JPS6340066Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 フオークリフトトラツク、シヨベルローダ等の
産業車両に係り、特に車体に対するウンタウエイ
トの支持装置に関する。

従来技術 車体後部にカウンタウエイトを装備する産業車
両は、ウエイト内部に形成された空洞部内にラジ
エータ、オイルポンプ、マフラ等の補器が配設さ
れているためにそれらの補器を点検修理する際、
あるいは船積み時などにカウンタウエイトを車体
から分離する場合が多い。しかし、従来のカウン
タウエイトの支持は、第１図に示すように、カウ
ンタウエイト１が車体上部に載置する水平部２
と、該水平部２の後端よりほぼ垂直下方へ延び車
体後端下部と接合する垂直部３とより形成されて
おり、その水平部２底面に形成した凹部７を車体
４の支持部材５に立設された円錐状部材６に嵌合
し、さらに垂直部３の下端を車体４の底面後端に
固着されたリヤアクスルブラケツト８へボルト９
により締結することによつてなされている。

かかる支持構造ではカウンタウエイト１の車体
４への垂直部の固定解除はボルト９を取りはずす
必要があり、専用工具なしでは着脱が困難であつ
た。

考案の目的 本考案は、前述した従来の不具合に鑑み、カウ
ンタウエイトにおける垂直部の係止構造を改良し
て、専用工具を用いることなくカウンタウエイト
の垂直部と車体との固定・解除が容易にできるよ
うにした産業車両におけるカウンタウエイト支持
装置の提供を目的としたものである。

考案の構成 カウンタウエイトの垂直部と車体底部の固定部
材とに形成したロツク孔へ抜差し可能なロツクピ
ンを嵌挿し、垂直部にブラケツトを介して取り付
けた選択的に拘束又は解放可能な係止部材により
常には前記ロツクピンをピン差し込み位置に係止
し得るように構成される。

実施例 本考案を第２図から第４図に示す実施例に基づ
いて具体的に説明する。図示のように、車体４の
底部後端に固着された固定部材であるリヤアクス
ルブラケツト８に、カウンタウエイト１側に取り
付けられるロツクピン１０が抜差しされる円筒形
のロツク孔１１が車体４の前後方向に平行に穿設
されており、カウンタウエイト１の垂直部３下端
には凹部１２が形成され、その凹部前壁１２Ａに
前記ロツク孔１１に対応する位置には、該ロツク
孔１１と同心かつほぼ同径の円筒形通孔１３が穿
設され、この通孔１３と前記ロツク孔１１とにロ
ツクピン１０を嵌挿することによつてカウンタウ
エイト１下部の上下動は拘束される。さらに、前
記前壁１２Ａの通孔１３より上部にはロツクピン
１０の係止部材１５を取着するため突出部１４が
突設されている。ロツクピン１０の係止部材１５
は前記突出部１４にボルト１６を介して垂支され
たブラケツト１７にピン１８により上下方向へ回
動可能に枢着されており、かつ前記係止部材１５
は該ブラケツト１７に固着された止め板１９と干
渉することにより、前記ロツク孔１１に嵌合した
状態にあるロツクピン１０の抜出を阻止する位置
に規制されている。また、係止部材１５の上方
（逃避方向）への回動を拘束又は解放可能な拘束
部として係止部材１５の止め板１９との干渉状態
において、該部材１５の上線に沿つて開設された
長穴２１内を摺動可能に挿入された係止ピン２０
が設けられ、該長穴２１の最下端部において前記
係止部材１５の回動が阻止され、該係止ピン２０
を長孔２１に沿つて上方へ引き上げると、係止部
材１５は上方への回動が可能となる。すなわち、
係止部材１５を上方へ回動させロツクピン１０の
後方への移動軌跡内から逃避させることによつ
て、該ロツクピン１０の抜脱を可能とし、カウン
タウエイト１垂直部３とリヤアクスルブラケツト
８との係合を解除できる。なお、係止部材１５の
ロツクピン１０への当接端は当接状態で回動可能
な円弧状とする。

さらに、前記拘束部の他の実施例として第４図
に示すように、係止部材１５の回動止めを司どる
係止ピン２０の断面形状を弧面部と平面部とが連
続形成される半円状の係止ピン２０′にし、少な
くとも一方の長穴については該係止ピン２０′が
回転可能な丸穴２２Ａと少なくとも該丸穴２２Ａ
より挾く半円状の前記係止ピン２０′の最小幅よ
り広い溝２２Ｂが前記丸穴２２Ａの外周から法線
方向へ滑らかに連続形成された長穴２２とする。
このように構成することにより、係止ピン２０′
は最下端の係止部材１５の係止位置である丸穴部
２２Ａから解除位置である溝部２２Ｂへは、前記
係止ピン２０′を回転させ弦部分が溝２２Ｂ方向
と一致した場合にのみ移動可能となり、より確実
な係止部材１５の上方への回動止めが可能とな
る。

考案の効果 カウンタウエイトの垂直部とフレームとの係合
をロツクピンの嵌挿により行ない、該ロツクピン
の抜け止めを簡単に回動可能な係止部材の回動に
より行ない専用工具を必要とせず、軽作業でカウ
ンタウエイトの垂直部とフレームとの脱着が可能
であり、作業効率が著しく向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の側面図、第２図は本実施例
を示す背面図、第３図は第２図における−断
面図、第４図は係止ピン部分の他の実施例を示す
拡大図である。 １……カウンタウエイト、３……垂直部、８…
…リヤアクスルブラケツト、１０……ロツクピ
ン、１１……ロツク孔、１３……通孔、１５……
係止部材、２０……係止ピン、２１……長穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ほぼ逆Ｌ字形に形成されたカウンタウエイトの
   水平部を、車体フレーム上に設けた突起部に係止
   する一方、前記水平部より下方へ延びて車体後部
   を覆う垂直部を車体フレームの底部に設けた固定
   部材へ係止するようになした産業車両において、
   前記固定部材は車両の前後方向と平行な方向にロ
   ツク孔を、前記垂直部の下端は、前記ロツク孔に
   対応するように形成し通孔を通してロツクピンを
   前記ロツク孔に抜差し可能となすとともに、該ロ
   ツクピンの頭部へ干渉してその抜出を阻止する係
   止部材をカウンタウエイトの垂直部下端に設けた
   凹部内に突設されたブラケツトに逃避方向への回
   動可能に取り付け、前記ブラケツトには係止部材
   の前記逃避方向への回動を拘束又は解放する長穴
   とピンよりなる拘束部を形成したことを特徴とす
   る産業車両におけるカウンタウエイト支持装置。