JPS6335963Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

（産業上の利用分野） 本考案は自動二輪車等を梱包する場合に使用さ
れるスチール製梱包用フレームの改良に関するも
のである。 （従来の技術） 近年、軽量化、省資源、コスト源等の観点から
自動二輪車等を梱包する場合に使用される梱包用
フレームは木製に代えてスチール製のものが採用
されるようになつた。 本出願人は実願昭54−158548号（実開昭56−
75188号）でこの種スチール製梱包用フレームを
提案し、第５図は斯かるスチール製梱包用フレー
ムの底部を構成する底フレームを示したものであ
る。底フレーム１０１はアングル材からなる２本
の横フレーム１０２，１０２を平行に配し、これ
ら横フレーム１０２，１０２下部間を適当数のＵ
形鋼１０３…で結合し、外形が矩形状をなし、Ｕ
形鋼１０３…の上面には自動二輪車の後車輪固定
用枠組１０４、エンジン受台１０５が設けられ、
底フレーム１０１上には前輪及びハンドル等を取
り外した状態の自動二輪車が載置固定される。斯
かる底フレーム１０１上にはスチール材からなる
複数の支柱が起設され、更にこれらの支柱の上端
には同様にスチール材からなる上フレームが固定
され、箱形状のスチール製梱包用フレームが組み
立てられる。そして組み立てられた梱包用フレー
ムをダンボール箱で囲んで梱包箱が完成する。 （考案が解決しようとする問題点） 以上のようなスチール製梱包用フレームをフオ
ークリフトですくい上げて搬送する場合、フオー
クリフト爪１１５，１１５は図示の如く底フレー
ム１０１を構成する長手方向の横フレーム１０
２，１０２の下方にこれらと直交する如く配置さ
れて横フレーム１０２，１０２の下面の一部と接
触するのみであるため接触面積が小さく、しかも
これらの接触は金属同士の接触となるため摩擦抵
抗が小さい。このため従来のスチール製梱包用フ
レームでは、搬送時にすべり易く、不安定とな
り、最悪の場合は脱落を招く等の不具合が生じて
いた。 本考案は従来のスチール製梱包用フレームの上
記した不具合を有効に解決すべく成されたもの
で、その目的とする処は、搬送時におけるフオー
クリフト爪と底フレームとの接触面積の拡大及び
接触面の摩擦抵抗の増大を図り、搬送の安全化、
確実化、容易化等を達成できるようにしたスチー
ル製梱包用フレームを提供するにある。 （問題を解決するための手段） 斯かる目的を達成するため本考案は、自動二輪
車等を載置する矩形状の底フレームと、該底フレ
ーム上に起設される複数の支柱と、これら支柱の
上部を連結する上フレームとで箱形状に組み立て
られるスチール製梱包用フレームにおいて、前記
底フレームを構成する互いに平行な長手方向の横
フレーム間にスチール製の２枚のプレートをフオ
ークリフト爪と接触する如く離間して架設固定す
るとともに、これらのプレートの下面に滑り止め
用ペイントを塗布した。 （実施例） 以下に本考案の好適一実施例を添付図面に基づ
いて詳述する。 第１図は本考案に係る自動二輪車用スチール製
梱包用フレームの底フレームの斜視図であり、該
底フレーム１はアングル鋼材等からなる互いに平
行なる長手方向の横フレーム２，２の下部間に適
当数のＵ形鋼３…等を架設、固定して矩形状に形
成され、底フレーム１の後方略中央には後車輪固
定用枠組４が設けられ、又前方のエンジン当接位
置にはエンジン受台５が同位置に架設されたＵ形
鋼３に固定設置されている。更に、横フレーム
２，２間には２枚のスチール製プレート６，６が
フオークリフト爪等の間隔と略等しい間隔で架
設、溶着等され、該プレート６，６の下面６ａ，
６ａ、即ちフオークリフト爪等との接触面には第
４図に示す如く滑り止めペイントがスプレー塗り
等の方法にて塗布され、ペイント層Ｐが形成され
ている。前記滑り止めペイントとしては例えば次
の如き成分、組成ものを採用した。 即ち、

【表】 第２図及び第３図は自動二輪車の梱包方法を示
す図であり、第２図において前記プレート６，６
を固設して成る底フレーム１上に前輪７、ハンド
ル８等を取りはずした自動二輪車の車体９が載
置、固定せしめられた後、複数の支柱１０…が起
設され、更にこれらの支柱１０…の上端には底フ
レーム１と同じ外形形状をなす上フレーム１１が
固定されて箱形状の梱包用フレームＦが組立てら
れ、梱包用フレームＦ内の空間には車体９より取
り外した前輪７、ハンドル８等が梱包される。し
かる後、上フレーム１１上にはビニールシート１
２が被せられ、次にその上から木製の天板１３が
嵌め込まれ、これら全体を第３図に示す如くダン
ボール箱１４で囲むことによつて所要の梱包箱Ｂ
が完成する。 従つて、前記梱包箱Ｂをフオークリフトで所定
箇所に搬送する場合、第３図に示す如くフオーク
リフト爪１５，１５をプレート６，６の位置に合
せて底フレーム１の下方に挿入し、プレート下面
６ａ，６ａがフオークリフト爪上面１５ａ，１５
ａと全面接触する如くして搬送すれば、接触面積
の拡大が図れるとともに、プレート下面６ａ，６
ａに塗布した滑り止めペイントの効用で接触抵抗
が増大するため、梱包箱Ｂを容易に、安全に、且
つ確実に搬送することができる。 （考案の効果） 以上の説明で明らかな如く本考案によれば、ス
チール製梱包用フレームの底フレームを構成する
互いに平行な長手方向の横フレーム間にフオーク
リフト爪と接触する搬送専用プレートを架設、固
定したため、従来に比しフオークリフト爪と底フ
レームどの接触面積の拡大を図ることができると
ともに、フオークリフト爪との接触面となる上記
プレートの下面には滑り止め用ペイントを塗布し
てペイント層を形成したため、接触面の摩擦抵抗
が増大してすべりを防止することができ、完成さ
れた梱包箱をフオークリフトで安全、確実、且つ
容易に搬送することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は本考
案に係る自動二輪車のスチール製梱包用フレーム
の底フレームの斜視図、第２図は梱包方法を説明
するための梱包フレーム斜視図、第３図は完成さ
れた梱包箱の搬送方法を説明する斜視図、第４図
はペイントを塗布したプレートの端面図、第５図
は従来例を示す第１図と同様の図である。 尚、図面中１は底フレーム、２は横フレーム、
６はプレート、１０は支柱、１１は上フレーム、
Ｂは完成梱包箱、Ｆは梱包用フレーム、Ｐはペイ
ント層である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動二輪車等を載せる矩形状の底フレームと、
   該底フレーム上に起設された複数の支柱と、これ
   らの支柱の上部を連結する上フレームとからなる
   スチール製梱包用フレームにおいて、前記底フレ
   ームを構成する互いに平行な長手方向の横フレー
   ム間にスチール製の２枚のプレートをフオークリ
   フト爪と接触する如く離間して架設固定するとと
   もに、これらのプレートの下面に滑り止め用ペイ
   ントを塗布したことを特徴とするスチール製梱包
   用フレーム。