JPS6347662A - 分析スライドの封止具 - Google Patents

分析スライドの封止具

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JPS6347662A
JPS6347662A JP19127186A JP19127186A JPS6347662A JP S6347662 A JPS6347662 A JP S6347662A JP 19127186 A JP19127186 A JP 19127186A JP 19127186 A JP19127186 A JP 19127186A JP S6347662 A JPS6347662 A JP S6347662A
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JP
Japan
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analysis
slide
analytical
sealing device
multilayer
Prior art date
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Pending
Application number
JP19127186A
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English (en)
Inventor
Nakatsugu Yaginuma
柳沼 仲次
Noriyoshi Sekikawa
関川 宣義
Shunichi Seto
俊一 瀬戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、分析スライドの封止具に関するものである。
さらに詳しくは本発明は、分析スライドを用いて液体試
料中の特定成分の定量分析を行なう臨床化学検査操作の
際のインキュベーション工程における多層分析要素から
の液体試料の蒸発を低減する機部を有する封止具の改良
に関するものである。
[発明の背景] 現在の医療に3いては的確な診断と適切な治療とを行な
うために、生体液中の特定成分の定量分析を行なう臨床
化学検査が重要視されている。この臨床化学検査に頻繁
に用いられる測定原理として1分光学的測定法を挙げる
ことができる。
分光学的測定法は、試料中の測定対象となる特定成分(
アナライト)または酵素反応を含む化学反応の結果生じ
たアナライトの生成物の吸光度あるいは吸光度の変化を
比色測光することを原理として利用する方法である。ア
ナライトまたはその生成物自体が発色もしくは変色を呈
しない場合には、アナライトの化学反応とカップリング
して発色反応する適当な発色試薬を用いることもできる
従来の臨床化学検査において上記測定原理を用いた分析
は、湿式法と呼ばれる分析法で行なわれてきた。湿式法
は、酵素反応を利用する測定を例にとれば、下記のよう
な操作により実施される。
アナライトを含有する血漿等の液体試料(あるいはその
希釈液)と酵素溶液とをセルに入れ、充分混和した後に
インキュベータに入れて酵素反応を生起させる。この湿
式法におけるインキュベータは、水を入れた浴槽と、こ
の浴槽を所定温度、たとえば約37°Cに保つための加
熱源とから構成されており、インキュベーションは浴槽
内に上記のセルを約5〜lO分間放置する操作などによ
り実施される。このインキュベーションの後に、セルの
一方から所定波長、たとえば近紫外管球光(波長:19
0〜400nm)あるいは可視領域光(波長:400〜
800nm)を照射し、このセルと溶液とを透過した光
を光検出器で光電変換し、その吸光度からアナライトを
定量分析するのである。
しかしながら、このセルあるいは試験管などを用いる方
法ては、多量の液体試料が必要であること、取扱いか面
倒であり、簡易かつ迅速な測定が困難なこと、そして多
数の被検液を連続的に測定することか困難であること等
の問題がある。このような問題に対処するために、多層
分析要素な用いる乾式法による分析方法が上記湿式法に
代りに提案され、この乾式法は既に一部では実用に供せ
られている。
多層分析要素は、一般に透明なシート状プラスチック製
支持体の上にアナライトと直接もしくは間接に反応して
発色、変色などの呈色を示す試薬゛を含有する反応層が
付設された基本構成からなるものであり、この基本構成
に基づいた各種の態様の多層分析要素が既に知られてい
る。
多層分析要素は、通常は、上下両面に開口を有する薄い
プラスチック製のフレームに収容された分析スライドの
形態として用いられる。このような分析スライドの例と
しては、実開昭56−142454号および特開昭57
−63452号各公報に記載されているような、透明な
支持体、試薬層、多孔性展開層が順次積層された一体型
多層分析要素と、中央に比色測光用の開口(円形孔状部
)が形成された下部フレームおよび中央に液体試料を付
与するための開口が形成された上部フレームから構成さ
れ、下部フレームと上部フレームの間に一体型多層分析
要素が収容され、両フレームの周縁が溶着されて接合し
た構造からなるものを挙げることができる。
上記のような分析スライドを用いる液体試料の分析操作
は、一般に、上部フレームの開口部から液体試料を多層
分析要素に点着し、液体試料が分析要素内に展開した後
に、たとえば、37℃、6分間のインキュベーションに
かけ、発色反応を充分行なわせてから、下部フレームの
孔を通して分析要素の発色部に光を投射し、反応層から
の反射光を比色測光して特定成分の定量分析を行なうよ
うな方法により実施されている。
分析スライドを用いる液体試料の分析操作は。
正確な分析測定および測定操作の簡便化を可能とする分
析装置を用いることにより自動的に行なうことができる
。このような分析装置には、分析スライドに液体試料を
点着するための点着部位、液体試料が点着された分析ス
ライドを一定温度に加温、保持してアナライトの呈色反
応を進行させる装置(インキュベータ)、そして分析ス
ライド内での呈色反応を光学的に検知するための測光装
置が備えられている。このインキュベータは、分析スラ
イドを、利用する反応系に応じて適当な温度と時間とを
設定してインキュベーションするための装置である。
分析スライドは、上記のように多層分析要素に液体試料
を点着するための開口を有するものであるか、分析要素
に点着された液体試料中の水が、特にインキュベーショ
ン工程において蒸発するとの問題がある。また、分析要
素内でアナライトと試薬との反応によりアンモニア、二
酸化炭素等の反応性気体を発生させ、この反応性気体を
反応成分として呈色反応を起させるような反応系を利用
する場合には、発生した気体の一部が多孔性展開層を通
過し、上記の開口から外部に放出されて、目的の呈色反
応に寄与せず、このため得られた分析値が真の値よりも
低い値となるとの問題がある。
そこで、液体試料中の水の蒸発を低減させる目的、また
分析スライドへの加温を効率化し、かつ加温条件に均一
化を図る目的、そしてまた利用する反応系によっては、
生成気体の外部への放出を防止する目的などのさまざま
な目的にて、分析スライドを分析スライドキャリヤに収
容封止してインキュベーション工程を実施する場合かあ
る0分析スライドキャリヤとは、インキュベーション工
程において分析スライドを収容封止しながら、分析スラ
イドと一体となって移動するものである。
分析スライドキャリヤの例としては、特開昭58−21
566号公報に記載されているような、多層分析要素の
下面(支持体側の面)に対面する部分において開口され
たハウジングの形態にあるものが挙げられる。
本発明者が、分析スライドと分析スライドキャリヤを用
いた液体試料中の成分の定量分析方法について検討した
ところ、インキュベーション工程においてアンモニアな
どの反応性気体を発生させて、その気体により呈色反応
を起させる反応系を利用する分析スライドの封正に公知
の分析スライドキャリヤを用いた場合、測定精度に影響
を及ぼす重大な問題が発生することが判明した。
すなわち、分析スライドに収容されている分析要素内で
アナライトの化学反応によって発生した反応性気体の内
の少なからぬ部分か呈色反応に寄与せず、分析スライド
キャリヤの内部表面、特に分析要素の液体試料点着面に
対面する内部表面に吸着されるとの問題があることが判
明した。分析スライドキャリヤは、その内部に収容した
分析スライドが−サイクルの分析操作に用いられたのち
、その分析スライドを排出し、次いで未使用の分析スラ
イドを新たに収容封止して、その分析スライドをインキ
ュベーション工程の間封止するように繰り返し使用され
る。このため、上記のように第一回目のインキュベーシ
ョン工程においては、分析スライドキャリヤの内側表面
が反応性気体が吸着することにより呈色反応が減少し、
従って測定値が真の値よりも低くでる傾向があるのに対
して、第二回目以降のインキュベーション工程において
は、キャリヤ内側表面への吸着による反応性気体の消費
が大幅に低減するか1反応性気体がキャリヤ内側表面に
吸着しなくなるか、あるいはキャリヤ内側表面に吸着さ
れていた反応性気体が脱離して分析スライドの呈色反応
に寄与し、逆に測定値を真の値よりも高くするなどの各
種の誤差が発生する傾向かある。
すなわち、分析スライドキャリヤなどの公知の分析スラ
イドの封止具を用いても、得られる測定値の変動を充分
に防止することができない。
[発明の目的] 本発明の第一の目的は、改良された分析スライの封止具
を提供することにある。
本発明の第二の目的は、分析スライドに収容されている
多層分析要素内にてアナライトの化学反応によって発生
する反応性気体に対する吸着力が低減された分析スライ
ドの封止具を提供することにある。
本発明の第三の目的は、測定値の変動の低減を可能にす
る分析スライドの封止具を提供することにある。
[発明の要旨] 本発明は、上下両面に開口を有するフレームに収容され
た分析スライドの形態にある多層分析要素に液体試料を
付与し、これをインキュベーションすることにより多層
分析要素内に発生した反応を検知することからなる液体
試料分析方法の、上記インキュベーション工程における
多層分析要素からの液体試料の蒸発を低減する機部を有
し、多層分析要素の液体試料付与面を実質的に被覆する
ように分析スライドに隣接して配置される封止具であっ
て、多層分析要素の液体試料付与面に対面する封止具表
面の少なくとも一部が平滑な表面を有する金属により形
成されていることを特徴とする分析スライドの封止具に
ある。
[発明の効果] 本発明の分析スライドの封止具に用いられる平滑な金属
面は、表面エネルギーが小さく、分析スライドより発生
する反応性気体に対して物理的吸着、吸収を起しにくい
。また、金属は化学的にも安定した物質であるため、上
記反応性気体に対して化学的吸着、吸収を起すこともな
い。したがって本発明の分析スライドの封止具は、分析
スライドに収容されている多層分析要素にてアナライト
の化学反応によって発生する反応性気体をほとんど吸着
することがないため、前述のような測定値の変動の低減
に極めて有効である。
また、平滑な金属面は分析スライドと分析スライド用の
封止具との間のすべりを良くする作用も有しており、分
析操作上、特に分析装置を用いた自動分析において、有
利である。そして、金属は上記のように化学的に安定し
た物質であるため、多層分析要素に含まれる試薬類およ
びその層構成に悪影響を及ぼすこともない。よって本発
明の分析スライドの封止具は、反応性気体が発生するこ
とのない分析スライドに用いる場合にも問題はなく、分
析操作上においては有利である。
[発明の詳細な記述] 本発明の分析スライドの封止具には、具体的には様々な
構成および機艶からなるものか包含される。
その例としては、封止具がインキュベーション工程にお
いて分析スライドと一体となって移動するもので、多層
分析要素の下面に対面する部分において開口されたハウ
ジングの形態にあるものを挙げることができる。その具
体例としては、特開昭58−21566号公報記載のイ
ンキュベータ゛に用いられているrキャリヤ」、特開昭
58−21567号公報記載のインキュベータに用いら
れている「保持体1と「上部カバー1との組合せ、特開
昭53−81292号公報記載の分析装置に用いられて
いる「スライド保持部材1のように、分析装置内での分
析スライドの移動を封止具単位で行なうように、一つの
封止具か一つの分析スライドを収容、封止するように構
成されているものを挙げることができる。
また、封止具がインキュベーション工程において分析ス
ライドと一体となって移動するもので、シート状をなし
、分析スライドを収容するフレームの上面開口を封止で
きるようにされているものもある。その具体例としては
、実公昭59−10620号公報記載の液体試料化学分
析カートリッジに用いられている「水分防止蒸発カバー
1のように、分析スライドの上面に開閉可能となるよう
に設けられているものを挙げることができる。上記公報
に記載されているように、これらの封止具のうちには、
その一端または一辺が分析スライドを収容するフレーム
の一端または一辺に開閉しうるように固定されている封
止具、および少なくとも対向する二辺に溝を有する側壁
を有するフレームに、上記溝に沿ってすべらせて出入さ
せることができる封止具が含まれる。
さらに、封止具がインキュベーション工程において分析
スライドと一体となって移動するものの他の例としては
、実開昭57−647号公報記載の化学分析用恒温保持
装置に用いられている「密閉用ガイドベルト」のように
ベルト状に構成されて封止作用を果たしているものもあ
る。
また、封止具としては、インキュベーション工程におい
て分析スライドに対して相対的な移動を行なう封止具、
たとえば特開昭56−77746号公報記載の分析装置
に用いられているr搬送部材」のように円盤状に構成さ
れ、その周囲に複数の分析スライドの挿入部を宥し、こ
れら複数のスライドの分析操作を同時に行なえるように
したものもある。
分析スライドに対して相対的な移動を行なわない封止具
の別の例としては、特願昭61−122990号明細書
に記載されている、分析スライドを横方向から収容でき
る収納室の室内上部に装着される上下動可能な「スライ
ド押え板」を挙げることができる。この分析装置は横方
向に多数固定配置されている収納室がインキュベータを
兼ねており、測光部が収納室に対して相対的に移動して
測光するようにされている。なお、スライド押え板は、
スライド枠の開口部分に対応する部分が浅い凹陥部をな
していてもよい。
すなわち本発明の対象の封止具は、上下両面に開口を有
するフレームに収容された分析スライドの形態にある多
層分析要素に液体試料を付与し、これをインキュベーシ
ョンにかけることにより多層分析要素内に発生した反応
を検知することからなる液体試料分析方法の、上記イン
キュベーション工程における多層分析要素からの液体試
料の蒸発を低減する機部を有し、多層分析要素の液体試
料付与面を実質的に被覆するように分析スライドに隣接
して配置される封止具である限り、他に特別の限定はな
い。なお、本発明におけるr封止」とはこれまでの記述
からも明らかなように、分析スライドを外気から完全に
遮断する必要はなく、インキュベーション工程における
多層分析要素からの液体試料の蒸発を、分析スライドの
ままの状態にある場合の蒸発に比較して低減することの
できる程度の封止をも包含するものである。
ただし、本発明の対象の封止具は、添付した第1図、第
2図および第3図に示されているような、多層分析要素
の下面に対面する部分において開口されたハウジングの
形態にあって分析スライドを収容して移動させるキャリ
ヤであることが好ましい。
本発明の封止具は、多層分析要素の液体試料付与面に対
面する封止具表面の少なくとも一部が平滑な金属面によ
り形成されていれば本発明の目的を達成することが可使
であるが、多層分析要素の液体試料付与面に対応する封
止具表面の実質的に全面が平滑な表面を有する金属面に
より形成されていることが好ましい。
本発明において使用できる平滑な表面を有する金属には
特に制限はないが、たとえば、クロム、ニッケル、亜鉛
、スズなどの金属のいずれかからなるメッキ層によりそ
のような平滑な表面を形成することが好ましい。あるい
は、表面を鏡面化したアルミニウムおよびステンレスス
チールなども好ましい。
次に本発明の封止具に金属平滑面を付設する位置の例を
、第1図、第2図および第3図に記載されている分析ス
ライドキャリヤを例にとって説明する。
第1図および第2図において、分析スライドキャリヤ(
金属製)は10により示されており、第1図に示すよう
に分析スライド20か収容されるように形成されている
。第2図は第1図に示した分析スライドキャリヤを裏返
しの状態にして内部が見えるように示している。このキ
ャリヤは底部(第1図の下側の面、および第2図の上側
の面)と一方の側部が開放されている。この構成は、イ
ンキュベーション工程の効率化および均一な熱付与、そ
してキャリヤへの分析スライドの出し入れ操作の効率化
に有効である。またキャリヤの蓋部13(第1図の上側
の面および第2図の下側の面)の一部に設けられた開口
12(分析スライド確認用開口)は、インキュベーショ
ン工程におけるキャリヤ内部の分析スライド20の検知
を容易にする機能を有する。
第1図および第2図に示された分析スライドキャリヤに
おいては、第2図のキャリアの内側表面の略中央部が多
層分析要素の液体試料付与面に(第1図における点着用
開口21を介して)対応する表面部分となる、従って平
滑な表面を有する金属を、第2図の11(斜線部分)に
示されたように、当該表面部分を被覆するように付設す
ることが有効である。
また、第3図に示す分析スライドキャリヤのように平滑
金属表面、さらにキャリヤ内側面の他の表面にも付設す
ることもでき、これもまた本発明の好ましい態様である
。第3図におけるキャリヤ30、分析スライド確認用開
口32.および蓋部33は、それぞれ第1図および第2
図におけるキャリヤ10、分析スライド確認用開口12
および蓋部13にそれぞれ対応するものである。第3図
に示された分析スライドキャリヤにおいては、第3図の
31(斜線部分)に示されたように、金属平滑面を、キ
ャリヤの内側表面の全部に金属平滑面を被覆するように
付設しである。
さらに、キャリヤの全面に金属平滑面を付設することも
できる。この場合は、前述の本発明の効果に加えて、キ
ャリヤ同志のすべりもよくなるという作用も生じ、分析
操作上においてはさらに有利となる。あるいは、キャリ
ヤ全体を一体の金属製品として形成してもよく、この場
合には、多層分析要素の液体試料付与面に対面する表面
の少なくとも一部を平滑な表面、好ましくは鏡面とする
なお、分析スライド封止具は、前述の公知例にもあるよ
うに、分析スライドを用いた自動分析を行なう場合に利
用される分析装置内に設けることができる。この場合の
封止具への平滑な表面を有する金属の付設位置について
も同様に考えればよい。すなわち、封止具の表面で分析
スライド内の多層分析要素の液体試料付与位置に対応す
る部分の少なくとも一部、好ましくは対応する表面部分
全部に平滑な表面を有する金属層を付設する方法により
、分析要素内にて発生する反応性気体の封止具への吸着
を低減することができる。
なお、分析操作中に反応性気体が発生する多層分析要素
としてはいくつかの例が存在するが、具体的には、特開
昭58−77661号公報記載の「アンモニアまたはア
ンモニア生成基質分析用一体型多層分析材料」および特
公昭58−19062号公報記載の「一体型分析要素」
を挙げることかできる。特に発生する気体がアンモニア
である場合、すなわちアナライトがアンモニアまたはア
ンモニア生成基質である場合には、アンモニアが吸着さ
れやすい気体であること、一般にアンモニアは生体液の
分析において重要なアナライトであること等の点から、
本発明の分析スライドの封止具は特に有効である。なお
、「アンモニア生成基質」とは、特定の試薬と反応して
それ自体からアンモニアを生成するか、あるいは複数個
の反応系を経由してアンモニアを生成するような化合物
または化合物群を意味するものてあり、その具体例とし
ては尿素、クレアチニン等を挙げることかできる。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するか、本発
明がこれらに限定されるものてあにことはいうまてもな
い。なお、実施例1において使用された分析スライドは
、下記のように作成された一体型多層分析要素をスライ
ド内に収容したものである。
[尿素窒素分析用一体型多層分析要素の作成]透明なポ
リエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ1
807zm)の上に呈色性指示薬M(乾燥層厚10IL
m)を塗布、乾燥することにより形成した。次に、撥水
性が付与されたメンブランフィルタ−(商品名:富士ミ
クロフィルターFM500:富士写真フィルム株製:厚
さ1401Lm、空孔率75%、平均孔径5gmを撥水
性シリコーン樹脂のヘキサン溶液に授精後、乾燥するこ
とにより撥水性を付与したもの)を、上記指示薬R(乾
燥状態においても接着性を有している)に貼り付は接着
することによりバリア一層を形成した。
次いで、バリア一層上に反応層(乾燥層厚20ILm)
、光遮蔽層(乾燥層厚5ルm)および接着層を順次塗布
、乾燥することにより形成した。
さらに、乾燥状態にある上記各層を塗布した面を水で膨
潤させ、その上に展開層として、布(コツトンブロード
100番)を圧着ラミネートして接着し血中尿素窒素測
定用の一体型多層分析要素を作成した。
なお指示薬層、反応層、光遮蔽層および接着層の形成に
用いられる塗布液の組成と調製法は、それぞれ以下に示
すものである。各層の塗布液は、前記の乾燥層厚になる
ように塗布した。
1五1星盈遺1 ブロモクレゾールグリーン  60mgポリ酢酸ビニル
・アクリル酸エステル 共重合体ラテックス 固形物含有量的50%、 pH4,4)         5g 3.3−ジメチルグルタル酸 20mg水      
                2m交り直重1座1 ゼラチン            10g水     
              Loom交′ P−ノニ
ルフェノキシ ポリグリシドール      0.3gウレアーゼ  
       0.8gエチレンジアミンテトラ酢酸・ 四ナトリウム塩      0.4g 以上の組成からなる塗布液を、オルト燐酸二ナトリウム
と水酸化ナトリウムを用いpH8に調整した。
xMM層]し1腋 二酸化チタン微粉末       4gゼラチン   
         4gp−ノニルフェノキシ ポリグリシドール    0.15g 水                     40m
111豊盈A1 ゼラチン           2.5g水     
                50m交p−ノニル
フェノキシ ポリグリシドール     0.15g[実施例1] 上記の方法により作成した尿素窒素分析用多層分析要素
を、上下用面の中央部に円形の開口部を有するプラスチ
ック製フレーム内に収容し、第1図の20に示される形
態の尿素窒素分析スライドを調製した。
第1図と第2図にてlOで示された形状の分析スライド
キャリヤ(金属アルミニウム製、スライス切削仕上げ、
表面粗さ0 、39 gm)と尿素窒素分析スライドと
を用い、楕販コントロール血清、モニトロールI−X(
米国ディト社製)について尿素窒素の自動分析をくり返
し行なった。この自動分析操作は前述の特開昭58−2
1566号公報に記載されているインキュベータが組み
込まれた富士ドライケムシステム自動分析装置(富士写
真フィルム株式会社製)を用いて行なった。
インキュベーションは37℃、6分間の条件にて行なっ
た。
[実施例2コ 表面仕上げをスライス切削の代りにクロムメッキを施し
たキャリヤを用いた以外は、実施例1と同様にして尿素
窒素測定を行なった。
[比較例1] 表面をアルマイト加工面を露出した状態にあるキャリヤ
を用いた以外は、実施例1と同様にして尿素窒素の測定
を行なった。
実施例1および比較例1の測定結果を下記第1表に示す
第1表 尿素窒素測定値 (試料:モニトロールI−X) 1回目  2回目  3回目 実施例1  14.9 15.0 15.0実施例2 
 15.0 15.0 15.0比較例1  14.1
 15.0 15.0第1表から明らかなように、実施
例1のキャリヤを用いた場合には、実質的に同一の値が
くり返し得られ、測定値の再現性か高いことがわかる。
これに対し、比較例1のキャリヤを用いた場合には、1
回目の測定値は2回目以降の測定値と比較して明らかに
低い値を示す。よって、比較例1の1回目の測定値が、
アンモニアガスのキャリヤ表面への吸着に影響を受けて
いることが明らかである。
[実施例3] 実施例1で使用した尿素窒素分析用一体型多層分析要素
に対して以下の変更(lおよび2)を行なったほかは、
実施例1と同様にして、アンモニア分析用分析スライド
を作成した。
l)呈色指示薬層に含まれる発色試薬をブロムクレゾー
ルグリーンからブロムフェノールブルーに変更した。
2)反応層よりウレアーゼを取り除き、感度増大のため
塗布液のpHを10.0に変更した。
このようにして得られたアンモニア分析スライドと実施
例1で用いた分析スライドキャリヤを用いて、実施例1
と同様にして尿素窒素分析を行なった後、キャリヤ内に
吸着残存したアンモニアガスの測定を行なフた。
[実施例4] 実施例2て用いたと同し分析スライドキャリヤを用いた
以外は実施例3と同様にして、キャリヤ内に吸着残存し
たアンモニアガスの測定を行なった。
[実施例5コ 表面ミガキ加工(表面粗さ0.30pm)を施したアル
ミニウム製キャリヤを用いた以外は実施例3と同様にし
てキャリヤ内に吸着残存したアンモニアガスの測定を行
なった。
[実施例6] 表面スライス切削仕上げ(表面粗さ0−70gm)を施
したステンレススチール(SUS−304)製のキャリ
ヤを用いた以外は実施例3と同様にして、キャリヤ内に
吸着残存したアンモニアガスの測定を行なった。
[実施例7] クロムメッキの代りにニッケルメッキをした以外は実施
例2と同様のキャリヤを用いて、実施例3と同様の測定
を行ない、キャリヤ内に吸着残存したアンモニアガスの
定量を行なった。
[比較例2] 比較例1と同一の多層分析要素の試料点着面に対応する
部分のアルマイト(鹸化アルミニウム)面か露出したキ
ャリヤを用いたほかは、実施例2と同様にして、キャリ
ヤ内に吸着残存するアンモニアガスの測定を行なった。
実施例2および比較例2の測定結果を第2表に示す。
[比較例3] 表面をホーニング加工(表面粗さ: 1.86gm)を
したアルミニウム製キャリヤを用いた以外は実施例3と
同様にして、キャリヤ内に残存吸着したアンモニアガス
の測定を行なった。
[比較例4] 表面をホーニング加工(表面粗さ: 1.92gm)を
したステンレススチール(SUS304)製キャリヤを
用いた以外は、実施例6と同様にして、キャリヤ内に吸
着残存したアンモニアガスの測定を行なった。
以下余白 第2表 表面素材 表面粗さ 残存アンモニア量(ルm)   
 (ILg) 実施例3  Al     0039  0.0005
 5x 10−’4  Crメッキ      0.0
008 8x 10−’5  At     O,30
0,00099x 14−45     5US304
       0.70       0.0020 
 2.Ox  10−37  Niメッキ     0
.0009 9X 10−’比較例2 アルマイト  
  0.30 3.Ox 10−’3  Al    
 1.85   Q、023 2.3x 10−24 
5IjS304  1.92  0.028 2.8x
 10−”第2表から明らかなように、本発明に従う各
実施例のキャリヤにはアンモニアガスの残存はほとんど
ないことを示している。これに対して各比較例のキャリ
ヤはキャリヤ表面への吸着による多量のアンモニアガス
の残存が確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明の封止具の一例である分
析スライド用キャリヤの構成を模式的に示すための斜視
図である。 第3図は、本発明の封止具の他の一例である分析スライ
ド用キャリヤの構成を模式的に示すための斜視図である
。 10.30:キャリャ20:分析スライド11.31:
金属平滑面 21:点着用開口 12.32:分析スライド確認用開口 13.33:、i部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、上下両面に開口を有するフレームに収容された分析
    スライドの形態にある多層分析要素に液体試料を付与し
    、これをインキュベーションすることにより多層分析要
    素内に発生した反応を検知することからなる液体試料分
    析方法の、上記インキュベーション工程における多層分
    析要素からの液体試料の蒸発を低減する機能を有し、多
    層分析要素の液体試料付与面を実質的に被覆するように
    分析スライドに隣接して配置される封止具であって、多
    層分析要素の液体試料付与面に対面する封止具表面の少
    なくとも一部が平滑な表面を有する金属により形成され
    ていることを特徴とする分析スライドの封止具。 2、上記封止具がインキュベーション工程において分析
    スライドと一体となって移動するものであることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の封止具。 3、上記封止具が、多層分析要素の下面に対面する部分
    において開口されたハウジングの形態にあることを特徴
    とする特許請求の範囲第2項記載の封止具。 4、上記封止具が、シート状をなし、上記フレームの上
    面開口を封止できるようにされていることを特徴とする
    特許請求の範囲第2項記載の封止具。 5、上記封止具が平滑な表面を有する金属より成ること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第4項記載の封
    止具。 6、上記封止具の平滑表面が金属メッキ層表面であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第4項記載の
    封止具。 7、上記封止具がインキュベーション工程において分析
    スライドに対して相対的な移動を行なうものであること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の封止具。 8、上記金属が、アルミニウムおよびステンレススチー
    ルよりなる群より選ばれるものであることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項乃至第5項および第7項記載のい
    ずれかの項記載の封止具。 9、上記金属メッキ層が、クロム、ニッケル、亜鉛、ス
    ズよりなる群より選ばれる金属のメッキ層であることを
    特徴とする特許請求の範囲第6項記載の封止具。 10、上記多層分析要素がアンモニアもしくはアンモニ
    ア生成基質の測定用のものであることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項乃至第5項のいずれかの項記載の封止
    具。
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