JPS6336476Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は多数の測定点からの測定信号を選択
的に取込む場合に用いられる選択切換装置に関
し、特に構成を簡素化し安価に作ることができる
選択切換装置を提供しようとするものである。

多数の測定点から例えば温度測定信号を選択的
にデータ処理装置等に取込むことが行なわれてい
る。このような場合にその多数の測定点から得ら
れる測定信号を選択して取込む手段として選択切
換装置が用いられる。この選択切換装置は一般に
リレーによつて構成され、リレーが順次附勢され
て多数の測定点からの信号をリレーの接点を通じ
て順次取込まれる。リレーは例えば10個を一単位
として一枚のボードに取付けられ、そのボードを
スイツチカードと称し、測定点の数に応じてスイ
ツチカードの枚数が設定されその装着部に装着さ
れる。従つて装着部には例えば最大10枚のスイツ
チカードが装着できるように作られ、その範囲内
で必要な枚数のスイツチカードを装着して使用す
る。スイツチカードは制御装置本体から送られる
制御信号によつて動作する。制御装置本体ではど
の装着部にスイツチカードが装着されたかを判定
し、スイツチカードが装着されている部分だけに
制御信号を与え、スイツチ回路のスキヤニングを
行なう。従つて制御装置本体にはどの装着部にス
イツチカードが装着されたかを判定し、記憶する
機能が設けられる。

第１図は従来の装置を示す。図中１は制御装置
本体を示す。２ａ，２ｂ，…２ｎはこの制御装置
本体１に接続されて動作する複数のスイツチカー
ドである。従来は各スイツチカード２ａ，２ｂ…
２ｎに装着したことを表わす信号源を設け、この
信号源から制御装置本体１にそれぞれ各別に装着
表示信号３ａ，３ｂ…３ｎを送出し、その表示信
号によつて制御装置本体１ではどの装着部にスイ
ツチカード２ａ〜２ｎが装着されたかを判定する
ようにしている。尚４ａ，４ｂ…４ｎはそれぞれ
各スイツチカード２ａ〜２ｎが動作を開始したこ
と及び動作を終了したことを表わす動作表示信号
を示す。尚、こゝではスイツチ回路のスキヤニン
グに関する制御系だけを示し、測定信号系に関し
ては省略している。

このように従来は各スイツチカードから２つの
信号が各別に信号線を通じて制御装置本体１に入
力されるものであるから、制御装置本体ではスイ
ツチカード装着表示信号３ａ，３ｂ…３ｎを判読
する回路がスイツチカード装着部の数だけ必要と
なる。またこの種の選択切換装置では各スイツチ
カードと制御装置本体１との間を電気的に絶縁す
ることが一般的である。このため各スイツチカー
ド２ａ〜２ｎのそれぞれの装着表示信号３ａ〜３
ｎの信号路と動作表示信号４ａ〜４ｎの信号路に
それぞれ例えばフオトカプラのような電気的絶縁
手段を挿入する必要がある。従つて電気的絶縁手
段の数が多くなることと、スイツチカード装着表
示信号３ａ〜３ｎの判読回路の数が多く必要とす
る点でコスト高となる欠点がある。

この考案の目的は制御装置本体１とスイツチカ
ード２ａ〜２ｎ間の接続構成を簡素化し、安価に
作ることができる選択切換装置を提供するにあ
る。

この考案では各スイツチカードにカード番号を
設定し判読する手段を設け、設定されたカード番
号が制御装置本体から出されたとき、そのカード
だけが動作するように構成するものである。従つ
てどのスイツチカードを動作させるかの指令信号
は共通の伝送路を通じて各スイツチカードに供給
され、更に各スイツチカードから制御装置本体に
返送される動作表示信号は各スイツチカードの出
力側においてオアゲートされて、共通の伝送路を
通じて制御装置本体に入力される。

よつてこの考案によれば制御装置本体１とスイ
ツチカード装着部との間はカード番号伝送路と動
作表示信号の伝送路の二つの伝送路で結ばれるだ
けであるから電気的絶縁手段の数を大幅に少なく
できる。

以下にこの考案の一実施例を第２図を用いて詳
細に説明する。

第２図において１は制御装置本体、２ａ〜２ｎ
はそれぞれスイツチカードを示す。

この考案においては各スイツチカード２ａ〜２
ｎに第３図に示すようにカード番号設定判読器５
を設け、この設定判読器５に設定した符号がパス
ライン６を通じて入力されたときスイツチ回路７
を動作させるように構成される。スイツチ回路７
はリレー回路で構成され、複数のリレーが順次附
勢されてその接点により各測定点の測定信号を選
択的に取込むように動作する。

こゝでこの例では制御装置本体１から出力され
るカード番号信号を直列信号で出力し、その直列
信号を例えばフオトカプラのような電気的絶縁手
段８を通じて直列−並列変換器９に入力し、この
変換器９から並列信号に変換されたカード番号信
号がパスライン６を通じて各スイツチカード２ａ
〜２ｎに送られるように構成した場合を示す。こ
のように構成した場合にはカード番号信号の伝送
路に使用する電気的絶縁手段８を１個で済ませる
ことができる。

一方、各スイツチカード２ａ〜２ｎにはスイツ
チ回路７が動作中であることを表わす動作表示信
号源１０を設け、この動作表示信号源１０から出
力される動作表示信号をオア回路１１を通じて電
気的絶縁手段１２に供給し、この電気的絶縁手段
１２を通じて制御装置本体１に動作表示信号を返
送する。制御装置本体１は動作表示信号の立下り
（スイツチ回路７の動作が終了した時点）で次の
カード番号を出力するように動作する。

このように構成することにより、スイツチカー
ド２ａ〜２ｎの枚数が変更されたときは制御装置
本体１では初期化プログラムが実行される。この
初期化プログラムはスイツチカード番号を順次送
出し、そのとき各カードにおいてスイツチ回路７
が動作したことを信号源１０から出力される動作
表示信号によつて確認し、そのカード番号に相当
するカードが装着されていることを記憶する。ま
た必要に応じてそのカード番号をパネル面上に表
示することもできる。初期化プログラムによつて
装着されたカードのカード番号を記憶することに
より、爾後は装着されているカード番号だけが順
次出力されカード装着部の数より少ない数のカー
ドを装着している場合でも無駄時間が発生するこ
となく、測定データの取込みが実行される。

上述したようにこの考案によれば各スイツチカ
ード２ａ〜２ｎにそのカード番号を設定し判読す
る手段５を設け、この設定判読手段５に設定した
カード番号に相当する信号が与えられたときスイ
ツチ回路７を動作させるようにしたから各スイツ
チカード２ａ〜２ｎに供給するカード番号の信号
系を共通化することができる。よつて制御装置本
体１からは共通の信号路にカード番号信号を出力
すればよく、電気的絶縁手段８の数を大幅に少な
くすることができる。更に第２図の実施例のよう
にカード番号信号を直列信号で出力し、この直列
信号を電気絶縁手段８を通じて直列−並列変換器
９に供給するように構成した場合は電気的絶縁手
段８の数を１個で済ませることができる。何れに
しても電気的絶縁手段８の数を少なくできるため
大幅なコストダウンが期待できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の選択切換装置を説明するための
系統図、第２図はこの考案の一実施例を示す系統
図、第３図はこの考案の要部の一例を示す系統図
である。 １：制御装置本体、２ａ〜２ｎ：スイツチカー
ド、５：カード番号を設定し判読する手段、７：
スイツチ回路、１０：スイツチ回路の動作開始と
動作終了したことを表わす信号を出力する信号
源。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 制御装置本体と、その制御装置本体に接続され
   て動作する複数のスイツチカードと、この複数の
   スイツチカードに設けられ自身のカード番号を設
   定し、その設定した信号を判読する設定判読手段
   と、上記本体から送られるカード番号が上記設定
   判読手段で判読されたとき応動するスイツチ回路
   と、このスイツチ回路が動作したこと及び動作を
   終了したことを表わす信号を上記本体に返送する
   信号源とを具備して成る選択切換装置。