JPS63420B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS63420B2
JPS63420B2 JP6758179A JP6758179A JPS63420B2 JP S63420 B2 JPS63420 B2 JP S63420B2 JP 6758179 A JP6758179 A JP 6758179A JP 6758179 A JP6758179 A JP 6758179A JP S63420 B2 JPS63420 B2 JP S63420B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
diol
optically active
racemic
carried out
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP6758179A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55389A (en
Inventor
Arubin Burogaa Emiru
Kurameri Ifuo
Georuku Biruherumu Roienberugaa Hansu
Bidomaa Eeritsuhi
Tsueru Rainharuto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
F Hoffmann La Roche AG
Original Assignee
F Hoffmann La Roche AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by F Hoffmann La Roche AG filed Critical F Hoffmann La Roche AG
Publication of JPS55389A publication Critical patent/JPS55389A/ja
Publication of JPS63420B2 publication Critical patent/JPS63420B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はシクロヘキセン誘導体、即ちラセミ体
の(racemic)及び光学的に活性なアスタキサン
チンの製造方法に関する。 本発明によつて提供される方法は、式 のラセミ体のまたは光学的に活性なジオールをハ
ロゲン化し、そして得られるハライドをトリアリ
ールホスフインと反応させ、生じる一般式 式中、Xはアリール基を表わし、そしてYはハ
ロゲンを表わす、 のホスホニウム塩を式 のジアルデヒドと縮合させてラセミ体のまたは光
学的なアスタキサンチンを生成させることからな
る。 本明細書において用いる「ハロゲン化」、「ハラ
イド」及び「ハロゲン」なる表現におけるハロゲ
ンは塩素、臭素及びヨウ素である。 上記の式及び以下の式において、常に全トラン
ス配置を示した。しかしながら、また本発明には
可能なシス−配置も含まれる。 式のジオールのハロゲン化は、それ自体公知
の方法において、ハロゲン化水素(塩化水素、臭
化水素またはヨウ化水素)を用いて、即ち水性溶
液(例えば48%または57%)中で行うことができ
る。このハロゲン化は約−10℃乃至+10℃間の温
度、好ましくは約0℃で行うことができる。ハロ
ゲン化を行う際の溶媒として、かかるハロゲン化
に適する溶媒、例えば塩化メチレンまたはクロロ
ホルムの如き塩素化された炭化水素を用いること
ができる。 かくして得られるハロゲニドとトリアリールホ
スフイン、特にトリフエニルホスフインとの反応
による式のホスホニウム塩の生成は、それ自体
公知の方法において、例えば酢酸エチル中で、好
ましくは不活性雰囲気下で且つ酸結合剤(例えば
1・2−ブチレンオキシドの如きアルキレンオキ
シド)の存在下において、ほぼ室温または昇温下
で行うことができる。 生じる式のホスホニウム塩と式のジアルデ
ヒドとの反応は、同様に適当な溶媒、例えば塩化
メチレンまたはクロロホルム中にて、酸結合剤、
例えば1・2−ブチレンオキシドまたはナトリウ
ムメチレートの存在下において行うことができ
る。 上記の方法で得られるアスタキサンチンは、ラ
セミ体のまたは光学的に活性な出発物質のいずれ
を用いたかによつて、ラセミ体〔(3RS・3′RS)
−配置〕または光学的に活性な形〔(3S・3′S)−
配置もしくは(3R・3′R)−配置〕或いはメソ形
で存在する。 また、本発明である種の中間体、即ちアスタキ
サンを製造する際の上記方法に適するシクロヘキ
サノン化合物の製造方法に関する。 これらシクロヘキサノン化合物の製造に対して
本発明によつて提供される方法は、式 の2−ヒドロキシケトイソホロンを還元して式 のジオールを生成させ、該式のジオールにおけ
る遊離のヒドロキシ基を保護されたヒドロキシ基
に変え、得られる生成物を適宜アルキニル化し、
そして式 のラセミ体のまたは光学的に活性なアセチレンジ
オールに転化し、該アセチレンジオールを適宜部
分的に還元して式 のジオールを生成させることからなる。 本方法の第一工程において、式の2−ヒドロ
キシケトイソホロンを選択的に還元する。この還
元は有利には適当な溶媒、即ち水性−アルカリ性
溶液における式の2−ヒドロキシケトイソホロ
ンを、ラネーニツケルの存在下において水素で処
理することにより行われる。かくして最初にアル
カリ金属塩が生じ、次にこのものを還元する。こ
の還元は例えば室温で行うことができる。 得られる還元生成物は式
【式】及び
【式】 のジオールからなる互変異性体混合物であり、式
のジオールが本方法の次の工程に用いるのに適
した化合物である。 式のジオールにおける所望の互変異性体形を
ブロツクするため及びこれに含まれる2個のヒド
ロキシ基を保護するために、このヒドロキシ基を
保護されたヒドロキシ基に変える。これは有利に
は、好ましくはアセトンでアセトン化
(acetonisation)によつて行われ、こうして式 の化合物が得られ、ここで式のジオールに存存
するヒドロキシ基は保護された形で存在する。 しかしながらまた、アセトン化は2・2−ジメ
トキシプロパンまたはイソプロペニルメチルエー
テルを用いて行うこともできる。 アセトン化はそれ自体公知の方法において、酸
−触媒条件下で且つ水を分離しながら有利に行う
ことができる。かくして先行する還元による互変
異性体混合物に存在する式aのジオールは、ア
セトン化中に式の互変異性体に完全に転化さ
れ、最終的に全体の物質がアセトニドに固定さ
れる。 しかしながらまた、式の還元生成物における
ヒドロキシ基の保護は式のジオールの二量体化
によつて、即ち有利には水の分離に伴う酸−触媒
によつて、例えば適当な溶媒(例えばトルエン)
中でp−トルエンスルホン酸または過塩素酸と沸
騰させて行うことができる。この場合には、式
のジオールに存在するヒドロキシ基は分子内エー
テル生成及び二量体生成によつて保護される。ま
たこの場合に式aの互変異性体ジオールの二量
体への完全な転化が起り、同時に所望の互変異性
体形が固定される。 本方法の次の工程、即ちアルキニル化は、アル
キニル化生成物の脱水及び保護基の離脱をもたら
す条件下、即ちアルキニル化生成物の酸加水分解
条件下で有利に行われる。 アルキニル化は随時保護されていてもよい3−
メチルペンテニノールを用いて、例えば式
【式】または
【式】 式中、Alkは低級アルキル基例えばメチル基を
表わす、 の3−メチルペンテニン−(1または3)−オール
のシリルエーテルによつて、或いはアセトン3−
メチル−2−ペンテン−4−インイルアセタール
またはtert−ブチル3−メチル−2−ペンテン−
4−インイルエーテルによつて、即ち、かかるア
ルキニル化に対してそれ自体公知の条件下で行う
ことができる。 アルキニル化、脱水及び保護基の離脱後に得ら
れる式のアセチレンジオールを、次の工程で還
元して式のジオールを生成させる。 この部分的還元は亜鉛及び氷酢酸を用いて有利
に行われる。 部分的還元に対する溶媒として、適当な有機溶
媒、例えば塩化メチレンの如き塩素化された炭化
水素を用いることができるが、しかしながら或い
は試薬として用いる氷酢酸を用いることができ
る。 好ましくは塩化メチレン/氷酢酸中のアセチレ
ンジオールの約2%溶液を用い、前者は約1:2
〜1:2.5の比で用いられる。亜鉛は出発物質1
モル当り約1〜3g原子、好ましくは2.5g原子
の量で有利に用いられる。 部分的還元は約−20℃乃至ほぼ室温間の温度で
行うことができる。この部分的還元は好ましくは
約0℃で行われる。 次に生じる式の化合物を前記の方法におい
て、式のホスホニウム塩を経てアスタキサンチ
ンに転化することができる。 光学的に活性なポリエン化合物を製造するため
に、式のラセミ体のジオールを分割用塩基
(resolving base)によつて光学的に活性な形に
変え、この光学的に活性な形を更に工程(→
→→→→アスタキサンチン)に付す。 分割用塩基として有利にはα−フエニルエチル
アミン、即ち(S)−(−)−α−フエニルエチル
アミンまたは(R)−(+)−α−フエニルエチル
アミンが用いられる。 しかしながらまた、サケに存在する天然のアス
タキサンチンを製造する際に必要な式 の光学的に活性な化合物は、式の化合物を酵母
(例えば圧搾酵母)で発酵的に還元して得ること
ができ、式aの化合物に対応して、光学的に活
性な形における式及びaの2種の互変異性ジ
オールの混合物が得られる。次にこの混合物を、
式及びaのジオール混合物のアセトン化に関
してすでに述べた方法でアセトン化し、式aの
光学的に活性な化合物が得られ、次にこのものを
対応する式、及びの光学的活性形を経て、
サケに存在する天然の光学的に活性なアスタキサ
ンチンに転化する。 以下の実施例は本発明をさらに説明するもので
ある。 実施例 1 塩化メチレン150ml中の6−ヒドロキシ−3−
(5−ヒドロキシ−3−メチル−1・3−ペンタ
ジエニル)−2・4・4−トリメチル−2−シク
ロヘキセン−1−オン25gの溶液を、撹拌機、圧
力バランスを備えた50mlの滴下ロート、温度計及
び不活性ガス導入装置を備えた200mlのスルホン
化用フラスコに導入した。得られた溶液をアルゴ
ン雰囲気下にて氷浴により0゜〜5℃に冷却し、次
に処理するまで、この温度範囲に保持した。上記
温度範囲に保持しながらできるだけ速かに、臭化
水素溶液(63%水溶液)30mlを滴下した。この混
合物を更に5分間撹拌し、1の分液ロート中の
10%塩化ナトリウム溶液100ml中に注いだ。更に
分液ロートに酢酸エチル400mlを加え、次にこの
混合物を十分に振盪した。底部の水相を分離し、
そしてすてた。有機相を総量200mlの5%重炭酸
ナトリウム溶液で2回洗浄した。洗液はすてた。
有機相を1・2−ブチレンオキシド1mlで処理
し、無水硫酸ナトリウム50g上で乾燥し、そして
過した。紙上の乾燥剤を酢酸エチル100mlで
すすぎ、このブロマイド溶液を浴温30℃で水流ポ
ンプによる減圧下で回転発機中で約250mlに濃縮
した。回転蒸発機中の減圧を窒素によつて保持
し、得られた黄色の濃縮物を直ちにホスホニウム
塩の製造に用いた。 酢酸エチル250ml中のトリフエニルホスフイン
30g及び1・2−ブチレンオキシド1mlの溶液
を、撹拌機、温度計、圧力バランスを備えた250
mlの滴下ロート及び不活性ガス導入口を備えた
1.5のスルホン化用フラスコに入れた。この容
器を全体の反応中、アルゴン通気した。上記節に
従つて製造したブロマイド溶液を約2時間にわた
つて室温で滴下した。 混合物中に最初に濁りが現われた際に、種結晶
を加えた。その際に白色のホスホニウム塩が連続
的に晶出し、混合物の温度はやや上昇した(約28
℃まで)。臭素の添加終了後、この混合物を更に
24時間撹拌し、次に生成物を窒素下で別した。
白色の結晶を酢酸エチル250mlで洗浄し、水流ポ
ンプによる減圧下にて、乾燥炉中で40℃で一定重
量になるまで乾燥した。 融点172゜〜174℃の〔(4E)−5−(4−ヒドロキ
シ−2・6・6−トリメチル−3−オキソ−1−
シクロヘキセン−1−イル)−3−メチル−2・
4−ペンタジアエル〕−トリフエニルホスホニウ
ムブロマイド54.1gが得られた。 上記のホスホニウムブロマイド69g及び2・7
−ジメチル−オクタトリエン−(2・4・6)−ジ
アール−(1・8)8.2gを、撹拌機、圧力バラン
スを備えた50mlの滴下ロート、温度計及び不活性
ガス導入口を備えた500mlのスルホン化用フラス
コ中で、撹拌し且つアルゴンを通気しながら塩化
メチレン250mlに溶解した。この溶液を連続的に
撹拌しながら氷浴によつて0゜〜5℃に冷却し、こ
の温度で90分間にわたり、ナトリウムメチレート
溶液27.6ml(ナトリウムメチレート6.48gを含
む)で滴下処理した。1時間後、冷却浴を取り除
き、この混合物を室温に更に18時間反応させた。 塩化メチレンで処理し、ヘプタン中で加熱して
異性化し、そして更に塩化メチレン及びメタノー
ルで精製した後、融点220゜〜222℃のラセミ性ア
スタキサンチン23.1gが得られた。 出発物質として用いた6−ヒドロキシ−3−
(5−ヒドロキシ−3−メチル−1・3−ペンタ
ジエニル)−2・4・4−トリメチル−2−シク
ロヘキセン−1−オンは次の如くして製造するこ
とができた。 撹拌機を備えた3の水素添加装置中で、水酸
化ナトリウム40gを水1.1に溶解し、20℃に冷
却したこの溶液を2−ヒドロキシ−3・5・5−
トリメチル−2−シクロヘキセン−1・4−ジオ
ン(2−ヒドロキシ−ケトイソホロン)168.2g
及びラネーニツケル28gで処理した。 装置内の空気を水素で置換し、はげしく撹拌し
ながら還元を始めた。4時間後または約25の水
素を吸収した後、水素の吸収は止まり、更に1時
間後、混合物から触媒を別し、水ですすいだ。
全部の液を37%塩酸90mlで酸性にし、分液ロー
ト中で、飽和塩化ナトリウム溶液及び塩化メチレ
ン間に分配した。合液した塩化メチレン抽出液を
硫酸ナトリウム上で乾燥し、浴温約50℃で水流ポ
ンプによる減圧下にて、回転蒸発機中で一定重量
になるまで蒸発させた。残渣、即ち式及びa
の2種の互変異性体形の混合物(3・4−ジヒド
ロキシ−2・6・6−トリメチル−2−シクロヘ
キセン−1−オン及び3・6−ジヒドロキシ−
2・4・4−トリメチル−2−シクロヘキセン−
1−オン)は次のアセトン化工程に直接用いるこ
とができた。 アセトン化するために、アセトン1.5中の上
記の互変異性体混合物200gを、撹拌機及び水分
離器を備え、且つ分子ふるいIG−2(4A)を充填
した乾燥塔に導入し、室温で撹拌しながら70%過
塩素酸2mlで滴下処理した。30℃で6〜7時間
後、この有機性無色の溶液に、粉末にした無水炭
酸カリウム25gを加えた。 次にこの懸濁液を、水分を排除しながら室温で
1時間撹拌し、ピリジン2mlで処理した。固体物
質をガラス吸引過器を通して別し、この過
器上をアセトン各50mlで2回、即ち総量100mlの
アセトンで洗浄した。合液した液を浴温30℃で
水流ポンプによる減圧下にて回転蒸発機中で蒸発
させた。残渣(黄色油)をn−ヘキサン600ml及
び1N炭酸ナトリウム溶液100mlで処理し、はげし
く振盪して2相に溶解し、次に全体を分液ロート
中で、ヘキサン並びに1N炭酸ナトリウム溶液及
び飽和塩化ナトリウム溶液からなる水相に分配し
た。有機相を合液し、硫酸ナトリウム上で乾燥
し、浴温40℃で水流ポンプによる減圧下にて回転
蒸発機中で約50%溶液に濃縮した。淡黄色の溶液
を、750mlスルホン化用フラスコ(撹拌機、温度
計及び塩化カルシウム管を備えた)中にて撹拌し
ながらアセトン/ドライアイス浴によつて−30℃
に冷却し、この温度で5時間放置した。冷却した
際に生成物は重い白色の結晶状で分離し始めた。 この結晶を吸引別し、紙上でn−ヘキサン
(−35℃に冷却したもの)150mlで洗浄し、次に減
圧下(0.2mmHg)で乾燥炉中にて室温で、一定重
量になるまで乾燥した。融点58゜〜59℃の生成物
202gが得られた。母液から、蒸留及び留出物の
結晶化により、更に29.6gが得られ、従つてラセ
ミ体の7・7a−ジヒドロ−2・2・4・6・6
−ペンタメチル−1・3−ベンゾジオキソール−
5(6H)−オンの総収量は231.6gであつた。 撹拌機、温度計、塩化カルシウムを詰めた管を
備えた冷却器、圧力バランスを備えた1の滴下
ロート及びアルゴンガス導入口を備えた10のス
ルホン化用フラスコ中に、マグネシウム細片60.8
g及び無水テトラヒドロフラン550mlを導入した。
次に無水テトラヒドロフラン420ml中の臭化エチ
ル226mlの溶液を、撹拌しながら50分以内に滴下
した。約1分後、強い発熱的グリニアール反応が
室温で自然に始まつた。氷浴によつて、50゜〜60
℃間の温度を保持できるように、滴下速度を調節
した。 次にこの混合物を油浴(浴温80℃)で加熱し、
90分間撹拌した。 その後、混合物の温度を連続的に撹拌しながら
40℃に調節し、次に無水テトラヒドロフラン750
ml中にトリメチル−〔(トランス−3−メチル−ペ
ント−2−エン−4−イン)−オキシ〕−シラン
(1″−ペントールシリルエーテル)500mlの溶液を
65分間にわたつて滴下した。 上記の反応条件を保持しながら、この混合物を
2.5時間放置し、次に無水テトラヒドロフラン420
ml中の前記の如くして製造したアセトニド〔ラセ
ミ体の7・7a−ジヒドロ−2・2・4・6・6
−ペンタメチル−1・3−ベンゾジオキソール−
5(6H)−オン〕210.3gの溶液を30分間にわたつ
て滴下した。 反応条件(撹拌、40℃、アルゴンガス通気)を
更に16時間保持し、次に室温に冷却した溶液に、
エーテル500mlを加えた。 この混合物を砕いた氷1000g及び96%硫酸111
mlの混合物に加え、そして1分間はげしく撹拌し
た。 有機相をエーテル並びに飽和重炭酸ナトリウム
溶液及び飽和塩化ナトリウム溶液間に分配させ
た。有機相を合液し、硫酸ナトリウム上で乾燥
し、浴温約50℃で水流ポンプによる減圧下で一定
重量になるまで、回転蒸発機中で蒸発させた。褐
色油状物として粗製の生成物420gが得られ、こ
のものをイソプロピルエーテル及びヘキサンで精
製した後、融点84゜〜86℃の淡黄色結晶状で、6
−ヒドロキシ−3−(5−ヒドロキシ−3−メチ
ル−3−ペンテン−1−インイル)−2・4・4
−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン
189gを得た。 次の工程において、10のスルホン化用フラス
コ(撹拌機、温度計、塩化カルシウム管及び不活
性ガス導入装置を備えた)中の上で得られたケト
ジオール(150g)を、撹拌し且つアルゴンを通
気しながら、塩化メチレン4.5及び氷酢酸0.975
に溶解した。この溶液を0℃に冷却し、亜鉛末
75gで処理した。 アルゴン下にて0℃で撹拌しながら、3時間後
に更に亜鉛末25g、そして更に2時間後に25gを
加え、この混合物を処理した。 シンタード(sintered)グラスフイルター上
で、冷時に混合物を過し、残渣をフイルター上
で総量600mlの塩化メチレンで2回洗浄した。更
に塩化メチレンで処理し、硫酸ナトリウム上で乾
燥し、過し、一定重量になるまで50℃で蒸発さ
せた後、褐色油158.7gが得られ、このものをエ
ーテル及びヘキサンで精製した後、シス/トラン
ス異性体混合物として、6−ヒドロキシ−3−
(5−ヒドロキシ−3−メチル−1・3−ペンタ
ジエニル)−2・4・4−トリメチル−2−シク
ロヘキセン−1−オン120.6gを得た。 エーテルから結晶化させ、母液を蒸発させた
後、融点92゜〜94℃の黄色結晶状でシス異性体83
g並びに黄色油状物としてシス及びトランス異性
体(1:1)混合物35.9gが得られた。 亜鉛及び氷酢酸で還元後に得られた異性体混合
物を直接前記の如くハロゲン化及びホスホニウム
塩に転化することができた。 実施例 2 実施例1に述べた方法と同様にして、250mlの
スルホン化用フラスコ中で、6−ヒドロキシ−3
−(5−ヒドロキシ−3−メチル−1・3−ペン
タジエニル)−2・4・4−トリメチル−2−シ
クロヘキセン−1−オン10gを塩化メチレン60ml
中で37%塩酸16mlと反応させて、対応するクロラ
イドが得られ、このものをトリフエニルホスフイ
ンと反応させて〔(4E)−5−(4−ヒドロキシ−
2・6・6−トリメチル−3−オキソ−1−シク
ロヘキセン−1−イル)−3−メチル−2・4−
ペンタジエニル〕−トリフエニルホスホニウムク
ロライド(融点184゜〜186℃)が得られ、後者を
また実施例1に述べた方法と同様にして、2・7
−ジメチル−オクタトリエン−(2・4・6)−ジ
アール−(1・8)と反応させてラセミ性アスタ
キサンチンを生成させた。 実施例 3 実施例1及び2に述べた方法と同様にして、
〔(4E)−5−(4−ヒドロキシ−2・6・6−ト
リメチル−3−オキソ−1−シクロヘキセン−1
−イル)−3−メチル−2・4−ペンタジエニル〕
−トリフエニルホスホニウムアイオダイド(融点
196゜〜198℃)を経てラセミ体のアスタキサンチ
ンが得られた。 実施例 4 7・7a−ジヒドロ−2・2・4・6・6−ペ
ンタメチル−1・3−ベンゾジオキソール−5−
(6H)−オンのアルキニル化に対して実施例1に
用いたシリルエーテルの代りに、またアセトンメ
チル−3−メチル−2−ペンテン−4−インイル
アセタール(1″−ペントール及びイソプロペニル
メチルエーテルから製造)を用いることができ
た。 実施例 5 また3・4−ジヒドロキシ−2・5・6−トリ
メチル−2−シクロヘキセン−1−オンにおける
ヒドロキシ基の保護は次の如く二量体化によつて
行うことができる: 式及びaの互変異性体混合物120gをトル
エン1.4に溶解し、撹拌機、温度計、水分離器
及び不活性ガス導入口を備えた2のスルホン化
用フラスコ中にて、70%過塩素酸7mlで処理し
た。 撹拌し且つ窒素通気しながら、この混合物を、
ガスクロマトグラフ分析によつてもはや出発物質
が検出できなくなるまで、還流下(水分離器)で
約5時間沸騰させた。撹拌及び不活性ガスを通し
ながら、この混合物を室温に冷却し、28%水酸化
ナトリウム12mlによつてややアルカリ性にした。
この混合物を3の分液ロートに入れ、総量600
mlの水で2回洗浄し、最後に、浴温60℃で水流ポ
ンプによる減圧下で一定重量になるまで回転蒸発
機中で蒸発させた。黄−褐色の粘性残渣を加温し
ながらアセトン300mlに溶解し、次にこの溶液を
撹拌しながら氷浴中に0℃に冷却した。これによ
つて生成物が速かに晶出し始めた。これを冷蔵庫
中に一夜放置し、次に結晶を吸引別した。結晶
をフイルター上で総量50mlのアセトン(0℃に冷
却したもの)で2回洗浄し、次に水流ポンプによ
る減圧下で50℃で、一定重量になるまで乾燥炉中
にて乾燥した。母液を処理した後、融点206゜〜
209℃の結晶状で出発物質の二量体エーテル83.8
gを得た。 このものをシリルエーテルでアルキニル化し、
更に実施例1に述べた方法と同様にして処理する
ことができた。 実施例 6 光学的に活性なポリエン誘導体、特にアスタキ
サンチンの2種の光学的対掌体を製造するため
に、ラセミ体の3・4−ジヒドロキシ−2・6・
6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン
を次の方法(a)及び(b)に従つて分割した: (a) 3・4−ジヒドロキシ−2・6・6−トリメ
チル−2−シクロヘキセン−1−オン(実施例
1に従つて得られた互変異性体混合物形)40g
を無水エーテル250ml及び無水メタノール50ml
に溶解した。無水エーテル25ml中の(R)−
(+)−1−フエニルエチルアミン28.7gの溶液
を撹拌しながら20分以内に滴下した。こうして
油が徐々に分離し、温度が26℃に上昇した。 この混合物を更に16時間撹拌した。この間に
分離した油は消失し、黄色の軽い粉末の懸濁液
を生じた。このものを無水エーテル各150mlで
4回十分に洗浄し、これによつて最初ねばつく
過残渣は徐々に固体になつた。過残渣を回
転蒸発機中にて70℃で酢酸エチル400mlに溶解
し、種結晶を入れ、加熱浴を除去して回転蒸発
機中に一夜放置した。無色の晶出物を別し、
酢酸エチル各100mlで3回洗浄した。過残渣
を真空乾燥炉中にて50℃で一夜乾燥した。脱イ
オン水100ml及び塩化メチレン100mlに溶解した
上で得られたジアステレオマー塩14.57gを500
mlの分液ロートに導入した。3N硫酸20mlの添
加後、この混合物を1分間はげしく撹拌した。
分離した水相を塩化メチレン各100mlで2回逆
抽出した。合液した塩化メチレン相を飽和塩化
ナトリウム溶液25mlで洗浄し、硫酸ナトリウム
20g上で乾燥し、過し、乾燥剤をフイルター
上で塩化メチレン各50mlで2回すすいだ。液
を浴温40℃で回転蒸発機中にて一定重量になる
まで蒸発させた。 かくして得られた(3S)−ケトジオール
〔〔α〕D=−27.2゜(メタノール中0.59%)〕はラセ
ミ性ケトジオールに対して実施例1に述べた方
法と同様にして更に処理し、(3S・3′S)−アス
タキサンチン(サケに天然に存在する)を得
た。 (b) 3・4−ジヒドロ−2・6・6−トリメチル
−2−シクロヘキセン−1−オン(実施例1に
従つて得られた互変異性体混合物状)40gを無
水エーテル250ml及び無水メタノール50mlに溶
解した。上記の(a)部に述べた方法と同様にして
更に処理し、(3R)−ケトジオール〔〔α〕D=+
29.5゜(メタノール中1%)〕が得られ、このも
のを実施例1に述べた方法と同様にして
(3R・3′R)−アスタキサンチン(酵母中に天然
に存在する)に転化することができた。 実施例 7 脱イオン水4.5、圧搾酵母500g、砂糖250g、
2−ヒドロキシ−3・5・5−トリメチル−2−
シクロヘキセン−1・4−ジオン10g及び発泡防
止剤(ポリプロピレングリコールモノブチルエー
テル)1gからなる発酵液(fermentation
broth)も、表面に通気し(240/時)且つ撹拌
(900rpm)しながら、発酵器中にて30℃で培養し
た。発酵を4日及び5日間行つた後、それぞれ砂
糖100gを加えた。 7日間発酵を行つた後、発酵液を塩化ナトリウ
ムで飽和し、ジエチルエーテルで連続的に抽出し
た。エーテルを蒸発させた後、粗製の抽出物が得
られ、このものは2種の互変異性体発酵生成物、
(−)−(S)−3・4−ジヒドロキシ−2・6・6
−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン及
び(−)−(S)−3・6−ヒドロキシ−2・4・
4−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−オン
を含んでいた。 実施例1に述べた方法と同様にしてアセトン化
し、(7aS)−7・7a−ジヒドロ−2・2・4・
6・6−ペンタメチル−1・3−ベンゾジオキソ
ール−5(6H)−オン〔融点79゜〜80℃;〔α〕D
+105゜(c=0.102%、ジオキサン中〕が得られ、
このものを実施例1に述べた方法と同様にして
(3S・3′S)−アスタキサンチンに転化した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 のラセミ体のまたは光学的に活性なジオールをハ
    ロゲン化し、得られるハライドをトリアリールホ
    スフインと反応させ、そして生じる一般式 式中、Xはアリール基を表わし、そしてYはハ
    ロゲンを表わす、 のホスホニウム塩を式 のジアルデヒドと縮合させることを特徴とするラ
    セミ体のまたは光学的に活性な式 のアスタキサンチンの製造方法。 2 式のジオールを臭素化またはヨウ素化する
    特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 式 の2−ヒドロキシケトイソホロンを還元して式 のジオールを生成させ、該式のジオールにおけ
    る遊離のホドロキシ基を適宜保護されたヒドロキ
    シ基に変え、得られる生成物をアルキニル化して
    のラセミ体のまたは光学的に活性なアセチレンジ
    オールに転化し、該アセチレンジオールを部分的
    に還元し、得られる式 のラセミ体のまたは光学的に活性なジオールをハ
    ロゲン化し、得られるハライドをトリアリールホ
    スフインと反応させ、そして生じる一般式 式中、Xはアリール基を表わし、そしてYはハ
    ロゲンを表わす、 のホスホニウム塩を式 のジアルデヒドと縮合させることを特徴とするラ
    セミ体のまたは光学的に活性な式 のアスタキサンチンの製造方法。 4 式のジオールを臭素化またはヨウ素化する
    特許請求の範囲第3項記載の方法。 5 式の2−ヒドロキシケトイソホロンの還元
    を、対応するアルカリ金属塩をラネーニツケルで
    処理することにより行う特許請求の範囲第3項記
    載の方法。 6 式のジオールにおける遊離のヒドロキシ基
    をアセトン化によつて保護されたヒドロキシ基に
    転化する特許請求の範囲第3〜5項のいずれかに
    記載の方法。 7 該アセトン化を、アセトン、2・2−ジメト
    キシプロパンまたはイソプロペニルアルキルエー
    テルを用いて行う特許請求の範囲第6項記載の方
    法。 8 該イソプロペニルアルキルエーテルとしてイ
    ソプロペニルメチルエーテルを用いる特許請求の
    範囲第7項記載の方法。 9 式のジオールにおける遊離のヒドロキシ基
    をジオールの二量体化によつて保護されたヒドロ
    キシ基に変える特許請求の範囲第3〜5項のいず
    れかに記載の方法。 10 該アルキニル化を、3−メチル−ペンテニ
    ン−(1または3)−オールのシリルエーテルを用
    いて、アセトン3−メチル−2−ペンテン−4−
    インイルアセタールを用いて、或いはtert−ブチ
    ル3−メチル−2−ペンテン−4−インイルエー
    テルを用いて行う特許請求の範囲第3〜9項のい
    ずれかに記載の方法。 11 式のジオールの部分的還元を亜鉛及び氷
    酢酸を用いて行う特許請求の範囲第3〜8項のい
    ずれかに記載の方法。 12 式のラセミ体のジオールを分割用塩基に
    よつて光学的に活性な形に分割し、そして更に本
    方法の工程に付すことからなる、光学的に活性な
    アスタキサンチンを製造するための特許請求の範
    囲第3〜11項のいずれかに記載の方法。 13 該分割用塩基としてα−フエニルエチルア
    ミンを用いる特許請求の範囲第11項記載の方
    法。
JP6758179A 1978-06-02 1979-06-01 Cyclohexene derivative Granted JPS55389A (en)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CH607478 1978-06-02

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55389A JPS55389A (en) 1980-01-05
JPS63420B2 true JPS63420B2 (ja) 1988-01-07

Family

ID=4303824

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6758179A Granted JPS55389A (en) 1978-06-02 1979-06-01 Cyclohexene derivative
JP15357187A Granted JPS62294635A (ja) 1978-06-02 1987-06-22 シクロヘキセン誘導体

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15357187A Granted JPS62294635A (ja) 1978-06-02 1987-06-22 シクロヘキセン誘導体

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JPS55389A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6440127U (ja) * 1987-09-07 1989-03-09

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3402732A1 (de) * 1984-01-27 1985-08-01 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Verfahren zur herstellung ungesaettigter ketone
US9370772B2 (en) * 2012-06-22 2016-06-21 Dsm Ip Assets B.V. Catalytic system

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6440127U (ja) * 1987-09-07 1989-03-09

Also Published As

Publication number Publication date
JPS55389A (en) 1980-01-05
JPH0142957B2 (ja) 1989-09-18
JPS62294635A (ja) 1987-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0325410B2 (ja)
JP3782051B2 (ja) メソ−ゼアキサンチンの製造方法
JP2010501636A (ja) イソプレゴールの製造におけるフェノールリガンドの回収
US4885397A (en) Process for the preparation of cyclic ketones by isomerization of epoxides
HU206302B (en) Process for producing hydroxyl-protected /7e,9z/-7,9-alkadien-1-ols and derivatives
JPS63420B2 (ja)
CN114409612B (zh) 一种高含量2-氯-5-氯甲基噻唑的制备方法
JPH08311021A (ja) 高い9(Z)分を含有するβ−カロチン生成物の製造
US4543417A (en) ω,ω-Diacyloxy-2,6-dimethyl-octatrienoates and -octatrienals, their preparation and their use for the synthesis of terpene compounds
US4323711A (en) Process for producing cyclohexenes
US6103940A (en) Preparation of zeaxanthin, intermediates for this preparation, and the preparation thereof
JPH0782246A (ja) アスタキサンチンの製法
Wailes The synthesis of the stereoisomeric hexadeca-2, 4-dienoic acids and their isobutylamides
JP2823616B2 (ja) 「4,4,5,8−テトラメチル−1−オキサスピロ〔2.5〕オクタン、その製造法、及び2,2,3,6−テトラメチル−シクロヘキサン−カルブアルデヒド、その製造法」
US4009202A (en) 2(or 3)-methyl-1-acetoxy-4-alkoxy (or phenoxy)-1,3-butadienes
JP4540197B2 (ja) (e)−3−メチル−2−シクロペンタデセノンの製造法
EP3464235B1 (en) Process for the preparation of polysantol-type compounds
JPH026422A (ja) 3z,6z,8e‐ドデカトリエノールの製造方法並びにこの製造方法において使用する中間体及びこれら中間体の製造方法
US5243097A (en) Process for the continuous bulk production of acrylic polymers
SU1068434A1 (ru) Способ получени 2-ацетиленилзамещенных 1,3-диоксоланов
JPS6236012B2 (ja)
JPH0647561B2 (ja) アセチレン系誘導体類の製造方法
JPH0472832B2 (ja)
JP4075923B2 (ja) 1−アセトキシ−3−(置換フェニル)プロペン化合物
JPS6220198B2 (ja)