JPS6338951A - 熱ロ−ラ定着用静電像現像用トナ− - Google Patents

熱ロ−ラ定着用静電像現像用トナ−

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JPS6338951A
JPS6338951A JP61181890A JP18189086A JPS6338951A JP S6338951 A JPS6338951 A JP S6338951A JP 61181890 A JP61181890 A JP 61181890A JP 18189086 A JP18189086 A JP 18189086A JP S6338951 A JPS6338951 A JP S6338951A
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JP
Japan
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toner
crystalline
copolymer
polylactone
heat roller
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JP61181890A
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Akitoshi Matsubara
昭年 松原
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真法、静電印刷法、静電記録法等にお
いて形成される静電潜像の現像に用いられる静電像現像
用トナーに関し、特に熱ローラ定着用静電像現像用トナ
ーに関するものである。
〔発明の背景〕
例えば電子写真法としては従来種々の方法が知られてい
る(米国特許第2.297,691号等参照)。
−船釣には、光導電性感光体よりなる静電i担持体に帯
電、露光により静電潜像を形成し、次いでこの静電潜像
を、トナーとキャリアとよりなる2成分系現像剤あるい
は磁性体を含有したトナーのみよりなるl成分系現像剤
により現像し、得られたトナー像を転写紙などの支持体
に転写し、加熱あるいは加圧等により定着して可視画像
が形成される。
トナー像を定着する方法としては、従来種々の方法が採
用されているが、中でも熱ローラ定着方式が好ましい、
この熱ローラ定着方式は、トナー像が担持された紙など
の支持体を、加熱されたローラと接触するよう搬送する
ことによりトナー像を支持体に定着させる方法である。
この方式によれば、安全性の点で有利であり、また熱損
失が少なく省エネルギーの点でも有利である。
しかしながら、熱ローラ定着方式を採用する場合には、
熱ローラ定着時においては熱ローラの表而tごトナーが
熔融状態で接触することとなるが、従来のトナーにおい
ては熔融状態における粘着性が高く、その結果熔融トナ
ーの一部が熱ローラの表面に転移付着し、これが次に送
られてくる転写紙に再転移して画像を汚すといういわゆ
るオフセット現象が発生する。
さらに最近においては、高速複写機あるいは複写機の小
型化の要請から、従来より一層低温で定着が可能なトナ
ーの開発が強く望まれている。すなわち、高速複写機に
おいては、多数枚の連続複写を行うと熱ローラの熱が転
写紙に奪われて熱補給が間に合わず、その結果熱ローラ
の温度がトナーの定着が可能な最低定着温度以下に低下
して定着不良が生じやすい。また小型複写機においては
、熱ローラの加熱用ヒーターの容量を小さくすることに
より省エネルギーでコンパクトな複写機とすることが必
要であるが、加熱用ヒーターの容量を小さくすると熱ロ
ーラの加熱に時間を要するため待ち時間が長くなったり
、あるいは連続複写を行うと熱補給が間に合わなくなり
、その結果熱ローラの温度が低下し定着不良が生しやす
い。
従ってこれらの問題を解決するためには、従来より低温
で定着が可能であり、しかも耐オフセット性の良好なト
ナーが必要とされる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
これに対して、例えは特公昭57−36586号公報に
は、50〜150℃の融点および35kca l 1モ
ル以下の流動化のための活性化エネルギーを有する結晶
性重合体をトナーのバインダーとして用いることにより
低温定着を達成する技術が開示されているが、このトナ
ーを用いて熱ローラ定着方式を保用して画像を形成する
場合には、耐オフセント性が不十分である問題点がある
。従って、オフセット現象の発生を防止するためには、
熱ローラの表面に離型性を付やするためのオイルを供給
する等の手段を必要とし、装置が複雑となる問題点があ
る。
また、この結晶性重合体は軟質であるため、トナーとキ
ャリアとの均一な混合が困難であり、その結果トナーの
摩擦帯電性が不安定となり、画像が不鮮明となる問題点
がある。さらには、トナーを構成する結晶性重合体が遊
離してキャリア粒子や感光体表面へ転移付着するいわゆ
るトナーフィルミングが発生し、画像形成に悪影響を与
える問題点がある。さらには耐久性が低い問題点がある
これに対して、 (1)トナーのバインダー樹脂として、融点が45〜1
50℃の少なくとも1つの結晶性重合体部分と、ガラス
転移点が0℃以下の非晶質重合体部分とを化学的に連結
してなる重合体を用いる技術(特開昭50−87032
号公報参照)、 (2)トナーのバインダー樹脂として、融点が50〜7
0℃の結晶質ブロックおよびガラス転移点が前記結晶質
ブロックの融点より少なくとも10℃高い非晶質ブロッ
クを分子中に含有し、前記結晶質ブロックの含有割合が
70〜95重量%である熱可塑性重合体を用いる技術(
特開昭59−3446号公報参照)が従案されている。
しかしながら、上記(1)の技術においては、トナーの
バインダー樹脂が、融点が45〜150℃であることに
より常温において軟質な結晶性重合体部分と、ガラス転
移点が0℃以下であることにより常温において粘着性を
有ししかも軟質である非晶質重合体部分とが化学的に結
合された共重合体であるため、常AM囲気において、ト
ナーが現像器内等で凝集するいわゆるブロッキング現象
を起こすという問題点がある。またトナーがこのように
凝集しやすいものであるため、トナーとキャリアとの摩
擦帯電性が不十分となりやす(、しかも現像剤の流動性
が低く、その結果カブリのある不鮮明な画像となる問題
点がある。そして、多数回の複写により、軟質なトナー
のバインダー樹脂がキャリア粒子や感光体表面へ転移付
着するいわゆるトナーフィルミング現象が発生し、さら
にはトナーのバインダー樹脂がクリーニングブレード等
のクリーニング部材へ融着することによりクリーニング
不良が生じ、その結果カブリが発生し、しかも濃麿の低
い不鮮明な画像となる問題点がある。
また、トナーのバインダー樹脂が軟質であることにより
、通常のトナーの製造工程の1つである粉砕工程におい
て、常温で粉砕するときに粉砕機中でトナーが塊状化し
やすく、そのため粉砕が困難となって所望の粒径のトナ
ーが得られず、その結果生産効率が低下し、製造コスト
が高くなる問題点がある。さらにトナーの粘着性が高い
ため、オイル供給機構を有しない熱ローラ定着器におい
てはオフセット現象が発生しやすい問題点がある。
また、上記(2)の技術においては、非晶質ブロックと
してガラス転移点が高いものを用いるため、十分な低温
定着性を得るためには、結晶質ブロックの使用割合を7
0〜95重量%と高くしなければならず、しかも非晶質
ブロックのガラス転移点よりも低い融点の結晶質ブロッ
クを用いるため、常温において塑性変形性を有する軟質
な結晶質ブロックの性質がトナーに反映されることとな
り、その結果トナーとキャリアとのFj擦帯電性が不十
分となり、また現像剤の流動性が低下し、結局カブリの
多い不鮮明な画像となる問題点がある。また、多数回に
わたり画像形成を行う場合には、トナーのバインダー樹
脂がキャリア粒子や感光体表面に転移付着するいわゆる
トナーフィルミング現象が発生し、その結果摩擦帯電性
が不良になり、またクリーニングブレード等のクリーニ
ング部材へバインダー樹脂が融着することによるクリー
ニング不良が生じ、カブリが多く4度の低い不鮮明な画
像となる問題点がある。さらにオイルを多囃に塗布しな
い熱ローラ定着器のような短時間での加熱による定着方
法においては上記非品性ブロックのガラス転移点が高い
ために定着可能温度が高くなるとともに、結晶質ブロッ
クが70〜95重量%と多いために、オフセント現象を
発生しやすい。
このように、従来においては、(1)十分な低温定着性
、(2)優れた耐オフセット性、(3)優れた耐ブロッ
キング性、(4)優れた耐フィルミング性、(5)優れ
た摩擦帯電性、(6)優れた耐久性の全ての条件を満足
するトナーは、いまだ得られていないのが実情であった
〔発明の目的〕
本発明は以上の如き事情に基いてなされたものであって
、その目的は、(1)十分な低温定着性、(2)優れた
耐オフセット性、(3)優れた耐ブロッキング性、(4
)優れた耐フィルミング性、(5)優れた摩擦帯電性、
(6)優れた耐久性の全ての条件を満足する熱ローラ定
着用静電像現像用トナーを提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明の熱ローラ定着用静電像現像用トナーは、融点が
50〜145℃の結晶性ポリラクトンとガラス転移点が
50〜95℃の無定形ポリマーとを必須成分として化学
的に結合してなる共重合体をバインダーとして含有して
なることを特徴とする。
〔発明の作用効果〕
本発明の熱ローラ定着用静電像現像用トナーによれば、
第1に、トナーに含有される樹脂が、50〜145℃と
低融点である結晶性ポリラクトンを必須構成成分とする
ため、熱ローラ定着時においては低い温度でしかも迅速
にトナーが熔融するようになり、優れた低温定着性が得
られ、第2に、トナーに含有される樹脂が、ガラス転移
点が50〜95℃の無定形ポリマーを必須構成成分とす
るため、常温においてはトナーが硬質化されると共に熔
融時の低粘度化が抑制され、これにより、優れた耐オフ
セット性、優れた耐ブロッキング性、優れた摩擦帯電性
、優れた耐久性が得られ、第3に、トナーに含有される
樹脂が、軟質な結晶性ポリラクトンと硬質な無定形ポリ
マーとが化学的に結合されてなるため、軟質な結晶性ポ
リラクトンがトナー中において強く保持されるようにな
り、従って結晶性ポリラクトンのトナーからのti離が
抑制され、優れた耐フィルミング性が得られ、またブレ
ードによるクリーニング方式を採用する場合においては
、ブレードへのトナーの樹脂の融着が抑制され、クリー
ニング不良を防止することができる。
また上記の如き結晶性ポリラクトンと無定形ポリマーと
よりなる共重合体は、着色剤との相溶性が良好であり、
このため着色剤がトナー中に均一に分散含有されるよう
になり、その結果画像22度の濃淡が生ぜず十分な濃度
の画像を形成することもできる。
〔発明の具体的構成〕
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明のトナーにバインダーとして含有される共重合体
は、以下の条件を満たすものである。
(1)結晶性ポリラクトンと無定形ポリマーとが必須成
分として化学的に結合してなる共重合体であること。さ
らには当該共重合体はグラフト共重合体および/または
ブロック共重合体であることが好ましく、特にブロック
共重合体であることが好ましい。
(2)前記結晶性ポリラクトンの融点Tapが50〜1
45℃であること、さらには当該融点Tampが50〜
120℃であることが好ましく、特に50〜100℃で
あることが好ましい。
(3)前記無定形ポリマーのガラス転移点Tgが50〜
95℃であること、さらには当該ガラス転移点Tgが5
0〜80℃であることが好ましい。
トナーにバインダーとして含有される共重合体が、上記
条件(1)〜(3)を満たさない場合には、トナーの耐
ブロッキング性、耐オフセット性、流動性、低温定着性
、摩擦帯電性、現像性、耐フィルミング性、耐久性が低
下する。
さらに詳述すると、前記結晶性ポリラクトンの融点Tm
pが50℃未満の場合には、得られるトナーの耐ブロッ
キング性が不良となり、また当該融点Tl1pが145
℃を超える場合には、得られるトナーの低温における熔
融時の流動性が低下し定着性が悪化する。
前記無定形ポリマーのガラス転移点Tgが50℃未満の
場合には得られるトナーの流動性、耐オフセット性、耐
ブロッキング性、耐フィルミング性、耐久性が不良どな
り、また当該ガラス転移点Tgが95℃を超える場合に
は得られるトナーの低温定着性が悪化する。
そして前記結晶性ポリラクトンの融点Tampが無定形
ポリマーのガラス転移点Tgよりも高いことが好ましく
、このように好ましい条件を選択することにより、−N
優れた耐オフセット性、耐ブロッキング性、耐フィルミ
ング性、流動性が得られる。
またさらには、前記共重合体を構成する結晶性ポリラク
トンと無定形ポリマーとが互いに非相溶系であることが
好ましく、このように好ましい条件を選択することによ
り、得られるトナーにおいては、結晶性ポリラクトンの
有する優れた特性と、無定形ポリマーの有する優れた特
性とがそれぞれ明瞭に発揮されるようになり、トナーの
流動性、耐ブロッキング性等の特性が一層重れたものと
なる。
また、前記結晶性ポリラクトンは、その数平均分子i1
Mnが1 、000〜20.000であることが好まし
く、またその重量平均分子51Mwが2,000〜10
0,000であることが好ましい。このような好ましい
分子量を有する結晶性ポリラクトンを用いることにより
、得られるトナーの流動性、低温定着性が一層重れたも
のとなる。
また、前記無定形ポリマーは、その数平均分子jiMn
が1.000〜50,000であることが好ましく、ま
たその重量平均分子11Mwが5,000〜150,0
00であることが好ましい。このような好ましい分子量
を有する無定形ポリマ〜を用いることにより、得られる
トナーの耐オフセット性、耐ブロッキング性、低温定着
性が一層重れたものとなる。
本発明のトナーにバインダーとして含有される共重合体
は、上記の如き異なる物性を有する結晶性ポリラクトン
と無定形ポリマーとを有する共重合体であり、少なくと
も1つの結晶性ポリラクトンと少なくとも1つの無定形
ポリマーとが化学的に連結されてなるものである。斯か
る共重合体は、ブロック共重合体であってもよいし、主
鎖以外に側鎖にグラフト化されたポリマ一部分を存する
グラフト共重合体であってもよいし、また直鎖状であっ
てもよいし、分岐鎖を有していてもよく、このうち特に
ブロック共重合体が好ましい。
前記共重合体の分子量は、結晶性ポリラクトンおよび無
定形ポリマーの具体的組成、これらの重合比率、その他
の要因により異り一概には規定することができないが、
概ねその数平均分子iMnが1 、000以上であるこ
とが好ましく、特にl 、 000〜30.000であ
ることが好ましく、また、その重量平均分子iMwが5
,000以上であることが好ましく、特にs、ooo〜
300 、000であることが好ましい。このような好
ましい分子量を有する共重合体を選択することにより、
トナーの耐オフセット性、耐久性が一層重れたものとな
る。
前記共重合体の軟化点Tspは、当該共重合体を構成す
る結晶性ポリラクトンおよび無定形ポリマーの種類等に
よって異なり、本発明においては特に限定されるもので
はないが、当該軟化点Tspが70〜150℃であるこ
とが好ましく、特に90〜140℃であることが好まし
い。このような好ましい軟化点Tspを有する共重合体
を用いることにより、トナーの耐オフセット性、耐フィ
ルミング性、低温定着性が一層重れたものとなる。
また前記共重合体のガラス転移点Tgは、当該共重合体
を構成する無定形ポリマーのガラス転移点Tgと相関関
係があり、結晶性ポリラクトンと無定形ポリマーとが互
いに非相溶性の場合には、共重合体のガラス転移点Tg
は無定形ポリマーのガラス転移点Tgとほぼ等しくなる
ことがある。
本発明のトナーは以上のような特定の共重合体をバイン
ダーとして含有してなるものであるが、トナーの全景に
対して当該共重合体が少なくとも50重量%の割合で含
有されていることが好ましく、このような好ましい割合
とすることにより、当該共重合体の有する優れた特性が
トナーにおいて確実に発揮されるようになる。
前記共重合体を構成する結晶性ポリラクトンの含有割合
は共重合体に対して1〜50重量%であることが好まし
く、特に5〜40重量%であることが好ましい、このよ
うに好ましい割合の結晶性ポリラクトンを用いることに
より、トナーにおいては一層重れた特性が得られる。−
古兵重合体における結晶性ポリラクトンの割合が過小の
ときにはトナーの低温定着性が低下する場合があり、逆
に過大のときにはトナーの摩擦帯電性、耐オフセント性
、流動性、現像性、耐久性が低下する場合がある。
前記共重合体を構成する無定形ポリマーの含有割合は共
重合体に対して50〜99重世%であることが好ましく
、特に55〜95重量%であることが好ましい、このよ
うに好ましい割合の無定形ポリマーを用いることにより
、トナーにおいては一層重れた特性が得られる。−古兵
重合体における無定形ポリマーの割合が過小のときには
トナーの耐オフセット性、流動性、摩擦帯電性が低下す
る場合があり、逆に過大のときにはトナーの低温定着性
が低下する場合がある。
本発明のトナーにバインダーとして含有される共重合体
を構成する結晶性ポリラクトンは、少なくとも当該ポリ
ラクトンの一部に結晶構造を有しているポリマーであり
、ホモポリマーあるいはコポリマーにおいて少なくとも
l成分が結晶性すなわち部分的に結晶しているものをも
含み、鋭く明瞭な融点を示すものであり、融点以下の温
度における固体状態においては結晶化部分による白濁化
を示すものである。結晶性ポリラクトンであることは、
例えばX線回折強度の測定によって確認することができ
、具体的には、X線回折強度曲線において、結晶性部分
の回折強度が温度上昇と共に減少し融点付近で消失する
ことにより確認することができる。
本発明において用いることができる結晶性ポリラクトン
としては、例えば次のようなものを挙げることができる
0ポリ−ヒドロキシエチル−グリコール酸ラクトン  
                       (T
個p−89℃)0ポリ−β−プロピオンラクトン (T
+sp=’122℃)0ポリ−D−バレロラクトン  
 (Tmp=55℃)結晶性ポリラクトンの融点Tap
は次のようにして測定することができる。
〈結晶性ポリラクトンの融点Tapの測定〉示差走査熱
量測定法(DSC)に従い、例えばrDSC−20J 
 (セイコー電子工業社製)によって測定することがで
き、測定条件は試料1kgを一定の昇温速度(10℃/
mtn)で加熱したときの融解ピーク値を融点Tapと
する。
本発明において用いる無定形ポリマーは、既述のように
、ガラス転移点Tgが50〜95℃のものであり、その
ようなガラス転移点Tgを有する無定形ポリマーを用い
ることにより、当該無定形ポリマーにより前記結晶性ポ
リラクトンがトナー中に強く保持されるようになり、耐
フィルミング性が良好となると共に、熔融時においては
高い弾性を有し熱ローラとの離型性がよく、耐オフセッ
ト性が優れたものとなる。
本発明において用いることができる無定形ポリマーとし
ては、例えば無定形ビニル系ポリマー、無定形ポリエス
テル、無定形エポキシ樹脂、無定形ポリアミド、無定形
ポリウレタン、無定形フェノール樹脂等を挙げることが
できる。このうち特に無定形ビニル系ポリマーおよび無
定形ポリエステルが好ましい。
無定形ビニル系ポリマーは、ビニル基を有するモノマー
を重合することによって得ることができる。当該ビニル
基を有するモノマーとしては、例えばスチレン、0−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレ
ン、α−メチルスチレン、2.4−ジメチルスチレン、
ptert−ブチルスチレン、p−n−オクチルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン
、p−フヱニルスチレン、p−クロルスチレン、3.4
−ジクロルスチレン等のスチレン類およびその誘導体;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンジェ酸ビニル、
酪酸ビニル等のビニルエステル類;塩化ビニル;アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリルIn−ブチル
、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−tert−ブチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、ア
クリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、ア
クリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、ア
クリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、アク
リル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルマミ
ノエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソブチル、メタ
クリル酸イソブチル、メタクリル酸−tert−ブチル
、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、
メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステア
リル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルア
ミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のα
−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリロ
ニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミド等の
アクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体;ビニルメチル
エーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエ
ーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビ
ニルへキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等の
ビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカル
バゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリド
ン等のN−ビニル化合物類;ビニルナフタレン類;その
他を挙げることができる。
また非線状の無定形ビニル系ポリマーを得る場合には、
上記の如きモノマーの他に、重合性の官能基を2個以上
有するモノマーを用いて重合すればよい。斯かる重合性
の官能基を2個以上有するモノマーとしては、例えばジ
ビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、これらの誘導体
、その他の芳香族ジビニル化合物類)エチレングリコー
ルジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、その他
の二重結合を有するカルボン酸エステル類;その他を挙
げることができる。
非線状の無定形ビニル系ポリマーとしては、例えばスチ
レン−アクリル酸n−ブチル−ジビニルベンゼン共重合
体、スチレンルアクリル酸n−ブチルーメタクリル酸メ
チル−ジビニルベンゼン共重合体、スチレン−アクリル
酸n−ブチル−エチレングリコールジメタクリレート共
重合体等を挙げることができる。
前記無定形ポリエステルは、二価以上のカルボン酸単量
体と二価以上のアルコール単量体との縮重合によって得
られる。二価のカルボン酸sit体としては、例えばテ
レフタル酸、イソフタル酸、フタル酸ナフタレンジカル
ボン酸等の芳香族カルボン酸;p−(2−ヒドロキシエ
トキシ)安息香酸等の芳香族オキシカルボン酸;コハク
酸、フマル酸、アジピン酸、マレイン酸、セバシン酸、
デカメチレンジカルボン酸、メサコン酸、シトラコン酸
、イタコン酸、グルタコン酸、マロンMeの脂肪族ポリ
カルボン酸;l、4−シクロヘキサンジカルボン酸、1
.3−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサハイドロフ
タル酸、テトラハイドロフタル酸等の脂環族ポリカルボ
ン酸;これらの酸の無水物;低級アルキルエステルとリ
ルイン酸の二量体;その他の二価の有機酸単量体を挙げ
ることができる。
また、二価のアルコール単量体としては、例えばエチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、1.2−プロピレングリコール、1.3−プ
ロピレングリコール、1.4−ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1.4〜ブチンジオール等のジオー
ルtl ; 1.4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロ
ヘキサン;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノール
A、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキ
シプロピレン化ビスフェノールA等のエーテル化ビスフ
ェノール類;その他の二価のアルコール単量体を挙げる
ことができる。
また非線状の無定形ポリエステルを得る場合には、上記
の如き二価の単量体の他に、三価以上の多価単量体を用
いればよい、斯かる三価以上の多価アルコール441M
t体としては、例えばソルビトール、1,2,3.6−
ヘキサンテ)・ロール、l、4−ソルビタン、ペンタエ
リスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエ
リスリトール、シし1゜2.4−ブタントリオール、1
..2.5−ペンタントリオール、グリセロール、2−
メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−
ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロ
ールプロパン、L3.5− トリヒドロキシメチルベン
ゼン、その他を挙げることができる。また、三価以上の
多価カルボンf!1.単量体としては、例えば1,2.
4−ベンゼントリカルボン酸、1,2.5−ベンゼント
リカルボン酸、1,2.4−シクロヘキサントリカルボ
ン酸、2.5.7−ナフタレントリカルボン酸、1,2
.4−ナフタレントリカルボン酸、1,2.4−ブタン
トリカルボン酸、1,2.5−ヘキサントリカルボン酸
、■。
3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボ
キシルプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタ
ン、1,2,7.8−オクタンテトラカルボン酸、エン
ボール三量体酸、これらの酸無水物もしくはこれらの低
級アルキルエステル、その他を挙げることができる。
以上の如き三価以上の多価単量体の使用割合は、非線状
の無定形ポリエステルにおける構造単位としてのアルコ
ール成分または酸成分の各々における0、1〜80モル
%の割合で含有されることが好ましい。
本発明のトナーにバインダーとして含有される共重合体
は既述のように結晶性ポリラクトンと無定形ポリマーと
を必須成分として化学的に結合してなる共重合体であり
、好ましくはブロック共重合体あるいはグラフト共重合
体であり、また結晶性ポリラクトンと無定形ポリマーと
は互いに非相溶系であることが好ましい、化学的な結合
としては共有結合およびイオン結合であることが好まし
く、結合エネルギーは5kcal/mole以上である
ことが好ましい。ここで非相溶系とは両者のポリマーを
熔融混合した後に冷却して固体状態としたときに不透明
な状態を示すような系を意味する。
前記結晶性ポリラクトンと無定形ポリマーとを必須成分
として化学的に結合してなる共重合体を得るための具体
的手段の一例においては、例えば各ポリマーに存在する
末端官能基間のカップリング反応により頭−尾様式で互
いに直接に結合させて当該共重合体を得ることができる
また他の一例においては、各ポリマーの末端官能基と少
なくとも二官能性のカップリング剤によって結合するこ
とができる。具体的には、例えばその末端基がヒドロキ
シル基であるポリマーとジイソシアネートとの反応によ
り形成されるウレタン結合、例えばその末端基がヒドロ
キシル基であるポリマーとジカルボン酸との反応により
形成される結合、例えばその末@基がカルボキシル基で
あるポリマーとグリコールとの反応により形成されるエ
ステル結合、例えばその末端基がヒドロキシル基である
ポリマーとホスゲン、ジクロルジメチルシラン等との反
応により形成される結合、等の結合によって共重合体を
得ることができる。
前記カップリング剤の具体例としては、例えばヘキサメ
チレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート、トリレンジイソンア不一部、トリジンジイソシ
アネート、ナフチレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、キシリレンジイソシアネート等のイソ
シアネート;例えばエチレンジアミン、ヘキサメチレン
ジアミン、フェニレンジアミン等のアミン;例えばシュ
ウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル
酸、イソフタル酸等のカルボン酸;例えばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ベン
タンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメ
タツール、p−キシリレングリコール等のアルコール;
例えばテレフタル酸クロリド、イソフタル酸クロリド、
アジピン酸クロリド、セバシン酸クロリド等の酸塩化物
;例えばジイソチオシアナート、ビスケテン、ビスカル
ボジイミド等の他のカブプリング剤等を挙げることがで
きる。
これらのカップリング剤の使用割合は、前記結晶性ポリ
ラクトンおよび無定形ポリマーの総重量に対して1〜1
0重量%であることが好ましく、特に2〜7重量%であ
ることが好ましい。
前記共重合体を得るための他の方法としては、例えば次
のような方法がある。すなわち、まず結晶性ポリラクト
ンを通常の方法により合成し、次いでこれに無定形ポリ
マーを形成するために必要なモノマーを添加し、結晶性
ポリラクトンの末端から無定形ポリマーが伸びるよう結
合させて共重合体を合成する。またあるいは、まず無定
形ポリマーを通常の方法により合成し、次いでこれに結
晶性ポリラクトンを形成するために必要な七ツマ−を添
加し、無定形ポリマーの末端から結晶性ポリラクトンが
伸びるよう結合させて共重合体を合成することも可能で
ある。
前記共重合体のトナーにおける含有割合は、トナー全体
に対して1〜95重量%であることが好ましく、特に5
〜95重噴%であることが好ましい。
当該共重合体の含有割合が過小のときには低温定着性が
低下する場合があり、また着色剤の分散性が悪化して画
像に濃度ムラが発生する場合がある。
また本発明のトナーにバインダーとして含有される共重
合体は、厳密にすべての結晶性ポリラクトンと無定形ポ
リマーとが化学的に結合されているものである必要はな
く、少な(とも一部が化学的に結合されているものであ
ればよい、従って、結晶性ポリラクトンおよび無定形ポ
リマーのほかこれらの共重合体をも構成成分とするもの
であってもよい。
本発明のトナーのバインダーを構成する樹脂は、上記の
如き共重合体のみよりなるものであってもよいし、これ
にさらにその他の樹脂を混合したものであってもよい。
このようにその他の樹脂を併用する場合には、バインダ
ーの全体に対する前記共重合体の含有割合を5〜100
重蓋%とすることが好ましい。
斯かるその他の樹脂としては、例えばスチレン−アクリ
ル系共重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂等を挙げることができる。
本発明のトナーは、基本的には、既述の如き共重合体を
バインダーとし、これに着色剤あるいは必要に応じてそ
の他のトナー成分が含有されてなる粉末粒子である。そ
の他のトナー成分としては、例えば磁性体、オフセット
防止助剤、定着性向上助剤、流動性向上剤、研磨剤、荷
電制御剤等があり、これらのトナー成分は、バインダー
中に混合分散された状態で含有されてもよいし、あるい
はトナー粒子の表面に被着した状態もしくは打ち込まれ
た状態で含有されてもよい。
前記着色剤としては、例えばカーボンブラック、ニグロ
シン染料(C,l患50415 B) 、アニリンブル
ー(C,!、魚50405)、カルコオイルブルー(C
,I。
Na azoic Blue 3 ) 、クロムイエロ
ー(C,1,1lh14090)、ウルトラマリンブル
ー(C,1,隘77103)、デュポンオイルレッド(
C,1,I&26105)、キノリンイエロー(C,r
、階47005)、メチレンブルークロライド(C,1
,魚52015)、フタロシアニンブルー(C。
r、鳩74160)、マラカイトグリーンオキザレート
(C,1,N142000)、ランプブラック(C,1
,患77266)、ローズベンガル(C,L魚4543
5)、これらの混合物、その他を挙げることができる。
これらの着色剤の含有割合は、通常トナーの100重量
部に対して1〜20重量部程置部あることが好ましい、
また後述する磁性体のなかには着色剤としての機能を有
するものもあり、磁性トナーを得る場合にはこれらの着
色性磁性体を着色剤として用いてもよい。
前記磁性体としては、フェライト、マグネタイトを始め
とする鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す金属も
しくは合金またはこれらの元素を含む化合物、あるいは
強磁性元素を含まないが適当な熱処理を施すことによっ
て強磁性を示すようになる合金、例えばマンガン−銅−
アルミニウム、マンガン−銅−錫等のマンガンと銅とを
含むホイスラー合金と呼ばれる種類の合金、または二酸
化クロム、その他を挙げることができる。これらの磁性
体は平均粒径が0.1〜Inの微粉末の形でバインダー
中に均一に分散されて含有されることが好ましい。また
磁性体の含有割合は、通常トナーの100重量部に対し
て20〜70重量部であることが好ましく、特に25〜
50重量部であることが好ましい。
前記オフセット防止助剤もしくは定着性向−に助剤とし
ては、例えば融点が50〜150℃のワックスを好まし
く用いることができる。具体的には、流動もしくは固型
のパラフィン、ポリエチレンもしくはポリプロピレン等
のポリオレフィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、部
分ケン化脂肪酸エステル、高級脂肪酸、高級アルコール
、シリコーンフェス、アミド系ワックス、脂肪族フルオ
ロカーボンおよびその変性体等を挙げることができる。
またこれらの含有割合は、通常トナーの全体に対して0
.1〜30重量%であることが好ましく、特に0.2〜
lO重盪%であることが好ましい、これらのオフセット
防止助剤もしくは定着性向上助剤をトナーの構成成分と
して用いる場合には、トナーの特性がさらに一層重れた
ものとなるや例えば熱ローラ定着方式においては、通常
熱ローラに対してクリーニングローラを対接配置し、こ
れにより熱ローラの表面に生じたトナー物質による汚れ
を除去するようにしているが、上記の如きオフセット防
止助剤もしくは定着性向上助剤がトナーに含有されてい
る場合には、トナー物質の熱ローラへの転移付着が一層
有効に防止されるようになるので、クリーニングローラ
および熱ローラの使用寿命が長くなる利点が得られる。
前記流動性向上剤もしくは研磨剤としては、例えば無機
微粒子あるいはその他の微粒子等を用いることができ、
その1次粒子径は5 u〜2μであることが好ましく、
特に5 璽tt〜500 uであることが好ましい。ま
たBET法による比表面積が20〜500 ta”/ 
gである微粒子が好ましい。これらの微粒子の含有割合
は、トナーの全体に対して例えば0.01〜5重景%で
あることが好ましく、特に0.1〜2.0重量%である
ことが好ましい、これらの微粒子は、トナー粒子の表面
に被着もしくは打ち込まれて含有されることが好ましい
。具体的には、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、
チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カ
ルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂
、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、
酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグ
ネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリ
ウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の微
粒子を用いることができる。これらのうち、シリカ微粒
子を特に好ましく用いることができる。
このシリカ微粒子は、下記の如き結合積造を有する微粒
子であり、乾式法あるいは湿式法で製造されたもののい
ずれであってもよい。
一3i−OS+− またシリカとしては、無水二酸化ケイ素のほか、ケイ酸
アルミニウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケ
イ酸マグネシウム、ケイ酸亜鉛等のいずれの形態であっ
てもよく、特にSiO,を85重景%以上含むものが好
ましい。
シリカ微粒子として市販されているものが種々あるが、
中でも表面に疎水性基を存するものを好ましく用いるこ
とができる。そのような市販品としては、例えば[アエ
ロジルR−972J、「アエロジルR〜974」、[ア
エロジルR−8054、「アエロジルR−812J (
以上、日本アエロジル社!!!り、[タラノックス50
0J  (タルコ社製)等を挙げることができる。また
そのほかシランカフプリング剤、チタンカップリング剤
、シリコーンオイル、側鎖にアミンを有するシリコーン
オイル等により表面処理されたシリカ微粒子も有効に用
いることができる。
前記荷電制御剤としては、特に限定されず公知の物質を
用いることができる。負帯電性のものとしては、例えば
特開昭57−141452号公報、特開昭58−764
5号公報、特開昭58−111049号公報、特開昭5
8−185653号公報、特開昭57−167033号
公報、特公昭44−6397号公報等に開示されている
2:1型含金属アゾ染料;例えば特開昭57−1049
40号公報、特開昭57−111541号公報、特開昭
57−124357号公報、特開昭53−127726
号公報等に開示されている芳香族オキシカルボン酸、芳
香族ダイカルボン酸の金属錯体;例えば特開昭52−4
5931号公報に開示されている銅フタロシアニン染料
のスルホニルアミン誘導体あるいは銅フタロシアニンの
スルホンアミド誘導体染料、銅フタロシアニンのスルホ
ンアミドおよびスルホン酸またはスルホン酸塩誘導体染
料;等を挙げることができる。
また正帯電性のものとしては、例えば特開昭49−51
951号公報、特開昭52−10141 号公報等に開
示されている第4級アンモニウム化合物;例えば特開昭
56−11461号公報、特開昭54−158932号
公報、米国特許第4,254,205号明細書等に開示
されているアルキルピリジニウム化合物、アルキルピコ
リニウム化合物;例えばニグロシンSO1ニグロシンE
X等のニグロシン系染料;例えば特公昭49−8032
0号公報に開示されている付加縮合体等を挙げることが
できる。
これらの荷電制御剤の含有割合は、トナー全体に対して
0.1〜10重量%であることが好ましく、特に0.3
〜5重量%であることが好ましい。
また本発明のトナーは、その軟化点Tspが90〜15
0℃であることが好ましく、特に100〜140℃であ
ることが好ましい。当該軟化点Tspが過小のときには
耐オフセット性が低下する場合があり、一方過大のとき
には低温定着性が不良となる場合がある。
ここで軟化点TSpとは、フローテスターrCFT  
500 j  (島津製作所社製)を用いて、測定条件
を、荷重20kg/c+m” 、 )ズルノ直径1−、
ノズルの長さlll11、予熱時間50℃で10分間、
昇温速度6℃/−1nとし、サンプル!1.Oc+m”
 (真比重×1c113で表わされる重量)を測定記録
したとき、フローテスターのプランジャー降下量一温度
曲線(軟化流動曲線)におけるS字曲線の高さをhとし
たとき、h/2のときの温度をいう。
また本発明においては、ガラス転移点Tgは次のように
して測定することができる。
〈ガラス転移点Tgの測定〉 示差走査熱!t/jIIJ定法(DSC)に従い、例え
ばrDsc−20J  (セイコー電子工業社製)によ
って測定することができ、具体的には、試料約tomg
を一定の昇温速度(10℃/5in)で加熱し、ベース
ラインと吸熱ピークとの傾線との交点よりガラス転移点
Tgを得る。
また重量平均分子1M1iおよび数平均分子i1Mnの
値は、種々の方法により求めることができ、測定方法の
相異によって若干の差異があるが、本発明においては、
下記の測定法に準じて求めたものと定義する。
スナわち、ゲル・パーミュエーシヲン・クロマトグラフ
ィ (GPC)によって以下に記す条件で重量平均分子
量Mwおよび数平均分子量Mnを測定する。温度40℃
において、溶媒(テトラヒドロフラン)を毎分1.2d
の流速で流し、濃度0.2g/20m7のテトラヒドロ
フラン試料溶液を試料重量として3−g注入し測定を行
う。試料の分子量測定にあたっては、当該試料の有する
分子量が数種の華分散ポリスチレン標準試料により作製
された検量線の分子量の対数とカウント数が直線となる
範囲内に包含される測定条件を選択する。
なお、測定結果の信鎖性は、上述の測定条件で行ったN
B5706ボリスチレン標準試料が、重量平均分子量M
w = 28.8 X 10’数平均分子量Mn −1
3,7X 10’となることにより確認することができ
る。
また、用いるG P Cのカラムとしては、前記条件を
満足するものであるならばいかなるカラムを採用しても
よい。具体的には、例えばTSK−GEL、GMH,(
東洋曹達社製)等を用いることができる。
なお、溶媒および測定温度は記載した条件に限定される
ものではなく適当な条件に変更してもよい。
本発明のトナーは、例えば次のような方法により製造す
ることができる。すなわち、バインダーとして用いる既
述の如き特定の共重合体あるいはさらにその他の樹脂を
加えたものに、着色剤を加え、さらには必要に応じてそ
の他のトナー成分を加え、これらを例えばエクストルー
ダーにより熔融混練し、冷却後ジェットミル等により微
粉砕し、次いで分級することにより、所望の粒径のトナ
ー粉末を得ることができる。またこのトナー粉末にさら
にその他のトナー成分を添加混合することにより特性の
改良されたトナーを得ることもできる。
またその他の方法としては、エクストルーダーにより熔
融混練したものを熔融状態のままスプレードライヤー等
により噴霧もしくは液体中に分散することにより所望の
粒径のトナーを得ることができる。
本発明の静電像現像用トナーは、熱ローラ定着用のトナ
ーであって、例えば次のようにして画像の形成に供され
る。すなわち、電子写真法においては、潜像担持体であ
る感光体上に形成された静N’ld像を、本発明に係る
トナーを用いて構成した現像剤により現像し、得られた
トナー像を紙等よりなる転写材に例えば静電転写し、次
いで転写トナーを熱ローラ定着方式により定着し、もっ
て可視画像を形成する。
熱ローラ定着方式において用いられる熱ローラ定着器は
、通常、熱ローラと、これに対接配置された対接ローラ
と、加熱源とにより構成され、加熱源により熱ローラの
温度を一定範囲の温度に維持しながら、これら一対のロ
ーラ間をトナーが転写された支持体を通過させることに
より、トナーを直接熱ローラに接触させて当該トナーを
支持体に熱定着する。
本発明のトナーは、特に支持体上のトナーと、熱ローラ
との接触時間が1秒以内好ましくは0.5秒以内である
ような高速で定着を行うときに従来のトナーに比して著
しく優れた効果を発揮する。
〔具体的実施例〕
以下本発明の具体的実施例について説明するが、本発明
がこれらの実施例に限定されるものではない。
〈実施例1〉 後記第1表に示す結晶性ポリラクトンAの30重量部と
、後記第2表に示す無定形ポリマーCの70重量部とを
カンブリング剤(ヘキサメチレンジイソシアナート)に
よりカップリングして後記第3表に示す本発明用の共重
合体1を得た。
次いで、この共重合体lの100重盪部と、カーボンブ
ランク「モーガルLJ  (キャボフト社製)10重量
部と、ポリプロピレン「ビスコール660 P J(三
洋化成工業社製)3重量部と、rWax−EJ(ヘキス
ト社製)2重量部と、荷電制御剤[ボントロンE−81
J  (オリエント化学社製)2重量部とを混合し、加
熱ロールにより混練し、冷却した後粗砕し、さらに超音
速ジェットミルにより微粉砕し、次いで風力分級機によ
り分級することにより着色微粒子を得た。
この着色微粒子100重量部に対して、疎水性シリカ微
粉末「アエロジルR−972J(日本アエロジル社製)
0.8重量部を添加し、これらを■型混合器により混合
し、もって体積平均粒径が11.0xの本発明のトナー
lを得た。
なお、共重合体を製造するために用いた、結晶性ポリラ
クトンおよび無定形ポリマーの種類とその配合重量比を
第3表に併せて示した。また、第3表中、A−Cで示さ
れる結晶性ポリラクトンおよびその融点Tapは第1表
に示した通りであり、a−dで示される無定形ポリマー
およびそのガラス転移点Tgは第2表に示した通りであ
る。
次に、以上のようにして得られたトナーlの3重量部と
、スチレン−メチルメタクリレート共重合体樹脂を被覆
してなる平均粒径が100−の樹脂被覆キャリア97重
量部とを混合して現像剤を調整した。この現像剤を用い
て電子写真複写機rU−Bix 5000J  (小西
六写真工業社製)により静電潜像の形成および現像を行
い、得られたトナー像を転写紙上に転写したうえ熱ロー
ラ定着器により定着して複写画像を形成する実写テスト
を行い、下記の方法により最低定着温度(定着可能な熱
ローラの最低温度)、オフセット発生温度(オフセット
現像が生ずる最低温度)を測定し、併せて定着可能温度
範囲を求めた。
ユ他定1ム皮 上記複写機により未定着画像を作成した後、表層がテフ
ロン(デュポン社製ポリテトラフルオロエチレン)で形
成された50φの熱ローラと、表層がシリコーンゴムr
KE−1300RTVJ  (信越化学工業社製)で形
成された圧着ローラとよりなる熱ローラ定着器により、
64g/m!の転写紙に転写せしめた試料トナーによる
トナー像を、熱ローラの線速度210m5/秒、線圧0
.8kg/c+e、ニップ幅8.0mmで定着せしめる
操作を、熱ローラの設定温度を80〜230℃の範囲内
で5℃ずつ段階的に高くして各温度において繰り返し、
形成された定着画像に対してキムワイプ摺擦を施し、十
分な耐摺性を示す定着画像に係る最低の設定温度をもっ
て最低定着温度とした。なおここに用いた熱ローラ定着
器はシリコーンオイル供給機構を有しないものである。
オフセット 生ユ オフセット発生温度の測定は、上記最低定着温度の測定
に準するが、上記複写機にて未定着画像を作成した後、
トナー像を転写して上述の熱ローラ定着器により定着処
理を行い、次いで白紙の転写紙を同様の条件下で当該熱
ローラ定着器に送ってこれにトナー汚れが生ずるか否か
を目視観察する操作を、前記熱ローラ定着器Φ熱ローラ
の設定温度を順次上昇させた状態で繰り返し、トナーに
よる汚れの生じた最低の設定温度をもってオフセット発
生温度とした。
足看豆鬼藍裏靴匝 上記のようにして測定されたオフセット発生温度と最低
定着温度との差を定着可能温度範囲とした。
以上の結果を第4表に示す。
さらにトナー1の耐ブロッキング性、耐フィルミング性
、クリーニング性、帯電1 (Q/M)、当該トナーl
を用いて調製された現像剤の流動性を次のようにして測
定した。
■1ユヱ土ヱ久箪 トナーを、温度45℃、相対湿度43%の環境条件下に
2時間放置し、当該トナーに凝集塊が生ずるか否かによ
って判定し、凝集塊が認められなかった場合をrOJと
し、凝集塊が認められた場合を「×」とした。
謝1コ」こし4外1 キャリア粒子の表面および感光体の表面を観察し、当該
表面の付着物の有無により判定し、付着物が認められな
かった場合をrOJとし、付着物が認められた場合を「
×」とした。
クリーニング性 クリーニング部材により感光体表面をクリーニングした
後の感光体表面を観察し、当該表面の付着物の有無によ
り判定し、付着物が認められなかった場合をrOJとし
、付着物が認められた場合を「×」とした。
基11廊と(腹1 現像器内の現像剤を目視により観察し、その流動性が良
好なものを「○」とし、良好とはいえないが実用レベル
にあるものを「△」とし、実用的には問題のあるものを
「×」とした。
!3に匹し/M)− 公知のブローオフ法により測定し、トナー1g当りの摩
擦帯電電荷量の値を帯it景(Q/M)とした。
以上の結果を第4表に併せて示す。
さらに上記複写機による実写テストにより得られた複写
画像について、カブリ、鮮鋭性を次のようにして評価し
た。
カブリ サクラデンシトメーター(小西六写真工業社M)を用い
て、原稿4度が0.0の白地部分の現像画像に対する相
対濃度を測定して判定した。なお、白地反射濃度を0.
0とした。評価は相対濃度が0.01未満のものを「○
」とし、0.01以上で0.03未満のものを「Δ」と
し、0.03以上のものを「×」とした。
鮮1旧1 原稿の線画チャートをオリジナルとして、その再現性を
拡大し視角的に判定した。評価は良好なものを「○」と
し、良好とはいえないが実用レベルにあるものを「△」
とし、劣っていて実用的には問題のあるものを「×」と
した。
以上の結果を第4表に併せて示す。
さらに上記複写機による実写テストを連続的に繰り返し
て行い、トナーの耐久性を調べた。
すなわち、上記複写機により連続して3万回の画像形成
プロセスを繰り返した後に、トナーの帯電量(Q/M)
 、現像剤の流動性、耐フィルミング性、クリーニング
性、複写画像のカブリ、鮮鋭性を上記と同様にして測定
評価した。またさらに熱ローラ定着器における熱ローラ
の汚れの有無を下記の方法により調べた。
たタ二二乙へ汚奥 3万回の複写画像の形成を行った後、熱ローラの表面の
汚れを直接観察する代わりに、当該熱ローラの表面をク
リーニングするために対接配置されたクリーニングロー
ラの表面の汚れの有無を目視により観察して評価した。
汚れが認められず良好なものを「○」とし、良好とはい
えないが実用レベルにあるものを「△」とし、汚れが多
くて実用的には問題のあるものをrXJとした。
以上の結果を第5表に示す。
〈実施例2および3〉 実施例1の共重合体の形成において、結晶性ポリラクト
ンおよび無定形ポリマーの種類および配合比を第3表に
示したように変更したほかは、実施例1と同様に処理し
て、共重合体2および3を得た。
次いで実施例1と同様に処理して本発明のトナー2およ
び3を得た。
これらのトナー2および3をそれぞれ用いて実施例1と
同様にして現像剤を調製し、次いで実写テストを行い、
実施例1と同様にして緒特性を評価した。結果を第4表
および第5表に併せて示す。
〈実施例4〉 実施例1におけるトナーの製造において、ポリプロピレ
ン「ビスコール660PJおよび「Wax−EJを用い
ないほかは、実施例1と同様に処理して本発明のトナー
4を得た。
このトナー4を用いて実施例1と同様にして現像剤を調
製し、次いで実写テストを行い、実施例1と同様にして
緒特性を評価した。結果を第4表および第5表に併せて
示す。
〈比較例1〉 実施例1の共重合体の形成において、結晶性ポリラクト
ンおよび無定形ポリマーの種類および配合比を第3表に
示したように変更したほかは、実施例1と同様に処理し
て、比較用の共重合体4を得た。
この共重合体4の100重量部、カーボンブラック「モ
ーガルLJIO重量部、荷電制御剤[ボントロンE−8
143重吋部を用いて実施例1と同様に処理して着色微
粒子を得、次いでこの着色微粒子を用いて実施例1と同
様に処理して比較トナーlを得た。
この比較トナー1を用いて実施例1と同様にして現像剤
を調製し、次いで実写テストを行い、実施例1と同様に
して緒特性を評価した。結果を第4表および第5表に併
せて示す。
なお、上記トナー1〜4および比較トナー1の軟化点T
spをフローテスターにより測定したところ、トナー1
は121℃、トナー2は116℃、トナー3は129℃
、トナー4は133℃、比較トナーlは58℃であった
第4表および第5表の結果から理解されるように、本発
明のトナー1〜4は、いずれも、低温定着性、耐オフセ
ット性、耐ブロッキング性、流動性、摩擦帯電性、耐フ
ィルミング性、クリーニング性、耐久性の優れたもので
あり、カブリのない鮮明な画像を長期間安定に形成する
ことができる。
これに対して、比較トナー1は、耐オフセット性が著し
く劣っていて、オフセント現象の発生を伴わずに定着し
得る定着可能温度範囲がなく、また耐ブロッキング性が
劣り、3万回の画像形成後においては、トナーフィルミ
ング現象が発生し、またクリーニング不良が生じ、さら
には熱ローラの汚れが著しく認められた。
またこの比較トナー1を用いて調製した現像剤は、その
流動性および摩擦帯電性が劣り、そのため画像形成初期
においても複写画像はカブリのある不鮮明なものであり
、また3万回の画像形成後においては、これらの欠点が
さらに著しいものとなった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)融点が50〜145℃の結晶性ポリラクトンとガラ
    ス転移点が50〜95℃の無定形ポリマーとを必須成分
    として化学的に結合してなる共重合体をバインダーとし
    て含有してなることを特徴とする熱ローラ定着用静電像
    現像用トナー。 2)結晶性ポリラクトンの融点が無定形ポリマーのガラ
    ス転移点よりも高いことを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の熱ローラ定着用静電像現像用トナー。
JP61181890A 1986-08-04 1986-08-04 熱ロ−ラ定着用静電像現像用トナ− Pending JPS6338951A (ja)

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