JPS6343544Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、可変抵抗器や可変コンデンサ等（以
下代表して可変抵抗器等と呼ぶ）の回転軸の端部
に取付けられてその回転を操作すると共に回転角
度をダイヤルに表示するダイヤル操作つまみに関
するものである。

従来のこの種の操作つまみの構造の一例を第１
図より説明する。第１図ａは断面図、ｂはそのＡ
−Ａ断面図である。１は操作つまみによつて回転
操作される可変抵抗器等の回転軸で、図示は省略
されているがその左端側は固定壁２（可変抵抗器
等の外周壁である場合も、また可変抵抗器等が収
納される機器等のパネル盤である場合もある）を
介して可変抵抗器等の回転部に連結されている。
３は回転角度が表示されたダイヤル板６と一体的
なつまみ本体、４はつまみカバー、５は取付けネ
ジである。つまみカバー４は弾性材料で作られて
おり、根元部の内周の一部に切欠き部を設け、こ
の切欠き部に対向する部分のつまみ本体３の外周
面に突起部７を設け、これらの切欠き部と突起部
７とを軽度のしまりばめ可能の寸法とすることに
より、つまみカバー４の着脱を可能としているも
のである。

しかし、上記したような従来構造の操作つまみ
には次のような不都合点があつた。即ち、つまみ
カバー４をつまみ本体３に取付ける際に、つまみ
カバー４側の切欠き位置とつまみ本体３側の突起
部７の位置との確認がその都度、必要であり、さ
らに、つまみカバー４に設ける切欠きは、操作つ
まみとしての外観の点から外部からは見えなくす
る必要があることから、つまみカバー４にはそれ
だけ余裕を見た肉厚が要求されることである。さ
らに、従来構造の操作つまみにおいては、前記し
た突起部７はダイヤル板６と一体成形で作られる
のが通常であるが、第２図に一例を示すデイジタ
ル式表示部９を備えたものの操作つまみの場合に
はダイヤル板が無く、従つて第１図構造のつまみ
カバー４の着脱機構は第２図のデイジタル式の操
作つまみには適用することができず、部品の互換
性がなく、不経済であるという不都合もあつた。
なお、第２図ａは側面図、ｂは正面図を示してい
る。

本考案の目的は、従来構造での上記した不都合
点を解消することのできる構造を備えたダイヤル
操作つまみを提供することにある。

本考案の特徴は、上記目的を達成するために、
回転角度表示用のダイヤル板が一方の端面外周部
に一体的に連結され他方端面は開放のまま中空円
筒状に作られてこの円筒側壁の半径方向からのネ
ジ締付けにより被回転軸に固着されるつまみ本体
と、このつまみ本体の開放端部と円筒部外周とを
覆うように円筒部外周に着脱可能に取付けられる
つまみカバーとから成り、つまみ本体は剛体材料
を用いてつまみカバーは弾性材料を用いて作り、
かつ、つまみ本体の中空円筒の先端部に外径を段
差状に小さくした細径部を設け、つまみカバー内
周に上記細径部の外周面に達するだけの高さをも
つて半径方向からずれて内方に向けて突出する突
部の複数個を設けた構造とするにある。

以下第３図により本考案の一実施例を説明す
る。第３図ａはつまみカバー装着途中の断面図、
ｂは第３図ａのＢ−Ｂ断面図、ｃはつまみカバー
装着後の第３図ａのＣ−Ｃ断面図である。第３図
において、符号１〜５は第１図の場合と同じ部品
を示す。つまみカバー４は弾性材料、例えば熱可
塑性樹脂、で作られ、つまみ本体３は剛性材料で
作られる。そして、つまみ本体３の中空円筒の先
端部には外径を段差状に小さくした細径部が設け
られ、この細径部に対向する部分のつまみカバー
４の内周には複数個（第３図実施例では４個）の
突部８が、上記細径部の外周面に達する高さを持
ち、半径方向からずれて内方に向うように、設け
られている。この場合、つまみ本体３の細径部外
径と、つまみカバー４側に設けられる突部８の寸
法とを、つまみ本体３とつまみカバー４との間の
すべりトルクが可変抵抗器等を取付けた時のつま
み本体３のトルクより大きくなるように選定する
ことにより、突部８の弾性により、軽度のしまり
ばめでつまみカバー４の着脱が可能となる。

本考案によれば、第２図のようなデイジタル式
表示部の操作つまみにも採用が可能となり、また
つまみカバーをつまみ本体に取付ける時の位置合
せが不要となり、さらに、つまみカバー材料の弾
性力に加えてつまみカバー突部形状による弾性力
でつまみカバーをつまみ本体に装着する構造であ
ることから、つまみ本体先端部外径とつまみカバ
ー突部寸法の公差を比較的大きくとることが可能
となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示し、ａは断面図、ｂはその
Ａ−Ａ断面図、第２図は従来のデイジタル式つま
みの側面図と正面図、第３図は本考案の一実施例
を示しａはつまみカバー装着途中の断面図、ｂは
Ｂ−Ｂ断面図、ｃはつまみカバー装着後のＣ−Ｃ
断面図である。 符号の説明、１……回転軸、２……固定壁、３
……つまみ本体、４……つまみカバー、５……取
付けネジ、６……ダイヤル板、７……突起部、８
……突部、９……デイジタル式表示部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 可変抵抗器等の回転軸の端部に取付けられてそ
   の回転を操作すると共に回転角度をダイヤル表示
   するダイヤル操作つまみにおいて、回転角度表示
   用のダイヤル板が一方の端面外周部に一体的に連
   結され他方端面は開放のままの中空円筒状に作ら
   れてこの円筒側壁の半径方向からのネジ締付けに
   より被回転軸に固着されるつまみ本体と、このつ
   まみ本体の開放端部と円筒部外周とを覆うように
   円筒部外周に着脱可能に取付けられるつまみカバ
   ーとから成り、つまみ本体は剛体材料を用いてつ
   まみカバーは弾性材料を用いて作り、かつ、つま
   み本体の中空円筒の先端部に外径を段差状に小さ
   くした細径部を設け、つまみカバー内周に上記細
   径部の外周面に達するだけの高さをもつて半径方
   向からずれて内方に向けて突出する突部の複数個
   を設けたことを特徴とするダイヤル操作つまみ。