JPS633316Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は動力運搬車における荷台ステツキ係
合部の構造に関するものである。

従来、動力運搬車において、荷台を昇降運動さ
せるダンプ装置により荷台を最大角の傾斜の状態
で停止しておく場合に、荷台に係合部構造を取付
けたステツキにより、傾斜したままの荷台を係止
した行なつていたが、係合部がＬ字状のため、係
合が確実でなく安全性に欠けていた。

本考案では、荷台に枢支構造部を付設した荷台
ステツキをチエンケース上面に設けた注油口の突
起に同ステツキの下部先端のＵ字状の係合部を係
止せしめて構成してなる荷台ステツキ係合部の構
造を提供せんとするものである。

本考案の実施例を図面に基づき詳説すれば、第
１図は本考案を装備した動力運搬車の側面図を示
す。Ａは動力運搬車であり、前部に運転部ａが配
設され後部に荷台部ｂが配設されている。運転部
ａにおいては、右側に運転席が配置され、前部に
ハンドル１が設けられている。２はフロントカバ
ーを示し、その後方にエンジンカバー３が設けら
れ、同エンジンカバー３の上方にはボンネツト４
が配設されている。また、エンジンカバー３の下
方にはフロントフレーム５が張設されており、同
フレーム５の下方前部には、エンジン側板カバー
６が溶着されており同カバー６の上縁部中央部の
切欠部には排気管７の開口部が覗いている。運転
部ａの左側は、ボンネツト４及びエンジンカバー
３の内部にエンジンＥが内蔵されており、前駆動
輪８の車軸の真上に載置されているものである。
９はミツシヨンケースであり、ユニバーサルジヨ
イント１０を介してプロペラシヤフト１１が連動
連設されており、同プロペラシヤフト１１はユニ
バーサルジヨイントを介してデフアレンシヤルケ
ース１２が連設され、左右のアクスルシヤフト、
車軸管が連設されてフアイナルケースへと連結し
ている。１３は荷台を示し、油圧シリンダ１４の
伸縮により昇降するものであり、同荷台Ｂのダン
プ動作は枢支ピン１５を介して、荷台支持部材１
６と枢支ピン支持部材１７が配設されており、同
枢支ピン支持部材１７はチエンケース１８により
支持されている。荷台１３が水平状態にあるとき
は、荷台支持台１９により支持され、荷台支持台
１９はチエンケース１８により支持されている。
２０はピンを示し、運転部ａと荷台部ｂとが回動
自在に連結されている。２１は後駆動輪であり、
２２は後従動輪である。２３は注油口であり、左
右両側のチエンケース１８に一個ずつ固設されて
あり、荷台ステツキ係止部として兼用するもであ
る。２４は荷台ステツキであり、２４−は荷台
ステツキ係合部である。２４−は荷台ステツキ
枢支部であり、支持部材２５に回動自在に嵌合さ
れている。第２図は、本考案になる荷台ステツキ
２４の構造を示す詳細図である。荷台ステツキ係
合部２４−は、注油口２３の突起に係合する部
分が湾状にくぼんだ形に、即ち、半円形状に切込
まれた形に形成されている。荷台ステツキ２４の
胴体部２４−と荷台ステツキ係合部２４−と
は、荷台ステツキ係合部２４−が注油口２３に
より係止された場合に係合しやすいように、折曲
した形に形成する。また、荷台ステツキ枢支部２
４−は、円柱形状に形成し、２４−の円周面
部が荷台フレーム２６に付設された支持部材２５
の円周形開口部の内面に嵌合され摺動し得る構造
とし、一方、荷台１３係止部材としての役割を果
すべく、回動は幾分固くてもよい。荷台フレーム
２６，２６は荷台１３底部の両側に設けられ、注
油口２３も両側のチエンケース１８，１８に設け
られているが、荷台ステツキ２４も左右両側の荷
台フレーム２６，２６に配設する。

円注形状の荷台ステツキ枢支部２４−と胴体
部２４−との接合部は溶接により接合成形す
る。２７は荷台ステツキ係留具である。

本考案の実施例は上記のように構成されている
ものであり、荷台１３が油圧シリンダ１４により
持ち上げられて最大角の傾斜の状態で停止する場
合に、油圧シリンダ１４による支持を補足するた
めに、左右両側の荷台ステツキ２４，２４により
荷台１３を支持する。荷台ステツキ枢支部２４−
が支持部材２５に嵌合されて回動自在であるの
で、荷台１３を最大限に持ち上げた状態で荷台ス
テツキ２４を荷台ステツキ係留具２７より外に回
動してチエンケース１８の上面に接しさせ、油圧
シリンダ１４を操作して荷台１３を少し下降させ
て荷台ステツキ係合部２４−をチエンケース１
８の上面を摺動させて注油口２３の突起に係止せ
しめ、油圧シリンダ１４と荷台ステツキ２４とで
荷台１３を支持する。荷台１３を傾斜状態から水
平状態に返す際には、油圧シリンダ１４を係止状
態から少し伸ばして、荷台ステツキ係合部２４−
をチエンケース１８の上面を摺動させて、注油
口２３の突起との係合より外し、荷台ステツキ２
４を荷台ステツキ係留具２７に収納し、油圧シリ
ンダ１４を縮めて荷台１３を水平状態に復させ
る。

本考案によると、荷台ステツキの両端の枢支部
及び係合部が円柱形状及び円形状に形成されてい
るので操作がやりやすく係合が確実で外れたりす
る心配がなく、また、係止部材として円柱形状の
注油口の突起が兼用され、しかも、強度上構成が
しつかりしているので極めて安全であるという効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装備の動力運搬車の側面図。第
２図は荷台ステツキの斜視図。 Ｅ：エンジン部、１３：荷台、１４：油圧シリ
ンダ、１８：チエンケース、１９：荷台支持台、
２３：注油口、２４−：荷台ステツキ係合部、
２４−：荷台ステツキ枢支部、２４−：胴体
部、２５：支持部材、２７：荷台ステツキ係留
具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車輪を有したチエーンケース１８の上方にダン
   プ自在とした荷台部ｂを配設してなる動力運搬車
   において、荷台１３の底部中央側部に荷台ステツ
   キ係留具２７及び支持部材２５を設け、同支持部
   材２５に荷台ステツキ２４の基端を上下回動自在
   に枢支すると共に、同荷台ステツキ２４の先端を
   湾状に形成し、さらに荷台１３の下方に設けたチ
   エーンケース１８の中央上面に注油口２３を設
   け、同注油口２３に同荷台ステツキ２４の先端を
   係合させて、同ステツキ２４にて荷台１３をダン
   プ状態に支持すべく構成してなる動力運搬車にお
   ける荷台ステツキ係合部の構造。