JPS5855049Y2 - 組立式ホイ−ル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はそれぞれ別個に形成したリムとディスクとを
組み合わせてなる組立式ホイールに関するものである。

この種のホイールとしては、たとえば第１図に示すよう
に、リムａに、そのドロップセンタ一部で半径方向内方
へ突出する突条すを設けるとともに、この突条すおよび
テ゛イスクＣに、それらを貫通するボルト孔をそれぞれ
設け、そしてそのボルト孔に貫通させたボルトｄおよび
ナラ）ｅによってリムａとディスクＣとを組み付けたも
の、または第２図ａに示すようにリムａをその軸線方向
に２分割してそれらの各分割部分ａ１．ａ２のそれぞれ
の隣接突条す、、 ｂ２にボルト孔を設け、そして前述
したと同様に、ボルトｄおよびナツトｅによってリムａ
とディスクＣとを組み付けたもの、さらには、第３図に
示すように、一体成形したドロップセンタ一部を有する
リムａに、デ゛イスクＣを溶接その他の方法で個着した
ものなどが従来から広く一般に使用されていた。

しかしながら、第１図に示すリムａでは突出部すの長さ
が比較的長くなるので、リムａを押し出し、鍛造あるい
はロール成形によって形成することが困難であり、この
ため、比較的多くの工数を必要とする鋳造に依らざるを
得す、また鋳造では薄肉化によるホイールの軽量化に限
度があり、第２図に示すリムａでは分割部分ａ１．ａ２
間からの空気洩れを確実に防止することが困難である他
、ホイールのリムあるいはディスクＣの交換が困難であ
り、さらに、第３図に示すホイールではリムａあるいは
テ゛イスクＣの交換が実質的に不可能であるなどの問題
があった。

この考案は、リムおよび取付リングをそれぞれ別体形成
することにより、リムの押出成形、ロール成形などを容
易にするとともに、リムの軽量化を可能にし、またリム
を一体成形することによって、たとえばチューブレスタ
イヤの空気洩れを確実に防止し、さらに、取付リングを
介してリムとテ゛イスクをボルトおよびナツトで緊締す
ることによって、リムまたはディスクの任意の交換を極
めて容易にする他、取付リングの外周面に設けた半径方
向外方への変形可能な突部により、取付リングのリムへ
の嵌め合せ精度を向上させてホイールの縦振れその他を
防止する組立式ホイールを提供するものである。

以下にこの考案を図示例に基いて説明する。

第４図中１はドロップセンターを有する一体成形のリム
、２はリムの内側へ密に嵌め合せて固定した取付リング
、３はディスクを示し、これらの各部はそれぞれ別個に
形成される。

ここで取付リング２は、たとえば第５図に示すように環
状部材の周縁部を幾分薄肉とし、その外周面に半径方向
外方へ突出する変形可能な突部４好ましくは環状突部を
設けるとともに、その薄肉部よりも半径方向内方位置に
、ディスク３のボルト孔５と対応するボルト孔６を設け
ることにより形成される。

そしてこの取付リング２は、突部４を部分的もしくは全
体的に変形させながらリム１の内側へ緊密に嵌め込むこ
とによってドロップセンタ一部に正確に位置決めされ、
そしてたとえばリングの全周にわたって溶接を施すこと
によってリム１の内周面に固定される。

さらに、ディスク３は、それを取付リング２の一方の表
面に当接させ、座金７を介してボルト孔５゜６にボルト
８を挿通させるとともに、このボルト８の先端部に、座
金９を介してナツト１０を螺合させ、そしてナツト１０
を締め付けることにより取付リング２に緊締される。

第６図はこの考案の変形例を示す部分断面図であり、取
付リング２をその周縁部において、デ゛イスク３の当接
表面とは逆方向へ湾曲させたものである。

第６図ａは組付後の状態を、また第６図すは取付リング
を示すものであり、この例によれば、テ゛イスク３を緊
締する場合に、取付リング２の軸線方向への位置決め誤
差に対してリング２に薄肉部を設けることなしにリング
２のデ゛イスタ方向への変形を容易ならしめ得る利点が
ある。

第７図は取付リングの変形例を示す断面図であり、リン
グ２の周縁にフランジ１１を設けてリング２の外周面と
リム１との接触面積を増加させることによって、リング
２をより正確かつ堅固にリム１に固定し得るようにした
ものである。

以上この考案を図示例に基いて説明したが、たとえば、
リング外周の突部を、比較的軟質の金属材料でリングと
は別個に構威し、これをリングに取り付けた後にリング
をリムの内側に嵌め合せることも可能であり、また突部
を、その断面が角形状、曲線状などとなるように形成す
ることもできる。

従ってこの考案によれば、一体成形したリムにより空気
洩れを確実に防止できることはもちろん、リムを押出成
形、ロール成形などによって容易に形成することができ
生産性が向上する他、ホイールの軽量化が可能になり、
また取付リングに設けた突部により、リングのリムへの
取付精度が向上してホイールの縦振れその他が防止され
、さらに、ボルトおよびナツトによるリムとテ゛イスク
との緊締によってリムまたはディスクの任意の交換が極
めて容易になるなど実用上の大なる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１〜３図は従来例を示す部分断面図、第４図はこの考
案の実施例を示す部分断面図、第５図は取付リングを示
す部分断面図、第６図はこの考案の変形例を示す部分断
面図、第７図は取付リングの変形例を示す部分断面図で
ある。 １・・・・・・リム、２・・・・・・取付リング、３・
・・・・・ディスク、４・・・・・・突部、５，６・・
・・・・ボルト孔、７，９・・・・・・座金、８・・・
・・・ボルト、１０・・・・・・ナツト、１１・・・・
・・フランジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドロップセンターを有する一体成形のリムと、このリム
   の内側へ密に嵌め合せて接合される取付リングと、取付
   リングに固定されるテ゛イスクと、テ゛イスクおよび取
   付リングに設けたボルト孔と、これらのボルト孔に挿通
   するボルトおよびナツトとを具え、前記取付リングがそ
   の外周面に、半径方向外方へ突出する変形可能な突部を
   有してなる組立式ホイール。