JP2533731Y2 - 環体のクリープ防止装置 - Google Patents

環体のクリープ防止装置

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JP2533731Y2
JP2533731Y2 JP11871390U JP11871390U JP2533731Y2 JP 2533731 Y2 JP2533731 Y2 JP 2533731Y2 JP 11871390 U JP11871390 U JP 11871390U JP 11871390 U JP11871390 U JP 11871390U JP 2533731 Y2 JP2533731 Y2 JP 2533731Y2
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啓介 野村
清兼 岩本
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、転がり軸受の外輪と該外輪を嵌合するハ
ウジングとの間、或いは内輪と該内輪に嵌合する軸との
間等に生じるクリープを防止する環体のクリープ防止装
置に関する。
〔従来の技術〕
転がり軸受を使用する機器等では、ハウジングや軸の
材料の不適合、使用中の温度上昇による嵌め合い隙間の
増大、振動等に起因して外輪や内輪にクリープが生じ軸
受性能が低下したり、嵌合面を著しく摩耗させたりして
機器や軸受寿命の低下を招来することがある。
このようなクリープを防止するために従来から種々の
対策が講じられて来た。例えば、実公昭62−15543号で
開示されているように、ハウジングや軸に嵌合させる軸
受の外輪や内輪の嵌合面に偏心させた環状溝を周設し、
一部に膨出部を形成すると共に端部を重合させるような
有端弾性リングであって該重合部を前記偏心環状溝の最
浅溝部の深さより厚くしたものを前記環状溝に嵌合させ
るようにしたクリープ防止装置、実開昭55−45067号で
開示されているように、軸に嵌合させる内輪側に偏心溝
を形成し、該偏心溝にドーナッツ状薄板鋼板の内径側の
一部を略直角に折り曲げた舌を挿入すると共に該ドーナ
ッツ状薄板鋼板の他の内径側残部を前記舌とは反対側に
或る角度をもって曲げた数個の爪を有するクリープ防止
装置、その他実開平1−94624号で開示されているよう
なクリープ防止装置が知られている 〔考案が解決しようとする課題〕 転がり軸受の外輪や内輪のような環体のクリープを防
止するための上記各クリープ防止装置はクリープ防止及
び軸受寿命の低下防止等に効果があるが、回転軸等への
組込み時にハウジング表面や軸表面にスクラッチが生じ
たり、また加工が比較的複雑且つ困難であるという問題
がある。或いはまた部品点数が多くなり、組込みにも手
間がかかる等の問題がある。
この考案はかかる課題に着目してなされたものであ
り、ハウジングと外輪との間或いは内輪と回転軸との間
の隙間増大や振動等により生じるクリープを確実に防止
し且つ構成も簡単で安価に製作することのできる環体の
クリープ防止装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
即ち、この考案は上記課題を解決するために、環体
のクリープ防止装置が、外周に偏心溝を形成した軸と、
内径側端部に切欠を形成し前記軸に固定嵌合される軸受
内輪等の環体と、内径側を前記偏心溝に嵌合する円状に
形成するとともに内周側の一部を軸方向に略直角に曲げ
て舌部を形成した止メ輪と、より成り、前記舌部を前記
環体の切欠に嵌め、更に、前記軸に形成した偏心溝に前
記止メ輪の内径側を嵌めてなることを特徴とする。
或いは、前記軸がハウジングであり且つ環体が軸受
外輪であり、更に、前記止メ輪は外径側を前記ハウジン
グに形成した偏心溝に嵌合する円状に形成するとともに
内周側の一部を軸方向に略直角に曲げて形成した舌部を
前記外輪の外径側端部に形成した切欠に嵌めて成るもの
であることを特徴とする。
また、前記環体、例えば軸受内輪や外輪二形式した
切欠が、偏心した円形溝であることを特徴とする。
〔作用〕
上記手段とした環体のクリープ防止装置を軸受に適用
する場合の作用を説明する。及びの手段において、
軸受を組立てる時には先ず回転軸若しくはハウジングに
形成した偏心溝に止メ輪の内径或いは外径部を嵌め、次
に内輪に回転軸若しくは外輪にハウジングを嵌め、且つ
止メ輪の舌部を内輪若しくはハウジングに形成した切欠
に嵌め込む。こうして軸受の内輪と回転軸との間或いは
外輪とハウジングとの間に隙間が生じ、クリープしても
回転軸やハウジングの偏心溝と止メ輪の舌部とが突っ張
った状態となりクリープがより確実に防止される。ま
た、の手段においても、同様に内輪に回転軸若しくは
外輪にハウジングを嵌め、且つ止メ輪の舌部を内輪若し
くはハウジングに形成した偏心した切欠溝に嵌め込む
と、軸受の内輪と回転軸との間或いは外輪とハウジング
との間に隙間が生じ、クリープしても回転軸やハウジン
グの偏心溝と止メ輪の舌部とが突っ張った状態となりク
リープが確実に防止される。
〔実施例〕
以下、この考案の具体的実施例について図面を参照し
て説明する。
第1図はこの考案の環体(軸受)のクリープ防止装置
の一実施例であって、同図(b)は軸受1の軸方向の断
面図、同図(a)は(b)図のA矢視図、同図(c)は
内輪11のB−B矢視図である。軸2には偏心溝2aが形成
され、また、軸2と一体回転する軸受1の内輪11には側
面に切欠11aが設けてある。3は止メ輪であって、内径
部3aには前記軸2に形成した偏心溝2aに合致するよう偏
心円が形成してある。但し、該内径部3aの円は偏心円で
なく真円であっても良い。また、該止メ輪3の外形形状
は前記軸2の外径より少し大きな円形であるが、上端部
に突出部3bを形成しこの突出部3bの内径側を軸方向に略
直角に曲げて舌部3cを形成してある。尚、該止メ輪3の
下端部は切欠部3dを設け、該止メ輪3を前記偏心溝2aに
入れる時弾性変形して開き易いようにしてある。
以上の構成とした環体のクリープ防止装置では、軸受
1を組立てる時には先ず軸2の偏心溝2aに止メ輪3の内
径部3aを嵌め、次に内輪11に軸2を嵌め、且つ止メ輪3
の舌部3cを内輪11に形成した切欠11aに嵌め込む。こう
して軸受1の内輪11と軸2との間に隙間が生じてクリー
プしても軸2の偏心溝2aと止メ輪3の舌部3cとが突っ張
った状態となり、内輪11と軸2との間に生じるクリープ
が確実に防止される。
第2図はこの考案の環体(軸受)のクリープ防止装置
の第2の実施例であって、同図(b)は軸受1の軸方向
の断面図、同図(a)は(b)図のA矢視図、同図
(c)は内輪11のB−B矢視図である。これらの図の軸
受1や軸2及び止メ輪3は第1図の場合と同一のもので
ある。この実施例でも軸2には偏心溝2aが形成される
が、前記軸受1の内輪11には内周面端部に偏心した円形
の切欠き溝11bが形成してある。また止メ輪3の内径部3
aには前記軸2に形成した偏心溝2aに合致するよう偏心
円若しくは真円が形成される。
上記構成とした環体のクリープ防止装置では、軸受1
を組立てる時には先ず軸2の偏心溝2aに止メ輪3の内径
部3aを嵌め、次に内輪11に軸2を嵌め、且つ止メ輪3の
舌部3cを内輪11に形成した偏心溝11bに嵌め込む。こう
して軸受1の内輪11と軸2との間に隙間が生じてクリー
プしても軸2の偏心溝2aと止メ輪3の舌部3cとが突っ張
った状態となり、内輪11と軸2との間に生じるクリープ
が確実に防止される。
第3図はこの考案の環体(軸受)のクリープ防止装置
の第3の実施例であって、同図(b)は軸受1の軸方向
の断面図、同図(a)は(b)図のA−A矢視図、同図
(c)は外輪12のB−B矢視図である。これらの図でハ
ウジング4には円形の偏心溝4aが形成され、また、ハウ
ジング4に嵌合固定される軸受1の外輪12には側面に切
欠12aが設けてある。5は止メ輪であって、外径部5aに
は前記ハウジング4に形成した偏心溝4aに合致するよう
偏心円が形成してある。また、該止メ輪5の内径形状は
前記外輪の外径より少し小さな円形であるが、内径側上
部を軸方向に略直角に曲げて舌部5cを形成してある。な
お、該止メ輪5の下端部は切欠部5dを設け、該止メ輪5
を前記偏心溝4aに入れる時弾性変形して開き易いように
してある。
上記構成とした環体のクリープ防止装置においては、
軸受1を組立る時には先ずハウジング4の偏心溝4aに止
メ輪5の外径部5aを嵌め、次にハウジング4に外輪12を
嵌め、且つ止メ輪5の舌部5cを外輪12に形成した切欠12
aに嵌め込む。こうして軸受1の外輪12とハウジング4
との間に隙間が生じてクリープしてもハウジング4の偏
心溝4aと止メ輪5の舌部5cとが突っ張った状態となりク
リープを防止することが出来る。
第4図はこの考案の環体(軸受)のクリープ防止装置
の第4の実施例であって、同図(b)は軸受1の軸方向
の断面図、同図(a)は(b)図のA−A矢視図、同図
(c)は外輪12のB−B矢視図である。これらの図の軸
受1やハウジング4及び止メ輪5は第3図の場合と同一
のものである。この実施例でもハウジング4には偏心溝
4aが形成されるが、前記軸受1の外輪12には外周面端部
に偏心した偏心溝12bが設けられる。また、止メ輪5の
外径部5aには前記ハウジング4に形成した偏心溝4aに合
致するよう偏心円が形成してある。
上記構成とした環体のクリープ防止装置においては、
軸受1を組立る時には先ずハウジング4の偏心溝4aに止
メ輪5の外径部5aを嵌め、次に、ハウジング4に外輪12
を嵌め、且つ止メ輪5の舌部5cを外輪12に形成した偏心
した切欠き溝12bに嵌め込む。こうして軸受1の外輪12
とハウジング4との間に隙間が生じてクリープしてもハ
ウジング4の偏心溝4aと止メ輪5の舌部5cとが突っ張っ
た状態となりそこでクリープがより確実に防止される。
この考案の実施例の詳細は以上のようであるが、この
考案は軸受に限らず、回転部材と固定部材であって、一
方を他方に嵌め込み相互間のクリープを防止するような
環体に広く適用することが出来る。
〔考案の効果〕
この考案の環体のクリープ防止装置は以上詳述したよ
うな構成としたので、軸受のように内輪と回転軸との
間、外輪とハウジングとの間等隙間の増大、振動等によ
って生じるクリープを確実に防止することが出来る。ま
た、この考案の環体のクリープ防止装置は複雑な加工等
を要せず比較的安価に製作することが出来、且つ組立て
も簡単である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の環体(軸受)のクリープ防止装置の
一実施例であって、同図(b)は軸受の軸方向の断面
図、同図(a)は(b)図のA矢視図、同図(c)は内
輪のB−B矢視図、第2図はこの考案の環体(軸受)の
クリープ防止装置の第2の実施例であって、同図(b)
は軸受の軸方向の断面図、同図(a)は(b)図のA矢
視図、同図(c)は内輪のB−B矢視図、第3図はこの
考案の環体(軸受)のクリープ防止装置の第3の実施例
であって、同図(b)は軸受の軸方向の断面図、同図
(a)は(b)図のA−A矢視図、同図(c)は外輪の
B−B矢視図、第4図はこの考案の環体(軸受)のクリ
ープ防止装置の第4の実施例であって、同図(b)は軸
受の軸方向の断面図、同図(a)は(b)図のA−A矢
視図、同図(c)は外輪のB−B矢視図である。 1……軸受、2……回転軸 2a……偏心溝 3、5……止メ輪、3c、5c……舌部 4……ハウジング、4a……偏心溝 11……内輪、12……外輪 11b、12b……偏心した切欠き溝

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周に偏心溝を形成した軸と、内径側端部
    に切欠を形成し前記軸に固定嵌合される軸受内輪等の環
    体と、内径側を前記偏心溝に嵌合する円状に形成すると
    ともに内周側の一部を軸方向に略直角に曲げて舌部を形
    成した止メ輪と、より成り、前記舌部を前記環体の切欠
    に嵌め、更に、前記軸に形成した偏心溝に前記止メ輪の
    内径側を嵌めてなることを特徴とする環体のクリープ防
    止装置。
  2. 【請求項2】軸がハウジングであり且つ環体が軸受外輪
    であり、更に、前記止メ輪は外径側を前記ハウジングに
    形成した偏心溝に嵌合する円状に形成するとともに内周
    側の一部を軸方向に略直角に曲げて形成した舌部を前記
    外輪の外径側端部に形成した切欠に嵌めて成るものであ
    る請求項1に記載の環体のクリープ防止装置。
  3. 【請求項3】環体の切欠が、偏心した円形溝である請求
    項1若しくは請求項2に記載の環体のクリープ防止装
    置。
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