JPS6027681Y2 - 車両用ホイ−ル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動二輪車等の車両に用いられるホイールの改
良に関するものである。

更に詳細には、バブ部とスポーク部とを一体に成形した
センタ部と、内径部全周に突起をリング状に形成したリ
ムとからなり、スポーク部先端にリムの突起−側面に当
てるリング片を一体に成形し、これを突起−側面に当て
るとともに、突起他側面に別体のリング片を当ててボル
ト・ナツト等で結着する如＜シ、バランスの良い結合の
確実なキャスティングホイール類似のホイールを効率良
く、生産容易、安価に得、更にはチューブレスタイヤの
装着を可能とした車両用ホイールに関する。

自動二輪車等のホイールは従来一般にワイヤスポーク式
のものが採用され、この種のホイールは極めて多数のス
ポーク、ニップル等を必要とし、ために部品点数が多い
こと、スポークの組着等に多大の労力と時間を必要とし
、煩雑であること、生産性が低いこと、コスト的にも高
くなること等の問題がある。

そこでこれに代えてリム、バブ、スポークを一体的に成
形したキャスティングホイールが提案され、実用に供さ
れているが、キャスティングホイールの最大の問題点は
次の如くである。

即ち、バブ、スポーク、リムを一体的に鋳造し、特にリ
ム部の湯流れ不良等により鋳造欠陥を完全になくすこと
が難かしく、製品歩留りが必ずしも良好とはいえず、生
産性の点で難点があり、必然的にコストも高くなること
、リム部がバブ、スポークと一体に成形されるため鋳巣
等を考慮すると強度、剛性の点から肉厚とせざるを得す
、この分重量が大となること、又これにより鋳造が難か
しくなること、リムが鋳造で微小な巣等を考慮するとチ
ューブレスタイヤの装置が難かしいこと等である。

本考案者はスポーク式ホイールの上記問題点とキャステ
ィングホイールの上記問題点とを併せて合理的に解決す
べく本考案をなしたもので、本考案の目的は、バブ部と
スポーク部とを一体に成形したセンタ部と、別体のリム
とをボルト・ナツト等で結着するにさいし、スポーク部
の先端に猛威したリング部と別耐のリング片とをもって
リム内径突起部に結着し、結合の確実な強度上も有利な
結合を行い、バランスの良いキャスティングホイール類
似のホイールを効率良く、生産性良好に得せしめ、更に
はチューブレスタイヤの装置を可能とした等の利点を有
する車両用ホイールを提供するにある。

次に本考案の好適一実施例を添付図面に従って詳述する
。

第１図はホイールの一側面図、第２図はその要部の拡大
図、第３図は他側面の拡大図、第４図はホイールの縦断
端面図、第５図はスポーク部とリムの分解斜視図である
。

ホイール１は、バブ部２とスポーク部３とを一体にアル
ミニウム合金鋳物で成形したセンタ部４と、同素材の圧
延成形されたリング状のリム５とからなる。

スポーク部３はバブ部２の周りに放射状に等角間隔で複
数、例えば五本配設され、バブ部２の中央部には車軸挿
通孔２ａが、又これの周辺部にはブレーキディスク等の
取付孔２ｂ・・・・・・が猛威されている。

そしてスポーク部３・・・・・・の先端、即ち半径方向
の外端部には各端部を繋ぐ如くリング部３ｂが形成され
、リング部３ｂは各スポーク部３・・・・・・と一体に
成形され、且つ各端部の１側寄り部にスポーク部３の肉
厚の略々１／３程の肉厚で偏して設けられ、該リング部
３ｂの外側面はスポーク部３・・・・・・の各−側面と
面一に猛威され、内側面は第４図に示すようにリング部
３ｂの基部が若干厚肉となる如く傾斜し、リング部３ｂ
の裏側で各スポーク部３・・・・・・と繋がる部分には
径方向にもぐった段部３ａが各猛威され、段部３ａはリ
ング部３ｂの反対側面に開放され、その車軸方向の幅は
、後述するリム５の内径部に猛威した突起６とリング部
３ｂと同厚のリング片７とを合せた幅に設定される。

リム５は両側に耳片５ａ、５ａを、この内側にタイヤビ
ード受部５ｂ、５ｂを、そして幅方向中央部にドロップ
部５Ｃを備え、内径部幅方向中央部には内径方向に取付
用突起６が一体に突設され、突起６は先端部が基部に対
して若干薄肉に猛威されて内径部全周に設けられ、リム
の剛性アップにも寄与している。

以上のリム５内にセンタ部４を嵌め込み、各スポーク部
３・・・・・・の段部３ａを突起６内径縁に当て、各ス
ポーク部３・・・・・・を繋ぐリング部３ｂの内側面を
突起６の一側面に当て、予じめリング部３ｂのスポーク
部３先端の部分及び各スポーク部間の中間の部分に設け
た取付孔３ｃ、３ｄ・・・・・・、突起６に設けられた
取付孔６ａ・・・・・・にボルト８を車軸方向に通し、
リング部３ｂを当てた突起６の反対側面にリング部３ｂ
と対称形状のリング片７を当て、これに予じめ猛威した
取付孔７ａ・・・・・・に既述のボルト８の先端を通し
、ナツト９で螺締し、リング部３ｂとリング片７とを突
起６に結着する。

かくしてセンタ部４とリム５とは一体的に結合され、結
合状態においては第４図に示す如く突起６とリング部３
ｂ及びリング片７との当接面はセンタ部４の中心からリ
ム５側へのホイール中心線に対して傾斜している。

以上で明らかな如く本考案によれば、バブ、スポークを
一体的に鋳造し、リムを別体として成形したため、リム
は圧延成形等が可能となり、リムの剛性、強度を薄肉、
軽量化しつつ得られ、又リムに巣等発生せず、チューブ
レスタイヤの装着が可能となり、キャスティングホイー
ル類似のホイールを軽量なものとして得られ、更にバブ
部、スポ・・・り部のみを一体的に鋳造するため鋳造が
容易で、鋳造欠陥も最少に抑制でき、効率良く、生産性
良好に高品質に得られる。

特に本考案は、スポーク部先端に段部を猛威し、これの
先をリング状の部分で繋ぎ、リム内径突起の一側に当て
、突起の反対側にリング片部材を当ててボルト・ナツト
で結したため、ボルト締めを円滑に、確実に、取付部を
損ねることなく行え、特にスポーク部側の取付部がリン
グ状に猛威されているためスポーク部以外の円周方向の
各部で結合でき、締付力を分散することができ、また、
リムの突起とリング部及びリング片との当接面を既述の
如く傾斜させたため、リムとスポーク部とを結着する部
分の当接面積の拡大が図れ、結着部の強度が向上すると
ともに、反対側のリング片がワッシャとして機能し、締
付部を保護し、且つこれがバランスウェイトとして機能
してバランスの良いホイールが得られ、更にはリング片
により左右の外観も同様となつて外観性も向上し、しか
も取付作業も簡単で、部品も少数のボルト・ナツトとリ
ング片で足り部品点数が少なく、上記と併せ量産化、コ
ストダウンの点で好都合である等の多大の利点を有する
。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図はホイー
ルの側面図、第２図は同要部の拡大図、第３図は同要部
の他側面図、第４図は拡大縦断端面図、第５図は結合部
の分解斜視図である。 尚図面中１はホイール、２はバブ部、３はスポーク部、
３ａは段部、３ｂはリング部、４はセンタ部、５はリム
、６は突起、７はリング片、８゜９はボルトナツトであ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バブ部とスポーク部とを鋳造で一体成形したセンタ部と
   、圧延成形等で成形されたリムとからなり、リムの内径
   部幅方向中央部に設けられた突起の内径部にスポーク部
   先端に形成した段部を当て、段部の先の一側に各スポー
   ク部先端を繋ぐように一体に形成したリング部と該リン
   グ部と別体で対称形状をなすリング片とで上記突起を両
   側から挟持しつつボルト・ナツト等で結着し、これら結
   着部分の肉厚に和を前記スポーク部先端部の肉厚と略等
   しくすることともに、前記突起とリング部及びリング片
   との当接面を前記センタ部からリム側へ至るホイール中
   心線に対して傾斜させたことを特徴とする車両用ホイー
   ル。