JPS5921713Y2 - エア−ポンプ式ポツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエアーポンプからの加圧空気によって液容器内
の液体を一連の液体通路を通して外部へ押し出すように
したエアーポンプ式ポットに関するものである。

又、本考案は、液容器の給水用開口を広口に形成し且つ
その給水用広口開口の上部に中蓋を着脱自在に配置する
とともに該中蓋に液体案内用の導水管ユニットを嵌脱自
在に挿通させ、以って注液及び洗浄作業を容易にするこ
とができるようにするとともに中蓋及び導水管ユニット
をそれぞれの消耗度に応じて部分的に交換し得るように
し、さらに給水用開口の開口縁と中蓋外周部との間に介
設される環状パツキンの熱劣化を防止し得るようにした
エアーポンプ式ポットを提供することを目的とするもの
である。

以下、図示の実施例に基づいて本考案のエアーポンプ式
ポットを説明すると、第１図に示す実施例のエアーポン
プ式ポットは保温兼用の湯沸し型に形成されている。

このエアーポンプ式ポットは、外ケース４内に上部の給
水用開口２５を広口に形成した液容器５を収容しさらに
外ケース４の上部に液容器５内に給水するための広口の
給水口２１を形成した下口部材６を載置固定してなるポ
ット本体１と、内部にベローズ式のエアーポンプ１０を
収容してなる蓋体２と、下口部材６の給水口２１を閉塞
する中蓋７と、液容器５の内外を連絡する液体案内用の
導水管ユニット８とによって構成されている。

蓋体２はポット本体１の上部に蝶番３によって枢着され
ている。

液容器５は金属製薄板によって円筒容器状に形成されて
おり、さらに該液容器５の給水用開口２５は液容器５の
胴部５ａの内径と同じ開口幅に形成している。

液容器５の下方外周部には湯沸し用ヒータ１７ａと保温
用ヒータ１７ ｂからなる液体加熱用ヒータ１７が取付
けられている。

この各ヒータ１７ ａ 、１７ｂは液容器５の底部下面
に配設した温度制御部材１８．１９によって発熱制御さ
れる。

なお湯沸し用ヒータ１７ａは液容器５の液体Ｗを約９５
℃まで加熱するように設定されている。

下口部材６の給水口２１は液容器５の給水用開口２５と
ほぼ同径の大きさをもっており、該給水口２１は給水用
広口開口２５とは気密的に連通している。

下口部材６には給水口２１の開口縁部２１ ａの外方に
環状の棚部２２が形成されている。

この棚部２２の上面には環状のパツキン２４が取付けら
れている。

この環状パツキン２４は、液容器５の広口開口２５の口
縁より径方向外側位置でしかも下口部材６の給水口２１
の開口縁２１ ａ上面（棚部２２上面）より微小高さだ
け突出させた状態で設置されている。

このようにすると中蓋７を閉蓋した際に、給水口開口縁
２１ ａ上面（棚部２２上面）と中蓋７の外周部下面（
縁取り材３０の下面）との間に形成される環状隙間の高
さが小さくなりしかも環状パツキン２４が該環状隙間の
外周部に位置するようになる。

従って液容器５内の液体Ｗから発生する高温蒸気が環状
パツキン２４に接触する面積が小さくなるとともに液容
器５内で対流する高温蒸気が直接環状パツキン２４に接
触しなくなり（前記環状隙間内に流入している蒸気はほ
とんど対流しない）、それらの作用によって環状パツキ
ン２４に対する前記高温蒸気からの熱影響は小さくなる
。

中蓋７は下口部材棚部２２の上面に着脱自在に載置され
る。

中蓋７のほぼ中央部には栓差込穴２７が形成されている
。

この栓差込穴２７の下方には容器状の栓ガイド部材２８
が取付けられている。

栓ガイド部材２８にはその前壁２８ ａと底壁２８ ｂ
に跨がる開口部２９が形成されている。

中蓋７の外周部には合成樹脂製の縁取り材３０が取付け
られており、中蓋７を装着したときには該縁取り材３０
の下面が前記下口部材棚部２２上のパツキン２４と全周
に亙って気密に接触するようになっている。

導水管ユニツｌ〜８は、枠部１３に下方に延びる液体汲
上管１１と横方向に延びる液体注出管１２を取付けて構
成している。

液体汲上管１１と液体注出管１２は枠部１３内の通水路
１４を介して相互に連通させている。

なお、液体汲上管１１．栓内通水路１４、液体注出管１
２及びその先端の注口管１６によって液容器５の内外を
連絡する一連の液体通路９を構成している。

この導水管ユニット８は中蓋７の栓差込穴２７に着脱自
在に装着されるようになっている。

導水管ユニット８の枠部１３内には縦方向に貫通する通
気路１５が形成されている。

この通気路１５はエアーポンプ１０と液容器５内を通運
させる作用をする。

又、枠部１３の胴部外周には環状のパツキン３３が取付
けられている。

このパツキン３３は導水管ユニット８を装着したときに
栓差込穴２７の開口縁上面を気密的に閉塞させる作用を
する。

蓋体２内に収容さ五たエアーポンプ１０は、ポンプ天板
３４の上部に配置されたポンプ操作板２０によって抑圧
駆動されるようになっている。

ポンプ天板３４には吸入口３６が形成され、又ポンプ底
板３５には吐出口３７が形成されている。

このポンプ底板３５の吐出口３７は閉塞時には栓内通気
路１５と気密的に連通ずる。

なお、第１図において符号４１は液容器５内液体Ｗの水
位の高さを表示するための連通管で、該連通管４１は液
容器５の前側側面の外側において縦方向に向けて取付け
られている。

符号４２は連通管４トに形成した縦長の透明管部、４３
は外ケース４の前面に形成した覗き窓で、該覗き窓４３
を通してその外側から透明管部４２内の水位の高さを目
視できるようになっている。

符号４４及び４５はそれぞれ枠部１３の通水路１４及び
通気路１５内に配設されたポット転倒時の漏水防止弁で
ある。

このエアーポンプ式ポットでは、液容器５内に注液する
ときには、第２図に示すように蓋体２を開き、導水管ユ
ニット８を抜き取り、さらに中蓋７を開けて行う。

第１図に示すエアーポンプ式ポットの作用を説明すると
、このポットでは、液容器５内の液体Ｗは湯沸し用ヒー
タ１７ ａによって約９５℃まで加熱され、湯沸し後は
保温用ヒータ１７ｂに切替わって一定温度に保温される
ようになっている。

又、このポットでは、ポンプ操作板２０を押圧すると、
エアーポンプ１０からの加圧空気が栓内通気路１５を通
って液容器５内に吹き込まれ、その加圧空気によって液
容器５内の液体Ｗが一連の液体通路９を通って注口管１
６から外部へ押し出されるようになっている。

第３図には、本考案の他の実施例のエアーポンプ式ポッ
トを示しているが、このポットでは、中蓋７は下口部材
６の棚部２２外方の環状壁２３内面にネジ結合（符号４
６）によって着脱自在に且つ気密に固定されている。

この中蓋７には指入用の環状凹溝４７が形威されており
、該凹溝４７内に指を差込んで沖蓋７を回動することが
できるようにしている。

この第３図の実施例のエアーポンプ式ポットでは、誤っ
てポットを転倒したときでも中蓋７が外れることがなく
、下口部材６の給水口２１から液体が急激に流出するこ
とがないようになっている。

なお、中蓋７はネジ結合に代えてヘリコイド又は無理嵌
め等によって着脱自在に固定してもよい。

第４図には本考案のさらに他の実施例のエアーポンプ式
ポットが示されているが、このポットでは、液容器５の
上端広口開口２５に外向きのフランジ２５ ａを形威し
、該フランジ２５ ａを下凸部材６の開口（符号３１）
の縁部上に掛止して液容器５を装着しており、この実施
例では液容器５の広口開口２５が給水口２１となる。

液容器５のフランジ２５ａにはその上面及び下面を被覆
する環状のパツキン５０が取付けられている。

又、液容器５の給水口２１の開口縁２１ａ（パツキン５
０の上面）には中蓋７の外周縁の下面が気密的に載置さ
れており、中蓋７の栓差込穴２７には導水管ユニット８
の枠部１３が気密的に嵌挿されている。

なお、栓差込穴２７と枠部１３の間は該栓差込穴２７の
開口縁部に取付けられたパツキン５１によって気密保持
される。

又、中蓋７と導水管ユニット８とは、枠部１３の下部に
ネジリング５２を螺合し該ネジリング５２と枠部１３の
胴部に形成したフランジ部５３の間に栓差込穴２７の開
口縁部（パツキン５１）を挾み付けて一体化しており、
該中蓋７と導水管ユニット８は、ネジノング５２を螺解
することによって容易に分離し得るようにしている。

続いて本考案の効果を説明すると、本考案のエアーポン
プ式ポットは次のような効果がある。

（１）液容器５の給水用間口２５及び下口部材６の給水
口２１を広口にしているので、注液作業及び液容器５内
の洗浄作業が容易となる。

（２）導水管ユニット８及び中蓋７をそれぞれポット本
体１に対して着脱自在に取付けているので、導水管ユニ
ット８及び中蓋７の洗浄作業も容易となる。

（３）導水管ユニット８及び中蓋７をそれぞれその消耗
度に応じて部分的に交換することができ、経済的である
。

（４）給水口２１の開口縁２１ ａ上面と中蓋７の外周
部下面との間に、液容器５の広口開口２５の口縁より径
方向外側位置にあってしかも中蓋７の閉蓋時に給水口開
口縁２１ ａの上面と中蓋７の外周部下面とが微小間隔
をもって近接する如く小寸法の高さの環状パツキン２４
を介設しているので、該環状パツキン２４に、液容器５
内の液体Ｗから発生する高温蒸気が接触する面積が小さ
くなるとともに、液容器５内で対流する高温の蒸気が直
接接触しなくなり、それらの作用により該環状パツキン
２４を高温蒸気による熱劣化から保護することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例にかかるエアーポンプ式ポット
の縦断面図、第２図は第１図のエアーポンプ式ポットの
使用方法説明図、第３図及び第４図はそれぞれ本考案の
他の実施例にかかるエアーポンプ式ポットの一部縦断面
図である。 １・・・・・・ポット本体、２・・・・・・蓋体、４・
・・・・・外ケース、５・・・・・・液容器、６・・・
・・・下口部材、７・・・・・・中蓋、８・・・・・・
導水管ユニット、９・・・・・・液体通路、１０・・・
・・・エアーポンプ、２１・・・・・・給水口、２１ａ
・・・・・・開口縁、２４・・・・・・環状パツキン、
２５・・・・・・給水用広口開口、２７・・・・・・栓
差込穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外ケース４内に大きな開口面積の広口開口２５を有する
   液容器５を収容しさらに上方部に該液容器５内に給水す
   るための広口給水口２１を形成してなるポット本体１の
   上部にエアーポンプ１０を設置する一方、前記広口給水
   口２１の開口縁２１ ａには栓差込穴２７を形成した中
   蓋７を着脱自在に且つ環状パツキン２４を介して相互間
   が気密に保持されるようにして装着し、しかも前記栓差
   込穴２７には前記液容器５の内外を連絡する一連の液体
   通路９を形成した導水管ユニット８を嵌脱自在且つ気密
   に挿通させるとともに、前記エアーポンプ１０からの加
   圧空気を前記液容器５内に吹き込み該加圧空気によって
   前記液容器５内の液体Ｗを前記液体通路９を通して外部
   へ注出し得るようにしたエアーポンプ式ポットであって
   、前記環状パツキン２４は、前記液容器５の広口開口２
   ５の口縁より径方向外側位置にあってしかも小寸法の高
   さとされそれによって中蓋７の閉蓋時には前記給水口開
   口縁２１ ａの上面と前記中蓋７の外周部下面とが微小
   間隔をもって近接する如くされていることを特徴とする
   エアーポンプ式ポット。