JPS6350019B2 - - Google Patents

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JPS6350019B2
JPS6350019B2 JP57036842A JP3684282A JPS6350019B2 JP S6350019 B2 JPS6350019 B2 JP S6350019B2 JP 57036842 A JP57036842 A JP 57036842A JP 3684282 A JP3684282 A JP 3684282A JP S6350019 B2 JPS6350019 B2 JP S6350019B2
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JP
Japan
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acid amide
ethylene
vinyl chloride
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vinyl
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Application number
JP57036842A
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English (en)
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JPS58152566A (ja
Inventor
Hiroyoshi Hata
Seiichiro Pponda
Seiya Hosokawa
Kazuhiko Kamyoshi
Toshiharu Matsumya
Kazuo Sakamoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication of JPS58152566A publication Critical patent/JPS58152566A/ja
Publication of JPS6350019B2 publication Critical patent/JPS6350019B2/ja
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  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は医療器材、特に輸液保存用バツグ、血
液保存容器、人工腎臓の血液回路用チユーブ等を
構成するに適した樹脂組成物に関する。
従来、医療用器材として例えば血液を運搬した
り保存するために血液バツグが使用され、又腎臓
障害の患者に対し人工腎臓による透析を行なうに
際し、血液回路用チユーブが使用される。そして
これらに要求される性質は柔軟であつて変質せ
ず、血液と永く接触しても血液を変質させたり、
血液中に異物を移行させたりするものであつては
ならない。
又、血液回路用テユーブは、内部を通過する血
液を外側から観察できる透明性と、自在に変形し
うる柔軟性、チユーブの外側からクランプで締付
けたり外したりする際にチユーブが速やかに元の
形状に回復し、この操作によつて血流を随時止め
たり流したりすることができる反撥弾性、チユー
ブを巻付けたり積重ねたりした際にチユーブ同志
が、癒着したりすることがない表面の非粘着性等
が要求される。
ところで従来血液バツグや血液回路用チユーブ
は塩化ビニル系樹脂にジオクチルフタレートを多
量に添加して作られた組成物が使用されてきた。
この組成物は、柔軟性、透明性の点ではすぐれて
いるが、ジオクチルフタレートが僅かながら溶出
し、血液を通じて体内へ吸収、蓄積されることが
欠点とされた。また血液回路用チユーブは、滅菌
のためにエチレンオキサイドガスをこれに接触さ
せることがあるが、このようなとき、エチレンオ
キサイドを吸収する性質があることも欠点とされ
た。
そこでこのような欠点のない血液バツグ、血液
回路用チユーブ構成用の樹脂組成物を作る必要が
あつた。
本発明者等は上述のジオクチルフタレート含有
の塩化ビニル系樹脂が、若干の欠点を持ちながら
既に実際に使用され、日本薬局方や厚生省告示に
定められた試験基準に合格していることに着目
し、塩化ビニル系樹脂の改良を行ないジオクチル
フタレートを使用しない樹脂組成物により上記欠
点を解消しようとした。
そして可塑剤を実質的に使用することなく、塩
化ビニル系樹脂を軟質化する方法としてエチレ
ン・一酸化炭素・酢酸ビニルの三元共重合体が有
効であることを見出した。
しかしながらエチレン・一酸化炭素・酢酸ビニ
ルの三元共重合体に起因して表面粘着性を生ずる
ものとなつたので、更に鋭意検討を重ねた結果、
特定のジカルボン酸アミド系化合物を含有させる
ことによつて表面粘着性を低くできることを見出
し、本発明を完成するに至つた。
本発明の要旨は、(イ)塩化ビニル系樹脂と、(ロ)エ
チレン・一酸化炭素・酢酸ビニル共重合体と、(ハ)
一般式 (但し、式中nは1乃至18の整数、R、R′は炭
素数が8以上29以下であるアルキル基又はアルケ
ニル基)で表わされるジカルボン酸アミド系化合
物とを含有する医療器材用樹脂組成物に存する。
次に本発明医療器材用樹脂組成物について更に
詳細に説明する。
本発明で用いられる塩化ビニル系樹脂は、塩化
ビニルの単独重合体に限らず、塩化ビニルの共重
合体であつてもよい。塩化ビニルの共重合体とし
ては、塩化ビニルと他の単量体とを共重合させて
得た共重合体のほか、他の重合体又は共重合体
に、塩化ビニルをグラフト重合させて得たグラフ
ト重合体をも用いることができる。
上述の他の単量体としては、エチレン、プロピ
レン等のα−オレフイン類、酢酸ビニル、ステア
リン酸ビニル等のビニルエステル類、メチルビニ
ルエーテル、セチルビニルエーテル等のビニルエ
ーテル類、臭化ビニル、弗化ビニル等のハロゲン
化ビニル類、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ
ル酸、等の不飽和酸類、及びこれらのエステル
類、スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニリデ
ン等を挙げることができる。グラフト共重合体の
幹となる重合体又は共重合体としては、塩素化ポ
リエチレン、エチレン一酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−プロピレン共重合体を挙げることができ
る。さらに、塩化ビニル樹脂を後塩素化して得
た、塩素化塩化ビニル樹脂も使用できる。
本発明で用いられるエチレン・一酸化炭素・酢
酸ビニル共重合体は、例えばデユポン社製「エル
バロイ741」等が市販されているが、これらを含
めて1重量部のエチレンに対し0.03乃至0.5重量
部の一酸化炭素と0.1乃至0.9重量部の酢酸ビニル
を共重合させたものである。エチレン・一酸化炭
素・酢酸ビニル共重合体は塩化ビニル系樹脂100
重量部に対し5乃至200重量部の割合で使用する
のが好適であり、医療器材用樹脂組成物として優
れた柔軟性と透明性が得られる。
しかしながら塩化ビニル系樹脂とエチレン・一
酸化炭素・酢酸ビニル共重合体からなる組成物で
は、かゝる組成物より得られる医療器材を長時間
積重ねて放置するに際し相互間で癒着しやすい、
いわゆる表面粘着性を示しやすいので、特定のジ
カルボン酸アミド化合物を含有させることによつ
て表面粘着性を低下させているものである。
本発明において使用されるジカルボン酸アミド
化合物は、 一般式 (但し、式中nは1乃至18の整数、R、R′は炭
素数が8以上29以下であるアルキル基又はアルケ
ニル基)で表わされるものである。
R、R′がアルキル基からなるものとしては例
えば、N、N′−ジペラルゴニルアジピン酸アミ
ド、N、N′−ジカプリルアジピン酸アミド、N、
N′−ジラウリルアジピン酸アミド、N、N′−ジ
パルミチルアジピン酸アミド、N、N′−ジステ
アリルアジピン酸アミド、N、N′−ジペヘニル
アジピン酸アミド、N、N′−ジペラルゴニルセ
バシン酸アミド、N、N′−ジカプリルセバシン
酸アミド、N、N′−ジラウリルセバシン酸アミ
ド、N、N′−ジパルミチルセバシン酸アミド、
N、N′−ジステアリルセバシン酸アミド、N、
N′−ジベヘニルセバシン酸アミド、N−ステア
リル・N′−ペラルゴニルアジピン酸アミド、N
−ステアリル・N′−カプリルアジピン酸アミド、
N−ステアリル・N′−ラウリルアジピン酸アミ
ド、N−ステアリル・N′−パルミチルアジピン
酸アミド、N−ステアリル・N′−ベヘニルアジ
ピン酸アミド等が存する。R、R′の内少くとも
一つがアルケニル基からなるものとしては例えば
N、N′−ジウンデシレルアジピン酸アミド、N、
N′−ジオレイルアジピン酸アミド、N、N′−ジ
リシノレイルアジピン酸アミド、N−オレイル・
N′−ステアリルアジピン酸アミド、N−リシノ
レイル・N′−ステアリルアジピン酸アミド、N
−オレイル・N′−リシノレイルアジピン酸アミ
ドなどを挙げることができる。
上記の化合物の中で特に好適なものは、N、
N′−ステアリルアジピン酸アミドおよびN、
N′−ジオレイルアジピン酸アミドである。
上記のジカルボン酸アミド化合物は単独である
いは複数のものが任意の割合で組み合わされて使
用することができる。上記ジカルボン酸アミド化
合物は前記した塩化ビニル系樹脂とエチレン・一
酸化炭素・酢酸ビニル共重合体からなる組成物
100重量部に対して0.05ないし5重量部の比率で
加えて使用されるのが好適である。塩化ビニル系
樹脂と、エチレン・一酸化炭素・酢酸ビニル共重
合体からなる組成物より得られる成形物は表面粘
着性を示すものとなるが、これはエチレン・一酸
化炭素・酢酸ビニル共重合体に起因する。しかし
ながら更に前記のジカルボン酸アミド化合物を含
有する組成物においては、前記ジカルボン酸アミ
ド化合物がエチレン・一酸化炭素・酢酸ビニル共
重合体に有効に作用して成形物の表面粘着性を抑
制させる。
本発明塩化ビニル系樹脂と、エチレン・一酸化
炭素・酢酸ビニル共重合体からなる樹脂混合物
と、前記ジカルボン酸アミド化合物を含有せしめ
て得られる組成物は、溶血性や細胞毒性が僅少で
あり、医療器材構成用組成物として好ましい性質
を持つものであるが、該組成物に酸化マグネシウ
ム微粉末又は(及び)酸化カルシウム微粉末を加
えることによつて、上記溶血性及び細胞毒性が完
全に抑止される。酸化マグネシウム微粉末、酸化
カルシウム微粉末は何れも50μ以下の粒径を有す
るものであることが望ましい。酸化マグネシウム
微粉末、酸化カルシウム微粉末は、該塩化ビニル
系樹脂及びエチレン・一酸化炭素・酢酸ビニル共
重合体、前記ジカルボン酸アミド化合物からなる
組成物100重量部に対し、0.01ないし5重量部の
範囲の比率で加えられることが望ましい。
本発明における組成物の熱安定性、耐老化性を
改善するために、血液等に有害な影響を及ぼさな
い範囲内で、従来知られている安定剤や可塑剤を
該組成物中に配合することができる。
安定剤としては例えば、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム等
であり、可塑剤としてはエポキシ化大豆油、ジオ
クチルフタレート等を用いることができる。
本発明医療器材用樹脂組成物は上記した様に塩
化ビニル系樹脂と、エチレン・一酸化炭素・酢酸
ビニル共重合体と、前記ジカルボン酸アミド化合
物を含有するものであるから、これにより得られ
る医療器材は柔軟性、透明性に優れ、かつ、溶血
性、細胞毒性を示さないのみならず、エチレン・
一酸化炭素・酢酸ビニル共重合体に起因する表面
粘着性が顕著に抑制され、医療器材を長時間積重
ねて放置するさいに、器材相互間で癒着したりす
る問題が生じないものとなる。
本発明医療器材用樹脂組成物は医療用カテーテ
ル、輸血や輸液用のチユーブ、血液バツグ、輸液
バツグ、人工透析における血液回路用チユーブ等
の医療器材の成形加工に好適に用いることができ
る。
以下に本発明の実施例を挙げる。なお、溶血性
試験は日本薬局法「一般試験法」のなかの輸液用
のプラスチツク容器試験法に準拠して行なつた。
実施例 1 ポリ塩化ビニル(重合度1050)100重量部、エ
チレン・一酸化炭素・酢酸ビニル共重合体(エチ
レンの共重合成分量65重量%、一酸化炭素の共重
合成分量10重量%)80重量部、N、N′−ジステ
アリルアジピン酸アミド0.5重量部、酸化マグネ
シウム0.3重量部、Ca−Zn系安定剤0.6重量部、エ
ポキシ化大豆油5重量部を2本ロールに掛けて
140℃で混練してロールシートを得た。次いでこ
れを温度150℃、圧力100Kg/cm2の条件下に3分間
プレス成形し、平面の平滑な厚さ0.5mmのシート
を成形した。このシートについて溶血性試験を行
なつた結果、溶血作用を全く示さなかつた。次い
で表面粘着性試験を行なつた。表面粘着性試験
は、上記のシートを幅2cm、長さ13cmの長方形の
試験片に裁断し、これを2枚重ね合わせて試験片
の一方の端部より6cmまでの部分に均一に500
g/12cm2の荷重を加えた状態で50℃で24時間放置
し、ブロツキングさせた試料を10cm/分の引張速
度でT型剥離させ、最大剥離力を求めることによ
つて行なつた。その結果、最大剥離力は35g/2
cmであり、N、N′−ジステアリルアジピン酸ア
ミド0.5重量部を使用しない場合の最大剥離力430
g/2cmに比して小さく、表面粘着性が顕著に低
減していることが認められた。
実施例 2 実施例1において、ポリ塩化ビニル100重量部
にかえて塩化ビニル−エチレン共重合体(重合度
800、エチレンの共重合成分量4重量%)100重量
部を使用し、N、N′−ジステアリルアジピン酸
アミド0.5重量部にかえてN、N′−ジオレイルア
ジピン酸アミド0.5重量部を使用する以外は実施
例1と全く同様にしてシートを成形し、次いで溶
血性試験、表面粘着性試験を行なつた。
その結果、いずれも溶血性を全く示さなかつ
た。又、最大剥離力は35g/2cmであり、N、
N′−ジオレイルアジピン酸アミド0.5重量部を使
用しない場合の最大剥離力490g/2cmに比して
小さく、表面粘着性が顕著に低減していることが
認められた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (イ)塩化ビニル系樹脂と、(ロ)エチレン・一酸化
    炭素・酢酸ビニル共重合体と、(ハ)一般式 (但し、式中nは1乃至18の整数、R、R′は炭
    素数が8以上29以下であるアルキル基又はアルケ
    ニル基)で表わされるジカルボン酸アミド系化合
    物とを含有する医療器材用樹脂組成物。 2 塩化ビニル系樹脂が、塩化ビニル−エチレン
    共重合体であることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の医療器材用樹脂組成物。 3 酸化カルシウム微粉末又は(及び)酸化マグ
    ネシウム微粉末を含有することを特徴とする、特
    許請求の範囲第1項又は第2項記載の医療器材用
    樹脂組成物。
JP57036842A 1982-03-08 1982-03-08 医療器材用樹脂組成物 Granted JPS58152566A (ja)

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