JP4200751B2 - ラジアルフォイル軸受 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラジアルフォイル軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ラジアルフォイル軸受としては、図3に示すものがある(米国特許5,915,841号公報(特許文献1)を参照)。このラジアルフォイル軸受は、図示しない回転軸の外側に軸受隙間を隔てて配置される複数のトップフォイル31と、このトップフォイル31の径方向の外側に配置される波形状のバンプフォイル32と、このバンプフォイル32の径方向の外側に配置される外輪35とを備える。
【0003】
上記外輪35は、内周円筒面36から径方向の内側に突出し、かつ、周方向に等間隔に配置される断面T字状の複数の突出部37(図3には、突出部37を一つだけ示す。)を有する。隣接する上記断面T字状の突出部39の周方向の間の距離は、上記トップフォイル31およびバンプフォイル32の周方向の長さと略等しくなっている。上記トップフォイル31およびバンプフォイル32の周方向の両端を、隣接する二つの断面T字状の突出部39の側方の凹部38に差し込んで、トップフォイル31およびバンプフォイル32を外輪35に取り付けている。
【0004】
また、他のラジアルフォイル軸受としては、特開平9−88950号公報(特許文献2)の第1図に示されたものがある。このラジアルフォイル軸受の外輪は、肉厚円筒から形成されており、肉厚円筒には径方向に貫通するスリットが設けられている。一方、このラジアルフォイル軸受のラジアルフォイル軸受用フォイルは、弾性に富んだ金属の板材から形成されており、この金属の板材の長手方向の一端部を塑性加工で折り曲げて、取付部としている。
【0005】
上記ラジアルフォイル軸受用フォイルの折り曲げた取付部以外の部分を、長手方向の両端が略一致するように円筒形状に弾性的に丸めた後、上記外輪の内周面に沿うように配置すると共に、上記取付部を上記外輪のスリットに挿入して、ボルトで締め付けて固定して、ラジアルフォイル軸受を形成している。
【0006】
【特許文献1】
米国特許第5,915,841号公報
【特許文献2】
特開平9−88950号公報(第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図3に示すラジアルフォイル軸受では、トップフォイル31およびバンプフォイル32を外輪35に固定するために、複雑な断面T字形状を有する複数個の突出部37を外輪35に形成しなければならないので、外輪35の製造コストが高いという問題がある。
【0008】
また、複数個のトップフォイル31およびバンプフォイル32を用いて外輪35の内周円筒面36を覆うようにしているので、トップフォイル31およびバンプフォイル32の内周面の径方向断面がおむすび形状等になって、径方向の断面形状が、回転軸を支持するのに理想的とされる真円形状から遠ざかって、ラジアルフォイル軸受の性能が低下するという問題がある。
【0009】
一方、特開平9−88950号公報の第1図に示すラジアルフォイル軸受では、上記ラジアルフォイル軸受用フォイルの取付部を、折り曲げ塑性加工で形成するので、ラジアルフォイル軸受用フォイルの外輪に対する位置精度が、上記取付部の形状精度に大きく左右されて、外輪に対するラジアルフォイル軸受用フォイルの取付位置に個体差が生じて、ラジアルフォイル軸受の性能にばらつきが生じるという問題がある。
【0010】
また、上記ラジアルフォイル軸受用フォイルの取付部を形成するのに、折り曲げ塑性加工を必要とするので、ラジアルフォイル軸受用フォイルおよびラジアルフォイル軸受の製造コストが増大するという問題がある。
【0011】
そこで、本発明の目的は、簡単安価に外輪に取り付けることができ、かつ、高性能のラジアルフォイル軸受を形成できるバンプフォイルを用いたラジアルフォイル軸受を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明のラジアル軸受は、
一つのバンプフォイルと、
このバンプフォイルの径方向の外側に配置されると共に、係合溝を有する外輪と
を備え、
上記バンプフォイルは、取付部を画成する取付部用スリットを有すると共に、弾性を有する板材からなり、この板材を円筒形状に成形した状態で、上記取付部は、上記板材の円筒形状の外周面より外側に突出し、
上記板材は、支持部を画成する支持部用スリットを有し、この支持部は、上記板材を円筒形状に成形した状態で、上記板材の円筒形状の外周面から外側に突出し、かつ、上記取付部用スリットおよび支持部用スリットは、略円弧状または略コ字状であり、
上記取付部は、上記板材の一方向の端部から一方向の中央部に向けて延びており、
上記板材の一方向の長さは、上記バンプフォイルが取りつけられる外輪の内周面の長さと略同等であり、
上記外輪の係合溝に、上記バンプフォイルの上記円筒形状の外周面から弾性変形によって外側に突出している上記取付部が係合していることを特徴としている。
【0013】
尚、この明細書では、上記板材は、略平板形状か、または、平板から若干湾曲(平板が反る程度の湾曲)した形状であるものとする。
【0014】
この発明ではバンプフォイルを、例えば、以下のようにラジアルフォイル軸受の外輪に固定する。
【0015】
先ず、上記弾性を有する板材を、弾性変形させて円筒形状に成形して、上記取付部を上記円筒形状の外周面より外側に突出させる。次に、円筒形状に成形されたバンプフォイルの取付部以外の部分を、外輪の内周円筒面に沿うように配置すると共に、上記バンプフォイルの円筒形状の外周面より外側に突出している取付部を、外輪の内周面に設けられた係合溝に係合させて、ラジアルフォイル軸受の外輪に上記バンプフォイルを取り付ける。
【0016】
上記請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、ラジアルフォイル軸受の外輪に単純な形状の係合溝を設けるだけで、この係合溝に取付部を係止して、バンプフォイルを、ラジアルフォイル軸受の外輪に取り付けることができる。したがって、特許文献1のラジアルフォイル軸受のように、複雑な断面T字状の突出部を外輪の内周面に設ける必要がなくて、外輪を製造するときの工数を大幅に低減して、外輪およびラジアルフォイル軸受の製造コストを低減できる。
【0017】
また、請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、簡単に画成できる取付部用スリットを上記板材に設けて、上記板材を弾性変形によって円筒形状に成形するだけで、上記取付部が円筒形状に成形されたバンプフォイルの外周面より外側に突出する。したがって、特許文献2のラジアルフォイル軸受のように、ラジアルフォイル軸受用フォイルの長手方向の一端部を塑性加工で折り曲げて取付部を形成する必要がないので、バンプフォイルの外輪に対する位置精度を向上できて、ラジアルフォイル軸受の回転軸の支持能力を向上できる。また、バンプフォイルを製造するときに、折り曲げ塑性加工を必要としないので、バンプフォイルを製造するときの工数を低減して、バンプフォイルおよびラジアルフォイル軸受の製造コストを低減できる。
【0018】
【0019】
また、上記請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、板材に支持部を画成する支持部用スリットを形成しているので、上記板材を円筒形状に成形して外輪の内周面に配置したとき、上記板材の弾性によって上記円筒の外周面から外側に突出する上記支持部によって、バンプフォイルをラジアルフォイル軸受の外輪に支持することができる。
【0020】
また、上記請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、取付部と支持部を、単に板材にスリットを形成するだけで構成できて、バンプフォイルの製造コストを低減できる。
【0021】
また、上記請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、上記取付部用スリットおよび支持部用スリットを、略円弧状または略コ字状に形成したので、板材を円筒形状に成形したときに、取付部および支持部が、確実にその円筒面の外側に突出する。
【0022】
【0023】
また、上記請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、上記取付部を、上記板材の一方向の端部から一方向の中央部に向けて延びるように形成したので、バンプフォイルの上記取付部以外の部分を、外輪の内周円筒面に沿うように配置すると共に、バンプフォイルの端部に配置された上記取付部を、外輪の内周面の係合溝に係合するように配置したとき、バンプフォイルの端部から突出して上記係合溝に係合している上記取付部が、上記バンプフォイルの取付部以外の部分の端部に、上記取付部に接近する方向の力を加える、つまり、円筒状に閉じる方向の力を加えることになる。したがって、バンプフォイルを、外輪の内周面に配置したとき、直線形状になり易いバンプフォイルの端部を、円筒形状の外輪の内周面に沿わせることができるので、円筒形状の外輪の内周面に配置されたバンプフォイルの内周面の形状を、回転軸を支持するのに理想的とされる真円形状に近づけることができて、ラジアルフォイル軸受の軸受性能を向上できる。
【0024】
【0025】
また、上記請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、上記板材の一方向が、外輪の内周円筒面の周方向に一致するように、板材を円筒形状に成形して外輪の内周円筒面に配置することによって、一枚のバンプフォイルで外輪の内周面を覆うことができる。したがって、バンプフォイルの取付部と係合する外輪の係合溝の個数を低減できて、ラジアルフォイル軸受のコストを低減できる。また、一枚のバンプフォイルで外輪の内周面を覆うことができるので、外輪の内周円筒面に配置されたバンプフォイルの形状を、真円形状に更に近づけることができて、ラジアルフォイル軸受の軸受性能を更に向上できる。
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
また、上記請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、円筒形状に成形されたバンプフォイルの取付部以外の部分を、外輪の内周円筒面に沿うように配置すると同時に、上記円筒形状に成形された上記バンプフォイルの円筒外周面より外側に突出している取付部を、外輪の内周面に設けられた上記溝に係合するだけで、上記バンプフォイルを、ラジアルフォイル軸受の外輪に簡単安価に取り付けることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0031】
図1は、本発明のラジアル(ジャーナル)フォイル軸受で使用できるバンプフォイル7の平面図である。このバンプフォイル7は、矩形でステンレス鋼等の弾性を有する金属の厚さ0.1〜2mm程度の板材から成っている。このバンプフォイル7は、矩形の板材の長手方向の中央部に18個の略コ字状(正確には、等脚台形の周辺から下辺を除いた形状)の支持部用スリット1を有すると共に、板材の長手方向の端部に支持部用スリット1よりも大きな寸法を持った4個の略コ字状の取付部用スリット2を有する。最も、説明および図示する上での便宜から、支持部用スリット1を18個にしたが、実際には、遥かに多い数であっても良い。尚、上記支持部用スリット1および取付部用スリット2を、エッチングで同時に形成している。
【0032】
上記18個の略コ字状の支持部用スリット1,・・・・・を、長手方向に6列、幅方向に3列にわたって配置している。上記支持部用スリット1を、対向する一対の略コ字状の支持部用スリット1,1で囲まれる支持部3が長手方向を向くように配置している。
【0033】
一方、上記4個の取付部用スリット2を、バンプフォイル7の長手方向の両端部に幅方向に2列にわたって配置し、特に、上記略コ字状の4つの取付部用スリット2を、その各一つの取付部用スリット2で囲まれた舌片すなわち取付部5が長手方向の端部から長手方向の中央部に延びるように配置している。
【0034】
上記支持部3および取付部5は、弾性を有するバンプフォイル7を弾性的に円筒形状に丸めたとき、バンプフォイル7の円筒形状の外周面から外側に突出するようになっている。
【0035】
図2は、図1に示すバンプフォイル7とトップフォイル27が配置されたラジアルフォイル軸受の径方向の断面図である。
【0036】
図2に示すように、このラジアルフォイル軸受の外輪10の内周円筒面13には、断面図で略同一直線上に位置する2つの係合溝11が形成されており、この2つの係合溝11の間には、断面図で円弧状の1つの係合溝22が形成されている。また、図2に示すように、円筒形状に形成されたバンプフォイル7が、外輪10の内周円筒面13の全周に亘って配置されていて、バンプフォイル7の一方向としての長手方向の長さは、外輪10の内周円筒面13の長さと略同等になっている。更に、バンプフォイル7の径方向の内側には、弾性を有すると共にスリットを有さない矩形フォイルを円筒状に丸めた円筒部28と、この円筒部28に連なると共に円筒部28が定義する円筒面の径方向の外側に位置する係合部29とから成るトップフォイル27が配置されている。
【0037】
ラジアルフォイル軸受を、バンプフォイル7とトップフォイル27とを、外輪10に以下のように配置して形成する。
【0038】
先ず、図1に示すバンプフォイル7を円筒形状に弾性的に丸めて、バンプフォイル7の円筒外周面15より外側に支持部3および取付部5を突出させる。そして、円筒形状に成形したバンプフォイル7の支持部3および取付部5以外の部分を、外輪10の内周円筒面13に沿うように配置すると共に、円筒外周面15より外側に突出している支持部3の先端を、外輪10の内周円筒面13に接触させ、かつ、円筒外周面15より外側に突出している取付部5を外輪10の係合溝11に係合して、バンプフォイル7を外輪10に取り付ける。次に、矩形のトップフォイル27を円筒形状に弾性的に丸めることによって形成されたトップフォイル27の円筒部28を、バンプフォイル7の内周円筒面に沿うように配置すると共に、円筒部28が定義する円筒面の径方向の外側に位置するトップフォイル27の係合部29を、外輪10の円弧状の係合溝22の内周面に沿わすように係合して、トップフォイル27を外輪10に取り付ける。このようにして、外輪10の内側にバンプフォイル7およびトップフォイル27をこの順に取り付けて、ラジアルフォイル軸受を形成する。
【0039】
上記実施形態で使用されたバンプフォイル7によれば、ラジアルフォイル軸受の外輪10に単純な形状の係合溝11を設けるだけで、このバンプフォイル7を、外輪10に固定できる。したがって、特許文献2のラジアルフォイル軸受のように、複雑な断面T字状の突出部を外輪の内周面に設ける必要がないので、外輪10を製造するときの工数を低減して、外輪10およびラジアルフォイル軸受を製造するときの労力とコストを低減できる。
【0040】
また、上記実施形態で使用されたバンプフォイル7によれば、バンプフォイル7に取付部用スリット2を設けて、バンプフォイル7を円筒形状に成形するだけで、バンプフォイル7の円筒外周面15より取付部5を外側に突出させることができる。したがって、特許文献1のラジアルフォイル軸受のように、ラジアルフォイル軸受用フォイルの長手方向の一端部を塑性加工で折り曲げる必要がないので、外輪10に対するバンプフォイル7の位置精度を向上できて、ラジアルフォイル軸受の回転軸の支持能力を向上できる。また、バンプフォイル7を製造するときに、折り曲げ塑性加工を必要としないので、バンプフォイル7を製造するときの工数を低減して、バンプフォイル7およびラジアルフォイル軸受の製造コストを低減できる。
【0041】
また、上記実施形態で使用されたバンプフォイル7によれば、バンプフォイル7に支持部用スリット1を形成したので、バンプフォイル7を円筒形状に成形して、外輪10の内周円筒面13に配置したとき、バンプフォイル7の円筒外周面15から外側に突出する支持部3の先端を外輪10の内周円筒面13に接触させることができて、バンプフォイル7を外輪10に支持することができる。
【0042】
また、上記実施形態で使用されたバンプフォイル7によれば、支持部用スリット1および取付部用スリット2を、略コ字状にしたので、支持部用スリット1および取付部用スリット2を簡単に形成できて、バンプフォイル7の生産性を向上できる。
【0043】
また、上記実施形態で使用されたバンプフォイル7によれば、取付部5を、バンプフォイル7の長手方向の端部から長手方向の中央部に向けて延びるように形成したので、バンプフォイル7を外輪10の内周円筒面13に沿うように配置したとき、バンプフォイル7の端部から突出して係合溝11に係合している取付部5が、バンプフォイル7の取付部5以外の部分の端部に、取付部5に接近する方向の力を加える、つまり、円筒状に閉じる方向の力を加えることになる。したがって、バンプフォイル7を、外輪10の内周円筒面13に配置したとき、直線形状になり易いバンプフォイル7の端部を、外輪10の内周円筒面13に沿わせることができるので、外輪10の内周円筒面13に配置されたバンプフォイル7の内周面の形状を、図示しない回転軸を支持するのに理想的とされる真円形状に近づけることができて、ラジアルフォイル軸受の軸受性能を向上できる。
【0044】
また、上記実施形態で使用されたバンプフォイル7によれば、一枚のバンプフォイル7で外輪10の内周円筒面13を覆うことができるので、バンプフォイル7の取付部5を係合固定する外輪10の係合溝11の個数を低減できて、ラジアルフォイル軸受のコストを低減できる。また、一枚のバンプフォイル7で外輪10の内周円筒面13を覆うことができるので、外輪10の内周円筒面13に配置されたバンプフォイル7の形状を、真円形状に更に近づけることができて、ラジアルフォイル軸受の軸受性能を向上できる。
【0045】
また、上記実施形態で使用されたバンプフォイル7によれば、支持部用スリット1および取付部用スリット2を、エッチングによって形成するので、支持部用スリット1および取付部用スリット2を簡単安価かつ同時に形成できる。
【0046】
尚、上記実施形態で使用されたバンプフォイル7では、取付部5を画成する取付部用スリット2を4個、支持部3を画成する支持部用スリット1を18個形成したが、本発明で使用されるバンプフォイルに形成される取付部用スリットの数は4個に限らず、本発明で使用されるバンプフォイルに、いかなる数の取付部用スリットを形成しても良い。同様に、本発明で使用されるバンプフォイルに形成される支持部用スリットの数は18個に限らず、本発明で使用されるバンプフォイルに、いかなる数の支持部用スリットを形成しても良い。
【0047】
また、上記実施形態で使用されたバンプフォイル7では、バンプフォイル7の支持部用スリット1および取付部用スリット2をエッチングで形成したが、本発明で使用されるバンプフォイルでは、支持部用スリットおよび取付部用スリットをプレス加工等で形成しても良い。
【0048】
また、上記実施形態で使用されたバンプフォイル7では、バンプフォイル7の支持部用スリット1および取付部用スリット2を、略コ字状(正確には、等脚台形の周辺における下辺を省略した形状)にしたが、本発明で使用されるバンプフォイルでは、支持部用スリットおよび取付部用スリットを、等脚台形でない台形の周辺における下辺を省略した形状、正確なコ字形状、円弧形状またはこけしの輪郭形状等にしても良い。また、本発明で使用されるバンプフォイルが円筒形に成形されたときに、スリットで囲まれた突出部が突出できる形状であれば、支持部用スリットおよび取付部用スリットをどのような形状に形成しても良い。
【0049】
また、上記実施形態で使用されたバンプフォイル7では、取付部5を画成する取付部用スリット2を、バンプフォイル7の長手方向の端部に配置したが、取付部を画成する取付部用スリットを、本発明で使用されるバンプフォイルの長手方向の中央付近等のバンプフォイルの長手方向の端部以外の位置に配置しても良い。
【0050】
また、上記実施形態で使用されたバンプフォイル7では、バンプフォイル7を、弾性があり支持部を有する金属の板材から形成したが、本発明で使用されるバンプフォイルを、支持部を有さない金属の板材から形成しても良い。例えば、本発明で使用されるバンプフォイルを、図3の32に示すような波型の金属の板材に取付部用スリットを設けることによって形成しても良い。
【0051】
また、上記実施形態で使用されたバンプフォイル7では、バンプフォイル7を、弾性を有するステンレス鋼等の弾性を有する金属から形成したが、本発明で使用されるバンプフォイルでは、バンプフォイルを、弾性を有する樹脂等の弾性を有する金属以外の材質から形成しても良い。
【0052】
また、上記実施形態で使用されたバンプフォイル7では、バンプフォイル7を、矩形の板材から形成したが、本発明で使用されるバンプフォイルを、矩形のバンプフォイルの周囲に一個または複数個の凸部または凹部を設けた形状の板材等の矩形以外の板材から形成しても良い。
【0053】
また、上記実施形態で使用されたバンプフォイル7では、支持部3および取付部5が、バンプフォイル7の長手方向を向くようにしたが、本発明で使用されるバンプフォイルでは、支持部および取付部が、バンプフォイルの幅方向を向くようにしても良く、この場合、バンプフォイルが覆うことができるラジアルフォイル軸受の外輪の内周円筒面の領域を軸方向に拡大することができる。
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
また、上記実施形態のラジアルフォイル軸受では、外輪10の内周側にバンプフォイル7と、トップフォイル27とを配置したが、本発明のラジアルフォイル軸受では、トップフォイルを配置せずに、外輪の内周側に本件発明を適用したバンプフォイルのみを配置しても良い。
【0058】
【発明の効果】
以上より明らかなように、請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、バンプフォイルを円筒形状に成形した状態で、上記バンプフォイルの円筒形状の外周面より外側に突出する取付部を画成する取付部用スリットを有しているので、ラジアルフォイル軸受の外輪に単純な形状の係合溝を設けて、この係合溝に円筒形状に成形された状態のバンプフォイルの取付部を係合させるだけで、このバンプフォイルを、ラジアルフォイル軸受の外輪に固定できる。したがって、複雑な断面T字状の突出部を外輪の内周面に設ける必要がなくて、外輪を製造するときの工数を大幅に低減して、外輪およびラジアルフォイル軸受を製造するときの労力とコストを低減できる。
【0059】
また、請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、形成が簡単な取付部用スリットを上記板材に設けて、上記板材の弾性変形を用いて上記板材を円筒形状に成形するだけで、円筒形状に成形されたバンプフォイルの外周面より上記取付部を外側に突出させることができるので、バンプフォイルの長手方向の一端部を塑性加工で折り曲げる必要がなくて、バンプフォイルの外輪に対する位置精度を向上できて、ラジアルフォイル軸受の回転軸の支持能力を向上できる。また、バンプフォイルを製造するときに、折り曲げ塑性加工を必要としないので、バンプフォイルを製造するときの工数を低減できて、バンプフォイルおよびラジアルフォイル軸受の製造コストを低減できる。
【0060】
また、請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、板材に支持部を画成する支持部用スリットを形成したので、上記板材の弾性変形を用いて上記板材を円筒形状に成形して外輪の内周面に配置したとき、上記円筒の外周面から外側に突出する上記支持部によって、バンプフォイルをラジアルフォイル軸受の外輪に支持できる。
【0061】
また、請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、取付部と支持部を、単に板材にスリットを形成するだけで構成できて、バンプフォイルの製造コストを低減できる。
【0062】
また、請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、取付部用スリットおよび支持部用スリットを、略円弧状または略コ字状に形成したので、板材を円筒形状に成形したときに、取付部および支持部が、確実にその円筒面の外側に突出する。
【0063】
また、請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、取付部を、板材の一方向の端部から一方向の中央部に向けて延びるように形成したので、バンプフォイルを、外輪の内周面に配置したとき、直線形状になり易いバンプフォイルの端部を、円筒形状の外輪の内周面に沿わせることができて、円筒形状の外輪の内周面に配置されたバンプフォイルの内周面の形状を、回転軸を支持するのに理想的とされる真円形状に近づけることができる。したがって、ラジアルフォイル軸受の軸受性能を向上できる。
【0064】
また、請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、一枚のバンプフォイルで外輪の内周面を覆うことができるので、バンプフォイルの取付部を係合固定する外輪の係合溝の個数を低減できて、ラジアルフォイル軸受のコストを低減できる。また、一枚のバンプフォイルで外輪の内周面を覆うことができるので、外輪の内周円筒面に配置されたバンプフォイルの形状を、真円形状に更に近づけることができて、ラジアルフォイル軸受の軸受性能を更に向上できる。
【0065】
【0066】
また、請求項1の発明のラジアルフォイル軸受によれば、円筒形状に成形されたラジアルフォイル軸受用フォイルの取付部以外の部分を、外輪の内周円筒面に沿うように配置すると同時に、上記円筒形状に成形された上記ラジアルフォイル軸受用フォイルの円筒外周面より外側に突出している取付部を、外輪の内周面に設けられた係合溝に係合するように配置するだけで、上記ラジアルフォイル軸受用フォイルを、ラジアルフォイル軸受の外輪に簡単安価に固定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のラジアルフォイル軸受で使用できるバンプフォイルの平面図である。
【図2】 上記バンプフォイルが配置されたラジアルフォイル軸受の径方向の断面図である。
【図3】 従来のラジアルフォイル軸受の径方向の断面図である。
【符号の説明】
1 支持部用スリット
2 取付部用スリット
3 支持部
5 取付部
7 バンプフォイル
10 外輪
11 係合溝
13 内周円筒面
15 円筒外周面
Claims (1)
- 一つのバンプフォイルと、
このバンプフォイルの径方向の外側に配置されると共に、係合溝を有する外輪と
を備え、
上記バンプフォイルは、取付部を画成する取付部用スリットを有すると共に、弾性を有する板材からなり、この板材を円筒形状に成形した状態で、上記取付部は、上記板材の円筒形状の外周面より外側に突出し、
上記板材は、支持部を画成する支持部用スリットを有し、この支持部は、上記板材を円筒形状に成形した状態で、上記板材の円筒形状の外周面から外側に突出し、かつ、上記取付部用スリットおよび支持部用スリットは、略円弧状または略コ字状であり、
上記取付部は、上記板材の一方向の端部から一方向の中央部に向けて延びており、
上記板材の一方向の長さは、上記バンプフォイルが取りつけられる外輪の内周面の長さと略同等であり、
上記外輪の係合溝に、上記バンプフォイルの上記円筒形状の外周面から弾性変形によって外側に突出している上記取付部が係合していることを特徴とするラジアルフォイル軸受。
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