JPS6236012B2 - - Google Patents

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JPS6236012B2
JPS6236012B2 JP12470478A JP12470478A JPS6236012B2 JP S6236012 B2 JPS6236012 B2 JP S6236012B2 JP 12470478 A JP12470478 A JP 12470478A JP 12470478 A JP12470478 A JP 12470478A JP S6236012 B2 JPS6236012 B2 JP S6236012B2
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binaphthyl
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lithium
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JP12470478A
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Ryoji Noyori
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Priority to DE19792940336 priority patent/DE2940336A1/de
Priority to US06/082,240 priority patent/US4284581A/en
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Publication of JPS6236012B2 publication Critical patent/JPS6236012B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な還元剤に関する。更に詳しく言
えば、本発明は構造式中にカルボニル基(ケトン
基又はアルデヒド基)を有する有機化合物を相当
するアルコール類に還元するのに利用できる一般
〔式中、R1は水素原子、又はメチル基、又は
エチル基を表わし、R2は置換されていないか少
なくとも1個のフツ素原子、水酸基あるいは炭素
数1〜4のアルコキシ基で置換されている炭素数
1〜12の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、又は置
換されていないか少なくとも1個の炭素数1〜4
の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されてい
るフエニル基を表わす〕 で示される水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−
ジオキシアルミニウムリチウム化合物よりなる還
元剤に関するものである。 本発明は一般式()で示されるすべての化合
物、すなわちR−異性体又はS−異性体又はそれ
らの混合物(特にR−異性体とS−異性体との等
量混合量からなるラセミ体)よりなる還元剤に関
する。 R2が炭素数1〜12の直鎖もしくは分枝鎖アル
キル基を表わす場合としてはメチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ド
デシル及びそれらの異性体、あるいはそれらのフ
ツ素原子、水酸基又は炭素数1〜4のアルコキシ
基で置換されたアルキル基が挙げられ、又アルキ
ル基で置換されたフエニル基を表わす場合のアル
キル部分としてはメチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチルが挙げられる。好ましいR2は炭
素数1〜4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基であ
り、メチル又はエチル基がより好ましい。 従来、ケトン構造(すなわち〓C=O)又はア
ルデヒド構造(すなわち
【式】を有する有機 化合物のオキソ基を水酸基に還元する試薬は数多
く知られている。例えば水素化ホウ素ナトリウ
ム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素リチウ
ム、水素化ホウ素亜鉛、水素化トリ−tert−ブト
キシアルミニウムリチウム、水素化トリメトキシ
アルミニウムリチウム、水素化シアノホウ素ナト
リウム等を挙げることができる。オキソ基の還元
により生じた水酸基の結合している炭素原子は不
斉炭素原子になることが多い。従つて従来の還元
剤を用いた場合、生成物はその不斉炭素がR−配
置−のものとS−配置のものとの等量混合物、す
なわちラセミ体として得られることになるが、と
きにはいずれか一方のみが必要とされ、他方は必
要とされない場合が起こる。たとえば医薬あるい
は動物薬として有用なプロスタグランジンあるい
はプロスタグランジン類似化合物を工業的に製造
する際には、一方の立体配置のみが要求され他方
は必要とされないのである。すなわち、式 で示されるプロスタン酸の9位の炭素にオキソ基
を導入したプロスタングランジン(以下PGと略
記する)E類、例えば式 で示されるPGE2、を還元してPGF類を得るよう
な際には、例えば式 で示されるPGF2〓、のみが必要とされ他方の異
性体、すなわちPGF〓類、例えば式 で示されるPGF2〓、はそれほど必要とされない
のでオキソ基を選択的に還元する方法が研究され
ている。例えばJ.Amer.Chem.Soc.,93,7319
(1971)を参照されたい。 又式()で示されるプロスタン酸の15位の炭
素原子にオキソ基を導入したPG又はPG類似化合
物あるいはそれらを製造する際の中間体、例えば
で示されるPG中間体、を還元する場合には、相
当する15α−ヒドロキシ体、例えば式 で示される中間体、のみが必要とされ他方の異性
体(すなわち15β−ヒドロキシ体)は必要とされ
ない。従つて中間体の場合には立体配置を反転さ
せるか、あるいは酸化し更に還元する操作を行な
うかして利用するか、あるいは捨てられている。
そこでこの場合にもやはり選択的に還元する方法
が研究されている。例えばJ.Amer.Chem.Soc.,
94,8616(1972)を参照されたい。しかしこれら
の方法は工業的に容易な操作とはいい難く、コス
ト面でも商業的とはいい難い欠点がある。 本発明者らは、安価で工業的に容易な操作で1
回の反応の選択性が60%以上ある還元剤について
研究を重ねた結果、還元剤が優れた効果を生み出
すことを見い出し、本発明を完成した。 本発明に従えば、一般式()で示される化合
物は、一般式 〔式中、R1は前記と同じ意味を表わす〕 で示される2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナ
フチル化合物と水素化アルミニウムリチウムと一
般式R2−OH(式中、R2は前記と同じ意味を表わ
す)で示されるアルコールを1当量ずつ反応させ
て得られる。 反応は窒素あるいはアルゴンの如き不活性気体
雰囲気下、無水の条件で行なわれる。 反応に使用される有機溶媒は反応に関与しない
ものであれば特に限定はないが、好適にはジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジグライムの
如き非プロトン性溶媒が用いられ、より好適には
テトラヒドロフランが用いられる。反応は0゜〜
100℃の温度、好ましくは室温で行なわれる。こ
の反応の際には3当量の水素ガスが発生するので
水素ガス3当量が発生した時点で反応を終了さ
せ、溶液のまま次の還元に使用する。本発明化合
物は使用時に調製するかあるいはあらかじめ調製
し不活性気体雰囲気下室温以下の温度で溶液のま
ま保存しておいてもよい。 R1が水素原子を表わす一般式()で示され
る2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフチル化
合物は、R−異性体とS−異性体とが存在し、そ
れらの等量混合物、すなわちラセミ体は
Berichte,59,2159(1926)記載の方法により得
られ、更にTetrahed ron Letters,4617
(1971)記載の方法により各々の異性体に分割す
ることができる。 R1がメチル基又はエチル基を表わす一般式
()で示される2,2′−ジヒドロキシ−1,
1′−ビナフチル化合物のR−又はS−異性体は、
前記したR1が水素原子を表わす一般式()で
示される2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナフ
チル化合物の相当するR−又はS−異性体を出発
物質として次の図式に示した反応工程により得ら
れる。式中、R3はメチル基又はエチル基を表わ
す。 図式を説明すると、式(A)で示される化合
物は、水酸基をメトキシ基に変換する公知の方
法、例えばテトラヒドロフラン中水素化カリウム
とヨウ化メチルを用いて室温でエーテル化を行な
うことにより式()で示される化合物に変換さ
れる。 式()で示される化合物は、テトラヒドロフ
ランの如き不活性有機溶媒中ブチルリチウム−
N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミ
ン錯体と0゜〜50゜の温度で反応させることによ
り式()で示される化合物の3,3′−ジリチウ
ム化合物に変換され、更にこのリチウム化合物と
ハロゲン化メチル又はエチル、例えばヨウ化メチ
ル又は臭化エチル、を室温で反応させることによ
り一般式(XI)で示される化合物に変換される。 一般式(XI)で示される化合物は、メチルエー
テルを水酸基に変換する公知の方法、例えば塩化
メチレンの如き不活性有機溶媒中−78℃から室温
で三臭化ホウ素と反応させる方法により一般式
(B)で示される化合物に変換される。 更に本発明に従えば、一般式()で示される
化合物はケトン構造又はアルデヒド構造を有する
一般有機化合物のオキソ基を水酸基に変換する還
元剤として使用できる。還元される有機化合物は
その構造式中の官能基、例えばエステル、カルボ
ン酸、アミド、アミン、オレフイン等が存在して
も副反応は起こらずオキソ基のみが反応するので
ケトン構造又はアルデヒド構造を有する有機化合
物であればどのような化合物でもよいし。好まし
い有機化合物は還元した結果不斉中心を生じるケ
トン構造を有する化合物である。というのは本発
明化合物はR−異性体とS−異性体が存在し、そ
れらの異性体を選択することにより所望の立体配
置を有する不斉アルコールが選択的に得られるか
らである。より好ましい有機化合物は、式 で示されるプロスタン骨核、及びそのメチレン基
の数が適当に増減しているホモ−プロスタン、ノ
ル−プロスタン骨核、及びプロスタン、ホモープ
ロスタン、ノル−プロスタン骨核の炭素原子が流
黄原子又は窒素原子又は酸素原子又はそれらの2
元素以上で置換されているチアー、アザー、オキ
サ−プロスタン(又はホモ−プロスタン又はノル
−プロスタン)骨核(以下プロスタン類と略記す
る)を有するPG類、PG類似化合物、トロンボキ
サン類、トロンボキサン類似化合物、及びそれら
の中間体である。プロスタン類の好ましいオキソ
基の位置は式()で示されるプロスタン骨核の
9位、11位又は15位に相当する炭素原子である。 本発明による還元は、窒素あるいはアルゴンの
如き不活性気体雰囲気下、無水の条件でN,N,
N′,N′−テトラメチルエチレンジアミンの存在
下又は不存在下、ケトン構造又はアルデヒド構造
を有する有機化合物と一般式()で示される本
発明化合物を用いて行なわれる。 本発明化合物の反応に用いる量は有機化合物1
当量に対して1当量以上であればいくらでもよい
が、1〜5当量が好ましい。 反応に使用する有機溶媒は、反応に関与しない
ものであれば特に限定はないが、好適にはジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジグライムの
如き非プロトン性溶媒が用いられる。 反応は−100℃から100℃の温度で行なわれる。 得られた反応生成物は所望により適当な分離精
製手段、例えば真空蒸留、シリカゲルの薄層、カ
ラム又は高速液体クロマトグラフイで精製しても
よいし、そのまま次の反応に用いてもよい。 反応に使用された本発明還元剤は、立体配置が
保持されたまま式()で示される2,2′−ジヒ
ドロキシ−1,1′−ビナフチルとして回収される
ので、更にこれを本発明還元剤に変換して使用す
ることができる。 本発明に含まれる還元剤を構成する好ましい化
合物としては、例えば 水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオキシメ
トキシアルミニウムリチウム、 水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオキシエ
トキシアルミニウムリチウム、 水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオキシプ
ロポキシアルミニウムリチウム、 水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオキシイ
ソプロポキシアルミニウムリチウム、 水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオキシ
(tert−ブトキシ)アルミニウムリチウム、 水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオキシ
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)アルミニ
ウムリチウム、 水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオキシ
(2−ヒドロキシエトキシ)アルミニウムリチウ
ム、 水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオキシ
(2−メトキシエトキシ)アルミニウムリチウ
ム、 水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオキシ
(2,6−ジ−tert−ブチルフエノキシ)アルミ
ニウムリチウム 及びそれらの3,3′−ジメチル又は3,3′−ジエ
チル化合物のR−異性体及びS−異性体が挙げら
れる。 以下実施例により本発明を詳述するが本発明は
これらに限定されるものではない。 参考例 1 R−2,2′−ジメトキシ−1,1′−ビナフチル テトラヒドロフラン5mlに懸濁させた水素化カ
リウム(含量22.5%)1.35gにテトラヒドロフラ
ン10mlに溶かしたR−2,2′−ジヒドロキシ−
1,1′−ビナフチル465mgを氷冷下加え、室温で
1時間かきまぜる。この溶液にテトラヒドロフラ
ン4mlに溶かしたヨウ化メチル2.00mlを加え室温
で16時間かきまぜる。反応液をベンゼンと水の混
合液(1:1)100mlにあけ、有機層と水層とに
分離する。水層をベンゼンで抽出し、先の有機層
と合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、減圧濃縮する。残留物をベンゼン
とヘキサンから再結晶化させると次の物理的性質
を有する標題化合物461mgが白色結晶として得ら
れた。 融点:225〜226℃。 〔α〕21 =+72.0゜(C=0.286、テトラヒドロフ

ン)。 参考例 2 R−2,2′−ジメトキシ−3,3′−ジメチル−
1,1′−ビナフチル N,N,N′,N′.テトラメチルエチレンジアミ
ン3.1mlに1.47Mブチルリチウムのヘキサン溶液
13.6mlを氷冷下加え、室温で1時間かきまぜ、氷
冷する。この溶液にテトラヒドロフラン25mlに溶
かしたジメトキシ体(参考例1で製造)800mgを
加え45℃で2時間かきまぜ、ここにヨウ化メチル
1.3mlを氷冷下加え、室温で14時間かきまぜる。
反応液を2N塩酸100mlとベンゼン50mlの混合液に
あけ、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残留物を酢酸
エチルとヘキサンから再結晶化させると次の物理
的性質を有する標題化合物540mgが黄色板状結晶
として得られた。 融点:176〜177℃ 〔α〕24 =−104゜(C=1.01、クロロホルム)。 参考例 3 R−2,2′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチル
−1,1′−ビナフチル 塩化メチレン4mlに溶かしたジメチル体(参考
例2で製造)22.9mgに1.0M三臭化ホウ素の塩化
メチレン溶液を−78℃で加え、同温度で20分間、
更に室温で30分間かきまぜる。反応液を水30mlと
塩化メチレン30mlの混合液にあけ、有機層を3N
水酸化ナトリウム水溶液で抽出する。合わせた水
層を6N塩酸で酸性にし、ベンゼンで抽出する。
抽出液を減圧濃縮すると次の物理的性質を有する
標題化合物15.8mgが白色結晶として得られた。 融点:196〜198℃ 〔α〕22 =+37.2゜(C=0.296、クロロホルム)
。 実施例 1 R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオ
キシエトキシアルミニウムリチウムのテトラヒ
ドロフラン溶液〔試薬(A)〕 窒素雰囲気下1.0M水素化アルミニウムリチウ
ムのテトラヒドロフラン溶液2.75ml、1.0Mエタ
ノールのテトラヒドロフラン溶液2.80ml及びテト
ラヒドロフラン5.5mlに溶かしたR−2,2′−ジ
ヒドロキシ−1,1′−ビナフチル787mgの混合液
を30℃で13.5時間かきまぜると184.8mlの水素ガ
スを発生して標題のテトラヒドロフラン溶液が
0.249M濃度で得られた。 同様にして相当するアルコール類から次の化合
物のテトラヒドロフラン溶液を得た。なおカツコ
内の数字は反応時間を表わし、単位は時間であ
る。 (B)R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオ
キシメトキシアルミニウムリチウム(5,5) (C)R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオ
キシプロポキシアルミニウムリチウム(14) (D)R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオ
キシイソプロポキシアルミニウムリチウム
(13.5) (E)R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオ
キシ(2,6−ジ−tert−ブチルフエノキシ)ア
ルミニウムリチウム(12) (F)R−水素化1,1′−ビナフチル−3,3′−ジメ
チル−2,2′−ジオキシメトキシアルミニウムリ
チウム(18) (参考例3記載の3,3′−ジメチル体から得た) (G)R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオ
キシ(2−メトキシエトキシ)アルミニウムリチ
ウム(12.5) (H)R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオ
キシ(tert−ブトキシ)アルミニウムリチウム
(12.5) (I)R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオ
キシ(2−ヒドロキシエトキシ)アルミニウムリ
チウム(22) (J)R−水素化1,1′−ビナフチル−3,3′−ジメ
チル−2,2′−ジオキシプロポキシアルミニウム
リチウム(20) 実施例 2 S−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオ
キシエトキシアルミニウムリチウムのテトラヒ
ドロフラン溶液〔試薬(K)〕 窒素雰囲気下、0.248M水素化ナトリウムリチ
ウムのテトラヒドロフラン溶液0.50ml、0.25Mエ
タノールのテトラヒドロフラン溶液0.50ml及び
0.126MS−2,2′−ジヒドロキシ−1,1′−ビナ
フチルのテトラヒドロフラン溶液1.00mlの混合液
を室温で1時間かきまぜると8.3mlの水素ガスを
発生して次の物理的性質を有する標題化合物のテ
トラヒドロフラン溶液が0.062M濃度で得られ
た。 赤外吸収スペクトル(ヌジヨール法):ν=
3045,1610,1592,1060cm-1。 同様にして相当するアルコール類から次の化合
物のテトラヒドロフラン溶液を得た。なおカツコ
内の数字は反応時間を表わし、単位は時間であ
る。 (L)S−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジオ
キシ(2,2,2−トリフルオロエトキシ)アル
ミニウムリチウム(1) (M)S−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−
ジオキシメトキシアルミニウムリチウム(22) (N)S−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−
ジオキシ(2−メトキシエトキシ)アルミニウム
リチウム(8) 実施例 3 アセトフエノンの還元 窒素雰囲気下、実施例1で得た試薬(A)に0.99M
アセトフエノンのテトラヒドロフラン溶液1.80ml
を加え、30℃で24時間かきまぜる。反応液をベン
ゼン(15ml)と2M塩酸(10ml)の混合液にあ
け、ベンゼンで抽出する。抽出液を水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮する。残
留物を真空蒸留(130〜135℃/25mmHg)で精製
し1−フエニルエタノール185mg(収率85%)を
得た。更に分取ガスクロマトグラフイで精製する
と次の旋光度をもつ1−フエニルエタノールが得
られた。 〔α〕25 =+47.2゜(C=1.13、シクロペンタン)
。 光学純度=81(%)。 なお本明細書中の光学純度は下記の式より求め
た。 光学純度(%)=反応生成物の旋光度/純光学活性体の
旋光度×100 同様にして実施例1及び2に記載の試薬を用い
てアセトフエノンを還元したところ表1の結果が
得られた。
【表】
【表】 (1)1当量のN,N,N′,N′−テトラメチルエチ
レンジアミンの存在下で還元した。 実施例 4 実施例3と同様にして実施例1に記載の試薬(A)
を用いて式
【式】で表わされるケトン体 を還元したところ表2の結果が得られた。
【表】 実施例 5 実施例3と同様にして実施例2に記載の試薬(K)
を用いて式
【式】で表わされるケトン体 を還元したところ表3の結果が得られた。
【表】 実施例 6 4−tert−ブチルシクロヘキサノンの還元 実施例3と同様にして実施例1に記載の試薬を
用いて4−tert−ブチルシクロヘキサノンを還元
したところ表4の結果が得られた。シス体とトラ
ンス体の比はガスクロマトグラフイの面積強度比
より求めた。
【表】 実施例 7 実施例3と同様にして実施例2に記載の試薬(K)
を用いてプロスタグランジンの中間体のケトン体
を還元したところ表5の結果が得られた。なお精
製は真空蒸留によらずシリカゲルのカラムクロマ
トグラフイにより行なつた。α体とβ体の比は日
本分光工業社製「TRIROTAR」を用いた高速液
体クロマトグラフイの面積強度比より求めた。
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 構造式中にカルボニル基を有する有機化合物
    を相当するアルコール類に還元するための一般式 〔式中、R1は水素原子、又はメチル基、又は
    エチル基を表わし、R2は置換されていないか少
    なくとも1個のフツ素原子、水酸基あるいは炭素
    数1〜4のアルコキシ基で置換されている炭素数
    1〜12の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、又は置
    換されていないか少なくとも1個の炭素数1〜4
    の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基で置換されてい
    るフエニル基を表わす〕で示される化合物よりな
    る還元剤。 2 R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジ
    オキシメトキシアルミニウムリチウムである特許
    請求の範囲第1項記載の還元剤。 3 R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジ
    オキシエトキシアルミニウムリチウムである特許
    請求の範囲第1項記載の還元剤。 4 R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジ
    オキシプロポキシアルミニウムリチウムである特
    許請求の範囲第1項記載の還元剤。 5 R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジ
    オキシイソプロポキシアルミニウムリチウムであ
    る特許請求の範囲第1項記載の還元剤。 6 R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジ
    オキシ(tert−ブトキシ)アルミニウムリチウム
    である特許請求の範囲第1項記載の還元剤。 7 R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジ
    オキシ(2−ヒドロキシエトキシ)アルミニウム
    リチウムである特許請求の範囲第1項記載の還元
    剤。 8 R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジ
    オキシ(2−メトキシエトキシ)アルミニウムリ
    チウムである特許請求の範囲第1項記載の還元
    剤。 9 R−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−ジ
    オキシ(2,6−ジ−tert−ブチルフエノキシ)
    アルミニウムリチウムである特許請求の範囲第1
    項記載の還元剤。 10 R−水素化1,1′−ビナフチル−3,3′−
    ジメチル−2,2′−ジオキシメトキシアルミニウ
    ムリチウムである特許請求の範囲第1項記載の還
    元剤。 11 R−水素化1,1′−ビナフチル−3,3′−
    ジメチル−2,2′−ジオキシプロポキシアルミニ
    ウムリチウムである特許請求の範囲第1項記載の
    還元剤。 12 S−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−
    ジオキシメトキシアルミニウムリチウムである特
    許請求の範囲第1項記載の還元剤。 13 S−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−
    ジオキシエトキシアルミニウムリチウムである特
    許請求の範囲第1項記載の還元剤。 14 S−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−
    ジオキシ(2−メトキシエトキシ)アルミニウム
    リチウムである特許請求の範囲第1項記載の還元
    剤。 15 S−水素化1,1′−ビナフチル−2,2′−
    ジオキシ(2,2,2−トリフルオロエトキシ)
    アルミニウムリチウムである特許請求の範囲第1
    項記載の還元剤。 16 不斉中心を生じる不斉アルコール類へ還元
    するための特許請求の範囲第1項記載の還元剤。 17 アルコール類がプロスタグランジン類、プ
    ロスタグランジン類似化合物、トロンボキサン
    類、トロンボキサン類似化合物、又はそれらの中
    間体である特許請求の範囲第1項記載の還元剤。 18 プロスタグランジン類、プロスタグランジ
    ン類似化合物、トロンボキサン類、トロンボキサ
    ン類似化合物、又はそれらの中間体のアルコール
    の水酸基がプロスタン骨格の9,11又は15位の炭
    素原子に結合している特許請求の範囲第17項記
    載の還元剤。
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