JPS6347797Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、空気調和機におけるケーシングの
側部に電装品を取付ける取付構造に関する。

（従来技術） 従来、この種の電装品の取付構造としては、例
えば実開昭53−97846号公報に示され、第５図に
概略的に示した如く、電装品を内装した箱本体Ａ
と該箱本体Ａの開口部を覆う蓋体Ｂとから成る電
装品ボツクスＣとを、空気調和機におけるケーシ
ングＤの天板に固定するとともに、前記箱本体Ａ
の開口部をケーシングＤの側方に対向させて配置
し、前記電装品のメンテナンス時には、前記ケー
シングＤのサイドパネルＥと電装品ボツクスＣの
蓋体Ｂを取り外してケーシングＤの側方から前記
箱本体Ａに内装した電装品の点検修理等を行なう
如く成している。

ところが以上の構造のものでは、例えば空気調
和機の設置スペースが非常に狭くて、前記ケーシ
ングＤのサイドパネルＥ側が建屋の壁等に近接し
て対向配置された場合には、前記電装品の点検や
修理等が非常に困難であつた。

（考案の目的） 本考案は以上の実情に鑑みて考案したもので、
目的とするところは電装品箱を枢着すると共に、
この電装品箱内に格納する電装品の保持板を傾斜
状に取付けて、空気調和機の設置場所の如何にか
かわらずに、電装品の点検等が容易に行なえる取
付構造を提供せんとするにある。

（考案の構成） 而して本考案は、空気調和機におけるケーシン
グの側部に電装品を取付ける取付構造であつて、
前記電装品を内装する電装品箱を、前記ケーシン
グにおける側部の幅方向一方側に枢着すると共
に、前記電装品を保持する保持板を設けて、この
保持板を前記電装品箱における枢着側と遊端側と
に亘つて配置し、かつ、前記保持板の前記電装品
箱における枢着側が、前記電装品箱の開口側に位
置し、かつ、遊端側が前記電装品箱の底壁側に位
置するごとく傾斜状に固定したことにより、空気
調和機を建屋の壁等に近接して設置した場合にお
いて、前記電装品箱を、前記空気調和機の設置状
態に応じて回動させることにより或いは静止状態
のまゝでも、前記電装品箱に格納した電装品の点
検等が容易に行なえるようにしたのである。

（実施例） 以下本考案の実施例を第１図乃至第４図に基づ
いて説明する。

第１図乃至第４図はセパレート型空気調和機の
室外ユニツトを示し、図中１は該室外ユニツトの
ケーシング、２，２は該ケーシング１の４隅に立
設したケーシングフレームであつて、前記ケーシ
ング１内には、既知の如く圧縮機や凝縮器、室外
フアン（図示せず）及びこれら圧縮機や室外フア
ンをコントロールする各種電装品３を格納した電
装品箱４等を内装している。

而して前記電装品箱４を前記ケーシング１の側
部に次の如く取付けるのである。

即ち、前記ケーシング１の一側下部を開口して
該開口部１０の両側に位置する前記ケーシングフ
レーム２，２の一方に２個の第１係合孔２１，２
１を、他方に１個の第２係合孔２２をそれぞれ穿
設する。

又、前記電装品箱４は、底壁４１と該底壁４１
の４方周縁を囲繞する周側壁４２とから構成し
て、この電装品箱４の両側にブラケツト５ａ，５
ｂを固定するとともに、このブラケツトの一方５
ａには前記第１係合孔２１，２１に掛止するＬ字
形の第１係止片５１，５１を、他方のブラケツト
５ｂには、前記第２係合孔２２に掛止するＬ字形
の第２係止片５２をそれぞれ連設する。

そして前記電装品箱４の開口部がケーシング１
の前記開口部１０から外方を臨むように、該電装
品箱４を前記ケーシング１に内装し、前記第１係
止片５１，５１の第１係合孔２１，２１への掛止
により、前記電装品箱４を、前記第１係止片５
１，５１を枢支点として前記ケーシング１に対し
水平方向に揺動自由に支持する如く成すととも
に、更に前記第２係止片５２の第２係合孔２２へ
の掛止と同時に該第２係止片５２を設けたブラケ
ツト５ｂの遊端部を、第２係合孔２２を設けたケ
ーシングフレーム２にビス５３止めすることで、
前記電装品箱４を前記ケーシング１の側部に固定
する如く成すのである。

一方、前記電装品３を保持する保持板６を前記
電装品箱４に内装して、該保持板６の前記電装品
箱４における枢着側に配置する部位が、該電装品
箱４の開口側に位置し、かつ保持板６の前記電装
品箱４における遊端側に配置する部位が該電装品
箱４の底壁４１側に位置する如く前記保持板６を
電装品箱４内に傾斜状に配置するとともに、該保
持板６の両端を前記電装品箱４の周壁４２内面乃
至底壁４１内面に固定する。

そして前記電装品３を前記保持板６における前
記電装品箱４の開口部側に面する壁面に取付ける
のである。

尚、図中７は、前記ケーシング１にビス止めさ
れて、前記電装品箱４の開口部を閉鎖する蓋であ
る。

本考案は例えば以上の如く構成するのであつ
て、次にその作用を説明する。

まず、室外ユニツトを例えば建屋の外側壁Ｔの
コーナ部分に近接して設置するに伴ない、第２図
に示す如く前記電装品箱４の開口部が前記外側壁
Ｔと対向し、かつ該電装品箱４の枢着側が前記外
側壁Ｔのコーナ側に位置した場合において、前記
電装品箱４内の電装品３を点検するには、前記蓋
７をケーシング１から取り外して第２図矢印Ｘ方
向から点検作業を行なうのであつて、この場合、
前記電装品３を組付けた保持板６が作業方向に傾
斜状に対向しているので、前記電装品３を第２図
矢印Ｘ方向から直視することが可能であるし、又
Ｘ方向から手をのばすことにより、前記電装品３
の点検・修理・交換作業も容易に行なえるのであ
る。

一方、第３図に示す如く前記電装品箱４の開口
部が前記外側壁Ｔと対向し、かつ該電装品箱４の
遊端側が前記外側壁Ｔのコーナ側に位置した場合
において、前記電装品箱４内の電装品３を点検す
るには、前記蓋７をケーシング１から取り外すと
ともに、一方のブラケツト５ｂをケーシングフレ
ーム２に固定している前記ビス５３を外して、前
記第２係止片５２を第２係合孔２２から離脱させ
た後、前記電装品箱４を、前記第１係止片５１，
５１を枢支点として第３図に示す如くケーシング
１外に揺動させ、第３図矢印Ｙ方向から点検作業
を行なうのであつて、前記電装品箱４のケーシン
グ１外への引き出しに伴ない前記と同様、前記電
装品３を第３図矢印Ｙ方向から直視することが可
能であるし、又前記電装品３の点検・修理・交換
作業も、容易に行なえるのである。

（考案の効果） 以上の如く本考案によれば、空気調和機を例え
ば建屋に近接させて配置することで、電装品箱を
取付けているケーシングの側部が建屋の壁面と対
向し、且つ電装品のメンテナンス時における作業
方向、即ち作業勝手が限定されようとも、常に前
記電装品箱に内装した電装品の点検・修理・交換
等の作業が極めて迅速かつ容易に行なえるのであ
り、しかも前記ケーシングにおける電装品箱の装
着側側部と壁面との間隔を小さくでき、それだけ
空気調和機の設置スペースを小さくできるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる取付構造の１実施例を
備えた空気調和機の概略斜視図、第２図は第１図
−線拡大断面図、第３図は電装品箱をケーシ
ング外に引き出した状態に示す第２図に対応した
断面図、第４図は要部の斜視図、第５図は従来例
の概略斜視図である。 １……ケーシング、３……電装品、４……電装
品箱、６……保持板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空気調和機におけるケーシング１の側部に電装
   品３を取付ける取付構造であつて、前記電装品３
   を内装する電装品箱４を、前記ケーシング１にお
   ける側部の幅方向一方側に枢着すると共に、前記
   電装品３を保持する保持板６を設けて、この保持
   板６を、前記電装品箱４における枢着側と遊端側
   とに亘つて配置し、かつ、前記保持板６の前記電
   装品箱４における枢着側が、前記電装品箱４の開
   口側に位置し、かつ、遊端側が前記電装品箱４の
   底壁側に位置するごとく傾斜状に固定したことを
   特徴とする空気調和機の電装品取付構造。