JP2691614B2 - 電力ケーブル - Google Patents

電力ケーブル

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JP2691614B2
JP2691614B2 JP1141499A JP14149989A JP2691614B2 JP 2691614 B2 JP2691614 B2 JP 2691614B2 JP 1141499 A JP1141499 A JP 1141499A JP 14149989 A JP14149989 A JP 14149989A JP 2691614 B2 JP2691614 B2 JP 2691614B2
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健二 永井
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、アクリル酸変性ULDPEの組成物を絶縁体と
した電力ケーブルに係り、特に水トリーの発生を抑止し
たものに関する。
<従来の技術> ポリエチレンは優れた絶縁性と加工のし易さから今日
では、電力ケーブルの絶縁体の主流をなしているもので
あり、特に、架橋により熱的特性を向上させた架橋ポリ
エチレンケーブル(XLPEケーブル)が広く汎用されてい
る。
このXLPEケーブルの弱点は、同ケーブル特有の現象と
して、絶縁体中の水分と局部的異常電界の存在によって
水トリーが発生し、ケーブルの絶縁性能が低下すること
である。
XLPE絶縁体中の水トリーは疎水ポリマーであるポリエ
チレン中に局部的に異常電界があると、そこに水が集中
することによって起こると考えられる。
従って、極性基を有し、ある程度親水性のあるポリマ
ーをブレンドすることによって、局部的異常電界部に水
が集中するのを防ぎ、耐水トリー性の改善に効果が得ら
れるものと考えられる。実際にエチレン酢酸ビニル共重
合体(EVA)やエチレン−エチルアクリレート共重合体
(EEA)をブレンドすることによって、耐水トリー性を
改善するという提案が既に幾つか見受けられる。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、上述の絶縁組成物であっても、水トリ
ー抑止効果は未だ不完全であり、特に配電クラス電力ケ
ーブルのように水中に浸漬される状態があるような条件
の厳しい場合には、より一層の耐水トリー性の改善が望
まれている。
そこで、本発明者等は、用いるポリエチレン材料につ
いて、鋭意検討した結果、特定の分子構造からなるアク
リル酸変性ULDPEを絶縁体とすると、耐水トリー性の大
幅な改善が図られることを見出した。
本発明は、このような観点に立ってなされたもので、
より一層の耐水トリー性の改善を図った電力ケーブルを
提供することを目的とする。
<課題を解決するための手段及びその作用> かゝる目的を達成する本発明の電力ケーブルは、以下
の一般式で表されるアクリル酸変性を施すと共に、その
変性量が0.5〜15%である低密度ポリエチレン(以下、
アクリル酸変性ULDPEという)100重量部と、架橋剤1.5
〜3.0重量部と、老化劣化防止剤0.2〜0.3重量部とから
なる組成物を絶縁体としたものである。
このアクリル酸変性ULDPEは、分子式中に、−COOH基
を有しているため、外部より浸入してきた水との親和性
がよく、このため、浸入水は捕捉され、水トリーの進展
が阻止されるものと考えられる。
従って、本アクリル酸変性ULDPEでは、そのアクリル
酸変性量が重要であり、その量としては0.5〜15%(よ
り正確には重量%)が好ましい。なぜなら、0.5%未満
では水トリー抑止効果が小さく、また15%を越えると電
気特性、例えば誘電正接(tanδ)が悪化するからであ
る。
このアクリル酸変性ULDPEの市販品としては、例えば
三菱油化社製、ユカロン−EAA(商品名)等が挙げられ
る。
また、本発明では、耐熱性の向上のため、架橋剤を添
加するものとし、その架橋剤としては、例えば、ジクミ
ルパーオキサイド(DCP)、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等が使用でき、
その添加量は、上記のアクリル酸変性ULDPE100重量部に
対して、1.5〜3.0重量部程度がよい。
また、老化劣化防止剤を添加することもでき、その酸
化劣化防止剤としては、例えば、4,4'−チオビス(6−
ターシャリーブチル−3−メチルフェノール)、テトラ
キシ〔メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシ−フェニル)プロピオネート〕メタン等が使用で
き、その添加量は、上記のアクリル酸変性ULDPE100重量
部に対して、0.2〜0.3重量部程度がよい。
なお、上記組成物には、通常、必要により添加される
他の添加剤等を適宜添加することもできる。
上記の配合からなる絶縁組成物を、押出等によりケー
ブルコアに絶縁体として被覆すれば、本発明の目的とす
る電力ケーブルが得られる。
<実施例> 次に、第1表に示した絶縁組成物をケーブルコア上に
被覆させて、各電力ケーブル(実施例〜、比較例
〜)を得た。
上記絶縁組成物の製造にあったては、アクリル酸変性
量の異なるアクリル酸変性ULDPE100重量部に対して、架
橋剤のDCPを2.0重量部と、酸化劣化防止剤の4,4′−チ
オビス(6−ターシャリーブチル−3−メチルフェノー
ル)を0.3重量部とを加えて混練し、目的の組成物を作
成した(実施例〜)。
また、比較例〜では、通常の架橋ポリエチレン
(XLPE)、あるいは本発明の条件を満たさないアクリル
酸変性ULDPEも用い、他の条件は上記と同様にして、組
成物を作成した。
上記の各絶縁組成物(実施例〜、比較例〜)
を160℃、40分の条件でプレス成形し、以下に示す水ト
リー試験、誘電正接(tanδ)測定試験を行った。その
結果を第1表に併記してある。
このプレス成形後、ゲル分率の測定を110℃のキシレ
ンに24時間浸漬して行ったところ、ゲル分率は85%以上
であり、十分架橋されていたことが判った。
(1)水トリー試験 第1図に示した如く、厚さ5mmの試験試料1の底面に
導電性塗料の塗料層2を設けて接地側電極とすると共
に、試験試料1の上面には水槽3を設けて水電極を形成
し、これに10KV、1KHzの電圧を印加できるように構成
し、上記電圧を30日間印加後、試料を煮沸して水トリー
を観察した。50μ以上の水トリー発生密度(個/mm3)を
観察し、比較例の試料(XLPEのみの場合)の発生数10
0に対する相対数として表示した。
(2)誘電正接(tanδ)測定試験 1mm厚さのシート試料とし、これに1KV、50KHzの電圧
を印加し、シェーリングブリッジにより測定した。
第1表から本発明実施例品の場合、水トリーの発生密
度が極めて少なく、また電気特性の低下がないことが判
る。これに対して、比較例品の場合は、水トリー発生密
度が極めて大きく、また一部の試料において、電気特性
の低下が認められた。
<発明の効果> 以上の説明から明らかなように本発明によれば、水ト
リー抑止効果が良好で、かつ電気特性も良好である絶縁
体が被覆された優れた電力ケーブルを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明において行われる水トリー試験方法を示
した概略図である。 図中、1は試験試料、2は塗料層、3は水槽である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 都丸 勇 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−186507(JP,A) 特開 平2−305837(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の一般式で表されるアクリル酸変性を
    施すと共に、その変性量が0.5〜15%である低密度ポリ
    エチレン(以下、アクリル酸変性ULDPEという)100重量
    部と、架橋剤1.5〜3.0重量部と、老化劣化防止剤0.2〜
    0.3重量部とからなる組成物を絶縁体としたことを特徴
    とする電力ケーブル。
JP1141499A 1989-06-03 1989-06-03 電力ケーブル Expired - Fee Related JP2691614B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02305837A (ja) * 1989-05-19 1990-12-19 Fujikura Ltd 電気絶縁性樹脂組成物およびそれを用いた電力ケーブル

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