JPH08311021A - 高い9(Z)分を含有するβ−カロチン生成物の製造 - Google Patents

高い9(Z)分を含有するβ−カロチン生成物の製造

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JPH08311021A
JPH08311021A JP8116758A JP11675896A JPH08311021A JP H08311021 A JPH08311021 A JP H08311021A JP 8116758 A JP8116758 A JP 8116758A JP 11675896 A JP11675896 A JP 11675896A JP H08311021 A JPH08311021 A JP H08311021A
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Joachim Paust
パウスト ヨアヒム
Michael John
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高割合で9(Z)異性体を含有するβ−カロ
チン生成物を容易に製造する方法を提供する。 【解決手段】 β−イオニリデンエチルトリアリールホ
スホニウム塩(C15−トリアリールホスホニウム塩)の
工業的製造からの母液から出発して、9(Z)−異性体
に富んだC15−トリアリールホスホニウム塩と直接、β
−アポ−12′−カロチナールとをウィチッヒ反応させ
るか、又は2,7−ジメチル−2,4,6−オクタトリ
エンジアール及び引続きC15−トリアリールホスホニウ
ム塩と反応させ、次いで熱異性化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、β−イオニリデン
エチルトリアリールホスホニウム塩(C15−トリアリー
ルホスホニウム塩)の工業製造からの母液から出発し
て、9(Z)−異性体に富んだC15−トリアリールホス
ホニウム塩を、直接β−アポ−12′−カロチナールと
ウィッチヒ反応させるか、又は2,7−ジメチル−2,
4,6−オクタトリエンジアールと、かつ引続き(E)
配置を有するC15−トリアリールホスホニウム塩とウィ
ッチヒ反応させて、9(Z)異性体を高割合で含有する
β−カロチン生成物を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】式Iの9(Z)−β−カロチンは天然に
生ずる。米国特許第5310554号明細書は、ドナリ
エラ藻(Dunaliella algae)は、強い
日光にさらすと時々、オール−(E)−β−カロチンよ
りも9(Z)−β−カロチンを多く生成することを開示
している。米国特許第5310554号は、製造及び生
物利用性に関して、9(Z)−β−カロチンがオール−
(E)の形のものと比較して利点があることを記載して
いる。加えて、Nature355(1992)359
〜61及びArchives of Biochemi
stry andBiophysics、313(19
94)150〜55の記載に従えば、9(Z)−β−カ
ロチンは、RXRα細胞受容体を活性化し、その結果、
胚の発達及び細胞分化及び増殖をコントロールする9
(Z)−レチノイック酸の前駆体としてみなされるべき
である。
【0003】生物学的物質から9(Z)−β−カロチン
を含む生成物を分離することは大変な労力を要し、他の
親油性物質の除去も含まれる。それゆえ、本発明の目的
は極めて簡単な方法で化学的手段により相応の物質を製
造することである。
【0004】工業的なビタミンAの合成のために及びレ
チナール及びレチノイック酸のような他のビタミンA誘
導体を製造するために必要であるC15−トリアリールホ
スホニウム塩の製造において(例えば、H.ポマーら、
Angew.Chem.77(1965)277〜36
0を参照)、必要な生成物の回収は、母液からなされ、
この母液は、オール−(E)−C15−トリフェニルホス
ホニウム塩と共に全C15−トリアリールホスホニウム塩
に対して10〜60重量%の、特に30〜40重量%の
割合の9(Z)異性体を含んでいる。高含量の(Z)異
性体を有するβ−カロチン生成物を製造するためのこの
母液の直接的使用は、容易にはできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、C15
−トリフェニルホスホニウム塩の製造からの母液から、
特に一般的には、C15−トリアリールホスホニウム塩か
らの母液から、所望のβ−カロチン生成物を製造可能と
する手段を有する方法を開発することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題は、β−イオニ
リデンエチルトリアリールホスホニウム塩(C15−トリ
アリールホスホニウム塩)の工業的製造から得られる母
液から出発して、次式I:
【0007】
【化7】
【0008】の9(Z)−β−カロチンを高割合で含有
するβ−カロチン生成物を製造する方法で、以下の手段
よりなる方法により達成されることを見い出した: A.水による抽出及びその水相の濃縮により母液から分
離されたC15−トリアリールホスホニウム塩中の9
(Z)−C15−トリアリールホスホニウム塩の割合を、
低級アルカノールにこの油状C15−トリアリールホスホ
ニウム塩の混合物を溶解させ、そして冷却時に晶出する
オール−(E)−C15−トリアリールホスホニウム塩を
除去することにより増加させ、 B.次式II:
【0009】
【化8】
【0010】[式中、Xはハロゲン又はHSO4 -であ
り、Arは非置換の又は置換されたフェニルである]の
9(Z)−異性体に富む、得られたC15−トリアリール
ホスホニウム塩を、ウィッチヒ反応に適した溶媒中で塩
基の存在下に、 a) 次式III:
【0011】
【化9】
【0012】のオール−(E)−β−アポ−12′−カ
ロチナールと直接反応させるか、或は b) まず次式IV:
【0013】
【化10】
【0014】の対称のC10−ジアルデヒドと反応させ、
次いで得られた次式V:
【0015】
【化11】
【0016】の9(Z)−β−アポ−12′−カロチナ
ールを、ウィッチヒ反応に適した溶媒中、塩基の存在下
に、次式VI:
【0017】
【化12】
【0018】[式中、X-及びArは上述の意味を有す
る]の9−(E)−β−イオニリデンエチルトリアリー
ルホスホニウム塩と反応させ、かつ C.慣用の方法で単離されて得られたβ−カロチンを熱
処理をして、β−カロチンの11又は11′位に形成さ
れた(Z)配置を有する二重結合を異性体化させる。
【0019】本発明によるこの方法は、A工程におい
て、 a) 母液に水を加え、そして有機相を除去すること、 b) 溶媒を水からイソプロパノールに変えつつ、穏和
な条件下に水相を濃縮すること及び c) 冷却時に晶出するオール−(E)−C15−トリア
リールホスホニウム塩を除去すること により、C15−トリアリールホスホニウム塩製造時の母
液からの9(Z)−C15−トリアリールホスホニウム塩
の割合を増加させる際に、特に有利である。
【0020】C15−トリアリールホスホニウム塩は、一
般にトルエン又はキシレンのような芳香族炭化水素中
で、塩化メチレンのような塩素化炭化水素中で、アセト
ニトリル中で、又はこれらの溶媒の混合物中で慣用の方
法により製造される。
【0021】したがって、本発明による方法で使用され
る母液は、これらの溶媒の1つ又は溶媒の混合物、9
(E)−及び9(Z)−C15−トリアリールホスホニウ
ム塩及び痕跡量の酸、反応水及びC15−炭化水素のよう
な副生成物、トリフェニルホスフィンオキシド、及びハ
ロゲン化水素酸又は硫酸のトリアリールホスホニウム塩
から成る。
【0022】これらは、反応条件に依存して、C15−ト
リアリールホスホニウム塩の全量に対して、10〜60
%、好適には30〜40%の割合の9(Z)異性体を含
有する。C15−トリアリールホスホニウム塩は、この母
液から水で抽出され、この水相は穏和な条件下で濃縮さ
れる。生じる油状物を、十分量の低級アルカノール、好
適にはイソプロパノール中に入れ、塩濃度を30〜70
重量%、好適には40〜60重量%、特には45〜55
重量%とする。生じる溶液を、次いで−50〜25℃、
好適には−30〜50℃で放置し、その間に、オール−
(E)−C15−トリアリールホスホニウム塩が晶出する
ので、除去することができる。9(Z)−C15−塩のこ
の富化の後に、母液中の9(Z)−対オール−(E)−
15−トリフェニルホスホニウム塩の割合は、約1:1
〜50:1である。実施例において90:6であり、約
15:1に相当する値が達成された。
【0023】9(Z)異性体の更なる富化は引き続くウ
ィッチヒ反応の動的コントロールに基づいて可能であ
る。なぜならば、残留するオール−(E)−異性体は9
(Z)−C15−トリアリールホスホニウム塩よりも一層
速やかにウィッチヒ反応を受けるからである。すなわ
ち、ウィッチヒ反応の際のC15−トリアリールホスホニ
ウム塩混合物とアルデヒド、例えばアセトアルデヒドの
反応は、オール−(E)−C15塩の割合に相応する量で
存在し、反応混合物の酸の後処理は、動的な差異の故に
純粋な9(Z)−C15−トリアリールホスホニウム塩の
単離を可能とする。
【0024】工程Ba)における一般式IIの9(Z)
異性体に富んだC15−トリアリールホスホニウム塩の式
IIIのオール−(E)−β−アポ−12′−カロチナ
ールへの結合、及び工程Bb)における一般式Vの9
(Z)−β−アポ−12′−カロチナールを得るための
一般式IVのC10−ジアルデヒドへのこれらの結合、及
び工程Bb)で得られた9(Z)−β−アポ−12′−
カロチナールの一般式VIのオール−(E)−トリアリ
ールホスホニウム塩への結合は、一般に、ウィッチヒ反
応のためのポリエン化学で慣用の条件下で起こる。ウィ
ッチヒ反応のための一般的条件の詳細については、ドイ
ツ特許(DE)第1068703号又はドイツ特許第1
068705号を参考にし得る。
【0025】ウィッチヒ反応のために一般に使用される
塩基は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸
化物、アミン、アンモニア又はアルカリ金属炭酸塩であ
る。
【0026】有機アミン、アンモニア、アルカリ金属炭
酸塩又は水酸化マグネシウムのような弱塩基、又はアル
カリアルコラートも特に有利に使用できる。
【0027】この反応は、一般には−20℃〜50℃、
好適には0℃〜20℃で実施される。
【0028】適当な溶媒は、反応条件下で不活性であ
り、前駆体を十分な程度に溶かすものである。例えば、
塩化メチレン又はジメチルホルムアミドの存在下で、僅
かに溶解する(sparingly soluble)
式IVのジアルデヒドを反応させることが望ましい。反
応媒体は、均一相又は二相の形であってよい。従って、
例えば、純粋な塩化メチレン、純粋なジメチルホルムア
ミド、低級アルカノール又はこれらの溶媒の混合物を使
用することができる。しかしながら、塩化メチレン/水
又はヘプタン/水のような二相系を使用することもでき
る。更に、本発明の方法は、両方の出発化合物を溶媒に
導入し、これに塩基を加えるか、さもなければ、C15
トリアリールホスホニウム塩の溶液を製造し、塩基を加
え、次いで単に相応するアルデヒドの溶液を添加するこ
とにより実施できる。この混合物は、例えば、所望生成
物をヘプタン中に入れ、水/メタノール混合物を使用し
てトリアリールホスフィンオキシドを除くことにより後
処理される。使用されたβ−アポ−12′−カロチナー
ルの残分は、所望により、シリカゲルを通する濾過によ
り除去することができる。
【0029】本発明の方法において、慣用の方法で単離
して得られたβ−カロチンを、工程Cで不活性炭化水素
又はアルカノール、有利にはヘプタン又はイソブタノー
ル中で70〜80℃で約1〜2時間加熱して、生成β−
カロチンの11又は11′位に(Z)配位を有する二重
結合を異性化する際に、及び/又は最初に工程Bb)で
得られ、慣用の方法で単離された式Vの粗製β−アポ−
12′−カロチナールを、不活性炭化水素又はアルカノ
ール中、好ましくはヘプタン又はイソブタノール中で、
70℃〜80℃で約1〜2時間加熱して、副生物として
生成された9(Z)、11(Z)異性体の11位にある
(Z)配置を有する二重結合を異性化する際に、特に高
割合の9(Z)異性体が得られる。
【0030】本発明の方法を使用することにより、比較
的簡単な方法で、約60〜80%(HPLC%領域)の
9(Z)分を有するβ−カロチン生成物を得ることがで
きる。約10%がオール−(E)−β−カロチンであ
り、残りは他の(Z)化合物及び(Z)配置の2個の二
重結合を有する異性体である。
【0031】
【実施例】以下の実施例は、本発明による方法を説明す
るためのものである。
【0032】例 1 A.9(Z)−C15−トリアリールホスホニウム塩の富
化 3−メチル−5−(2,6,6−トリメチル−1−シク
ロヘキセニル)−2,4−ペンタジエニルトリフェニル
ホスホニウムビスルフェート(C15−トリフェニルホス
ホニウムスルフェート)の工業的製造のからのヘキサン
/イソプロパノール中の母液4.8リットルを水480
mlと激しく混合した。有機相を除去した後に、この水
溶液を、最初はより一層穏和な条件で水を除去するため
に、最後は9(E)−C15−トリフェニルホスホニウム
ビスルフェートを沈殿させるためにイソプロパノール約
3lを少量ずつ添加しながら、70℃で回転蒸発器中で
完全に蒸発させた。
【0033】約50重量%のC15−トリフェニルホスホ
ニウムビスルフェート溶液523gが得られ、HPLC
分析は、9(Z)異性体が1.5:1の割合で優勢であ
ることを示した。
【0034】続いて、この溶液に9(E)−C15−トリ
フェニルホスホニウムビスルフェートを接種し、5℃で
16時間放置し、次いで結晶化した9(E)−C15塩を
濾去した。残留する母液336gは、約2%水とC15
トリフェニルホスホニウムビスルフェートとを、8.
4:1の割合で含有しており、ほとんど分解を生ずるこ
となく5℃で保存できた。
【0035】B.β−アポ−12′−カロチナールとの
ウィッチヒ反応 例1Aのようにして製造されたC15−トリフェニルホス
ホニウムビスルフェート溶液約120g(約1モル)、
水158ml、n−ヘキサン180ml及びβ−アポ−
12′−カロチナール(C25−Al)36g(0.1モ
ル)の混合物に、20℃でナトリウムメトキシドの30
重量%メタノール溶液56.3g(0.31モル)を滴
加した。次に、この混合物を50℃で1時間撹拌し、メ
タノール240mlを添加し、下部相を除去した。50
℃でヘプタンを60重量%メタノール水溶液110ml
で洗い、回転蒸発器で濃縮させた。粗生成物61gが得
られ、その中に依然として存在するC25−Alをシリカ
ゲルを通過させる濾過により除去し、シクロヘキサン/
ジイソプロピルエーテル(9:1)で洗った。β−カロ
チンを含有する濾液を回転蒸発器で蒸発させると、β−
カロチン異性体混合物48.1g(理論値の86.1%
に相当する)が得られ、これはHPLCによれば次の組
成を有していた:13(Z)−β−カロチン1.4%、
9(Z)−β−カロチン54.6%、オール−(E)−
β−カロチン11%、9(Z),1(Z)−β−カロチ
ン33%及び他の異性体。
【0036】C.異性化 n−ヘキサン400ml中の例1Bのようにして製造さ
れたβ−カロチン異性体混合物を含有する溶液を約70
℃で2時間還流させ、回転蒸発器で濃縮させた。粘性油
状物として得られたβ−カロチン異性体混合物は、HP
LCによれば次の組成を有していた:13(Z)−β−
カロチン2.6%、9(Z)−β−カロチン68.9
%、オール−(E)−β−カロチン11.3%及び他の
異性体17.2%。
【0037】例 2 例1Aのようにして製造された9(Z)−C15−トリフ
ェニルホスホニウム塩溶液120g(約0.1モル)及
びジクロロメタン溶液220ml中の2,6−ジメチル
−2,4,6−オクタトリエンジアール18gの溶液か
ら成る2相混合物に、約30℃でアンモニアガスを飽和
させた。次に、この相を分離し、ジクロロメタン相を回
転蒸発器中で濃縮させ、生じた残渣をヘプタン150m
lとメタノール100mlとからの混合物中に50℃で
溶解させた。水65mlを添加した後、下部相を除去し
た。上部相は、HPLC分析によれば、約56%の9
(Z)−及び約30%の(9Z,11Z)−β−アポ−
12′−カロチナールを含有するβ−アポ−12′−カ
ロチナールの(E,Z)混合物を含有していた。
【0038】次に、このヘプタン相を、メタノール溶液
100ml中の約90%純度のβ−イオニリデンエチル
トリフェニルホスホニウムビスルフェート62gの溶液
と混合し、次いで、約30℃で、30重量%のナトリウ
ムメトキシドメタノール溶液45.5g(0.25モ
ル)を滴加した。
【0039】30分後に、水120mlを添加し、下部
相を50℃で分離して捨て、上部相をそれぞれ60%の
メタノール水溶液120mlで2回洗った。ヘプタン相
を回転蒸発器(浴温50℃、50ミリバール)中で濃縮
させると、(E,Z)−β−カロチン61.5gが得ら
れた。
【0040】この粗生成物を例1に記載したようにして
シリカゲルを通して濾過することにより精製し、ヘプタ
ン200ml中に入れ、熱的に異性化して(80℃で1
時間)、(11Z)及び(11′Z)の配置を有する二
重結合をE型に変えた。回転蒸発器中で濃縮すると、粘
性の油状物としてβ−カロチンが生じ、HPLC分析に
よれば以下の組成を有していた:13(Z)−β−カロ
チン4.4%、9(Z)−β−カロチン66%、オール
−(E)−β−カロチン9.6%及びβ−カロチンの他
の異性体約20%。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 β−イオニリデンエチルトリアリールホ
    スホニウム塩(C15−トリアリールホスホニウム塩)の
    工業的製造からの母液から出発して、次式I: 【化1】 の高い9(Z)−β−カロチン分を含有するβ−カロチ
    ン生成物を製造する場合に A.母液から水で抽出し、その水相を濃縮することによ
    り単離されたC15−トリアリールホスホニウム塩中の9
    (Z)−C15−トリアリールホスホニウム塩の割合を、
    この油状のC15−トリアリールホスホニウム塩混合物を
    低級アルカノール中に溶解させ、冷却時に晶出するオー
    ル−(E)−C15−トリアリールホスホニウム塩を除去
    することにより増大させ、 B.一般式II: 【化2】 [式中、Xはハロゲン又はHSO4 -であり、Arは非置
    換の又は置換されたフェニルである]の9(Z)−異性
    体に富む得られたC15−トリアリールホスホニウム塩を
    ウィッチヒ反応に適した溶媒中で塩基の存在下に、 a) 次式III: 【化3】 のオール−(E)−β−アポ−12′−カロチナールと
    直接反応させるか、或は b) まず次式IV: 【化4】 の対称のC10−ジアルデヒドと反応させ、次いで得られ
    た次式V: 【化5】 の9(Z)−β−アポ−12′−カロチナールを、ウィ
    ッチヒ反応に適した溶媒中で塩基の存在下に、一般式V
    I: 【化6】 [式中、X-及びArは上述の意味を有する]の9−
    (E)−β−イオニリデンエチルトリアリールホスホニ
    ウム塩と反応させ、 C.慣用の方法で単離された生成β−カロチンに熱処理
    を行ってβ−カロチンの11又は11′位に形成された
    (Z)−配置を有する二重結合を異性体化することを特
    徴とする、高い9(Z)分を含有するカロチン生成物の
    製法。
JP8116758A 1995-05-12 1996-05-10 高い9(Z)分を含有するβ−カロチン生成物の製造 Withdrawn JPH08311021A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19517422A DE19517422A1 (de) 1995-05-12 1995-05-12 Verfahren zur Herstellung von beta-Carotin-Präparaten mit hohem 9(Z)-Gehalt
DE19517422.4 1995-05-12

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08311021A true JPH08311021A (ja) 1996-11-26

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ID=7761726

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