JPS6350489Y2 - - Google Patents
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- JPS6350489Y2 JPS6350489Y2 JP1985053339U JP5333985U JPS6350489Y2 JP S6350489 Y2 JPS6350489 Y2 JP S6350489Y2 JP 1985053339 U JP1985053339 U JP 1985053339U JP 5333985 U JP5333985 U JP 5333985U JP S6350489 Y2 JPS6350489 Y2 JP S6350489Y2
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- Japan
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- roller
- cage
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- bearing
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Description
【考案の詳細な説明】
産業上の利用分野
本考案は、十字軸型ユニバーサルジヨイントの
十字軸を軸受するころ軸受装置に関する。
十字軸を軸受するころ軸受装置に関する。
従来技術
従来より、この種の軸受装置は種々に知られて
いる。例えば、特公昭35−14405号公報には、第
5,6図に示すような軸受装置が示されている。
この軸受装置は、多数の針状ころ33,…,33
を夫々円筒状保持器32の貫通穴32a内に回転
自在に嵌め込むとともに、該保持器32を、断面
コ字状軸受ケ−ス31の穴部31a内に、ころ3
3の案内でもつて回転自在にかつ軸方向に軸受ケ
ース穴部31aの内周面に沿つて移動自在に嵌め
込んでなる。そして、上記保持器32の一端に唇
形密封部32bを形成して軸受ケース内を密封し
うるようにし、保持器内に十字軸型ユニバーサル
ジヨイントの十字軸の連結軸部を嵌め込み、各こ
ろ33を連結軸部と軸受ケ−スの穴部内周面との
間で回転させて連結軸部を軸承する。
いる。例えば、特公昭35−14405号公報には、第
5,6図に示すような軸受装置が示されている。
この軸受装置は、多数の針状ころ33,…,33
を夫々円筒状保持器32の貫通穴32a内に回転
自在に嵌め込むとともに、該保持器32を、断面
コ字状軸受ケ−ス31の穴部31a内に、ころ3
3の案内でもつて回転自在にかつ軸方向に軸受ケ
ース穴部31aの内周面に沿つて移動自在に嵌め
込んでなる。そして、上記保持器32の一端に唇
形密封部32bを形成して軸受ケース内を密封し
うるようにし、保持器内に十字軸型ユニバーサル
ジヨイントの十字軸の連結軸部を嵌め込み、各こ
ろ33を連結軸部と軸受ケ−スの穴部内周面との
間で回転させて連結軸部を軸承する。
考案が解決しようとする問題点
ところで、この種の装置は、次の点で一般の軸
受装置と異なる。すなわち、a)ユニバーサルジ
ヨイントの作動角(折り曲げ角度)をα゜とし、該
ジヨイント自体の回転数をNrpmとすると、軸受
は毎分N回で±2α゜の揺動回転をすることになる。
すなわち、ユニバ−サルジヨイントが1800rpmで
回転するなら、軸受は一分間に1800回±2α゜の揺
動回転をすることになり、非常な高頻度でかつ高
速で軸受の反転動作が繰り返されることになる。
そのため、この種の軸受には一般の軸受以上の強
度が要求されることになる。b)また、ユニバー
サルジヨイントが回転すると、上記反転動作に加
え、保持器及びころが遠心力により軸受ケースの
内底面に押し付けられる動作が加わる。この押し
付け力に対しても十分に耐えうる強度が必要とな
る。
受装置と異なる。すなわち、a)ユニバーサルジ
ヨイントの作動角(折り曲げ角度)をα゜とし、該
ジヨイント自体の回転数をNrpmとすると、軸受
は毎分N回で±2α゜の揺動回転をすることになる。
すなわち、ユニバ−サルジヨイントが1800rpmで
回転するなら、軸受は一分間に1800回±2α゜の揺
動回転をすることになり、非常な高頻度でかつ高
速で軸受の反転動作が繰り返されることになる。
そのため、この種の軸受には一般の軸受以上の強
度が要求されることになる。b)また、ユニバー
サルジヨイントが回転すると、上記反転動作に加
え、保持器及びころが遠心力により軸受ケースの
内底面に押し付けられる動作が加わる。この押し
付け力に対しても十分に耐えうる強度が必要とな
る。
しかしながら、上記構造の装置では保持器の貫
通穴が長方形状で、各隅部が角ばつているので、
上記反転動作にともなう保持器の慣性によつて保
持器がころに円周方向に強く押し付けられたり、
貫通穴の外側穴面にころ端面が遠心力で押し付け
られたりして、上記貫通穴の角ばつた隅部にき裂
が生じやすく、強度上、大きな問題があつた。
通穴が長方形状で、各隅部が角ばつているので、
上記反転動作にともなう保持器の慣性によつて保
持器がころに円周方向に強く押し付けられたり、
貫通穴の外側穴面にころ端面が遠心力で押し付け
られたりして、上記貫通穴の角ばつた隅部にき裂
が生じやすく、強度上、大きな問題があつた。
従つて、本考案の目的は、上記問題を解決する
ことにあつて、保持器の貫通穴を、慣性や遠心力
によるころの押し付け力が加わつてもき裂が発生
しにくい形状にかつ容易に加工できるように形成
したころ軸受装置を提供することを目的とする。
ことにあつて、保持器の貫通穴を、慣性や遠心力
によるころの押し付け力が加わつてもき裂が発生
しにくい形状にかつ容易に加工できるように形成
したころ軸受装置を提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段
上記目的を達成するために、本考案は、保持器
の隅部の形状を円弧状として、応力集中によるき
裂の発生を防止するように構成した。すなわち、
上記各貫通穴の軸方向各端面には、軸方向外向き
に延びかつ貫通穴の各隅部を円弧状に形成する切
欠を備えるとともに、該切欠端面の厚み方向内側
面に軸方向内向きに突出した案内面を備えて、こ
ろの軸方向端面を上記案内面に回転・接触可能に
構成した。
の隅部の形状を円弧状として、応力集中によるき
裂の発生を防止するように構成した。すなわち、
上記各貫通穴の軸方向各端面には、軸方向外向き
に延びかつ貫通穴の各隅部を円弧状に形成する切
欠を備えるとともに、該切欠端面の厚み方向内側
面に軸方向内向きに突出した案内面を備えて、こ
ろの軸方向端面を上記案内面に回転・接触可能に
構成した。
作 用
保持器の貫通穴の各隅部が切欠により円弧状に
形成されるので、ころが慣性や遠心力により保持
器貫通穴の軸方向端部の案内面に回転・接触して
該案内面にころの軸方向端面が押し付けられて
も、各隅部に応力集中があまり生じない。
形成されるので、ころが慣性や遠心力により保持
器貫通穴の軸方向端部の案内面に回転・接触して
該案内面にころの軸方向端面が押し付けられて
も、各隅部に応力集中があまり生じない。
実施例
以下、本考案の実施例を具体的に説明する。
本実施例に係るころ軸受装置の保持器3の要部
を第1,2図に示し、装置全体の断面図を第3図
に示す。本装置は、十字軸型ユニバーサルジヨイ
ントの十字軸1の連結軸部1aを軸承するもので
あつて、軸受ケース2内に多数の針状ころ4を有
する保持器3を回転自在に嵌め込んでなる。
を第1,2図に示し、装置全体の断面図を第3図
に示す。本装置は、十字軸型ユニバーサルジヨイ
ントの十字軸1の連結軸部1aを軸承するもので
あつて、軸受ケース2内に多数の針状ころ4を有
する保持器3を回転自在に嵌め込んでなる。
上記軸受ケース2は、十字軸1と同様にニツケ
ルクロムモリブデン鋼(通称、浸炭鋼)を浸炭焼
き入れしてなり、保持器3を嵌め込む円形穴部2
aを有して周知の如く、該穴部2a内に軸方向に
保持器3を若干移動自在にかつ正逆回転自在に嵌
め込む。なお、上記円形突部2aの底面の隅部2
bには軸受鋼よりなる断面略長方形状第1軸受リ
ング5を嵌め込み、該第1軸受リング5の内周面
5aに保持器3の外周面の外端部3bを摺接され
るとともにその内端面5bに各ころ4の外端面4
aの一部を摺接させて回転自在に支承する。ま
た、上記穴部2a底面には、スライドワツシヤ8
と該スライドワツシヤ8の外周に嵌め込まれた断
面長方形状第2軸受リング6とを夫々嵌め込み、
十字軸1の連結軸部端面及び保持器3の外端面3
cを夫々摺接可能として回転自在に支承可能とす
る。また、上記穴部2aの開口部周囲に形成した
凹段部2cにはオイルシール12を嵌め込む一
方、十字軸1の中心部に嵌め込むスリンガー13
の内端部を径方向外向きに延長して、該延長部1
3aで保持器3の内端面を受ける。
ルクロムモリブデン鋼(通称、浸炭鋼)を浸炭焼
き入れしてなり、保持器3を嵌め込む円形穴部2
aを有して周知の如く、該穴部2a内に軸方向に
保持器3を若干移動自在にかつ正逆回転自在に嵌
め込む。なお、上記円形突部2aの底面の隅部2
bには軸受鋼よりなる断面略長方形状第1軸受リ
ング5を嵌め込み、該第1軸受リング5の内周面
5aに保持器3の外周面の外端部3bを摺接され
るとともにその内端面5bに各ころ4の外端面4
aの一部を摺接させて回転自在に支承する。ま
た、上記穴部2a底面には、スライドワツシヤ8
と該スライドワツシヤ8の外周に嵌め込まれた断
面長方形状第2軸受リング6とを夫々嵌め込み、
十字軸1の連結軸部端面及び保持器3の外端面3
cを夫々摺接可能として回転自在に支承可能とす
る。また、上記穴部2aの開口部周囲に形成した
凹段部2cにはオイルシール12を嵌め込む一
方、十字軸1の中心部に嵌め込むスリンガー13
の内端部を径方向外向きに延長して、該延長部1
3aで保持器3の内端面を受ける。
上記保持器3は、クロムモリブデン鋼をガス軟
窒化処理したもの又は黄銅、薄鋼板、合成樹脂な
どよりなり、その周面に軸方向に延びた多数の貫
通穴3aを等間隔に有する円筒体よりなる。この
保持器3は第2図に示す如く中央部に比べて軸方
向両端部を厚肉とする。各貫通穴3aは、両端部
近傍に突出部3d,3dを形成して、その中央部
に対して両端部近傍を幅狭に形成し、該突出部3
d,3dでころ4の幅方向の移動範囲を規制す
る。
窒化処理したもの又は黄銅、薄鋼板、合成樹脂な
どよりなり、その周面に軸方向に延びた多数の貫
通穴3aを等間隔に有する円筒体よりなる。この
保持器3は第2図に示す如く中央部に比べて軸方
向両端部を厚肉とする。各貫通穴3aは、両端部
近傍に突出部3d,3dを形成して、その中央部
に対して両端部近傍を幅狭に形成し、該突出部3
d,3dでころ4の幅方向の移動範囲を規制す
る。
各貫通穴3aの端部の厚み方向外側部に、第1
図に示す如く平面形状において各隅部3eを円弧
状に形成し、かつ両円弧を直線で結んでなる切欠
3fを備える。この切欠3fの端面の厚み方向内
側部には、切欠3f内に軸方向内向きに突出した
案内面3gを形成し、該案内面3gにころ4の軸
方向端面が回転・接触可能とし、ころ4の軸方向
の移動範囲を規制する。各貫通穴3aには、針状
ころ4を軸方向に所定量だけ移動自在にかつ正逆
回転自在に外側より内側に向けて嵌め込んで保持
する。
図に示す如く平面形状において各隅部3eを円弧
状に形成し、かつ両円弧を直線で結んでなる切欠
3fを備える。この切欠3fの端面の厚み方向内
側部には、切欠3f内に軸方向内向きに突出した
案内面3gを形成し、該案内面3gにころ4の軸
方向端面が回転・接触可能とし、ころ4の軸方向
の移動範囲を規制する。各貫通穴3aには、針状
ころ4を軸方向に所定量だけ移動自在にかつ正逆
回転自在に外側より内側に向けて嵌め込んで保持
する。
上記ころ4は、軸受鋼を焼き入れしたものであ
つて、針状に細長いものである。各ころ4は、十
字軸1の各連結軸部1aと軸受ケース2の穴部内
周面とに接触して自在に転動する。
つて、針状に細長いものである。各ころ4は、十
字軸1の各連結軸部1aと軸受ケース2の穴部内
周面とに接触して自在に転動する。
上記切欠3f及び案内面3gは以下の如く製造
する。すなわち、第2,4図に示すように、軸方
向両端部のみ他の部分より内側に突出して厚肉に
構成された円筒体に、上記両端部を除く他の部分
よりエンドミルなどで貫通穴3aを形成し始め、
貫通穴3aの各端部において切欠3fを形成す
る。すなわち、貫通穴3aの各端部においても、
他の部分と同様にエンドミル等の加工工具の保持
器厚み方向(工具軸方向)の送り量を設定して切
欠3fを形成するように加工すれば、上記他の部
分と各端部との厚みの差より、各端部において切
欠3fとその内側部に突出した案内面3gとを確
実にかつ簡単に形成できる。
する。すなわち、第2,4図に示すように、軸方
向両端部のみ他の部分より内側に突出して厚肉に
構成された円筒体に、上記両端部を除く他の部分
よりエンドミルなどで貫通穴3aを形成し始め、
貫通穴3aの各端部において切欠3fを形成す
る。すなわち、貫通穴3aの各端部においても、
他の部分と同様にエンドミル等の加工工具の保持
器厚み方向(工具軸方向)の送り量を設定して切
欠3fを形成するように加工すれば、上記他の部
分と各端部との厚みの差より、各端部において切
欠3fとその内側部に突出した案内面3gとを確
実にかつ簡単に形成できる。
上記構成によれば、十字軸1が回転して保持器
3及び各ころ4に遠心力が作用すると、各ころ4
が軸方向に若干移動して、各ころ4の端面が保持
器3の各貫通穴3aの内側部の案内面3gに押し
付けられる。各貫通穴3aの端部では、ころ4の
端面が内側部案内面3gに押し付けられても外側
部に切欠3fを有しており、各貫通穴3aの各隅
部3eが角ばらずに円弧状となつているので、各
隅部3eにおいて押し付け力による応力集中があ
まりなく、また、十字軸の反転動作による保持器
3の慣性によるころ4に対する回転方向の押し付
け力による応力集中も柔らげることができ、各隅
部3eにき裂が生ずることが効果的に防止でき、
軸受装置の強度を向上させることができる。ま
た、上記切欠3f内に潤滑油を溜めることがで
き、ころ4と保持器3との間の潤滑性が良くな
る。すなわち、従来の軸受装置では、例えば実公
昭59−40580号公報に示す如く、潤滑油溜めを貫
通穴に形成するために、保持器を櫛形モミ抜き保
持器本体と環状蓋部材とで構成し、上記保持器本
体のころ収納用貫通穴内端面に凹部を形成するよ
うにしたものがある。しかしながら、この種のも
のでは、上記凹部を形成するために、保持器を2
部品に分割して構成しなければならず、部品点数
が増加するとともに組付工数が増加するといつた
問題がある。これに対して、本実施例のもので
は、保持器3の厚みを両端部と該両端部以外の他
の部分とで異ならしめて、エンドミル等で保持器
3に貫通穴3aを形成するときに、両端部におい
てもエンドミル等の加工工具の工具軸方向の送り
量を他の部分と同様にして加工すれば、上記両端
部に夫々切欠3fと案内面3gを確実にかつ簡単
に形成することができる。
3及び各ころ4に遠心力が作用すると、各ころ4
が軸方向に若干移動して、各ころ4の端面が保持
器3の各貫通穴3aの内側部の案内面3gに押し
付けられる。各貫通穴3aの端部では、ころ4の
端面が内側部案内面3gに押し付けられても外側
部に切欠3fを有しており、各貫通穴3aの各隅
部3eが角ばらずに円弧状となつているので、各
隅部3eにおいて押し付け力による応力集中があ
まりなく、また、十字軸の反転動作による保持器
3の慣性によるころ4に対する回転方向の押し付
け力による応力集中も柔らげることができ、各隅
部3eにき裂が生ずることが効果的に防止でき、
軸受装置の強度を向上させることができる。ま
た、上記切欠3f内に潤滑油を溜めることがで
き、ころ4と保持器3との間の潤滑性が良くな
る。すなわち、従来の軸受装置では、例えば実公
昭59−40580号公報に示す如く、潤滑油溜めを貫
通穴に形成するために、保持器を櫛形モミ抜き保
持器本体と環状蓋部材とで構成し、上記保持器本
体のころ収納用貫通穴内端面に凹部を形成するよ
うにしたものがある。しかしながら、この種のも
のでは、上記凹部を形成するために、保持器を2
部品に分割して構成しなければならず、部品点数
が増加するとともに組付工数が増加するといつた
問題がある。これに対して、本実施例のもので
は、保持器3の厚みを両端部と該両端部以外の他
の部分とで異ならしめて、エンドミル等で保持器
3に貫通穴3aを形成するときに、両端部におい
てもエンドミル等の加工工具の工具軸方向の送り
量を他の部分と同様にして加工すれば、上記両端
部に夫々切欠3fと案内面3gを確実にかつ簡単
に形成することができる。
また、上記案内面3gが平坦面であるため、こ
ろ4の軸方向端面を円滑に回転させることができ
る。また、貫通穴32aの各隅部3eの厚み方向
全部分を円弧に形成せずに、外側部にのみ切欠3
fにより円弧に形成する一方、内側部に案内面3
gを軸方向内向きに突出させてころ4の端面と接
触するようにしたので、各隅部3eの円弧の径を
大きくしても、上記案内面3gの存在によりころ
4の軸方向移動範囲が大きくなりすぎることがな
い。
ろ4の軸方向端面を円滑に回転させることができ
る。また、貫通穴32aの各隅部3eの厚み方向
全部分を円弧に形成せずに、外側部にのみ切欠3
fにより円弧に形成する一方、内側部に案内面3
gを軸方向内向きに突出させてころ4の端面と接
触するようにしたので、各隅部3eの円弧の径を
大きくしても、上記案内面3gの存在によりころ
4の軸方向移動範囲が大きくなりすぎることがな
い。
なお、本考案は上記実施例に限定されるもので
はなく、その他種々の態様で実施できる。例え
ば、第1図において案内面3gと切欠3fとが交
わる部分を円弧状に形成してもよい。
はなく、その他種々の態様で実施できる。例え
ば、第1図において案内面3gと切欠3fとが交
わる部分を円弧状に形成してもよい。
考案の効果
上記の如く、本考案の構成によれば、十字軸型
ユニバ−サルジヨイントの各連結軸部を軸承する
ときにころに遠心力が作用すると、各ころの軸方
向端面が保持器の各貫通穴の案内面に回転・接触
して該案内面を押し付けるが、各隅部が切欠によ
り円弧状に形成されているので、上記ころの押し
付け力による応力集中が各隅部にあまり生じるこ
とがなく、き裂の発生を効果的に防止でき、軸受
装置の強度を向上させることができるとともに、
さらに、十字軸が反転する際、保持器の慣性によ
つてころに作用する押し付け力により、保持器の
貫通穴が回転方向に広がろうとするが、ころとき
に各隅部に発生する応力集中も緩和することがで
きる。また、保持器の各貫通穴に、ころ端面と穴
端部とで囲まれた切欠を備えたので、該切欠内に
潤滑油を収納すれば、ころと貫通穴内面との接触
部分に潤滑油を良好に供給でき、ころ端面の焼き
付きを防止できる。
ユニバ−サルジヨイントの各連結軸部を軸承する
ときにころに遠心力が作用すると、各ころの軸方
向端面が保持器の各貫通穴の案内面に回転・接触
して該案内面を押し付けるが、各隅部が切欠によ
り円弧状に形成されているので、上記ころの押し
付け力による応力集中が各隅部にあまり生じるこ
とがなく、き裂の発生を効果的に防止でき、軸受
装置の強度を向上させることができるとともに、
さらに、十字軸が反転する際、保持器の慣性によ
つてころに作用する押し付け力により、保持器の
貫通穴が回転方向に広がろうとするが、ころとき
に各隅部に発生する応力集中も緩和することがで
きる。また、保持器の各貫通穴に、ころ端面と穴
端部とで囲まれた切欠を備えたので、該切欠内に
潤滑油を収納すれば、ころと貫通穴内面との接触
部分に潤滑油を良好に供給でき、ころ端面の焼き
付きを防止できる。
第1,2図は夫々本考案の一実施例に係るころ
軸受装置の保持器の要部平面図及び要部断面図、
第3図は上記ころ軸受装置で十字軸を軸承した状
態を示す要部断面図、第4図は保持器の貫通穴の
要部拡大平面図、第5,6図は夫々従来の軸受装
置の要部断面図及びその保持器の要部断面図であ
る。 1…十字軸、1a…連結軸部、2…軸受ケー
ス、2a…穴部、2b…隅部、3…ころ保持器、
3a…貫通穴、3b…外端部、3c…外端面、3
d…突出部、3e…隅部、3f…切欠、3g…内
側部案内面、3h…直線部、4…ころ、4a…外
端面、4b…内端面、5…第1軸受リング、5a
…内周面、5b…内端面、6…第2軸受リング、
8…スライドワツシヤ、12…オイルシール、2
3…スリンガー。
軸受装置の保持器の要部平面図及び要部断面図、
第3図は上記ころ軸受装置で十字軸を軸承した状
態を示す要部断面図、第4図は保持器の貫通穴の
要部拡大平面図、第5,6図は夫々従来の軸受装
置の要部断面図及びその保持器の要部断面図であ
る。 1…十字軸、1a…連結軸部、2…軸受ケー
ス、2a…穴部、2b…隅部、3…ころ保持器、
3a…貫通穴、3b…外端部、3c…外端面、3
d…突出部、3e…隅部、3f…切欠、3g…内
側部案内面、3h…直線部、4…ころ、4a…外
端面、4b…内端面、5…第1軸受リング、5a
…内周面、5b…内端面、6…第2軸受リング、
8…スライドワツシヤ、12…オイルシール、2
3…スリンガー。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 保持器3の各貫通穴3a内に各ころ4をその軸
周りに回転自在に収納した軸受装置において、 上記各貫通穴3aの軸方向各端面には、軸方向
外向きに延びかつ貫通穴3aの各隅部3eを円弧
状に形成する切欠3fを備えるとともに、該切欠
端面の厚み方向内側面に軸方向内向きに突出した
案内面3gを備えて、ころ4の軸方向端面を上記
案内面3gに回転・接触可能にしたことを特徴と
するころ軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985053339U JPS6350489Y2 (ja) | 1985-04-09 | 1985-04-09 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1985053339U JPS6350489Y2 (ja) | 1985-04-09 | 1985-04-09 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61168326U JPS61168326U (ja) | 1986-10-18 |
JPS6350489Y2 true JPS6350489Y2 (ja) | 1988-12-26 |
Family
ID=30574108
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1985053339U Expired JPS6350489Y2 (ja) | 1985-04-09 | 1985-04-09 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6350489Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3905347B2 (ja) * | 2001-10-17 | 2007-04-18 | 株式会社ジェイテクト | ボールねじ装置 |
JP2011099480A (ja) * | 2009-11-04 | 2011-05-19 | Jtekt Corp | ころ軸受用保持器及びころ軸受 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5061234U (ja) * | 1973-10-12 | 1975-06-05 | ||
JPS5865425U (ja) * | 1981-10-28 | 1983-05-04 | 日本精工株式会社 | スラストころ軸受用保持器 |
-
1985
- 1985-04-09 JP JP1985053339U patent/JPS6350489Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61168326U (ja) | 1986-10-18 |
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