JPS6350328Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は建物内を区分する間仕切り装置の壁
面に、棚を設置できるようにした棚設置用間仕切
り装置（以下間仕切り装置という）に関するもの
である。

従来、間仕切り装置の壁面に書架等の棚板や組
立棚を設ける際、一対の棚受を間柱や壁面に相対
してビス止め固定し、該棚受間に棚受を介して棚
板を載置していたが、この方法によると棚の設置
が面倒であるばかりか、棚板の支持が不十分とな
りやすく、又、棚の位置替えが困難である等の欠
点があつた。

この考案は上記の欠点を解消するもので、その
主たる構成とする所は、棚受を係止する間柱と、
棚受間に載置する棚板と、間柱の表裏に建付けす
る壁パネルと、間柱を立設する取付け金具から構
成される。また、間柱には、前後の側壁と相対向
する隔壁を以つて連接すると共に、一方の側壁に
相対する起立辺を形成する。この起立辺には懸設
用懸吊辺を架設すると共に、起立辺の先端を外方
に折曲して棚板当辺を形成する。前記懸吊辺には
所定間隔毎に多数の懸吊孔を穿設すると共に、懸
吊孔に棚受を係止して棚板を載置する。また、該
隔壁には突辺を設けて内側に挿入溝を形成し、こ
の挿入溝に取付け金具を嵌着するようにしたもの
である。従つて、この考案によれば、間仕切り装
置の間柱に棚受を係止し、棚受間に棚板を載置し
て棚を着脱移動自在に構成したものである。ま
た、間柱によつて表裏二重の壁パネルを容易に建
付けするものである。

次に、この考案の実施例を図面について詳述す
ると、床面１８に取付けされる取付け金具５に立
設される間柱１は、アルミニウム等の軽金属を押
出成形して製作され、該間柱１の前後の側壁６及
び７と、この側壁６，７と直角に相対向する隔壁
８，８とを以つて内部に中空部９を形成せしめ
る。前記側壁６，７の一方に相対向する起立辺１
２，１２を突出せしめると共に、起立辺１２，１
２には、懸設用の懸吊辺１３を架設してある。懸
吊辺１３には所定間隔毎に多数の懸吊孔１４，１
４……を穿設してある。また、前記起立辺１２，
１２の先端には、外方に折曲した棚板当辺１５，
１５を形成してある。各種の棚板３は、懸吊辺１
３に穿設した懸吊孔１４，１４……に基部が挿入
係止される一対の棚受２，２に載置される。次に
壁パネル４は、例えば、石膏ボードの間に発泡体
等の緩衝材を介在した積層構成からなつている。
前記隔壁８，８の外側には並設して相対する突辺
１１，１１を各形成して内側に挿入溝１０，１０
を形成せしめてある。この挿入溝１０，１０に
は、床面１８に取付ける取付け金具５の起立した
挿入辺１６を挿着する。この取付け金具５には床
面１８に固定する固定辺１７を直角に設けてあ
る。１９は天井を示したものである。

この考案は上記の構成からなり、施工方法を説
明すると、天井１９と床面１８との間に間柱１を
立設する。その際、床面１８の所定位置に取付け
金具５を釘止め固定し、該取付け金具５の挿入辺
１６に間柱１の挿入溝１０を挿着して立設する。
又、第２図に示す如く、間柱１，１の一方の側壁
６，６に壁パネル４を当接して固定すると共に、
他方の側壁７，７と棚板受辺１５，１５の間に壁
パネル４，４の端部を嵌合組立する。次に、間柱
１，１の懸吊辺１３，１３に穿設した懸吊孔１
４，１４に棚受２，２の基部を挿入係止し、棚受
２，２間に各種の棚板３，３を載置して壁面の書
棚等として使用するものである。

この考案によれば、各種の二重間仕切り壁が容
易に組立建付けできると共に、数段の棚が自由自
在に装設できる効果と、場所を取らず、狭い場所
でも容易に設置でき、且つ、容易に移動すること
なく、極めて安定した棚を提供できる優れた効果
がある。また、必要に応じて棚を自由に着脱でき
ると云う従来にない実利的な効果がある。そし
て、間柱には、前後の側壁と相対向する起立辺を
各々形成したので、強靭化されると共に、数段の
棚板をも支持することができる効果と、一方の側
壁に設けた相対向する起立辺と、この起立辺に懸
吊辺を架設すると共に、先端には外方に折曲した
棚板当辺を各形成せしめてあるので、間柱を著し
く強靭化せしめ、棚受を容易に装置できると共
に、棚板当辺によつて棚板の背面を安定的に受持
する効果がある。また、懸吊辺に穿設した懸吊孔
は、棚受を簡単に係止でき、且つ、棚受の基部か
内部に隠れる状態となるため非常に棚の仕上がり
が綺麗となる等の効果がある。更に、各隔壁と並
設した突辺によつて挿入溝を形成したので、取付
け金具との係合を容易とし、且つ、間柱の振れを
確実に防止して固定する効果と、側壁と相対した
棚板受辺との間に壁パネルを嵌着するので、パネ
ルの組立が非常に容易となる等の多大な効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の組立状態の正面図、第２図
は同じ横断平面図、第３図は間柱の斜面図、第４
図は要部の組立斜面図、第５図は取付け金具の斜
面図である。符号１は間柱、２は棚受、３は棚
板、４は壁パネル、５は取付け金具、６，７は側
壁、８は隔壁、１０は挿入溝、１２は起立辺、１
３は懸吊辺、１４は懸吊孔、１５は棚板受辺、１
６は挿入辺である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 棚受を係止する間柱と、棚受間に載置する棚板
   と、間柱の表裏に建付けする壁パネルと、間柱を
   立設する取付け金具とからなる棚設置用間仕切り
   装置において、前記間柱は軽金属より製作され、
   前後の側壁を相対向する隔壁を以つて連接すると
   共に、一方の側壁に相対する起立辺を形成し、該
   起立辺に懸設用の懸吊辺を架設すると共に、起立
   辺の先端を外方に折曲して棚板当辺を形成し、前
   記懸吊辺には所定間隔毎に多数の懸吊孔を穿設
   し、前記懸吊孔に棚受を係止して棚板を載置し、
   且つ、隔壁と並設する突辺を設けて挿入溝を形成
   すると共に、挿入溝に嵌着する取付け金具を床面
   に固定した事を特徴とする棚設置用間仕切り装
   置。