JPS6341896B2 - - Google Patents

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JPS6341896B2
JPS6341896B2 JP23188785A JP23188785A JPS6341896B2 JP S6341896 B2 JPS6341896 B2 JP S6341896B2 JP 23188785 A JP23188785 A JP 23188785A JP 23188785 A JP23188785 A JP 23188785A JP S6341896 B2 JPS6341896 B2 JP S6341896B2
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JP
Japan
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compound
obtaining
cyclohexane
methylethenyl
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JP23188785A
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JPS6293250A (ja
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Akira Yoshikoshi
Hideo Kido
Hiroyuki Oochi
Susumu Hara
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HINOKI SHINYAKU KK
Original Assignee
HINOKI SHINYAKU KK
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  • Epoxy Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、抗菌・抗カビ作用と、細胞賦活作用
を有することから発毛・育毛剤、歯槽膿漏の治療
薬、歯磨、基礎化粧品に配合されるβ−ツヤプリ
シン(ヒノキチオール)の製造方法に関するもの
である。 またこのヒノキチオールは、メラニン色素生成
阻害作用から美白化粧品の成分としても注目され
ている。さらにまた衣類の防虫剤、材木のシロア
リ防除剤としても応用されている。 従来技術 ヒノキチオールは、当初タイワンヒノキ等の心
材精油から抽出していた。しかしながら、近年そ
の需要の増大に伴い安価な合成法が望まれてい
た。 そこで、1−イソプロピルシクロペンタ−1,
3−ジエンとジハロケテンとを付加反応させ、1
−イソプロピルシクロペンタ−1,3−ジエンジ
ハロケテン付加体を合成し、得られたジハロケテ
ン付加体を低級カルボン酸(炭素数1〜3)とそ
のアルカリ金属塩を用いてβ−ツヤプリシンを製
造することを特徴とするβ−ツヤプリシンの製造
方法が発明されている(特公昭51−33901)。 発明が解決しようとする問題点 しかしながらこの方法は原料と成る、1−イソ
プロピルシクロペンタ−1,3−ジエンをシクロ
ペンタジエンから合成する工程が必ずしも容易で
はないといつた不都合があつた。 そこで本発明は、原料と成る物質が容易に入手
出来、且つ合成反応が簡単なβ−ツヤプリシンの
製造方法を提供することにある。 問題を解決するための手段 すなわち本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑
み合成反応が簡単な方法を鋭意検討した結果カル
ボン(carvone)を過酸化水素で酸化して得られ
る2,3−エポキシ−2−メチル−5−(1−メ
チルエテニル)シクロヘキサノンを用いた合成方
法で、以下に示す工程よりなる。 シクロヘキサンのエポキシ化合物をアセター
ル化することにより、シクロヘキサンのアセタ
ール化合物を得る工程。 シクロヘキサンのアセタール化合物を加水分
解することにより、シクロヘキサンのジヒドロ
キシ化合物を得る工程。 シクロヘキサンのジヒドロキシ化合物を酸化
開裂することによりケトアルデヒドのジアルコ
キシ化合物を得る工程。 ケトアルデヒドのジアルコキシ化合物をアル
ドール縮合することによりシクロヘプタノンの
ヒドロキシ化合物を得る工程。 シクロヘプタノンのヒドロキシ化合物をエス
テル化することによりシクロヘプタノンのエス
テル化合物を得る工程。 シクロヘプタノンのエステル化合物から酸を
除去しシクロヘプテノン化合物を得る工程。 シクロヘプテノン化合物を加水分解すること
によりβ−ツヤプリシン(ヒノキチオール)を
得る工程。 とからなるβ−ツヤプリシンの製造方法である。 またもうひとつのものは、 シクロヘキサンのエポキシ化合物をアセター
ル化することにより、シクロヘキサンのアセタ
ール化合物を得る工程。 シクロヘキサンのアセタール化合物を加水分
解することにより、シクロヘキサンのジヒドロ
キシ化合物を得る工程。 シクロヘキサンのジヒドロキシ化合物を酸化
開裂することによりケトアルデヒドのジアルコ
キシ化合物を得る工程。 ケトアルデヒドのジアルコキシ化合物をアル
ドール縮合することによりシクロヘプタノンの
ヒドロキシ化合物を得る工程。 シクロヘプタノンのヒドロキシ化合物を脱水
することによりシクロヘプテノン化合物を得る
工程。 シクロヘプテノン化合物を加水分解すること
によりβ−ツヤプリシン(ヒノキチオール)を
得る工程。 とからなるβ−ツヤプリシンの製造方法である。 具体的には、本発明ではカルボン(carvone)
()を過酸化水素で酸化して得られる2,3−
エポキシ−2−メチル−5−(1−メチルエテニ
ル)シクロヘキサノン()のカルボニル基をア
セタール化し、1,1−ジアルコキシ−2,3−
エポキシ−2−メチル−5−(1−メチルエテニ
ル)シクロヘキサン()を得る。ここで使用す
るアルコールは、アセタールを生成するものであ
ればその種類は問わないが、1,2−エタンジオ
ール、1,3−プロパンジオール、2,2−ジメ
チル−1,3−プロパンジオールが適当である。 次に1,1−ジアルコキシ−2,3−エポキシ
−2−メチル−5−(1−メチルエテニル)シク
ロヘキサン()を加水分解し、1,1−ジアル
コキシ−2,3−ジヒドロキシ−2−メチル−5
−(1−メチルエテニル)シクロヘキサン()
を得る。 次に1,1−ジアルコキシ−2,3−ジヒドロ
キシ−2−メチル−5−(1−メチルエテニル)
シクロヘキサン()を酸化的に開裂し、5,5
−ジアルコキシ−3−(1−メチルエテニル)−6
−オキソヘプタナール()を得る。 酸化剤としては、公知のものを広く使用出来、
例えばメタ過ヨウ素酸ナトリウム、四酢酸鉛が挙
げられる。 次に5,5−ジアルコキシ−3−(1−メチル
エテニル)−6−オキソヘプタナール()のア
ルドール縮合によつて2,2−ジアルコキシ−6
−ヒドロキシ−4−(1−メチルエテニル)シク
ロヘプタノン()、7,7−ジアルコキシ−5
−(1−メチルエテニル)−2−シクロヘプテノン
()、3,3−ジアルコキシ−2−ヒドロキシ−
2−メチル−5−(1−メチルエテニル)シクロ
ペンタンカルバルデヒド()および3,3−ジ
アルコキシ−2−メチル−5−(1−メチルエテ
ニル)−1−シクロペンテンカルバルデヒド()
を得る。 従来この種の化合物のアルドール縮合では、主
生成物として五員環化合物が生じることが報告さ
れているが、本発明においては、アルドール縮合
を行なう際の触媒の種類・量及び溶媒の種類・量
を種々検討し、七員環化合物()()および
五員環化合物()()の生成比をコントロー
ルすることに成功した。 2,2−ジアルコキシ−6−ヒドロキシ−4−
(1−メチルエテニル)シクロヘプタノン()
及び7,7−ジアルコキシ−5−(1−メチルエ
テニル)−2−シクロヘプテノン()はもとに
β−ツヤプリシン(ヒノキチオール)へ導くこと
ができる。 また3,3−ジアルコキシ−2−ヒドロキシ−
2−メチル−5−(1−メチルエテニル)シクロ
ペンタンカルバルデヒド()、3,3−ジアル
コキシ−2−メチル−5−(1−メチルエテニル)
−1−シクロペンテンカルバルデヒド()は、
他の天然有機化合物の合成中間体として利用する
ことが可能である。そのひとつの例としてグラム
陽性菌・陰性菌に抗菌活性をもつ抗生物質として
知られるメチレノマイシンが挙げられる。メチレ
ノマイシンの構造式は次にかかげる。
【式】 【式】
【式】 2,2−ジアルコキシ−6−ヒドロキシ−4−
(1−メチルエテニル)シクロヘプタノン()
をエステル化し得られたエステル()を塩基で
処理して7,7−ジアルコキシ−5−(1−メチ
ルエテニル)−2−シクロヘプテノン()へ導
く。このエステル化は酸無水物または酸塩化物を
用いる通常の方法で行なえる。 またエステル()と反応させる塩基として
は、広く公知のものを使用出来るが、特にトリエ
チルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,
8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エ
ンなどの3級アミンが使用される。 次に7,7−ジアルコキシ−5−(1−メチル
エテニル)−2−シクロヘプテノン()を酸で
処理すると、α−ジケトンを経てさらに1−メチ
ルエテニル基の二重結合が七員環内に異性化し、
β−ツヤプリシン(ヒノキチオール)を得る。こ
こで用いる酸の種類は問わないが、塩酸、硫酸、
リン酸などが用いられる。 本発明では、()から()の各化合物を必
ずしも順次経る必要はなく、より短い工程でβ−
ツヤプリシンを製造することも出来る。すなわち
先に述べたように、5,5−ジアルコキシ−3−
(1−メチルエテニル)−6−オキソヘプタナール
()のアルドール縮合と脱水反応とを同時に起
こし、1段階で()に導くことが可能である。
また()から()を単離することなしに1段
階で()を得ることも出来る。 尚本発明のアルコキシ基は、アルキル基又はア
ルキレン基のものを指す。 実施例 以下に本発明を実施例に従つて詳細に説明す
る。 実施例 1 「カルボン()からβ−ツヤプリシンの合
成」 (イ) l−カルボン(l−carvone)()10.510g
を87mlのメタノールに溶かし、かきまぜながら
30%過酸化水素水12.3mlを加え氷冷した後、6
規定の水酸化ナトリウム水溶液5.8mlをゆつく
り滴下した。滴下終了後さらに3時間かきまぜ
た後、反応液を水で希釈しジクロロメタンで抽
出し、有機層を10%亜硫酸水素ナトリウム水溶
液、水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去して、粗
2,3−エポキシ−2−メチル−5−(1−メ
チルエテニル)シクロヘキサノン()を得
た。 (ロ) 次にこの粗2,3−エポキシ−2−メチル−
5−(1−メチルエテニル)シクロヘキサノン
()の全量を無水ベンゼン100mlに溶かし、エ
チレングリコール3.9ml、p−トルエンスルホ
ン酸66mgを加え、Dean−Starkトラツプを用
い、生じる水を留去しながら、窒素気流下4時
間加熱還流した。冷却後エーテルで希釈し飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次
洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶
媒を減圧留去し、粗1,1−エチレンジオキシ
−2,3−エポキシ−2−メチル−5−(1−
メチルエテニル)シクロヘキサン(iii)を得た。 (ハ) 次にこの粗の1,1−エチレンジオキシ−
2,3−エポキシ−2−メチル−5−(1−メ
チルエテニル)シクロヘキサン(iii)の全量を260
mlのジメチルスルホキシドに溶かし、15%水酸
化カリウム水溶液150mlを加え、110℃に加熱し
2日間かきまぜた。反応終了後、反応液を氷水
中に注ぎ、ヘキサン、ジエチルエーテル混液
(2:1)可溶部を除去し、水層をジクロロメ
タンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗い、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減
圧留去し粗1,1−エチレンジオキシ−2,3
−ジヒドロキシ−2−メチル−5−(1−メチ
ルエテニル)シクロヘキサン(iv)を得た。さらに
シリカゲルカラムクロマトグラフイーにより精
製し、無色結晶の1,1−エチレンジオキシ−
2,3−ジヒドロキシ−2−メチル−5−(1
−メチルエテニル)シクロヘキサン(iv)8.85gを
得た。l−カルボン(l−carvone)()か
ら3段階で55.4%の収率である。 (ニ) 次に1,1−エチレンジオキシ−2,3−ジ
ヒドロキシ−2−メチル−5−(1−メチルエ
テニル)シクロヘキサン(iv)232mgのテトラヒド
ロフラン溶液にメタ過ヨウ素酸ナトリウム435
mgの水溶液を加え、室温で1時間かきまぜた。
生じる沈殿を濾別し、濾液を水で希釈後ジクロ
ロメタンで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で
順次洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶
媒を加温することなく減圧留去し粗5,5−エ
チレンジオキシ−3−(1−メチルエテニル)−
6−オキソヘプタナール(v)を得た。 (ホ) 次にこの粗5,5−エチレンジオキシ−3−
(1−メチルエテニル)−6−オキソヘプタナー
ル(v)の全量を54mgのナトリウムメトキシドを含
む50mlの無水メタノールに溶かし、窒素気流下
0〜4℃に保ち2日間かきまぜた。 反応終了後水で希釈し、希塩酸を加え酸性と
しジクロロメタンで抽出した。有機層を水、飽
和食塩水で順次洗い、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を減圧留去し、粗2,2−エチレ
ンジオキシ−6−ヒドロキシ−4−(1−メチ
ルエテニル)シクロヘプタノン(vi)を得た。 さらにシリカゲル薄層クロマトグラフイーに
よつて2,2−エチレンジオキシ−6−ヒドロ
キシ−4−(1−メチルエテニル)シクロヘプ
タノン(vi)126mgを単離した。1,1−エチレン
ジオキシ−2,3−ジヒドロキシ−2−メチル
−5−(1−メチルエテニル)シクロヘキサン
(iv)より2段階で58%の収率である。 (ヘ) 次に2,2−エチレンジオキシ−6−ヒドロ
キシ−4−(1−メチルエテニル)シクロヘプ
タノン(vi)823mgをピリジン4mlに溶かし、窒素
気流下かきまぜながら無水酢酸2mlを加え、室
温で12時間かきまぜた。反応終了後、反応液を
0℃に冷却し、メタノール2.5mlを加え室温で
20分間かきまぜた後、塩化メチレンで希釈し、
氷冷しながら希塩酸、水、飽和食塩水で順次洗
い、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減
圧留去して粗6−アセトキシ−2,2−エチレ
ンジオキシ−4−(1−メチルエテニル)シク
ロヘプタノン(vii)を得た。 (ト) 次にこの粗6−アセトキシ−2,2−エチレ
ンジオキシ−4−(1−メチルエテニル)シク
ロヘプタノン(vii)の全量をトリエチルアミン20ml
に溶かし、窒素気流下17時間加熱還流した。 反応終了後反応液を水で希釈し希塩酸を加え
て酸性としジクロロメタンで抽出した。有機層
を水、飽和食塩水で順次洗い、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、溶媒を減圧留去して粗7,7
−エチレンジオキシ−5−(1−メチルエテニ
ル)−2−シクロヘプテノンを得た。シリカゲ
ルカラムクロマトグラフイーにより7,7−エ
チレンジオキシ−5−(1−メチルエテニル)−
2−シクロヘプテノンを563mg単離精製した。 2,2−エチレンジオキシ−6−ヒドロキシ
−5−(1−メチルエテニル)シクロヘプタノ
ン(vi)より2段階で74%の収率である。 (チ) 次に7,7−エチレンジオキシ−5−(1−
メチルエテニル)−2−シクロヘプテノン(viii)436
mgをジオキサン6.2mlに溶かし、かきまぜなが
ら塩酸6.2mlを加え100〜110℃に加熱し29時間
かきまぜた。 反応液を冷却後水で希釈し、酢酸エチルで抽
出し有機層を10%水酸化ナトリウム水溶液で抽
出した。抽出した水層を氷冷しながら希塩酸で
酸性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を
水、飽和食塩水で順次洗い無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し粗β−ツヤ
プリシン(ヒノキチオール)263mgを得た。 実施例 2 「7,7−エチレンジオキシ−5−(1−メチ
ルエテニル)−2−シクロヘプテノン(viii)の合成」 (イ) 1,1−エチレンジオキシ−2,3−ジヒド
ロキシ−2−メチル−5−(1−メチルエテニ
ル)シクロヘキサン(iv)500mgを10mlの無水ベン
ゼンに溶かし、90%四酢酸鉛1188mgを加え室温
で30分間かきまぜた。 反応液をアルミナシヨートカラムに通し、溶
媒を加熱することなく減圧留去し、粗5,5−
エチレンジオキシ−3−(1−メチルエテニル)
−6−オキソヘプタナール(v)を得た。 (ロ) 次にこの粗5,5−エチレンジオキシ−3−
(1−メチルエテニル)−6−オキソヘプタナー
ル(v)の全量を少量のメタノールに溶かし、約−
10℃に冷却した1%水酸化カリウム、メタノー
ル−水(2:1)溶液中に滴下し、かきまぜな
がら約90分間で0℃付近まで徐々に温度を上昇
させた後、希塩酸を加え酸性として、ジクロロ
メタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗
い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧
留去して、粗2,2−エチレンジオキシ−6−
ヒドロキシ−4−(1−メチルエテニル)シク
ロヘプタノン(vi)を得た。 (ハ) 次にこの粗2,2−エチレンジオキシ−6−
ヒドロキシ−4−(1−メチルエテニル)シク
ロヘプタノン(vi)の全量を4mlのピリジンに溶か
し、かきまぜながら塩化p−トルエンスルホニ
ル682mgを加え、室温で12時間かきまぜた。反
応終了後、反応液をジクロロメタンで希釈し、
氷冷しながら希塩酸で数回洗い、さらに飽和食
塩水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧下溶媒を留去し、粗p−トルエンスルホン
酸エステル(vii)を得た。 (ニ) 次にこの粗p−トルエンスルホン酸エステル
の全量を無水ジクロロメタン4mlに溶かし、ト
リエチルアミン1mlを加え室温で5時間かきま
ぜた。 反応終了後、減圧下溶媒を留去し、シリカゲ
ル薄層クロマトグラフイーによつて、7,7−
エチレンジオキシ−5−(1−メチルエテニル)
−2−シクロヘプテノン(viii)152mgを単離した。 1,1−エチレンジオキシ−2,3−ジヒド
ロキシ−2−メチル−5−(1−メチルエテニ
ル)シクロヘキサン(iv)より4段階で33%の収率
である。 実施例 3 「7,7−エチレンジオキシ−5−(1−メチ
ルエテニル)−2−シクロヘプテノン(viii)の合成」 (イ) 塩化p−トルエンスルホニル51mgとトリエチ
ルアミン0.18mlの混合物を0℃に保ち、これに
2,2−エチレンジオキシ−6−ヒドロキシ−
4−(1−メチルエテニル)シクロヘプタノン
(vi)30mgの無水ジクロロメタン溶液を加え、40℃
で5時間かきまぜた。 反応終了後反応液のジクロロメタンで希釈
し、希塩酸、水、飽和食塩水で順次洗い、無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去
し、シリカゲル薄層クロマトグラフイーによつ
て、7,7−エチレンジオキシ−5−(1−メ
チルエテニル)−2−シクロヘプテノン(viii)18mg
を得た。 2,2−エチレンジオキシ−6−ヒドロキシ
−4−(1−メチルエテニル)シクロヘプタノ
ン(vi)より1段階で65%の収率である。 実施例 4 「5,5−エチレンジオキシ−3−(1−メチ
ルエテニル)−6−オキソヘプタナール(v)のア
ルドール縮合」 5,5−エチレンジオキシ−3−(1−メチル
エテニル)−6−オキソヘプタナール(v)のアルド
ール縮合を触媒、溶媒の種類・量を変えて繰り返
した。 反応生成物として主に2,2−エチレンジオキ
シ−6−ヒドロキシ−4−(1−メチルエテニル)
シクロヘプタノン(vi)、3,3−エチレンジオキシ
−2−ヒドロキシ−2−メチル−5−(1−メチ
ルエテニル)−1−シクロペンタンカルバルデヒ
ド(ix)および3,3−エチレンジオキシ−2−メチ
ル−5−(1−メチルエテニル)−1−シクロペン
テンカルバルデヒド(x)が得られた。 それらの反応条件及び(vi)、(ix)、(x)の収率を表−
1に示す。 またこれら(vi)、(ix)、(x)からなる反応生成物から
各成分を単離することなく混合物のままアセチル
化を行なつたところ、6−アセトキシ−2,2−
エチレンジオキシ−4−(1−メチルエテニル)
シクロヘプタノン(vii)、(ix)および(x)を得た。 アセチル化の後に単離精製した(vii)、(ix)、(x)の収
率を表−2に示す。
【表】
【表】 これらの実施例1、2、3及び4で得られた
()、(iii)、(iv)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)及び
β−ツヤプリ
シンの各化合物は先に同様の方法で合成し単離精
製の後に同定されている標品と同一であることを
薄層クロマトグラフイーにより確認した。またβ
−ツヤプリシンはIR.NMRのスペクトルが標品
のものと一致する事を確認した。 各化合物の標品については、IR.NMRのスペ
クトルによつて図面に示した構造式をもつもので
あることを確認した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の各工程で合成される化合物の
一般式及び工程を示す図であり、第2図は本発明
の各実施例で合成される化合物の工程を示す図で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次の各工程、 式()のシクロヘキサンのエポキシ化合物 式(): をアセタール化することにより、式()のシ
    クロヘキサンのアセタール化合物 式(): R1:アルキル基又はアルキレン基 を得る工程。 式()のシクロヘキサンのアセタール化合
    物を加水分解することにより、式()のシク
    ロヘキサンのジヒドロキシ化合物 式(): を得る工程。 式()のシクロヘキサンのジヒドロキシ化
    合物を酸化開裂することにより式()のケト
    アルデヒドのジアルコキシ化合物 式(): を得る工程。 式()のケトアルデヒドのジアルコキシ化
    合物をアルドール縮合することにより式()
    のシクロヘプタノンのヒドロキシ化合物 式(): を得る工程。 式()のシクロヘプタノンのヒドロキシ化
    合物をエステル化することにより式()のシ
    クロヘプタノンのエステル化合物 式(): R2:アシル基、スルホニル基及びその誘導体 を得る工程。 式()のシクロヘプタノンのエステル化合
    物から酸を除去し式()のシクロヘプテノン
    化合物 式(): を得る工程。 式()のシクロヘプテノン化合物を加水分
    解することによりβ−ツヤプリシン(ヒノキチ
    オール)を得る工程。 とからなるβ−ツヤプリシンの製造法。 2 次の各工程、 式()のシクロヘキサンのエポキシ化合物 式(): をアセタール化することにより、式()のシ
    クロヘキサンのアセタール化合物 式(): R1:アルキル基又はアルキレン基 を得る工程。 式()のシクロヘキサンのアセタール化合
    物を加水分解することにより、式()のシク
    ロヘキサンのジヒドロキシ化合物 式(): を得る工程。 式()のシクロヘキサンのジヒドロキシ化
    合物を酸化開裂することにより式()のケト
    アルデヒドのジアルコキシ化合物 式(): を得る工程。 式()のケトアルデヒドのジアルコキシ化
    合物をアルドール縮合することにより式()
    のシクロヘプタノンのヒドロキシ化合物 式(): を得る工程。 式()のシクロヘプタノンのヒドロキシ化
    合物を脱水することにより式()のシクロヘ
    プテノン化合物 式(): を得る工程。 式()のシクロヘプテノン化合物を加水分
    解することによりβ−ツヤプリシン(ヒノキチ
    オールを得る工程。 とからなるβ−ツヤプリシンの製造法。
JP23188785A 1985-10-17 1985-10-17 β−ツヤプリシン(ヒノキチオ−ル)の製造法 Granted JPS6293250A (ja)

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