JPS6349274A - ポリイミド前駆体薄膜を含む複合物品 - Google Patents

ポリイミド前駆体薄膜を含む複合物品

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JPS6349274A
JPS6349274A JP19128686A JP19128686A JPS6349274A JP S6349274 A JPS6349274 A JP S6349274A JP 19128686 A JP19128686 A JP 19128686A JP 19128686 A JP19128686 A JP 19128686A JP S6349274 A JPS6349274 A JP S6349274A
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thin film
film
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carbon atoms
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Masakazu Kamikita
正和 上北
Hiroshi Awaji
弘 淡路
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電気絶縁性にすぐれたポリイミド前駆体薄膜を
含む複合物品に関するものであり、さらに詳しくはラン
グミュア・ブロジェット法(以下、LB法という)で製
膜し得るように修飾された両性ポリイミド前駆体を用い
、LB法で製膜することによって形成された薄膜を含む
複合物品に関するものである。主としてエレクトロニク
ス分野で利用される。
従来の技術 すでに1930年代、炭素数16〜22くらいの脂肪酸
が水面上に単分子膜をつくり、それを基質上に累積でき
ることがラングミュアとプロジェットにより見出された
が、技術的応用についての検討が行われはじめたのは最
近のことである。
これまでの研究の概要については、固体物理17(12
) 45(1982) Th1n 5olid Fil
ms 68 No、N1980)、 1bid、  9
9 No、 1.2.3  (1983)  Inso
lublemonolayers at liquid
−gas 1nterfaces (G、L。
Ga1ns、 Interscience Publi
shers、 New York、 1966)などに
まとめられているが、従来の直鎖飽和脂肪酸のロングミ
ュア・プロジェット膜(以下rLB膜」という)は耐熱
性、機械的強度に欠点があり実用的応用にはそのままで
は使えないという問題点がある。
これらを改善するものとして不飽和脂肪酸、例えばω−
トリコセン酸、ω−ベプタデセン酸やα−オクタデシル
アクリル酸や脂肪酸の不飽和エステル、例えばステアリ
ン酸ビニル、オクタデシルアクリレートのほか、ジアセ
チレン誘導体などの重合膜が検討されているが、耐熱性
は充分とはいえないし、電気的にもすぐれたものとはい
えない。ポリマーについてもポリ酸、ポリアルコール、
エチルアクリレート、ポリペプチドなど親水性基をもつ
高分子に成膜性のあるものが知られているが、特にラン
グミュア・ブロジェット膜用の材料として、修飾された
高分子はこれまで検討されていないし、すぐれたLB膜
材料と言えるものはなく、これを含む複合物品も耐熱性
と機械的強度などに問題があり、実用化が難しい。
一方、耐熱性フィルムとしてポリイミドがあるが、スピ
ンコードなどの方法によってはせいぜい1000Å以上
で通常は1μm以上で1000Å以下の電気絶縁性にす
ぐれた耐熱性薄膜を作成するのは非常に困難であり、薄
膜を含んだ複合物品は作成できない。
本発明は、耐熱性や接着力などの機械的特性や耐薬品性
などが改善されたLB膜を含む複合物品を得るためにな
されたものであり、電気絶縁性にすぐれた耐熱性薄膜を
含む複合物品を提供することを目的とするものである。
問題点を解決するための手段 本発明は、ポリアミック酸単位に疎水性を付与するため
の置換基を導入し得ることが見出されたことによってな
されたものであり、例えば我々が先に特願昭60−15
7354等で提案した、一般式(1): (式中、R1は少なくとも2個の炭素原子を含有する4
価の基、R2は少なくとも2個の炭素原子を含有する2
価の基、R3、R4、R5およびR6はいずれも炭素原
子数1〜30の1価の脂肪族の基、1僅の環状脂肪族の
基、芳香族の基と脂肪酸の基との結合した1僅の基、そ
れらの基がハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、シアノ
基、メトキシ基、アセトキシ基で置換された基または水
素原子であり、R3、R4、R5およびR6の少なくと
も1個、好ましくは2個は炭素原子数1〜11の前記の
基または水素原子ではない)で表わされる繰返し単位を
有する両性ポリイミド前駆体をラングミュア・ブロジェ
ット法によって基板上に累積を行うことによってなされ
る。
本発明のポリイミド薄膜を形成するための両性ポリイミ
ド前駆体は、例えば一般式(1):で表される繰り返し
単位を有する数平均分子量が2.000〜300,00
0のものである。数平均分子量が2,000〜300,
000の範囲をはずれると、膜を作製したときの強度が
低すぎたり、粘度が高すぎて膜の作製がうまくいかない
などの傾向が生ずる。
一般式(1)におけるR1は少なくとも2個の炭素原子
を含有する、好ましくは5〜20個の炭素原子を含有す
る4価の基であり、芳香族の基であってもよく、環状脂
肪族の基であってもよく、芳香族の基と脂肪族の基との
結合した基であってもよく、さらにはこれらの基が炭素
数1〜30の脂肪族の基、環状脂肪族の基あるいは芳香
族の基と脂肪族の基とが結合した基、それらの基がハロ
ゲン原子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メトキシ基
、アセトキシ基などの1価の基で、あるいは該1僅の基
が、−〇 +、 −coo +、 −NHCO−、−G
+、 −s +、 −css +、 −NHC5−、−
C5−などに結合した基で置換され誘導体となった基で
あってもよい。しかし、R1が少なくとも6個の炭素原
子数を有するベンゼノイド不飽和によって特徴づけられ
た基である場合には、耐熱性、耐薬品性や機械的特性な
どの点から好ましい。
前記のごときR1の具体例としては、例えば、などが挙
げられる。
本明細書にいうベンゼノイド不飽和とは、炭素環式化合
物の構造に関してキノイド構造と対比して用いられる術
語で、普通の芳香族化合物に含まれる炭素環と同じ形の
構造をいう。
R1の4個の結合手、すなわち一般式(1)で表される
繰返し単位において O l R3−0−C−1−C−0−R’、 −N−C−1−C−N−R2−が R’  OORe 結合する手の位置には特に限定はないが、4個の結合手
の各2個づつがR1を構成する隣接する2個の炭素原子
に存在する場合には、両性ポリイミド前駆体を用いて形
成した膜などをポリイミド化する際に5員環を形成しゃ
すくイミド化しやすいため好ましい。
前記のとときR1の好ましい具体例としては、例えば、 などが挙げられる。また も好ましい。
一般式(1)におけるR2は少なくとも2個の炭素原子
を含有する2価の基であり、芳香族の基であってもよく
、脂肪族の基であってもよく、環状脂肪族の基であって
もよく、芳香族の基と脂肪族の基との結合した基であっ
てもよく、さらにはこれらの2価の基が炭素数1〜3o
の脂肪族の基、環状脂肪族の基あるいは芳香族の基と脂
肪族の基とが結合した基、それらの基がハロゲン原子、
ニトロ基、アミノ基、シアン基、メトキシ基、アセトキ
シ基などの1価の基で、あるいはこれらの1価の基が、
=O+、 −coo +、 −NHCO−、−CO−、
−S +、 −css +、 −NHC5−、−C5−
などに結合した基で置換された基であってもよい。しか
し、R2が少なくとも6個の炭素原子数を有するベンゼ
ノイド不飽和によって特徴づけられた基である場合には
、耐熱性、耐薬品性や機械的特性などの点から好ましい
前記のとときR2の具体例としては、 ここでR9は H3 C1+3 F3 ■ −c +、−o−、−co−、−s−,−5o2+。
′ I F3 RIORIG −N +、     −5i +、     −o −
5t−o −。
RIG       RIOR11 RI ORI O −o−p−o−,−p− 0。
RIOおよびRI +はいずれも炭素原子数1〜30の
アルキルまたはアリール基 CH3 −(cH2L (p −2〜10)、   −(CH2
)4−C−((:LL −。
C)I3CH3 −(CH2)* C−(C)+2)3 +、   −(
C)12)  −C−(CH2)3 +。
CH3CH3 C)130 一(CH2) l。CH−CH3,−(C)12)3−
 C−(C)12)2 +。
−(C)12)3 −0 −(CH2)2−0 − (
(:H2)3−。
CL     CH3CH3CH3 111l −CH2−C(CH2) 2C−C)12−、 −CH
2C(C)+2) 2C−CH2−。
CH3CH3 −(CH2)3− Si −0−5i−(CH2)3−
CI(3CH3 C)13     (:H3 −((:)12) a−5i−OSi−(C)+2) 
4−l CH3CH3 06H3C6)1s ((:1h)3− Si−〇−5i−(CH2) 3−
C8)15   C6H5 CH3CH3 1l −(C)12) 3− St  O−Si−(CH2)
 z−CeHs    CaHs CH3にH3CH3 −(CH2)3− Si−0−5i−0−5i−(CI
(2)+−CH3C)Is     CH3 CHs     CHs      CH3−(C)+
2)3− Si −0−(Si−0)n−5i−(CH
2)3−(:Hs     C)Is      CH
3n=2〜15 等であり、前記のごときR2の好ましい具体例としては
、例えば (式中、R9は→C1hjf  (m=t 〜3(7)
整数)。
Ch      CF3 −c−,−c−、−o−、−co−。
CH3CF3 −5−、  −502 −、  −NR”−。
RI ORI O −Si+、        −o−st−o−。
RI ORI 1 RIORIO −o−p−o−,−p− O。
(R10およびR11はいずれも炭素原子数1〜30の
アルキルまたはアリール基) 等があげられる。
一般式(1)におけるR3、R4、R5、およびR6は
いずれも炭素原子数1〜30、好ましくは1〜22の1
価の脂肪族の基、1僅の環状脂肪族の基、芳香族の基と
脂肪族の基との結合した1価の基、それらの基がハロゲ
ン原子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メトキシ基、
アセトキシ基などで置換され、それらの基の誘導体とな
った基または水素原子である。なお一般式(1)におい
てR3、R4、R5およびR6はいずれも一般式(8)
: (式中、R1、R2、は前記と同じ)で表されるポリア
ミック酸単位に疎水性を付与し、安定な凝縮膜を得るた
めに導入される基であり、R3、R4、R5、R6のう
ちの少なくとも1個が炭素原子数1〜11、好ましくは
1〜15の前記の基あるいは水素原子でないことが、水
面上に安定な凝縮膜が形成され、それがLB法により基
板上に累積されるために必要である。
前記のごときR3、R4、R5、R6の水素原子以外の
具体例としては、例えば C)13 (CH2廿π、  (lJh) 2 CH(
cH2h1゜(以上のnはいずれも12〜30、好まし
くは16〜22)などがあげられる。ただ本発明の目的
を達成するためには、CHs((:H2ti’i’TT
で表される直鎖アルキル基を利用するのが、性能的にも
コスト的にも最も望ましい。前述したようなハロゲン原
子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メトキシ基、アセ
トキシ基などは必須ではない。しかしフッ素原子により
疎水性は水素原子と比べ飛躍的に改善されるので、フッ
素原子を含むものを使用するのが好ましい。
R3、R4、R5、R6のうちの2個が水素原子の場合
の本発明の両性ポリイミド前駆体の繰返し単位の具体例
としては、一般式(2): (式中、R1、R2、R3、R4は前記と同じ、ただし
R3およびR4は炭素原子数1〜11の基または水素原
子ではない)で表される繰返し単位や、一般式(3): (式中、R1、R2、R5、Rsハ前記ト同シ、タタシ
R’およびR6は炭素原子数1〜11の基または水素原
子ではない)で表される繰返し単位などがあげられる。
本発明の両性ポリイミド前駆体の繰返し単位が一般式(
2)や一般式(3)で表されるものである場合には、製
造が容易である、コスト的にも安価であるなどの点から
好ましい。
一般式(1)〜(3)で示される繰返し単位を有する本
発明の両性ポリイミド前駆体の具体的例としては、例え
ば (式中のR3、R4の具体例としては、CH3(CH2
) t t−1CHs (fl:lh) r 5−1C
H3(C)12) l 5−5CH3(C)12) r
 y−1CH3(CH2) 19−1CH3(CH2)
 2 +−1CF3 ((:R2) ss−など)、(
式中の85、R6の具体例としては、CHs (GHz
) + +−1CHs ((:R2) 1s−1CH1
5−1CH5(CH2)1 (C)+2) r t−1
(:Hs (CH2) 19−1CH3(CH2) 2
1−1CF3 (CH2) 115−など)、(式中の
R3、R4の具体例としては、C)13 (C)+2)
 s 5−1(:)13 (CH2) + 3−1CH
s (CH2) + 5−5CH3(C)+2) + 
7−1(:R3((:R2) 1e−1CH5(CH2
) 2□−1(:F3 ((:R2) Is−など)、
R5、R6の具体例としては、CH3−5CH3(CH
2) 2−1CH3(C)12) 5−1CH3(CH
2) s −など)、 (式中のR3、R4の具体例としては、C)I* (C
H2) s +−1CH3(CH2) 、5−1CH3
(CH2) ts−1CH3(CH2) s 7−1C
H3(C)12) 19−1CH3(CH2) 21−
1CF3 (C)+2) 1s−など)等の繰返し単位
を含むものあげられる。
式中−は異性を表す0例を次式 および を表す。
本発明は (a) 、 (b)が単独である場合、 (
a)。
(b)が共存する場合を含んでいる。
前記のごとき本発明の両性ポリイミド前駆体は、一般に
N、N−ジメチルアセトアミド、N、N−ジメチルホル
ムアミド、N、N−ジエチルホルムアミド、ヘキサメチ
ルホスホルアミドなどの有機極性溶剤に易溶、上記有機
極性溶剤とクロロホルムなどの通常の有機溶剤などの混
合溶剤に溶、通常の有機溶剤、例えばベンセル、エーテ
ル、クロロホルム、アセトン、メタノールなどに難溶〜
不溶で、赤外線吸収スペクトル分析でアミド、カルボン
酸(場合によってはカルボン酸エステル)および長鎖ア
ルキル基の特徴的な吸収が存在する。熱分析結果にも特
徴があり、約200℃で重量の急激な減少がはじまり、
約400℃で完結する。完結したのちには、アミド、カ
ルボン酸(場合によってはカルボン酸エステル)および
長鎖アルキル基の吸収が消失し、イミド環の吸収が表れ
る。
これまでの説明は一般式(1)で表される繰返し単位を
もつ両性ポリイミド前駆体についてであるが、これらか
ら容易に類推されるように種々の共重合体が存在する。
まず第1に一般式(1)におけるR1. R2,33,
R4,BS、 R8の少なくとも1つが先に挙げられた
具体例から選ばれた少なくとも2種からなることによっ
て実現される。
例えばR1として2種選ばれたとき x、yは比率を表し、O<x< 1 、 O<y< 1
 。
x+y=1である。(以下同じ) ざらにR2として2種選ばれたとき などで、以上の例はほんの一例であり、またR3゜R4
,rt5. Rj  についてはこれまでの説明でいく
つもの例が書けるが などである。
第2にさらに重要な共重合体はR1,R2の少なくとも
一方あるいは両方の一部を価数の異なる基で置き換える
ことによって実現される。
まずR1の一部を置換する基は少なくとも2個の炭素原
子を含有する4価以外の基から選ばれ、2.3価が使え
るが、好ましい具体例は3価であり、この場合の一般式
は次のようになる。
R’([]X内) 、 R2,R3,R4,R5,R6
は前記に同じ。R’([]y内)は少なくとも2個の炭
素原子を含有するそれぞれ2価、3個の基である。
次にR2の一部を置換する基は少なくとも2個の炭素原
子を含有する2価以外の基から選ばれ3価、4価の基が
好ましい。
これらの場合の一般式は次のようになる。
R’、R2([]x内) 、 R3,p、4. R5,
R6は前記に同じ。R2([]y内)は少なくとも2偲
の炭素原子を含有するそれぞれ3価、4価の基である。
XはR2に対する置換基で−NHR、−CONHR(R
はアルキル基または水素原子)等が好ましい例である。
これら共重合による両性ポリイミド前駆体の修飾は、該
前駆体のラングミュア・ブロジェット法による累積特性
や、基板上に累積したあとイミド化して得られるポリイ
ミド薄膜の物性改善のために重要であり、本発明の好ま
しい実施態様の1つである。
R1,R2の少なくとも1方あるいは両方の1部を置換
する基の具体例は、以下のとおりである。
RIORIG 一5o2+、  −N +、  −5t +、  −o
 −5t−o −。
RIORIOR1+ RIORIO I −〇−P−〇−1−P− o                0RIOおよびR
11はアルキルまたはアリール基CH。
CI(。
−(にH2)P−(+)  =  2〜10) 、  
−(C;R2) 4−C−(C)12)2 +。
CH,CH3 (CR2)3−(ニー(GH2h +、  −(CH2
)−C−(CH2)、+。
C)13               CH2Cl、
0 (CH2) +。CH−CH31((:R2)3− C
−(CL)z   r(CI(2)3−0   (CH
2)2 0−((:1hh−。
CH3CH3CH3CH3 (R9は前出に同じ) (R9は前出に同じ)である。
ざらの詳しく共重合体について説明するために具体的な
例を挙げれば、 等である。
また、これまでの説明においては、前駆体の繰返し単位
において、R3,R4,R5,Reの少なくとも2個は
炭素数1〜11の前記の基または水素原子ではない場合
であったが、繰返し単位のうちの30%以下の範囲であ
れば、一般式(9)。
(式中、Hl、 R2は前記と同じ、Rは炭素原子数1
〜11の1価の脂肪族の基、1価の環状脂肪族の基、芳
香族の基と脂肪族の基が結合した1価の基、これらの基
がハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メト
キシ基、アセトキシ基などで置換された基または水素原
子であり、4個のRは同じでもよく、異なってもよい)
で表されるような繰返し単位が含まれていてもよい。
次に本発明の前駆体の製法について説明する。
一般式(1)で表される繰返し単位を有する本発明の前
駆体は、まず一般式(4): %式% [ (式中、R1は前記と同じ)で表されるテトラカルボン
酸ジ酸無水物に、R30HおよびR’OH(R3および
R4は前記と同じ)を反応させて得られる一般式(5)
: %式% (式中、R1,R3,R4は前記に同じ)で表される化
合物を製造し、実質的に無水の極性溶媒中、−10℃以
上、好ましくはO〜40℃程度でチオニルクロライド、
五塩化リン、ベンゼンスルホニルクロライドなどを用い
て酸ハライドにし、さらに一般式(6): %式%(6) (式中、R2,R5,R6は前記と同じ)で表される化
合物を添加するときは、−10〜+20℃、好ましくは
0〜+10℃で反応させるが、反応を完結させるために
は添加後20℃以上で反応させてもよい。
一般式(4)で表される化合物の具体例としては、例え
ば などがあげられる。
また、R30HおよびR4叶の具体例としては、たとえ
ばCH30H,CH3CH20H,CH3(CH2) 
20H。
CHs(CL)sOH、CH3((:R2)SOH、C
H3(CH2)70H。
CH3(f;Ib)sOH、C)13((:R2)11
0H,CH3(CH2)+30tl。
C:)13(C)+2)150H,C)13(CH2)
!70H,CH3(CH2)+908゜C)13(C)
12)210H,CH3(CI(2)230H,CF3
(CH2)+50)1゜H(CF2)2(C)12)1
50H,H((:F2)4(C)12)+308゜F(
CFz)a(IIH2)20H、F(CF2)a((H
z)40H。
C1(3 一般式(4)で表されるテトラカルボン酸ジ無水物とR
3叶およびR4叶とから一般式(5)で表される化合物
を製造する際の反応条件などにはとくに限定はなく、例
えば約100℃で窒素気流下、攪拌を数時間続けること
によっても得られるし、ヘキサメチレンホスホルアミド
のような溶剤中、室温で約4日間攪拌を続けるというよ
うな一般的な条件が採用され得る。
前記反応を約100℃、窒素気流下で攪拌しながら3時
間加熱することによって行い、冷却後へキサメチレンホ
スホルアミドに溶解し、引き続き行わしめる酸ハライド
化を行うのが反応時間の短縮化、すなわち生産性の向上
などの点から好ましい。
前記酸ハライド化を行う際の極性溶媒の具体例としては
、たとえばヘキサメチレンホスホルアミド、N、N−ジ
メチルアセトアミド、N、N−ジメチルホルムアミドな
どがあげられ、これらの溶媒を実質的に無水の状態、す
なわち酸ハライド化の際に用いるチオニルクロライド、
五塩化リン、ベンゼンスルホニルクロライドなどが分解
せず、定量的に近い状態で酸ハライド化反応が行わしめ
られる。
酸ハライド化の際の温度が、−10℃未満になると、長
鎖アルキル基の影響による凍結固化のため反応が不均一
系となるため好ましくないが、それ以上であれば酸ハラ
イドの沸点程度の温度までとくに限定されることなく用
いることができる。
このようにして製造された酸ハライドにさらに一般式(
6)で表される化合物が反応せしめられ、本発明の前駆
体が製造される。
この際使用される酸ハライドは、製造されたのちそのま
ま用いるのが作業性などの面で好ましい。
ざらに該酸ハライドと一般式(6)で表される化合物と
を反応させる際には、それらの化合物に存在するR3.
 p、4. rt5. Reなどにより反応物および生
成物のいずれも凍結固化する傾向があるなどするために
、N、N−ジメチルアセトアミド、N、N−ジメチルホ
ルムアミドなどの溶媒を用いるのが一般的であり、反応
温度としては一10℃〜+20℃、好ましくはO〜−1
0℃である。反応温度が一10℃未満になると凍結固化
により反応は不均一系となり、+20℃をこえると望ま
しくない反応がおこりやすくなると考えられ、いずれも
好ましくない。勿論反応を完結させるために添加後20
℃以上の温度で続いて反応を行ってもよい。
前記一般式(6)で表される化合物の具体例としては、
例えば (式中のR5,R,の具体例としては、CH3,Cl4
3CH2−、CH3(C)12)2 +、 C)+3(
CH2)3 +。
CH3((:R2)S  、 C)I:+(CL)++
−,ll:R3((:R2)13−。
CH3(CH2)Is−、C)is(1:R2)+7−
、 C)13((:R2)19  。
(:1(3(tl:H2h、−、C)13(CH2)2
3−、 (:F3(C)12)Is−。
H([:F2) 2 (CH2) +5− 、 H(C
F2)4 (CH2) 13− 。
F (CF2) a (C)12) 2− 、 F C
CF2) e (C)12) 4−など)などがあげら
れる。
前記酸ハライドと一般式(6)で表される化合物との反
応比は、得られる本発明の前駆体の分子量などを所望の
値にするために適宜選択すればよいが、通常モル比で1
10.8〜1.2である。高分子量のものを得るために
は化学量論の精製したモノマーと精製した溶剤とを用い
るのが好ましい。
一般式(4)で表されるテトラカルボン酸ジ酸無水物に
反応させるR30HおよびR’OHのR3およびR4が
いずれも炭素原子数1〜11の基または水素原子でない
場合には、一般式(6)で表される化合物のR5および
R6がいずれも水素原子であってもよく、この場合には
一般式(2)で表される繰返し単位を有する本発明の前
駆体が得られる。
一般式(8)で表される化合物のR5およびR6がいず
れも水素原子の場合には、反応性が良好であり、原料コ
ストも安価となり好ましい。また得られる前駆体もカル
ボン酸のところがエステルとたっているため熱的に安定
で、単離乾燥という操イ1により反応がすすまないので
固体粉末として分ぬでき、またこれにより精製も容易で
あるというq、徴を有するものとなる。
以上説明したような方法により本発明の前駆仁が製造さ
れるが、一般式(1)で表される繰返し9位のR3およ
びR4がいずれも水素原子の場合には、前記のごとき方
法によらずに直接一般式(4)でコされるテトラカルボ
ン酸ジ酸無水物に、一般バ(ア): R’−NH−R2−NH−R8(7) (式中、R7,R8は前記と同じ)で表される化合粘を
反応させることにより、一般式(3)で表されζ繰返し
単位を有する本発明の前駆体が得られる。
前記一般式(7)で表される化合物の具体例としでは、
たとえば (前記式中のR7,R8の具体例としては、C)+3(
(:)12)n−1−(n=12〜30) 、CF3 
(CH2) +5−1H(CF2) 2 (CH2) 
1s−1)I (CF2) 4 (CH2) 13−1
H(CF2) 6 (CH2) 2− 、 H(CF2
) 6 (CH2) a−など)などあげられる。
一般式(4)で表されるテトラカルボン酸ジ酸無水物と
一般式(7)で表される化合物とを反応させる際の条件
は、通常のポリアミック酸を製造する際の条件とほぼ同
様でよく、たとえばN、N−ジメチルアセトアミド、 
N、N−ジメチルホルムアミドなど、  の実質的に無
水の有機極性溶媒中、反応温度50℃以下、好ましくは
室温で、一般式(4)で表されるテトラカルボン酸ジ酸
無水物1モルに対して一般式(7)で表される化合物を
0.8〜1.2モル反応せしめられる。
このようにして得られる一般式(3)で表される繰返し
単位を有する本発明の前駆体は、製造が容易であるだけ
でなく、LB法で製膜でき、加熱によりポリイミドを与
えるという特徴を有するものである。
また、先に説明された共重合体については、両性ポリイ
ミド前駆体の製法と同様の方法によって作ることができ
る。
以上のように製造された両性ポリイミド前駆体について
は分m精製して製膜材料としても、製造後必要ならクロ
ロホルム、ベンゼンなどを添加して直接製膜用溶液とし
てもよい。
本発明のポリイミド前駆体薄膜を製膜する方法について
述べる。溶剤キャスト法、スピンコード法、ラングミュ
ア・ブロジェット法があり、ラングミュア・ブロジェッ
ト法が配向した数10人単位で厚みの制御されたピンホ
ールの少ない薄膜をえる方法として好ましい。
溶剤キャスト法、及びスピンコード法によるばあい、本
発明のポリイミド前駆体あるいはその混合物をベンセン
、クロロホルム、エチルエーテル、酢酸エチル、テトラ
ヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、 N、N−ジメ
チルアセトアミドなどの溶剤にとかし、基板上に塗布な
どすればよく、分子を配向させることはできないが、膜
厚が1000人程度上り厚いばあいにピンホールのない
良質な膜かえられる。
次にこれまで述べた前駆体を用い、ラングミュア・ブロ
ジェット法によフて基板上に累積し、それに続いてイミ
ド化反応を行う方法について述べる。
本発明の前駆体を用いたLB膜の製法としては、該前駆
体を水面上に展開し、一定の表面圧で圧縮して単分子膜
を形成し、その膜を基板上にうつしとる方法であるLB
法のほか、水平付着法、回転円筒法などの方法(新実験
化学講座第13巻、界面とコロイド、498〜508頁
)などがあげられ、通常行われている方法であれば特に
限定されることなく使用し得る。
一般にLB膜を形成させる物質を水面上に展開する際に
、水には解けないで気相中に蒸発してしまうベンゼン、
クロロホルムなどの溶媒が使用されるが、本発明の前駆
体の場合には、溶解度をあげるために有機極性溶媒を併
用することが望ましい。このような有機極性溶媒として
は、たとえばN、N−ジメチルホルムアミド、N、N−
ジメチルアセトアミド、N、N−ジエチルホルムアミド
、N、N−ジエチルアセトアミド、N、N−ジメチルメ
トキシアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチ
ル−2−ピロリドン、ピリジン、ジメチルスルホン、ヘ
キサメチルホスホルアミド、テトラメチレンスルホン、
ジメチルテトラメチレンスルホンなどがあげられる。
ベンゼン、クロロホルムなどと有機極性溶媒とを併用す
る場合には、水面上へ展開するとベンゼン、クロロホル
ムなどは気相中に蒸発し、有機極性溶媒は大量の水に溶
解すると考えられる。
本発明の前駆体を水面上に展開する際に使用する溶液の
濃度には特に限定はないが、通常2〜5XIO−3M程
度が用いられ、良好な製膜性を得るために金属イオンの
添加やpH調整は必ずしも必要ではなく、金属イオンの
排除はエレクトロニクス分野等で使う際に有利な点とな
ると考えられる。
また、本発明のポリイミド前駆体を基板上に累積する際
に、我々が先に提案したように公知のラングミュア・ブ
ロジェット膜化合物との混合物を使用すると製膜性能が
向上し、本発明の望ましい実施態様である。
公知のラングミュア・ブロジェット膜化合物とは、先に
引用された文献などにも記載され、当業界で公知の化合
物である。特に炭素数が16から22ぐらいの炭化水素
基と親木基とからなる下式の化合物が好ましい。
CI(3(CH2) n−I Z CH2= CH(C)+2) n−22C)+3(C)
+2)I C= C−C= C(C)+2)、nZココ
で、n=16〜22.n+m=n−5,Z=OH,NH
2,C0OH,(:0NH2、GOOR’ (R’は低
級脂肪族炭化水素基)等である。
製膜性の改善のためにはCI(3(CH2)n−I Z
の式で表されるものがコスト面ですぐれているが、不飽
和結合を含むものは光や放射線などを照射することによ
って重合させることができる特徴を有する。
これらから運ばれた少なくとも1つの化合物と高分子化
合物との混合比率については特に限定はない。また先に
挙げたポリイミド前駆体あるいは共重合体から選ばれた
2種以上混合して製膜することもできる。
本発明の前駆体を用いたLB膜を形成する基板には特に
限定はなく、形成されたLB膜の用途に応じて選択すれ
ばよいが、LB膜を加熱してポリイミドにして用いる場
合には耐熱性が良好であることが必要である。
前記のごとき基板の具体例としては、ガラス、アルミナ
、石英などのような無機の基板のほか、プラスチック製
の基板や、無機基板やプラスチック基板上に金属薄膜を
形成したもの、また金属製の基板やさらにはS i 、
 GaAs 、 ZnSのようなIV族、lll−■族
、II −Vl族などの半導体、PbTiO3゜BaT
iO3,LiVb03. LiTa0.のような強誘電
体製の基板あるいは磁性体基板などがあげられる。
勿論、上記のような基板上の金属薄膜が応用に適したよ
うにパターン化されていてもよいし、St、GaAs、
ZnSのような半導体や、強誘電体製の基板が前もフて
加工され、素子が形成されているものでもよい。
また、これらの基板は通常行われるような表面処理を施
して用いてもよいことはもちろんである。
本発明のポリイミド前駆体の場合には、ガラス、石英、
Si、SiO□なとの表面には接着強度が弱い傾向があ
り、シランカップリング剤、特にアミノ基やエポキシ基
とアルコキシ基を有するシランカップリング剤(例えば
UCCのA−1100やA−187など)で処理するか
、アルミニウム金属を含むキレートで処理し酸化アルミ
の層を形成させると製膜特性や接着強度が改善され、本
発明の好ましい実施態様である。勿論、当業界で行われ
るように基板が高級脂肪酸の金属で数層処理されてもよ
い。
本発明の前駆体を用いるとLB法で基板上に耐熱性、機
械的特性、耐薬品性、電気絶縁性の良好な薄膜を形成す
ることができ、さらにこの薄膜をイミド化させることに
よってさらに耐熱性のすぐれた薄膜を得ることができる
イミド化の方法については特に限定はないが、300〜
400を近辺の温度で加熱するのが一般的であり、レー
ザー光などを用いて行ってもよい。勿論ポリアミック酸
のイミド化の際に使用される無水酢酸やピリジンを使っ
てもよいし、またはそれらと熱反応とを併用してもよい
。たとえば一般式(2)で表される繰返し単位の場合に
は、なる反応がおこり、また一般式(3)で表される繰
返し単位の場合には、 なる反応が起こってポリイミド化物となる。もちろん一
般式(8)で表されるポリアミック酸単位の場合にもH
,0が生成してポリイミド化物となるが、この場合には
LB膜用としての材料とはなり得ない。
また、R1,R2の少なくとも一方あるいは両方の一部
を価数の異なる基で置き換えた場合にもイミド化反応と
同様の条件で次のような反応が起こる。
+   xR30H+   xR’OH+   xR3
0H+   xR’OH+    R30H+   R
’OH +   R30H+   R’OH 特に後半の2例では耐熱性の高い骨格が導入されるので
、耐熱性の改善のために好ましい。
以上のイミド化や閉環反応がおこるときに疎水化のため
に導入した基がアルコールとして脱離するが、この脱離
したアルコールは300”〜400°近辺の温度で必要
ならガスの流れの下に置くか、真空下に置くことによフ
て飛散させることができるので非常に耐熱性で電気絶縁
性のよいポリイミド薄膜を得ることができる。
また、製膜性を改善させるために使用された公知のラン
グミュア・ブロジェット膜化合物も、イミド化や他の閉
環反応の条件化、飛散させることができるものを先に挙
げた例の中から選ぶことによって非常に耐熱性で、電気
絶縁性の良いポリイミド薄膜を得ることができる。
以上述べたように、両性ポリイミド前駆体をラングミュ
ア・ブロジェット法により基板上に累積し、作られた基
板上のポリイミド前駆体薄膜は耐熱性、耐薬品性に優れ
、根域的特性も良好で、すぐれた電気絶縁性をもち、そ
の上10000Å以下という非常に薄い膜であり、50
00人、2000人、望むなら10〜1000人にもし
得るという特徴をもっている。
実施例で示すように両性ポリイミド前駆体はラングミュ
ア・ブロジェット法(垂直法)でも理想的なY型膜にな
ることが面積−時間曲線から明らかになるが、I/C(
キャパシタンスの逆数)対累積膜数プロットの直線性や
X線回折のデータから両性ポリイミド前駆体累積膜にL
B膜に期待される層状構造が存在することが示唆される
。またこの前駆体の薄膜がすぐれた膜厚制御性のほか良
好な耐熱性、誘電特性および電気絶縁性を有することも
明らかである。
勿論、耐熱性という面では、ポリイミド前駆体薄膜を部
分的あるいは完全にイミド化あるいは閉環させることに
よってえられたポリイミド薄膜の方がすぐれているが、
電気絶縁性という点では芳香環の多いポリイミド薄膜よ
り長頚アルキル基の残っているポリイミド前駆体の方が
優れているし、表面的な性質、例えば表面の疎水性を改
善する点からはポリイミド前駆体薄膜の方が優れている
さらにポリイミド前駆体薄膜のもつ反応性、即ち、化学
試剤、熱、光などに対する反応性は応用を考える上で興
味ある点である。
次にこの前駆体薄膜をイミド化することによって作られ
たポリイミド薄膜について述べる。このポリイミド薄膜
がすぐれた耐熱性をもつことは、参考例によって明らか
であるが、参考例3〜4のI/C(キャパシタンスの逆
数)対累積膜数プロットの直線性、損失係数の値および
I(直流)対■(電圧)特性の結果からイミド化後も優
れた膜厚制御性を有し、両性ポリイミド前駆体の累積膜
数によってポリイミド薄膜の膜厚が制御できるうえに、
層状構造の存在が推定されるとともに、このポリイミド
薄膜が良好な誘電特性および電気絶縁性を有することが
明らかになフた。
特に本発明によって1000Å以下のポリイミド薄膜で
も1 x 10’ V/cm以上の絶縁破壊強度をもつ
ようにできることが明らかになった。この方法によって
10000人程度0良好な物性をもった膜を実現するこ
とはできるが、LB膜の製膜コストを考えると薄い膜の
方が安価であり、応用面でも他の方法ではできない薄い
膜に興味がある。すなわち、2000Å以下、さらには
1000Å以下の膜や数100人、50〜100人程度
の膜程度しい興味がある応用可能性があるが、そのよう
な膜厚で1 x 106V/cm以上の絶縁破壊強度を
実現するのは困難であった。しかしながら本発明の方法
によればエレクトロニクス分野で十分使用可能な1 x
 106V/cm以上の絶縁破壊強度をもつポリイミド
薄膜を実現できることが明らかになった。中でも50人
程度から数百人程度の薄膜では、特異な膜厚の効果、例
えばトンネル効果が期待され、それを利用した多くの興
味ある応用が可能となる。
このように薄いポリイミド膜を作成する方法としてはス
ピンコード法や蒸着法があるが、1μm以上の厚みでも
I X 106V/cm以上の絶縁破壊強度を達成する
のは非常な技術を必要とし、1゜00Å以下の厚みでI
 X 106V/cm以上の絶縁破壊強度のポリイミド
1膜を作成することは現在の技術では困難であることが
理解されるべきである。
以上述べたように両性ポリイミド前駆体をラングミュア
・ブロジェット法により基板上に累積し、作られた基板
上の薄膜は、耐熱性、機械的特性、耐薬品性も良好で、
すぐれた電気絶縁性をもち、そのうえ、1.0000Å
以下という非常に薄い膜であり、5ooo人、2000
人、望むなら10〜1000人にもしつるという特徴を
もっている。
特に1000Å以下、数100人、50〜100人程度
でも程度な物性とりわけ絶縁破壊強度については1 x
 106V/cm以上高いレベルを実現できるので種々
の電気・電子デバイスなどの複合物品の中に使用するこ
とができる。中でも50人程度から数100人程程度薄
膜では、特異な膜厚の効果、例えばトンネル効果が期待
され、それを利用した多くの興味ある電気・電子デバイ
スが可能となる。
次に本発明の複合物品について述べる。
以上説明した薄膜は、耐熱性、耐薬品性、機械的特性が
すぐれ、非常に薄い膜であるという特徴を生かしてエレ
クトロニクス分野、エネルギー変換や物質分離など広範
な分野で使うことができる。
導電性、光導電性、光学特性、絶縁性、熱特性や化学反
応性を生かしたエレクトロニクス分野での複合物品につ
いてまず電気・電子デバイスについて述べる。
第1に重要な両性ポリイミド前駆体の薄膜を含んだ電気
・電子デバイスは金属/絶縁膜/半導体構造(以下MI
Sという)のデバイスであり平面エレクトロニクスデバ
イスや集積回路の基本となる構造である。
第1〜7図が代表的模式図である。第1図は半導体基板
に絶縁膜として本発明の薄膜を形成させその上に金属電
極を設けたものである。Si。
Geなどの■族半導体GaAs、GaPなとのHI−■
族半導体、CdTe、CdS、ZnS、Zn5e、Cd
HgTeなどのII−Vl族半導体を使用することによ
って例えば太陽電池のような光電変換素子LED、EL
、フォトダイオードのような発光素子、受光素子、光検
出素子の化ガスセンサ、湿度センサのような各種トラン
スデユーサ−を構成することができる。勿論本発明の半
導体としては単結晶、多結晶あるいはアモルファスいず
れが選ばれてもよい。
第2図は第1図と同等であるが1つの基板上に2個以上
の素子を作る場合にこのような電極がつけられる。この
ような構成によってCCD(Cha−rge−coup
led devices )のような電荷8動型デバイ
スが作られ興味ある応用である。
次に第3図は電極(透明電極であってもよく、勿論パタ
ーン化されていてもよい)をもつ絶縁基板上に、半導体
が多くの場合は半導体薄膜が形成され、その上に本発明
の薄@電極が設けられた構造になっている。第4図は薄
膜が絶縁基板側電極と半導体薄膜と間に設けられている
点に第3図と違いがある。半導体薄膜は分子線エピタキ
シ(MBE)、有機金属気相成長法(MOCVD)、原
子層エピタキシ(AL、E)、蒸着法、スパッタ法、ス
プレーパイロリシス法、塗布法など通常半導体薄膜を作
製するのに使われる方法で作られ限定されない。半導体
としては先に第1・2図で挙げたものを同様に使うこと
が出来、作られるデバイスも同様である。
第4図の構成では両性ポリイミド前駆体の薄膜の上に半
導体薄膜が形成されるので形成時の熱が薄膜の耐熱性を
越えると望ましくないが、閉環後の薄膜ではアモルファ
スシリコン等は充分累積できるし、その他の半導体も低
温形成技術が進んでいるので今後、多くの半導体が使え
るようになるであろう。
MIS構造デバイスのもっとも重要なデバイスの構造は
第5・6図で代表的に表わされるゲート電極でチャンネ
ル電流を制御して駆動するタイプのいわゆる電界効果ト
ランジスター(FET)構造をもつものである。第5図
は半導体基板を使りているのに対し、第6図では絶縁基
板上に形成された半導体、多くの場合半導体薄膜を使っ
ている違いがある。
MISFETはデバイスの基本型の1つであり、これに
より種々のデバイスを作ることが出来る。大面積基板上
に作れば液晶ディスプレイを駆動させる薄膜トランジス
ターや集積度を上げれば集積回路を構成できる。
他の興味ある応用は第5・6図でゲート電極をとりはず
した構造であり、絶縁膜あるいは、それと併用して、イ
オン、ガスや活性物質に感応する膜をつけることにより
、イオン感応FET(ISFET)やガス感応EET 
(Chem、F ET) 、免疫FET (IMFET
) 、酵素FET (ENFET)を構成できる。
動作原理はイオンやガス活性物質がゲート絶縁膜表面と
作用することによる電界効果によって説明できるが、本
発明のような薄膜を用いる場合には、その上に種々の有
機物で、さらに修飾する際に従来の無機物にくらべて有
利となる。特に、そのアルキル基(疎水性)部分とタン
パク貿の疎水性部分との相互作用を利用できる。
第7図はl5FETの例で石英基板上に半導体膜が図の
ように形成され、その上に絶縁膜とイオン感応膜を設け
た構造となっている。この絶縁膜としてして本発明の薄
膜を用いることが出来る。
MIS構造のデバイスを構成するときの半導体として通
常、良好な絶縁膜を酸化などの方法で形成するのが難し
いIII −V、II −VI族などの化合物半導体を
使う場合が本発明の好ましい実施態様であり、GaAs
の場合にはFETを形成する場合、上記の問題点からM
etal−5emiconductor F ET (
MESFET)の形で実用化されているが、MIS構造
にすることによって性能の向上が期待される。
GaAsを使ってM工S集積回路を構成すると駆動電圧
を下げる効果のほか、GaAs半導体中でのキャリヤ・
モビリティ−の大きさを利用した高速で動作する集積回
路(HEMT)を非常に簡単な方法で作ることが出来る
第2に重要な本発明の薄膜を含んだ電気・電子デバイス
は金属/絶縁膜/金属(以下MIMという)構造のデバ
イスである。
第8〜10図が模式図である。絶縁基板あるいは半導体
基板をもちい、その上に金属、絶縁膜、金属の順に形成
される。
第8図はキャパシターの構造であり、キャパシタンスの
湿度による変化を追跡すれば湿度センサーとなる。又こ
の構造によってMIM構造のトランジスターを作ること
も出来る。
第9図のようにすれば熱電子トランジスターを構成でき
る。
第10図のように半導体或は半導体デバイス上にキャパ
シターを作ることによってVLSIのメモリセルのキャ
パシターとして使うことができる。
第10図の構成で熱電子を半導体中に注入するようなタ
イプのデバイスも作成できる。
さらに金属のかわりにNbのような起電導体を使うこと
によりジョセフソンジャンクション(JJ)デバイスを
作ることも可能である。
第3の両性ポリイミド前駆体薄膜を含んだ電気・電子デ
バイスは絶縁膜/金属構造(IM構造)のデバイスであ
り、第11図で模式的にあられされる。もっとも単純な
もので金属の上に絶縁膜として本発明の薄膜を形成する
ことによりえられる。
1つの応用は液晶配向膜であり、パターン化した電極通
常はITOなどの透明電極の上に本発明の薄膜を形成す
ることによってえられる。
次の応用は図12.13独立した2つの電極上に本発明
の薄膜を形成することにより湿度、ガスなどのセンサー
として使うことができる。
以上両性ポリイミド前駆体薄膜を含んだ電気・電子デバ
イスについて述べたが他の応用例は前記に挙げた文献の
中に特にp、s、1ncett、G、GRoberts
の総説(Thin 5olid Flims 6813
5〜171(1980)に求めることができる。
その他の半導体デバイス・化合物半導体デバイスについ
ては、E、  S、 Yang、 Fundament
als ofSem1conductor Devic
es MaGraW−Hill、1978今井ら編著、
化合物半導体デバイス[I][II]工業調査会(19
84)の成帯を参考にすることができる。
次に、電気・電子デバイス以外の複合物品について述べ
る。
色素を含む薄膜や、Te0Xなど無機薄膜にビット形成
や相変化をさせることにより、その変化を0.1で光学
的に読み出す記録方式の採用が進んでいる。本発明の薄
膜は光、熱特に通常光学記録に使われるレーザー光によ
って反応をおこし、薄膜の厚みの変化が生じビットが形
成されること又この反応によって薄膜の屈折率も変化す
るので、これを利用した光学記録が可能であることが示
唆される。
両性ポリイミド前駆体の薄膜は熱に対して反応性がある
ことは、これまでの説明で明らかであるが、この反応性
を利用して熱的に閉環した部分としない部分をつくり、
しない部分を溶剤で除去することによってパターン化す
ることが出来る。歿った部分は、耐熱性、機械的強度、
耐薬品性にすぐれているのでレジスト膜として使用する
ことができる。
そのほか、ウニイブガイド用のクラツド材あるいは光学
回路成分としても応用が考えられる。
レジストで述べた方法によりてパターン化し、光学回路
を形成することもできる。本発明の薄膜の場合、厚みの
正確なコントロールと化合物を変えることによって屈折
率の調整が出来る。このことは光学回路成分としての重
要な要件である。
あらゆる分野での保護用コーティング材料としても好適
であろうし、一般的にLB膜の分野で使われる機能性の
LB膜材料脂肪酸の混合膜、積層膜の手法を、本発明の
混合物を脂肪酸のかわりに使うことによって種々の機能
性を発現でき、これを使った用途が考えられる。例えば
色素、酵素を含んだ膜を作成することによって、光電変
換素子やバイオセンサーを作ることができる。
また、この薄膜を使った物質分離の分野での用途も考え
られる。
最近、多孔質フィルム基板上に微細な孔をもつ薄膜を形
成して、それを物質分離に使用する試みがさかんになっ
ている。
本発明の薄膜を必要なら公知のラングミュア膜材料の存
在する条件でつくり、そのあと除去することによって微
細な孔をもつ薄膜が形成できる。
たとえばポリイミド多孔質フィルム上にポリイミド前駆
体構造をもつ化合物を必要ならステアリルアルコールの
存在する条件で製膜し、そのあとベンゼン等で洗い流す
ことによって微細な孔をもつポリイミド前駆体薄膜をポ
リイミド多孔質フィルム上に作ることが出来る。
次に本発明の両性ポリイミド前駆体薄膜及びそれを含む
複合物品を実施例に基づき説明する。
両性ポリイミド前駆体薄膜製造 参考例1 ピロメリット酸ジ無水物2.tsg (o、orモル)
とステアリルアルコール5.40g (0゜02モル)
とをフラスコ中、乾燥チッ素流通下、約ioo℃で3時
間反応させた。
得られた反応物をヘキサメチレンホスファミド40cc
に溶解して0〜5℃に冷却してチオニルクロライド2.
38gを約5℃で滴下し、滴下後約5℃で1時間保持し
、反応を終了させた。
そののちジメチルアセトアミド50ccに溶解させたジ
アミノジフェニルエーテル2g (0,01モル)を0
〜5℃で滴下し、滴下後約1時間反応させたのち、反応
液を蒸留水600cc中に注いで反応生成物を析出させ
た。析出物を濾過し、約40℃で減圧乾燥して約9gの
淡黄色粉末を得た。
得られた粉末についてIRスペクトル分析、熱分析(T
GA−DTA)、GPCによる分子量測定を行った。
IRスペクトル分析 にBrディスク法で測定したIRスペクトラムを第14
図に示す。IRスペクトルにはエステル、アミドI吸収
帯、II吸収帯、III吸収帯、アルキル金頁およびエ
ーテルの特徴的な吸収があられれている。
熱分析(TGA−DTA) 理学電機株製RTG−DTA (H)タイプでフルスケ
ールでTGA 10mg、  DTA 100 μV。
温度1000℃で昇温10℃/min、窒素気流(30
ml/ min )中で測定した結果を第15図に示す
TGAには271,318,396,592℃の変曲点
があり、DTAには657℃付近に特徴的なピークがあ
る。
また、第16図は得られた前駆体を400℃まで10℃
/min″′r−昇温し、400℃に1時間保ったのち
室温までもどし、10℃/minで1000℃まで昇温
したときの結果を示す。
400℃に1時間保つことによってほぼ重量は恒量に達
し、ポリイミド化反応が集結する。これを室温にもどし
て再び昇温しでも重量変化は450℃をすぎるまでなく
、ポリイミドフィルムの示す熱分解温度と同じ584℃
で熱分解が始まることが明らかになり、ポリイミド化の
反応を集結することによりポリイミドフィルムと貝様の
耐熱性のものが得られることがわかる。
GOPによる分子量測定 N、N−ジメチルアセトアミド溶媒で測定されたGPC
の結果をポリスチレン標準サンプルと比較することによ
って算出された数平均分子量は約5o、oooであった
実施例1 参考例1の生成物55.1mgを蒸留したクロロホルム
/ジメチルアセトアミド=872 (容量比)の混合液
に溶解して25m1の溶液にしたLB膜用展開液を調整
した。
得られた展開液を用いて再蒸留水上、20℃で表面圧π
と繰返し単位(Unit)当たりの面積との関係を測定
したところ、第17図に示す結果が得られた。75人’
/unitぐらいから表面圧は急激に立ち上がり、良好
な凝縮膜を形成した。極限面積は60人/unitであ
り、崩壊圧力も55 dyne/cmと高分子膜として
非常に高い値を示した。また表面圧を25 dyne/
 cmに保って膜を水面上に保持しても2時間にわたっ
て面積の減少が認められず、安定な膜であった。
次に水面上の膜の表面圧を20’Cで20 dyne/
C[lIに保って累積速度10mm/minでLB法で
ガラス基板あるいはCaF2板上に90層累積させた。
CaF2板上に形成された膜をFT−ART−I R分
析すると第18図のようなスペクトラムが得られ、参考
例1で得られた化合物の累積膜であり、面積−時間曲線
からY型膜であることが確認された。なお本実施例で用
いた水層にはCd’+イオンなどが含まれていないにも
かかわらず90層の累積膜のX線回折法による分析では
ピークが20=4.65°に一本だけ観測された。
ブラッグ回折条件 nλ=2dsinθで、n=3.λ
= 1.5418人としたときのd(−層の膜厚)は2
8.5人と計算され、両性ポリイミド前駆体において長
鎖アルキル基が垂直に立っているとしたときの値とほぼ
一致する。
さらに該累積膜を400℃で1時間加熱することによっ
て、α、β−不飽和5員環イミドが生成することがFT
−ATR−I R分析による1790 cm−’、17
10cm−’のピークにより確認された。
なお参考例1の生成物を400℃で1時間加熱すると5
8%(重量%、以下同様)の減少がおこり、イミド化す
ることが赤外線吸収スペクトル分析などにより確認され
ている。前記の重量減少はイミド化によりステアリルア
ルコールが消失する場合の計算値58.1%ともよく一
致した。
比較例1 参考例1と同様にしてステアリルアルコールの代わりに
n−デシルアルコール(n−C+oH2+01()を用
いてポリミド前駆体を合成した。
このポリイミド前駆体はIRスペクトル分析、熱分析、
GPCによる分子量測定の結果、はぼ実施例1のポリイ
ミド前駆体と同じ特徴を有するものであったが、表面圧
面積曲線の測定結果は第19図に示すとおりであり、液
体膨張相のみて凝縮相の存在を示さなかった。従って炭
素数10のアルキル基を用いたものでは安全な凝縮相を
得るためには短すぎることが明らかとなった。
参考例2〜4 参考例1と同様にしてステアリルアルコールのかわりに
、炭素数12.14.16のラウリルアルコール、ミリ
スチルアルコール、セチルアルコールを用いてポリイミ
ド前駆体を合成した(それぞれ参考例2〜4に相当)。
炭素数12.14のアルコールを用いた場合には炭素数
10と18との中間的な挙動を示したが、水相を5℃程
度にすると安定な凝縮層が得られた。
炭素数16のアルコールを用いたものでは炭素数18の
場合のものと同様安定な凝縮膜を作ることが明らかにな
り、実施例1と同様の方法で累積膜をえることが出来た
参考例2 ピロメリット酸ジ無水物10.91gとステアリルアル
コール27.05gを120”Cで3時間反応させ、生
成物を2001111エタノールで再結晶して融点13
3〜137℃のジステアリルピロメリテートを得た。
このジステアリルピロメリテート3.793を60cc
のへキサメチレンホスファミドに溶解して5℃に冷却し
てチオニルクロライド1.19gを約5℃で滴下し、滴
下後約1時間保持し、反応を終了させた。その後ジメチ
ルアセトアミド30ccに溶解させた1、2gのジアミ
ノジフェニルエーテルを約10℃で滴下し、約20℃に
反応温度をあげて2時間反応させた後、400ccのエ
タノールに注いで反応生成物を析出させた。析出物を口
過、40℃で乾燥して約3.4gの淡黄色粉末を得た。
IRスペクトル分析、熱分析(TGA−DTA)、GP
Cによる分子量測定を行ったところ下記の結果が得られ
た。
IRスペクトル分析 MBrディスク法でとられたIRチャートは図20のよ
うでエステル、アミドI、II、III 、アルキル鎖
およびエーテルの特徴的な吸収があられれた。
熱分析(TGA−DTA) 理学電機■製RTG−DTA (H)タイプでフルスケ
ールTGA 10mg、 DTA 100 uV、温度
1000℃で昇温10℃/min、窒素気流(30ml
/ m1n)中で測定された結果が図21のとおりであ
る。TGAには203.270.354.403.58
0℃に変曲点があるが、DTAには特徴的なピークは存
在しない。
GPCによる分子量測定 クロロホルム、N、N−ジメチルアセトアミド(8:2
)混合溶媒で測定された数平均分子量はポリスチレン換
算で約15,000であった。
参考例5 参考例2の生成物55.1mgを蒸留したクロロホルム
/ジメチルアセトアミド=8/2 (容量比)の混合液
に溶かして25m1のLB膜用展開液を調製した。
再蒸留水上、20℃で表面圧と繰返し単位当たりの面積
との関係を測定したところ、第22図に示す結果が得ら
れた。65人2/unitぐらいから表面圧は急激に立
ち上がり、良好な凝縮膜を生成した。極限面積は約55
人2/unitであり、崩壊圧は45 dyne/ a
mであった。(図22−A)上記の溶液と同じモル濃度
のステアリルアルコールの溶液を同じ容量まぜ合わせ、
参考例2の生成物の繰返し単位の数とステアリルアルコ
ールの分子数の合計が図22−Aと等しくなるようにし
て表面圧面積曲線を評価したところBのような結果が得
られた。ステアリルアルコールの添加により曲線の立ち
上がりがさらに急になり、崩壊圧も約606yne/ 
cmに上昇して、膜が安定化していることがわかる。
アルミニウムを蒸着したガラス基板(シランカップリン
グ剤へ−1100或いはA−187を処理したガラス基
板)上への累積は、ステアリルアルコールを添加するし
ないにかかわらずY型であり、良好な累積膜が得られた
さらに参考例2の生成物とステアリルアルコールの1:
1 (モル比)の混合物をゲルマニウム基板上に累積し
、400℃、窒素気流下、1時間加熱すると、FT−A
TR−I R法によりステアリル基の消失と1790,
1710cl’の5貝環イミドの出現が観測された。
参考例6 参考例5と同様にスレアリルアルコールのかわりに、ス
テアリン酸、ω−へブタデセン酸、オクタデカンを用い
て表面圧面積曲線を評価したところ、いずれの場合もス
テアリルアルコールの場合と同じように曲線の立ち上が
りが急になり、崩壊圧も上昇することがわかった。
ステアリン酸、ω−へブタデセン酸の崩壊圧はステアリ
ルアルコールとほぼ同じで、オクタデカンよりも優れて
いた。
また、ステアリン酸、ω−へブタデセン酸、オクタデカ
ンを添加した膜は、アルミニウムを蒸着したガラス基板
上へY型で累積され、良好な累積膜が得られた。
参考例7 参考例1の化合物を使って、0.5mm巾のアルミニウ
ム電極をもつガラス基板上に同様の条件で1.3,5,
7.9層の両性ポリイミド前駆体の累積膜を作成した。
これを1夜間デシケータ中で乾燥後、前記アルミニウム
電極に直交するように0.1mm巾のアルミニウム電極
を蒸着してキャパシタンスを周波数I KHzで室温で
測定した。キャパシタンスの逆数を累積膜数に対してプ
ロットしたものが第23図である。バーは10ケのデー
タのバラツキを示している。1層膜については損失係数
が0.20程度あるが、5層以上の膜については0.0
2以下となり良好な性能を示した。
参考例3 参考例2の化合物とステアリルアルコール1:1 (モ
ル比)の混合物を使ってIf、21,31.41.51
層の累積膜を作成した。基板としてシランカップリング
剤A−1100(1%)を処理したガラス基板の0.5
mm巾のアルミニウム電極を蒸着したものを使用した。
累積後1夜間乾燥して400℃、窒素流通下1時間fi
埋して、前記アルミニウム電極と直交するように0.1
mm巾のアルミニウム電極を蒸着してキャパシタンスを
周波数1にHzで室温で測定した。
キャパシタンスの逆数を累積膜数に対してプロットした
ものが第24図である。バーはデータ10ケのバラツキ
を示している。損失係数はいずれも0.02程度であっ
た。
参考例4 参考例3と同様にして、11.21,31,41.51
,101,151層の累積膜をつくり、400t:窒素
気流下1時間加熱して、デバイス面積0.18cm”の
アルミ/ポリイミド薄膜/アルミデバイスを作成した。
それぞれのポリイミド薄膜の膜厚は約50,100.1
50,200,250,500,700人である。これ
らのサンプルそれぞれ10ケづつについてI X i 
O’ V/cm、  2. 3. 4. 5x 10’
V/cmの電界をかけたが絶縁破壊を起こさなかった。
これによりI X 10’ V/cm以上の絶縁破壊強
度を持つことが明らかになった。
参考例5 参考例3と同様にしてポリイミド薄膜約100人で、デ
バイス面矛貞0.18cm”のアルミ/ポリイミド薄膜
/アルミデバイスを作成し、I−V特性を評価した。結
果は図12.13のとおりである。
0.5x 106V/cmまでの電界ではオーム性の導
電性を示し、それ以上ではλロIcl:vy2に従う導
電性を示すことが明らかになった。また図25.26か
ら明らかなように本発明のポリイミド薄膜は106V/
cmばかりでなく、10’V/cmの電界にも耐え得る
ことが、図26の実験後に繰返し測定されたデータも、
はぼ1回目の結果を再現していることから明らかになっ
た。
及豆立立呈 本発明によるとLBg法により!!膜できるように修飾
されたポリイミド前駆体が、水面上で安定な膜を形成し
、基板上に良好に累積を行うことによって耐熱性が良好
で、耐薬品性、機械的特性のよい絶縁破壊強度にすぐれ
た一般的には作成が難しい厚み、すなわち10,000
Å以下、望むなら10〜1000人の超薄膜を含む種々
の複合物品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第7図は代表的なMIS構造デバイスの模式図
であり、第8〜10図はMIM構造、第11〜13図は
IM構造のそれである。 第14図は実施例1でえられた前駆体のIRスペクトラ
ム、第15図は参考例1でえられた前駆体の熱重量分析
(TGA−DTA )結果を示すグラフ、第16図は参
考例1でえられた前駆体を室温から400℃まで昇温し
、そこに1時間保って、室温まで下げ、ざらに1ooo
’eまで昇温したときの熱重量分析(TGA−DTA 
)結果を示すグラフ、第17図は参考例1でえられた前
駆体を実施例1にしたがって水面上に展開したばあいの
表面圧と繰返し単位当りの面積との関係を測定した結果
を示すグラフ、第18図は前記水面上に展開した膜をC
aF2板上へLB法で累積したもののFT−ATR−I
Rの測定結果を示すスペクトラム、第19図は比較例1
でえられた前駆体の表面圧と繰返し単位当りの面積との
関係を測定した結果を示すグラフである。 第20図は参考例2で得られた前駆体の赤外吸収スペク
トル、第21図は熱分析の結果である。 第22図は参考例2で得られた前駆体とそれをステアリ
ルアルコールとモル比で1:1に混合した場合の表面圧
、面積曲線である。 第23図は前駆体の累積膜のキャパシタンスの逆数と累
積膜数、第24図はイミド化したのちのポリイミド薄膜
のキャパシタンスの逆数を前駆体累積膜数に対してプロ
ットしたものである。 第25.26図はポリイミド薄膜のI(電流)対■(電
圧)特性である。 第1図          第2図 第3図       第4ズ 第5図        第6z 第7= 第8図        第97 M 第10図         第11ス ■ 竺12図 第13図 雫 ツ 引−) F3+  藺 第17ス 時間 四 gJ4!)(ド) 面積 (A2/unit) 第25図 第26図 olt

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一般式(1): ▲数式、化学式、表等があります▼(1) (式中、R^1は少なくとも2個の炭素原子を含有する
    4価の基、R^2は少なくとも2個の炭素原子を含有す
    る2価の基、R^3、R^4、R^5およびR^6はい
    ずれも炭素原子数1〜30の1価の脂肪族の基、1価の
    環状脂肪族の基あるいは芳香族の基と脂肪酸の基とが結
    合した1価の基、それらの基がハロゲン原子、ニトロ基
    、アミノ基、シアノ基、メトキシ基、アセトキシ基で置
    換された基または水素原子であり、R^3、R^4、R
    ^5およびR^6の少なくとも1個、好ましくは2個は
    炭素原子数1〜11の前記の基または水素原子ではない
    )で表わされる繰返し単位を有する両性ポリイミド前駆
    体の薄膜を含む複合物品。
  2. (2)特許請求の範囲1の両性ポリイミド前駆体と望む
    なら公知のラングミュア・ブロジェット膜化合物との混
    合物をラングミュア・ブロジェット法によって累積し形
    成したことを特徴とする薄膜を含む複合物品。
  3. (3)第1および第2の有機基R^1およびR^2のい
    ずれか一方または両方が少なくとも6個の炭素を有する
    ベンゼノイド基である第1項ないし第2項の薄膜を含む
    複合物品。
  4. (4)炭化水素含有基R^3が、脂肪族基、環状脂肪族
    と脂肪族の結合した基、または芳香族と脂肪族の結合し
    た基、またはそれらの置換体を含有している第1項また
    は第2項の薄膜を含む複合物品。
  5. (5)繰返し単位がヘテロ原子を含む5員環または6員
    環を生成する前駆体構造を備えている第1項ないし第4
    項のいずれかの薄膜を含む複合物品。
  6. (6)前記炭化水素含有基R^3の炭素数が16〜22
    である第1項ないし第5項のいずれかの薄膜を含む複合
    物品。
  7. (7)公知のラングミュア・ブロジェット膜化合物が炭
    素数16から22の炭化水素基と親水性基からなる化合
    物である第1項ないし第6項のいずれかの薄膜を含む複
    合物品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02281047A (ja) * 1989-04-21 1990-11-16 Agency Of Ind Science & Technol 複合薄膜及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62275135A (ja) * 1985-11-18 1987-11-30 Yoshio Imai 単分子膜又は単分子累積膜の製造方法
JPS63126577A (ja) * 1986-05-20 1988-05-30 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 薄膜

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