JPS6346311Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動二輪車等のワイパ装置に係り、
特に、ワイパスイツチの配置に工夫を施したもの
である。

本出願人は先にハンドル前方に立設されるウイ
ンドシールドと、これを支持するフエアリングと
ともに、ワイパアーム及びモータ等を組着し、こ
れらを取付ステイを介して車体に装備した自動二
輪車等のワイパ装置を提案した。

これによるとウインドシールド及びフエアリン
グとともにワイパ装置のアセンブリー化が実現さ
れるため、これらの車体への取付工数は飛躍的に
向上し、ワイパブレードのウインドシールド面に
対する当り角及びワイパモータの駆動軸の取付角
等の精度を一定に保つことができ、従つてワイパ
機能を保証することができる等の諸特長を有す
る。

本考案は、以上アセンブリー化したワイパ装置
に更に改良を加え、特にワイパスイツチの配置に
工夫を施し、ワイパスイツチの操作性の向上およ
び防水性の向上を実現することを目的としてい
る。

斯かる目的を達成すべく本考案は、ハンドル前
方に立設されるウインドシールドを支持するフエ
アリングに、前記ウインドシールド払拭用のワイ
パアームと前記フエアリングを支持する支持フレ
ームを設け、該支持フレームに前記ワイパ駆動用
モータを取着し、一端が前記支持フレームに取付
支持され、他端が前記ハンドルに取付支持された
取付ステーで前記支持フレームを支持するととも
に、前記ハンドルの左右中間部周りに設けられた
ハンドルパネルのハンドルグリツプ近傍にワイパ
スイツチを運転者に指向する如く配設するととも
に、該ワイパスイツチのスイツチ機構を前記ハン
ドルパネルに内蔵したことを要旨とする。

以下に本考案の好適一実施例を添付図面に基づ
いて詳述する。第１図は自動二輪車の概略側面
図、第２図はフエアリング及びウインドシールド
部分の縦断側面図、第３図は同平面図である。

自動二輪車１の車体２の前部はレツグシールド
３を、後部はシートポスト５を、中間部はフロア
４を各構成し、レツグシールド３の下部には前輪
６が、シートポスト５の後下部にはパワーユニツ
ト７を介して後輪８が夫々支持されている。

レツグシールド３の上部にはハンドルパイプ９
が臨み、ハンドル９の左右のグリツプ９ａ，９ａ
の間、即ちパイプ中間部周りには上部にメータユ
ニツト等を組込んだハンドルパネル１０が設けら
れており、更にハンドル９の前方にはフエアリン
グ１１が設けられている。

フエアリング１１はハンドル９の左右のグリツ
プ９ａ，９ａを前方から覆うグリツプカバー部１
１ａ，１１ａを有し、更にフエアリング１１の上
部にはウインドシールド１２が立設されている。

そしてウインドシールド１２の下部からハンド
ルパネル１０の前上方までを覆うようにインナパ
ネル（化粧パネル）１３が設けられている。

以上のフエアリング１１、ウインドシールド１
２及びインナパネル１３は支持フレーム１４にビ
ス１５…で結着されてアセンブリー化され、支持
フレーム１４に固着したステイ１６…をハンドル
パイプ９等に連結することによりフエアリング１
１、ウインドシールド１２及びインナパネル１３
は一括して車体に装備されることとなり、同時に
ウインドシールド１２払拭用のワイパ装置２０も
アセンブリー化されている。

即ちワイパ装置２０のワイパモータ２１は支持
フレーム１４の中央後面に結着され、そのシヤフ
ト２２はフエアリング１１及びウインドシールド
１２を貫通して前方に臨み、更にシヤフト２２の
先部にはアーム２３が連結され、アーム２３の先
部にはブレード２４が支持されている。

一方ワイパスイツチ２５をハンドルパネル１０
の上面であつて、ハンドル９の上方かつ左側のハ
ンドルグリツプ９ａ近傍に運転者に指向する如く
配設し、スイツチ２５とモータ２１とをコネクテ
イングハーネス２６を介して接続している。

更に図示しなかつたが、ワイパ装置２０のヒユ
ーズをハンドルパネル１０内の適所に他の電気機
器等のヒユーズとともに収納配置した。

斯くしてワイパ装置２０のモータ２１、アーム
２３及びブレード２４をフエアリング１１、ウイ
ンドシールド１２及びインナパネル１３とともに
アセンブリー化したため、これらの車体への取付
工数の飛躍的向上、ワイパ機能の確保に加え、イ
ンナパネル１３の下方であつてフエアリング１１
とハンドルパネル１０間のスペース内で車体への
取付作業を行う必要がないため、斯るスペースに
各部品を効率良くコンパクトに配設でき、従つて
ウオツシヤタンクの配設も可能となり、又インナ
パネル１３に小物入れ１３ａを形成できる等その
造形上の自由度も向上を達成することができる。

特に本考案では、ワイパスイツチ２５を予めハ
ンドルパネル１０に組込んだため、スイツチ後付
けの必要なく、ハンドルパネル１０のスツキリと
したレイアウトが可能となり、しかもワイパスイ
ツチ２５をハンドルパネル１０の上面であつて、
ハンドル９の上方かつハンドルグリツプ９ａ近傍
に運転者に指向する如く配設したため、運転者
は、ハンドルグリツプ９ａを握つたままでワイパ
スイツチ２５の操作を簡単に行うことができる。

更にワイパヒユーズをハンドルパネル１０内に
収納配置したため、他の電気機器等のヒユーズと
同様にチエツクでき、従つてチエツクメンテナン
スを簡略化することができる。

加えてワイパスイツチ２５のスイツチ機構はハ
ンドルパネル１０に内蔵されることとなるため、
防水性の面でも好都合である。

又金属性のステイ１６…を用いれば、ワイパモ
ータ２１のアースをステイ１６…を介して車体に
とることができるため、モータ２１からは１本の
コネクテイングハーネス２６を導出するだけで良
く、従つて結線は非常にシンプルになる。

尚実施例ではスクータタイプの自動二輪車を示
したが、他の自動二輪車や自動三輪車等にも本考
案を適用し得るのは勿論である。

以上の説明で明らかな如く本考案によれば、ウ
インドシールドを支持するフエアリングに支持フ
レームとウインドシールド払拭用のワイパアーム
を設け、この支持フレームにワイパ駆動用モータ
を取着するとともに、取付ステーの一端を取付支
持して、ウインドシールドおよびフエアリングと
ともにワイパ装置のアセンブリー化を図り、前記
取付ステーの他端をハンドルに取付支持するよう
に構成したため、ウインドシールド、フエアリン
グおよびワイパ装置の車体側への取付工数の大幅
な削減が図れる。

また、ハンドルの回動操作と連動してウインド
シールドも同方向に回動するため、常に走行方向
にウインドシールドが存在し、雨や風が運転者の
顔面またはヘルメツトの窓部に直接当るのを防止
し、運転性の向上が図れる。

さらに、ワイパ装置のワイパスイツチをハンド
ル左右中間部周りに設けられたハンドルパネルの
ハンドルグリツプ近傍に運転者に指向する如く配
設したため、他のスイツチの操作と同様にハンド
ルグリツプを握つたままで簡単にワイパスイツチ
の操作が行えるとともに、ワイパスイツチのスイ
ツチ機構をハンドルパネルに内蔵したため、ワイ
パスイツチの防水性の向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は自動二輪車の概略側面図、第２図はフエアリン
グ及びウインドシールド部分の縦断側面図、第３
図は同平面図である。 尚、図面中１は自動二輪車、９はハンドル、１
０はハンドルパネル、１１はフエアリング、１２
はウインドシールド、１４は支持フレーム、１６
は取付ステー、２０はワイパ装置、２１はワイパ
モータ、２３はワイパアーム、２５はワイパスイ
ツチである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハンドル前方に立設されるウインドシールドを
   支持するフエアリングに、前記ウインドシールド
   払拭用のワイパアームと前記フエアリングを支持
   する支持フレームを設け、該支持フレームに前記
   ワイパ駆動用モータを取着し、一端が前記支持フ
   レームに取付支持され、他端が前記ハンドルに取
   付支持された取付ステーで前記支持フレームを支
   持し、前記ハンドルの左右中間部周りに設けられ
   たハンドルパネルのハンドルグリツプ近傍にワイ
   パスイツチを運転者に指向する如く配設するとと
   もに、該ワイパスイツチのスイツチ機構を前記ハ
   ンドルパネルに内蔵したことを特徴とする自動二
   輪車等のワイパ装置。