JPS6343549Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ダンプ車の自動ロツク付ダンプレバ
ー装置に関する。

ダンプ車のダンプレバー装置においてはロツク
機構を設け、上昇および下降位置でダンプレバー
をロツクするようにしている（実願昭56−159011
号）。しかしながら従来のロツク機構による場合
は、ダンプレバーの上昇および下降位置でのロツ
クをいずれも手動操作により行わねばならなかつ
た。このためダンプレバーを上昇させたときロツ
クのし忘れから事故につながる危険性があつた。

第１図および第２図イないしニに従来のロツク
付ダンプレバーを示し、ダンプレバー１ａおよび
ロツクレバー２ａは操作しやすいように例えば運
転席側方のフロアパネル上面のブラケツト部Ａに
設けられている。ダンプレバー１の回動軸３ａに
は回動軸３ａを中心にダンプレバー１ａと一体的
に回動する上昇ロツク用係合部５ａおよび下降ロ
ツク用係合部６ａが設けられており、またロツク
レバー２ａの回動軸４には回動軸４ａを中心にロ
ツクレバー２ａと一体的に回動しダンプレバー１
ａの上昇ロツク用係合部５ａおよび下降ロツク用
係合部６ａとそれぞれ係合する上昇ロツク用およ
び下降ロツク用のフツク７ａが設けられている。

第２図イはロツクレバー２ａが下降ロツク位置
にあり、ダンプレバー１ａの下降ロツク用係合部
６ａにロツクレバー２ａのロツク用フツク７ａが
係合しダンプレバー１ａは下降位置にロツクされ
ている。ダンプレバー１ａを上げダンプを上昇さ
せる時はロツクレバー２ａを手動により第２図ロ
において矢印方向に回動させロツクレバー２ａの
ロツク用フツク７ａをダンプレバー１ａの下降ロ
ツク用係合部６ａから外しダンプレバー１ａのロ
ツクを解除する。ダンプレバー１ａを第２図ハに
おいて矢印方向に回動させてダンプを上昇させ
る。ロツクレバー２ａを第２図ニにおいて矢印方
向に回動させロツクレバー２ａの上昇ロツク用フ
ツク７ａをダンプレバー１ａの上昇ロツク用係合
部５ａに係合させてダンプレバー１ａを上昇位置
にロツクする。このように従来のロツク機構にお
いてはダンプレバーの上昇および下降ロツク操作
をすべて手動により行わねばならず、このためダ
ンプレバーを上昇させたときロツクのし忘れから
事故につながる危険性があつた。

本考案は従来のロツク付ダンプレバーの前記欠
点を解消し、ダンプを上昇させた時不用意な下降
を防止してダンプの不測の下降による事故を防止
する自動ロツク付ダンプレバーを提供することを
目的としてなされたものである。

このため本考案によれば、ダンプレバーを上昇
操作および下降操作位置にてロツクレバーにより
ロツクするようにしたダンプレバー装置におい
て、ダンプレバーの回動軸にその回動軸を中心に
ダンプレバーと一体的に回動する上昇ロツク用係
合部と下降ロツク用係合部およびダンプレバー側
カムを設け、またロツクレバーの回動軸にその回
動軸を中心にロツクレバーと一体的に回動しダン
プレバーの上昇ロツク用係合部および下降ロツク
用係合部とそれぞれ係合する上昇ロツク用フツク
と下降ロツク用フツクおよびダンプレバーを上昇
操作位置から下降操作位置に操作するときダンプ
レバー側カムに押されてロツクレバーを上昇ロツ
ク位置に動かすロツクレバー側カムを設け、さら
にロツクレバーを常時上昇ロツク位置または下降
ロツク位置のいずれかに付勢するバネを設けてな
る自動ロツク付ダンプレバー装置が提供される。

これによりダンプレバーの下降位置ではロツク
レバーにより任意にロツクすることができ、ダン
プレバーの下降位置のロツク解除とダンプレバー
の上昇ロツクとを１つの操作ででき、さらにダン
プレバーの上昇位置からそのロツクを解除してダ
ンプレバーを下げるとカムとバネの作用によりロ
ツクレバーは自動的に上昇ロツク位置に戻り再度
ダンプレバーを上げても自動的にロツク状態とな
る。このためダンプレバーを下降位置に下降させ
る時はロツクレバーのロツクを解除しダンプレバ
ーを下げる２操作が必要となり不用意なダンプの
下降を確実に防止することができる。

以下第３図及び第４図イないしホを参照し本考
案の実施例につき説明する。ダンプレバー１およ
びロツクレバー２は第１図および第２図イないし
ニに示す従来例と同様に運転席前方のインストル
メントパネル部Ａに設けられている。ダンプレバ
ー１の回動軸３には回動軸３を中心にダンプレバ
ー１と一体的に回動する上昇ロツク用係合部５と
下降ロツク用係合部６およびダンプレバー側カム
７が設けられている。またロツクレバー２の回動
軸４には回動軸４を中心にロツクレバー２と一体
的に回動しダンプレバー１の上昇ロツク用係合部
５および下降ロツク用係合部６とそれぞれ係合す
る上昇ロツク用フツク８と下降ロツク用フツク９
およびダンプレバー１を上昇操作位置から下降操
作位置に操作するときダンプレバー側カム７に押
されてロツクレバー２を上昇ロツク位置に動かす
ロツクレバー側カム１０が設けられている。さら
にロツクレバー２を常時上昇ロツク位置または下
降ロツク位置のいずれかに付勢する捩りバネ１１
が設けられている。

なお図面ではダンプレバー側の上昇ロツク用係
合部５、下降ロツク用係合部６およびカム７を形
成するのに、三角形状板体の１つの角を回動軸３
に溶接して他の二つの角の一方を上昇ロツク用係
合部５およびカム７とし、回動軸３に突出片を溶
接して下降ロツク用係合部６とし、またロツクレ
バー側の上昇ロツク用フツク８、下降ロツク用フ
ツク９およびカム１０を形成するのに、く字状に
板体を溶接して一端を上昇ロツク用フツク８、他
端を下降ロツク用フツク９とし、回動軸４に突出
片側を溶接してカム１０としているが、勿論この
形状のものに限られるものではない。

第４図イはロツクレバー２が下降ロツク位置に
あり、ダンプレバー１の下降ロツク用係合部６に
ロツクレバー２の下降ロツク用フツク９が係合し
ダンプレバー１は下降位置でロツクされている。
この時バネ１１はロツクレバー２を矢印方向の下
降ロツク位置に付勢している。ダンプレバー１を
上げダンプを上昇させる時はロツクレバー２を手
動によりバネ１１のデツドポイントを越えて第４
図ロにおいて矢印方向の上昇ロツク位置側へ回動
させるとダンプレバー１の下降ロツク用係合部６
とロツクレバー２の下降ロツク用フツク９との係
合が外れる。この時バネ１１はロツクレバー２を
矢印方向の上昇ロツク位置に付勢している。ダン
プレバー１を第４図ハにおいて矢印方向に回動さ
せていくと適当な位置でダンプレバー１の上昇ロ
ツク用係合部５がロツクレバー２の上昇ロツク用
フツク８と係合しダンプレバー１は上昇位置にロ
ツクされる。ダンプレバー１を下げ、ダンプを下
降させる時はロツクレバー２を手動によりバネ１
１のデツトポイントを越えて今度は第４図ニに示
すように下降ロツク位置側へ回動させダンプレバ
ー１の上昇ロツク用係合部５とロツクレバー２の
上昇ロツク用フツク８との係合を外す。この時バ
ネ１１はロツクレバー２を下降ロツク位置に付勢
している。ダンプを下降させるためにダンプレバ
ー１を第４図ホに示すように矢印方向に回動させ
ていくとダンプレバー側カム７がロツクレバー側
カム１０を押してゆきロツクレバー２は自動的に
矢印方向の上昇ロツク位置側へ戻される。この時
バネ１１はロツクレバー２を上昇ロツク位置に付
勢している。なお、さらにダンプレバー１が下降
した位置でロツクする場合には手動によりロツク
レバー２を第４図イに示す下降ロツク位置側に回
動させる。

以上説明したように本考案によれば、ダンプレ
バーの下降位置ではロツクレバーにより任意にロ
ツクすることができ、ダンプレバーの下降位置の
ロツク解除とダンプレバーの上昇ロツクとを一つ
の操作ででき、さらにダンプレバーの上昇位置か
らそのロツクを解除してダンプレバーを下げると
カムとバネの作用によりロツクレバーは自動的に
上昇ロツク位置に戻り再度ダンプレバーを上げて
も自動的にロツク状態になる。このためダンプレ
バーを下降位置に下降させる時はロツクレバーの
ロツクを解除しダンプレバーを下げる２操作が必
要となり不用意なダンプの下降を確実に防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のロツク付ダンプレバー装置の概
略側面図、第２図イ，ロ，ハ，ニはダンプレバー
およびロツクレバーの作動を示す説明図である。
第３図は本考案の実施例に係る自動ロツク付ダン
プレバー装置の概略側面図、第４図イ，ロ，ハ，
ニ，ホはダンプレバーおよびロツクレバーの作動
を示す説明図である。 １……ダンプレバー、２……ロツクレバー、３
……ダンプレバーの回動軸、４……ロツクレバー
の回動軸、５……上昇ロツク用係合部、６……下
降ロツク用係合部、７……ダンプレバー側カム、
８……上昇ロツク用フツク、９……下降ロツク用
フツク、１０……ロツクレバー側カム、１１……
バネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ダンプレバーを上昇操作位置および下降操作位
   置にてロツクレバーによりロツクするようにした
   ダンプレバー装置において、ダンプレバーの回動
   軸にその回動軸を中心にダンプレバーと一体的に
   回動する上昇ロツク用係合部と下降ロツク用係合
   部およびダンプレバー側カムを設け、またロツク
   レバーの回動軸にその回動軸を中心にロツクレバ
   ーと一体的に回動しダンプレバーの上昇ロツク用
   係合部および下降ロツク用係合部とそれぞれ係合
   する上昇ロツク用フツクと下降ロツク用フツクお
   よびダンプレバー上昇位置から下降位置に操作す
   るときダンプレバー側カムに押されてロツクレバ
   ーを上昇ロツク位置に動かすロツクレバー側カム
   を設け、さらにロツクレバーを常時上昇ロツク位
   置または下降ロツク位置のいずれかに付勢するバ
   ネを設けてなることを特徴とする自動ロツク付ダ
   ンプレバー装置。