JPS633913Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の属する技術分野〕 この考案は、車体枠の操向ハンドル前方から乗
員の足部全面に至る比較的大型のフエアリングを
装備した自動二輪車に関するもので、特に、その
後視鏡に関するものである。

〔従来例〕

自動二輪車の後視鏡は、通常は操向ハンドルに
設けられている。近年、自動二輪車の耐候を増す
べく、車体枠の前面にフエアリングを施すものが
見られるが、斯るものにおいては、後視鏡を操向
ハンドルに設けるときは、後視鏡がフエアリング
と干渉し易く、その設計が難しくなる。フエアリ
ング自体に後視鏡を取付ければよいが、従来のよ
うに、鏡体を支柱で支え、支柱を介して取付ける
ような構成では、一般に合成樹脂で作られるフエ
アリングに取りつけると、鏡体が振動して鮮明な
結像が得られないことがある。

〔考案の目的、構成〕 この考案は上記不具合のない、後視鏡装置を得
ることを目的とするものであり、フエアリングの
左右後面に、直接に後視鏡の鏡体を取付けた点に
特徴を有する。

〔実施例〕

以下、図示の実施例によつて、この考案を説明
すると、１は自動二輪車であり、その前部に前輪
２を左右に転向させる操向ハンドル３が設置され
ている。４はエンジンである。操向ハンドル３の
後方には燃料タンク５と乗員Ｍのシート６とが配
置されている。

７は操向ハンドル３の前方から、車両の前面を
覆つて後方へ伸び、左右側方に至る合成樹脂製の
フエアリングである。フエアリング７には、燃料
タンク５の側方に伸びる部分に、後壁７ａが設け
られ、後壁７ａには後視鏡の鏡体８が取付けられ
ている。

フエアリング７の内部には、第３図に示すよう
に、物品の収納部９が設けられており、鏡体８を
その開閉蓋として用いることも可能である。すな
わち、その場合、鏡体８の上部は蝶番９ａに接着
され、図示してないばねによつて、収納部９の開
口部に嵌合したシールゴム９ｂに向けて押圧さ
れ、開閉自在に構成される。

〔考案の効果〕

この考案は以上のように、フエアリング７の左
右後面に、直接に後視鏡の鏡体８を取付けたもの
であり、鏡体８が操向ハンドル３に取付けられて
いないから、操向ハンドル３の操作に何等支障を
生じることがない。また、鏡体８はフエアリング
７の後面に直接に取付けられており、支柱が用い
られていないから、振動が伝えられ難い。更に、
斯るフエアリングを採用する自動二輪車は一般に
操向ハンドルが短く、前傾姿勢で乗車するので、
第２図で示すように、その前傾姿勢において脇の
下を通して後方を見ることができ、前傾姿勢によ
つても後方を見易い。すなわち、前傾した運転姿
勢のまゝ乗員の脇の下を通して後方が見えるの
で、後視鏡の取付け幅を広くすることなく後方視
界を拡げうる上、フエアリングの車体側方への張
り出しを減じることが出来、走行風による抵抗を
減じることも出来る効果もある。

なお、鏡体８をフエアリング７に回動自在に枢
着し、フエアリング７の内側に形成した物入れの
開閉蓋として用いることも出来る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は自動二輪車の外観図、第２図は側面図、第３
図は第１図中の−断面図である。 ３……操向ハンドル、７……フエアリング、７
ａ……後壁、８……鏡体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 操向ハンドル前方から操向ハンドルの左右側
   方に至る間を覆うようにフエアリングを施した
   自動二輪車において、前記フエアリングに操向
   ハンドルより下方に位置して左右の後面に、直
   接に後視鏡の鏡体を取付けてなる後視鏡装置。 (2) フエアリングの側方後面には後方に向かう面
   が形成されており、後視鏡はその面に取付けら
   れている実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   後視鏡装置。