JPS6344321B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、畦造成、修復作業等に用いられる整
畦機に関するものである。

〔従来の技術〕

従来この種の整畦機としては、特開昭51−
141212号公報、実公昭51−47785号公報、実開昭
53−102411号公報、実公昭47−27684号公報、特
公昭53−18404号公報等が知られている。

これらの構造にあつては、走行機体の後部に連
結機構により機枠を連結し、機枠に畦造成方向に
沿つて土盛ロータを設け、土盛ロータで圃場中の
泥土を旧畦上にはね上げ、この盛土を固定的な畦
塗板で撫で付けるか、若しくは進行方向前縁を螺
着した畦塗板で、その後縁により押し付けるか、
又はスキ体で旧畦際の泥土を旧畦上に盛り上げ、
この盛土を叩き体のクランク動作で叩き付けるよ
うに構成したものである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、これらの従来構造の上記土盛ロ
ータは傾斜角度を調節することができず、このた
め地方により異なる畦に適合できない。

また、上記従来構造、特に土盛構造、盛土塗付
構造、叩き構造等を個々に各従来構造毎に検討す
ると各従来構造の畦塗装置のいずれもその各構造
の組合わせに一長一短が存在し、この結果最適な
畦を得に難く、実用性に劣るという不都合な面を
有している。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明はこれらの不都合を解消することを目的
とするもので、その要旨は、走行機体に連結機構
により機枠を連結し、該機枠に旧畦上に土を送り
上げる盛上体を上下方向に設け、かつ該盛土体の
傾斜角度を調節し得る角度調節機構を設け、該盛
上体を覆うカバー部材を設け、盛上体の進行方向
後方位置に畦上面及び畦一方側面に適合させた形
状の畦叩体を設け、該畦叩体に泥土付着を抑制可
能な離泥体を設け、該畦叩体を往復畦叩動作させ
る畦叩機構を設けて構成したことを特徴とする整
畦機にある。

〔作用〕

走行機体を畦に沿つて走行すると、上下方向に
設けられた盛上体は旧畦上に泥土を送り上げて盛
り上げ、カバー部材は泥土の外方飛散を防止し、
その盛土を畦叩機構による畦上面及び畦一方側面
に適合させた形状の畦叩体の往復畦叩動作によつ
て叩き締め、離泥体は畦叩体への泥土付着を抑制
する。

この盛土体の傾斜角度は傾斜角度調節機構によ
り調節できる。

〔実施例〕

第１図乃至第３図は本発明を適用した整畦機の
実施例を示すもので、１はトラクタたる走行機体
であつて、走行機体１に連結機構２によつて機枠
３が昇降自在に連結されている。

この連結機構２は油圧アーム４、上部リンク
５、吊上リンク６、下部リンク７で成り、左右の
下部リンク７と上部リンク５の先端の３点で機枠
３を支持し、油圧アーム４の揺動で機枠３を昇降
自在に構成したものである。

８は主軸であつて、機枠３に回転自在に横設さ
れ、走行機体１の動力取出軸９により自在継手１
０を介して回転するようにしている。

１１は盛上体であつて、機枠３に腕枠１２を突
設し、腕枠１２に連結杆１３を支点ピン１４によ
り回動可能に枢着し、連結杆１３にロータ枠１５
を取付け、ロータ枠１５にカバー部材１６を設
け、ロータ枠１５と腕枠１２とに筋交い状にター
ンバツクル１７をもつ固定杆１８を架設し、ロー
タ枠１８の上部に減速機１９を設け、減速機１９
の入力軸に固着したスプロケツト２０と主軸８に
固着したスプロケツト２１とにテンシヨンスプロ
ケツト２２を経てチエーン２３を掛架し、ロータ
枠１５に、上下段違いに120度宛位相をずらして
スクリユー状に配した送り上げ羽根２４をもつ盛
上体１１を回転軸線が畦２５一方側面に沿つて上
下方向に設けている。

このため角度調節機構４０は支点ピン１４、タ
ーンバツクル１７とロータ枠１８により構成され
ている。

２６は畦叩体であつて、畦２５上面を叩く上板
部材２６ａと畦一方側面を叩く側板部材２６ｂと
を畦に合わせた縦断面〓形状に形成され、機枠３
の後部に２本の揺動リンク２７を枢着突設し、揺
動リンク２７の先端部を取付板２８の中程に枢着
連結し、取付板２８の下部に畦叩体２６を設けて
いる。

２９は畦叩機構であつて、機枠３の上部に回転
軸３０を設け、回転軸３０をスプロケツト３１と
チエーン３２を介して回転し、回転軸３０の後端
部にクランク体３３を設け、クランク体３３と取
付板２８の上部とを押動リンク３４で連結して成
る。

３５は戻しバネ、３６はスポンジ等の離泥体で
ある。

本実施例は上記構成であるから、走行機体１を
旧畦に沿つて走行し、主軸８を回転すると、一方
では盛上体１１の送り上げ羽根２４の送り上げ作
用により泥土を送り上げ、旧畦上に連続的に盛上
げ、送り上げ作用のため効率的な盛土ができ、カ
バー部材１６によつて盛上体１１側方への泥土飛
散が防止でき、より盛土効率が向上でき、それと
共に他方ではクランク体３３が回転し、押動リン
ク３４を介して畦叩体２６は揺動リンク２７によ
り揺動運動し、前記盛土を叩き締め、畦叩体２６
は縦断面〓形状のため畦上面と畦一方側面とを同
時に叩き締め、旧畦及び地中と、当該畦叩体２６
で盛土をはさみ込んで締め、畦叩体２６全体が畦
に向かつて揺動し、かつ離泥体３６は畦叩体２６
内面への泥土の付着を防止し、このため強く盛土
を締め固めでき、強固な畦を得ることができる。

また盛上体１１は上下方向に設けられているた
め装置の小型化を図ることができる。

また角度調節機構４０により盛土体の傾斜角度
を調節でき、畦２５の一方側面の斜面に適合させ
ることができ、泥土の硬軟などの状態に対応させ
ることができ、最適な条件での盛土作業ができ
る。

〔発明の効果〕

本発明は上述の如く、走行機体を旧畦に沿つて
走行すると、一方では盛上体の送り上げ作用によ
り泥土を送り上げ、旧畦上に連続的に盛上げ、送
り上げ作用のため効率的な盛土ができ、カバー部
材によつて盛上体側方への泥土飛散が防止でき、
より盛土効率が向上でき、それと共に他方では畦
叩機構により畦叩体は往復畦叩運動し、前記盛土
を叩き締め、畦叩体は縦断面〓形状のため畦上面
と畦一方側面とを同時に叩き締め、旧畦及び地中
と、当該畦叩体で盛土をはさみ込んで締め、畦叩
体全体が畦に向かつて往復畦叩運動し、かつ離泥
体は畦叩体への泥土付着を抑制し、このため強く
盛土を締め固めでき、強固な畦を得ることがで
き、また盛上体は上下方向に設けられているため
装置の小型化を図ることができるとともに角度調
節機構により盛土体の傾斜角度を調節でき、畦の
一方側面の斜面に適合させることができ、泥土の
硬軟などの状態に対応させることができ、最適な
条件での盛土作業ができる。

以上、所期の目的を充分達成することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図
は全体斜視図、第２は要部の平面図、第３図は要
部の側面図である。 １…走行機体、２…連結機構、３…機枠、１１
…盛土体、１６…カバー部材、２５…畦、２６…
畦叩体、２９…畦叩機構、３６…離泥体、４０…
角度調節機構。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 走行機体に連結機構により機枠を連結し、該
   機枠に旧畦上に土を送り上げる盛上体を上下方向
   に設け、かつ該盛土体の傾斜角度を調節し得る角
   度調節機構を設け、該盛上体を覆うカバー部材を
   設け、盛上体の進行方向後方位置に畦上面及び畦
   一方側面に適合させた形状の畦叩体を設け、該畦
   叩体に泥土付着を抑制可能な離泥体を設け、該畦
   叩体を往復畦叩動作させる畦叩機構を設けて構成
   したことを特徴とする整畦機。