JP2022053007A - カムフォロア - Google Patents

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Abstract

【課題】カムフォロアに作用する偏荷重を抑制する。【解決手段】スタッド20と、スタッド20の一端の外周に嵌合する内輪12と、内輪12の外周に周方向に沿って配置される複数の転動体17と、転動体17を介して内輪12に対して軸回り回転自在に配置される外輪11とを備え、スタッド20及び内輪12の一方に軸心を含む断面で円弧状に突出する凸部25を他方に軸心を含む断面で円弧状に凹む凹部15を備えて、凸部25と凹部15とが嵌合しているカムフォロアとした。【選択図】図1

Description

この発明は、カムフォロアに関する。
従来から各種の産業用機械、自動車等において、互いに相対移動する部材同士を所定の軌跡で案内するために、カムフォロアが用いられている。カムフォロアは、スタッドの一端に転動体を介して外輪が回転自在に取り付けられたものであり、ガイドローラ等として用いられている場合が多い。
転動体には、ころ等が用いられている。複数の転動体が外輪の内径面に設けた軌道面とスタッドの外径面に設けた軌道面との間に配置されて、保持器によって周方向及び軸方向に保持されたり、総ころの場合にはスタッドのフランジ部や側輪によって軸方向に保持されている。スタッドの他端部は一方の部材に固定され、一端側は片持ち状態で突出している。その一端側に設けられた外輪は、スタッド軸心に対して軸回り回転しながら、対向する他方の部材の当たり面(以下、相手面と称する)に対して転がり接触する。このとき、スタッドは片持ち固定なので、外輪を備えた部分におけるスタッド軸心と相手面の面方向とが、互いに傾きを持った状態(平行でない状態)で接する場合がある。このような場合、外輪を通じて転動体に伝わる荷重は、軸方向に沿って均等に作用せず、一部分に多くの荷重が偏って作用する偏荷重状態になりやすいという問題がある。
そこで、例えば、特許文献1では、外輪の外径面を円筒面状ではなく球面状にすることで、偏荷重の発生を抑制している。また、例えば、特許文献2では、転動体の転動面とそれに接する内外輪の軌道面をそれぞれ球面状としている。
特開2018-146100号公報 特開2007-120591号公報
上記のように、スタッド軸心と相手面の面方向とが平行でない状態であると、例えば、外輪の外径面が円筒面である場合、荷重作用点が外輪の軸方向中央部からズレた位置になる。このため、転動体に作用する荷重分布も軸方向に沿って左右均等にはならないという問題がある。この点、特許文献1のように、外輪の外径面を球面状にすることで、荷重分布の偏りをある程度抑制できる。しかし、外輪の外径面を球面状としても、偏荷重状態の問題は依然として残っており、さらに、外輪の外径面を球面状とすることで、相手面との接触面圧が大きくなり、部材が摩耗しやすくなるという問題も生じ得る。
また、特許文献2では、転動体の転動面とそれに接する内外輪の軌道面をそれぞれ球面状としており、いわゆる自動調心ころ軸受の構造を採用している。しかし、この構造では、部材の組立工程が他の転がり軸受と比較して複雑となるため、組立コストの上昇が懸念される。
そこで、この発明の課題は、カムフォロアに作用する偏荷重を抑制することである。
上記の課題を解決するために、この発明は、スタッドと、前記スタッドの一端の外周に嵌合する内輪と、前記内輪の外周に周方向に沿って配置される複数の転動体と、前記転動体を介して前記内輪に対して軸回り回転自在に配置される外輪と、を備え、前記スタッド及び前記内輪の一方に軸心を含む断面で円弧状に突出する凸部を他方に軸心を含む断面で円弧状に凹む凹部を備えて、前記凸部と前記凹部とが嵌合しているカムフォロアを採用した。
ここで、前記内輪は、周方向に沿って少なくとも1箇所に分断部を有している構成を採用することができる。
また、前記凸部を前記スタッドの外径面に備え、前記凹部を前記内輪の内径面に備える構成を採用することができる。
これらの各態様において、前記転動体はころであり、前記ころは、転動面と端面との間の稜線部側から前記ころの軸方向中心部側に向かうにつれて徐々に大径となるだらし面を備える構成を採用することができる。
さらに、前記ころは、その軸方向中心部に円筒面状の外面を有するストレート部を備え、前記だらし面と前記ストレート部との間に断面円弧状のアール部を備える構成を採用することができる。
また、前記凸部及び前記凹部の少なくとも一方の表面に、互いの接触部分の摩擦を低減する表層部を備える構成を採用することができる。
この発明は、カムフォロアに作用する偏荷重を抑制することができる。
この発明の第1の実施形態を示す縦断面図 スタッド軸心と相手面の面方向とが平行でない状態を示す図1の要部拡大図 軸受配置部の断面図 図3の変形例を示す軸受配置部の断面図 ころの要部拡大図 この発明の第2の実施形態を示す縦断面図 スタッド軸心と相手面の面方向とが平行でない状態を示す図6の要部拡大図 軸受配置部の断面図 図8の変形例を示す軸受配置部の断面図 この発明の第3の実施形態を示す要部拡大断面図
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1~図5は、この発明の第1の実施形態のカムフォロア10を示している。カムフォロア10は、図1に示すように、軸状を成すスタッド20と、スタッド20の軸方向一端の外周に嵌合する内輪12と、内輪12の外周に周方向に沿って配置される複数の転動体17と、転動体17を介して内輪12に対して軸回り回転自在に配置される外輪11とを備えている。
スタッド20は、円形断面の軸状(柱形状)を成している。スタッド20の軸方向一端における、内輪12、転動体17、外輪11等が組み付けられた部分を軸受配置部22と称し、スタッド20の軸方向他端における取付対象物1への取り付け部分を取り付け部21と称する。取り付け部21は、取付対象物1に設けた突出部2の取付孔2aに挿通され、フランジ24とナットとの間で締め付けられて固定されている。また、軸受配置部22側は片持ち状態で突出している。外輪11は、軸受配置部22におけるスタッド軸心aに対して軸回り回転しながら、対向する相手側部材3の相手面(トラック面)3aに対して転がり接触する。
取付対象物1としては、例えば、自動車のフライホイールダンパのトランスミッション側フライホイール等を想定している。フライホイールダンパは、エンジンとトランスミッションの間に配置されている。トランスミッション側フライホイールに弾性ブレードが設けられて、その弾性ブレードにカムフォロア10が取り付けられている。この例では、カムフォロア10の外輪11が当接する相手側部材3の相手面3aは、エンジン側のフライホイールの内径面となる。エンジンとトランスミッションの間にカムフォロア10を配置することにより、エンジンの回転運動を滑らかにし、トルク変動を吸収することで騒音や振動を抑制している。
内輪12の外径面には、転動体17を案内可能な軌道面14が設けられている。また、外輪11の内径面には、転動体17を案内可能な軌道面18が設けられている。内輪12の軌道面14と外輪11の軌道面18とは半径方向に対向して、その軌道面14と軌道面18に転動体17の転動面17fが転動可能に接している。
外輪11の軸方向両端にはそれぞれ側輪16が設けられている。側輪16は、内輪12の外径面の軸方向両端部に設けた嵌合凹部13に嵌合して、その内輪12と一体に回転するように固定されている。内輪12と外輪11との間の軸受空間には、グリース等の潤滑材が封入されており、転動体17と内輪12及び外輪11との接触部が潤滑されている。また、側輪16と外輪11との間の隙間には、適宜のシール(図示せず)が設けられて潤滑材の漏出が防止されている。以下、この実施形態では、カムフォロア10のスタッド20の軸心と平行な方向を軸方向、カムフォロア10のスタッド20の軸心に直交する方向を径方向とする。
この実施形態では、転動体17としてころ(以下、ころ17と称する。)が用いられている。ころ17は、保持器19のポケットに収容されて、その保持器19によって周方向及び軸方向に保持されている。また、保持器19は、外輪11と内輪12、及び、両側の側輪16に挟まれた環状空間内に収容されて、その環状空間内で外輪11及び内輪12に対して周方向に相対回転可能である。
スタッド20と内輪12は、凸部25と凹部15との嵌合によって固定されている。この実施形態では、スタッド20の軸受配置部22の外径面22aに、軸心を含む断面で円弧状に突出する凸部25が備えられており、内輪12の内径面12aに軸心を含む断面で円弧状に凹む凹部15が備えられている。凸部25と凹部15とは全周に亘って同形状で連続的に設けられており、凸部25が凹部15に入り込んで噛み合うことでスタッド20と内輪12とが固定されている。また、凸部25と凹部15との円弧状の接触面25a,15aが摺動することで、スタッド20と内輪12とは、スタッド軸心a回りに360°で首振り可能である。この首振り機能は、スタッド20の軸心であるスタッド軸心aの方向と、内輪12の軸心である内輪軸心bとの成す角θが、ある程度の角度の範囲で変動できるようにするものである(図2参照)。
このとき、図2に示すように、凸部25及び凹部15以外の部分における内輪12の内径面12aと軸受配置部22の外径面22aとの間、あるいは、側輪16の側面16aとスタッド20のフランジ24との間(図2の隙間w1の箇所参照)には、想定される運転条件において、外輪11の外径面11aと相手面3aとの接触幅を、その外輪11の軸方向全域とし得る程度の首振り機能を阻害しない隙間(正の隙間)が設定されている。
凸部25と凹部15とは、それぞれ全周に亘って連続的に設けられていることが望ましいが、両者が首振り機能を維持しつつ嵌合するものであれば、凸部25と凹部15のいずれか、またはその両方を周方向の一部にのみ設定することも可能である。内輪12の内径面12aと軸受配置部22の外径面22aとの間の隙間は、スタッド軸心aと内輪軸心bとを平行にした状態で、凸部25と凹部15との嵌合部を除く内輪12の軸方向全長及び周方向全域に設定されていることが望ましい。
このように、スタッド20の外周に内輪12を設けるとともに、スタッド20と内輪12との間に首振り機能を設定したことで、外輪11の外径面11aと相手面3aとが、外輪11の軸方向に広い範囲で接触し続けるように設定できる。これにより、両者の当たり面の偏摩耗を抑制することができ、また、その内輪12の調心作用、すなわち、内輪軸心bの向きを調整することによって、ころ17の転動面17fにおける軸方向への面圧の分布を均等化する効果が期待できる。例えば、スタッド20と内輪12との取付け誤差や、相手面3aの面方向とスタッド軸心aとの傾き、あるいは、相手面3aから作用する荷重によってスタッド20に軸のたわみが生じた際等に、その効果が期待できる。さらに、図2に示すように、外輪11の外径面11aと相手面3aの接触幅を、外輪11の外径面11aにおける軸方向全域とすれば、上記の各作用効果を最大限発揮させることが可能となる。
また、この実施形態では、スタッド20と内輪12との嵌合部が、互いに摺接する球面であることを特徴としている。嵌合部を球面としたことで、内輪軸心bの向きをより広い範囲で安定的に調整することができる。なお、スタッド20と内輪12との嵌合構造は、荷重負荷時に内輪12を円滑に調心するとともに、内輪12がその位置を保持できる程度のタイトな嵌合とすることが望ましい。タイトな嵌合によって、スタッド20と内輪12とのがたつきを抑えることができる。
また、この実施形態では、図3に示すように、内輪12は、周方向に沿って180°の方位で向かい合う位置である2箇所に分断部(自然割り部)12cを有しており、その自然割り部12cを挟んで対向する部材同士が当接して環状を成している構成である。すなわち、内輪12は、周方向2箇所に切り離された自然割り部12cを有する環状部材12bで構成されている。
一般に、内輪12を軸の外周にそのまま圧入すると、材料的な破壊強度の限界からはめあい幅(はめあいを構成する二つの部材に関するサイズ公差の算術和)を大きくすることできないという問題がある。このため、この実施形態では、内輪12として、加工前には切れ目無く全周に連続している環状の部材を、周方向2ヶ所で切断した自然割り構造を採用することで、内輪12自体の変形可能量を大きくしている。カムフォロア10の使用方法の大半は、外輪11が回転しながら相手面3aから荷重を受ける外輪回転荷重であることから、内輪12の円周上の負荷域は1ヶ所である場合が多い。このため、環状部材12bの自然割り部12cを、その負荷域から外して取り付ければ自然割り部12cへの応力の影響を小さく抑えることができる。
図3に示すように、内輪12が2つ割りであれば、切れ目無く全周に連続している環状の部材を機械的切断で半円割りにすることで容易に製作できる。内輪12が2つ割り、あるいはそれ以上の部材の数に分割された構成である場合、スタッド20の外周に内輪12を取り付けた後、側輪16を圧入することで分離止めができる。この自然割り部12cにおいて、対向する部材同士は当接していることが望ましい。すなわち、内輪12は、周方向に沿って少なくとも1箇所に自然割り部12cを有して、その自然割り部12cを挟んで対向する部材同士が当接して環状を成している構成が望ましい。なお、図3では、内輪12の自然割り部12cを環状部材12bの周方向2箇所としたが、それ以外にも、例えば、内輪12の自然割り部12cを環状部材12bの周方向へ3箇所以上としてもよい。また、図4に示すように、内輪12の自然割り部12cを環状部材12bの周方向へ1箇所のみとしてもよい。
図5に示すように、ころ17は、その軸方向両側の端部の外面において、全周に亘る転動面17fと軸方向両側の端面17bとの間の稜線部17c側から、ころ17の軸方向中心部側に向かうにつれて、徐々に大径となるだらし面17dを備えていることが望ましい。また、さらに望ましくは、ころ17は、その軸方向中心部に円筒面状の外面を有するストレート部17aを備え、だらし面17dとストレート部17aとの間に断面円弧状のアール部17eを備えている構成とすることができる。
図5の実施形態では、ころ17のだらし面17dの軸方向外側の端部は、稜線部17cを構成する半径rcの円弧状面に接続されている。また、だらし面17dの軸方向内側の端部は、半径reの円弧状面であるアール部17eに接続されている(ただしrc<re)。仮に、アール部17eを備えない構成の場合、だらし面17dの軸方向内側の端部は、ストレート部17aに接続される。このだらし面17dは、稜線部17cとストレート部17aとを滑らかに繋ぐ形状であればよく、例えば、図5に示すように、ころ17の中心軸に対して一定の勾配である円錐面とすることもできるし、軸方向に沿ってころ17の半径方向外側へ凸状に湾曲する曲面とすることもできる。だらし面17dの軸方向への長さは、例えば、稜線部17cの円弧状面が設定された部分の半径方向長さの2倍以上とすることができる。
だらし面17dを設けたことにより、仮に、ころ17の転動面17fのうち軸方向いずれかの側の端部にのみ大きな荷重が作用して偏荷重状態となっても、そのいずれかの側におけるだらし面17dも、荷重を分担して受け止めることができる。このため、軸方向への面圧の分布を均等化する効果が期待できる。
上記の実施形態では、スタッド20と内輪12との嵌合部の接触面25a,15aが互いに球面である場合について記載したが、嵌合部を球面とは異なる曲線形状とすることもできる。
図6及び図7は、嵌合部を球面とは異なる曲線形状とした第2の実施形態を示している。図6は、スタッド軸心aと内輪軸心bとを平行にした状態で、図7は、スタッド軸心aと内輪軸心bとが平行ではない状態を示している。スタッド20の軸受配置部22の外径面22aに軸心を含む断面で円弧状に突出する凸部25が備えられており、内輪12の内径面12aに軸心を含む断面で円弧状に凹む凹部15が備えられている点は同様である。凸部25及び凹部15の表面における円弧は、軸心を含む断面において単一の半径からなる円弧でもよいし、複数の半径からなる円弧の組み合わせでもよい。
この第2の実施形態においても、図2と同様に、凸部25及び凹部15以外の部分における内輪12の内径面12aと軸受配置部22の外径面22aとの間、あるいは、側輪16の側面16aとスタッド20のフランジ24との間(図7の隙間w2の箇所参照)には、想定される運転条件において、外輪11の外径面11aと相手面3aの接触幅を、その外輪11の軸方向全域とし得る程度の首振り機能を阻害しない隙間(正の隙間)が設定されている。
図8は、内輪12の自然割り部12cを環状部材12bの周方向2箇所とし、さらに、周方向1箇所にキー溝12dを設けて、スタッド20側に設けたキー27に噛み合わせた構成である。内輪12の自然割り部12cを環状部材12bの周方向へ3箇所以上としてもよい点は、前述の実施形態の場合と同様である。さらに、図9に示すように、内輪12の自然割り部12cを周方向に1箇所のみとしてもよい点も同様である。また、内外を逆にして、スタッド20側にキー溝を設けて、内輪12側に設けたキーをかみ合わせることもできる。さらに、この第2の実施形態において、図8又は図9に示すキー溝12d及びキー27を備えない構成を採用してもよいし、逆に、第1の実施形態において、図8又は図9に示すキー溝12d及びキー27を備えた構成を採用してもよい。
図10は、第3の実施形態を示している。この第3の実施形態では、スタッド20の軸受配置部22の外径面、及び、内輪12の内径面12aに、その調心性(摺動性)を向上させるため、あるいは、フレッティングと呼ばれる錆び発生を抑制するために、リン酸塩皮膜処理等によって形成された表層部26を設けている。リン酸塩皮膜処理とは、リン酸鉄、リン酸亜鉛、リン酸マンガン等のリン酸塩溶液を用いて、金属素材の表面にリン酸塩皮膜を生成させる化成処理である。金属素材の表面に、不溶性のリン酸塩皮膜を形成することで、摺動部における金属の腐食の進行を抑えることができ、また、摺動部の摩擦抵抗の低減により調心性を高めることができる。表層部26は、摩擦抵抗を低減する機能を有するもの、あるいは、錆びの発生を抑制する防錆機能を有するものであれば、リン酸塩皮膜処理以外にも、例えば、フッ素樹脂コーティング処理等を採用してもよい。
表層部26は、少なくとも互いに摺接する凹部15と凸部25に設けられていることが望ましい。また、表層部26は、軸受配置部22側と内輪12側の両方に設けることが望ましいが、少なくともいずれか一方に設けられていれば、或る程度の効果が期待できる。また、なお、表層部26を設けることで表面の摩擦抵抗が低くなることから、スタッド20に対して内輪12が周方向に相対回転しないように、ピン、キー、玉などを用いた回り止め手段を採用してもよい。
なお、表層部26の形成方法としては、上記のような金属素材への化学的な表面処理に限定されず、それ以外にも、例えば、嵌合部の隙間をやや大きくとることを前提として、その隙間を挟んでいずれかの側の部材に樹脂部材を貼り付けることで表層部26を形成する、あるいは、隙間を挟んでいずれかの側の部材の表面に樹脂を射出成型することにより表層部26を形成する、あるいは、嵌合部の隙間に樹脂部材を圧入することにより表層部26を形成する等、各種の方法を採用できる。
上記の各実施形態では、凸部25をスタッド20の外径面に備え、凹部15を内輪12の内径面に備えたが、これを逆にして、凹部15をスタッド20の外径面に備え、凸部25を内輪12の内径面に備えた構成としてもよい。また、上記の各実施形態では、断面円形の軸状を成すスタッド20を採用したが、少なくとも軸受配置部22以外の部分のスタッド20の形状は軸状を成すもの以外でもよい。さらに、上記の各実施形態では、転動体17として円筒ころを採用したが、例えば、円筒ころ以外の各種ころ、あるいは、ボール等のころ以外の転動体17を採用してもよい。また、上記の各実施形態では、カムフォロア10の適用箇所として自動車のフライホイールダンパを例に発明の構成を説明したが、取付対象物1と相手側部材3との相対移動を案内する用途であれば、種々の装置や機器等にこの発明を適用できる。
10 カムフォロア
11 外輪
12 内輪
12c 分断部
15 凹部
17 転動体(ころ)
17b 端面
17c 稜線部
17d だらし面
17f 転動面
20 スタッド
21 取り付け部
22 軸受配置部
25 凸部
26 表層部

Claims (6)

  1. スタッド(20)と、
    前記スタッド(20)の一端の外周に嵌合する内輪(12)と、
    前記内輪(12)の外周に周方向に沿って配置される複数の転動体(17)と、
    前記転動体(17)を介して前記内輪(12)に対して軸回り回転自在に配置される外輪(11)と、
    を備え、
    前記スタッド(20)及び前記内輪(12)の一方に軸心を含む断面で円弧状に突出する凸部(25)を他方に軸心を含む断面で円弧状に凹む凹部(15)を備えて、前記凸部(25)と前記凹部(15)とが嵌合しているカムフォロア。
  2. 前記内輪(12)は、周方向に沿って少なくとも1箇所に分断部(12c)を有している請求項1に記載のカムフォロア。
  3. 前記凸部(25)を前記スタッド(20)の外径面に備え、前記凹部(15)を前記内輪(12)の内径面に備える請求項1又は2に記載のカムフォロア。
  4. 前記転動体(17)はころであり、
    前記ころは、転動面(17f)と端面(17b)との間の稜線部(17c)側から前記ころ(17)の軸方向中心部側に向かうにつれて徐々に大径となるだらし面(17d)を備えている請求項1から3のいずれか一つに記載のカムフォロア。
  5. 前記ころは、その軸方向中心部に円筒面状の外面を有するストレート部(17a)を備え、
    前記だらし面(17d)と前記ストレート部(17a)との間に断面円弧状のアール部(17e)を備えている請求項4に記載のカムフォロア。
  6. 前記凸部(25)及び前記凹部(15)の少なくとも一方の表面に、互いの接触部分の摩擦を低減する表層部(26)を備える請求項1から5のいずれか一つに記載のカムフォロア。
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