JPS6343738A - リング状部品の精密型鍛造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、外周部に歯形などの複雑な形状が成形された
リング状部品の精密型鍛造法に関する。

（従来の技術） 外周部に複雑形状を有するリング状部品は、中空成形法
等の押出し加工や数工程の＆Ｉ１合せ加工によって成形
されていたほか、複動機構を有する鍛造設備による閉塞
鍛造によっ４行われていた。

すなわち、この種の閉塞鍛造は、材料を一対の型の間で
加圧成形を行いながら、型を完全に閉塞し、つづいて型
に挿着されたポンチが閉塞された型内の材料に複動的に
進入し、材料を型内周面に形成された複雑な形状を有す
る成形型面に押出して充填させ、複雑な成形型面が圧造
された成形品を鍛造成形する方法である。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、従来の閉塞鍛造は、作動ａ横を有する高
価な鍛造設備を必要とし、設備コストの」−昇を招来し
ていた。

本発明はかかる問題点に鑑みなされたもので、単動機構
の加工設備で、しかも単一加工にて外周部に複雑形状を
有するリング状部品を精密型鍛造することができる方法
を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 叙上の目的を達成するためになされた本発明の精密型鍛
造法の特徴とするところは、下型４に形成された成形凹
部６にリング素材４０ａ　ｆｃ装入し、該リング素材４
０ａの中心孔４１ａに」−マンドレル２と下マンドレル
５とをその先端面１５．１６を対向させて挿入保持し、
前記成形凹部６に上型１を嵌入してリング素材４０ａを
加圧し、成形凹部６の内周面に形成された成形型面１２
に材料を流入充填させ、成形凹部６の内周面に形成され
た成形型面Ｉ２に材料を流入充填させる場合において、
リング素材４０ａとマンドレル２．５の先端面１５．１
６の周縁に形成されている流入案内面１７．１８とから
成る隙間２０を設けることによって、該隙間２０にも材
料が流入され、流入案内面の形状に従ってマンドレルが
離反され、隙間２１を形成しつつ該隙間２１に材料を流
入させ、これによって成形型面】２の未充填部分に向う
材料の流れを促進して成形型面１２への材料の充填を完
了する点にある。

（実施例） 以下、第４図に示した軸穴部５Ｉを有する平歯車５０の
鍛造実施例について説明する。まず、本発明を実施する
だめの密閉鍛造型について概説し、次に本発明方法を詳
述する。

第１図（１）〜（３）および第５図（］）〜（３）に示
す密閉鍛造型は、上マンドレル２を備えた上型１と、下
マンドレル５を備えかつ第３図（１）、（２）に示した
リング素材４０ａ、４０ｂを成形するための成形凹部６
が形成された下型４とから構成され、上型１は成形凹部
６に摺動自在に嵌入され、また上マンドレル２および下
マンドレル５は」−型】および下型４に摺動自在に挿着
されている。

前記下型４ば、成形孔が貫設されたダイ８と、該ダイ８
の下部に設けられたダイ受９および前記下マンドレル５
が挿着されたノックアウトリング（以下、ＫＯリングと
いう６）１０とからなり、ダイ８の下部開孔がダイ受９
およびＫＯリング１０によって閉塞された成形孔が、前
記成形凹部６を構成している。

成形凹部６の内周面すなわちダイ８の成形孔内周面には
、歯形形状の成形型面１２が形成されており、一方、上
型１の外周面には該成形型面１２に係合する被成形型面
１３が形成されている。

上型１およびＫＯリング１０に挿着された上マンドレル
２および下マンドレル５は、上型１の嵌入状態において
、マンドレル２．５の先端面１５．１６が成形凹部６に
装入されたリング素材４０ａ、４０ｂの中心孔４１ａ、
４１ｂ内において、対向して直接あるいは隔壁４２を介
して当接するようにスプリング等の弾性部材によって付
勢され、かつ相対的に固定されている。

すなわち、上マンドレル２あるいは下マンドレル５は、
軸方向の力を受けることによって、弾性部材が圧縮され
つつ力の方向に摺動し、上型１あるいはＫＯリング１０
内に押し込められ、力が除去されれば元の状態に復元す
る。

前記上マンドレル２および下マンドレル５の先端面１．
５．１６の周縁には、材料流入案内面１７．１８が形成
されており、該案内面１７．１．８は、図示例では一定
曲率半径の曲面状に形成されているが、これに限らず平
坦面状に形成してもよい。

次に前記密閉鍛造型を用いて、本発明方法を詳細に説明
する。

第３図（１１，＋２）は、第１図に示した製品平歯車５
０を得るためのリング素材４０ａ、４０ｂであり、同図
（１）は貫通状の中心孔４１ａを有するもの、同図（２
）は中心孔４１ｂの中央部に隔壁４２を有するものであ
る。

前記リング素材４０ａ、４０ｂの外径は製品平歯車５０
の歯元円直径より僅かに小さく、また、内径は歯先円直
径に対して適当な割合の寸法とする。また、リング素材
４０ｂの隔壁４２の厚さも、素材の厚みに対して適当な
割合の寸法とする。これらのリング素材４０ａ、４０ｂ
は、多段圧造機等により容易に得ることができる。

以下、リング素材４０ａを用いた場合の精密型鍛造法に
ついて、第１図（１）〜（３）を参照して説明する。

まず、ＫＯリング１０より成形凹部６内に下マンドレル
５を一定寸法突出させた状態にして、リング素材４０ａ
をその中心孔４１ａが下マンドレル５に挿通ずるように
して、成形凹部６に装入する。

次に、ダイ８に上型ｉを嵌入する。この際、第１図（１
）に示すように、上型１がリング素材４０ａの上面に当
接する状態において、上マンドレル２と下マンドレル５
の先端面１５．１６の中心孔４１ａ内における当接位置
が、リング素材４０ａの厚みの１／２位置となるように
、上マンドレル２および下マンドレル５を相対的に位置
決めしておく。

尚、上マンドレル２および下マンドレル５の外径は、中
心孔４１ａの内径よりわずかに小径とされており、ダイ
８内周面には、製品平歯車５０と同じ歯形諸元を有する
成形型面１２が形成されている。

第１図（１）のように、型および素材をセソトシ、華動
の加圧設備にて上型１を加圧し、成形凹部６内のリング
素材４０ａを加圧すれば、同図（２）に示すように、成
形型面１２への充填に必要な外方向の材料流れと、マン
ドレル２．５の先端面１５，１．６が当接して材料流入
案内面１７．１８の間に形成された隙間２０に流れ込む
内方向の材料流れとが同時に発生する。

この際、第２図に示すように、リング素材４０ａの中心
孔４１ａ内でマンドレルに働く内方向の圧縮力Ｐと、こ
れに対向する摩擦力μＰおよびマンドレルの材料流入案
内面１７に働く内方向の圧縮力Ｐｒと、該Ｐｒの軸方向
分力Ｆとが発生し、このときの摩擦力μＰと軸方向分力
Ｆとの大小関係によって加工状態が決定される。下マン
ドレル５に作用する力も同様に考えることができる。

すなわち、加工初期では、成形型面１２へ材料を流入充
填させるために必要な圧縮力Ｐは小さくて済み、摩擦力
μＰの方がＰｒＯ軸方向分力Ｆより大きいので、上マン
ドレル２および下マン１：レル５ばほとんど動かず、上
マン１“レル２と下マンドレル５との間の隙間２１ばほ
とんど形成されない。このため、−上型１によって加圧
されたリング素材４０ａは、成形型面１２に大部分流入
充填され、見掛は上、密閉型鍛造加工状態になる。

さらに、上型１の嵌入が進行すると、成形型面１２への
材料の充填がほぼ完了し、成形型面１２にある材料の流
入隙間が小さくなるために、材料の充填が困難となり、
成形型面１２への充填に必要な圧縮力Ｐは増大する。こ
のようになると、摩擦力μＰと材料流入案内面１７ａの
形状によって決まるＰｒＯ軸方向分力Ｆとのバランスが
くずれ、リング素材４０ａの中心孔４１ａと上マンドレ
ル２との接触長さｋが短＜なり、」下マンドレル２と下
マンドレル５とは離反しつつ両者の先端面１５．１６間
に形成された隙間２１に材料の流入が生じるようになる
。

前記隙間２１への材料の流入に伴って、外方向の材料流
れが生じ、第１図（３）に示すように成形型面１２の未
充填の材料流入隙間へ材料が完全に充填される。外方向
の材料流れが生じる理由は以下のように考えることがで
きる。すなわち、隙間２１への材料の流入に伴なって、
マンドレル２．５が離反されるために、隙間２１例の自
由表面積が増大する結果となる。そのために、成形型面
１２と隙間２１を含めた断面減少率は低下し、材料流動
が容易な状態となる。ここで、工具と材料との閉擦を考
エヒすると、流動の容易な内方向の材料流れのみならず
、外方向の流れも発生する分流状態となる。

これらの材料流れを発生させるために必要な圧縮力Ｐは
、通常の閉塞型鍛造加工時の圧縮力に比べて近い値を示
し、加］二工具の耐え得る圧縮力の範囲内での加工が可
能となる。

本実施例の場合、」−マンドレル２と下マン］・レル５
の離反は、マンドレル先端面１５．１６の周縁に形成さ
れた材料流入案内面］７．１８の形状に応じて生じるＰ
ｒの上向き（下マンドレル５に対しては下向き）分力Ｆ
によって行われるので、マンドレルを離反させるための
軸力はまったく必要でなく、鍛造工具にとって有害とさ
れろ軸方向引張り力はまったく負荷されず、しかも加工
によって作用する力はＰとＰｒのみであり、これらはい
ずれも工具にとって圧縮力であり、工具寿命の大幅な延
長が可能となる。

次に、リング素材として第３図（２）に示した隔壁４２
を有するもの４０ｂを用いた場合について説明する。

第５図（１）に示すように、リング状素材４０ｂを成形
凹部６に装入して、上型１をセットし、上型１を嵌入進
行して素材を加圧することによって、まず成形型面１２
に材料を流入充填させ、成形型面１２への充填が進行す
るにつれて、同図（２）のようにマンドレル先端面１５
．１６周縁に形成された材料流入案内面］、７．１８に
マンドレルを離反させる力が生じ、マンドレル先端面１
７．１８相互間に生じる内方向の材料流れと成形型面１
２の未充填隙間に向う外方同材籾流れが共に生じて、同
図（３）に示すように成形型面１２への材料の充填が完
了する。

本実施例の場合、加工の進行に伴って、隔壁４２に座屈
が発生するので、貫通状の中心孔４１ａを有するリング
素材４０ａを用いた場合と比べて、異なる変形状態を呈
する。それ故、マンドレル２．５の材料流入案内面１７
．１８の形状は個々に設定するのがよい。

型鍛造完了後の加工部材は、次工程にて、外周歯形部の
しごき加Ｔおよび軸穴打ら抜き加工が行われて、第４図
の製品平歯車５０として堤供される。

尚、本発明に係る鍛造を実施するに際して、リング素＋
４’４０ａ、４０ｂは必ずしも加熱昇温しでおく必要は
ないが、素材加熱を行うことで、素材の持つ変形抵抗は
低減されるため、加圧力の一層の低下を見込むことがで
きる。

次に、本発明の具体的な実施例について説明する。

モジュール２．０、歯数１８、標準並歯の平歯車を機械
構造用合金鋼（クロム鋼鋼材１．ＪＩＳ規格５ＣＲ４２
０）を球状化熱処理後、リン酸亜鉛被膜処理および金属
石りんの潤滑被膜処理を施して供試材として使用した。

リング素材は中心孔が貫通したものを用い、その寸法は
外径３１朋、内径１６ｍｍ、厚み１２龍とした。

密閉鍛造型としては既述のものを使用し、マンドレル２
，５の材ネミ１流入案内面１．７，１．８の曲率半径を
０．５ｕ＋とじた。上型１の加圧には、油圧万能試験機
を使用した。

その結果、約］８０〜１９０ｋｇｆ／龍２程度の加工面
圧（加圧力を上型の投影面積で除した値）で、成形型面
に材料を完全に充填することができた。

（発明の効果） 以ト説明した通り、本発明の鍛造法によれば、成形凹部
６の内周面に形成された成形型面１２に材ｆ１を流入充
填させる場合において、リング素材４゜ａとマンドレル
２，５の先端面１５．１６の周縁に形成されている流入
案内面１７．１８とから成る隙間２゜を設りることによ
って、該隙間２０にも材料が流入され、流入案内面の形
状に従ってマンドレルが離反され、隙間２１を形成しつ
つ該隙間２Ｉに材料を流入させるので、これによって成
形型面の未充填部分に向う材料の流れを促進して、成形
型面への材ネ」の完全な充填が可能になる。

しかも、かかる成形型面への材料の充填は、リング素材
の単動加圧による単一加工によって達成されるので、簡
単な加圧設備で実施できる利点があり、設備コストの低
減を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（１）〜（３）は中心孔が貫通状に形成されたリ
ング素材の鍛造工程を示す断面図であり、同図（１）は
素材加圧開始時、同図（２）はマンドレルの離反開始時
、同図（３）は鍛造完了時を示し、第２図はマンドレル
の離反時における力の作用状態を示す説明図、第３図（
１）および（２）はリング素材の断面図、第４図は製品
平歯車の断面図、第５図（１）〜（３）は中心孔に隔壁
が設けられたリング素材の鍛造工程を示す断面図である
。 １・・・上型、２・・・上マンドレル、４・・・下型、
５・・・下マンドレル、６・・・成形凹部、１２・・・
成形型面、１５゜１６・・・先端面、２１・・・隙間、
４０ａ・・・リング素材、４１ａ・・・中心孔。 時開口ＨＧ３−４３７３８　（５） ＝九− 〜（’−ａ　ｌ、Ｅ７ベＡ１い ト、 ２＾癲闇

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）下型４に形成された成形凹部６にリング素材４０
   ａを装入し、該リング素材４０ａの中心孔４１ａに上マ
   ンドレル２と下マンドレル５とをその先端面１５、１６
   を対向させて挿入保持し、前記成形凹部６に上型１を嵌
   入してリング素材４０ａを加圧し、成形凹部６の内周面
   に形成された成形型面１２に材料を流入充填させる場合
   において、リング素材４０ａとマンドレル２、５の先端
   面１５、１６の周縁に形成されている流入案内面１７、
   １８とから成る隙間２０を設けることによって、該隙間
   ２０にも材料が流入され、流入案内面の形状に従ってマ
   ンドレルが離反され、隙間２１を形成しつつ該隙間２１
   に材料を流入させ、これによって成形型面１２の未充填
   部分に向う材料の流れを促進して成形型面１２への材料
   の充填を完了することを特徴とするリング状部品の精密
   型鍛造法。