JPS6337471Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜技術分野＞ 本考案は内燃機関の排気微粒子処理装置に関す
る。

＜従来技術＞ 排気中に含まれるカーボン等の微粒子を捕集す
るトラツプを排気通路に備えるデイーゼルエンジ
ン等の内燃機関においては、トラツプに捕集され
た微粒子量が増加すると排気圧力が過度に上昇
し、機関及びエミツシヨン性能が低下するためト
ラツプに捕集された排気微粒子をバーナにより加
熱燃焼させてトラツプの再生を図るようにしてい
た。かかる従来例を第１図に示す（特願昭58−
8659号、特願昭58−8660号参照）。

すなわち、デイーゼルエンジン１の排気管２の
途中にはトラツプケース３が介装され、このトラ
ツプケース３には排気微粒子を捕集するトラツプ
（図示せず）が収納されている。また、トラツプ
上流のトラツプケース３にはトラツプにより捕集
された排気微粒子を加熱燃焼させるバーナ（図示
せず）が収納されている。

バーナには混合気供給通路４の下流端開口部が
臨ませてあり、混合気供給通路４の上流端部には
燃料噴射弁５が取付けられている。燃料噴射弁５
には燃料タンク（図示せず）から電磁式燃料ポン
プ６によつて燃料（エンジン用燃料と同一で例え
ば軽油）が燃料供給通路７を介して導かれる。ま
た、混合気供給通路４の途中にはエアポンプ８の
吐出口に空気ダイアフラム式三方弁９を介して連
なる空気供給通路１０が接続されている。

前記三方弁９の駆動部にはバキユームポンプ１
１から電磁弁１２を介して負圧空気が供給される
ように構成されている。そして、トラツプ再生時
には制御装置１３からの信号により電磁弁１２を
開弁して負圧空気を三方弁９の駆動部に供給し三
方弁９にて空気供給通路１０を開路することによ
りエアポンプ８から混合気供給通路４に空気を供
給する一方、それ以外のときには電磁弁１２を閉
弁することにより三方弁９にて空気供給通路１０
を閉路し空気供給を停止させる。この空気供給停
止時にはエアポンプ８の吐出口と吸入口とが連通
される。

そして、トラツプ再生時には燃料噴射弁５から
噴射された燃料と空気供給通路１０を介して供給
された空気との混合気を混合気供給通路４を介し
てバーナに供給しこの混合気に予熱されたグロー
プラグ（図示せず）により着火させてバーナの作
動を開始させる。これにより燃焼ガスと排気とを
混合させてトラツプに高温ガスを流入させ排気微
粒子を加熱燃焼させる。

また、前記制御装置１３には、機関の燃料噴射
量信号冷却水温度信号、機関回転速度信号、トラ
ツプの前後差圧信号、トラツプの入口温度信号及
び出口温度信号が入力されており、これらの信号
に基づいてトラツプの再生時期を判断し前記燃料
噴射弁５、電磁弁１２、圧力制御弁１４及びグロ
ープラグに作動信号を出力する。

しかしながら、このような従来の排気微粒子処
理装置においては、混合気供給通路４の下流端開
口部がバーナに臨ませてあるため、バーナの非作
動時には高温排気ガスが混合気供給通路４が逆流
しまたバーナ作動停止直後にはバーナから火炎が
侵入することがあつた。このため、前記火炎また
は高温排気ガスにより燃料噴射弁５の焼損または
燃料供給通路７や空気供給通路１０を形成するゴ
ムホースの焼損の原因になつていた。

また、空気供給通路１０から混合気供給通路４
に空気をバーナの非作動時に常に流入させ火炎の
侵入若しくは高温排気ガスの逆流を防止すること
ができるが、この場合グロープラグ、バーナが前
記空気により過度に冷却され着火性能が低下する
という不具合がある。

＜考案の目的＞ 本考案は、このような現状に鑑み、バーナの着
火性能の低下を防止しつつ燃料供給系或いは空気
供給系の焼損を防止する排気微粒子処理装置を提
供することを目的とする。

＜考案の構成＞ このため、本考案は、混合気供給通路の温度若
しくはこれに関連する温度を検出する温度検出手
段を設けると共に、該温度検出手段からの信号を
入力し前記温度が所定値以上のときに空気供給装
置を作動させて混合気供給通路に空気を供給する
空気供給装置作動手段を備える。これにより混合
気供給通路の温度を所定値未満に抑制しもつて燃
料供給装置或いは空気供給装置の焼損を防止する
ようにしたものである。

＜実施例＞ 以下に、本考案の一実施例を第２図に基づいて
説明する。尚、従来例と同一要素には第１図と同
一符号を付して説明を省略する。

図において、トラツプケース３に収納されたバ
ーナに混合気を供給する混合気供給通路４には該
通路４の温度を検出する温度センサ２０が設けら
れている。この温度センサ２０の検出温度信号は
制御装置２１に入力されており、制御装置２１は
前記温度が所定値（例えば200℃）以上になつた
ときに電磁弁１３に作動信号を出力しエアポンプ
８から空気供給通路１０を介して混合気供給通路
４に空気を供給するように構成されている。

また、制御装置２１には、前記従来と同様に、
機関の燃料噴射量信号、冷却水温信号、機関回転
速度信号、トラツプの前後差圧信号、トラツプの
入口温度信号及び出口温度信号が入力されてお
り、これら信号に基づいて制御装置２１はトラツ
プの再生時期を判断し前記燃料噴射弁５、電磁弁
１２、圧力制御弁１４及びグロープラグに作動信
号を出力するように構成されている。したがつ
て、本実施例では制御装置２１が空気供給装置作
動手段を兼ねている。また、燃料噴射弁５、燃料
ポンプ６、燃料供給通路７及び圧力制御弁１４に
より燃料供給装置を構成しエアポンプ８、三方弁
９、空気供給通路１０により空気供給装置を構成
する。

かかる構成の排気微粒子処理装置によれば、バ
ーナの非作動時にバーナから混合気供給通路４へ
の高温排気ガスの逆流或いはバーナ作動停止直後
の火炎の侵入により混合気供給通路４の温度が上
昇しても該温度が所定値以上になると制御装置２
１から電磁弁１３に作動信号が出力され三方弁９
の駆動部に負圧空気が供給される。これによりエ
アポンプ８から空気供給通路１０を介して混合気
供給通路４に空気が供給されるから混合気供給通
路４内が冷却されその温度が低下する。したがつ
て、混合気供給通路４上流の燃料噴射弁５と空気
供給通路１０或いは燃料供給通路７を構成するゴ
ムホースとが比較的低温に維持され、それらの焼
損を防止できる。また、混合気供給通路４の温度
が所定値未満に低下した後には電磁弁１４を閉作
動させ混合気供給通路４への空気供給を停止させ
る。したがつて、温度に応じて空気供給を断続的
に行なうようにしたから、バーナ及びグロープラ
グの冷却度が抑制され、バーナの着火性能の低下
を防止できる。

勿論、前記従来例と同様に制御装置２１からの
作動信号により燃料噴射弁５、三方弁９、電磁弁
１２及びグロープラグを作動させバーナへの混合
気供給を行なつてバーナの燃焼作動を行ないトラ
ツプの再生を図る。

尚、本実施例では、混合気供給通路４の温度を
検出するようにしたが、例えば空気供給通路１０
の下流端部或いは燃料噴射弁５の温度を検出して
もよい。また、空気供給装置作動手段は、例えば
電気回路により形成し、従来例の制御装置と別体
でかつその制御装置と並設し前記電磁弁１３の作
動を制御してもよい。

＜考案の効果＞ 本考案は、以上説明したように、バーナに混合
気を供給する混合気供給通路若しくはこれに関連
する温度を検出しその温度が所定値以上のときに
空気を混合気供給通路に供給するようにしたの
で、混合気供給通路が冷却され空気供給装置及び
燃料供給装置が比較的低温に維持され、それらの
焼損を防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は排気微粒子処理装置の従来例を示す構
成図、第２図は本考案の一実施例を示す構成図で
ある。 ３……トラツプケース、４……混合気供給通
路、５……燃料噴射弁、７……燃料供給通路、２
０……温度センサ、２１……制御装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 排気通路に設けられトラツプにより捕集された
   排気微粒子を加熱燃焼させるバーナと、該バーナ
   に下流端部が臨み混合気をバーナに供給する混合
   気供給通路と、該混合気供給通路に混合気用燃料
   を供給する燃料供給装置と、前記混合気供給通路
   に燃焼用空気を供給する空気供給装置と、トラツ
   プ再生時に少なくとも該空気供給装置と燃料供給
   装置とを作動させて前記バーナに混合気を供給さ
   せる制御装置と、を備える内燃機関の排気微粒子
   処理装置において、前記混合気供給通路の温度若
   しくはこれに関連する温度を検出する温度検出手
   段を設けると共に、該温度検出手段からの信号を
   入力し前記温度が所定値以上のときに前記空気供
   給装置を作動させて混合気供給通路に空気を供給
   する空気供給装置作動手段を備えたことを特徴と
   する内燃機関の排気微粒子処理装置。