JPS6337105B2 - - Google Patents

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JPS6337105B2
JPS6337105B2 JP20111282A JP20111282A JPS6337105B2 JP S6337105 B2 JPS6337105 B2 JP S6337105B2 JP 20111282 A JP20111282 A JP 20111282A JP 20111282 A JP20111282 A JP 20111282A JP S6337105 B2 JPS6337105 B2 JP S6337105B2
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JP
Japan
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cytosine
alcohol
sodium
reaction
cytosines
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JP20111282A
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JPS5993060A (ja
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Shinichiro Uchiumi
Hideki Asada
Takashi Umetsu
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、シトシン類の新規な製法に関するも
のである。さらに詳しくはβ,β―ジアルコキシ
プロピオニトリル類と尿素とを、第2級または第
3級アルコールのアルカリ金属アルコラートの存
在下で反応させ、シトシン類を製造する方法に関
するものである。
シトシン類は、例えば抗菌剤である5―フルオ
ロシトシンや急性白血病の治療薬であるシタラビ
ンなどの医薬品の合成原料として有用な化合物で
ある。
従来、シトシンの製法としては、酵素中に含ま
れる核酸を、加熱下で加水分解させる方法がよく
知られている。しかし、この方法では、加水分解
時に核酸の分解生成物であるシトシンがさらに加
水分解されてしまうため高収率でシトシンを得る
ことができない。また核酸の加水分解時には、シ
トシン以外のウラシル,チミンあるいはアデニン
なども多量副生するため、加水分解物中からシト
シンを分離・精製する操作が極めて繁雑でかつ面
倒である。
一方、シトシンを化学的に合成する方法も種々
提案されている。
例えば、英国特許第806235号明細書には、β―
アルコキシアクリロニトリルと尿素とをナトリウ
ムメチラートやナトリウムn―ブチラートの如き
第1級アルコールのアルカリ金属アルコラートの
存在下に反応させる方法につき、開示がなされて
いる。しかしこの方法は、シトシンの収率が高々
40%程度と低く、工業的に満足されるものではな
い。
また、J.Chem.SOC,1965 1515(1965)には、
3,3―ジエトキシプロピオニトリルと尿素と
を、ナトリウムn―ブチラートの存在下で加熱還
流させ、シトシンを32%の収率で得たとの報告が
なされている。
この様に従来提案されているシトシンの化学的
合成法は、いずれもその収率が極めて低いという
欠点を有している。
本発明者らは、この観点から、シトシン類を高
収率で製造することのできる化学的合成法を開発
することを目的とし、鋭意研究を行つた。その結
果、前記J.Chem.SOC,1965 1515(1965)に提
案の方法において、アルコラートとして第1級ア
ルコールのアルカリ金属アルコラートに代えて、
第2級または第3級アルコールのアルカリ金属ア
ルコラートを用いた場合に、意外にもシトシン類
の収率が約2倍またはそれ以上向上するという、
驚くべき事実を見い出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、β,β―ジアルコキシプロ
ピオニトリル類と尿素とを、第2級または第3級
アルコールのアルカリ金属アルコラートの存在下
で反応させることを特徴とする、シトシン類の工
業的に有利な製法を提供するものである。
本発明で用いられるβ,β―ジアルコキシプロ
ピオニトリル類は、次の式により表わすことがで
きる。
ただし式中R1は、メチル,エチル,n―プロ
ピル,iso―プロピル,n―ブチル,iso―ブチ
ル,sec―ブチル,n―アミルなどの炭素数1〜
6を有するアルキル基を示し、これらのアルキル
基はアルコキシ基,ハロゲン原子などで置換され
ていてもよい。また式中R2は、水素原子,フエ
ニル基,ベンジル基あるいは前記R1と同様炭素
数1〜6を有するアルキル基を示し、フエニル
基,ベンジル基およびアルキル基はアルコキシ
基,ハロゲン原子などで置換されていてもよい。
これらβ,β―ジアルコキシプロピオニトリル
類の反応系における使用濃度は、かなり広範囲に
変えることができるが、反応が進むにつれ生成物
が沈澱してくるので、反応容器中からの反応生成
物の取り出し易さ、あるいは反応速度などを考慮
して決めることが必要である。通常、反応系にお
けるβ,β―ジアルコキシプロピオニトリル類の
濃度は、0.2〜3mol/の範囲であることが好ま
しい。その濃度が3mol/より高い場合には、
反応生成物の固化がひどくなり反応が完結されに
くくなりさらに生成物の取り出しも面倒になる。
一方、その濃度が0.2mol/より低い場合には、
反応速度が遅くなり反応完結に長時間を要すこと
になる。
尿素は、β,β―ジアルコキシプロピオニトリ
ル類1モルに対して0.2〜5モル、好ましくは1
〜3モル使用することができる。
また、第2級または第3級アルコールのアルカ
リ金属アルコラートは、炭素数3〜6を有する第
2級または第3級アルコールの水酸基の水素を、
ナトリウム,カリウム,リチウムなどのアルカリ
金属で置換されたものである。その具体例として
は、例えば、ナトリウムイソプロピラート,ナト
リウムsec―ブチラート,ナトリウムtert―ブチ
ラート,カリウムイソプロピラート,カリウム
tert―ブチラート,ナトリウムsec―ペンチラー
ト,リチウムイソプロピラート,リチウムtert―
ブチラートなどを挙げることができる。これらの
アルコラートは、β,β―ジアルコキシプロピオ
ニトリル類1モルに対して0.2〜5モル、好まし
くは1〜3モル使用される。
本発明で使用されるアルコラートは、通常、第
2級または第3級アルコールにアルカリ金属を溶
解させるか、あるいはこれらのアルコールにアル
カリ金属の水酸化物を混合した後脱水することに
よつて、容易に調製することができる。
本発明の反応は、原料をよく溶かし反応を阻害
しない溶媒中で行われる。その溶媒としては、例
えばイソプロピルアルコール,sec―ブチルアル
コール,tert―ブチルアルコール,sec―ペンチ
ルアルコール,tert―ペンチルアルコールなどの
前記アルコラートの調製に使用される第2級また
は第3級アルコール、あるいはN,N―ジメチル
ホルムアミドやジオキサンなどを例示することが
でき、これらは単独で使用してもよく併用するこ
ともできる。溶媒として、前記第2級または第3
級アルコールを使用する場合には、前記の方法で
調製されたアルコラートを含む第2級または第3
級アルコール溶液から、アルコラートを単離する
ことなく、その溶液にβ,β―ジアルコキシプロ
ピオニトリル類と尿素とを添加して、反応を行う
こともできる。
反応は、通常、50〜120℃の温度で、0.5〜10時
間行うことが望ましい。50℃以下の温度でも反応
は進むが、その速度が極めて遅くなる。また120
℃以上の温度では、尿素の分解反応が惹起するの
で、これ以上の温度で反応を行うことは好ましく
ない。
前記の反応により、シトシン類のアルカリ金属
塩が生成、沈殿する。該シトシン類のアルカリ金
属塩は、例えば過の如き単純な操作で取得した
後、酸水溶液中に溶解後、アンモニアで中和する
ことにより、次の式で表わされるシトシン類に変
換することができる。
ただし式中R2は、前記β,β―ジアルコキシ
プロピオニトリル類の一般式におけるR2に対応
する。
なお前記の酸水溶液としては、硫酸,塩酸,リ
ン酸,ホウ酸,硝酸,酢酸,ギ酸,シユウ酸など
の無機酸やカルボン酸などの水溶液を用いること
ができる。また前記中和処理後、シトシン類は沈
殿として析出するため、過などの操作により容
易に取得され、次いで必要に応じて活性炭処理な
どで精製することにより、高純度のシトシン類を
得ることができる。
次に、本発明の実施例および比較例を挙げる。
なお各例におけるシトシン類の収率は、使用に供
したβ,β―ジアルコキシプロピオニトリル類基
準である。
実施例 1 還流冷却器のついたナス型フラスコにあらかじ
め脱水したイソプロピルアルコール35mlと金属ナ
トリウム1.38gを加え、金属ナトリウムを完全に
反応させ、ナトリウムイソプロピラートのイソプ
ロピルアルコール溶液を調製した。該イソプロピ
ルアルコール溶液に、尿素3.6gおよびβ,β―
ジメトキシプロピオニトリル5.75gを加えて6時
間加熱還流すると内容物はクリーム色に固化し
た。次いで、10wt%硫酸水溶液110mlを加え、わ
ずかに加温してクリーム色の固化物(シトシンの
ナトリウム塩)を溶解させ、水を加えて200mlに
メスアツプした後、その溶液1mlをとり50mlにメ
スアツプして液体クロマトグラフイーにより、定
量分析した。その結果、シトシンが84%の収率で
生成していた。
実施例 2 イソプロピルアルコールに代えて、sec―ブチ
ルアルコールを用い、実施例1と同様の操作によ
りナトリウムsec―ブチラートのsec―ブチルアル
コール溶液を調製した。次いで該アルコール溶液
を用いた他は、実施例1と同様の操作で実験を行
つた。その結果、シトシンの収率は75%であつ
た。
比較例 1 イソプロピルアルコールに代えて、n―ブチル
アルコール45mlを用い、実施例1と同様の操作に
よりナトリウムn―ブチラートのn―ブチルアル
コール溶液を調製した。次いで該アルコール溶液
を用いた他は、実施例1と同様の操作で実験を行
つた結果、シトシンの収率は40%であつた。
実施例 3 実施例1と同様の操作で得たクリーム色の固化
物を、17wt%硫酸水溶液60mlに溶解させ、次い
で、28wt%アンモニア水溶液でPH6.9に中和し、
析出したクリーム色の結晶を集した。該クリー
ム色の結晶を、活性炭0.5gと共に水150ml中に入
れ加熱溶解し熱時過した後、液を冷却し、析
出した白色結晶を集、乾燥した。かくして取得
した白色結晶4.27gを、IRおよび元素分析した結
果、シトシンの1水塩であることが確認された。
実施例 4 実施例1と同様にして調製したナトリウムイソ
プロピラートのイソプロピルアルコール溶液に、
尿素3.60gとβ,β―ジメトキシ―α―メチル―
プロピオニトリル6.45gを加えて7時間加熱還流
した。次いでイソプロピルアルコールを留去した
後残留物を水20mlに溶解させ濃塩酸でPH7に中和
した。生成した沈殿を集し、水洗した後さらに
集し乾燥し、クリーム色の結晶が0.80g得られ
た。この結晶はIR.NMR.MSスペクトルより5―
メチルシトシンであることが確認された。
実施例 5 イソプロピルアルコール6ml、金属ナトリウム
0.23gより調製したアルコラート溶液に尿素0.60
gとβ,β―ジメトキシ―α―(3′,4′,5′―ト
リメトキシベンジル)―プロピオニトリル1.0g
を加えて7時間加熱還流した。次いでイソプロピ
ルアルコールを留去した後残留物を水5mlに溶解
させ濃塩酸でPH7に中和した。析出した結晶を
集し、水でくり返し洗浄した後乾燥し、黄色がか
つた結晶0.70gが得られた。この結晶はIR.
NMR.MSスペクトルより5―(3,4,5―ト
リメトキシベンジル)シトシンであることが確認
された。
実施例 6 tert―ブチルアルコール溶液35mlに、カリウム
tert―ブチラート(市販品)6.72g、尿素3.6gお
よびβ,β―ジn―ブトキシプロピオニトリル
9.95gを加えて、5時間加熱還流を行つた。次い
でtert―ブチルアルコールを除去した後、固型物
を実施例1と同様の操作で処理した。その結果、
シトシンの収率は76%であつた。
実施例 7 β,β―ジn―ブトキシプロピオニトリル9.95
gに代えて、β,β―ジメトキシプロピオニトリ
ル5.75gを用いた他は、実施例6と同様の操作で
実験を行つた。その結果シトシンの収率は84%で
あつた。
実施例 8 sec―ブチルアルコール40mlに金属ナトリウム
1.38gを完全に溶解させた。得たナトリウムsec
―ブチラートのsec―ブチルアルコール溶液に、
尿素3.60gおよびβ,β―ジメトキシプロピオニ
トリル5.75gを加え、80℃で5時間加熱した他は
実施例6と同様の操作で実験を行つた。その結果
シトシンの収率は67%であつた。
比較例 2 n―ブチルアルコール45mlに、金属ナトリウム
1.38gを完全に溶解した。得たナトリウムn―ブ
チラートのn―ブチルアルコール溶液を用いた他
は、実施例4と同様の操作で実験を行つた。その
結果、シトシンは全く得られなかつた。
比較例 3 エチルアルコール40mlに金属ナトリウム1.38g
を完全に溶解させた。得たナトリウムエチラート
のエチルアルコール溶液を用いた他は、実施例8
と同様の操作で実験を行つた。その結果、シトシ
ンは全く得られなかつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 β,β―ジアルコキシプロピオニトリル類と
    尿素とを、第2級または第3級アルコールのアル
    カリ金属アルコラートの存在下で反応させること
    を特徴とする、シトシン類の製法。
JP20111282A 1982-11-18 1982-11-18 シトシン類の製法 Granted JPS5993060A (ja)

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JP20111282A JPS5993060A (ja) 1982-11-18 1982-11-18 シトシン類の製法

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JPS5993060A JPS5993060A (ja) 1984-05-29
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JPS6110367U (ja) * 1984-06-20 1986-01-22 株式会社彦間製作所 二重旋回バツクホ−の旋回機構
DE3906855A1 (de) * 1989-03-03 1990-09-06 Huels Chemische Werke Ag Verfahren zur herstellung von cytosinen

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JPS5993060A (ja) 1984-05-29

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