用いられる親水性ポリマーは水吸収時の膨潤率
が30℃で約150%から約2000%、好ましくは約
250%から約1500%の範囲のものである。親水性
ポリマーの具体例として特開昭59−171864、特
開昭60−115859等に記載の酸処理ゼラチン、脱
イオンゼラチン等のゼラチン、フタル化ゼラチン、ヒド
ロキシアクリレートグラフトゼラチン等のゼラチン誘導
体、特開昭59−171864、特開昭60−1158
59等に記載のアガロース、プルラン、プルラン誘導体
、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン、特願昭60−171134に記載のメ
タリルアルコール二元又は三元コポリマー等がある。こ
れらの親木性ポリマーは単独で、あるいは2種以上を組
合せて用いることができる。試薬層には一般的にはゼラ
チンまたはゼラチン誘導体、ポリアクリルアミド、ポリ
ビニルアルコール等を用いるのが好ましく、これらのう
ちではゼラチン(脱イオンゼラチン)が最も好ましい。
試薬層の乾燥時の厚さは約5μ国から約50μm、好ま
しくは約7μmから約30μmの範囲、被覆量では約5
 g / rdから約50g/、(、好ましくは約7 
g / mから約30g/rriの範囲である。
試薬層に含有される試薬組成物中の指示薬の具体例とし
て、O−クレゾールフタレインコンプレクソン(3,3
’−ビス〔〔ジ(カルボキシメチル)アミノ〕メチル〕
−〇−クレゾールフタレイン(2411−89−4)、
〔〕内の数字はChemicaiAbstracts 
Registry Numberを表す)、エリオクロ
ームブランクT(1−(1−ヒドロキシ−2−ナフチル
アゾ)−6−二トロー2−ヒドロキシナフタレン−4−
スルホン酸モノナトリウム塩(1787−61−7) 
、メチルチモールプルーコンブレクソン(3,3’−ビ
ス〔〔ジ(カルボキシメチル)アミノ〕メチル〕チモー
ルスルホンフタレインテトラナトリウム塩(1945−
77−3) 、チモールフタレインコンブレクソン(3
,3’−ビス〔〔ジ(カルボキシメチル)アミノ〕メチ
ル〕チモールフタレイン(1913−93−5) 、ア
ルセナゾDI(2,7−ビス〔(2−アルソノフェニル
)アゾ)−1,8−ジヒドロキシナフタレン−3,6−
ジスルホン酸(1668−00−4) )、クロロホス
ホナシI(2,7−ビス〔(4−クロロ−2−ホスホノ
フェニル)アゾ) −1,8−ジヒドロキシナフタレン
−3,6−ジスルホン酸(1914−99−4) )等
「ドータイト試薬総合カタログ第12版」 (熊本市−
同仁化学研究所、1980年発行)等に記載の指示薬が
ある。これらの指示薬のうちでは0−クレゾールフタレ
インが最も正確な全カルシウムの定量分析が可能な点で
好ましい。また、必要に応じて試薬組成物を2N以上の
別個の層に分けて(例えば試薬層と吸水層)含有させる
こともできる。
本発明の多層分析要素にはカルシウムイオンと指示薬が
結合して光学的に検出可能な変化をする環境pH値(以
下単に環境pH値ということがある。)を約8.0から
約12.0、好ましくは約9.0゛から約11.5の範
囲の所望の値に緩衝できる公知の緩衝剤から適宜選択し
て含有させる。
用いうる緩衝剤としては、日本化学会線「化学便覧、基
礎編」(東京、丸善側、1966年発行)1312−1
320頁、R,M、C,Dawson et al曙r
Data forBiochemical Re5ea
rchJ第5earchJrd at theClar
endon Press+ 1969年発行)476−
508頁、rBioche++1stryJ 5. 4
67頁以降(1966年)、rAnalytical 
Biochemistry J 104. 300=3
10頁(1980年)等に記載のpH緩衝剤系がある。
pH8,0から12.0の範囲のpH緩衝剤の具体例と
してトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tri
s)を含む緩衝剤;燐酸塩を含む緩衝剤;硼酸塩を含む
緩衝剤;炭酸塩を含む緩衝剤;グリシンを含む緩衝剤、
  N、N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン(
Bicfne) ; 3−(シクロへキシルアミノ)−
1−プロパンスルホン酸(CAPS) Na塩またはに
塩:N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N′−2−
ヒドロキシプロパン−3−スルホン酸(HEPPS) 
Na塩またはに塩等;N−2−ヒドロキシエチルピペラ
ジン−N′−3−スルホン酸(EPPS) Na塩また
はに塩等;N−(トリス(ヒドロキシメチル)メチル)
−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPS) Na塩
またはに塩等;N−2−ヒドロキシエチルピペラジン−
N′−2−エタンスルホン酸(HEPES) Na塩ま
たはに塩等;およびこれらのいずれかと必要により組合
せられる酸、アルカリまたは塩がある。好ましい緩衝剤
の具体例として、Tris−硼酸ナトリウム; Bic
ine ; HEPPS ; HEPPSナトリウム塩
、 EPPS 、 EPPSナトリウム塩、CAPS、
 CAPSナトリウム塩、 TAPS 、 TAPSナ
トリウム塩等がある。
試薬層又は後述する吸水層、中間層の親水性バインダー
ポリマーとしてゼラチン又はゼラチン誘導体を用いる場
合には、ビニルスルホン構造含有架橋剤でこれらの層の
適当な架橋硬化ができ、塗布によりこれらの層が安定に
設けられ、高精度の定量分析が実施可能という観点から
硼酸又は硼酸ナトリウム含有pHfjt衝剤またはCA
PS、 CAPSナトリウムが好ましい。p H171
衝剤は支持体と後述する多孔性展開層の間の少なくとも
一層に含有させればよく、試薬層、吸水層等に含有させ
ることもできる。但し、試薬層以外の層に展開させる場
合には試薬層よりも多孔性展開層側の層に含有させるこ
とが望ましい。
試薬層には公知の媒染剤、ポリマー媒染剤等を含有させ
ることができる。試薬層および/または吸水層は実質的
に透明であることが好ましいが、必要に応じて層中に二
酸化チタン微粒子、硫酸バリウム微粒子、カーボンブラ
ック等を少量分散含有させて光学的性能を調節すること
ができる。
多孔性展開層としては特開昭55−164356、特開
昭57−66359等に記載の織物展開層(例、ブロー
ド、ボブリン等の平織等)、特開昭60−222769
等に記載の編物展開層(例、トリコツ)W、ダブルトリ
コット編、ミラニーズ編等)、特開昭57−14825
0に記載の有機ポリマー繊維パルプ含有抄造紙からなる
展開層、特公昭53−21677 、米国特許3992
158等に記載のメンブランフィルタ(プラッシュポリ
マー層)、ポリマーミクロビーズ、ガラスミクロビーズ
、珪藻土が親水性ポリマーバインダーに保持されてなる
連続微空隙含有多孔性層等の非繊維等方的多孔性展開層
、特開昭55−90859に記載のポリマーミクロピー
スが水で膨潤しないポリマー接着剤で点接触状に接着さ
れてなる連続微空隙含有多孔性層(三次元格子状粒状構
造物層)からなる非繊維等方的多孔性展開層等を用いる
ことができる。
多孔性展開層に用いられる織物生地、編物生地又は抄造
紙は特開昭57−66359に記載のグロー放電処理ま
たはコロナ放電処理に代表される物理的活性化処理を布
生地の少なくとも片面に施すか、または特開昭55−1
64356、特開昭57−66359等に記載の水洗脱
脂処理、親水性ポリマー含浸等親水化処理、またはこれ
らの処理工程を適宜に組み合せて逐次実施することによ
り布生地を親水化し、下側(支持体に近い側)の層との
接着力を増大させることができる。
本発明はこのような一体型多層分析要素において前記試
薬層より上の少なくとも一層に多価アルコール又は多価
アルコール脂肪酸エステルを含有せしめるところに特徴
がある。
多価アルコールは水酸基が2個以上の脂肪族アルコール
であり、好ましくは2〜10個程度、さらに好ましくは
5個又は6個のものである。炭素原子数は2個以上、好
ましくは2〜20個程度、さらに好ましくは5〜12程
度である。多価アルコールの例としては二価アルコール
例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1
.3−プロパンジオール等、三価アルコール例えばグリ
セロール等、四価アルコール例えばエリトリトール、ペ
ンタエリトリトール等、三価アルコール例えばアラビト
ール、キシリトール等、六価アルコール例えばソルビト
ール、マンニトール等の糖アルコール、テトロース例え
ばエリトロース、トレオース等、ペントース例えばアラ
ビノース、キシロース、リポース、リブロース等、ヘキ
ソース例えばグルコース、マンノース、ガラクトース、
フラクトース、ラムノース等の単糖類、マンドース、ス
クロース、ラクトース等の二mW、ラフィノース等の三
elf等のオリゴ11!類も含まれる。一方、β−シク
ロデキストリン等の多糖類には本発明の効果が認められ
ない。これらのなかでは六価アルコール、ペントース及
びヘキソースの効果が大きく、特にソルビトール、キシ
ロース、リブロース、グルコース、ガラクトース、フラ
クトース及びラムノースが有効であった。
多価アルコール脂肪酸エステルは次の脂肪酸成分と多価
アルコール成分からなるものである。脂肪酸成分の脂肪
酸は炭素原子数1〜30個程度、好ましくは炭素原子数
6〜20個程度のものであり、直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸
ともに使いうる。好ましい脂肪酸の例としては、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸、カプリル酸等を挙げることができる。一方、
多価アルコール成分は前記の多価アルコールのうち四価
以上の多価アルコール、単tl!又はオリゴ糖類であり
、好ましい多価アルコールの例としては、ソルビトール
、マンニトール、スクロース等を挙げることができる。
用いうるエステルは、モノエステル、ジエステル、トリ
エステルのいずれでもよいが、好ましいものはモノエス
テル及びジエステルである。化合物例としてはソルビト
ールモノラウレート、ソルビトールモノパルミテート、
ソルビトールモノステアレート、ソルビトールモノオレ
エート、スクロースモンステアレート等を挙げることが
できる。好ましい多価アルコール脂肪酸エステルの例は
ソルビトールモノラウレート、ソルビトールモノパルミ
テート、ソルビトールモノステアレート及びソルビトー
ルモノオレエートである。
多価アルコール及び多価アルコール脂肪酸エステルはい
ずれも2種以上を併用してもよく、両者を併用すること
もできる。多価アルコール又は多価アルコール脂肪酸エ
ステルを含有せしめる層はなるべ(上の層が好ましく、
例えば多孔性展開層は最適である。一方、多価アルコー
ル又は多価アルコール脂肪酸エステルは一層に限らず複
数の層に含有せしめることもできる。含有させる方法は
、多価アルコール又は多価アルコール脂肪酸エステルを
水あるいはエタノール等の有機溶媒に溶解して当該層へ
塗布あるいは噴霧すればよい。多価アルコール又は多価
アルコール脂肪酸エステルの含有量は約0.2g/rd
〜約8 g/m、好ましくは約Ig/m〜約5g/rr
rが適当である。
本発明の多層分析要素にはこれら以外にも層を設けるこ
とができる。支持体と試薬層の間には吸水層を設けるこ
とができる。吸水層は水を吸収して膨潤する親木性ポリ
マーを主成分とする層であって、吸水層の界面に到達ま
たは浸透した水性液体試料の水を吸収できる層であり、
全血試料を用いる場合には水性液体成分である血漿の試
薬層への浸透を促進する作用を有する。吸水層に用いら
れる親水性ポリマーは前述の試薬層に用いるもののなか
から選択すればよい。一般的にはゼラチンまたはゼラチ
ンqg F体、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコ
ールを用いるのが好ましく、これらのうちではゼラチン
(脱イオンゼラチン)が最も好ましい。
吸水層の乾燥時の厚さは約3μmから約100μm、好
ましくは約5μmから約30μmの範囲、被覆量では約
3 g/rdから約100 g/g、好ましくは約5 
g/rrfから約30 g/rdの範囲である。
吸水層には後述するpH緩衝剤、公知の塩基性ポリマー
等を含有させて使用時(分析操作実施時)のpHを調節
することができる。さらに吸水層には公知の媒染剤、ポ
リマー媒染剤等を含有させることができる。
本発明の多層分析要素には、また展開層と試薬層の間に
少なくとも蛋白質を透過させない親水性非孔質中間層を
設けることができる。親水性非孔質中間層は吸水層に用
いられるのと同様な親水性ポリマーバインダー又は架橋
された親水性ポリマーバインダーからなり、高分子量の
蛋白質、殊にアルブミンやグロブリンを通過させない厚
さを有する層である。親水性非孔質中間層(以下、中間
層ということがある)には一般的にはゼラチンまたはゼ
ラチン誘導体、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコ
ール等を用いるのが好ましく、これらのうちではゼラチ
ン(脱イオンゼラチン)が最も好ましい。中間層の乾燥
時の厚さは約3μmから約20μm、好ましくは約5μ
mから約15μmの範囲である。中間層には前述のpH
i衝剤、公知の塩基性ポリマー等を含有させて分析操作
時のpHを調節することができる。中間層中には二酸化
チタン微粒子、硫酸バリウム微粒子等を非孔質を損なわ
ない範囲で分散含有させて光透過率約10%〜約0.1
%、好ましくは約8.0%〜0.5%の光遮蔽層の機能
もあわせ持たせることができる。
試薬層又は中間層の上には展開層を強固に接着一体化す
る目的でゼラチンに代表される吸水層に用いられるのと
同様な親木性ポリマーからなる公知の接着層を設けるこ
とができる。接着層の乾燥時の厚さは約0.5μmから
約5μmの範囲である。
試薬層、吸水層、中間層、接着層、展開層等には界面活
性剤を含有させることができる。その例としてノニオン
性界面活性剤がある。ノニオン性界面活性剤の具体例と
して、p−オクチルフェノキシポリエトキシエタノール
、p−ノニルフェノキシポリエトキシエタノール、ポリ
オキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン
ソルビタンモノラウレート、p−ノニルフヱノキシポリ
グリシドール、オクチルグルコシド等がある。ノニオン
性界面活性剤を展開層に含有させることにより水性液体
試料の展開作用(メータリング作用)がより良好になる
。ノニオン性界面活性剤を試薬層または吸水層に含有さ
せることにより分析操作時に水性液体試材中の水が試薬
層または吸水層に実質的に一様に吸収されやすくなり、
また展開層との液体接触が迅速にかつ実質的に一様にな
る。
本発明の多層分析要素は、まず前述の諸特許明細書に記
載の公知のいずれかの方法により調製し、その後展開層
の上から多価アルコール又は多価アルコール脂肪酸エス
テルを含有する溶液を均一に塗布あるいは噴霧すればよ
い。
本発明の多層分析要素は一辺約150から約30IJI
mの正方形またはほぼ同サイズの円形等の小片に裁断し
、特公昭57−28331 、実開昭56−14245
4、特開昭57−63452 、実開昭58−3235
0 、特表昭58−501144等に記載のスライド枠
に収めて化学分析スライドとして用いることが、製造、
包装、輸送、保存、測定操作等諸種の観点で好ましい。
使用目的によっては、長いテープ状でカセットまたはマ
ガジンに収めて用いること、または小片を開口のあるカ
ードに貼付または収めて用いることなどもできる。
本発明の多層分析要素を用いた液体試料中の被検成分の
分析は前述の諸特許明細書等に記載の操作により実施で
きる。すなわち約5μ2から約30μ11好ましくは8
μlから15μlの範囲の全血、血漿、血清等の水性液
体試料滴を前処理することな(展開層に点着し、1分か
ら10分の範囲で、約20℃から約40℃の範囲の実質
的に一定の温度で、好ましくは37℃近傍の実質的に一
定の温度でインクベーションし、光透過性支持体側から
可視光(又は近紫外線)を用いて試薬層又は吸水層の光
学濃度を反射測光し、予め作成した検量線を用いて比色
測定法の原理により液体試料中の被検成分(全カルシウ
ム)含有量を求めることができる。点着する水性液体試
料の量、インクベーション時間と温度は一定にすること
により被検成分の定量分析を高精度で実施できる。この
測定操作は特開昭56−77746 、特開昭58−2
1566 、特開昭58−161867等に記載の化学
分析装置により極めて容易な操作で高精度の測定をする
ことができる。
〔作 用〕
従来の一体型多層分析要素においてはアルブミン等の蛋
白と結合している結合型カルシウムを定量するために呈
色反応を酸性で行なわせていた。
本発明の一体型多層分析要素においては、点着された試
料を呈色反応させる前に多価アルコール又は多価アルコ
ール脂肪酸エステルと接触させることにより、呈色反応
を酸性で行なわせなくともイオン型カルシウムに加えて
蛋白結合型カルシウムも定量できる。
〔実施例〕
実施例1 厚さ180μmの無色透明ポリエチレンテレフタレート
(PET)フィルム(支持体)の上に下記の組成の被覆
量になるようにして塗布層を順次水溶液を用いて塗布し
乾燥して設け、積層した。
拭果皿 脱イオンゼラチン        23.9g/%硼酸
       1.11 g / g水溶液をNaOH
でpH10,0に調整した。
接着層 脱イオンゼラチン         1.46g/n(
ノニルフェノキシポリエトキシエタノール(平均10オ
キシ工チレン単位含有)  0.10g/m二酸化チタ
ン微粒子        0.85 g /イついで接
着層の表面に水をほぼ一様に供給して湿潤させ、その上
に10O3相当のPET紡績糸からなる厚さ約250 
I!reのトリコント編物生地をほぼ一様に軽く圧力を
かけてラミネートして展開層を設けた。ついで展開層の
上から下記の被覆量になるように多価アルコール含有水
溶液を塗布し乾燥させてカルシウム定量用一体型多層分
析要素を調製した。
価アルコール水溶液被覆組成 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム (2%水溶液の20℃での粘度20cps)  5.7
5g/rdノニルフエノキシボリエトキシエタノール(
平均40オキシ工チレン単位含有)6.2g/mソルビ
トール           2.0g/m水溶液をN
aOHでpH10,0に調整した。
実施例2 多価アルコール含有水溶液として次のものを用いたほか
は実施例1と同様にしてカルシウム定量用一体型多層分
析要素を調製した。
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 5.75 g /
 mソルビトール           1.0g/r
+(水溶液をNaOHでpH10,0に調整した。
比較例1 多価アルコール含有水溶液の代わりに次の水溶液を用い
、実施例1と同様にしてカルシウム定量用一体型多層分
析要素を調製した。
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 5.75g/n?
ノニルフェノキシポリエトキシ エタノール            6.2g/耐水溶
液をNaOHでpH10,0に調整した。
次に、塩化カルシウム、ヒト血清アルブミン(H3A)
を生理食塩水で溶解してカルシウム10■/aで下表記
載の蛋白濃度を有するカルシウム溶液を調製した。この
溶液のカルシウム濃度を上記の一体型多層分析要素を用
いて定量したところ下表に示す結果が得られた。
実施例3 多価アルコール含有水溶液として次のものを用いたほか
は実施例1と同様にしてカルシウム定量用一体型多層分
析要素をR?’J 151.した。
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 5.75g/r+
(ガラクトース           2.0g/耐水
溶液をN a OHでp)110.Oに調整した。
実施例4 多価アルコール含有水溶液として次のものを用いたほか
は実施例1と同様にしてカルシウム定量用一体型多層分
析要素を調製した。
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 5.75 g/l
r?ガラクトース           1.0g/m
水溶液をNaOHでpH10,0に調整した。
次に、塩化カルシウム、ヒト血清アルブミン(H3A)
を生理食塩水で溶解してカルシウム10■/aで下表記
載の蛋白濃度を有するカルシウム溶液を調製した。この
溶液のカルシウム濃度を上記の一体型多層分析要素を用
いて定量したところ下表に示す結果が得られた。
実施例5 多価アルコール脂肪酸エステル含有水溶液として次のも
のを用いたほかは実施例1と同様にしてカルシウム定量
用一体型多層分析要素を調製した。
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 5.75 g /
 rdソルビタンモノラウレート     2.0g/
rrr水溶液をNaOHでpH10,0に調整した。
実施例6 多価アルコール脂肪酸エステル含有水溶液として次のも
のを用いたほかは実施例1と同様にしてカルシウム定量
用一体型多層分析要素を調製した。
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 5.75g/mノ
ニルフェノキシポリエトキシエタノール(平均40オキ
シ工チレン単位含有)  6.2g/mソルビタンモノ
ラウレート     1.0g/l+(水溶液をNa0
tlでPH10,0に調整した。
次に、塩化カルシウム、ヒト血清アルブミン(I S 
A)を生理食塩水で溶解してカルシウム10+ng/d
!で下表記載の蛋白濃度を有するカルシウム溶液を調製
した。この溶液のカルシウム濃度を上記の一体型多層分
析要素を用いて定量したところ下表に示す結果が得られ
た。
〔発明の効果〕
本発明の一体型多層分析要素により、アルブミン等の蛋
白の影響を排除してカルシウムを高精度で定量できる。
本発明のこの分析要素は従来の分析要素に多価アルコー
ル又は多価アルコール脂肪酸エステルを含有せしめるだ
けであるから製造が容易で安価であるという利点も有す
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)光透過性水不透過性支持体の上に、カルシウムイ
    オンと結合して光学的に検出可能な変化をしうる指示薬
    を少なくとも1種含有する試薬層および多孔性展開層を
    この順に有するカルシウム分析用一体型多層分析要素に
    おいて、前記試薬層より上の少なくとも一層に多価アル
    コール又は多価アルコール脂肪酸エステルを含有せしめ
    たことを特徴とするカルシウム分析用一体型多層分析要
JP19493786A 1986-08-20 1986-08-20 カルシウム分析用一体型多層分析要素 Pending JPS6350754A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5378863A (en) * 1992-02-06 1995-01-03 Toyodenso Kabushiki Kaisha Electric switch
JP2009271015A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Toppan Printing Co Ltd 炭酸ガスインジケーター、及び包装体

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US5378863A (en) * 1992-02-06 1995-01-03 Toyodenso Kabushiki Kaisha Electric switch
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