JPS6339897Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の対象 本考案はアース部品に係り、特にオーデイオ機
器等の基板と筐体との間にアース接続が必要な機
器に取付けるアース部品に関する。

考案の目的 本考案の目的は、シンセサイザチユーナ等のオ
ーデイオ機器の信号入力付近で基板と筐体との間
にアース接続が必要な機器において、アースワイ
ヤ等を使用することなく簡単にアースが取れ、か
つ、それが確実になると共に、チユーナ等、基板
と筐体とをネジ止めする部品が少ない機器の場
合、その配置を考えることにより、両者を連結す
る構造部品として使用することもでき、筐体と基
板の間の取付け強度を向上させることができるア
ース部品を提供することにある。

従来技術とその欠点 従来、オーデイオ機器の基板と筐体との間にア
ース接続を必要とした場合、基板のアース端子と
筐体とをアースワイヤ等で接続するのが一般的で
あるが、両者を機械的にも連結したい場合は、次
のような方法でアース接続を行なつていた。

第１図及び第２図は従来のアース接続の方法を
示す斜視図である。各図において、１はリアパネ
ル、２はシヤーシ、３は取付け部、４は基板、５
はネジ、６はアース用プレート、７はブラケツト
である。第１図に示すように、金属製のリアパネ
ル１に取付けられた金属製のシヤーシ２には基板
４を取付けるためにシヤーシ２の一部を切り起こ
した取付け部３を設けてある。基板４にはそれを
固定するネジ５のネジ穴の部分に、基板４のアー
スパターンが接続されている金属製のアース用プ
レート６が配してある。基板４をネジ５によつて
取付け部３に取付けると、基板４のアースパター
ンはネジ５と取付け部３を介して金属製のシヤー
シ２にアース接続される。これは、シヤーシ２の
材料が必ず金属でなければならず、金属以外の、
例えば、ハードボード等の材料を使用してコスト
ダウンを計ることはできない欠点があつた。

そこで、シヤーシ２に金属以外の材料を使用し
てコストダウンを計る場合には、第２図に示すよ
うに、特別に別体の金属製のブラケツト７を設
け、それをリアパネル１にネジ止めした後、基板
４をそのブラケツト７にネジ止めすると共に、ネ
ジ５とアース用プレート６を接触させ、ブラケツ
ト７を介して金属製のリアパネル１にアース接続
していた。これは、ブラケツト７を別体部品とし
て特別に設けるため、その分、コストが高くな
り、ネジ止めなどの作業工数が多くなつて不経済
となり、また、リアパネル１表面には、通常、塗
装が施されているので、ブラケツト７とリアパネ
ル１とのアース接続が不確実になる等の欠点があ
つた。

考案の要点 本考案は上記の欠点を除去して目的を達成する
ために、方形面と、方形面の両側から折曲されて
延在する２つの側面を有する金属板よりなる部品
であつて、方形面にはネジ穴と外側へ切り起こし
た爪を設け、さらに側面下方には下方へ突き出た
足を設けて成るものである。

考案の実施例 本考案になるアース部品の一実施例について、
以下に図面と共に説明する。

第３図は本考案になるアース部品の斜視図、第
４図は本考案のアース部品を取付けた状態の断面
図、第５図は本考案の使用例を示す斜視図であ
る。なお、前出の図と同一部分には同一符号を付
してその説明を省略する。

第３図おいて、１０は本考案になるアース部品
である。このアース部品１０は、ブリキなどの金
属板を打ち抜き折り曲げて成形したもので、図に
示すように、方形をなす３つの面を構成するよう
に折り曲げてある。１つの方形面１１とその面か
ら折曲げられて延在する左右の２つの側面１２と
よりなるものである。方形面１１にはネジ穴１３
とその下に外側へ切り起こしたアース接続点とな
る爪１４があり、側面１２の下部には足１５が下
方へ突き出しており、その足１５には外側へ切り
起こした部品脱落防止用の係止爪１６がある。第
４図に示すように、このアース部品１０をアース
の必要な機器に取付けるには、まず、アース部品
１０の足１５を基板４のリアパネル１の周辺付近
に設けた穴に刺し、係止爪１６により、これを係
止する。その時、少なくとも、アース部品１０の
方形面１１が基板４のリアパネル１側の辺の面と
同一面になるか、それよりも外側に出つ張るよう
にアース部品１０を取付ける。そして、基板４の
裏面に突き出た足１５は、そこに設けた部品脱落
防止用の係止爪１６が基板４に係止してアース部
品１０が基板４から脱落しないようになつてい
る。また、足１５は半田１７によつて基板４の裏
面のアースパターン１８に接続される。次に、上
記したように基板４に設けられたアース部品１０
をその方形面１１がリアパネル１の面と対向する
ようにし、取付けネジ１９をネジ穴１３に挿通
し、リアパネル１にネジ止め固定する。その際、
ネジ止めすることによつて方形面１１のアース接
点部となる爪１４の先端が矢印Ａ方向にずれて、
リアパネル１表面の塗装面を削り取り、アース部
品１０の金属とリアパネル１の金属とが直接接触
して、アース接続が確実に行なわれる。

また、第５図に示すように、基板４をオーデイ
オ機器内に取付ける場合に、一例として、本考案
のアース部品１０を同図に示すような位置に配置
することにより、アース部品１０は基板４をリア
パネル１に取付けるための構造部品として使用す
ることもできる。

以上のように、本考案のアース部品はアースワ
イヤ等を使用することなく簡単で、しかも確実に
アースを取ることができると共に、それを構造部
品として使用することもできる。

考案の効果 本考案のアース部品によれば、シンセサイザチ
ユーナ等のオーデイオ機器の信号入力付近で基板
と筐体との間にアース接続が必要な機器におい
て、アースワイヤ等を使用することなく簡単にア
ースが取れ、かつ、それが確実になると共に、チ
ユーナ等、基板と筐体とをネジ止めする部品が少
ない機器の場合、その配置を考えることにより、
両者を連結する構造部品として使用することもで
き、筐体と基板の間の取付け強度を向上させるこ
とができ、さらに、部品の大きさが小さく、基板
上の他の部品と同じく取扱えるので、取付け作業
工数がかからず、ネジ等の部品点数も減らせてコ
ストダウンを計ることができ、菊ワツシヤー付ネ
ジや突起付ネジなどの特殊で、かつ、高価なネジ
を使用することなく、一般のネジによるネジ止め
で確実安価にアースを取ることができる等の種々
の特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来のアース接続を示す斜
視図、第３図は本考案になるアース部品の斜視
図、第４図は本考案のアース部品を取付けた状態
の断面図、第５図は本考案のアース部品を構造部
品として機器に取付けた状態の一例を示す斜視図
である。 １０……アース部品、１１……方形面、１２…
…側面、１３……ネジ穴、１４……アース接点部
となる爪、１５……足、１６……係止爪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 方形面と、該方形面の両側から折曲されて延在
   する２つの側面を有する金属板よりなる部品であ
   つて、該方形面にはネジ穴と外側へ切り起こした
   爪を設け、さらに該側面下方には下方へ突き出た
   足を設けて成るアース部品。