JPS6344247B2 - - Google Patents
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- JPS6344247B2 JPS6344247B2 JP57079004A JP7900482A JPS6344247B2 JP S6344247 B2 JPS6344247 B2 JP S6344247B2 JP 57079004 A JP57079004 A JP 57079004A JP 7900482 A JP7900482 A JP 7900482A JP S6344247 B2 JPS6344247 B2 JP S6344247B2
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Landscapes
- Insulated Conductors (AREA)
Description
本発明は、浸水課電特性を改良した架橋ポリエ
チレン絶縁ケーブルに関するものである。 架橋ポリエチレンは物理特性、電気特性が優れ
ていることから、絶縁電線、電力ケーブル等(以
下絶縁ケーブルという)の絶縁体として多く使用
されている。 この絶縁ケーブルの保証寿命は30年とされてお
り、その間の種々の経年劣化を考慮しておかねば
ならないが、その経年劣化の大きな要因の一つの
浸水雰囲気下で使用された場合の水トリーによる
劣化がある。水トリーは、絶縁体中の水分と高圧
交番電界との相乗効果によつて生ずるものであ
り、水トリーの防止対策としては水分と高電界形
成部をとり除くことが追及される一方、絶縁材料
面からの検討もなされてきた。 たとえば、ポリエチレンに架橋剤と酢酸ビニル
共重合体(以下EVAという)を添加した組成物
を用いて絶縁体を形成した絶縁ケーブルが知られ
ている。 ところが、本発明者等が浸水課電試験を行なつ
たところによると、上記絶縁ケーブルは絶縁体中
の酢酸ビニル(以下VAという)の含有量がわず
かなものでも水トリーの抑止効果を有する反面、
浸水時間の増加と共にtanδの増加と絶縁破壊電圧
の低下が増大するという欠点のあることがわかつ
た。 本発明は、上記の知見にもとづき、水トリーの
抑止効果を有すると共に浸水課電下でのtanδの増
加や絶縁破壊電圧の低下がきわめて少ない絶縁ケ
ーブルの提供を目的としてなされたもので、その
要旨はEVAを添加したポリエチレンから成る内
部絶縁層と、ポリエチレンから成り前記内部絶縁
層以上の厚さの外部絶縁層とを設け、その両絶縁
層を架橋して絶縁体を形成した絶縁ケーブルにあ
る。 第1図は本発明ケーブルの一実施例を示す断面
図で、1は導体、2は内部半導電層、3はEVA
を添加した薄肉の内部絶縁層、4は架橋ポリエチ
レンから成る厚肉の外部絶縁層、5は外部半導電
層、6はしやへいテープ、7は押えテープ、8は
シースである。 本発明ケーブルにおいて、EVAを添加した架
橋ポリエチレン(以下EVA入り架橋ポリエチレ
ンという)から成る絶縁層を絶縁体の内層側に設
ける理由はいうまでもなく、電位傾度の高い導体
(または内部半導電層)側から出る水トリー(以
下内導トリーという)を抑止するためである。そ
の抑止効果を確認するために行なつたシート試験
の結果を第1表に示す。 この試験は、第2図に示すような試験装置を用
い、導電性混和物から成るシート11を絶縁体1
2でサンドイツチプレス架橋した試料13を80℃
の温水14中に浸漬すると共に6kvの交流電圧1
5をシート11と水槽16間に連続印加し、
1120hrs後に、導電性混和物シート11上および
絶縁体12中のボイドや異物から発生する水トリ
ーの観察とtanδの測定を行つたものである。 ただし、絶縁体12の厚さは1mmとした。ま
た、水トリーは試料を0.3mm厚さに切断し、染色
液を含む水中で20分間煮沸後に150倍の光学顕微
鏡で観察した。 第1表の結果から、絶縁体が架橋ポリエチレン
のものは多数の水トリーが発生するが、EVA入
り架橋ポリエチレンのものは発生しないか、発生
してもわずかであることがわかつた。 ただし、組成物中のVA量(%)(以下含有量
はすべて重量%を示す)が4%未満のものおよび
組成物中のVA量(%)が4%以上はあるが添加
するEVA中のVA量(%)が12%未満のものは若
干水トリーが発生している。このため、水トリー
の防止には、絶縁体は、VA量が12%以上のEVA
を、組成物中のVA量が4%以上となるように添
加したものとする。 つぎに、第1表から理解できるように、組成物
中のEVAの量が多くなるほど、tanδ―とりわけ
浸水課電後のtanδ―が大きくなる。また、絶縁抵
抗などの電気特性も当然悪くなる。このため、本
発明にあつては、前記VA入りの絶縁体を内部絶
縁層とし、その外周に、架橋ポリエチレンから成
る外部絶縁層を設けるのである。すなわち、
EVA入り架橋ポリエチレン層は水トリーを抑制
するに必要な程度の薄肉層とし、外部絶縁層とし
てtanδの小さい架橋ポリエチレン層を設けること
により全体としてtanδの増加やその他の電気特性
の低下を実害のない程度にとゞめることができ
る。 その効果を確認するため行つたシート試験の結
果を第2表に示す。 この試験は、第3図に示すように絶縁体12を
EVA入り架橋ポリエチレン層12aと、EVAを
添加しない架橋ポリエチレン層12bとの2層構
造にした試料を用いて行なつたもので、EVA入
り架橋ポリエチレン層は導電性シート11側に設
け、絶縁体12の厚さはすべて2mmとした。試験
方法は第1表の場合と同様である。 第2表の結果から、上記のように2層構造にし
たものは、水トリーが発生しないだけでなく、
tanδの増加もほとんど2倍以下であることがわか
る。 ただし、一般に、ポリエチレンまたは架橋ポリ
エチレン絶縁ケーブルにおいては、tanδが0.1%
以上になると、ケーブルの長期間特性上問題があ
るといわれている。このため、組成物中のVA量
が25%を越え、かつ、内部絶縁層の厚みが外部絶
縁層の厚みより大きくなると、tanδが0.1%以上
となつており、好ましくない。したがつて、組成
物中のVA量は、前述の4%以上を加味して、4
〜25%とし、外部絶縁層の厚さは、内部絶縁層の
厚さ以上とする。 なお、EVA入り架橋ポリエチレン層は0.3mm程
度の厚さでも水トリー抑制に十分な効果を有する
ことがわかる。したがつて、tanδを小さくする見
地からはEVAを添加しない外部絶縁層を厚くす
る方が望ましい。 内部絶縁層と外部絶縁層は同時に押出し、架橋
することが望ましいが、個別に押出し、架橋して
もよい。 さらに、第1図において内部半導電層2は半導
電性テープを巻いたものでも、半導電性コンパウ
ンドを押出被覆したものでもよく、また内部半導
電層を設けないものも本発明に含まれる。線心数
も単心に限らない。 次に本発明の実施例について比較例と対比して
説明する。 〔実施例〕 断面積22mm2の導体上に導電ゴム引きテトロンテ
ープを巻き、その上に第3表に示す配合のEVA
入り架橋ポリエチレンを押出被覆して厚さ0.8mm
の内部絶縁層を設け、さらにその上に厚さ3.0mm
の架橋ポリエチレンを押出被覆して外部絶縁層を
設け、それらを架橋して、6.6kv級電力ケーブル
の絶縁線心を作製した。 〔比較例 1,2〕 比較例1は架橋ポリエチレン単独で、比較例2
はEVA入り架橋ポリエチレン単独でそれぞれ絶
縁体を形成したもので、その構造は第3表に示す
通りである。 上記実施例、および比較例1,2の絶縁線心を
浸水し、300Hzの交流電圧6.6kvを課電し、導体に
160Aの交流電流を2時間オン、10時間オフのサ
イクルで通電し、浸水課電劣化試験を行なつた。 水トリーの観察は、絶縁体を0.5mm厚さに切断
した試料20枚について、水中で20分間煮沸後光学
顕微鏡で行なつた。 tanδの測定は、3.8kvの電圧を印加して行ない、
また交流絶縁破壊試験は実施例と比較例2につい
ては35kv、1時間、比較例1については17kv、
2時間それぞれ課電後、いずれも5kv、30分間の
ステツプで昇圧する方法によつた。 以上の試験の結果を第4表に示す。 この結果から明らかなように、比較例1は水ト
リーが発生し、tanδが増加し、交流破壊電圧も低
下したのに対し、比較例2の場合は内部半導電層
が押出方式によるものであり、かつ絶縁体が
EVA入り架橋ポリエチレンなので、水トリーは
発生しなかつたが、交流破壊電圧が予想以上に低
下した。一方、実施例では外部絶縁層中で若干の
ボウタイトリーが観察されたが、内導トリーはほ
とんど発生せず、tanδの増加は無視し得る程度で
あり、交流破壊電圧は低下しなかつた。 交流破壊電圧の低下しない理由として内導トリ
ー発生数、伸びが小さいことのほかに、内部絶縁
層を形成するEVA入り架橋ポリエチレンの誘電
率が2.6であり、外部絶縁層を形成する架橋ポリ
エチレンの2.3より若干大きいことから内部導電
層上の電界が緩和されることにもよるものと考え
られる。 外部絶縁層中のボウタイトリーも比較例1の絶
縁体中のそれよりも少なく、実害のないものであ
る。 以上のように、本発明によれば、従来ケーブル
に比して、浸水課電下での電気特性の劣化がきわ
めて小さく、したがつて寿命が大幅に延長された
架橋ポリエチレン絶縁ケーブルが得られるので実
用上の効果はきわめて大きい。
チレン絶縁ケーブルに関するものである。 架橋ポリエチレンは物理特性、電気特性が優れ
ていることから、絶縁電線、電力ケーブル等(以
下絶縁ケーブルという)の絶縁体として多く使用
されている。 この絶縁ケーブルの保証寿命は30年とされてお
り、その間の種々の経年劣化を考慮しておかねば
ならないが、その経年劣化の大きな要因の一つの
浸水雰囲気下で使用された場合の水トリーによる
劣化がある。水トリーは、絶縁体中の水分と高圧
交番電界との相乗効果によつて生ずるものであ
り、水トリーの防止対策としては水分と高電界形
成部をとり除くことが追及される一方、絶縁材料
面からの検討もなされてきた。 たとえば、ポリエチレンに架橋剤と酢酸ビニル
共重合体(以下EVAという)を添加した組成物
を用いて絶縁体を形成した絶縁ケーブルが知られ
ている。 ところが、本発明者等が浸水課電試験を行なつ
たところによると、上記絶縁ケーブルは絶縁体中
の酢酸ビニル(以下VAという)の含有量がわず
かなものでも水トリーの抑止効果を有する反面、
浸水時間の増加と共にtanδの増加と絶縁破壊電圧
の低下が増大するという欠点のあることがわかつ
た。 本発明は、上記の知見にもとづき、水トリーの
抑止効果を有すると共に浸水課電下でのtanδの増
加や絶縁破壊電圧の低下がきわめて少ない絶縁ケ
ーブルの提供を目的としてなされたもので、その
要旨はEVAを添加したポリエチレンから成る内
部絶縁層と、ポリエチレンから成り前記内部絶縁
層以上の厚さの外部絶縁層とを設け、その両絶縁
層を架橋して絶縁体を形成した絶縁ケーブルにあ
る。 第1図は本発明ケーブルの一実施例を示す断面
図で、1は導体、2は内部半導電層、3はEVA
を添加した薄肉の内部絶縁層、4は架橋ポリエチ
レンから成る厚肉の外部絶縁層、5は外部半導電
層、6はしやへいテープ、7は押えテープ、8は
シースである。 本発明ケーブルにおいて、EVAを添加した架
橋ポリエチレン(以下EVA入り架橋ポリエチレ
ンという)から成る絶縁層を絶縁体の内層側に設
ける理由はいうまでもなく、電位傾度の高い導体
(または内部半導電層)側から出る水トリー(以
下内導トリーという)を抑止するためである。そ
の抑止効果を確認するために行なつたシート試験
の結果を第1表に示す。 この試験は、第2図に示すような試験装置を用
い、導電性混和物から成るシート11を絶縁体1
2でサンドイツチプレス架橋した試料13を80℃
の温水14中に浸漬すると共に6kvの交流電圧1
5をシート11と水槽16間に連続印加し、
1120hrs後に、導電性混和物シート11上および
絶縁体12中のボイドや異物から発生する水トリ
ーの観察とtanδの測定を行つたものである。 ただし、絶縁体12の厚さは1mmとした。ま
た、水トリーは試料を0.3mm厚さに切断し、染色
液を含む水中で20分間煮沸後に150倍の光学顕微
鏡で観察した。 第1表の結果から、絶縁体が架橋ポリエチレン
のものは多数の水トリーが発生するが、EVA入
り架橋ポリエチレンのものは発生しないか、発生
してもわずかであることがわかつた。 ただし、組成物中のVA量(%)(以下含有量
はすべて重量%を示す)が4%未満のものおよび
組成物中のVA量(%)が4%以上はあるが添加
するEVA中のVA量(%)が12%未満のものは若
干水トリーが発生している。このため、水トリー
の防止には、絶縁体は、VA量が12%以上のEVA
を、組成物中のVA量が4%以上となるように添
加したものとする。 つぎに、第1表から理解できるように、組成物
中のEVAの量が多くなるほど、tanδ―とりわけ
浸水課電後のtanδ―が大きくなる。また、絶縁抵
抗などの電気特性も当然悪くなる。このため、本
発明にあつては、前記VA入りの絶縁体を内部絶
縁層とし、その外周に、架橋ポリエチレンから成
る外部絶縁層を設けるのである。すなわち、
EVA入り架橋ポリエチレン層は水トリーを抑制
するに必要な程度の薄肉層とし、外部絶縁層とし
てtanδの小さい架橋ポリエチレン層を設けること
により全体としてtanδの増加やその他の電気特性
の低下を実害のない程度にとゞめることができ
る。 その効果を確認するため行つたシート試験の結
果を第2表に示す。 この試験は、第3図に示すように絶縁体12を
EVA入り架橋ポリエチレン層12aと、EVAを
添加しない架橋ポリエチレン層12bとの2層構
造にした試料を用いて行なつたもので、EVA入
り架橋ポリエチレン層は導電性シート11側に設
け、絶縁体12の厚さはすべて2mmとした。試験
方法は第1表の場合と同様である。 第2表の結果から、上記のように2層構造にし
たものは、水トリーが発生しないだけでなく、
tanδの増加もほとんど2倍以下であることがわか
る。 ただし、一般に、ポリエチレンまたは架橋ポリ
エチレン絶縁ケーブルにおいては、tanδが0.1%
以上になると、ケーブルの長期間特性上問題があ
るといわれている。このため、組成物中のVA量
が25%を越え、かつ、内部絶縁層の厚みが外部絶
縁層の厚みより大きくなると、tanδが0.1%以上
となつており、好ましくない。したがつて、組成
物中のVA量は、前述の4%以上を加味して、4
〜25%とし、外部絶縁層の厚さは、内部絶縁層の
厚さ以上とする。 なお、EVA入り架橋ポリエチレン層は0.3mm程
度の厚さでも水トリー抑制に十分な効果を有する
ことがわかる。したがつて、tanδを小さくする見
地からはEVAを添加しない外部絶縁層を厚くす
る方が望ましい。 内部絶縁層と外部絶縁層は同時に押出し、架橋
することが望ましいが、個別に押出し、架橋して
もよい。 さらに、第1図において内部半導電層2は半導
電性テープを巻いたものでも、半導電性コンパウ
ンドを押出被覆したものでもよく、また内部半導
電層を設けないものも本発明に含まれる。線心数
も単心に限らない。 次に本発明の実施例について比較例と対比して
説明する。 〔実施例〕 断面積22mm2の導体上に導電ゴム引きテトロンテ
ープを巻き、その上に第3表に示す配合のEVA
入り架橋ポリエチレンを押出被覆して厚さ0.8mm
の内部絶縁層を設け、さらにその上に厚さ3.0mm
の架橋ポリエチレンを押出被覆して外部絶縁層を
設け、それらを架橋して、6.6kv級電力ケーブル
の絶縁線心を作製した。 〔比較例 1,2〕 比較例1は架橋ポリエチレン単独で、比較例2
はEVA入り架橋ポリエチレン単独でそれぞれ絶
縁体を形成したもので、その構造は第3表に示す
通りである。 上記実施例、および比較例1,2の絶縁線心を
浸水し、300Hzの交流電圧6.6kvを課電し、導体に
160Aの交流電流を2時間オン、10時間オフのサ
イクルで通電し、浸水課電劣化試験を行なつた。 水トリーの観察は、絶縁体を0.5mm厚さに切断
した試料20枚について、水中で20分間煮沸後光学
顕微鏡で行なつた。 tanδの測定は、3.8kvの電圧を印加して行ない、
また交流絶縁破壊試験は実施例と比較例2につい
ては35kv、1時間、比較例1については17kv、
2時間それぞれ課電後、いずれも5kv、30分間の
ステツプで昇圧する方法によつた。 以上の試験の結果を第4表に示す。 この結果から明らかなように、比較例1は水ト
リーが発生し、tanδが増加し、交流破壊電圧も低
下したのに対し、比較例2の場合は内部半導電層
が押出方式によるものであり、かつ絶縁体が
EVA入り架橋ポリエチレンなので、水トリーは
発生しなかつたが、交流破壊電圧が予想以上に低
下した。一方、実施例では外部絶縁層中で若干の
ボウタイトリーが観察されたが、内導トリーはほ
とんど発生せず、tanδの増加は無視し得る程度で
あり、交流破壊電圧は低下しなかつた。 交流破壊電圧の低下しない理由として内導トリ
ー発生数、伸びが小さいことのほかに、内部絶縁
層を形成するEVA入り架橋ポリエチレンの誘電
率が2.6であり、外部絶縁層を形成する架橋ポリ
エチレンの2.3より若干大きいことから内部導電
層上の電界が緩和されることにもよるものと考え
られる。 外部絶縁層中のボウタイトリーも比較例1の絶
縁体中のそれよりも少なく、実害のないものであ
る。 以上のように、本発明によれば、従来ケーブル
に比して、浸水課電下での電気特性の劣化がきわ
めて小さく、したがつて寿命が大幅に延長された
架橋ポリエチレン絶縁ケーブルが得られるので実
用上の効果はきわめて大きい。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
第1図は本発明に係るケーブルの一例を示す断
面図、第2図,第3図はシート試験の試験装置お
よび試料を示す説明図である。 1……導体、2……内部半導電層、3……内部
絶縁層、4……外部絶縁層、5……外部半導電
層、8……シース。
面図、第2図,第3図はシート試験の試験装置お
よび試料を示す説明図である。 1……導体、2……内部半導電層、3……内部
絶縁層、4……外部絶縁層、5……外部半導電
層、8……シース。
Claims (1)
- 1 ポリエチレンに酢酸ビニル含有量12%以上の
エチレン酢酸ビニル共重合体を、酢酸ビニル含有
量が組成物全体の4〜25%となるように添加した
組成物から成る内部絶縁層と、ポリエチレンから
成り前記内部絶縁層以上の厚さの外部絶縁層とを
設け、その両絶縁層を架橋して絶縁体を形成した
ことを特徴とする架橋ポリエチレン絶縁ケーブ
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57079004A JPS58194210A (ja) | 1982-05-07 | 1982-05-07 | 架橋ポリエチレン絶縁ケ−ブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57079004A JPS58194210A (ja) | 1982-05-07 | 1982-05-07 | 架橋ポリエチレン絶縁ケ−ブル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58194210A JPS58194210A (ja) | 1983-11-12 |
JPS6344247B2 true JPS6344247B2 (ja) | 1988-09-05 |
Family
ID=13677802
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57079004A Granted JPS58194210A (ja) | 1982-05-07 | 1982-05-07 | 架橋ポリエチレン絶縁ケ−ブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58194210A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01251460A (ja) * | 1988-03-31 | 1989-10-06 | Toshiba Corp | 磁気記録再生装置 |
JPH0292839U (ja) * | 1988-12-28 | 1990-07-24 | ||
JPH02144148U (ja) * | 1989-05-09 | 1990-12-06 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2501430Y2 (ja) * | 1990-01-12 | 1996-06-19 | 古河電気工業株式会社 | 熱センサ―線 |
-
1982
- 1982-05-07 JP JP57079004A patent/JPS58194210A/ja active Granted
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01251460A (ja) * | 1988-03-31 | 1989-10-06 | Toshiba Corp | 磁気記録再生装置 |
JPH0292839U (ja) * | 1988-12-28 | 1990-07-24 | ||
JPH02144148U (ja) * | 1989-05-09 | 1990-12-06 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58194210A (ja) | 1983-11-12 |
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