JPS6342890Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は貯蔵タンクの下方に押上式の加熱タン
クを備え且つ該タンク内の空気を導出する通気パ
イプを貯蔵タンクの内部上方に臨ませる液体加熱
装置の改良に関するものである。

すなわち、本考案は加熱タンク内の加熱液体の
供給を制御する供給弁をタイマー等の時限装置に
て所定時間開放する方式のものに係り、常に貯蔵
タンク内の液体表面に一定の圧力がかかるように
この貯蔵タンクの蓋体に貯蔵タンク内底部にまで
延設する空気吸入パイプを設け且つこの空気吸入
パイプから蒸気の高圧による液体の外部への洩れ
を防止するためのものである。

以下にその実施例を図面により説明する。

１は酒燗器等の液体加熱装置で、本体部２とガ
ラス製の貯蔵タンク３とで全体を構成している。
前記貯蔵タンク３は前記本体部２の上面部に取り
外し自在となし且つ注出口４と着脱自在な蓋体５
とを有している。前記本体部２には前記貯蔵タン
ク３に連結パイプ６で連結される押上式の加熱タ
ンク７を有している。前記加熱タンク７の下部に
は液体を外部へ排出する排出パイプ８を、上部に
は徳利等の受容器９に加熱液体を供給する供給パ
イプ１０を接続している。前記供給パイプ１０に
は電源スイツチ１１の動作にて駆動されるタイマ
ー等の時限装置Ａで所定時間開放される供給弁１
３を備えている。１４は加熱タンク７の外周に巻
装されたヒーターである。１５は一端を前記供給
パイプ１０に連結し、他端を前記貯蔵タンク３の
内部上方に臨ませた通気パイプである。前記蓋体
５には前記貯蔵タンク３内下部まで達する空気吸
入パイプ１７を垂設するとともに適所に貫通孔２
０を穿設している。前記貫通孔２０の内壁の上下
方向に凹所２１を形成している。２２は前記貫通
孔２０を閉塞する筒状の栓体で、この栓体２２に
て貫通孔２０を閉塞したときに前記凹所２１は外
部と連通する連通部２３となるものである。

斯る構成による作用を説明する。供給弁１３が
開き、液体の取出しが行われると、前記貯蔵タン
ク３内の上部空間は大気圧から負圧になり、空気
吸入パイプ１７の下端部からタンク内に空気が供
給される。このため、貯蔵タンク３内の液面が空
気吸入パイプ１７の下端部より下に下がるまでは
給液中における供給弁１３にかかる圧力が空気吸
入パイプ１７の下端部と供給弁１３とのヘツド差
で一定に保たれるために、供給弁１３を所定時間
開放して常に所定量の加熱液体を受容器９に得る
ことができる。また、加熱中に発生した蒸気が通
気パイプ１５を伝つて貯蔵タンク３内に充満し、
液体表面を通常以上に加圧し、この液体が空気吸
入パイプ１７から逆流して貯蔵タンク３の外部に
溢れようとしても連通部２３から前述の蒸気は逃
散してしまい、液体の表面を通常以上に加圧する
ことがなくなる。

尚、前記貫通孔２０の上面周縁適所に突堤Ｂを
形成して、栓体２２が完全に貫通孔２０を閉塞し
ないようにしている。

また、貫通孔２０が汚れても栓体２２を取り外
すだけで、この部分をきわめて容易に洗うことが
できる。

また、他の実施例として第５図に示す如く栓体
２２の外側壁に凹所２１を形成して、この部分を
連通部としてもよい。

本考案は以上の如く構成したものであるから、
確実に所定量の加熱液体を得ることができるとと
ももに加熱中に液体上面に異常圧力がかかり空気
吸入パイプから液体が逆流して外部に洩れること
がなくなり、しかも連通部は栓体を取り外すだけ
でその開口部分が広くなつて掃除がきわめてやり
やすくなるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案液体加熱装置の外観斜視図、第
２図は同要部概略断面図、第３図は蓋体の斜視
図、第４図は同要部拡大断面図、第５図は本考案
の他の実施例を示す栓体と蓋体との要部斜視図で
ある。 ３……貯蔵タンク、５……蓋体、２０……貫通
孔、２２……栓体、２３……連通部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 貯蔵タンクの下方に押上式の加熱タンクを備え
   るとともに該加熱タンク内の空気を導出する通気
   パイプを前記貯蔵タンクの内部上方に臨ませ、且
   つ前記加熱タンクに連通せる供給弁を所定時間開
   放して加熱液体を外部へ供給するようにしたもの
   において、前記貯蔵タンクの蓋体に前記貯蔵タン
   ク内下部に達する空気吸入パイプを垂設し、且つ
   前記貯蔵タンク上部に貫通孔を設けるとともに該
   貫通孔を着脱自在な栓体にて閉塞し、前記貫通孔
   と栓体との当接面に外部と連通する連通部を形成
   したことを特徴とする液体加熱装置。