JPS634129Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、基部にセパレーター付き堰板への取
付機構を装設した締付杆の先端部に、横ばた材押
え座金の通孔を嵌合して操作部付きカムを回動自
在に軸支し、堰板の外側に縦横のばた材を組合わ
せた後、カムを回動操作することによつて型枠の
組立てを行い、型枠の組立ておよび解体を簡易迅
速になし得て作業能率を向上するようにしたコン
クリート型枠締付金具に係るものである。

第１図乃至第４図に示す本考案の第１実施例に
ついてその構造を説明すれば、ａはコンクリート
型枠締付金具を示し、１はその締付杆で、基端面
中心にねじ孔２を装設し、先端部には操作部３付
き形カム４を嵌合して軸杆５により枢着する。
６はカム４の基部側において締付杆１に中央の縦
長通孔７を嵌合した横ばた材押え座金である。

８はセパレーターで、両端部にねじ９を装設し
てその基端にストツパー１０を設け、該ねじ９に
は端子１１をストツパー１０まで螺合する。Ａは
コンクリート型枠を構成する堰板で、その適当箇
所に通孔１２を穿設する。Ｂは堰板Ａの外面に配
置する丸パイプの縦ばた材、Ｃ，Ｄはその外側に
組合わせる丸パイプの上下横ばた材である。

次にその締付金具の使用法を説明する。両側堰
板Ａを立ててその通孔１２に端子１１付きセパレ
ーター８の両端ねじ９をそれぞれ挿通し、そのね
じ９の突出部に締付杆１のねじ孔２をねじ込んで
端子１１と締付杆１により堰板Ａを挾持する。

そこで、堰板Ａの外面に縦ばた材Ｂを配置した
後、カム４を第４図に示すように倒伏させ、押え
座金６を第４図に鎖線で示すように外側下方へ傾
斜させて横ばた材Ｄを下方から縦ばた材Ｂと押え
座金６の下部の間に挿入し、その後、押え座金６
を第４図に実線で示すように内側下方へ傾斜させ
て横ばた材Ｄを縦ばた材Ｂと押え座金６の下部の
間に挾持する。

次いで、横ばた材Ｃを上方から縦ばた材Ｂと押
え座金６の上部の間に挿入し、カム４を軸杆５を
支点として回動しその操作部４をハンマで叩く等
してカム４を起立させれば、該カム４で押え座金
６を内側へ押圧し、第１図に示すように端子１１
と押え座金６とで堰板Ａおよび縦横のばた材Ｂ，
Ｃ，Ｄを一体に締付け固定すると共に、両側堰板
Ａの間隔を所定に保持して型枠を構成する。

そこで、堰板Ａに囲まれた空間内にコンクリー
トを打設してコンクリート壁Ｅを構築した後、型
枠を解体するときは、上記と反対に操作し、カム
４を第４図に示すように倒伏させた後、順次横ば
た材Ｃ、横ばた材Ｄ、縦ばた材Ｂを取外した後、
締付杆１を螺出して堰板Ａを除去すると、型枠を
解体することができる。

一方、上記の端子１１付きセパレーター８に代
え、中心ボルトを外側へ突出させた円錐状端子の
内側面中心のねじ孔をセパレーター８のねじ９に
ストツパー１０まで螺着してなる円錐状端子付き
セパレーターを使用する場合も、上記と同様に作
用する。

第５図に示す本考案の第２実施例は、第１実施
例における丸パイプの縦横のばた材Ｂ，Ｃ，Ｄに
代え、角パイプの縦ばた材B′および横ばた材C′を
使用して型枠を構成するものである。６′は横ば
た材押え座金で、Ｌ形金の縦片上端に斜め外側上
方へ向かう案内片１３を、横片先端に下方へ向か
う当て片１４をそれぞれ屈曲形成し、両側縁を外
方へ折曲１５して補強し、縦片の中間部に挿孔１
６を穿設し、その通孔１６を締付杆１に嵌合して
締付金具a′を構成する。

この構造のものにおいても、セパレーター８に
締付金具a′を連結して堰板Ａの外面に縦ばた材
B′を当てた後、その縦ばた材B′と押え座金６′の
縦片上部の間に横ばた材C′を嵌合して該横ばた材
C′を締付杆１上に載置し、その後、カム４を起立
させると、押え座金６′の当て片１４が堰板Ａに
当接し、端子１１と押え座金６′の縦片により堰
板Ａおよび縦横のばた材B′，C′を締付け固定して
型枠を構成する。

第６図に示す本考案の第３実施例は、第１実施
例における締付金具ａの締付杆１のねじ孔２に鉤
形屈曲掛け杆１７の基端ねじ１８を螺合したもの
である。

８′は帯状セパレーターで、両端部には通孔１
９を穿設する。A′は金属製堰板で、その縁枠に
は多数の通孔１２′を適当間隔に並設する。

この構造のものにおいては、両側の上下堰板
A′の縁枠の間にセパレーター８′の端部を挾み、
それらの通孔１２′，１９に掛け杆１７を挿通し
て掛け杆１７を堰板A′の縁枠に引掛けると、そ
の掛け杆１７により上下の堰板A′とセパレータ
ー８′を一体に連結すると共に、掛け杆１７付き
締付金具ａがセパレーター８′付き堰板A′に取付
けられるから、その後、上記と同様に操作して型
枠を組立て得る。

また、両側の上下堰板A′の縁枠の間にセパレ
ーター８′の端部を挾んだ後、それらの通孔１
２′，１９にＵクリツプを挿着し該クリツプによ
り上下の堰板A′とセパレーター８′を一体に連結
して堰板A′を立て、次いで、上下堰板A′の縁枠
の適当通孔１２′に掛け杆１７を挿着して掛け杆
１７を堰板A′の縁枠に引掛けても、掛け杆１７
付き締付金具ａがセパレーター８′付き堰板A′に
取付けられるから、その後、上記と同様に操作し
て型枠を組立てることができる。

第７図に示す本考案の第４実施例についてその
構造を説明すれば、a″は締付金具を示し、１″は
その締付杆で、第１実施例における締付杆１の基
端のねじ孔２に代えて基部に下方への鉤形屈曲掛
け片１７″を設けたものである。

この構造のものにおいても、第２実施例におけ
る掛け杆１７付き締付金具ａと同様に、金属製堰
板A′に使用して型枠を組立て得る。

第８図に示す本考案の第５実施例についてその
構造を説明すれば、ａは締付金具を示し、１
はその締付杆で、第１実施例における締付杆１の
基端のねじ孔２に代え、基端を２股２に形成し
て該２股２の先端部内に釘抜きの頭状の倒Ｕ形
案内金２０を嵌合固着したものである。８はセ
パレーターで、両端に頭２１を設けて若干内側位
置にはストツパー１０で係止する端子１１を嵌
着する。

この構造のものにおいては、堰板Ａの通孔１２
にセパレーター８の端部を挿通した後、締付杆
１の案内金２０をセパレーター８の頭２１と
堰板Ａの間の部分に嵌合して下降させれば、その
案内金２０による頭２１の誘導によつてセパレー
ター８が引出され、セパレーター８の頭２１
と端子１１の間に堰板Ａと案内金２０が挾持さ
れて締付金具ａがセパレーター８付き堰板Ａ
に取付けられるから、その後、上記と同様に操作
して型枠を組立てることができる。

本考案はコンクリート型枠締付金具を上記のよ
うに構成したから、堰板の外側に縦横のばた材を
組合わせた後、カムを回動するだけで型枠を組立
てることができ、型枠の組立ておよび解体の作業
が楽で容易迅速に操作することができる。

その上、カムのカム面が適宜に押え座金の外側
面に接触して該押え座金を押圧保持し堰板とばた
材を締付け固定して型枠を構成するから、型枠の
過度の締付けがない上に、カムが形でその両側
のカム片によつて押え座金の両側部を押圧するた
め、カムによる押え座金の押圧を円滑良好になし
得られ、且つ締付杆の軸心位置において押え座金
を押圧して型枠締付けの通りが出、型枠を適確に
締付けてコンクリート壁を正確に形成できる。

更に、カムは締付杆に一体的に取付けられてい
るから、カムの脱落や紛失のおそれがない上に、
取扱い易くて作業能率を向上し、且つ構造は簡単
で容易安価に製作し得る等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例に係る締付金具を
使用してコンクリート型枠を組立てた状態の正断
面図、第２図はその締付金具の側面図、第３図は
斜面図、第４図はコンクリート型枠の組立て作業
状態を示す説明正断面図、第５図は本考案の第２
実施例に係る締付金具を使用してコンクリート型
枠を組立てた状態の正断面図、第６図は本考案の
第３実施例に係る締付金具を使用してコンクリー
ト型枠を組立てた状態の正断面図、第７図は本考
案の第４実施例に係る締付金具を使用してコンク
リート型枠を組立てた状態の正断面図、第８図は
本考案の第５実施例に係る締付金具を使用してコ
ンクリート型枠を組立てた状態の正断面図であ
る。 １……締付杆、３……操作部、４……カム、５
……軸杆、６……横ばた材押え座金、７……通
孔、８……セパレーター、Ａ……堰板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 締付杆の基部にセパレーター付き堰板への取付
   機構を装設し、その締付杆の中間部に横ばた材押
   え座金の通孔を嵌合し、先端部には上記横ばた材
   押え座金の外側面の両側部に接触しそれを順次内
   側へ押圧して適宜に静止する操作部付き形カム
   を嵌合し軸杆により枢着してなるコンクリート型
   枠締付金具。