JPS6342006Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は小型、軽量の自動二輪車等の車両に用
いるに好適するチユーブレスタイヤ用ホイールリ
ムの改良に関するものである。

チユーブレスタイヤを装着した自動車や大型の
自動二輪車のホイールは実用に供され、自動車や
自動二輪車のエアバルブの取付部は第４図の如く
で、リム５１のフラツトなドロツプ部５２の一部
に取付孔５３を介してエアバルブを装着し、自動
車や大型の自動二輪車ではホイールリムの肉厚が
かなりあるため、ワンタツチ式のスナツプイン式
のエアバルブを用いることができるが、これを小
型、軽量の自動二輪車のリムに装着しようとした
場合、軽量化の要請からリムの肉厚は薄く、スナ
ツプイン式のエアバルブの装着時に取付座の面積
が充分に得られ難い。ために第５図の如くエアバ
ルブ５４を取付孔５３に挿入し、取付孔５３の内
外の座面にラバーパツキン５５，５６を介装して
シール性を得、従つて部品点数が多くなり、組付
も面倒、煩雑であり、工数も多くなり、コストが
高くなり、一方リムの板厚を大きくすると重量増
加、プレス成形等にさいし成形圧力の大きなも
の、成形機器、設備の大型化を招く虞れがある。

本考案は主に小型、軽量の自動二輪車にチユー
ブレスタイヤ式のホイールを実現すべく成された
もので、その目的とする処は、プレス成形ホイー
ルリムドロツプ部の一部にエアバルブ用開口部を
設け、開口部周辺部を半径方向内方に筒状に一体
的に突出する如くしてエアバルブ外周軸方向への
取付部を形成する如くし、スナツプイン式のエア
バルブ外周との大きい取付シール面をリムの板厚
を薄くしつつ得ることができ、チユーブレスタイ
ヤの装着を小型、軽量の自動二輪車のホイールと
して実現しつつリムの成形の容易化等をも企図し
得る如くしたチユーブレスホイールリムを提供す
るにある。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従つて
詳述する。

第１図はホイール１の側面図を、第２図は第１
図２−２線断面図を示し、ホイール１はリム２、
ハブ３よりなり、リム２とハブ３とはリム２の内
周に突設したブラケツト４とハブ３のスポーク部
３ａ…とを例えばボルト５及びナツト６で結着
し、リム２の外周にはチユーブレスタイヤ７を装
着する。

リム２は薄鋼板のプレス成形、例えばロール成
形で形成され、その断面は第２図及び第３図に示
される如くで、リム２は幅方向、即ち車軸方向の
両端部に半径方向に起立した左右の耳片２ａ，２
ａを、これの内端から幅方向内方に延出された左
右のビード受部２ｂ，２ｂを、又ビード受部２
ｂ，２ｂの間に一段もぐつた凹状のドロツプ部２
ｃが設けられ、更にビード受部２ｂ，２ｂの内端
とドロツプ部２ｃとの境界部には半径方向外方へ
の突出部２ｄ，２ｄが形成されてタイヤ空気圧が
抜けたときや低圧時のビード落ちを防止すべくハ
ンプ部を構成している。

ドロツプ部２ｃの一部には内外径を貫通する取
付孔８を形成し、取付孔８の周辺部は半径方向内
方に所定高さ筒状に突出させてドロツプ部２ｃと
一体の筒状突出部９を形成する。この突出部９突
出端をこれの径方向外方に折曲拡径して係止部１
０を形成する。

以上の取付孔８に第２図に示される如くスナツ
プインタイプのエアバルブ１１を嵌挿し、バルブ
１１の本体１２の外周にゴムのシール部１３を接
合して備え、シール部１３は先端部が中間部方向
に径が拡大するテーパー状先部１３ａとし、これ
の中間部方向端部１３ｂは係止部１０の径より大
きく、又端部１３ｂの先は嵌合部１３ｃとして突
出部９の内径より若干大径とし、嵌合部１３ｃの
先に取付孔８より充分に大径の頭部１３ｄを形成
し、以上のバルブ１１を取付孔８のリムドロツプ
部２ｃの外径部側から嵌合し、先部１３ａは端部
１３ｂが取付孔８をなす突出部９の内径よりも大
きいが、これがゴムであるため可撓弾性作用によ
りたわみ、突出部内径部を通つてリム内径側に突
出し、中間嵌合部１３ｃが突出部９の内径部に強
嵌接触し、頭部１３ｄの下面が取付孔８周辺のリ
ムドロツプ部２ｃ外径面に接触する。従つて取付
孔８は半径方向に長さを有する内径面とバルブ１
１の軸方向に長い嵌合部１３ｃ外径面とで充分に
長いシール面が得られ、シール性は別個のシール
部材を要することなく高いものが得られる。そし
てバルブ１１は端部１３ｂが係止部１０に引つか
かつて抜けを防止され、この部分でもシール作用
を行い、且つ取付孔８周辺のリムドロツプ外径面
と頭部１１３ｄの接触でシールを行い、トータル
としてシール効果の高いものが得られる。

以上で明らかな如く本考案によれば、リムの板
厚を可及的に薄肉化して軽量化を図りつつエアバ
ルブのシール性を向上させることができ、特に上
記によりスナツプイン式のエアバルブを用い得る
ことからバルブの装着もワンタツチで行え、組付
作業性の向上、部品点数の削減を図り、コストダ
ウンに資する他、リムの薄肉化により成形も容易
化し、小さな成形圧力、小型の設備で行え、リム
自体の成形も容易化し、更には絞り成形等で上記
取付孔の筒部形状も任意に成形し得、又既述の筒
部先端の拡径係止部でエアバルブの取付支持が確
実になし得、拡径係止部でバリ等もなく、バルブ
のシール部の保護上も有利である等多大の利点を
有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
はホイールの側面図、第２図は第１図２−２線断
面図、第３図はリムの要部拡大断面図でエアバル
ブを分離して示した図、第４図は従来のリムの断
面図、第５図は同エアバルブ取付状態の図であ
る。 尚図面中１はホイール、２はリム、２ｄはドロ
ツプ部、７はタイヤ、８は取付孔、９は筒状突出
部、１１はエアバルブである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リムのドロツプ部の一部に取付孔を形成し、該
   取付孔の周辺部をリムの内径方向に筒状に突出さ
   せて突出部を設け、スナツプインタイプのチユー
   ブレスタイヤ用エアバルブの取付部を形成すると
   ともに、前記突出部の突出端を径方向外方に折曲
   げ拡径して係止部を形成し、前記エアバルブの本
   体外周に前記取付孔の筒状突出部に弾接する可撓
   性シール部を設け、該シール部を前記係止部に接
   触支持させるようにしたことを特徴とするチユー
   ブレスタイヤ用ホイール。